しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置では、塗布処理ブロックの主搬送機構が隣接する他の主搬送機構に基板を受け渡す際に、例えば載置部に他の基板が載置されていれば、載置部に基板を載置することができない。このような場合、塗布処理ブロックの主搬送機構は基板を載置部に載置できる状態になるまで待機する。塗布処理ブロックの主搬送機構が待機しているときは、主搬送機構は各処理ユニット間で基板を搬送できない。このため、仮に塗布処理ユニットにおいて処理が終了した基板があったとしても、その基板は熱処理ユニットなど他の処理ユニットへ搬送されない。したがって、塗布処理ブロックで行う塗布処理および熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに基板に行うことができない。この結果、基板に対する処理品質が低下するという不都合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板に塗膜を形成する処理を品質の低下を防ぐことができる基板処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、レジスト膜用塗布処理ブロックと、現像処理ブロックと、載置部と、バッファ部と、を備え、前記レジスト膜用塗布処理ブロックは、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記レジスト膜用塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構とを備え、前記現像処理ブロックは、基板に現像液を供給する現像処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記現像処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第2主搬送機構とを備え、前記載置部は、基板を載置し、前記バッファ部は、基板を一時的に載置し、前記載置部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記バッファ部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記第1主搬送機構と前記第2主搬送機構とは、前記載置部を介して基板の受け渡しを行い、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、前記第2主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、異常時には、前記載置部への払い出しを禁止する命令に従って、前記第1主搬送機構は前記載置部に基板を載置できないことを特徴とする基板処理装置である。
また、本発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、レジスト膜用塗布処理ブロックと、現像処理ブロックと、載置部と、バッファ部と、を備え、前記レジスト膜用塗布処理ブロックは、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記レジスト膜用塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構とを備え、前記現像処理ブロックは、基板に現像液を供給する現像処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記現像処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第2主搬送機構とを備え、前記載置部は、基板を載置し、前記バッファ部は、基板を一時的に載置し、前記載置部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記バッファ部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記第1主搬送機構と前記第2主搬送機構とは、前記載置部を介して基板の受け渡しを行い、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、前記第2主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、異常時には、前記載置部への払い出しを禁止する命令に従って、前記第2主搬送機構は前記載置部に基板を載置できないことを特徴とする基板処理装置である。
[作用・効果]本発明によれば、レジスト膜用塗布処理ブロックでは、第1主搬送機構がレジスト膜用塗布処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板にレジスト膜を形成する。第1主搬送機構は、レジスト膜が形成された基板を、現像処理ブロックの第2主搬送機構に受け渡す。現像処理ブロックでは、第2主搬送機構が現像処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板に現像処理を行う。現像された基板は、第2主搬送機構から第1主搬送機構に受け渡される。ここで、第1主搬送機構と第2主搬送機構とは、基板を載置する載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、第1主搬送機構が載置部に基板を載置できない時には当該基板を第1バッファ部に一時的に載置する。これにより、たとえレジスト膜が形成された基板を第1主搬送機構が載置部に載置できない場合であっても、第1主搬送機構は当該基板をバッファ部に載置することができる。よって、第1主搬送機構は引き続いて、レジスト膜用塗布処理ブロック内のその他の基板をそれぞれ搬送することができる。これにより、各基板に対してレジスト膜用塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理をそれぞれ所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板にレジスト膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
