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JP5477515B2 - 駐車支援装置 - Google Patents

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JP5477515B2 JP2013528875A JP2013528875A JP5477515B2 JP 5477515 B2 JP5477515 B2 JP 5477515B2 JP 2013528875 A JP2013528875 A JP 2013528875A JP 2013528875 A JP2013528875 A JP 2013528875A JP 5477515 B2 JP5477515 B2 JP 5477515B2
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Description

本発明の一実施形態は、自車両の軌跡を表示する駐車支援装置に関する。
自車両周囲の映像や軌跡を表示することにより、車両を駐車枠に駐車させる際に運転者の運転を支援する装置が提案されている。例えば、特許文献1には、最大操舵角に固定したままで後退した場合に予想される案内軌跡を表示する装置が開示されている。特許文献1の装置は、センサによって取得した周辺情報と自車位置とを表示画面に表示する。特許文献1の装置は、画面上で自車シンボルに案内軌跡を一体として表示して、駐車スペース内に案内軌跡が収まったところが後退開始位置となるよう画面内に表示する。さらに、特許文献1の装置は、実際の操舵輪の操舵角に応じて形状が変化する予想軌跡を併せて表示して、予想軌跡と案内軌跡を重ねることで、ステアリング操作のガイドも可能としている。
特開2001−213253号公報
ところで、一般に車両が駐車枠に駐車する際には、駐車場の走路の進行方向と駐車枠の前後方向とが90°等の所定の角度をなしていることが多い。そのため、まず車両が旋回しつつ前進することにより、車両の前後方向と駐車枠の前後方向との角度が小さくされる。次に車両が逆方向に旋回しつつ後退することにより、車両を駐車枠に駐車させることが一般に多く行われる。
上記のように車両が旋回しつつ前進した後に逆方向に旋回しつつ後退する場合は、前進時と後退時とで車両の車体が通過する軌跡が異なる。ところが、上記の技術では、前進時に最大操舵角に固定したままで後退した場合の軌跡しか表示されない。そのため、駐車時に車両の周囲に障害物が存在するような場合に、車両が前進するときに障害物に接触せずに前進できるのか否かと、次に車両が後退したときに障害物に接触せずに後退できるのかを同時に運転者が把握し難い。
本発明の一実施形態は、このような実情を考慮してなされたものであり、その目的は、自車両が障害物に近接した場合により適した駐車支援を行なうことができる駐車支援装置を提供することにある。
本発明の一実施形態は、自車両の周辺の映像を表示する表示ユニットを備え、表示ユニットは、自車両の前進時に、自車両が現在の舵角で現在位置から前進した場合の第1の軌跡と、自車両が現在の舵角とは異なる舵角で現在位置から後退した場合の第2の軌跡とを自車両の周辺の映像に重ねて表示する駐車支援装置である。
この構成によれば、自車両の周辺の映像を表示する表示ユニットは、自車両の前進時に、自車両が現在の舵角で現在位置から前進した場合の第1の軌跡と、自車両が現在の舵角とは異なる舵角で現在位置から後退した場合の第2の軌跡とを自車両の周辺の映像に重ねて表示する。このため、例えば、自車両が旋回しつつ前進し、次に逆方向に旋回しつつ後退することにより駐車枠内に駐車するような場合に、自車両の運転者は、前進中に自車両が描く軌跡と、次に後退した際の自車両の軌跡とを同時に把握することができる。したがって、自車両の運転者は、後退した際に自車両が周囲の障害物と接触しないような後退開始位置へと自車両を前進させることが容易となる。よって、自車両が障害物に近接した場合により適した駐車支援を行なうことができる。
この場合、表示ユニットは、自車両の前進時に、第1の軌跡と、自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に取り得る第2の軌跡の範囲とを自車両の周辺の映像に重ねて表示することができる。
この構成によれば、表示ユニットは、第1の軌跡と、自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に取り得る第2の軌跡の範囲とを自車両の周辺の映像に重ねて表示する。このため、自車両の運転者にとって、前進時に後退開始位置を選択する自由度が高くなる。
この場合、表示ユニットは、自車両の前進時に第1の軌跡と第2の軌跡の範囲とを表示した後の自車両の後退時に、後退時の舵角で後退した場合の第3の軌跡を自車両の周辺の映像に重ねて表示することができる。
この構成によれば、表示ユニットは、自車両の前進時に第1の軌跡と第2の軌跡の範囲とを表示した後の自車両の後退時に、後退時の舵角で後退した場合の第3の軌跡を自車両の周辺の映像に重ねて表示する。このため、自車両の運転者は、前進中に第1の軌跡と第2の軌跡の範囲とを基準にして後退開始位置を決定し、後退開始時に第3の軌跡を基準にして自車両を駐車枠内に駐車させることがより容易になる。
