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JP5446196B2 - 光学部品、バックライトユニット及び表示装置 - Google Patents

光学部品、バックライトユニット及び表示装置 Download PDF

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JP5446196B2 JP2008256442A JP2008256442A JP5446196B2 JP 5446196 B2 JP5446196 B2 JP 5446196B2 JP 2008256442 A JP2008256442 A JP 2008256442A JP 2008256442 A JP2008256442 A JP 2008256442A JP 5446196 B2 JP5446196 B2 JP 5446196B2
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Description

本発明は、表示技術に関する。
特許文献1には、複数のプリズムを配列してなるプリズムアレイが記載されている。特許文献2には、複数のレンズを配列してなるレンズアレイが記載されている。プリズムアレイ又はレンズアレイは、例えば、拡散光の広がり角を最適化するのに使用されている。
特開平10−246805号公報 特開2006−301528号公報
プリズムアレイには、プリズム間に隙間を有しているものがある。また、レンズアレイでは、各レンズを例えば半球形状とした場合、レンズ間に隙間を生じる。
この隙間の位置では、プリズム又はレンズによる光の屈折は生じない。そのため、プリズム又はレンズに対応した位置と隙間に対応した位置との間で輝度の差を生じる。
本発明は、プリズムアレイ又はレンズアレイの輝度ムラを低減することを目的とする。
本発明の第1側面によると、第1及び第2主面を備え、前記第1主面には、間に隙間を空けて規則的に又は不規則に配列し、各々が半球レンズを構成している複数の第1凸部と、前記隙間を埋めており、各々が前記第1凸部と比較して高さがより低いプリズムを構成している複数の第2凸部とが設けられており、前記複数の第1凸部が前記第1主面に占める面積比は、70乃至80%の範囲内であり、前記第2凸部は四角錐形状であることを特徴とする光学部品が提供される。
本発明の第側面によると、第1側面に係る光学部品と、前記光学部品を前記第2主面側から照明する光源とを具備したことを特徴とするバックライトユニットが提供される。
本発明の第側面によると、第側面に係るバックライトユニットと、前記光学部品を間に挟んで前記光源と向き合った表示パネルとを具備したことを特徴とする表示装置が提供される。
本発明によると、プリズムアレイ又はレンズアレイの輝度ムラを低減することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る光学部品を概略的に示す断面図である。
図1に示す光学部品10は、光透過層3と複数の第1凸部1と複数の第2凸部2とを含んでいる。この光学部品10の光透過層3側の主面は、背面又は光入射面である。他方、この光学部品10の凸部1及び2側の主面は、前面又は光射出面である。
光透過層3は、光透過性を有している層である。光透過層3は、透明であってもよく、光散乱性を有していてもよい。
第1凸部1は、光透過層3に支持されている。具体的には、凸部1は、光透過層の前面上で、間に隙間を空けて二次元的に配列している。凸部1は、規則的に配列していてもよく、不規則に配列していてもよい。凸部1が光透過層3の前面に占める面積比は、例えば75%乃至90%の範囲内にある。
凸部1は、光透過性を有している。凸部1は、透明であってもよく、光散乱性を有していてもよい。
凸部1の各々は、レンズ又はプリズムを構成している。即ち、これら凸部1は、レンズアレイ又はプリズムアレイを構成している。レンズを構成している凸部1は、例えば、球若しくは回転楕円体の一部とほぼ等しい形状とするか、又は、円錐若しくは円錐台形状とする。また、プリズムを構成している凸部1は、例えば角錐又は角錐台形状とする。
凸部1は、この光学部品10を表示装置において使用した場合に、その形状を表示画面上でその形状を判別できないことが望ましい。また、凸部1の配列が周期構造を形成している場合、表示装置が含んでいる他の構成要素の周期構造と重ねたときに干渉縞を生じないことが望ましい。凸部1の光透過層3との接触面における最小径は、例えば20μm乃至100μmの範囲内とする。