また、第2主搬送機構から第1主搬送機構への基板の受け渡しも載置部を介して行うとともに、第2主搬送機構が載置部に基板を載置できない時には当該基板をバッファ部に一時的に載置する。これにより、第2主搬送機構による基板の搬送が滞ることがない。よって、基板の品質に悪影響を与えるおそれがない。
また、本発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、レジスト膜用塗布処理ブロックと、現像処理ブロックと、載置部と、バッファ部と、を備え、前記レジスト膜用塗布処理ブロックは、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記レジスト膜用塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構とを備え、前記現像処理ブロックは、基板に現像液を供給する現像処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記現像処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第2主搬送機構とを備え、前記載置部は、基板を載置し、前記バッファ部は、基板を一時的に載置し、前記載置部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記バッファ部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記第1主搬送機構と前記第2主搬送機構とは、前記載置部を介して基板の受け渡しを行い、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、前記バッファ部は、前記第1主搬送機構に対向する一方側のみを開放して、前記第1主搬送機構のみが前記バッファ部にアクセス可能であり、異常時には、前記載置部への払い出しを禁止する命令に従って、前記第1主搬送機構は前記載置部に基板を載置できないことを特徴とする基板処理装置である。
また、本発明は、基板に処理を行う基板処理装置において、レジスト膜用塗布処理ブロックと、現像処理ブロックと、載置部と、バッファ部と、を備え、前記レジスト膜用塗布処理ブロックは、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記レジスト膜用塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構とを備え、前記現像処理ブロックは、基板に現像液を供給する現像処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記現像処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第2主搬送機構とを備え、前記載置部は、基板を載置し、前記バッファ部は、基板を一時的に載置し、前記載置部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記バッファ部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックとの間に設置され、前記第1主搬送機構と前記第2主搬送機構とは、前記載置部を介して基板の受け渡しを行い、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を前記バッファ部に一時的に載置し、前記バッファ部は、前記第1主搬送機構に対向する一方側のみを開放して、前記第1主搬送機構のみが前記バッファ部にアクセス可能であり、異常時には、前記載置部への払い出しを禁止する命令に従って、前記第2主搬送機構は前記載置部に基板を載置できないことを特徴とする基板処理装置である。
[作用・効果]本発明によれば、レジスト膜用塗布処理ブロックでは、第1主搬送機構がレジスト膜用塗布処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板にレジスト膜を形成する。第1主搬送機構は、レジスト膜が形成された基板を、現像処理ブロックの第2主搬送機構に受け渡す。現像処理ブロックでは、第2主搬送機構が現像処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板に現像処理を行う。現像された基板は、第2主搬送機構から第1主搬送機構に受け渡される。ここで、第1主搬送機構と第2主搬送機構とは、基板を載置する載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、第1主搬送機構が載置部に基板を載置できない時には当該基板を第1バッファ部に一時的に載置する。これにより、たとえレジスト膜が形成された基板を第1主搬送機構が載置部に載置できない場合であっても、第1主搬送機構は当該基板をバッファ部に載置することができる。よって、第1主搬送機構は引き続いて、レジスト膜用塗布処理ブロック内のその他の基板をそれぞれ搬送することができる。これにより、各基板に対してレジスト膜用塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理をそれぞれ所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板にレジスト膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
