JP5443879B2 - 穀粒排出装置 - Google Patents
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請求項1にかかる発明の特徴構成は、穀粒排出口に向けて穀粒タンクから穀粒を搬送する搬送装置を設けるとともに、前記穀粒排出口に穀粒漏れを防止する排出切換部材を設けた穀粒排出装置であって、前記排出切換部材は、前記穀粒排出口を開放して前記穀粒排出口からの穀粒の排出を許容する下向きの排出許容姿勢と、前記排出許容姿勢よりも上向きで前記穀粒排出口を閉鎖して前記穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢とに揺動切換自在であり、前記穀粒排出口の内面及び前記排出切換部材の端部に面部を設け、前記排出阻止姿勢において前記穀粒排出口の面部と前記排出切換部材の面部とが面接触して、前記穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止するように構成してあり、前記穀粒排出口の内面に凹部を形成し、前記凹部の内面の上側部分を前記穀粒排出口の面部として、前記排出阻止姿勢において前記排出切換部材の面部が前記穀粒排出口の面部に下側から面接触するように構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
請求項1にかかる発明の特徴構成によると、排出切換部材は揺動自在であって、穀粒排出口を開放して穀粒排出口からの穀粒の排出を許容する下向きの排出許容姿勢と、排出姿勢よりも上向きで穀粒排出口を閉鎖して穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢とに切り換えられる。排出切換部材が下向きの排出許容姿勢から上向きの排出阻止姿勢になると、穀粒排出口の内面の面部に排出切換部材の面部とが面接触して穀粒排出口を閉鎖する。したがって、排出切換部材の端部が弾性的に撓んでも、面接触の範囲内で部分的に接触しない部分が生じる程度の状態となる。すなわち、穀粒排出口の内面と排出切換部材との接触部は確保されて、穀粒排出口の内面と排出切換部材と間に隙間が発生し難く、穀粒排出口からの穀粒漏れが防止される。
請求項1にかかる発明の特徴構成によると、穀粒排出口の内面及び排出切換部材の端部に面部を設け、排出阻止姿勢において穀粒排出口の面部と排出切換部材の面部とが面接触して、穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止するので、排出切換部材の排出阻止姿勢において、穀粒排出口の閉鎖状態が維持されて穀粒の漏れを確実に防止でき、穀粒を無駄にすることが少なくなった。
請求項1にかかる発明の特徴構成によると、穀粒排出口の内面に凹部を形成し、前記凹部の内面の上側部分を穀粒排出口の面部として、排出阻止姿勢において排出切換部材の面部が穀粒排出口の面部に下側から面接触するように構成してあるので、穀粒漏れが確実に阻止されると共に、排出切換部材による穀粒の排出動作の操作性が向上する。
さらに、排出切換部材が下方への揺動の際に、穀粒排出口の内面と擦れ合うことがないので(こじれが発生し難いので)、排出切換部材の排出阻止姿勢と排出許容姿勢の切換操作を円滑に行なうことができる。
請求項2にかかる発明の特徴構成は、請求項1にかかる発明において、前記排出切換部材の面部の端部に、前記穀粒排出口の面部とは反対側の下方に向く突出部を備えてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
請求項2にかかる発明の特徴構成によると、穀粒排出口の内面に凹部が形成されている場合に、排出切換部材の面部の端部に、穀粒排出口の面部とは反対側の下方に向く突出部を備えてあると、排出切換部材が排出阻止姿勢に切り換わった際に、穀粒排出口の凹部の内面の下側部分と排出切換部材の突出部が対向する。そうなると、面部同士が面接触する部分とは別の、排出切換部材と穀粒排出口の内面との間の隙間の狭い部分(排出切換部材の突出部の部分)が広い範囲に亘って存在する状態となり、排出阻止姿勢におけるシール性がさらに向上する。したがって、排出切換部材の端部が下向きに少し撓んだとしても、排出阻止姿勢の排出切換部材によるシール性が維持され、穀粒の漏れをより確実に阻止できる。
図1は、本発明の実施例に係る穀粒排出オーガが装着されたコンバインの側面図である。図2は、本発明の実施例に係る穀粒排出オーガが装着されたコンバインの平面図である。これらの図に示すように、このコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1,1によって自走するように構成され、かつ運転座席2Aを有した運転キャビン2、および運転座席2Aの下方に設けたエンジンEを有した原動部が装備された自走機体を備え、この自走機体の機体フレーム3の前部に連結された刈取り部4を備え、前記機体フレーム3の後部側に自走機体横方向に並べて設けた脱穀装置5と穀粒タンク6を備え、この穀粒タンク6の後側に自走機体上下向きに設けた縦穀粒排出オーガ7を有した穀粒排出装置8を備えている。
