JP5402753B2 - コラーゲンペプチド高含有キャンディ様構造物 - Google Patents
コラーゲンペプチド高含有キャンディ様構造物Info
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Description
これらの問題点を解決するため、表面にマルチトール結晶を付着/晶出させることで安定性を高めたマルチトールハードキャンディ(特許文献1参照。)や多糖類を含有することで保形性を高めたエリスリトールハードキャンディ(特許文献2参照。)等が提案されている。その他にも、エリスリトール、トレハロース等の糖アルコールを主原料とし、物性を向上させるため様々な工夫のされたキャンディは数多く発明されている(例えば、特許文献3、4参照。)しかしながら、糖アルコールを使用する限りは甘味の不自然さや保形性の問題は完全には排除できず、また、糖アルコールを多量に摂取した際に、緩下作用(お腹が緩くなる)が生じる可能性がある等の問題も有している。
例えば、特許文献5には、低カロリー性、低う蝕性、保存性等の様々な要素をそろえたハードキャンディとして、糖類と還元ポリデキストロースを混合したキャンディが記載されている。また、特許文献6には、手軽さ及び機能性の期待できるソフトキャンディとして、機能性ペプチド及び糖類を混合したキャンディが記載されている。
これらの還元ポリデキストロースやペプチドのような素材を含有したキャンディは、近年のキャンディに求められている低カロリー性や低う蝕性を備え、糖アルコールにあるようなデメリットは少ないものである。しかしながら、糖質の全てを別の素材で置き換えたものではないため、糖質オフのキャンディに対する消費者のニーズを満たすものではない。
本発明において、キャンディ様構造物とは、砂糖や水飴等の糖質を煮詰めた後、冷却・固化して得られるソフトキャンディ又はハードキャンディと同様の外観を有し、かつソフトキャンディ又はハードキャンディと同様の食感を有する、キャンディ様の食品又は菓子をいう。
(1)固形分中に、平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチド85〜100重量%を含有することを特徴とするキャンディ様構造物、
(2)水分値が12〜18重量%である前記(1)に記載のキャンディ様構造物、
(3)前記平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチドが、平均分子量が相違した複数種類のコラーゲンペプチドを組み合わせてなるものである、前記(1)又は(2)に記載のキャンディ様構造物、
(4)固形分中に、酸味料0.1〜8重量%及び香料0.1〜2重量%を含有する前記(1)〜(3)いずれかに記載のキャンディ様構造物、
(5)平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチド粉末を水と混練した後、得られた混練物を濃縮し、次いで固化させることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれかに記載のキャンディ様構造物の製造方法、
にある。
また、本発明のキャンディ様構造物は、その水分値を12〜18重量%まで低下させることで、ハードキャンディ又はソフトキャンディと同様の形状、食感を有するものとし易く、また、キャンディとして通常使用される酸味料やフレーバーを使用することにより、コラーゲン臭の消臭をより十分にすることが可能となる。
本発明のキャンディ様構造物は、固形分中に、平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチド85〜100重量%を含有することを特徴とする。
なお、本発明では、平均分子量が3,000以下のコラーゲンペプチドを用いる場合に、その混合比率を大きくすると、ペプチドの苦味が出てしまいキャンディとして好ましくなく、また、平均分子量が20,000を超えるコラーゲンペプチドを用いる場合に、その混合比率を大きくすると、製造時に非常に高い粘度となり、本発明のキャンディ様組成物とはなり難くなる。
また、上記に示すコラーゲンペプチドは、すでに市販されている食品用のものを使用してもよい。市販品のコラーゲンペプチドの例としては、「Hydrolysed Collagen ODP」(商品名、ヴァイスハルト社製)等が挙げられる。
一方、分子量の大きいコラーゲンやゼラチン、又は平均分子量20,000を超えるコラーゲンペプチドを使用してキャンディ化を試みると、上述したように製造時に非常に高い粘度となり、実施が不可能となった。また、前記特許文献10(特許第3098337号公報)で示されている可溶化コラーゲンとタンニンとからなるコラーゲンビーズの製造に関して、可溶化コラーゲンやゼラチン等の分子量の大きいものを用いた場合はコラーゲンビーズの製造は可能であったが、平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチドを用いて同様に行ってもコラーゲンペプチドが固化せず、製造が不可能であった。
また、香料としては、食品用の香料であればよく、特に限定はない。
酸味料、香料を併用することで、得られる構造物をキャンディ様の風味とし、コラーゲン臭を消臭することができるので好ましい。