本発明において、前記第2主搬送機構は、前記現像処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに搬送し、現像された基板を前記載置部に載置し、前記第2主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には、異常時になった時点で処理中の各基板に対して、前記現像処理ユニットにおける現像処理および前記熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めた上で、現像された基板を一時的に前記バッファ部に載置することが好ましい。
本発明において、前記第1主搬送機構は、前記レジスト膜用塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに搬送し、塗膜が形成された基板を前記載置部に載置し、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には、異常時になった時点で処理中の各基板に対して、前記レジスト膜用塗布処理ユニットにおける塗布処理および前記熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めた上で、塗膜が形成された基板を一時的に前記バッファ部に載置することが好ましい。
本発明において、通常時または正常動作時においては前記載置部に基板が載置されるのみであり、前記バッファ部に基板は載置されないことが好ましい。
本発明において、前記レジスト膜用塗布処理ブロックにおいて異常時に行う一連の処理は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックにおいて通常時または正常動作時に行う一連の処理と同じであることが好ましい。
本発明において、前記レジスト膜用塗布処理ブロックにおいて異常時に行う一連の処理は、塗布処理、加熱処理および冷却処理をこの順番で行う処理を含むことが好ましい。
本発明において、前記現像処理ブロックにおいて異常時に行う一連の処理は、前記現像処理ブロックにおいて通常時または正常動作時に行う一連の処理と同じであることが好ましい。
なお、本明細書は、次のような基板処理装置に係る発明も開示している。
(1)基板に処理を行う基板処理装置において、基板に処理液を塗布する塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットとを有し、基板に塗膜を形成する塗膜形成処理部と、前記塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構と、前記塗膜形成処理部で塗膜が形成された基板を前記第1主搬送機構から他の主搬送機構に受け渡すために当該基板を載置する載置部と、前記載置部に近接して設けられ、基板を一時的に載置するバッファ部と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
前記(1)に記載の発明によれば、載置部に近接して設けられるバッファ部を備えているので、たとえ第1主搬送機構が載置部に基板を載置できない場合であっても、第1主搬送機構は当該基板をバッファ部に載置することができる。よって、第1主搬送機構は引き続き基板の搬送を継続することができる。これにより、その他の各基板についても塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットに対してそれぞれ遅れることなく搬送することができる。すなわち、塗膜形成処理部の各基板について、塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(2)本発明において、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない時に、前記第1主搬送機構は基板を前記バッファ部に一時的に載置することが好ましい
前記(2)に記載の発明によれば、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない時であっても、引き続き、塗膜形成処理部で基板に行っている処理を所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(3)本発明において、前記バッファ部に載置された基板を前記他の主搬送機構によって受け取ることが許容されていることが好ましい。
前記(3)に記載の発明によれば、バッファ部に載置された基板を他の主搬送機構に受け渡す場合に、第1主搬送機構がバッファ部から載置部に基板を搬送することを要しないので、効率がよい。
(4)本発明において、前記他の主搬送機構は、前記第1主搬送機構へ基板を受け渡すために当該基板を前記載置部に載置するとともに、基板を一時的に前記バッファ部に載置可能であることが好ましい。
前記(4)に記載の発明によれば、他の主搬送機構から第1主搬送機構への基板の受け渡しも載置部を介して行うとともに、他の主搬送機構もバッファ部に基板を一時的に載置することができる。よって、他の主搬送機構による基板の搬送が滞ることがない。よって、基板の品質に悪影響を与えるおそれがない。
(5)本発明において、前記他の主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない時には、前記他の主搬送機構は前記第1主搬送機構へ受け渡すための基板を前記バッファ部に載置することが好ましい。
前記(5)に記載の発明によれば、他の主搬送機構が載置部に基板を載置できない場合であっても、バッファ部に基板を一時的に載置することができる。よって、その他の基板についてもそれぞれ滞りなく搬送することができる。
