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JP5462549B2 - 超硬合金 - Google Patents

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Description

本発明は、切削工具の素材に適した超硬合金、及びこの超硬合金からなる基材を具える切削工具に関する。特に、耐熱亀裂性と耐摩耗性との双方に優れた超硬合金に関するものである。
従来、WC(炭化タングステン)粒子をCo(コバルト)で結合したWC基超硬合金が、切削工具の素材に利用されている。
切削工具の刃先は、被削材を切断するときの変形や摩擦などに伴って発生する熱により、通常高温になる。そのため、切削工具の素材(基材)には、高温になっても十分な硬度や強度を維持できることが求められる。従来、素材となる超硬合金にTi,Nb,Ta,Zrなどの元素を添加することにより高温硬度を向上させたり、工具表面にアルミナや炭化チタンといった高温硬度が高いセラミックス膜を被覆することで、切削工具の高温での耐摩耗性を向上させてきた。また、切削工具自体や被削材自体の温度を下げるには、切削油を用いることが効果的である。特許文献1は、高温になり易い合金表面の熱伝導率を高めるために、熱伝導率が高いWC粒子が多い層を合金の表面に設けた焼結合金を開示している。
特許第3803694号公報
しかし、従来の切削工具では、高速切削や難削材の加工といった切削時の発熱量が大きい切削条件での使用に対して十分な性能を有しておらず、更なる性能の向上が望まれる。
上記切削油の使用は、連続切削において摩耗抑制に効果がある。しかし、断続切削では、上記切削油により空転時の熱衝撃が強くなるため、熱亀裂が発生し易くなり、工具が欠損し易い。
上記被覆膜を構成するセラミックスは、一般に熱拡散率が低いことから、このようなセラミックスの被覆膜を工具表面に設けた構成は、工具表面の被覆膜から工具内部の基材に熱が伝わり難くなり、基材に加わる熱衝撃を和らげる効果がある。しかし、近年、切削速度の更なる高速化が望まれており、被覆膜による断熱効果だけでは、このような要求に十分に対応することが難しい。また、難削材を切削する場合、切削温度が通常より高くなることや被削材との溶着性が上がるなどの現象に起因すると考えられる被覆膜の剥離が起こり易く、上記被覆膜による熱亀裂の抑制効果が十分発揮できないことがある。特に、被削材の難削化が年々高まってきており、工具表面に発生する熱量が多くなる傾向にある。そのため、工具内部に熱がこもった状態になり易く、近年、上記熱亀裂の発生などの問題が顕著になってきている。
一方、上記超硬合金に添加元素を加えた構成では、高温硬度を十分に高くするために添加元素を多くすると、基材の靱性や熱拡散率(熱伝導率)が低下する。そして、基材の熱拡散率の低下は耐熱亀裂性を低下させる。
他方、特許文献1に記載されるように、工具表面近傍の熱伝導率を向上するだけでは、工具の表面側の高熱伝導率部分と工具の内部側の低熱伝導率部分との境界付近において温度差が大きくなり、熱亀裂が生じる恐れがある。
このような刃先が高温となり易い使用環境にある切削工具の長寿命化を図るには、熱衝撃に対する耐久性を向上させることが望まれる。そこで、本発明の目的は、耐熱亀裂性及び耐摩耗性に優れる切削工具の素材に適した超硬合金を提供することにある。また、本発明の他の目的は、耐熱亀裂性及び耐摩耗性に優れる切削工具を提供することにある。
本発明超硬合金は、WC粒子を主体とする硬質相がCoを主体とする結合相により結合されてなり、上記結合相がCo、又はCo及びNiから実質的に構成され、Co及びNiの合計含有量が4.5質量%以上15質量%以下である。この超硬合金中のWC粒子の平均粒径は、0.4μm以上4μm以下である。また、この超硬合金中のWC粒子の平均粒径をx(μm)とするとき、この超硬合金の熱拡散率X(cm2/sec)は、X>0.055x+0.238を満たす。
この構成によれば、超硬合金の表面だけでなく全体に亘って熱拡散率が高い。そのため、本発明超硬合金からなる基材を具える切削工具は、工具全体の熱拡散率が高いことにより、部分的な熱膨張差に起因する熱亀裂の発生を抑制することができ、長寿命化を図れる。また、切削時に高温になり易く、局所的な温度上昇が生じる傾向にある難削材を切削する場合、本発明超硬合金からなる基材を具える切削工具は、工具全体の熱拡散率が高いことで、この傾向を和らげることができる。そのため、この切削工具は、刃先強度の低下や摩耗の進行を抑制することができ、耐摩耗性や靭性にも優れる。以下、本発明を詳細に説明する。
<超硬合金>
《組成》
[硬質相]
