JP5455179B2 - 熱可塑性樹脂組成物。 - Google Patents
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また、ABS系樹脂は、ブタジエン系ゴムを使用していることより、耐候性に劣るため、エチレン−プロピレン系ゴムを使用してなるAES系樹脂とポリカーボネート樹脂からなる組成物(以下、PC/AES系樹脂と記す)が提案されている(特公平1−57699号公報:引用文献1、特公平4−56063号公報)。
しかしながら、これらPC/AES系樹脂においても耐光性といった観点においては十分でない。そこで、これら樹脂に対してヒンダードアミン系光安定剤を配合するということが考えられるが、一般的なヒンダードアミン系光安定剤は造粒加工や成形加工においてポリカーボネート樹脂を熱分解させたり、高温多湿下において加水分解させてポリカーボネート樹脂の分子量を低下させ、結果として耐衝撃性を低下させるという問題を有していた。特開2005−344026号公報(引用文献3)では、PC/ABS系樹脂に特定構造のヒンダードアミン系光安定剤を配合することが記載されているが、未だ十分とはいえない。
本発明にて用いられるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、又はジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネート等の炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、;“ビスフェノールA”から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
また、アクリル系ゴムとしては、架橋剤の存在下または非存在下にアルキル基の炭素数1〜16のアクリル酸エステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの1種又は2種以上、さらには必要に応じて他の共重合可能な他の化合物、例えばスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどの1種又は2種以上を重合もしくは共重合してなるゴム、さらには、更には特開平4−100812号公報、特開平6−25492号公報等に記載のポリオルガノシロキサンゴム成分とアクリル系ゴム成分との複合ゴムや、特開平8−41143号公報等に記載された共役ジエンゴム成分とアクリル系ゴム成分とからなる複合ゴム等が挙げられる。
なお、ゴム強化スチレン系樹脂(B)のグラフト率には特に制限はないが、5〜150%であることが好ましい。
また、共重合可能な他のビニル系化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系化合物、メチルメタアクリレート、メチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系化合物、マレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系化合物、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エポキシ化合物、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有不飽和化合物等が例示され、それぞれ1種または2種以上混合して使用することができる。
なお、本発明においては、必要に応じてスチレン−アクリロニトリル共重合体(AS)、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体(αMS−ACN)、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS)、メタクリル酸メチルーアクリロニトリル−スチレン共重合体(MAS)、スチレンーN−フェニルマレイミド共重合体(S−NPMI)、スチレン−N−フェニルマレイミド−アクリロニトリル共重合体(S−A−NPMI)等の他のスチレン系共重合体を上記ゴム強化スチレン系樹脂(B)の一部として配合してもよいが、ゴム強化スチレン系樹脂(B)中のゴム含有量は5〜60重量%となるように配合することが好ましい。
このようなホスファイト系酸化防止剤(D)としては、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・ジャパン社製のIRGAFOS 168として入手可能)が挙げられ、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(E)としては、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール(チバ・ジャパン社製のTINUVIN329として入手可能)が挙げられる。
なお、本発明においては、さらには上記の(C)成分、(D)成分、(E)成分以外の光安定剤、酸化防止剤や、その他紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、染料、顔料、可塑剤、難燃剤、離型剤等の公知の添加剤や補強材、充填材等を添加することができる。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、実施例中にて示す部および%は重量に基づくものである。
A−1:住友ダウ社製 カリバー200−20
ゴム強化スチレン系樹脂(B−1):攪拌翼を備えた重合反応機に、純水300部、懸濁安定剤としてヒドロキシエチルセルロース0.3部を溶解した後、3mm角に裁断したエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴム(エチレン含有量55%、ムーニー粘度(ML1+4121℃)60)50部を仕込み懸濁させた。その後、スチレン37部、アクリロニトリル13部、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシピバレート3.0部および分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.1部を添加し、100℃にて1時間重合を行った。重合終了後、脱水し、ゴム強化スチレン系樹脂(B−1)を得た。得られたゴム強化スチレン系樹脂(B−1)のグラフト率は40%であった。
さらに、攪拌翼を備えた重合反応機に、上記のアクリル系ゴムラテックス50部(固形分換算)と純水110部、デキストリン0.1部、無水ピロリン酸ナトリウム0.1部および硫酸第1鉄0.005部を溶解した水溶液を添加した後、70℃に昇温した。その後、アクリロニトリル15部、スチレン35部、クメンハイドロパーオキサイド0.3部の混合液および純水20部にオレイン酸カリウム1.0部を溶解した乳化剤水溶液を6時間に亘り連続添加した。その後、重合を3時間継続し、重合を終了した。その後、塩析・脱水・乾燥し、ゴム強化スチレン系樹脂(B−2)を得た。得られたゴム強化スチレン系樹脂(B−1)のグラフト率は45%であった。
C−1:化1に示されるヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製 UVINUL 5050H)
C−i:一般的なヒンダードアミン系光安定剤(アデカ社製 アデカスタブ LA−77)
C−ii:一般的なヒンダードアミン系光安定剤(アデカ社製 アデカスタブ LA−63P)
D−1:チバ・ジャパン社製のIRGAFOS168
E−1:チバ・ジャパン社製のTINUVIN329
上記のポリカーボネート樹脂(A)、ゴム強化スチレン系樹脂(B)、ヒンダードアミン系光安定剤(C)、ホスファイト系酸化防止剤(D)およびベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(E)を表1に示す配合割合で混合した。さらに三菱化学社製MA−600Bを0.02部添加し、50mm押出機(オーエヌ機械製)を用い、シリンダー温度250〜270℃にて溶融混合しペレット化した。得られたペレットにつき、射出成形機にて各種試験片を作成し、耐光性、耐湿性、耐衝撃性を測定した。
JIS Z8729で測色し、色差(ΔE)で耐光性評価を行い、ΔEが4未満を合格、発泡による外観変化が観察される場合は×とした。
これらの測定結果を表1に示す。
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