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JP5497489B2 - 遠心型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも一方の端部にインペラを設ける回転軸ユニットと、前記回転軸ユニットが収容されるケーシングに設けられ、前記回転軸ユニットの外周面に対向するステータとを備える遠心型圧縮機に関する。
一般的に、圧縮空気を効率的に供給する過給機として、遠心型圧縮機が採用されている。例えば、エンジンに圧縮空気を供給する補機として、あるいは、燃料電池に酸化剤ガスである圧縮空気を供給する補機として、利用されている。
この種の遠心圧縮機では、円環状に配置されたステータの内周側に、永久磁石を有するロータが設けられており、前記ステータに巻回された巻線に通電することにより、前記ロータが回転されるように構成されている。
近年、ロータを高速回転させることが望まれている。その際、高速回転するロータを支持する軸受として、比較的簡単な構成で回転精度が得られるとともに、非接触で摩耗が抑制されることから、気体軸受や磁気軸受が採用されている。
ところが、ロータを高速回転させると、このロータに配置されている永久磁石に大きな遠心力が作用するとともに、渦電流によりロータが発熱し、この熱が前記永久磁石に伝導することにより該永久磁石が減磁するという問題がある。特に、非接触の気体軸受や磁気軸受では、伝熱され難く、発熱による影響が著しい。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている回転機械が知られている。この回転機械を構成するロータは、図8に示すように、中心部の金属製のシャフト1の外周には、永久磁石2が冷やし嵌めにより固定されている。
永久磁石2の外周には、インコネル(スペシャルメタル社の商品名)等の高温機械特性を有する耐熱高強度材からなる保護環3が設けられるとともに、前記保護環3の外周には、カーボン繊維等の非導電性繊維をフィラメントワインディングした保護層4が設けられている。これにより、ロータの温度を上昇させず、磁石減磁の問題をも解決することができる、としている。
特開2008−219965号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、保護層4が非導電性であるため、渦電流が発生しないものの、保護環3には、多大の渦電流が発生して発熱してしまう。従って、永久磁石2に不可逆減磁が惹起されるという問題がある。
しかも、保護層4により永久磁石2の飛散防止を図っているものの、ロータの中心部にシャフト1が延在して軸構造を構成しているため、共振強度が著しく低下するという問題がある。
本発明はこの種の課題を解決するものであり、永久磁石の不可逆減磁を防止するとともに、軸強度の向上を図ることが可能な遠心型圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも一方の端部にインペラを設ける回転軸ユニットと、前記回転軸ユニットが収容されるケーシングに設けられ、前記回転軸ユニットの外周面に対向するステータとを備える遠心型圧縮機に関するものである。
そして、回転軸ユニットは、円筒状のロータと、前記ロータと同一の直径を有し、前記ロータの軸方向両端に配設されるベアリングシャフトとを備えている。ロータは、径方向内方から径方向外方に向かって、永久磁石層、金属部材からなる保護層、及び繊維部材が巻き付けられたフィラメントワインディング層の順に積層されている。
保護層は、フィラメントワインディング層の軸方向両端から軸方向外方に膨出する膨出部と、前記膨出部から前記径方向外方に突出し、軸方向外側端面がベアリングシャフトに接触する突き当て面を構成する拡径部とを有し、前記保護層の外周には、前記拡径部間に位置してリング状凹部が形成され、前記リング状凹部に前記フィラメントワインディング層が収容配置されている。
また、繊維部材は、非導電性繊維部材であることが好ましい。
さらに、保護層は、拡径部の軸方向外側端面に凹状又は凸状の第1段差部を設ける一方、ベアリングシャフトの軸方向端面には、前記第1段差部と嵌合により結合される第2段差部が設けられることが好ましい。
さらにまた、この遠心型圧縮機は、ベアリングシャフトの軸方向の位置を保持するスラスト軸受構造を備えることが好ましい。
また、回転軸ユニットは、インペラ、一方のベアリングシャフト、ロータ及び他方のベアリングシャフトを一体に同軸上に保持するテンションシャフトを備えることが好ましい。
さらに、拡径部は、軸方向外方に向かって径方向外方に連続的又は断続的に拡径することが好ましい。