光学部品10の光学特性、例えば集光性及び視野角には、凸部1の光透過層3との接触面における最小径に対する高さの比が影響を及ぼす。この比は、例えば、0.40乃至0.60の範囲内とする。
第2凸部2は、光透過層3に支持されている。具体的には、凸部2は、凸部1間の隙間を埋めている。例えば、凸部2は、凸部1間の隙間の50%乃至100%を埋めている。
凸部2は、光透過性を有している。凸部2は、透明であってもよく、光散乱性を有していてもよい。
凸部2は、光散乱構造又は回折構造を構成している。或いは、凸部2は、各々が凸部1と比較して高さがより低いレンズ又はプリズムを構成している。
凸部2の光透過層3との接触面における最小径又は最小幅は、例えば100nm乃至100μmの範囲内とする。凸部2の光透過層3との接触面における最小径又は最小幅に対する高さの比は、例えば、0.40乃至0.60の範囲内とする。
凸部1及び2の屈折率と空気の屈折率との差は、例えば0.01以上である。この差を小さくすると、凸部1及び2による光の屈折が小さくなる。それゆえ、拡散光の広がり角を制御する効果が小さくなる。
なお、凸部1及び2並びに光透過層3の少なくとも一部を光散乱性とする場合、その材料として、例えば、透明材料と、これとは屈折率が異なる透明粒子との混合物を使用することができる。この場合、透明材料の屈折率と透明粒子の屈折率の差の絶対値は、例えば0.01以上とする。
凸部1及び2について、更に詳しく説明する。
図2乃至図4は、第1凸部の配置の例を概略的に示す平面図である。図5乃至図7は、第1凸部の形状の例を概略的に示す平面図である。
第1凸部1を規則的に配置する場合、第1凸部1の配列は、図2に示すように正方格子を形成していてもよく、図3に示すように三角格子を形成していてもよい。
また、凸部1を不規則に配置する場合、凸部1は、寸法が互いに等しくてもよく、図4に示すように異なっていてもよい。
第1凸部1は、図5に示すように、光透過層3又は光学部品10の前面に対して垂直な軸を有する回転対称体であってもよい。例えば、凸部1は、略半球形状を有していてもよい。
或いは、凸部1は、図6に示すように、光透過層3又は光学部品10の前面に対して平行な方向に延びた形状を有していてもよい。例えば、凸部1は、回転楕円体をその軸に平行な面で2分割してなる形状を有していてもよい。この場合、これら凸部1の長さ方向又は軸方向は、先の前面に平行な一方向に揃っていてもよく、不規則であってもよい。
或いは、凸部1は、図7に示すように、形状が異なるものを含んでいてもよい。例えば、凸部1は、略半球形状を有しているものと、回転楕円体をその軸に平行な面で2分割してなる形状を有しているものとを含んでいてもよい。この場合、回転楕円体をその軸に平行な面で2分割してなる形状を有している凸部1は、長さ方向又は軸方向が、先の前面に平行な一方向に揃っていてもよく、不規則であってもよい。
凸部1の長さ方向又は軸方向が一方向に揃っている場合、この長さ方向又は軸方向と凸部1の幅方向との間で、拡散光の広がり角を異ならしめることができる。例えば、長さ方向又は軸方向を水平方向に揃えると、水平方向における拡散光の広がり角は、垂直方向における拡散光の広がり角と比較してより大きくなる。
図8乃至図12は、第2凸部に採用可能な構造の例を概略的に示す平面図である。
図8では、第2凸部2は、回折格子を構成している。なお、回折格子の格子定数は、凸部1のピッチと比較して遥かに小さい。従って、図8には、凸部2を表示していない。
図9では、凸部2は、レンズを構成している。各凸部2は、略半球形状を有している。凸部2の配列は、六角格子を形成している。
図10では、凸部2は、光散乱構造を構成している。凸部2は、凸部1と比較して遥かに小さく、不規則に配列している。
図11では、凸部2は、プリズムを構成している。各プリズムは、四角錐形状を有している。
図12では、凸部2は、シリンドリカルレンズ又はレンチキュラを構成している。凸部2は、長さ方向が平行であり、幅方向に配列している。
この光学部品10では、凸部1間の隙間に凸部2が配置されている。それゆえ、光学部品10の背面を照明した場合、光学部品10のほぼ全面に亘って照明光を屈折させることができる。即ち、この光学部品10は、輝度ムラを生じ難い。
この光学部品10は、例えば、押出し成形及び射出成形などの成形によって得ることができる。例えば、ガラス転移温度以上に加熱した熱可塑性樹脂と金型とを密着させて金型から樹脂層へとレリーフ構造を転写し、これを冷却する。或いは、紫外線硬化樹脂に金型を密着させた状態で、樹脂に紫外線を照射する。