本発明超硬合金は、硬質相にWC粒子を最も多く含むWC基超硬合金である。このWC粒子は、後述する化合物粒子及び結合相、不可避不純物を除く残部を実質的に構成する。硬質相が実質的にWC粒子のみから構成される場合、耐熱亀裂性、靭性、強度に優れる。硬質相がWC粒子に加えて、周期律表4a,5a,6a族元素から選ばれる少なくとも1種の金属と、炭素及び窒素の少なくとも1種の元素との化合物(但し、WCを除く)、つまり、上記金属の炭化物(但し、WCを除く)、窒化物、炭窒化物、及びこれらの固溶体から選択される1種又は2種以上の化合物からなる化合物粒子を含有すると、耐摩耗性に優れる。具体的な化合物として、TaC,(Ta,Nb)C,VC,Cr3C2,NbC,TiCNなどが挙げられる。本発明超硬合金において上記化合物粒子を含む場合、化合物粒子を構成するW以外の金属元素の合計含有量は、0.05質量%以上5質量%以下であると、後述する熱拡散率の低下が少なく、耐摩耗性及び耐熱亀裂性に優れるため好ましい。また、後述するように、原料のWCとして、角部が丸められた形状、端的に言うと球形状に近い形状であって、炭化温度が高いものを用いると共に、この性状が保持されるように製造された超硬合金は、特に熱拡散率が高く、耐熱亀裂性に優れる。
[結合相]
結合相は、Coを最も多く含む。Coに加えて、Ni,Feといった他の鉄族元素を含有してもよいが、Coのみ、又はCo及びNiから実質的に構成されることが好ましい。更に、Niを含むと熱拡散率が低下する傾向にあるため、靭性や熱拡散率を考慮するとCoのみが好ましい。超硬合金中のCo及びNiの合計含有量は、4.5質量%以上15質量%以下とする。上記合計含有量が4.5質量%未満であると、高熱伝導率であるWCの含有割合が多くなるものの、靭性が不足するため、熱亀裂の抑制効果が不十分となる。結合相量の増加に伴い靭性が向上するものの、Co及びNiの合計含有量が15質量%を超えると、WCの含有量が相対的に低減することで、後述する熱拡散率の低下が大きくなる。また、WCが低減することで硬度の低下を招き、引いては耐摩耗性が低下し易い。特に、Co及びNiの合計含有量が6質量%以上13質量%以下であると、焼結性が高く緻密な超硬合金となり易い上に、高硬度と高靭性とをバランス良く具えることができ、この超硬合金は、熱拡散率が高く、耐摩耗性及び靭性に優れる。結合相にNiを含有する場合、Niの含有量は、Co及びNiの合計含有量の25%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。なお、「実質的に構成される」とは、不可避不純物を除き、Coにより構成される場合、Co及びNiにより構成される場合の他、原料に用いた化合物(WC,Cr3C2など)の構成元素(W,Crなど)が固溶していることを許容する。
[その他の含有元素]
本発明超硬合金は、WCとCo(又はCo及びNi)と残部不可避不純物からなる組成の他、WCとCo(又はCo及びNi)と以下の添加元素と残部不可避不純物からなる組成とすることができる。添加元素は、Cr,Ta,Nb,Zr及びTiから選択される1種又は2種以上の元素が挙げられる。上記元素を合計で0.05質量%以上5.0質量%以下含有していると、硬質相を構成する粒子(主としてWC粒子)の粒成長を抑制して、原料に用いた粉末の大きさ、形状を維持し易い。特に、Crなどの粒成長抑制効果がある元素を上記範囲内で含有することは、強度の低下を低減し、かつ高温硬度の向上や後述する熱拡散率の向上に寄与すると期待される。従って、上記Crなどの元素を含む本発明超硬合金からなる基材を具える切削工具は、粒成長抑制効果と熱拡散率の向上との相乗効果により、切削性能(耐摩耗性、耐熱亀裂性)が高いと期待される。上記添加元素を2種以上含有する場合、Crと、Ta,Nb,Zr及びTiから選択される1種以上の元素とを含有することが好ましく、Crと、Ta及びNbの1種以上の元素とを含有することがより好ましい。Ta,Nbを含有する場合、Ti,Zrを含有する場合と比較して、熱拡散率の低下や靭性の低下が少なく、粒成長抑制効果もCrとの相乗効果で高くなる。上記添加元素を1種のみ含有する場合、粒成長抑制効果と熱拡散率の向上との相乗効果が最もよく発現する傾向にあることから、Crのみを含有することが好ましく、その含有量は、0.05質量%以上3質量%以下が好ましい。上記添加元素の含有量が0.05質量%未満では、上述の効果が十分に得られ難く、5質量%を超えると、熱拡散率が低下し易い。特に、Crのみを含有する場合、その含有量は、0.3質量%以上3質量%以下がより好ましく、Crと上記Taなどの元素とを含有する場合、Crの含有量は、0.05質量%以上3質量%以下が好ましく、合計含有量は0.3質量%以上5質量%以下がより好ましい。上記添加元素を超硬合金中に存在させるには、原料に元素単体を用いたり、上記金属元素を含む炭化物などの化合物(例えば、TaNbC,Cr3C2など)を用いることが挙げられる。原料に用いた化合物は、超硬合金中にそのまま化合物として存在したり、新たな複合化合物を形成して存在したり、単体元素になって存在する。
なお、粒成長抑制剤として、Vもよく利用されるが、本発明超硬合金は、Vを含有しないことが好ましい。この理由は、Vは、粒成長抑制効果が強過ぎて、焼結の際、WCの若干の溶解及び再析出により隣り合うWC粒子同士の結合を強める効果を妨げることで、結果として熱拡散率が低くなるからと考えている。
《硬質相粒子の形状》