本発明では、金属部材からなる保護層の径方向外方に、繊維部材が巻き付けられたフィラメントワインディング層が設けられている。このため、フィラメントワインディング層では、渦電流による発熱を防止することができる。一方、保護層は、フィラメントワインディング層によりステータのティース部から離間している。従って、保護層は、ティース部からの磁界変動による渦電流に起因して発熱する熱量を低減させることが可能になる。
さらに、保護層の拡径部に設けられる軸方向外側端面は、ベアリングシャフトに接触する突き当て面を構成している。これにより、保護層で発生した渦電流による発熱は、突き当て面から容易且つ確実に熱引きされ、永久磁石層への熱移動が抑制されて前記永久磁石層の不可逆減磁を防止することができる。
さらにまた、保護層の拡径部に設けられる突き当て面は、ロータの外周部を構成しており、この外周部によって軸強度を保持している。このため、ロータの中心に軸構造を有するものに比べ、軸強度が向上して共振強度を良好に向上させることが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る遠心型圧縮機の断面説明図である。 前記遠心型圧縮機の要部断面説明図である。 前記遠心型圧縮機を構成する回転軸ユニットの要部断面説明図である。 前記遠心型圧縮機の、図2中、IV−IV線断面図である。 前記遠心型圧縮機を構成するスラストエア軸受の斜視説明図である。 前記スラストエア軸受の、図5中、VI−VI線断面説明図である。 本発明の第2の実施形態を構成する回転軸ユニットの要部断面説明図である。 特許文献1に開示されている燃料電池用過給機の説明図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る遠心型圧縮機(過給機)10は、ケーシング12を備える。このケーシング12内には、回転軸ユニット14が回転自在に装着される。
回転軸ユニット14は、図1及び図2に示すように、円環状の永久磁石(永久磁石層)16、前記永久磁石16の外周に設けられ、該永久磁石16を収納(例えば、焼き嵌め)する円筒状の保護環(保護層)18及びフィラメントワインディング層19により構成されるロータ20と、前記ロータ20と同一の直径を有し、前記ロータ20の軸方向端部の両方に設けられるベアリングシャフト22、24と、前記ベアリングシャフト22の前記ロータ20側と反対の軸方向端部に設けられるインペラ26とを備える。フィラメントワインディング層19の軸方向(矢印A方向)の長さは、永久磁石16の軸方向の長さと同一に設定されることが好ましい。
インペラ26は、遠心圧縮部28を構成するとともに、テンションシャフト30の大径部30aに端面が当接する。テンションシャフト30には、インペラ26側からベアリングシャフト22、ロータ20及びベアリングシャフト24の順に配置され、これらが、前記テンションシャフト30に螺合する固定部材32により一体的に保持される。
固定部材32には、回転軸ユニット14の回転時に矢印A1方向に発生するスラスト力を緩和する機能を有するキャンセラー機構34が設けられる。図1に示すように、キャンセラー機構34は、加圧室36内を矢印A方向に摺動自在なキャンセラーディスク38を備える。この加圧室36には、通路40を介してインペラ26の回転により発生する空気が流入される。
ケーシング12内には、ロータ20の外周に位置して円環状のステータ42が装着される。このステータ42及びロータ20によりモータ部46が構成される。ステータ42の外周側には、複数の冷却水流路48が周回形成される。
ロータ20を構成する保護環18は、高剛性が要求されており、具体的には、ニッケル系超合金、例えば、インコネル(スペシャルメタル社の商品名)により構成される。
保護環18は、電気抵抗率の高い材料で形成されるとともに、前記保護環18の径方向の厚さは、渦電流の表皮深さ以下で且つ共振しない強度を確保し得る厚さ以上に設定される。渦電流の深さSは、S=√2ρ/ωμから求められる。なお、ρは抵抗率、μは導体の透過率、ωは角周波数である。
フィラメントワインディング層19は、保護環18の外周面に繊維部材が巻き付けられて構成される。繊維部材は、非導電性繊維部材であり、例えば、硝子繊維の他、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール等の合成繊維を使用することができる。
なお、繊維部材として、例えば、導電性のカーボン繊維を使用してもよい。ロータ20の表面において、渦電流により発熱して突き当て面18b(後述する)から熱を引くことが可能であるからである。