この方法によると、例えば、光透過層3と凸部1及び2とを同時に形成することができる。この場合、先の樹脂として、透明樹脂とこれとは屈折率が異なる透明粒子とを含んだ混合物を使用すれば、凸部1及び2と光透過層3との各々を光散乱性とすることができる。
また、この方法によると、光透過層3を基材として使用して、この光透過層3上に凸部1及び2を形成することができる。この場合、先の樹脂として、透明樹脂とこれとは屈折率が異なる透明粒子とを含んだ混合物を使用すれば、凸部1及び2の各々を光散乱性とすることができる。
なお、金型は、例えば、以下の方法により得られる。まず、金属板の銅鍍金層上に、樹脂、例えばカーボンブラックと樹脂とを含んだラッカーを噴霧して、厚さが約5μmのラッカー層を得る。次に、このラッカー層に波長が1060nmの赤外線レーザビームで描画して、ラッカー層の露光部を昇華させる。その後、この金属板を塩化鉄クロム酸溶液に浸漬して、深さ方向と幅方向とに腐食を拡大させる。これにより、凸部1に対応した凹部を形成する。更に、この金属板を例えばダイヤモンドバイトを用いて切削することにより、凸部2に対応した凹部を形成する。以上のようにして、光学部品10の製造に利用可能な金型を得る。
次に、光学部品10の材料について説明する。
光学部品10の材料としては、例えば、プラスチックなどの樹脂を使用することができる。この樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、MS(スチレン−メチルメタクリレート共重合体)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂及びシクロオレフィンポリマーなどの熱可塑性樹脂、又は、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート及びエポキシアクリレートなどのオリゴマー若しくはアクリレートを含んだ放射線硬化性樹脂を使用することができる。
この樹脂と透明粒子とを混合して使用してもよい。透明粒子としては、無機粒子、有機粒子又はそれらの組み合わせを使用することができる。無機粒子の材料としては、例えば、シリカ、アルミナ及び酸化チタンなどの無機酸化物を使用することができる。有機粒子の材料としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、MS樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)及びETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)などの含フッ素ポリマー、又はシリコーン樹脂を使用することができる。これら透明粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
この光学部品10は、例えば、以下の表示装置において使用することができる。
図13は、図1に示す光学部品を含んだ表示装置の一例を概略的に示す断面図である。
この表示装置100は、バックライト20と、光学素子30と、液晶表示パネル50とを含んでいる。バックライト20は照明光を放射し、この照明光は、光学シートを透過して、液晶表示パネル50に入射する。液晶表示パネル50の透過率は図示しないコントローラによって画素毎に制御可能であり、これにより、この表示装置100は画像を表示する。なお、バックライト20と光学素子30とは、バックライトユニットを構成している。
バックライト20は、複数の光源8と反射層9とを含んでいる。
光源8の各々は、紙面の奥行き方向に延びた複数の線光源、例えば蛍光灯又は冷陰極管(CCFL)である。光源8は、光学素子30を間に挟んで液晶表示パネル50の背面と向き合っている。
光源8として、点光源又は面光源を使用してもよい。例えば、光源8として、LED(light-emitting diode)、EL(electroluminescent)素子又は半導体レーザを使用してもよい。
反射層9は、光源8の背面側に設置されている。反射層9は、光源8が背面側に射出した光を前面側に反射して、光学素子30の背面に入射させる。典型的には、反射層9は、光散乱性を有している。
光学素子30は、バックライト20と液晶表示パネル50との間に設置されている。光学素子30は、拡散板5と光学部品10とを含んでいる。
拡散板5は、バックライト20の前方に設置されている。拡散板5は、バックライト20が前面側に放射した光を拡散させる。
拡散板5には、光学部品10を支持する支持体としての役割を更に担わせることができる。この場合、拡散板5の厚さは、例えば、1mm乃至5mmの範囲内とする。