キャンディ様構造物の固形分中には、酸味料0.1〜8重量%及び香料0.1〜2重量%を含有することが好ましい。
また、前記のように水分を蒸発させて濃縮する時間についても、水分の蒸発手段により一概に限定できないが、例えば、加熱を伴う乾燥手段を用いる場合、70℃程度の湯煎では、前記混練物の焦げ付きを抑える観点から、30〜40分間程度であればよい。
また、成型前に引き飴工程など所望の処理を行って、水分値を低減してもよい。
また、本発明では、前記キャンディ様構造物の水分値を調整することで、食感をソフトキャンディ様又はハードキャンディ様にかえることができる。
例えば、ハードキャンディとしての食感とする場合には、前記水分値は、13〜15重量%の範囲に調整することが望ましく、ソフトキャンディとしての食感とする場合には、前記水分値は、16〜17重量%の範囲に調整することが望ましい。
一般に、ハードキャンディの水分値は6重量%以下であり、ソフトキャンディの水分値は6〜20重量%、グミキャンディの水分値は10〜20重量%である。本発明のキャンディ様構造物は、水分値のみを見るとソフトキャンディやグミキャンディのそれと近いが、キャンディ様構造物中の水分はコラーゲンペプチドに内在する結合水として存在しており、例えば、水分値が13〜15重量%であっても、ハードキャンディ様の食感も示すことができる。なお、水分値は、減圧乾燥法で測定することができる。
平均分子量の異なる二種類のコラーゲンペプチド粉末を下記表1の配合となるように混合し、コラーゲンペプチド100部に対して水30部を加えて混錬後、水分値が20%になるまで湯煎70℃にて濃縮を行った。その後、得られた濃縮物に表1記載の他成分も添加混合し、引き飴工程により水分値を表1に示す規定値まで低下させた。その後、定法により成型を行い固化させて、単重1.2gのキャンディ様構造物1〜3を得た。
実施例1〜3のキャンディ様構造物は、いずれもキャンディとして適度な硬さを有しており、また、舐めて楽しむだけでなく、通常のキャンディ同様、噛み砕いて食すことも可能であるものであった。噛んだところ、まるでハードキャンディのような食感を有していた。また、一粒あたり、コラーゲンペプチドをおよそ1,000mg配合しており、コラーゲンを摂取する目的で食したとしても、口残り、ざらつき等の口腔内へのまとわりつきはなく、また、コラーゲン臭もほとんどなく、まったくストレスのないものであった。
引き飴工程による水分値を変えた以外は、実施例1と同様にしてキャンディ様構造物を得て、キャンディ様構造物の食感の変化について調べた。
キャンディ様構造物の水分値を13〜15重量%に調整した場合、ハードキャンディ様の食感を強く奏していた。
キャンディ様構造物の水分値を16〜17重量%に調整した場合、ソフトキャンディ様の食感を強く奏していた。
なお、水分値が15重量%と16重量%との間のキャンディ様構造物は、ハードキャンディ及びソフトキャンディのいずれの食感も感じられる新たな食感を奏するものであった。
なお、得られたキャンディ様構造物は実施例1のキャンディ様構造物と同様に、口残り、ざらつき等の口腔内へのまとわりつきはなく、コラーゲン臭もほとんどないものであった。
コラーゲンペプチド以外の成分を使用しない以外は、実施例1と同様にして、コラーゲンペプチドの固形分含有量が100%のキャンディ様構造物を作製した。得られたキャンディ様構造物は、キャンディとして適度な硬さを有しており、通常のキャンディ同様、噛み砕いて食すことも可能であるものであった。噛んだところ、まるでハードキャンディのような食感を有していた。また、コラーゲン臭は若干したものの、口残り、ざらつき等の口腔内へのまとわりつきはなく、食する場合のストレスは感じにくいものであった。
コラーゲンペプチドの代わりに平均分子量が100,000程度のゼラチンを用いて、水と混練し、実施例1と同様にキャンディ様構造物を作製しようとしたが、濃縮時に非常に高い粘度となり、製造が不可能であった。
実施例1で使用したコラーゲンペプチドを使用して、特許文献10に示されているコラーゲンビーズの製造を試みたが、低分子であるため、コラーゲンペプチドの拡散が起こり、示されているようなコラーゲンビーズは形成されなかった。
Claims (5)
- 固形分中に、平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチド85〜100重量%を含有することを特徴とするキャンディ様構造物。
- 水分値が12〜18重量%である請求項1に記載のキャンディ様構造物。
- 前記平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチドが、平均分子量が相違した複数種類のコラーゲンペプチドを組み合わせてなるものである、請求項1又は2に記載のキャンディ様構造物。
- 固形分中に、酸味料0.1〜8重量%及び香料0.1〜2重量%を含有する請求項1〜3いずれかに記載のキャンディ様構造物。
- 平均分子量20,000以下のコラーゲンペプチド粉末を水と混練した後、得られた混練物を濃縮し、次いで固化させることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のキャンディ様構造物の製造方法。
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