JP5473727B2 - 潤滑剤供給方法、支持部材及び回転体ユニット - Google Patents
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Description
また、現像スリーブの構成としては、円筒状のアルミシリンダの両端にアルミシリンダと一体的になるようにフランジ部材を取り付け、このフランジ部材を支持することにより、画像形成装置内で回転可能に支持する方法が広く採用されている。このような画像形成装置においては、プロセスカートリッジのリサイクル方法としてマグネットを取り出して再利用する事も行われている。そして、フランジ部材をアルミシリンダに対して、接着ではなく、圧入による固定を採用することで、マグネットを取り出す際のアルミシリンダの切断を不要にすることが可能となる技術が開示されている(特許文献2参照)。
一方、このような支持構成は、現像スリーブと電気接点としての支持部材の間の接触抵抗を安定化するために、現像スリーブ内面と支持部材との摺擦面に導電性の潤滑剤を使用したほうが望ましい。
しかし、支持部材の外周面にグリスを塗布して現像スリーブと支持部材を組み立てた場合、グリスが現像スリーブによって押し出されて、現像スリーブ外周面にはみ出すことが懸念される。はみ出したグリスは、例えば現像スリーブ外側の表面に回りこんで、画像弊害等、様々な弊害を起す恐れがある。そのため、グリス塗布工程としては、現像スリーブ内周面にグリスを塗布した後、支持部材との組付けを行うことが望ましい。
ことが望まれている。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、円筒状の回転部材と支持部材との間の摺動部に対する潤滑剤の塗布工程の効率化を目的とする。
電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材と、該回転部材の回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材との間の摺動部に対して、潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、
中空部と、該中空部と連通して前記摺動部に対向する位置に設けられた第1開口部と、を有する前記支持部材を、前記回転部材の前記一端側に嵌合させる工程と、
前記中空部から前記第1開口部を介して、前記摺動部に向けて前記潤滑剤を供給する工程と、
を有することを特徴とする。
また、電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材と、該回転部材の回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材との間の摺動部に対して、潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、
中空部と、該中空部と連通して前記摺動部に対向する位置に設けられた第1開口部と、を有する前記支持部材に対して、前記中空部に前記潤滑剤を収容する工程と、
前記支持部材に設けられた前記中空部と連通する第2開口部を、封止部材を用いて封止する工程と、
前記支持部材を、前記回転部材の前記一端側に嵌合させる工程と、
前記封止部材を、前記中空部の中に向けて押し込むことで、前記摺動部に向けて前記潤滑剤を供給する工程と、
を有することを特徴とする。
また、電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材における回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材において、
前記回転部材との摺動部に対向する位置に設けられ、前記摺動部に対して潤滑剤を供給するための第1開口部と、
該第1開口部と連通する中空部と、
該中空部と連通する第2開口部と、
を有することを特徴とする。
また、電子写真画像形成装置に備えられる回転体ユニットであって、
円筒状の回転部材と、
該回転部材における回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材と、
該支持部材における、前記回転部材との摺動部に対向する位置に設けられ、前記摺動部に対して潤滑剤を供給するための第1開口部と、
前記支持部材に設けられ、前記第1開口部と連通する中空部と、
前記支持部材に設けられ、前記中空部と連通する第2開口部と、
を有することを特徴とする。
(画像形成装置の概要)
図1は、本実施例の電子写真画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