(6)本発明において、前記バッファ部は前記載置部に積層されていることが好ましい。
前記(6)に記載の発明によれば、第1主搬送機構が昇降するのみで、載置部およびバッファ部に選択的にアクセスすることができる。
(7)本発明において、前記バッファ部は、前記載置部の上方又は下方の少なくともいずれか一方に配置されていることが好ましい。
前記(7)に記載の発明によれば、第1主搬送機構が昇降するのみで、載置部およびバッファ部に選択的にアクセスすることができる。
(8)本発明において、前記バッファ部が載置可能な基板の枚数は、前記塗膜形成処理部で同時に処理可能な基板の枚数以上であることが好ましい。
前記(8)に記載の発明によれば、塗布形成部で同時に処理可能な基板の枚数分は全て、バッファ部に一時的に載置することができる。したがって、いつ載置部に基板を載置できなくなったとしても、その時に塗布形成部で処理している全ての基板に対しては、塗布処理および熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。
(9)本発明において、前記塗膜形成処理部は基板にレジスト膜を形成することが好ましい。
前記(9)に記載の発明によれば、基板にレジスト膜を品質よく形成することができる。
(10)本発明において、前記塗膜形成処理部は、さらに基板に反射防止膜を形成することが好ましい。
前記(10)に記載の発明によれば、基板に反射防止膜を品質よく形成することができる。
(11)基板に処理を行う基板処理装置において、基板に処理液を塗布する塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットとを有し、基板に塗膜を形成する塗膜形成処理部と、前記塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構と、前記第1主搬送機構から他の主搬送機構に基板を受け渡すために当該基板を載置する載置部と、前記載置部に近接して設けられ、基板を一時的に載置するバッファ部と、前記第1主搬送機構を制御して、前記他の主搬送機構に受け渡す基板を前記載置部に載置させ、前記載置部に基板を載置できない異常時には当該基板を一時的に前記バッファ部に載置させる制御部と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
前記(11)に記載の発明によれば、バッファ部を備えているので、前記第1主搬送機構は基板を一時的にバッファ部に載置することができる。制御部は、第1主搬送機構を制御して、異常時でないときには基板を載置部に載置させ、異常時には当該基板を一時的に前記バッファ部に載置させる。よって、異常時であっても異常時でなくても、第1主搬送機構による搬送が停滞することがない。すなわち、塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットに対する一連の基板搬送動作を継続することができる。これにより、塗膜形成処理部において処理が行われている各基板に対して、塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理をそれぞれ所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(12)本発明において、前記載置部に載置される基板を検出する第1検出部を備え、前記制御手段は、前記第1主搬送機構から前記他の主搬送機構に基板を受け渡す際、前記第1検出部の検出結果に基づいて前記載置部に基板が載置されていると判断したときは、基板を一時的に前記バッファ部に載置させることが好ましい。
前記(12)に記載の発明によれば、第1検出部を備えていることで、制御部は載置部に基板を載置できない異常時を好適に判断することができる。よって、制御部は異常時であるか否かに応じて好適に第1主搬送機構を制御することができる。
(13)本発明において、前記制御手段は、前記第1主搬送機構によって基板を一時的に前記バッファ部に載置させた場合は、前記バッファ部に載置させた基板を前記他の主搬送機構によって受け取らせることが好ましい。
前記(13)に記載の発明によれば、バッファ部に載置された基板を他の主搬送機構に受け渡す場合に、第1主搬送機構がバッファ部から載置部に基板を搬送することを要しないので、効率がよい。
(14)基板に処理を行う基板処理装置において、基板にレジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、これらレジスト膜用塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構とを備えるレジスト膜用塗布処理ブロックと、前記レジスト膜用塗布処理ブロックに隣接する現像処理ブロックであって、基板に現像液を供給する現像処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、これら現像処理ユニットおよび熱処理ユニットに対して基板を搬送する第2主搬送機構とを備える現像処理ブロックと、前記現像処理ブロックに隣接し、本装置とは別体の露光機との間で基板を搬送するインターフェイス用搬送機構を備えるインターフェイス部と、を備え、前記第1主搬送機構と前記第2主搬送機構とは、基板を載置する第1載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、前記第1主搬送機構が前記第1載置部に基板を載置できない時には当該基板を第1バッファ部に一時的に載置することを特徴とする基板処理装置。
