JP5472319B2 - 静電容量センサ及び生体画像生成方法 - Google Patents
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Description
さて、過去に生体がセンサ面に接触したときに皮膚の組織片または汗がセンサ面上に残留したり、あるいはセンサ面に水滴が結露すると、これらのものも導体であるため、その導体とセンサ内の電極間の静電容量が変化する。そのため、静電容量センサは、皮膚の組織片、汗または水滴を生体として誤検出してしまう。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
この静電容量センサは、検知しようとする生体情報が有するパターンと異なるパターンに従って、寄生容量の異なる複数の電極が配列される。そしてこの静電容量センサは、生体以外の導体がセンサ面に付着したときの静電容量の変化が、生体がセンサ面に接触または近接したときの静電容量の変化よりも小さいことを利用して、生体以外の導体がセンサ面に付着したときに寄生容量の分布パターンをセンサにより取得される生体画像上で再現する。そしてこの静電容量センサは、生体画像上で寄生容量の分布パターンが検出されるか否かにより、生体画像を出力するか、廃棄するかを決定する。
なお、本実施形態では、読み取り対象となる生体情報は指紋である。しかし、読み取り対象となる生体情報は、掌紋であってもよい。
図2は、センサ部2の概略平面図である。センサ部2は、水平方向にm個、垂直方向にn個の2次元アレイ状に配置された複数の電極21−ij(ただし、1≦i≦m、1≦j≦n、m、nは2以上の整数)を有する。各電極21−ijは、銅あるいは金などの導体からなり、そのような導体が正方形状に形成されたものである。また各電極の幅は、指紋の隆線の平均的な幅よりも狭い値、例えば、0.1mmとすることが好ましい。各電極21−ijは、センサ部2の表面に指などの導体が置かれたときに、その導体とコンデンサを形成する。そしてそのコンデンサは、電極21−ijと導体との距離に応じた静電容量を有し、その静電容量に応じた電荷が電極21−ijに蓄積される。そこで各電極21−ijから静電容量に応じた電気信号が読み出され、その電気信号は、オペアンプ(図示せず)により増幅された後、アナログ−デジタル変換器(図示せず)によりデジタル信号に変換されて処理部4へ送られる。
さらにセンサ部2の各コーナーには、センサ部2に接触あるいは近接した指に対して基準電位を与えるための基準電極22−1〜22−4が配置されている。そして基準電極22−1〜22−4は、それぞれ、図示しない電源と接続されている。
また各電極21−ijは、樹脂などの絶縁体により形成された基板25上に配置されている。ここで、電極のアレイの奇数行における基板25の高さは、偶数行における基板25よりも高くなるように、基板25は形成されている。そのため、奇数行に配置された各電極21−i(2k-1)(k=1,2,..,n/2)とセンサ部2の表面24間の距離は、偶数行に配置された各電極21−i(2k)とセンサ部2の表面24間の距離よりも小さい。そのため、奇数行に配置された各電極21−i(2k-1)と保護層23の表面24との間に生じる寄生容量Cc1は、偶数行に配置された各電極21−i(2k)と保護層23の表面24との間に生じる寄生容量Cc0よりも大きい。
各電極21−ijと、センサ部2の表面に置かれた指などの導体との間の静電容量Ctotalは、次式で計算される。
(1)式と(2)式から、導体と電極21−ij間の静電容量Ctotalは、次式により表される。
(5)式では、第2項を無視することができず、静電容量Ctotalは、寄生容量Cpに応じて異なる値となる。また、各電極21−ijの寄生容量は、その電極とセンサ部2の表面24との間隔に応じて異なる。そして各電極21−ijとセンサ部2の表面24との間隔は、電極の位置に応じて異なる。