図1において、電子写真画像形成装置Aは、像担持体(電子写真感光体)としての感光体ドラム1を有する。感光体ドラム1は、帯電手段としての帯電ローラ2により一様に接触帯電され、次いで、露光手段としての光学スキャナ3により画像情報に基づいた露光が行われ、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。この静電潜像はトナー(現像剤)により現像され、その結果、感光体ドラム1上にはトナー像が形成される。感光体ドラム1
上のトナー像は、転写手段としての転写ローラ7に電圧が印加されることによって、カセット6から転写位置へ搬送された記録材5に転写される。トナー像が転写された記録材5は、定着手段8により加熱加圧されて定着が行われる。
プロセスカートリッジBは、感光体ドラム1と、感光体ドラム1に作用する少なくとも1つのプロセス手段を備えたものである。ここでプロセス手段は、帯電ローラ2、現像剤担持体としての現像スリーブ4、クリーニングブレード9等に相当する。
感光体ドラム1は、アルミシリンダ等の導電性基体上に感光層を有するもので、プロセスカートリッジBに回転自在に設けられている。帯電ローラ2は金属製芯金に弾性層を備えており、感光体ドラム1の表面に加圧接触して配設され、芯金に電圧が印加されることにより、感光体ドラム1の表面を一様に帯電する。
光学スキャナ3は半導体レーザからのレーザ光を感光体ドラム1上に収束させる光学系や高速回転するポリゴンミラー等を用いたもので、画像情報に応じた露光を感光体ドラム1上に行うことを可能にしたものである。露光により生じる感光体ドラム1表面の電位差によって静電潜像が形成される。
クリーニングブレード9はウレタンゴム等で成形されており、感光体ドラム1の表面移動に対してカウンタ方向になるように当接配置されており、記録材5への転写後に感光体ドラム1上に残存するトナー等の異物をかきとる事が可能である。
次に、図2を用いて、現像スリーブ4まわりの構成について更に詳細に説明する。図2は、プロセスカートリッジB内に配置されている現像スリーブユニット40と感光体ドラムユニット10を示す概略断面図である。
感光体ドラムユニット10は、ドラムシリンダ11、ドラムギア12、ドラムフランジ13で構成されている。図1において感光体ドラム1として示されている部分はドラムシリンダ11に相当する。ドラムギア12及びドラムフランジ13は、ともにカシメや圧入等の方法によりドラムシリンダ11に一体化されている。ドラムギア12に対して駆動力が不図示のギアにより伝達されて、感光体ドラム1は回転する。
スリーブシリンダ41はスリーブフランジ42と圧入等の方法により一体化されている。スリーブフランジ42には、スリーブギア部材46に係合するDカット部が形成されており、スリーブギア部材46に伝達された駆動力によりスリーブシリンダ41が回転するように構成されている。
スリーブフランジ42と一体化されているスリーブシリンダ41は、軸方向(回転軸方向、長手方向)の一端側がスリーブギア部材46の先端部46aに配設された不図示の軸受けで支持されており、他端側が支持部材47により支持されている。このようにして、スリーブシリンダ41は回転可能に構成されている。支持部材47はプロセスカートリッジBの内部で回転しないように構成され、スリーブシリンダ41は支持部材47に対して
摺動するように構成されている。
間隔保持部材44,45は、スリーブシリンダ41の軸方向の端部に配設されるとともに、ドラムシリンダ11の表面に当接するように構成されている。プロセスカートリッジB内では、感光体ドラムユニット10と現像スリーブユニット40とは互いに加圧されるように構成されている。そして、間隔保持部材44,45の厚みにより感光体ドラム1の表面と現像スリーブ4の表面との間隔が0.2〜0.4mm程度になるように設定されている。
次に、図3を用いて、支持部材47の構成について詳細に説明する。図3は、本実施例の支持部材47を示す概略斜視図である。
支持部材47は、スリーブシリンダ41を支持するための円筒形部分47aを有しており、円筒形部分47aの外周面は、でスリーブシリンダ41の内周面を周方向(回転方向)に摺動自在に支持している。また、円筒形部分47aには、その内部(内周側)に中空部47eが設けられており、さらに中空部47eに連通する開口(開口部)47b,47cが設けられている。ここで、開口47cは、中空部47eからスリーブシリンダ41の内周面に向けて開口している。また、開口47bは、スリーブシリンダ41の外部に向けて開口する外向開口部であって、中空部47eに連通して設けられた外向開口部に相当する。
上述したように、支持部材47は現像スリーブ4への現像バイアスの供給を行う接点としての機能も持っている。具体的には、アセタール樹脂にカーボンを分散させて導電性も持たせて支持部材47を成形している。また、画像形成装置側の接点をこの支持部材47に当接させることで、画像形成装置に内蔵されている電源(不図示)の出力バイアスを現像スリーブ4に通電させている。