また、第2の軌跡の範囲は、自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に、自車両の前端部が取り得る軌跡の範囲とすることができる。
この構成によれば、第2の軌跡の範囲は、自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に、自車両の前端部が取り得る軌跡の範囲である。このため、自車両の運転者は、前進時に後退開始位置を選択する自由度を高めつつ、前進及び後退を切り換えた際に障害物に接触し易く且つ注意が疎かになりがちな前端部が障害物に接触する可能性をより把握しやすくなる。
また、表示ユニットは、自車両の前部の映像に第1の軌跡及び第2の軌跡を重ねた表示を表示可能としても良い。
この構成によれば、表示ユニットは、自車両の前方部分の映像に第1の軌跡及び第2の軌跡を重ねた表示を表示可能である。そのため、例えば、自車両が旋回しつつ前進し、次に逆方向に旋回しつつ後退することにより駐車枠内に駐車するような場合に、自車両の運転者は、前進中に次に後退した際に車両の前部に接触する可能性がある障害物をより把握しやすくなる。
また、表示ユニットは、自車両を上方から鳥瞰したように表示した映像に第1の軌跡及び第2の軌跡を重ねた表示を表示可能としても良い。
この構成によれば、表示ユニットは、自車両を上方から鳥瞰したように表示した映像に第1の軌跡及び第2の軌跡を重ねた表示を表示可能である。そのため、自車両の運転者は、前進及び後退を切り換えた際の自車両の軌跡と自車両周囲の障害物とをより把握しやすくなる。
本発明の一実施形態によれば、自車両が障害物に近接した場合により適した駐車支援を行なうことができる。
実施形態に係る駐車支援装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る駐車支援装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態の駐車支援装置を搭載した車両が駐車枠に駐車する際の一連の動作及び軌跡を示す平面図である。 実施形態の駐車支援装置を搭載した車両の駐車場に進入時の態様を示す平面図である。 実施形態の駐車支援装置のディスプレイに表示される軌跡を示した図である。 実施形態の駐車支援装置のディスプレイに表示される駐車枠の映像を示した図である。 実施形態の駐車支援装置のディスプレイに重畳して表示される駐車枠の映像と軌跡とを示した図である。 駐車場に進入時に左旋回しつつ前進した場合においてディスプレイに重畳して表示される駐車枠の映像と軌跡とを示した図である。 駐車枠の方向が駐車場の進入路に対して90°をなす場合における軌跡の描画方法を示す平面図である。 駐車枠の方向が駐車場の進入路に対して90°をなさない場合における軌跡の描画方法を示す平面図である。 実施形態の駐車支援装置のディスプレイに重畳して表示される駐車枠の映像と所定範囲の舵角による軌跡の範囲とを示した図である。 図11の表示の別の例を示した図である。 図3における時刻T1〜T5における自車両の位置を示した平面図である。 図13の時刻T1より前に実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と前方鳥瞰映像とを示す図である。 図13の時刻T1より前に実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。 図13の時刻T1において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と前方鳥瞰映像とを示す図である。 図13の時刻T1において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。 図13の時刻T2において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と前方鳥瞰映像とを示す図である。 図13の時刻T2において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。 図13の時刻T3において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と前方鳥瞰映像とを示す図である。 図13の時刻T3において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。 図13の時刻T4において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と前方鳥瞰映像とを示す図である。 図13の時刻T4において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。 図13の時刻T5において実施形態の駐車支援装置のディスプレイに実際に表示される鳥瞰映像と後方映像とを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る駐車支援装置について説明する。本実施形態の駐車支援装置10は、支援スイッチ11、舵角センサ12、ヨーレートセンサ13、車速センサ14、トランスミッションシフト位置センサ15、GPS16、レーザレーダ18、ソナー19、ECU20、映像切替スイッチ30、ディスプレイ31、スピーカ32、アクセルアクチュエータ41、ブレーキアクチュエータ42及びステアリングアクチュエータ43、前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53を備えている。