本発明者らは、角張った形状のWCではなく、角部が丸められた形状(角丸め形状と呼ぶ)のWCを原料に使用して、その形状が保持されるように超硬合金を作製した。そして、得られた超硬合金(角丸め形状のWCが存在する超硬合金)を調べたところ、熱拡散率が高かった。従って、超硬合金中の硬質相粒子の形状が、角部が丸められて球形状に近い形状であることは、超硬合金の熱拡散率が高いことに密接に関係していると考えられる。この理由は、丸みを帯びた形状のWCは、角張った形状のWCと比較して、WC粒子同士の接触面積が広くなり易く、熱拡散率が高いWC粒子同士を通じた熱拡散が起こり易くなるため、或いは、WCが丸みを帯びた形状であることで表面積が小さくなり易く、熱が拡散し難いWC-Coの界面が超硬合金全体として小さくなる結果、超硬合金全体の熱拡散率が高くなるため、と考えられる。また、本発明者らは、超硬合金中の実質的に全てのWC粒子が角張った鋭角的な形状である従来の超硬合金に対して、超硬合金の断面において、角張った形状のWC粒子の含有率が所定の範囲以下であると、熱拡散率が高く熱特性に優れる、との知見を得た。例えば、超硬合金の断面のSEM観察像(3000倍)において、各WC粒子の角部のうち、曲率半径が100nm以下の鋭角の個数を調べ、10μm×10μmにおける平均数(5個の領域について算出した平均数(n=5の平均)。以下、この平均数を鋭角数と呼ぶ)を求め、この平均数を、WC粒子の平均粒径及びWC粒子の体積割合から算出した平均粒子数({100μm2×(WCの体積%)}/{(平均粒径/2)2×π}で除して、WC粒子1個あたりの平均鋭角数を算出した。すると、角丸め形状のWCを原料に用い、その形状が保持されるように作製した超硬合金は、角丸め形状のWC組織を反映して、上記WC粒子1個あたりの平均鋭角数が小さく、0.25以下である。従って、WC粒子1個あたりの平均鋭角数≦0.25を満たす超硬合金は、熱拡散率が高く、他の特性にも優れて切削工具の素材に好適であると期待される。
《硬質相粒子の大きさ》
WC粒子を主体とする硬質相粒子は、平均粒径が0.4μm以上4μm以下であると、耐摩耗性や靭性に優れて好ましい。本発明者らが調べたところ、WC粒子が大きくなると、WC自体の熱拡散率に近くなるものの、強度や硬度が低下する。そのため、超硬合金自体の熱拡散率の優位性や切削工具に必要とされる強度や硬度を考慮して、WCの平均粒径を4μm以下とする。一方、WC粒子が小さ過ぎると、靭性が低下し易い上に、WC粒子の表面積が多くなり、従来の製造方法により得られた超硬合金との優位差が十分に得られないと考えられるため、WCの平均粒径を0.4μm以上とする。用途などにもよるが、特に0.8μm以上2.4μm以下が好ましい。
《熱特性》
上記特定の組成からなり、上記特定の形状及び大きさの硬質相粒子を含有する本発明超硬合金は、合金中のWC粒子の平均粒径をx(μm)とするとき、熱拡散率X(cm2/sec)がX>0.055x+0.238を満たすことを最大の特徴とする。超硬合金の熱拡散率は、WC粒子の平均粒径(粒度)と相関があり、WCの粒径の変化が熱拡散率の変化に支配的に作用する。本発明者らは、製造方法や原料などを変化させて種々の超硬合金を作製し、超硬合金中のWCの粒径と熱拡散率との関係を調べたところ、同じ原料を用いても、従来の製造方法により作製した超硬合金の熱拡散率Xは0.055x+0.238以下であり、後述する特定の製造方法により作製した超硬合金の熱拡散率Xは0.055x+0.238を超えるものであった。特に、後述する特定の方法で製造すると、熱拡散率Xが0.048x+0.270を超える超硬合金(X>0.048x+0.270)、更に熱拡散率Xが0.048x+0.287を超える超硬合金(X>0.048x+0.287)が得られる。即ち、本発明超硬合金は、熱拡散率が十分に高く、耐熱亀裂性や高温での耐摩耗性に優れる。WC粒子の粒径を大きくすれば、超硬合金の熱拡散率は高くなり、最終的にWC自体の熱拡散率に収束する。しかし、WC粒子の粗大化は、硬度や強度の低下を招く。本発明超硬合金は、硬質相の主成分であるWC粒子の大きさが同一である従来の超硬合金と同等程度の強度や硬度を維持しながら、熱拡散率が高い。
《抗磁力(保磁力)Hc》
超硬合金の抗磁力(JIS G 0202(6204) 1987年)が16kA/m以下であると、熱拡散率や靭性が高く好ましい。通常、硬質相を構成する粒子が微粒となると、主として結合相を構成するCoが細分化され、Co相の平均厚みが小さくなり、抗磁力が大きくなる。従って、抗磁力が16kA/mを超える超硬合金は、合金組織中に微細なWC粒子の含有率が高く、熱拡散率が低い傾向にある、或いはCoの含有量が極端に少なく、通常の切削工具として使用する際に求められる十分な靭性が得られない。但し、抗磁力が低過ぎると、大きなWC粒子の含有率が高くなり、耐摩耗性の低下を招くため、8kA/m以上15.5kA/m以下がより好ましい。超硬合金中のWC粒子の大きさや結合相量を調整することで、抗磁力を16kA/m以下にすることができる。
<製造方法>