次に、図4を用いて現像スリーブユニット40の組立て方法について説明する。図4は、現像スリーブユニット40の組立て方法について説明するための図であり、図4(a)はスリーブシリンダ41にスリーブフランジ42及びマグネットローラ43を組付ける方法について説明するための図である。図4(b)はスリーブフランジ42及びマグネットローラ43が組付いた状態のスリーブシリンダ41に、間隔保持部材44,45、スリーブギア部材46、支持部材47を組付ける方法について説明するための図である。
まず、スリーブフランジ42をスリーブシリンダ41における軸方向の右端部に圧入などの方法によって固定する。その後、マグネットローラ43をスリーブシリンダ41内部に挿入する(図4(a)参照)。この時、マグネットローラ43右端部の細軸部43aとスリーブフランジ42の内周面42aの摺動性を向上させるため、細軸部43aには潤滑油が塗布される。
次に上述のように組み立てられた現像スリーブユニット40のスリーブシリンダ41の内周面(摺動面)と、支持部材47の円筒形部分47aの外周面(摺動面)との間の摺動部の潤滑性(摺動性)を確保するための潤滑剤の塗布方法について図5を用いて説明する。図5は、不図示の台に置かれた現像スリーブユニット40に対して、潤滑剤塗布装置100のノズル100aの先端を、現像スリーブユニット40の支持部材47の開口47bから支持部材47の内部に挿入している様子を示す概略断面図である。ここで、潤滑剤塗布装置100は注射器状の手段でも良い。
ノズル100aの先端部を、支持部材47の開口47bより挿入し、中空部47e及び開口47cを介してスリーブシリンダ41の内周面に接近させる。ノズル100aの先端部がスリーブシリンダ41の内周面に対して、0.5〜1mmに接近した状態で、ノズル100aの先端部より潤滑剤としての導電グリスを吐出させることで、スリーブシリンダ41の内周面(摺動部)に導電グリスを塗布する。塗布する位置は、摺動する圧力が最も大きくなると予測される部分、例えば、軸方向で間隔保持部材45と感光体ドラム1との当接部位付近が望ましい。吐出中に、スリーブシリンダ41を回転させると、より効率的に摺動部に導電グリスを送り込むことが可能である。
本実施例においては、マグネットローラ43がリサイクル可能に構成されている。上述したように現像スリーブユニット40において、支持部材47は、スリーブシリンダ41に対して固定されず、回転可能(摺動自在)に構成されている。このことで、スリーブシリンダ41に対して支持部材47を外す際の抵抗が小さくなり、容易にマグネットローラ43を取り出すことが可能となっている。
したがって、スリーブシリンダ41の表面が導電グリスにより汚染されることを防止しながら、支持部材47との間の摺動部に対して、より効率的に潤滑剤を塗布することが可能となる。さらには、支持部材47がスリーブシリンダ41に対する接点を兼ねる場合において、より良好な接触状態を得ることが可能となる。
以下に、他の形態として、円筒状の回転部材としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1における軸方向の一端側に設けられ感光体ドラム1を回転可能(摺動自在)に支持する支持部材200との間の摺動部に対して潤滑剤を供給する場合について説明する。図6は、感光体ドラム1と支持部材200との間の摺動部に対して潤滑剤の供給を行う方法を示した図である。
感光体ドラム1が円筒状の回転部材である場合においても、上記現像スリーブを用いて説明した場合と同様に、潤滑剤塗布装置100のノズル100aの先端部より導電グリスを吐出させて感光体ドラム1の内周面(摺動部)に塗布することができる。
支持部材48は、実施例1の支持部材同様、電子写真画像形成装置に備えられる円筒状の回転部材における軸方向の一端側の内周面を周方向(回転方向)に摺動自在に支持するものである。また、支持部材48と、円筒状の回転部材とが組付けられることで回転体ユニットが構成される。なお、本実施例の電子写真画像形成装置は、支持部材の構成以外は実質的に上述した実施例1の電子写真画像形成装置Aと同様の構成であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
一時容器部48aは、支持部材48の内部に設けられた空間であって、2つの開口(開口部)が設けられている。2つの開口のうち一方は、現像スリーブユニット40が組み立てられた場合に、スリーブシリンダ41の内周面に向けて開口する開口48dである。他方は、導電グリスが蓄えられた状態で、封止部材48bによって封止されている。
側(軸方向内側)の凹部48g1に係合する(引っかかる)ところまで押し込む。バネ部材48cは圧縮され、その結果、封止部材48bは奥側に向かう方向に押圧(加圧)される。これにより、封止部材48bによって、一時容器部48aに蓄えられている導電グリスも押圧(加圧)されるため、開口48dよりスリーブシリンダ41の内周面に導電グリスが供給される。このとき、スリーブシリンダ41を回転させれば、さらに効率的にスリーブシリンダ41の内周面に導電グリスを塗布することが可能となる。このようにして、本実施例においても、スリーブシリンダ41の内周面(摺動面)と、支持部材48の外周面(摺動面)との間の摺動部に、一時容器部48aから開口48dを介して導電グリスを塗布することが可能となる。