前記(14)に記載の発明によれば、レジスト膜用塗布処理ブロックでは、第1主搬送機構がレジスト膜用塗布処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板にレジスト膜を形成する。第1主搬送機構は、レジスト膜が形成された基板を、現像処理ブロックの第2主搬送機構に受け渡す。第2主搬送機構に受け渡された基板は、さらにインターフェイス部のインターフェイス用搬送機構を経由して露光機へ搬送され、露光される。露光された基板はインターフェイス部を介して現像処理ブロックに搬送される。現像処理ブロックでは、第2主搬送機構が現像処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板に現像処理を行う。現像された基板は、第2主搬送機構から第1主搬送機構に受け渡される。ここで、第1主搬送機構と第2主搬送機構とは、基板を載置する第1載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、第1主搬送機構が第1載置部に基板を載置できない時には当該基板を第1バッファ部に一時的に載置する。これにより、たとえレジスト膜が形成された基板を第1主搬送機構が第1載置部に載置できない場合であっても、第1主搬送機構は当該基板を第1バッファ部に載置することができる。よって、第1主搬送機構は引き続いて、レジスト膜用塗布処理ブロック内のその他の基板をそれぞれ搬送することができる。これにより、各基板に対してレジスト膜用塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理をそれぞれ所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板にレジスト膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(15)本発明において、前記第1バッファ部は、前記第1載置部の上方または下方に近接して設けられていることが好ましい。
前記(15)に記載の発明によれば、第1主搬送機構が昇降するのみで、載置部およびバッファ部に選択的にアクセスすることができる。
(16)本発明において、前記レジスト膜用塗布処理ブロックおよび前記現像処理ブロックはそれぞれ上下方向の階層に分けられており、前記レジスト膜用塗布処理ユニットと前記第1主搬送機構と前記レジスト膜用塗布処理ブロックの熱処理ユニットは、前記レジスト膜用塗布処理ブロックの各階層にそれぞれ設けられるとともに、前記現像処理ユニットと前記第2主搬送機構と前記現像処理ブロックの熱処理ユニットは、前記現像処理ブロックの各階層にそれぞれ設けられており、前記第1載置部は、前記レジスト膜用塗布処理ブロックと前記現像処理ブロックの間に各階層ごとに設けられるとともに、前記第1バッファ部は前記第1載置部のそれぞれに対応して設けられていることが好ましい。
前記(16)に記載の発明によれば、レジスト膜用塗布処理ブロックおよび現像処理ブロックの各階層に設けられる処理ユニットと第1、第2主搬送機構とが基板に一連の処理を並行して行う。よって、基板処理装置の処理能力を増大させることができる。また、上下方向に各階層が積層された階層構造であり、これにより複数の第1、第2主搬送機構や各種処理ユニットがそれぞれ上下方向に配置されるので、基板処理装置の設置面積が増大することを回避することができる。
(17)本発明において、前記インターフェイス用搬送機構は前記現像処理ブロックの熱処理ユニットに基板を搬送して、当該熱処理ユニットで露光後の基板に露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)処理を行うとともに、前記インターフェイス用搬送機構と前記第2主搬送機構とは、基板を載置する第2載置部を介して基板の受け渡しを行い、かつ、前記インターフェイス用搬送機構が前記第2載置部に基板を載置できない時には第2バッファ部に一時的に基板を載置することが好ましい。
前記(17)に記載の発明によれば、インターフェイス部では、インターフェイス用搬送機構が露光された基板を露光機から受け取ると、現像処理ブロックの熱処理ユニットに搬送する。この熱処理ユニットで、露光後の基板に露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)処理が行われる。インターフェイス用搬送機構は、露光後加熱(PEB)処理が行われた基板を現像処理ブロックの第2主搬送機構に受け渡す。ここで、インターフェイス用搬送機構と第2主搬送機構とは、基板を載置する第2載置部を介して基板の受け渡しを行い、かつ、インターフェイス用搬送機構が第2載置部に基板を載置できない時には第2バッファ部に一時的に基板を載置する。これにより、インターフェイス用搬送機構は、たとえ露光後加熱(PEB)処理が行われた基板を第2載置部に載置できない場合であっても、当該基板を第2バッファ部に載置することができる。これにより、インターフェイス用搬送機構の動作は停滞しない。したがって、露光後加熱(PEB)処理が行われている他の基板を、所定の時間が経過したときに遅れることなく各熱処理ユニットからそれぞれ搬出することができる。よって、基板を好適に処理することができる。
(18)本発明において、前記第2バッファ部は、前記インターフェイス部に設けられていることが好ましい。
前記(18)に記載の発明によれば、インターフェイス用搬送機構が極めて容易にアクセスすることができる。
(19)本発明において、前記レジスト膜用塗布処理ブロックは、基板に反射防止膜用の処理液を塗布する反射防止膜用塗布処理ユニットをさらに備えていることが好ましい。
前記(19)に記載の発明によれば、基板に反射防止膜を品質よく形成することができる。
(20)本発明において、前記バッファ部は、前記第1主搬送機構から前記他の主搬送機構に受け渡すための基板を載置することが好ましい。