支援スイッチ11は、運転者の操作によりディスプレイ31に前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53が撮像した自車両周辺の映像を表示するためのスイッチである。後述するように、本実施形態では、運転者の操作により支援スイッチ11がONとされた後、自車両が前進あるいは後退した場合の走行軌跡や走行軌跡領域がディスプレイ31の自車両周辺、自車両前部あるいは自車両後部の映像に重畳して表示される。
舵角センサ12は、自車両の前後方向に対する前輪タイヤの角度である舵角を検出するセンサである。ヨーレートセンサ13は、自車両のヨーレートをジャイロセンサ等により検出するセンサである。車速センサ14は、自車両の車輪の回転速度を検出することにより、自車両の車速を検出するセンサである。トランスミッションシフト位置センサ15は、自車両のトランスミッションのシフト位置が前進「D」、後退「R」といったいずれの位置にあるかを検出するセンサである。
GPS(Global Positioning System)16は、例えば、GPS衛生からの信号を受信することにより、自車両の測位を行うためのものである。なお、本実施形態においては、GPS16は必須の構成ではない。
レーザレーダ18及びソナー19は、本実施形態においては必須ではないが、それぞれ自車両の周辺の障害物や駐車枠等を認識するためのものである。
ECU(electronic Control Unit)20は、自車両全体の制御を行うためのものである。ECU20は、描画演算部21、データベース22及び走行制御部23を有している。描画演算部21は、支援スイッチ11、舵角センサ12、ヨーレートセンサ13、車速センサ14、トランスミッションシフト位置センサ15、GPS16、レーザレーダ18、ソナー19、映像切替スイッチ30、前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53からの信号と、データベース22に記憶された情報とに基づいて、自車両が前進あるいは後退した場合の走行軌跡領域を自車両周辺、自車両前部又は自車両後部の映像に重畳して描画するための装置である。
データベース22は、自車両の旋回半径等の旋回特性、自車両の全長、全幅、全高等の寸法等に関する情報を記憶するためのものである。また、データベースには、駐車場ごとに、走路の進行方向と駐車枠の前後方向とがなす角度等の駐車枠についての情報が記憶される。
走行制御部23は、本実施形態においては必須ではないが、支援スイッチ11、舵角センサ12、ヨーレートセンサ13、車速センサ14、トランスミッションシフト位置センサ15、GPS16、レーザレーダ18、ソナー19、前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53からの信号と、データベース22に記憶された情報とに基づいて、アクセルアクチュエータ41、ブレーキ42及びステアリングアクチュエータ43を駆動することにより、運転者の運転操作に介入し、駐車支援を行うためのものである。
映像切替スイッチ30は、後述するように自車両全体の周囲の鳥瞰映像と共にディスプレイ31に表示する映像を、自車両前部の鳥瞰映像と自車両後部の映像との間で切り替えるためのスイッチである。ディスプレイ31は、前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53により撮像された自車両全体の周囲の鳥瞰映像と、自車両前部の鳥瞰映像と、自車両後部の映像とを表示する。また、ディスプレイ31は、自車両が前進あるいは後退した場合の走行軌跡(自車両の前輪の軌跡、自車両の後輪の軌跡、自車両前端の前部バンパーの軌跡、自車両後端の後部バンパーの軌跡)やこの走行軌跡の範囲を自車両全体の周囲の鳥瞰映像と、自車両前部の鳥瞰映像と、自車両後部の映像に重畳して表示する。ディスプレイ22は、駐車支援用として独立した液晶ディスプレイ等とできる。あるいはディスプレイ22は、ナビゲーションシステム用のディスプレイと兼用としても良い。スピーカ32は、音声により運転者に対して駐車支援を行うためのものである。
アクセルアクチュエータ41、ブレーキ42及びステアリングアクチュエータ43は、本実施形態においては必須ではないが、ECU20の走行制御部23からの指令信号に従ってそれぞれアクセル操作、ブレーキ操作及びステアリング操作を運転者の運転操作に介入して行うためのものである。あるいは、アクセルアクチュエータ41、ブレーキ42及びステアリングアクチュエータ43は、それぞれアクセルペダル、ブレーキペダル及びステアリングホイールに反力やハプティック技術による触感を与えることにより、運転者の運転操作に介入するものでも良い。