拡散板5は、典型的には平板形状を有している。拡散板5は、例えば、使用する筐体に合わせて、他の形状を有していてもよい。或いは、拡散板5には、光学特性改善のために、その前面及び/又は背面に例えばレンズ又はプリズムとして機能する凸部又は凹部を設けてもよい。なお、そのような金型は、例えば、押出し成形及び射出成形などの成形に際して金型を使用することにより得られる。
拡散板5は、透明樹脂とこの透明樹脂の中に分散された粒子又は気体とを含んでいる。透明樹脂と粒子又は気体とは、屈折率が異なっている。例えば、透明樹脂と粒子又は気体との屈折率の差の絶対値は、0.01以上とする。
この透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、MS樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)又はポリプロピレンを使用することができる。また、この粒子の材料としては、例えば、光学部品5について例示した材料を使用することができる。粒子の粒径は、例えば0.1μm乃至10μmとする。
拡散板5は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。後者の場合、拡散板5は、透明樹脂の種類並びに粒子の種類、粒径及び含有量の1つ以上が異なる複数の層を含んでいてもよい。
光学部品10は、拡散板5と液晶表示パネル50との間に、凸部1及び2が液晶表示パネル50と向き合うように設置されている。光学部品10は、上記の通り、拡散板5が射出する拡散光の広がり角を最適化すると共に、輝度ムラを抑制する。
なお、図13には、光学素子30が拡散板5及び光学部品10のみで構成された例を描いているが、光学素子30は、更に他の光学要素を含むことができる。例えば、光学素子30は、光学素子30の前面側及び/又は背面側に、レンズシート、拡散シート及び偏光シートなどの他の光学要素を更に含んでいてもよい。
液晶表示パネル50は、透過型又は半透過型液晶表示パネルである。液晶表示パネル50は、液晶セル7と、これを挟んだ一対の偏光板6とを含んでいる。上記の通り、液晶表示パネル50の透過率は図示しないコントローラによって画素毎に制御可能であり、これにより、この表示装置100は画像を表示する。
図13に示す表示装置100には、様々な変形が可能である。
図14は、図1に示す光学部品を含んだ表示装置の他の例を概略的に示す断面図である。図14に示す表示装置100は、以下の構成を採用したこと以外は、図13を参照しながら説明した表示装置100と同様である。即ち、この表示装置100では、光学素子30は光学部品10を2つ含んでいる。これら光学部品10は、一方の光学部品10が他方の光学部品10と表示パネル50との間に位置し、且つ、凸部1及び2が表示パネル50と向き合うように配置されている。このように、表示装置100においては、光学部品10を複数使用してもよい。
次に、光学部品の光学的機能について、図15乃至図17を参照しながら説明する。
図15は、比較例に係る光学部品の光学的機能を概略的に示す図である。図16は、図11に示す光学部品の光学的機能を概略的に示す図である。図17は、図10に示す光学部品の光学的機能を概略的に示す図である。
図15に示す光学部品10’は、凸部2が設けられていないこと以外は、図16及び図17に示す光学部品10と同様である。
拡散板5が射出した拡散光L0を図15に示す光学部品10’の背面に入射させると、凸部1を透過する光線L1及びL2は、空気層との界面で略正面方向に屈折する。凸部1間の隙間をほぼ法線方向へと通過する光線L3は、光線L1及びL2とは異なり、凸部1による屈折なしに光学部品10から射出される。この光線L3が輝度ムラを生じさせる。また、凸部1間の隙間を斜め方向に通過する光線L4は、この隙間と隣接している凸部1の内部で2回屈折し、広角側に射出される。
図16に示すようにプリズムを構成している凸部2を設けた場合、凸部1間の隙間に斜め方向から入射した光線L5は、凸部2と空気層との界面で略正面方向へと屈折する。また、凸部1間の隙間にほぼ法線方向から入射した光線L6は、凸部2と空気層との界面で2回屈折し、背面側へと戻る。この戻り光の少なくとも一部は、光学部品10の背面側に配置された部材によって反射され、再び、照明光として光学部品10に入射する。
図17に示すように光散乱構造を構成している凸部2を設けた場合、凸部1間の隙間に斜め方向から入射した光線L7及びL8は、凸部2が構成している光散乱構造によって散乱し、光学部品10から前面側へと射出される。