前記(20)に記載の発明によれば、第1主搬送機構は塗膜形成処理部で塗膜が形成された基板をバッファ部に載置することができる。
(21)本発明において、前記バッファ部には、前記第1主搬送機構によって基板が載置されることが好ましい。
前記(21)に記載の発明によれば、第1主搬送機構は塗膜形成処理部で塗膜が形成された基板をバッファ部に載置することができる。
(22)本発明において、前記載置部は、前記第1主搬送機構と前記他の主搬送機構との間に配置されていることが好ましい。
前記(22)に記載の発明によれば、第1主搬送機構と他の主搬送機構とが好適に基板の受け渡しを行うことができる。
(23)本発明において、前記バッファ部は前記載置部に並んで設けられていることが好ましい。
前記(23)に記載の発明によれば、第1主搬送機構は、アクセスする載置部またはバッファ部を容易に選択することができる。
(24)本発明において、前記バッファ部が載置可能な基板の枚数は、前記塗布処理ユニットの数と同数またはそれより多いことが好ましい。
前記(24)に記載の発明によれば、いつ載置部に基板を載置できなくなったとしても、その時に塗布処理ユニットで処理している全ての基板に対しては、塗膜形成処理部における一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。
(25)本発明において、前記塗布処理ユニットは、レジスト膜材料を塗布するレジスト膜用塗布処理ユニットを含むことが好ましい。
前記(25)に記載の発明によれば、基板にレジスト膜を品質よく形成することができる。
(26)本発明において、前記塗布処理ユニットは、反射防止膜用の処理液を基板に塗布する反射防止膜用塗布処理ユニットをさらに含むことが好ましい。
前記(26)に記載の発明によれば、基板に反射防止膜を品質よく形成することができる。
(27)本発明において、前記バッファ部に載置される基板を検出する第2検出部を備え、前記制御手段は、前記第2検出部の検出結果に基づいて前記バッファ部に基板が載置されていると判断したときは、前記バッファ部の基板を前記他の前記第1主搬送機構によって受け取らせることが好ましい。
前記(27)に記載の発明によれば、第2検出部を備えていることで、制御部はバッファ部に基板を載置できない異常時を好適に判断することができる。よって、制御部は異常時であるか否かに応じて好適に第1主搬送機構を制御することができる。
(28)前記レジスト膜用塗布処理ブロックに隣接する反射防止膜用塗布処理ブロックであって、基板に反射防止膜用の処理液を塗布する反射防止膜用塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、これら反射防止膜用塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットに対して基板を搬送する第3主搬送機構とを備える反射防止膜用塗布処理ブロックと、前記第3主搬送機構と前記第1主搬送機構とは、基板を載置する第3載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、前記第3主搬送機構が前記第3載置部に基板を載置できないときには第3バッファ部に一時的に基板を載置することを特徴とする基板処理装置。
前記(28)に記載の発明によれば、反射防止膜用塗布処理ブロックでは、第3主搬送機構が反射防止膜用塗布処理ユニットと熱処理ユニットに基板を搬送しつつ、各処理ユニットで基板に反射防止膜を形成する。第3主搬送機構は、反射防止膜が形成された基板を、レジスト膜用塗布処理ブロックの第1主搬送機構に受け渡す。ここで、第3主搬送機構と第1主搬送機構とは、基板を載置する第3載置部を介して基板の受け渡しを行うとともに、第3主搬送機構が第3載置部に基板を載置できないときには第3バッファ部に一時的に基板を載置する。これにより、反射防止膜用塗布処理ブロック内の各基板に対して塗布処理および熱処理を含む一連の処理をそれぞれ所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に反射防止膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(29)本発明において、前記第3バッファ部は、前記第3載置部の上方または下方に近接して設けられていることが好ましい。
前記(29)に記載の発明によれば、第1主搬送機構が昇降するのみで、載置部およびバッファ部に選択的にアクセスすることができる。
(30)基板に処理を行う基板処理装置において、基板に処理液を塗布する塗布処理ユニットと、基板に熱処理を行う熱処理ユニットと、前記塗布処理ユニットおよび前記熱処理ユニットに対して基板を搬送する第1主搬送機構と、基板を現像する現像処理部と、前記現像処理部に対して基板を搬送するとともに、前記第1主搬送機構との間で基板の受け渡しを行う第2主搬送機構と、前記第1主搬送機構から前記第2主搬送機構へ基板を受け渡すための載置部に近接して設けられ、基板を一時的に載置するバッファ部と、を備えていることを特徴とする基板処理装置。
前記(30)に記載の発明によれば、載置部に近接して設けられるバッファ部を備えているので、たとえ第1主搬送機構が載置部に基板を載置できない場合であっても、第1主搬送機構は当該基板をバッファ部に載置することができる。よって、第1主搬送機構は引き続き基板の搬送を継続することができる。これにより、その他の各基板についても塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットに対してそれぞれ遅れることなく搬送することができる。すなわち、塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットにおける各種処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