前方カメラ51は、自車両の前方の映像を撮像するカメラである。前方カメラ51は、自車両の前部の映像とその周辺の映像を撮像することができる。後方カメラ52は、自車両の後方の映像を撮像するカメラである。後方カメラ52は、自車両の後部の映像とその周辺の映像を撮像することができる。左右サイドカメラ53は、自車両の左右側方の映像を撮像するカメラである。左右サイドカメラ53は、自車両の左右側部の映像とその周辺の映像を撮像することができる。前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53は、全方位モニタとして機能する。前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53により撮像された映像は描画演算部21により処理され、ディスプレイ31は、後述するように自車両全体の鳥瞰映像とその周辺の鳥瞰映像とを表示する。また、ディスプレイ31は、自車両前部の鳥瞰映像とその周辺の鳥瞰映像とを表示する。
以下、本実施形態の駐車支援装置10の動作について説明する。まず、図2及び図3を参照して、動作の概略について説明する。図3に示すように、本実施形態の駐車支援装置10を搭載した自車両VMが駐車場の走路を走行している状況を想定する。図3の例では、駐車場の走路方向と駐車枠Pの前後方向とは90°をなし、他車両VOも停車している。ここで、図2に示すように、自車両VMの運転者により支援スイッチ11がONとされる(S101)。このとき、前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53による自車両VM全体の鳥瞰映像と、自車両VM前部の鳥瞰映像又は自車両VM後部の映像がディスプレイ31に表示される。
ディスプレイ31の表示を視た運転者の操作により、自車両VMは、駐車枠Pの前後方向と自車両VMの前後方向との角度を少なくするため、駐車場の走路方向との角度である進行角θを増大させるように旋回しつつ前進し、軌跡L1を通る。この場合の軌跡L1は運転者の操作に応じて自由であり、自車両VMは種々の進行角θの軌跡L1を通る。このとき、駐車支援装置10の描画演算部21は、後述するような処理を行い(S102〜S104)、現在の舵角で前進したときの軌跡と、そのときの自車両VMの操舵角とは関係の無い一定舵角により後退したときの軌跡あるいは所定範囲の一定舵角により後退したときの軌跡の範囲とを前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53による自車両VM全体の鳥瞰映像、自車両VM前部の鳥瞰映像及び自車両VM後部の映像に重畳してディスプレイ31に表示する(S105)。この時、後述するように、一定舵角により後退したときの軌跡あるいは所定範囲の一定舵角により後退したときの軌跡の範囲は、自車両VMの後輪の軌跡のみならず、自車両VMの前輪の軌跡や自車両VMの前部バンパーの軌跡が含まれる。
ディスプレイ31の表示を目安として視た運転者の操作により、自車両VMは切返し点TP1に到達した後に停車する(S106)。このとき、駐車支援装置10の描画演算部21は、トランスミッションのシフト位置が後退「R」の位置になったことをトランスミッションシフト位置センサ15等により検知すると(S107)、そのときの自車両VMの操舵角に対応した一種類の軌跡L2等及び駐車枠Pの前後方向に平行な軌跡L3を自車両VM全体の鳥瞰映像、自車両VM前部の鳥瞰映像及び自車両VM後部の映像に重畳してディスプレイ31に表示する(S108)。
ディスプレイ31の表示を視た運転者の操作により、自車両VMの舵角は、一定舵角による後退とその後の直進後退とにより駐車枠Pに駐車可能な舵角に操舵される(S109)。自車両VMは軌跡L1とは逆方向に一定舵角で旋回しつつ後退し、軌跡L2を通る(S110)。自車両VM(の後輪又は後端部)が切返し点TP2に到達すると(S111)、ディスプレイ31の表示を視た運転者の操作により、自車両VMの舵角は0°に操舵される(S112)。自車両VMは操舵角0°で後退し(S113)、軌跡L3を通る。最後に、自車両VMは駐車枠P内に駐車する(S114)。
以下、各動作について詳述する。図4に示すように、自車両VMが駐車場の走路の両側に駐車枠が設置されている駐車場に入庫する場合は、支援スイッチ11がONとされた後(S101)、駐車支援装置10のECU20の描画演算部21は、自車両VMの進行角θを進行角θ=0に初期化する(S102)。描画演算部21は、舵角センサ12、ヨーレートセンサ13、車速センサ14あるいはGPS16及びデータベース22に記憶されている情報とから、自車両VMの前後方向が駐車場の走路の方向となす角度である進行角θの大きさと方向とを取得する(S103)。
この場合、進行角θの取得は、支援スイッチ11がONとされたときに自車両VMが駐車場の走路方向に平行に走行しているとみなして、進行角θ=0と初期化し、その後の舵角センサ12、ヨーレートセンサ13及び車速センサ14の検出値に基づいて、進行角θの大きさと方向を取得することができる。あるいは、GPS16により取得した情報及びデータベース22に記憶されている情報によって、進行角θの大きさと方向を取得することもできる。さらに、本実施形態では、駐車枠Pの前後方向と自車両VMの前後方向との関係が進行角θにより判定されているが、進行角θ以外にも、駐車枠Pの各部位と自車両VMとの距離、あるいは駐車枠Pに駐車中の他車両VOと自車両VMとの距離又は角度等によっても、駐車枠Pの前後方向と自車両VMの前後方向との関係を取得することができる。