したがって、センサ部2の表面に、微小な皮膚の組織あるいは水滴などが一面に付着していると、2種類の寄生容量を持つ電極の配置パターンが、画像上に形成される。
また、本実施形態では、電極の配置パターンは、指紋の隆線の模様と異なっている。そのため、生体画像上に表された模様が、指紋の隆線によるものか、電極の配置パターンによるものかは、容易に識別可能である。さらに、個々の電極のサイズが、隆線の平均的な幅よりも小さいことにより、電極の配置パターンの解像度が指紋の模様の解像度よりも高くなる。そのため、センサ部2の表面に接触した指紋の隆線に沿って水滴などが付着している場合でも、電極の配置パターンは生体画像上で観察できる。
図4(a)に示した生体画像400において、黒い線401は指紋の隆線を表す。センサ部2の表面24に指を置いたとき、上記のように、静電容量Ctotalは各電極の寄生容量によらず、指の表面とセンサ部2の表面24間の距離に応じた値となる。そのため、生体画像400では、指紋の隆線401に相当するする部分が黒く、その他の部分が白くなる。
一方、図4(a)に示された生体画像400が生成された後、指がセンサ部2から離れると、センサ部2の表面24に、隆線に沿って微小な皮膚の組織片あるいは汗などが付着する。また付着した皮膚の組織片あるいは汗のサイズが小さいため、各電極の静電容量は、上記のように、その電極の寄生容量に応じた値となる。そのため、図4(b)に示されるように、隆線のパターンと、異なる寄生容量を持つ電極の配置パターンとが重畳された生体画像410が生成される。本実施形態では、各電極21−ijは、一行間隔で同じ寄生容量を持つ。そのため、生体画像410では、隆線のパターンと水平方向の縞模様が重畳したパターン411が形成される。
また処理部4は、生体画像に基づいて、生体画像上で電極の配置パターンが観察されるか否かに応じて、生体画像の品質を評価する。そして処理部4は、生成した生体画像の品質が良好である場合、その生体画像をインターフェース部5を介して接続された他の機器(図示せず)へ出力する。また処理部4は、生成した生体画像の品質が不良である場合、生体画像を廃棄する。そして処理部4は、指紋を再度読み取らせることを促すメッセージをインターフェース部5を介して接続された他の機器へ出力する。
前景領域では、各画素が指の表面の凹凸に応じた値を持つため、前景領域内の画素値のばらつきは比較的大きい。一方、背景領域では、各画素に対応する電極と対になる導体が存在せず、電極がコンデンサを形成しないため、各画素の値は一様となり、かつ非常に小さい値となる。そこで前景領域抽出部42は、例えば、生体画像中の各画素を、画素値そのもの及び画素値のばらつきに基づいて前景領域と背景領域に分類する閾値を決定する。そのために、前景領域抽出部42は、生体画像を複数の小領域に分割する。各小領域の幅、高さは、例えば、一つの小領域に複数本の隆線が含まれるよう、平均的な隆線ピッチの数倍程度とすることが好ましい。
また、前景領域抽出部42は、生体画像中の全画素の画素値の平均値Σμに所定のオフセット値Cμを加えた値を、画素値に関する閾値Tμとする。なお、所定のオフセット値Cμは、例えば、実験により予め定められる。また、前景領域抽出部42は、生体画像中の全画素の画素値のヒストグラムを求め、そのヒストグラムを判別分析することにより、閾値Tμを決定してもよい。
なお、前景領域抽出部42は、閾値Tσ、Tμを決定する前に、ガウシアンフィルタを用いたノイズ除去処理、コントラスト補正処理あるいは階調変換処理などの前処理を生体画像全体に対して行ってもよい。
前景領域抽出部42は、前景領域を表す情報を非生体領域検出部43へ通知する。なお、前景領域を表す情報は、例えば、前景領域に含まれる画素と背景領域に含まれる画素が異なる値を持つ2値画像とすることができる。あるいは、前景領域を表す情報は、前景領域として抽出された小領域の何れかの角あるいは重心の座標であってもよい。