図3に示すように、保護環18は、フィラメントワインディング層19の軸方向両端から軸方向外方に膨出する膨出部18aと、前記膨出部18aから径方向外方に突出し、軸方向外側端面がベアリングシャフト22、24に接触する突き当て面18bを構成する拡径部18cとを有する。保護環18は、拡径部18cの軸方向外側端面に凹状(又は凸状)の段差部(第1段差部)18dを設ける。
図2に示すように、ベアリングシャフト22は、軸方向一端に開放される円筒形状部22aを有し且つ軸方向他端に径方向内方に突出する底部(第2段差部)22bを形成する。ベアリングシャフト24は、同様に軸方向一端に開放される円筒形状部24aを有し且つ軸方向他端に径方向内方に突出する底部(第2段差部)24bを有する。
ベアリングシャフト22の底部22bは、図2及び図3に示すように、保護環18の一方の段差部18dに同軸的に嵌合し、ベアリングシャフト24の底部24bは、前記保護環18の他方の段差部18dに同軸的に嵌合する。底部22b、24bと永久磁石16の端面16a、16bとは、それぞれ距離S1、S2だけ離間する。
ベアリングシャフト22、24の外周面に対向し、前記ベアリングシャフト22、24を保持するフォイル式気体軸受50が設けられる(図1及び図2参照)。フォイル式気体軸受50は、ベアリングシャフト22、24の径方向の位置を保持するジャーナルエア軸受52a、52bと、前記ベアリングシャフト22の軸方向の位置を保持するスラストエア軸受54とを備える。スラストエア軸受54及びキャンセラー機構34により、スラスト軸受構造が得られる。
ベアリングシャフト22、24は、ジャーナルエア軸受52a、52bを構成するとともに、例えば、保護環18と同一材料であるニッケル系超合金により構成される。各ジャーナルエア軸受52a、52bは、ベアリングシャフト22、24の外周に所定の隙間を設けて配置されるリング部材56A、56Bを備える。リング部材56A、56Bは、ベアリングシャフト22、24を回転自在に支持するとともに、回転不能に固定される。
図4に示すように、リング部材56Aの内周面56aには、波板形状のバンプフォイル58と平板形状のトップフォイル60との順に配置される。バンプフォイル58は、一枚又は複数枚で構成され、その一端58aがリング部材56Aの内周面56aに溶接されるとともに、その他端が自由端を構成する。トップフォイル60は、平板を環状に湾曲させており、その一端60aがリング部材56Aの内周面56aに溶接される一方、その他端が自由端となっている。なお、リング部材56Bは、上記のリング部材56Aと同様に構成される。
図1及び図2に示すように、ベアリングシャフト22の外周部には、スラストエア軸受54を構成する大径フランジ部62が設けられる。大径フランジ部62を挟んで軸方向両側には、リング部材64a、64bが配置される。
図5に示すように、リング部材64a、64bには、互いに大径フランジ部62に対向する面に、波板形状のバンプフォイル66と平板形状のトップフォイル68とが設けられる。バンプフォイル66及びトップフォイル68は、リング部材64a、64bの内周面を周回して、それぞれ円環状に複数配置される。
図6に示すように、各バンプフォイル66は、一端66aがリング部材64a、64bに溶接されるとともに、他端66bが自由端を構成する。各トップフォイル68は、一端68aがリング部材64a、64bに溶接される一方、他端68bが自由端となっている。
図2に示すように、インペラ26の軸方向端部26aは、ベアリングシャフト22の円筒形状部22aに同軸的に嵌合する(インロー構造)。ベアリングシャフト22、24は、それぞれの底部22b、24bが保護環18の各段差部18dに同軸的に嵌合する(インロー構造)。
ケーシング12内には、図1に示すように、モータ部46を構成する保護環18とステータ42との間に、冷媒用流通路70が形成される。この流通路70の入口側及びキャンセラー機構34の通路40は、遠心圧縮部28のコンプレッサ出口72に連通している。インペラ26が回転することにより圧縮された空気は、コンプレッサ出口72から流通路70の入口側及びキャンセラー機構34の通路40に送風される。
このように構成される遠心型圧縮機10の動作について、以下に説明する。
先ず、電動機を構成するステータ42に通電することにより、ロータ20を構成する永久磁石16及び保護環18は、テンションシャフト30と一体に回転する。このため、テンションシャフト30に保持されているインペラ26は、比較的高速で回転し、遠心圧縮部28を介して大気から空気の吸引が行われる。