また、本実施例では、封止部材48b、押し部材48e及びバネ部材48cにより押圧手段を構成しているが、これに限るものでない。すなわち、押圧手段は、一時容器部48a内の潤滑剤を押圧することで、開口48dを介して、スリーブシリンダ41の内周面と支持部材48の外周面との間の摺動部に潤滑剤を供給できるものであればよい。
また、感光体ドラム1が円筒状の回転部材である場合においても、上述したような、円筒状の回転部材としてスリーブシリンダ41を用いた場合に適用した支持部材と同様な支持部材を採用することができる。
なお、上述した実施例1,2では、円筒状の回転部材としてスリーブシリンダ41、感光体ドラム1を適用した場合について説明したが、円筒状の回転部材は、これらに限るものではない。電子写真画像形成装置に備えられる円筒状の回転部材において、支持部材がこの回転部材における軸方向の一端側の内周面を周方向に摺動自在に支持するように構成されているものであれば、本発明を好適に適用することができる。
; 47c,48d 開口 ; 47e 中空部 ; 48a 一時容器部
Claims (6)
- 電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材と、該回転部材の回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材との間の摺動部に対して、潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、
中空部と、該中空部と連通して前記摺動部に対向する位置に設けられた第1開口部と、を有する前記支持部材を、前記回転部材の前記一端側に嵌合させる工程と、
前記中空部から前記第1開口部を介して、前記摺動部に向けて前記潤滑剤を供給する工程と、
を有することを特徴とする潤滑剤供給方法。 - 電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材と、該回転部材の回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材との間の摺動部に対して、潤滑剤を供給する潤滑剤供給方法であって、
中空部と、該中空部と連通して前記摺動部に対向する位置に設けられた第1開口部と、を有する前記支持部材に対して、前記中空部に前記潤滑剤を収容する工程と、
前記支持部材に設けられた前記中空部と連通する第2開口部を、封止部材を用いて封止する工程と、
前記支持部材を、前記回転部材の前記一端側に嵌合させる工程と、
前記封止部材を、前記中空部の中に向けて押し込むことで、前記摺動部に向けて前記潤滑剤を供給する工程と、
を有することを特徴とする潤滑剤供給方法。 - 電子写真画像形成装置に用いられる円筒状の回転部材における回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材において、
前記回転部材との摺動部に対向する位置に設けられ、前記摺動部に対して潤滑剤を供給するための第1開口部と、
該第1開口部と連通する中空部と、
該中空部と連通する第2開口部と、
を有することを特徴とする支持部材。 - 前記中空部には前記潤滑剤が収容されており、
前記第2開口部を封止する封止部材を更に有し、
前記封止部材は、封止を行う第1位置と、該第1位置よりも前記中空部の中に向かった第2位置とに移動可能に構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の支持部材。 - 電子写真画像形成装置に備えられる回転体ユニットであって、
円筒状の回転部材と、
該回転部材における回転軸方向の一端側の内周面を摺動自在に支持する支持部材と、
該支持部材における、前記回転部材との摺動部に対向する位置に設けられ、前記摺動部に対して潤滑剤を供給するための第1開口部と、
前記支持部材に設けられ、前記第1開口部と連通する中空部と、
前記支持部材に設けられ、前記中空部と連通する第2開口部と、
を有することを特徴とする回転体ユニット。 - 前記中空部には前記潤滑剤が収容されており、
前記第2開口部を封止する封止部材を更に有し、
前記封止部材は、封止を行う第1位置と、該第1位置よりも前記中空部の中に向かった第2位置とに移動可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の回転体ユニット。
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