進行角θが閾値以上の場合(S104)、描画演算部21は、進行角θの大きさと方向とに従い、現在の舵角で前進したときの軌跡と、一定舵角により後退したときの軌跡あるいは所定範囲の一定舵角により後退したときの軌跡の範囲とを前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53による自車両VM全体の鳥瞰映像、自車両VM前部の鳥瞰映像及び自車両VM後部の映像に重畳してディスプレイ31に表示する(S105)。
なお、本実施形態では実際には後方カメラ17による自車両VMの後方映像については、鳥瞰映像に処理されていない自車両VM後部の未処理の映像に軌跡や軌跡の範囲が重畳表示されることも可能であるが、以下の説明では、説明の便宜のため、ディスプレイ31に表示される軌跡や軌跡の範囲が仮想的に俯瞰映像として平面上に表されたものとして説明する。しかし、本実施形態では実際にディスプレイ31に自車両VMの後方の映像が俯瞰映像として平面的に表示され、俯瞰映像に自車両VMが辿る軌跡が重畳されて表示されていても良い。あるいは、ナビゲーションシステム等の地図上に自車両VMが辿る軌跡が重畳されて表示されていても良い。
例えば、自車両VMが駐車場の走路を右側に旋回しつつ前進し、軌跡L1を描いている場合は、図5に示すように、描画演算部21は、現在の舵角により前進を続けた場合の一対の前輪あるいは前部バンパーの左右端部の軌跡である軌跡L1を描く。また、描画演算部21は、逆方向の左側に一定の操舵角で操舵した場合の一対の後輪の軌跡である軌跡L2を描く。軌跡L2は、自車両VMの現在位置から後方へ伸び、その後端部である切返し点TP2において駐車枠Pの前後方向と平行をなす。また、描画演算部21は、軌跡L2の後端部である切返し点TP2から操舵角0で操舵した場合の一対の後輪の軌跡である軌跡L3を描く。軌跡L3は駐車枠Pの前後方向と平行をなす。
さらに、描画演算部21は、逆方向の左側に一定の操舵角で操舵した場合の一対の前輪の軌跡あるいは前部バンパーの左右端部の軌跡であるl2を描く。軌跡l2は、自車両VMの現在位置の前後に伸び、自車両VMの後輪あるいは後端部が切り返し点TP2に到着した際の自車両VMの前輪あるいは左右の前端部の位置である切り返し点tp2において終端となる。なお、以下、本実施形態では、一対の軌跡l2が描画されるが、少なくとも、旋回外側の自車両VMの前輪あるいは前端部の軌跡が一本描かれれば良く、必ずしも2本の軌跡l2が描かれる必要は無い。
図6に示すように、ディスプレイ31には後方カメラにより撮影された駐車枠Pが表示される。図7に示すように、描画演算部21は、図5の軌跡L1、軌跡L2,l2及び軌跡L3を図6の駐車枠Pの映像に重畳して表示する。一方、自車両VMが駐車場の走路を左側に旋回しつつ前進し、軌跡L1を描いている場合は、図8に示すように、描画演算部21は、現在の左側に旋回する舵角により前進し続けた場合の一対の前輪の軌跡L1と、逆方向の右側に一定の操舵角で操舵した場合の一対の後輪の軌跡である軌跡L2、逆方向の右側に一定の操舵角で操舵した場合の一対の前輪あるいは前端部の軌跡である軌跡l2、及び軌跡L3を、図7と同様にして駐車枠Pの映像に重畳して表示する。
なお、自車両VMが左右いずれの駐車枠Pに駐車するのかを判定する手法としては、運転者の入力操作によっても良いし、あらかじめ、GPS16の測位情報とデータベース22に記憶した情報とにより、駐車場ごとに左右いずれの駐車枠Pに駐車するのかを設定しておいても良い。
以下、ディスプレイ31への軌跡L2,l2及びL3の描画方法について詳述する。図9に示すように、駐車場の走路の方向と駐車枠Pの前後方向とが90°をなしている場合は、描画演算部21は、中心の角度が(90°−進行角|θ|)となる円弧を自車両VMの一対の後輪から所定の舵角について描くことにより、その後端部で駐車枠Pの前後方向と平行となる軌跡L2を描くことができる。描画演算部21は、軌跡L2の後端部から軌跡L2の後端部と同じ方向に直線を延ばすことにより、軌跡L3を描くことができる。軌跡l2についても、描画演算部21は、中心の角度が(90°−進行角|θ|)となる円弧を自車両VMの一対の前輪あるいは左右の前端部から所定の舵角について描き、自車両VMの後輪あるいは後端部が切り返し点TP2に到着した際の自車両VMの前輪あるいは左右の前端部の位置である切り返し点tp2において終端とすることにより、軌跡l2を描くことができる。
図10に示すように、駐車場の走路の方向と駐車枠Pの前後方向とが90°以外の|θp|をなして傾斜している場合は、描画演算部21は、中心の角度が(|θp|−進行角|θ|)となる円弧を自車両VMの一対の後輪から所定の舵角について描くことにより、その後端部で駐車枠Pの前後方向と平行となる軌跡L2を描くことができる。軌跡L3については、駐車場の走路の方向と駐車枠Pの前後方向とが90°をなしている場合と同様である。また、軌跡l2についても、描画演算部21は、中心の角度が(|θp|−進行角|θ|)となる円弧を自車両VMの一対の前輪あるいは左右の前端部から所定の舵角について描き、自車両VMの後輪あるいは後端部が切り返し点TP2に到着した際の自車両VMの前輪あるいは左右の前端部の位置である切り返し点tp2において終端とすることにより、軌跡l2を描くことができる。