インペラ26により吸引された空気は、遠心圧縮部28により圧送され、例えば、図示しない燃料電池の酸化剤ガス供給系に送られる。燃料電池には、図示しない燃料ガス供給系から燃料ガス(水素ガス)が供給される。従って、カソード側に供給される空気とアノード側に供給される水素との反応により、発電が行われる。
遠心圧縮部28により吸引される空気の一部は、圧縮されてコンプレッサ出口72からケーシング12内の流通路70に供給される。この流通路70を通過してモータ部46を冷却した冷却風は、外部に排出される。
また、遠心圧縮部28により吸引される空気の一部は、圧縮されてコンプレッサ出口72からキャンセラー機構34を構成する通路40を通って加圧室36に供給される。従って、加圧室36に配設されるキャンセラーディスク38には、インペラ26から離間する方向(矢印A2方向)に押圧力が付与される。これにより、インペラ26の回転によって、矢印A1方向に作用するスラスト力は、キャンセラー機構34により緩和される。
この場合、第1の実施形態では、金属部材からなる保護環18の径方向外方に、繊維部材が巻き付けられたフィラメントワインディング層19が設けられている。このため、フィラメントワインディング層19では、渦電流による発熱を防止することができる。
一方、保護環18は、フィラメントワインディング層19によりステータ42のティース部(図示せず)から離間している。従って、保護環18は、ティース部からの磁界変動による渦電流に起因して発熱する熱量を低減させることが可能になる。
さらに、図3に示すように、保護環18の両拡径部18cには、ベアリングシャフト22、24に接触する突き当て面18bが構成されている。これにより、保護環18で発生した渦電流による発熱は、突き当て面18bからベアリングシャフト22、24に容易且つ確実に熱引きされる。このため、永久磁石16への熱移動が抑制されて、前記永久磁石16の不可逆減磁を防止することができるという効果が得られる。
さらにまた、保護環18の拡径部18cに設けられる突き当て面18bは、ロータ20の外周部を構成しており、この外周部によって軸強度を保持している。従って、ロータ20の中心に軸構造を有するものに比べ、軸強度が向上して共振強度を良好に向上させることが可能になるという利点がある。
また、第1の実施形態では、保護環18は、電気抵抗率の高い材料で形成されるため、渦電流の発生が有効に低減される。しかも、保護環18の径方向の厚さは、渦電流の表皮深さ以下で且つ共振しない強度を確保し得る厚さ以上に設定されている。これにより、保護環18に発生する渦電流の低減が図られるとともに、ロータ20の共振強度を確保することができる。
さらに、フィラメントワインディング層19の軸方向の長さは、永久磁石16の軸方向の長さと同一に設定されるとともに、保護環18の膨出部18aは、前記フィラメントワインディング層19の軸方向両端から軸方向外方に膨出している。従って、永久磁石16の渦電流の低減及び熱引き効果を維持しながら、ロータ20の共振強度の向上が容易に図られる。
さらにまた、インペラ26の軸方向端部26aは、ベアリングシャフト22の円筒形状部22aに同軸的に嵌合する(インロー構造)一方、前記ベアリングシャフト22、24は、それぞれの底部22b、24bが保護環18の各段差部18dに同軸的に嵌合している(インロー構造)。このため、回転軸ユニット14全体の接合及び位置出し作業が一挙に簡素化される。
また、ロータ20の軸方向両端には、インペラ26及びキャンセラー機構34が設けられている。これにより、保護環18で発生した熱は、ロータ20の両端面からインペラ26及びキャンセラー機構34に逃がすことができる。しかも、ロータ20の両端には、ベアリングシャフト22、24が設けられており、保護環18で発生した熱は、各突き当て面18bから前記ベアリングシャフト22、24に逃がすことが可能になる。
さらに、テンションシャフト30には、インペラ26側からベアリングシャフト22、ロータ20及びベアリングシャフト24の順に配置され、これらが、前記テンションシャフト30に螺合する固定部材32により一体的に保持されている。従って、ロータ20とベアリングシャフト22、24とを一体軸構造にすることができる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る遠心型圧縮機(過給機)80を構成する回転軸ユニット82の要部断面説明図である。
なお、第1の実施形態に係る遠心型圧縮機10を構成する回転軸ユニット14と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
回転軸ユニット82は、ロータ84を備えるとともに、前記ロータ84は、永久磁石16、前記永久磁石16の外周に設けられ、該永久磁石16を収納する円筒状の保護環(保護層)86及びフィラメントワインディング層19により構成される。