このように凸部2を凸部1間の隙間に設けると、凸部1間の隙間に対応した部分が他の部分と比較してより明るく見えるのを防止又は抑制できる。また、凸部2を適宜設計することにより、正面輝度及び視野角などの光学特性を調整することができる。
以下、本発明の例を説明する。
<光学部品の製造>
押出成形用シリンダの円筒面に銅鍍金を施し、この鍍金面を滑らかに加工した。このシリンダをレーザ製版機に搭載し、樹脂にカーボンを分散させてなるラッカーを、スプレーコータを用いて鍍金面上に5μmの厚さに塗布した。この塗膜に波長が1060nmのレーザビームを照射した。レーザビームは、三角格子の格子点に対応した位置に照射した。塗膜の照射部ではラッカーのアブレーションを生じ、その結果、三角格子状に配列した円形の開口が形成された。
次に、このシリンダをエッチング溶液中に浸漬させた。なお、浸漬中、シリンダは回転させ続けた。これにより、ラッカー層の開口に対応した位置で銅層を腐食させ、略半球形状の第1凹部を形成した。
銅層からラッカー層を除去した後、このシリンダを精密切削機に搭載し、ダイヤモンドバイトを用いて銅層に略半球形状の第2凹部を形成した。各第2凹部は、正三角形状に配置された3つの第1凹部の中心に位置するように形成した。以上のようにして、金型を得た。
次に、PETからなる厚さが188μmの光透過層(東洋紡績社製A4300)上に、紫外線硬化樹脂であるウレタンアクリレート(日本化薬社製KAYARAD)を塗布した。この塗膜に先の金型を密着させた状態で、光透過層を介して塗膜に紫外線を照射し、樹脂を硬化させた。紫外線の露光量は1000mJ/cm3とした。その後、光透過層を樹脂層と共に金型から剥離した。
以上のようにして、光学部品を得た。また、上述したのと同様の方法により、第1凹部の専有面積並びに第2凹部の形状、寸法及び専有面積の少なくとも1つが異なる金型を製造し、これら金型を用いて光学部品を製造した。以下の表1に、ここで製造した光学部品の構造を纏める。
Figure 0005446196
なお、表1において、「幅/径」は、第1凸部の光透過層との接触面における最小径又は最小幅を意味している。「面積比」は、第1又は第2凸部が光透過層の前面に占める面積比を意味している。そして、「寸法比」は、「高さ」の「幅/径」に対する比を意味している。
<光学部品の性能評価>
表1に示す光学部品の各々を図13に示す表示装置100に組み込んで、正面輝度と輝度ムラとを評価した。ここでは、拡散板5としては住友化学社製のRM721を使用し、液晶表示パネル50としてはシャープ社製のLC−32GX5を使用した。そして、表示装置100を1時間点灯した後、これに白色画像を表示させ、画面中心部の輝度をトプコン社製の輝度測定装置BM−7を用いて正面方向から測定した。この輝度を正面輝度とした。また、表示ムラに関しては、表示装置100に白色画像を表示させ、正面方向であって、画面から2m離れた位置から、輝度ムラの程度を目視によって確認した。これらの結果を、表1に纏める。
なお、表1には、正面輝度を相対値で示している。また、輝度ムラの欄には、輝度ムラを生じなかったサンプルについては記号「○」を表示し、無視できるレベルの輝度ムラを生じたサンプルについては記号「△〜○」を表示し、問題とならないレベルではあるが記号「△〜○」を表示したサンプルよりは目立つ輝度ムラを生じたサンプルについては記号「△」を表示し、問題となるレベルの輝度ムラを生じたサンプルについては記号「×」を表示している。そして、総合評価の欄には、正面輝度及び輝度ムラの双方を鑑みて、最も性能が良かったサンプルについては記号「○」を表示し、これに次ぐ性能のサンプルについては記号「△〜○」を表示し、これに次ぐ性能のサンプルについては記号「△」を表示し、最も性能が悪かったサンプルについては記号「×」を表示している。
表1に示すように、サンプルB乃至Hを使用した場合、サンプルAを使用した場合ほどの輝度ムラを生じていない。これから、第2凸部は輝度ムラの抑制に寄与していることが分かる。
また、サンプルB乃至F及びHを使用した場合、サンプルAを使用した場合と同等以上の正面輝度を達成できた。なお、サンプルGを使用した場合に正面輝度は、サンプルAを使用した場合に得られた正面輝度よりも低いが、実用上の問題を生じるほど低い訳ではない。
サンプルB乃至Dを使用した場合に得られた結果の比較から明らかなように、第1凸部の面積比を大きくし、これに伴って第2凸部の面積比を小さくすると、正面輝度が高くなった。即ち、視野角が狭くなった。このように、第1及び第2凸部の面積比を変更することにより、正面輝度及び視野角を調節することができた。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]第1及び第2主面を備え、前記第1主面には、間に隙間を空けて規則的に又は不規則に配列し、各々がレンズ又はプリズムを構成している複数の第1凸部と、前記隙間を埋めており、各々が前記第1凸部と比較して高さがより低いレンズ又はプリズムを構成している複数の第2凸部とが設けられていることを特徴とする光学部品。