図9及び図10の手法を用いることにより、描画演算部21は、自車両VMが駐車する駐車枠Pの前後方向と自車両の前後方向とがなす角度が大きくなるほど、曲線部分の軌跡L2,l2の長さを長くして表示し、自車両VMが駐車する駐車枠Pの前後方向と自車両の前後方向とがなす角度が小さくなるほど、曲線部分の軌跡L2,l2の長さを短くして表示する。
また、駐車場の走路の方向と駐車枠の前後方向とが同じである縦列駐車の場合は、描画演算部21は、例えば、軌跡L1と、中心の角度がそれぞれ同じであって左右の旋回方向が異なる2つの円弧と直線とを組み合わせた軌跡L2,l2,L3をディスプレイ31に駐車枠Pの映像に重畳して表示することにより、自車両VMの運転者に後退開始位置を報知することができる。
なお、駐車支援装置10は、レーザレーダ18、ソナー19等によって駐車枠Pや他車両VOを認識し、スピーカ32により音声で後退開始位置を自車両VMの運転者に報知することもできる。あるいは、駐車支援装置10は、走行制御部23、ブレーキアクチュエータ42及びステアリングアクチュエータ43により、運転者の運転に強制的に介入して後退開始位置を自車両VMの運転者に報知することもできる。さらに、駐車支援装置10は、走行制御部23、アクセルアクチュエータ41及びステアリングアクチュエータ43により、アクセルペダルやステアリングホイールに反力やハプティック技術による触感を加えることにより、後退開始位置を自車両VMの運転者に報知することもできる。
また、駐車支援装置10は切返し点TP1等の後退開始位置で自車両VMが停止した後に、ディスプレイ31に後方映像を表示しつつ、自車両VMの運転者にいずれの駐車枠Pにいかなる軌跡L2,l2,L3で駐車するかを設定させても良い。また、運転者が支援スイッチ11を操作し忘れたときであっても、駐車支援装置10は、レーザレーダ18、ソナー19、GPS16及びデータベース22の情報等によって、軌跡L1の前進時に駐車枠Pや他車両VOを認識し、進行角θと駐車枠Pの前後方向とを推定して、同様に、軌跡L1、軌跡L2,l2及び軌跡L3を駐車枠Pの映像に重畳して表示しても良い。
なお、上記の自車両VMの現在の操舵角に対応しておらず、自車両VMの前後方向と駐車枠Pの前後方向との角度に基づく軌跡L2,l2,L3は、自車両VMの少なくとも停車中又は前進中にディスプレイ31に表示されている構成であれば良く、後退時にも常に表示されていても良い。あるいは上述したように、後退時には、そのときの自車両VMの操舵角に対応した一種類の軌跡L2,l2,L3のみがディスプレイ31に表示され、上記の自車両VMの現在の操舵角に対応しておらず、自車両VMの前後方向と駐車枠Pの前後方向との角度に基づく軌跡L2,l2,L3は、ディスプレイ31から消去されるようにしても良い。
また、上記例では、自車両VMが前進中か停止中か後退中かの判定がトランスミッションシフト位置センサ15の検出値により行われているが、アクセルやブレーキ等の操作や車速センサ14やGPS16の検出値等を用いて、自車両VMが前進中か停止中か後退中かの判定が行われても良い。
図7〜図10に示すように、描画演算部21は、一種類の軌跡L2,l2,L3をディスプレイ31に表示することも可能であるが、本実施形態では、互いに異なる旋回半径(舵角)の円弧による軌跡L2,l2と軌跡L2に続く軌跡L3の範囲を表示することができる。図11に示すように、描画演算部21は、例えば最大舵角である舵角α1による軌跡L2と、最大舵角の70%の舵角である舵角α2による軌跡L2’を表示することができる。軌跡L2,L2’それぞれの後端部である切返し点TP2,TP2’からは、直線状の軌跡L3,L3’がそれぞれ伸びる。描画演算部21は、一対の後輪それぞれについて軌跡L2〜L3’で囲まれる範囲を軌跡範囲Zとして、ディスプレイ31に陰影により駐車枠Pの映像に重畳表示する。
同様にして、描画演算部21は、例えば最大舵角である舵角α1による軌跡l2と、最大舵角の70%の舵角である舵角α2による軌跡l2’とを表示することができる。描画演算部21は、軌跡L2,L2’それぞれの後端部である切返し点TP2,TP2’に合せて、そのときの自車両VMの前端部の位置である切返し点tp2,tp2’を決定する。描画演算部21は、軌跡l2,l2’をそれぞれ切返し点tp2,tp2’で終端させるようにする。描画演算部21は、一対の前輪あるいは左右の前端部それぞれについて軌跡L2,l2’で囲まれる範囲を軌跡範囲zとして、ディスプレイ31に陰影により駐車枠Pの映像に重畳表示する。
あるいは、描画演算部21は、図12に示すように、一対の後輪について軌跡L2,L3で囲まれる範囲を軌跡範囲Zとし、一対の後輪について軌跡L2’,L3’で囲まれる範囲を軌跡範囲Zとして、ディスプレイ31に陰影により駐車枠Pの映像に重畳表示することができる。さらに、描画演算部21は、軌跡L2,L2’の間の舵角について、所定の角度ごとに同様に軌跡を描き、一対の後輪について囲まれる範囲を軌跡範囲Z,Zと表示することができる。これにより、運転者に後退開始位置の候補を複数提示することができる。