保護環86は、フィラメントワインディング層19の軸方向両端から軸方向外方に膨出する膨出部86aと、前記膨出部86aから径方向外方に突出し、軸方向外側端面がベアリングシャフト22、24に接触する突き当て面86bを構成する拡径部86cとを有する。
拡径部86cは、軸方向外方に向かって径方向外方に連続的に拡径することにより、フィラメントワインディング層19を構成する繊維部材が巻き付けられる端面形状が、直角形状(第1の実施形態)からテーパ形状88に変更される。なお、テーパ形状88に代えて、軸方向外方に向かって径方向外方に階段状に拡径するように構成してもよい。
このように構成される第2の実施形態では、拡径部86cがテーパ形状88を有するため、突き当て面86bに突き当て力が作用する際、この突き当て力は、保護環86全体に作用して応力が集中することがない。
従って、第2の実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、保護環86は、突き当て強度が良好に向上するという効果がある。しかも、テーパ形状88により、熱引きの経路を幅広く確保することができ、冷却性能が容易に向上するという利点がある。
10、80…遠心型圧縮機 12…ケーシング
14、82…回転軸ユニット 16…永久磁石
16a、16b…端面 18、86…保護環
19…フィラメントワインディング層 18a、86a…膨出部
18b、86b…突き当て面 18c、86c…拡径部
18d…段差部 20…ロータ
22、24…ベアリングシャフト 22a、24a…円筒形状部
22b、24b…底部 26…インペラ
30…テンションシャフト 32…固定部材
34…キャンセラー機構 36…加圧室
38…キャンセラーディスク 40…通路
42…ステータ 46…モータ部
50…フォイル式気体軸受 52a、52b…ジャーナルエア軸受
54…スラストエア軸受 56A、56B…リング部材
56a…内周面 58、66…バンプフォイル
60、68…トップフォイル 70…流通路

Claims (6)

  1. 少なくとも一方の端部にインペラを設ける回転軸ユニットと、
    前記回転軸ユニットが収容されるケーシングに設けられ、前記回転軸ユニットの外周面に対向するステータと、
    を備える遠心型圧縮機であって、
    前記回転軸ユニットは、円筒状のロータと、
    前記ロータと同一の直径を有し、前記ロータの軸方向両端に配設されるベアリングシャフトと、
    を備え、
    前記ロータは、径方向内方から径方向外方に向かって、永久磁石層、金属部材からなる保護層、及び繊維部材が巻き付けられたフィラメントワインディング層の順に積層されるとともに、
    前記保護層は、前記フィラメントワインディング層の軸方向両端から軸方向外方に膨出する膨出部と、
    前記膨出部から前記径方向外方に突出し、軸方向外側端面が前記ベアリングシャフトに接触する突き当て面を構成する拡径部と、
    を有し、
    前記保護層の外周には、前記拡径部間に位置してリング状凹部が形成され、前記リング状凹部に前記フィラメントワインディング層が収容配置されること特徴とする遠心型圧縮機。
  2. 請求項1記載の遠心型圧縮機において、前記繊維部材は、非導電性繊維部材であることを特徴とする遠心型圧縮機。
  3. 請求項1又は2記載の遠心型圧縮機において、前記保護層は、前記拡径部の前記軸方向外側端面に凹状の第1段差部を設ける一方、
    前記ベアリングシャフトの軸方向端面には、前記第1段差部の内周面と嵌合により外周面が結合される第2段差部が設けられることを特徴とする遠心型圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心型圧縮機において、前記ベアリングシャフトの軸方向の位置を保持するスラスト軸受構造を備えることを特徴とする遠心型圧縮機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠心型圧縮機において、前記回転軸ユニットは、前記インペラ、一方の前記ベアリングシャフト、前記ロータ及び他方の前記ベアリングシャフトを一体に同軸上に保持するテンションシャフトを備えることを特徴とする遠心型圧縮機。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の遠心型圧縮機において、前記拡径部は、前記軸方向外方に向かって前記径方向外方に連続的又は断続的に拡径することを特徴とする遠心型圧縮機。
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