そこで非生体領域検出部43は、異なる寄生容量を持つ電極の配置パターンに対応するフィルタを用いて、次式に従って前景領域とフィルタの相関演算を実行する。
非生体領域検出部43は、前景領域に含まれる画素の総数Nfと、前景領域内の非生体領域に含まれる画素の総数Nnを求める。そして非生体領域検出部43は、Nf及びNnを良否判定部44へ通知する。
例えば、品質指標Qは、次式に従って算出される。
良否判定部44は、品質指標Qを品質閾値Tqと比較する。そして品質指標Qが閾値Tq未満であれば、良否判定部44は、生体画像は不良であると判定する。一方、品質指標Qが閾値Tq以上であれば、良否判定部44は、生体画像は良好であると判定する。
なお、良否判定部44は、前景領域に含まれる画素の総数Nfが所定の面積閾値Ts未満である場合も、生体画像は不良であると判定してもよい。
なお、静電容量センサ1が、液晶ディスプレイなどの表示部(図示せず)を有している場合、処理部4は、その表示部を介して、利用者に生体情報の読み取りに失敗したこと、及びセンサ面が汚れている可能性があることを通知してもよい。
処理部4は、センサ部2から各電極21−ijの静電容量に相当する電気信号を取得する(ステップS101)。そして処理部4の画像生成部41は、各電極の静電容量に応じた画素値を持つ生体画像を生成する(ステップS102)。画像生成部41は、生成した生体画像を処理部4の前景領域抽出部42と非生体領域検出部43とにそれぞれ出力する。また画像生成部41は、生体画像を記憶部3に保存する。
非生体領域検出部43は、生体画像中の前景領域と、異なる寄生容量を持つ電極の配置パターンに対応するフィルタとの相関演算により非生体領域を検出する(ステップS104)。そして非生体領域検出部43は、前景領域の画素数Nf及び非生体領域の画素数Nnを算出する(ステップS105)。非生体領域検出部43は、Nf及びNnを処理部4の良否判定部44へ通知する。
品質指標Qが品質閾値Tq未満、あるいは、前景領域の画素数NfがTs未満であれば(ステップS107−No)、良否判定部44は、生体画像は不良であると判定する。そして良否判定部44は、その判定結果を処理部4に通知する。処理部4は、生体画像を廃棄する(ステップS108)。また処理部4は、指紋の再読み取りを促すメッセージ及びセンサ面が汚れている可能性を示すメッセージをインターフェース部5を介して接続された他の機器へ出力する。
一方、品質指標Qが品質閾値Tq以上であり、かつ前景領域の画素数NfがTs以上であれば(ステップS107−Yes)、良否判定部44は、生体画像は良好であると判定する。そして良否判定部44は、その判定結果を処理部4に通知する。処理部4は、生体画像をインターフェース部5を介して接続された他の機器へ出力する(ステップS109)。
ステップS108またはS109の後、処理部4は、生体画像生成処理を終了する。
何れの場合も、処理部の非生体領域検出部は、異なる寄生容量を持つ電極の配置パターンと同じパターンを持つフィルタと画像中の前景領域との相関演算を行うことにより、非生体領域を検出できる。
図8は、他の実施形態による、電極ごとの寄生容量が異なるように形成されたセンサ部の概略側面断面図である。図8では、各電極21−ijと保護層23の表面24との距離が等しくなるように、各電極21−ijは基板25上に置かれている。しかし、奇数行に配置された各電極21−i(2k-1)(k=1,2,..,n/2)の下部には、別の導体26が基板25内に埋設されており、この導体26と電極21−i(2k-1)間にもコンデンサが形成される。そのため、奇数行に配置された各電極21−i(2k-1)と保護層23の表面との間に生じる寄生容量Cc1は、偶数行に配置された各電極21−i(2k)と保護層23の表面との間に生じる寄生容量Cc0と異なっている。