超硬合金は、一般に、原料の準備→原料の粉砕及び混合→乾燥→成形→焼結(→適宜熱処理)という工程で製造される。上記粉砕及び混合は、従来、ボールミルやアトライターを用いて比較的長時間(数〜数十時間)行われている。しかし、本発明者らが調べたところ、巣が発生しないように十分に混合する従来の方法では、WCの粉砕が過度に行われるため、WC粒子が鋭角な角部を有する角張った形状となったり、非常に微細なWC粒子が多量に生じたりすることにより、WC粒子と結合相との接触面積(WC-Coの界面の面積)が増加する。そのため、WC粒子間にWC粒子よりも熱拡散率が低いCoなどの結合相が介在することで、熱拡散率が低い超硬合金しかえられない、と考えられる。そこで、本発明者らは、上記問題を解決するために、アキシャルミキサーやヘンシェルミキサーなどを用いたメディアレス混合を行うことを検討した。しかし、メディアレス混合だけでは良好な組織が得られず、耐熱亀裂性に優れる超硬合金が得られなかった。そこで、種々検討した結果、以下の前処理を行ってから混合すると、混合時間が短くても耐熱亀裂性に優れる超硬合金、具体的には、X>0.055x+0.238を満たす超硬合金が得られた。前処理は、凝集を解砕することができる処理を行う。例えば、ジェットミル(原料粉末のスラリー状体、又は気体と原料粉末との混合物といった対象をノズルから加圧して噴射することで、当該対象を分散する装置)を用い、原料粉末を高圧で処理することが挙げられる。なお、本発明者らが調べたところ、上記前処理において乾式処理と湿式処理とでは衝突の際の熱の放散に差があり、乾式処理の方が粉末の結晶性に悪影響が出易い傾向があることを見出した。従って、スラリー状体を用いる湿式処理の方が望ましい。
上述のように凝集を解砕してから比較的短時間の混合を行った原料を用いて製造された超硬合金が、高い熱拡散率を有する理由は、合金組織中のWC粒子の形状が従来の超硬合金中のWC粒子よりも丸みを帯びた形状であり、熱拡散率を低下させるWC-Co界面が少ないためである、と考えられる。更に、上記特定の粉砕及び混合工程を具える製造方法を採用することで、微粒(FSSS(フィッシャー法)で1μm以下)の原料粉末を使用しても原料のCo粉末の凝集が少ないことから、上記微粒の原料粉末を使用して良好な合金組織を有する超硬合金を得ることができる。また、上述した添加元素を含有する超硬合金とする場合、添加元素の原料もそのまま混合すると、合金組織に凝集残りなどが存在して、強度が低下する。そのため、上記ジェットミルによる前処理を行う、或いは混合前にアトライター又はボールミルなどで予備粉砕を行うと、良好な合金組織を有する超硬合金が得られる。
上記乾燥、成形、焼結などは、一般的な条件を利用することができる。例えば、焼結は、真空雰囲気で1320〜1500℃に1〜2時間保持することで行う。
<用途>
本発明超硬合金は、熱拡散率が高く、耐熱亀裂性に加えて耐摩耗性、靭性にも優れる。従って、耐熱亀裂性や耐摩耗性、靭性が要求される部材の素材に好適に利用することができる。例えば、フライス切削用工具、難削材加工用工具、重切削工具といった切削工具の素材に好適である。特に、本発明超硬合金は、耐熱亀裂性が要求されるクランクシャフト加工用工具の素材に好適である。
クランクシャフト加工用工具の素材に利用する場合、この超硬合金は、Coの含有量が7質量%以上12質量%以下であり、Crを0.05質量以上%2質量%以下、Taを0.2質量以上%5質量%以下含有し、上記硬質相を構成する粒子の平均粒径が1μm以上4μm以下であることが好ましい。上記構成を具えることで、本発明超硬合金の特徴である高熱拡散率の実現に加えて、亀裂の進展抵抗を高めることができる。
一方、チタン(Ti)及びTi合金を被削材とする場合、切削の際に被削材が工具表面に凝着し易く、摩耗の進行は、この凝着に伴うWCの脱落が大きな要因になっていると考えられる。また、Ti及びTi合金は、熱伝導率が低く、切削した場合、切屑の接触長さが短いため、工具刃先部に熱が集中し易い。これに対し、本発明超硬合金は、上述のように当該合金中のWC粒子が角丸め形状であることでWCの脱落が抑制される上に、熱拡散率が高いことで、Ti及びTi合金を被削材とする場合であっても、本発明超硬合金は、良好な耐摩耗性を有することができる。従って、本発明超硬合金は、Ti及びTi合金の切削に利用される工具の素材に好適である。上記チタン加工用工具の素材に利用する場合、この超硬合金は、Coの含有量が4.5質量%以上9質量%以下であり、Crを0.05質量%以上1.2質量%以下含有し、上記硬質相を構成する粒子の平均粒径が0.5μm以上3μm以下であることが好ましい。
本発明超硬合金を基材とし、この基材表面に1層又は複数層の被覆膜を具えた切削工具(被覆切削工具)とすることができる。この切削工具は、高硬度な膜の存在により耐摩耗性を更に向上できたり、膜の断熱効果により耐熱亀裂性を更に向上できる。特に、本発明超硬合金上にPVD法やCVD法により形成された被覆膜はいずれも、従来の超硬合金上に形成された被覆膜よりも密着性、耐摩耗性、耐欠損性の点で優れる。この理由は、以下のように考えられる。本発明超硬合金は、上述のように角張ったWCの含有率が低いため、当該合金表面に、角張ったWCに由来する角張った突起が少ない。ここで、PVD法により成膜する場合、膜成長は、超硬合金の表面における硬質相から成長する傾向にある。そのため、本発明超硬合金上にPVD法により成膜する場合、角張った硬質相粒子から膜成長する場合と比較して、基材の表面に沿って被覆膜が連続的に形成され易くなり、膜の表面方向の被覆膜の連続性を向上することができる。従って、本発明超硬合金上にPVD法により成膜する場合、従来の超硬合金上に被覆した場合と比較して、耐摩耗性、耐剥離性に優れた膜質になると考えられる。一方、CVD法により成膜する場合、膜成長は、超硬合金の表面における結合相から成長する傾向にあり、当該合金表面に露出している結合相の領域の大きさの影響を受け易い。本発明超硬合金は、上述のように微粒WCの含有量が少なく、当該合金表面のCo相の領域が細分化されていないため、本発明超硬合金上にCVD法により成膜する場合、従来の超硬合金上に被覆した場合と比較して、膜の結晶性や密着性が向上し、結果として耐摩耗性に優れた膜質になると考えられる。