[2]第1及び第2主面を備え、前記第1主面には、間に隙間を空けて規則的に又は不規則に配列し、各々がレンズ又はプリズムを構成している複数の第1凸部と、前記隙間を埋めており、光散乱構造又は回折構造を構成している複数の第2凸部とが設けられていることを特徴とする光学部品。
[3]前記複数の第1凸部の各々はレンズを構成していることを特徴とする項1又は2に記載の光学部品。
[4]前記複数の第1凸部は規則的に配列していることを特徴とする項1乃至3の何れか1項に記載の光学部品。
[5]前記複数の第1凸部は不規則に配列していることを特徴とする項1乃至3の何れか1項に記載の光学部品。
[6]前記複数の第1凸部は前記第1主面に平行な方向に延びた形状を有している第1凸部を複数含み、これら第1凸部の長さ方向は前記第1主面に平行な一方向に揃っていることを特徴とする項1乃至5の何れか1項に記載の光学部品。
[7]透明材料と、前記透明材料中に分散し、前記透明材料とは屈折率が異なる複数の透明粒子とを含んだことを特徴とする項1乃至6の何れか1項に記載の光学部品。
[8]項1乃至7の何れか1項に記載の光学部品と、前記光学部品を前記第2主面側から照明する光源とを具備したことを特徴とするバックライトユニット。
[9]項8に記載のバックライトユニットと、前記光学部品を間に挟んで前記光源と向き合った表示パネルとを具備したことを特徴とする表示装置。
本発明の一態様に係る光学部品を概略的に示す断面図。 第1凸部の配置の一例を概略的に示す平面図。 第1凸部の配置の他の例を概略的に示す平面図。 第1凸部の配置の更に他の例を概略的に示す平面図。 第1凸部の形状の一例を概略的に示す平面図。 第1凸部の形状の他の例を概略的に示す平面図。 第1凸部の形状の更に他の例を概略的に示す平面図。 第2凸部に採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図。 第2凸部に採用可能な構造の他の例を概略的に示す平面図。 第2凸部に採用可能な構造の更に他の例を概略的に示す平面図。 第2凸部に採用可能な構造の更に他の例を概略的に示す平面図。 第2凸部に採用可能な構造の更に他の例を概略的に示す平面図。 図1に示す光学部品を含んだ表示装置の一例を概略的に示す断面図。 図1に示す光学部品を含んだ表示装置の他の例を概略的に示す断面図。 比較例に係る光学部品の光学的機能を概略的に示す図。 図11に示す光学部品の光学的機能を概略的に示す図。 図10に示す光学部品の光学的機能を概略的に示す図。
符号の説明
1…第1凸部、2…第2凸部、3…光透過層、5…拡散板、6…偏光板、7…液晶セル、8…光源、9…反射層、10…光学部品、20…バックライト、30…光学素子、50…液晶表示パネル、100…表示装置。

Claims (6)

  1. 第1及び第2主面を備え、前記第1主面には、間に隙間を空けて規則的に又は不規則に配列し、各々が半球レンズを構成している複数の第1凸部と、前記隙間を埋めており、各々が前記第1凸部と比較して高さがより低いプリズムを構成している複数の第2凸部とが設けられており、前記複数の第1凸部が前記第1主面に占める面積比は、70乃至80%の範囲内であり、前記第2凸部は四角錐形状であることを特徴とする光学部品。
  2. 前記複数の第1凸部は規則的に配列していることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  3. 前記複数の第1凸部は不規則に配列していることを特徴とする請求項1に記載の光学部品。
  4. 透明材料と、前記透明材料中に分散し、前記透明材料とは屈折率が異なる複数の透明粒子とを含んだことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学部品。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学部品と、
    前記光学部品を前記第2主面側から照明する光源と
    を具備したことを特徴とするバックライトユニット。
  6. 請求項5に記載のバックライトユニットと、前記光学部品を間に挟んで前記光源と向き合った表示パネルとを具備したことを特徴とする表示装置。
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