以下、本実施形態の駐車支援装置10においてディスプレイ31に実際に表示される映像の例を説明する。以下の説明では、図13に示すように、自車両VMが白線A〜Cを有する駐車枠Pに対して駐車する状況を想定して説明する。自車両VMが駐車場の走路を直進しているときに、運転者により支援スイッチ11がONにされると、図14に示すように、ディスプレイ11に前方カメラ51、後方カメラ52及び左右サイドカメラ53による自車両VM全体の鳥瞰映像100と、自車両VM前部の前方鳥瞰映像200とが表示される。なお、このとき、図15に示すように、運転者が映像切替スイッチ30を適宜操作することにより、ディスプレイ11に自車両VM全体の鳥瞰映像100と自車両VM後部の後方映像300とが表示される。
なお、本実施形態では、描画演算部21は、原則として運転者による操作が無い限り、ディスプレイ31の映像に駐車枠Pが表示されてから軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Z,zの重畳表示を開始する。ディスプレイ31の映像に駐車枠Pが表示されてから軌跡L2,L3及び軌跡範囲Zの重畳表示を開始するには、上述したように、進行角θが所定の閾値以上となってから、描画演算部21は軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Z,zの表示を開始することにより可能となる。あるいは、描画演算部21は、レーザレーダ18、ソナー19、GPS16及びデータベース22等を用いて駐車枠Pを認識することにより、ディスプレイ31の映像に駐車枠Pが表示される時点及び場所を推定して、ディスプレイ31の映像に駐車枠Pが表示されてから軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Z,zの重畳表示を開始することができる。この場合、軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)の表示時期を鳥瞰映像100や後方映像300内に自車両VMが駐車する駐車枠Pが表示される直前や、鳥瞰映像100や後方映像300内に自車両VMが駐車する駐車枠Pが表示される時点としても良い。
時刻T1となり、進行角θが閾値を超えると、描画演算部21は、図16に示すように、駐車枠Pが表示された鳥瞰映像100に軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Z,zを重畳表示し、前方鳥瞰映像200に、軌跡L1,l2(l2’)及び軌跡範囲zを重畳表示する。あるいは、映像切替スイッチ30が適宜操作されることにより、描画演算部21は、図17に示すように、駐車枠Pが表示された鳥瞰映像100に軌跡L1,L2(L2’),l2(l2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Z,zを重畳表示し、後方映像300に、軌跡L2(L2’),L3(L3’)及び軌跡範囲Zを重畳表示する。時刻T2から時刻T3になり、進行角θが大きくなると、図18〜図21に示すように曲線部分の軌跡L2(L2’),L2’は短くなる。
時刻T3になり、ディスプレイ31の駐車枠Pと軌跡範囲Z,zとを視ている運転者は、自車両VMが後退開始位置に着いたと判断して、自車両VMを停止させる。運転者は、軌跡範囲Z,zを基準として、駐車枠Pに自車両VMを駐車させることが可能な一定の舵角に操舵した後に、自車両VMを後退させる。自車両VMが後退を始めた時刻T4になると、図22及び23に示すように、描画演算部21は、自車両VMの舵角センサ12によって検出された舵角による一種類の軌跡L2,l2,L3のみを表示する。舵角が変更されると、それに伴って軌跡L2,l2,L3も変更されて、ディスプレイ31に表示される。
自車両VMが切返し点TP2に到着した時刻T5になると、図24に示すように、運転者は舵角を0°に操舵しつつ自車両VMを後退させる。描画演算部21は、鳥瞰映像100及び後方映像300に軌跡L3のみを表示する。
本実施形態によれば、自車両VMの周辺の映像を表示するECU20の描画演算部21及びディスプレイ31は、自車両VMの前進時に、自車両VMが現在の舵角で現在位置から前進した場合の軌跡L1と、自車両VMが現在の舵角とは異なる舵角で現在位置から後退した場合の軌跡L2,l2とを鳥瞰映像100に重ねて表示する。このため、例えば、自車両VMが旋回しつつ前進し、次に逆方向に旋回しつつ後退することにより駐車枠P内に駐車するような場合に、自車両VMの運転者は、前進中に自車両VMが描く軌跡と、次に後退した際の自車両VMの軌跡とを同時に把握することができる。したがって、自車両VMの運転者は、後退した際に自車両VMが周囲の障害物と接触しないような後退開始位置へと自車両VMを前進させることが容易となる。よって、自車両VMが障害物に近接した場合により適した駐車支援を行なうことができる。
また、本実施形態では、描画演算部21及びディスプレイ31は、自車両VMの前進時に、軌跡L1と、自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に取り得る軌跡L2,l2の範囲Z,zとを鳥瞰映像100に重ねて表示する。このため、自車両VMの運転者にとって、前進時に後退開始位置を選択する自由度が高くなる。