上記被覆膜は、周期律表4a,5a,6a族元素,Al及びSiから選択される1種以上の第1元素と、炭素(C),窒素(N),酸素(O),及び硼素(B)から選択される1種以上の第2元素とからなる化合物、即ち、上記第1元素の炭化物、窒化物、酸化物、硼化物及びこれらの固溶体からなるもの(例えば、TiCN,Al2O3,TiAlN,TiN,AlCrN,
TiAlON)、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、及び立方晶窒化硼素(cBN)から選択される1種又は2種からなるものが挙げられる。上記被覆膜の形成は、PVD法,CVD法のいずれも利用することができる。ダイヤモンドは、CVD法が、DLCは、PVD法が好ましい。
本発明超硬合金は、熱拡散率が高く、高温硬度が高い。そのため、本発明超硬合金からなる基材を具える本発明切削工具は、耐熱亀裂性及び耐摩耗性に優れる。
図1は、超硬合金中のWC粒子の平均粒径と熱拡散率との関係を示すグラフである。 図2は、超硬合金の走査型電子顕微鏡の写真であり(4000倍)、図2(I)は、試料No.12、図2(II)は、試料No.103である。
(試験例1)
複数のWC基超硬合金を異なる製造方法で作製し、各超硬合金について熱拡散率(cm2/sec)とWC粒子の平均粒径(μm)とを調べた。
超硬合金の作製にあたり、原料粉末として、表1に示す平均粒径のWC粉末、Cr3C2粉末(平均粒径:2μm)、TaC粉末(平均粒径:3μm)、NbC粉末(平均粒径:3μm)、VC粉末(平均粒径:2μm)、ZrC粉末(平均粒径:2μm)、TiC粉末(平均粒径:2μm)、Co粉末(粉末α:平均粒径1.2μm{試料No.3,7,11,16,101〜106}、粉末β:平均粒径0.5μm{試料No.1,2,4〜6,8〜10,12〜15,17〜27}、Ni粉末(平均粒径:0.5μm)をそれぞれ用意し、表1に示す組成(質量%)になるように配合する。原料のWC粉末は、高温炭化(炭化温度:1900〜2170℃)のものを利用した。高湿炭化で製造したWC粉末は、結晶性が高く、熱拡散率に優れるため、熱拡散率が高い超硬合金を得易い。その他の原料粉末は、市販のものを利用した。
試料No.1〜27は、まず、配合した原料粉末にジェットミルを用いて前処理を行った。上記前処理は、湿式又は乾式で行い、乾式の場合(試料No.7,19)、圧力:0.4MPa、湿式の場合(試料No.1〜27のうち試料No.7,19以外の試料)、圧力:100MPaとした。上記前処理後、配合した原料粉末を表1に示す混合方法及び混合時間で粉砕混合した(湿式混合)。アキシャルミキサー(AM)、ボールミル(BM)、アトライター(ATR)は、いずれも市販の装置を用いた。
試料No.101〜106は、上記前処理を行わず、表1に示す混合方法及び混合時間で原料粉末を湿式混合した。
上記混合後、乾燥→成形(成形圧力:1000kg/cm2)→焼結(真空雰囲気、1400℃×1時間)の工程を経て、試料No.1〜27,101〜106の超硬合金を得た。
得られた各超硬合金について、Cr,Ta,Nb,V,Zr及びTiの含有量(質量%)、WC粒子の平均粒径(μm)、熱拡散率(cm2/sec)、抗磁力(kA/m)を測定した。その結果を表2に示す。
Cr,Ta,Nb,V,Zr及びTiの含有量(質量%)は、EDX(Energy Dispersiven X-ray Spectroscopy)分析して測定する。超硬合金中のCo及びNiの含有量もEDX分析して測定したところ、原料に用いた量と概ね同様であった。また、超硬合金中の硬質相の組成をX線回折にて調べたところ、いずれの試料の硬質相も、実質的にWC粒子により構成されていた。なお、組成の分析は、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)や、SIMS(secondary ion mass spectrometry)によっても測定できる。
超硬合金中のWC粒子の平均粒径(μm)は、FESEM(Field Emission Scanning Electron Microscope)によるEBSD(Electron Back-Scatter diffraction)法を利用して測定する。具体的には、以下のように測定する。超硬合金の任意の断面をとり(ここでは、断面数:2個)、その断面における任意の複数の視野(ここでは、1視野:500μm2で2視野)についてそれぞれ、結晶粒方位によりWC粒子の識別(マッピング)を行う。各視野に存在する全てのWC粒子について面積の円相当径を求め、この円相当径をWC粒子の直径とし、この直径の平均をこの視野の平均粒径とする。そして、全ての視野の平均粒径(ここでは、二つの断面のそれぞれに二つの視野をとるため、合計4視野分)を平均したものをWC粒子の平均粒径とし、表2に示す。WC粒子の粒径の測定条件は、加速電圧:15kV、照射電流:1.0nA、スキャンステップ:75nmとする。この測定には、市販のEBSD装置を用いることができる。