すなわち、刈取り部4は、刈取り部フレーム4aが昇降シリンダ9によって機体フレーム3に対して上下揺動操作されることにより、刈取り部4の前端部に位置する分草具4bが圃場の近くに下降した下降作業状態と、分草具4bが圃場から高く上昇した上昇作業状態とに昇降する。この刈取り部4を下降作業状態にして自走機体を走行させると、刈取り部4は、エンジンEからの駆動力によって駆動されて植立穀稈を引起しながら刈り取る。脱穀装置5は、エンジンEからの駆動力によって駆動されて刈取り部4からの刈り取り穀稈を脱穀処理する。穀粒タンク6は、脱穀装置5からの脱穀粒を回収して貯留する。
穀粒排出装置8は、前記縦穀粒排出オーガ7(以下、縦オーガ7と略称する。)を備える他、この縦オーガ7の搬送終端側に上中継ケース10を介して搬送始端側が接続された横向きの穀粒排出オーガ11(以下、横オーガ11と略称する。)を備えている。また、コンバインには、横オーガ11を収納するオーガ受け75が脱穀装置5の上部に設けられている。
排出切換部材90について説明する。
図4に示すように、先端側搬送筒21は、排出筒15の内部に設けた排出切換部材90を備えている。排出切換部材90は、横向きの支軸91の軸芯まわりに揺動開閉自在に支持されている。排出筒15の外部に電動モータ92(以下、開閉モータ92と呼称する。)が設けられ、着脱自在な排出筒15における搬送上手側の縦壁部15aに、開閉モータ92が減速機94を介して支持されている。減速機94の出力軸94aに円弧状のカム面93aを備えた略半円状のカム板93が取付けられている。排出切換部材90は、カム板93の回転操作によって排出許容姿勢と排出阻止姿勢とに切り換えられる。
次に穀粒タンク6の底排出スクリュ12への動力伝達系について説明する。
図8〜図11に示すように、穀粒タンク6の底部と脱穀装置5のとの間の空間に、カウンターケース60が配置されており、エンジンEの動力が伝動ベルト61を介して、カウンターケース60の入力プーリ60aに伝達される。入力プーリ60aの動力は、伝動軸62、ベベルギヤ62a,63a、伝動軸63、出力プーリ63b、排出クラッチ12aを介して、底排出スクリュ12に伝達される。また、運転キャビン2の空調用のエアコン(図示せず)が天井部2Bの内部に備えられており、このエアコン用のコンプレッサ66がカウンターケース60の近くに配置されている。カウンターケース60の伝動軸62の動力は、出力プーリ62b、伝動ベルト65及びコンプレッサ66の入力プーリ66aを介してコンプレッサ66にも伝達される。
次に横オーガ11の排出筒15から穀粒をトラックの荷台に排出する状態について説明する。運転キャビン2内の運転席2Aの近くに、図示しない穀粒排出スイッチが備えられている。穀粒排出スイッチは、穀粒タンク6から穀粒を排出するためのスイッチであり、排出位置及び停止位置に切換操作される。
前項[5]の状態において、トラックの荷台が満杯になった場合に、穀粒排出スイッチを停止位置に操作すると、排出クラッチ12aが切り状態に操作されて、底排出スクリュ12、縦オーガ7の搬送スクリュ7a及び横オーガ11の搬送スクリュ11aが停止する。この結果、横オーガ11の排出筒15からトラックの荷台への穀粒の排出は停止されるが、排出切換部材90は排出許容姿勢が維持される。
(1)排出切換部材90を、縦壁部15aの両隣に位置する縦壁部や縦壁部15aに対向する縦壁部15bに揺動自在に支持してもよい。この場合、排出切換部材90を揺動自在に支持した縦壁部に対向する縦壁部に凹部50等を形成し、排出切換部材90の面部90aに面接触する面部を構成する。
8 穀粒排出装置
11 横オーガ
12,7a,11a 搬送スクリュ(搬送装置)
15 排出筒(穀粒排出口)
50 凹部
51 面部
90 排出切換部材
90a 面部
90c 突出部
Claims (2)
- 穀粒排出口に向けて穀粒タンクから穀粒を搬送する搬送装置を設けるとともに、前記穀粒排出口に穀粒漏れを防止する排出切換部材を設けた穀粒排出装置であって、
前記排出切換部材は、前記穀粒排出口を開放して前記穀粒排出口からの穀粒の排出を許容する下向きの排出許容姿勢と、前記排出許容姿勢よりも上向きで前記穀粒排出口を閉鎖して前記穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢とに揺動切換自在であり、
前記穀粒排出口の内面及び前記排出切換部材の端部に面部を設け、前記排出阻止姿勢において前記穀粒排出口の面部と前記排出切換部材の面部とが面接触して、前記穀粒排出口からの穀粒の排出を阻止するように構成してあり、
前記穀粒排出口の内面に凹部を形成し、前記凹部の内面の上側部分を前記穀粒排出口の面部として、
前記排出阻止姿勢において前記排出切換部材の面部が前記穀粒排出口の面部に下側から面接触するように構成してある穀粒排出装置。 - 前記排出切換部材の面部の端部に、前記穀粒排出口の面部とは反対側の下方に向く突出部を備えてある請求項1に記載の穀粒排出装置。
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2009
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