すなわち、一定旋回半径の円弧のみでは、自由に走行が可能な軌跡L1の前進時において、駐車枠Pと軌跡L2,L3とが重なる点が一点になり、後退開始のための停止位置を通り過ぎてしまい、停止するのが困難である場合がある。一方、本実施形態では、案内される停止位置の候補に自由度があるため、容易に後退開始位置に自車両VMを停止させることができる。このため、自車両VMや駐車枠Pの周囲に障害物が存在する場合にも、運転操作の高い自由度により、より容易に駐車操作を行なうことができる。
また、本実施形態では、描画演算部21及びディスプレイ31は、自車両VMの前進時に軌跡L1,L2,l2,L3及び範囲Z,zを表示した後の自車両VMの後退時に、後退時の舵角で後退した場合の軌跡L2,l2及びL3を鳥瞰映像100に重ねて表示する。このため、自車両VMの運転者は、前進中に軌跡L1,L2,l2,L3及び範囲Z,zを基準にして後退開始位置を決定し、後退開始時に軌跡L2,l2及びL3を基準にして自車両VMを駐車枠P内に駐車させることがより容易になる。
つまり、描画演算部21及びディスプレイ31は、自車両VMの後退時に、自車両VMの操舵角に応じて自車両VMが辿る一種類の軌跡L2,l2及びL3を表示するため、運転者は自車両VMの後退時に自車両VMの操舵角に応じた自車両VMの軌跡を直感的に把握し易い。特に、前進時又は停止時に、自車両VMが現在位置する地点から後退した場合に辿ることが可能な範囲Z,zが表示されていた場合は、それらの範囲Z,zにより生じた遊びを吸収することができ、自車両VMを正確に駐車枠P内に駐車させることが容易となる。
また、本実施形態によれば、範囲zは、自車両VMの前進時には、自車両VMが現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に、自車両VMの前端部が取り得る軌跡の範囲である。このため、自車両VMの運転者は、前進時に後退開始位置を選択する自由度を高めつつ、前進から後退に切り換えた際に障害物に接触し易く且つ注意が疎かになりがちな前端部が障害物に接触する可能性をより把握しやすくなる。
また、本実施形態によれば、描画演算部21及びディスプレイ31は、自車両VMの前進時には、前方鳥瞰映像200に軌跡L1,L2,l2,L3を重ねた表示を表示可能である。そのため、例えば、自車両VMが旋回しつつ前進し、次に逆方向に旋回しつつ後退することにより駐車枠P内に駐車するような場合に、自車両VMの運転者は、前進中に次に後退した際に自車両VMの前部に接触する可能性がある障害物をより把握しやすくなる。
また、本実施形態によれば、描画演算部21及びディスプレイ31は、鳥瞰映像100や前方鳥瞰映像200に軌跡L1,L2,l2,L3を重ねた表示を表示可能である。そのため、自車両VMの運転者は、前進及び後退を切り換えた際の自車両VMの軌跡と自車両VM周囲の障害物とをより把握しやすくなる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態においては、自車両VMが旋回しつつ前進した後に逆方向に旋回しつつ後退することにより、自車両VMが駐車枠P内に駐車する態様について中心に説明した。
上記の本発明の一実施形態の駐車支援装置によれば、自車両が障害物に近接した場合により適した駐車支援を行なうことができる。
10 駐車支援装置
11 支援スイッチ
12 舵角センサ
13 ヨーレートセンサ
14 車速センサ
15 トランスミッションシフト位置センサ
16 GPS
18 レーザレーダ
19 ソナー
20 ECU
21 描画演算部
22 データベース
23 走行制御部
30 映像切替スイッチ
31 ディスプレイ
32 スピーカ
41 アクセルアクチュエータ
42 ブレーキアクチュエータ
43 ステアリングアクチュエータ
51 前方カメラ
52 後方カメラ
53 左右サイドカメラ
100 鳥瞰映像
200 前方鳥瞰映像
300 後方映像

Claims (4)

  1. 自車両の周辺の映像を表示する表示ユニットを備え、
    前記表示ユニットは、
    前記自車両の前進時に、前記自車両が現在の舵角で現在位置から前進した場合に前記自車両の前端部が取る第1の軌跡と、前記自車両が現在の舵角とは異なる所定範囲内の各舵角で現在位置から後退した場合に前記自車両の前端部が取り得る前記第2の軌跡の範囲とを前記自車両の周辺の映像に重ねて表示する、駐車支援装置。
  2. 前記表示ユニットは、前記自車両の前進時に前記第1の軌跡と前記第2の軌跡の範囲とを表示した後の前記自車両の後退時に、後退時の舵角で後退した場合に前記自車両の前端部が取る第3の軌跡を前記自車両の周辺の映像に重ねて表示する、請求項1に記載の駐車支援装置。
  3. 前記表示ユニットは、前記自車両の前部の映像に前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡を重ねて表示可能である、請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
  4. 前記表示ユニットは、前記自車両を上方から鳥瞰したように表示した映像に前記第1の軌跡及び前記第2の軌跡の範囲を重ねた表示を表示可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の駐車支援装置。
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