熱拡散率(cm2/sec)は、超硬合金をφ10mm×2mmに加工し、レーザーフラッシュ法を用いて測定する。各試料において任意の5点を選択して各点の熱拡散率を測定し、これら5点の平均をこの試料の熱拡散率とし、表2に示す。
抗磁力(kA/m)は、市販の測定装置を用いて測定する。
更に、得られた超硬合金中のWC粒子の平均粒径xと熱拡散率Xとの相関を最小二乗法により近似した結果(一次関数の直線)を図1に示す。Coを4.5〜15質量%含有する原料を用い、前処理の後にアキシャルミキサーやボールミルにより短時間の混合を行って作製した試料No.1〜25の近似式は、X=0.048x+0.281である。一方、ボールミルやアトライターで長時間の混合粉砕を行って作製した試料No.101〜106の近似式は、X=0.055x+0.226である。上記近似式から、試料No.1〜25と、試料No.101〜106とは、傾き0.055の直線により区別できると考えられる。そこで、試料No.1〜25と、試料No.101〜106とを区別する直線として、傾き0.055の一次関数の直線を採用し、以下のようにして切片(縦軸との交点)を求める。傾き0.055の直線であって、試料No.1〜25の各データ点を通過する直線をとったとき、各切片の最小値は、0.2435である。また、傾き0.055の直線であって、試料No.101〜106の各データ点を通過する直線をとったとき、各切片の最大値は、0.2325である。この切片の最小値:0.2435及び切片の最大値:0.2325との中間値:0.238を上記区別する直線の切片とする。以上から、試料No.1〜25と、試料No.101〜106とを区別する直線として、X=0.055x+0.238が得られる。
また、試料No.1〜25において、WC粒子の平均粒径と熱拡散率との関係がより好ましい状態にある試料No.2,4〜6,8〜15,17,18,20〜22,24(以下、グループαと呼ぶ)と、それ以外の試料(以下、グループβと呼ぶ)とを区別する直線として、傾き0.048の一次関数の直線を採用し、以下のようにして切片(縦軸との交点)を求める。傾き0.048の直線であって、グループαの試料の各データ点を通過する直線をとったとき、各切片の最小値は、0.273、グループβの試料の各データ点を通過する直線をとったとき、各切片の最大値は、0.268である。この切片の最小値:0.273及び切片の最大値:0.268との中間値:0.270を上記区別する直線の切片とする。以上から、グループαとグループβとを区別する直線として、X=0.048x+0.270が得られる。同様にして、更に好ましい試料No.5,6,8〜10,12〜14,17と、それ以外の試料とを区別する直線として、X=0.048x+0.287が得られる。これらの近似式の値も表2に示す。
表2に示すように、特定の前処理後に短時間の混合を行うことで、熱拡散率が高い超硬合金が得られることが分かる。特に、前処理を行ってから短時間の混合を行って得られた試料No.1〜25の超硬合金は、超硬合金中のWC粒子の平均粒径が同じ場合、従来の製造方法により得られた試料No.101〜106と比較して、熱拡散率が高く、X>0.055x+0.238を満たす。
また、表1,2から、以下のことが分かる。
1. 組成が等しい場合、超硬合金中のWCの平均粒径が大きいほど熱拡散率が高い傾向にある。
2. 添加元素の含有量が等しい場合、結合相であるCo及びNiの合計含有量が少ないほど熱拡散率が高い傾向にある。
3. Coの一部をNiに置換しても、上述のように前処理を行ってから短時間の混合を行って作製した場合、熱拡散率が高い超硬合金が得られる。
4. 超硬合金中のWCの平均粒径が等しい場合、添加元素の含有量が多過ぎると熱拡散率が低い傾向にある。
5. 抗磁力Hcが16kA/m以下である超硬合金は、熱拡散率が高い傾向にある。
6. 前処理を行う場合、湿式処理を行うと、熱拡散率が高い超硬合金が得られる傾向にある。
図2(I)は、試料No.12の断面のSEM観察像(4000倍)、図2(II)は、試料No.103の断面のSEM観察像(4000倍)ある。図2において灰色の粒体は、硬質相粒子を示す。図2(I)に示すように、特定の前処理後に短時間の混合を行って得られた試料No.12は、硬質相粒子が丸みを帯びており、微細な粒子が少ない組織であることが分かる。これに対して、長時間の混合を行った試料No.103は、硬質相粒子が角張った形状であり、微細な粒子が多く存在する組織であることが分かる。
試料No.6,8,12,102,103,104において、上述した平均鋭角数を算出した。その結果を表3に示す。
表3に示すように、X>0.055x+0.238を満たす試料No.6,8,12は、平均鋭角数が0.25以下と小さく、超硬合金中のWCが丸みを帯びた形状であることが分かる。
(試験例2)
試験例1で作製した超硬合金を基材とする切削工具を作製し、切削性能を調べた。