以下では、図5に示された処理部4と異なる点について説明する。
前景領域抽出部42は、各部分画像から、それぞれ前景領域を抽出する。そして前景領域抽出部42は、前景領域を示す情報を非生体領域検出部43へ渡す。
非生体領域検出部43は、各部分画像の前景領域から、非生体領域を検出する。そして非生体領域検出部43は、部分画像ごとに、前景領域に含まれる画素数及び非生体領域に含まれる画素数を算出し、それらの画素数を、対応する部分画像を示す情報とともに読取開始・終了タイミング決定部46へ渡す。
なお、前景領域抽出部42及び非生体領域検出部43は、図5に示された処理部4の前景領域抽出部42及び非生体領域検出部43による処理と同様の処理を実行することにより、それぞれ、前景領域及び非生体領域を抽出できる。例えば、寄生容量が相対的に高い電極と寄生容量が相対的に低い電極が水平方向に交互に配置される場合、非生体領域を検出するフィルタは、例えば、図6に示されたフィルタ600の一つの列を90°回転し、各画素を水平に並べた形状を有する。
そこで、生体情報の読み取りを開始するタイミング及び生体情報の読み取りを終了するタイミングが適切に決定されなければ、生体情報が表された生体画像において、本来の生体情報とは異なる情報が表された領域が大きくなる。このような生体画像が照合処理に利用されると、照合処理の精度が低下してしまうおそれがある。
そのため、読取開始・終了タイミング決定部46は、生体画像上で、センサ面に付着した汚れなどが表された領域が大きくならないように、生体情報の読み取りを開始するタイミング及び生体情報の読み取りを終了するタイミングを決定する。
読取開始・終了タイミング決定部46は、読み取り開始タイミング及び読み取り終了タイミングを処理部4へ通知する。そして処理部4は、読み取り開始タイミングが通知されると、それ以降に取得された部分画像を記憶部3に一時的に保存する。一方、処理部4は、読み取り開始タイミングが通知されるまでに取得された部分画像を廃棄する。また処理部4は、読み取り終了タイミングが通知されると、読み取り終了タイミングまでに取得され、記憶部3に保存された部分画像を、画像結像部47へ渡す。
読取開始・終了タイミング決定部46は、何れかの部分画像について、生体とセンサが接触している幅が接触幅閾値よりも大きくなった場合、その部分画像の取得時を読み取り開始タイミングとする。あるいは、読取開始・終了タイミング決定部46は、何れかの部分画像について、生体とセンサが接触している幅が接触幅閾値よりも大きくなり、かつ品質指標Qが読み取り開始閾値よりも高くなった場合、その部分画像の取得時を読み取り開始タイミングとする。なお、接触幅閾値は、読み取り対象の生体の平均的な幅よりも低く、例えば、その生体の平均的な幅の1/4〜1/2に設定される。
さらに、読取開始・終了タイミング決定部46は、読み取り開始タイミング以降に取得された部分画像の品質指標の最大値Qmaxを求めて、その最大値Qmaxを読取終了閾値の決定に利用してもよい。この場合、読取終了閾値は、例えば、品質指標の最大値Qmaxの1/2に設定される。
そこで、読取開始・終了タイミング決定部46は、読み取り終了タイミングを決定するために、読み取り開始タイミング以降に所定期間連続して取得された複数の部分画像の品質指標Qが、それぞれ読取終了閾値以下となったことを検出してもよい。この場合、読取開始・終了タイミング決定部46は、所定期間連続して取得された複数の部分画像のうち、最初に品質指標が読取終了閾値以下となった部分画像の取得時を読み取り終了タイミングとしてもよい。このように、一定期間の間連続して品質指標Qが読取終了閾値以下となることを読み取り終了タイミングの判定条件とすることで、読取開始・終了タイミング決定部46は、読み取り終了タイミングを誤検出することを防止できる。なお、所定期間は、例えば、0.1〜0.3msecに設定される。
この実施形態においても、良否判定部44は、前景領域に含まれる画素の合計が所定の面積閾値Ts未満である場合も、画像は不良であると判定してもよい。
また、品質閾値Tq及び面積閾値Tsも、上記の実施形態と同様に決定される。
一方、画像結合部47は、良否判定部44により、その生体画像の品質が不良であると判定されると、その生体画像を廃棄する。
処理部4は、センサ部2から各電極の静電容量に相当する電気信号を取得する(ステップS301)。
処理部4の画像生成部41は、センサ部2から各電極の電気信号を取得する度に、各電極の静電容量に応じた画素値を持つ部分画像を生成する(ステップS302)。そして画像生成部41は、生成した部分画像を、処理部4の前景領域抽出部42、非生体領域検出部43、読取開始・終了タイミング決定部46及び画像結合部47へ渡す。
前景領域抽出部42は、部分画像から前景領域を抽出する。また非生体領域検出部43は、その前景領域から非生体領域を抽出する(ステップS303)。そして非生体領域検出部43は、前景領域の画素数及び非生体領域の画素数を処理部4の読取開始・終了タイミング決定部46へ渡す。
品質指標Qが読取開始閾値未満である場合(ステップS305−No)、読取開始・終了タイミング決定部46は、部分画像を廃棄する(ステップS306)。そして処理部4は、ステップS301以降の処理を繰り返す。一方、品質指標Qが読取開始閾値以上である場合(ステップS305−Yes)、読取開始・終了タイミング決定部46は、その品質指標Qに対応する部分画像の取得時を読み取り開始タイミングとして決定する。そして処理部4は、その品質指標Qに対応する部分画像を記憶部3に保存する(ステップS307)。そして処理部4は、読み取り開始タイミング決定処理を終了する。
処理部4は、センサ部2から各電極の静電容量に相当する電気信号を取得する(ステップS401)。
処理部4の画像生成部41は、センサ部2から各電極の電気信号を取得する度に、各電極の静電容量に応じた画素値を持つ部分画像を生成する(ステップS402)。そして画像生成部41は、生成した部分画像を、処理部4の前景領域抽出部42、非生体領域検出部43、読取開始・終了タイミング決定部46及び画像結合部47へ渡す。
前景領域抽出部42は、部分画像から前景領域を抽出する。また非生体領域検出部43は、その前景領域から非生体領域を抽出する(ステップS403)。そして非生体領域検出部43は、前景領域の画素数及び非生体領域の画素数を処理部4の読取開始・終了タイミング決定部46へ渡す。
品質指標Qが読取開始閾値以上である場合(ステップS405−No)、読取開始・終了タイミング決定部46は、部分画像を記憶部3に保存する(ステップS406)。そして処理部4は、ステップS401以降の処理を繰り返す。一方、品質指標Qが読取終了閾値以下である場合(ステップS405−Yes)、読取開始・終了タイミング決定部46は、その品質指標Qに対応する部分画像の取得時を読み取り終了タイミングとして決定する。そして処理部4は、記憶部3に記憶されている部分画像を画像結合部47に渡す。画像結合部47は、読み取り開始タイミングから読み取り終了タイミングまでに取得された複数の部分画像を、時間順に垂直方向に結合することにより、生体画像を生成する。(ステップS407)。そして処理部4は、読み取り終了タイミング決定処理を終了する。
2 センサ部
21−ij 電極
22−1〜22−4 基準電極
23 保護層
24 保護層表面
25 基板
26 導体
3 記憶部
4 処理部
5 インターフェース部
41 画像生成部
42 前景領域抽出部
43 非生体領域検出部
44 良否判定部
45 ライン信号生成部
46 読取開始・終了タイミング決定部
47 画像結合部
Claims (4)
- 静電容量センサであって、