この試験で用いた切削工具(基材)は、試験例1と同様にして混合粉末を乾燥後、SNGN120804の形状のプレス成型体を作製し、この成型体を試験例1と同様の条件で焼結して作製した。得られた切削工具について、以下の条件で切削試験を行い、耐摩耗性、耐熱亀裂性、靭性を評価した。耐摩耗性試験、耐熱亀裂性試験、靭性試験の結果を表4に示す。
[耐摩耗性]
試験対象:試料No.6,8〜12,14,17〜20,23,27,105,106
被削材(質量%):Ti-6Al-4V材(丸棒)
切削速度:V=70m/min、送り:f=0.1mm/rev.、切込み:d=1mm、wet(湿式)の旋削加工
評価:9分間切削した後の逃げ面摩耗量Vb(mm)
[耐熱亀裂性]
試験対象:試料No.6,9,11,12,17〜20,23,25,102,103
超硬合金からなる切削工具チップ(基材)にCVD法により、基材側から順にTiCN膜(厚さ:4μm)、Al2O3膜(厚さ:1μm)を被覆した被覆切削工具を使用
被削材:SCM435
切削速度:V=250m/min、送り:f=0.3mm/刃、切込み:Ad=2mm,Rd=40mm,wet(湿式)のフライス加工
評価:切削距離が1200mmとなった時点で切削を中止し、熱亀裂損傷により逃げ面に生じた亀裂本数(本)、及び亀裂の平均長(mm)。
[靭性]
試験対象:試料No.6,9,11,12,17,26
超硬合金からなる切削工具チップ(基材)にPVD法によりTiAlN膜(厚さ:3μm)を被覆した被覆切削工具を使用
被削材:SCM435(丸棒4本溝入)
切削速度:V=100m/min、送り:f=0.2mm/rev.、切込み:2mm,dry(乾式)の断続切削加工(旋削)
評価:刃先に欠損が生じるまでの切削時間を合計10コーナー測定し、10コーナーの平均時間(分)。最大切削時間:10分。
X>0.055x+0.238を満たす超硬合金は、上述のように超硬合金中のWCの平均粒径が同じ超硬合金と比較すると、熱拡散率が高い。そのため、X>0.055x+0.238を満たす超硬合金を基材とする切削工具は、WCの平均粒径が同程度であって、X>0.055x+0.238を満たさない試料No.102,103と比較して耐熱亀裂性に優れる。また、X>0.055x+0.238を満たす超硬合金からなる基材を具える切削工具は、試料No.105,106と比較して、耐摩耗性に優れる。特に、切削時に大きな発熱を伴う切削加工、具体的には、上記試験のようにTi合金といった難削材を被削材とする切削加工であっても、上記熱拡散率が高い超硬合金を基材とする切削工具は、耐摩耗性に優れる。また、表4から、チタン加工用工具は、Coの含有量が4.5質量%以上9質量%以下であり、Crを0.05質量以上%1.2質量%以下含有し、硬質相粒子の平均粒径が0.5μm以上3μm以下である超硬合金を利用することが好ましいことが分かる。
一方、X>0.055x+0.238を満たす超硬合金であっても試料No.27のようにCo及びNiの合計含有量が多過ぎると、耐摩耗性に劣り、試料No.26のように上記合計含有量が少な過ぎると、靭性に劣ることが分かる。
従って、X>0.055x+0.238を満たし、かつCo及びNiの合計含有量が4質量%以上15質量%以下、特に6質量%以上13質量%以下を満たす超硬合金は、切削工具の素材に好適であると言える。加えて、WC粒子の平均粒径が0.4μm以上4.0μm以下、特に0.8μm以上2.4μm以下である超硬合金は、耐熱亀裂性、耐摩耗性、靭性に更に優れ、切削工具の素材により好適であると言える。
(試験例3)
超硬合金からなる基材に被覆膜を形成した被覆切削工具を作製し、切削性能を調べた。
各試料は、以下のように作製した。原料粉末として、試験例1で用いたものと同様のWC粉末、Cr3C2粉末、TaC粉末、Co粉末(粉末β)を用意した。特に、WC粉末は高温炭化のものであって、平均粒径は適宜選択した。そして、用意した原料粉末を所定の組成となるように配合した。この配合した原料粉末に、湿式ジェットミルにより試験例1と同様の条件で前処理を行ってから、ボールミルで1.5h混合した後、乾燥→成形(成形圧力:1000kg/cm2)→焼結(真空雰囲気、1400℃×1時間)の工程を経て、SNGN120804の形状の超硬合金製の切削工具チップ(基材)を得た。この基材にCVD法により順にTiCN膜(厚さ:4μm)、Al2O3膜(厚さ:1μm)を被覆して、試料No.31〜41の被覆切削工具を得た。得られた被覆切削工具について、以下の条件で高速断続切削試験を行い、耐熱亀裂性を評価した。その結果を表5に示す。耐熱亀裂性の評価は、試験例2と同様に行った。
被削材:S50C
切削速度:V=300m/min、送り:f=0.3mm/刃、切込み:Ad=2mm,Rd=30mm,wet(湿式)のフライス加工
また、試験例1と同様にして、超硬合金中のWC粒子の平均粒径(μm)、Cr,Ta,Coの含有量(質量%)、熱拡散率(cm2/sec)を測定した。その結果を表5に示す。更に、超硬合金中のWC粒子の平均粒径をx、熱拡散率をXとするとき、X=0.055x+0.238の値を求めた。その結果も表5に示す。なお、試験例1と同様にして、超硬合金中の硬質相の組成を調べたところ、いずれの試料の硬質相も、実質的にWC粒子により構成されていた。また、超硬合金中の80質量%以上がWC粒子であった。