前記静電容量センサの表面と導体間の距離によって定まる静電容量に応じた電気信号を出力する複数の電極を有し、該複数の電極のうち、第1の寄生容量を持つ電極と該第1の寄生容量と異なる第2の寄生容量を持つ電極が、前記静電容量センサで読み取られる部位の生体情報と異なる所定の配置パターンに従って配置され、
前記複数の電極がそれぞれ一つの画素に対応し、各画素の画素値が前記複数の電極のうちの対応する電極から出力された電気信号に応じた値となる画像を生成し、
前記画像から、前記複数の電極の何れかとコンデンサを形成可能な距離に導体が存在する画素を含む領域を前景領域として抽出し、
前記前景領域と前記所定の配置パターンに応じたフィルタの相関演算を行うことにより、生体でない導体が前記静電容量センサのセンサ面に付着した非生体領域を検出し、
前記前景領域に占める前記非生体領域の面積が大きくなるほど小さくなる指標が所定の閾値よりも高い場合、前記画像を出力し、一方、前記指標が前記所定の閾値以下である場合、前記画像を廃棄する処理部を有する静電容量センサ。 - 静電容量センサであって、
前記静電容量センサの表面と導体間の距離によって定まる静電容量に応じた電気信号を出力する複数の電極を有し、該複数の電極のうち、第1の寄生容量を持つ電極と該第1の寄生容量と異なる第2の寄生容量を持つ電極が、前記静電容量センサで読み取られる部位の生体情報と異なる所定の配置パターンに従って配置され、
前記静電容量センサで読み取られる部位が前記複数の電極に対してスライドされている間、前記複数の電極がそれぞれ一つの画素に対応し、各画素の画素値が前記複数の電極のうちの対応する電極から出力された電気信号に応じた値となる部分画像を所定の時間間隔で作成し、
前記部分画像のそれぞれから、前記複数の電極の何れかとコンデンサを形成可能な距離に導体が存在する画素を含む領域を前景領域として抽出し、
前記各部分画像について、前記前景領域と前記所定の配置パターンに応じたフィルタの相関演算を行うことにより、生体でない導体が前記静電容量センサのセンサ面に付着した非生体領域を検出し、
前記前景領域に占める前記非生体領域の面積が大きいほど小さくなる指標が第1の閾値よりも大きくなる最初の部分画像の取得時を、生体情報の読み取り開始タイミングとし、前記読取開始タイミング以降に取得された各部分画像について、前記指標が第2の閾値よりも小さくなる最初の部分画像の取得時を、生体情報の読み取り終了タイミングとし、前記読取開始タイミングから前記読み取り終了タイミングの間に取得された部分画像を結合することにより生体画像を生成する処理部を有する静電容量センサ。 - 前記所定の配置パターンの解像度は、前記静電容量センサで読み取られる部位の生体情報の解像度よりも小さい、請求項1または2に記載の静電容量センサ。
- センサの表面と導体間の距離によって定まる静電容量に応じた電気信号を出力する複数の電極を有し、該複数の電極のうち、第1の寄生容量を持つ電極と該第1の寄生容量と異なる第2の寄生容量を持つ電極が、読み取られる部位の生体情報と異なる所定の配置パターンに従って配置される静電容量センサによる生体画像生成方法であって、
前記複数の電極がそれぞれ一つの画素に対応し、各画素の画素値が前記複数の電極のうちの対応する電極から出力された電気信号に応じた値となる画像を生成し、
前記画像から、前記複数の電極の何れかとコンデンサを形成可能な距離に導体が存在する画素を含む領域を前景領域として抽出し、
前記前景領域と前記所定の配置パターンに応じたフィルタの相関演算を行うことにより、生体でない導体が前記静電容量センサのセンサ面に付着した非生体領域を検出し、
前記前景領域に占める前記非生体領域の面積が大きくなるほど小さくなる指標が所定の閾値よりも高い場合、前記画像を出力し、一方前記指標が前記所定の閾値以下である場合、前記画像を廃棄する、
ことを含む方法。
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