表5に示すように、X>0.055x+0.238を満たす超硬合金であって、特に、Coの含有量が7〜12質量%であり、Crを0.05〜2質量%かつTaを0.2〜5質量%含有し、WC粒子の平均粒径が1μm以上4μm以下を満たす超硬合金からなる基材を具える被覆切削工具は、耐熱亀裂特性に優れることが分かる。従って、このような超硬合金からなる切削工具は、特に耐熱亀裂性に優れることが望まれるクランクシャフト加工用工具に好適に利用することができると期待される。
なお、上述した実施の形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。例えば、超硬合金の組成や、原料粉末の平均粒径などを適宜変更することができる。
本発明超硬合金は、スローアウェイチップなどの切削工具、特に、高速切削や難削材の加工に利用される場合のように刃先が非常に高温になる条件で利用される切削工具の素材に好適に利用することができる。本発明切削工具は、フライス加工、難削材の切削加工、重切削加工に好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. WC粒子を主体とする硬質相がCoを主体とする結合相により結合されてなる超硬合金であって、
    前記結合相は、Co、又はCo及びNiから実質的に構成され、Co及びNiの合計含有量が4.5質量%以上15質量%以下であり、
    前記超硬合金中のWC粒子の平均粒径が0.4μm以上4μm以下であり、
    前記超硬合金中のWC粒子の平均粒径をx(μm)とするとき、この超硬合金の熱拡散率X(cm/sec)は、X>0.055x+0.238を満たし、
    WC粒子1個あたりの平均鋭角数≦0.25を満たす超硬合金。
    但し、WC粒子1個あたりの平均鋭角数は、超硬合金の断面のSEM観察像(3000倍)において、各WC粒子の角部のうち、曲率半径が100nm以下の鋭角の個数を調べ、10μm×10μmの5個の領域における鋭角の平均数を求め、この平均数を、WC粒子の平均粒径及びWC粒子の体積割合から算出した平均粒子数({100μm ×(WCの体積%)}/{(平均粒径/2) ×π}で除した値とする。
  2. 前記超硬合金は、更に、Crのみを0.05質量%以上3質量%以下含有する請求項1に記載の超硬合金。
  3. 前記超硬合金は、更に、Crと、Ta,Nb,Zr及びTiから選択される1種以上の元素とを合計で0.05質量%以上5質量%以下含有する請求項1に記載の超硬合金。
  4. 前記超硬合金は、Ta及びNbの1種以上の元素をCrとの合計で0.05質量%以上5質量%以下含有する請求項3に記載の超硬合金。
  5. 前記結合相は、Co及びNiから実質的に構成され、Niの含有量がCo及びNiの合計含有量の25%以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の超硬合金。
  6. 前記超硬合金は、抗磁力(Hc)が16kA/m以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超硬合金。
  7. 前記超硬合金は、更に、Crを0.05質量以上%2質量%以下、Taを0.2質量以上%5質量%以下含有し、
    前記硬質相を構成する粒子の平均粒径が1μm以上4μm以下、
    Coの含有量が7質量%以上12質量%以下であり、
    この超硬合金は、クランクシャフト加工用工具に用いられる請求項1に記載の超硬合金。
  8. 前記超硬合金は、更に、Crを0.05質量以上%1.2質量%以下含有し、
    前記硬質相を構成する粒子の平均粒径が0.5μm以上3μm以下であり、
    Coの含有量が4.5質量%以上9質量%以下であり、
    この超硬合金は、チタン加工用工具に用いられる請求項1または請求項2に記載の超硬合金。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の超硬合金からなる基材と、
    前記基材の表面にPVD法により形成された被覆膜とを具える切削工具であり、
    前記被覆膜は、周期律表4a,5a,6a族元素,Al及びSiから選択される1種以上の第1元素と、炭素(C),窒素(N),酸素(O),および硼素(B)から選択される1種以上の第2元素との化合物、及びダイヤモンドライクカーボン(DLC)から選択される1種以上から構成される切削工具。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の超硬合金からなる基材と、
    前記基材の表面にCVD法により形成された被覆膜とを具える切削工具であり、
    前 記被覆膜は、周期律表4a,5a,6a族元素,Al及びSiから選択される1種以上の第1元素と、炭素(C),窒素(N),酸素(O),および硼素(B)から選択される1種以上の第2元素との化合物、及びダイヤモンドから選択される1種以上から構成される切削工具。
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