(31)本発明において、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には、前記第1主搬送機構は基板を前記バッファ部に一時的に載置することが好ましい。
前記(31)に記載の発明によれば、異常時であっても、塗布処理ユニットおよび熱処理ユニットで基板に行っている処理を所定の時間どおりに進め続けることができる。
(32)本発明において、前記バッファ部は、前記バッファ部に載置された基板に対して前記第2主搬送機構がアクセス可能に構成され、前記第2主搬送機構によって前記バッファ部に載置された基板を受け取ることを許容することが好ましい。
前記(32)に記載の発明によれば、バッファ部に載置された基板を第2主搬送機構に受け渡す場合に、第1主搬送機構がバッファ部から載置部に基板を搬送することを要しないので、効率がよい。
(33)本発明において、前記第2主搬送機構は、前記第1主搬送機構へ基板を受け渡すために当該基板を前記載置部に載置するとともに、当該基板を一時的に前記バッファ部に載置可能であることが好ましい。
前記(33)に記載の発明によれば、第2主搬送機構から第1主搬送機構への基板の受け渡しも載置部を介して行うとともに、第2主搬送機構もバッファ部に基板を一時的に載置することができる。よって、第2主搬送機構による基板の搬送が滞ることおそれがない。よって、基板を品質よく現像することができる。
(34)本発明において、前記第2主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない異常時には、前記第2主搬送機構は基板を前記バッファ部に載置することが好ましい。
前記(34)に記載の発明によれば、第2主搬送機構が載置部に基板を載置できない場合であっても、第2主搬送機構はバッファ部に基板を一時的に載置することができるので、第2主搬送機構による基板の搬送が滞ることがない。
(35)本発明において、前記バッファ部が載置可能な基板の枚数は、前記塗布処理ユニットの数と同数またはそれより多いことが好ましい。
前記(35)に記載の発明によれば、いつ載置部に基板を載置できなくなったとしても、その時に塗布処理ユニットで処理している全ての基板に対しては一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。
(36)本発明において、前記バッファ部が載置可能な基板の枚数は、前記塗布処理ユニットの数に、前記現像処理部で同時に処理可能な基板の枚数を足した合計数以上であることが好ましい。
前記(36)に記載の発明によれば、いつ載置部に基板を載置できなくなったとしても、その時に現像処理部で処理している全ての基板に対しては品質よく現像することができる。
この発明に係る基板処理装置によれば、バッファ部を備えているので、異常時であっても異常時でなくても、第1主搬送機構による搬送が停滞することがない。これにより、塗布処理ユニットにおける塗布処理および熱処理ユニットにおける熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
また、前記第1主搬送機構が前記載置部に基板を載置できない時であっても、引き続き、基板に行っている処理を所定の時間どおりに進めることができる。したがって、基板に塗膜を形成する処理の品質が低下することを防ぐことができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図であり、図2と図3は基板処理装置が有する処理ユニットの配置を示す概略側面図であり、図4ないし図7は、図1におけるa−a矢視、b−b矢視、c−c矢視およびd−d矢視の各垂直断面図である。
実施例は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wにレジスト膜等を形成するとともに露光された基板Wを現像する基板処理装置である。本装置は、インデクサ部(以下、「ID部」と記載する)1と処理部3とインターフェイス部(以下、「IF部」と記載する)5とに分けられる。ID部1、処理部3およびIF部5はこの順番に隣接して設けられている。IF部5にはさらに本装置とは別体の外部装置である露光機EXPが隣接して設けられる。
ID部1は複数枚の基板Wを収容するカセットCから基板Wを取り出すとともに、カセットCに基板Wを収納する。このID部1はカセットCを載置するカセット載置台9と各カセットCに対して基板Wを搬送するID用搬送機構TIDを備えている。
処理部3は、基板Wに塗膜を形成する処理と、基板Wを現像する処理を行う。処理部3は複数の階層を有する階層構造で構成されている。本実施例では、上下方向に2つの階層に分けられている。上側および下側の各階層は、後述するように略同じである。各階層には、それぞれID部1とIF部5との間にわたって基板Wを搬送しつつ、基板Wに処理を行う基板処理列が構成される。各階層で行われる処理は、基板Wに塗膜を形成する処理と基板Wを現像する処理である。なお、図1は、上側の階層を示している。
処理部3は、塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41とを各階層にそれぞれ設けている。塗布処理ユニット31は基板Wに処理液を塗布する。熱処理ユニット41は基板Wに熱処理を行う。塗布処理ユニット31および熱処理ユニット41は、基板Wに塗膜を形成する塗膜形成処理部を構成する。また、処理部3は、基板Wに現像液を供給する現像処理ユニットDEVや、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット42などを備えている(後述)。
また、処理部3は、4基の主搬送機構T1、T2、T3、T4を備えている。主搬送機構T1、T2は上側の階層に設けられており、主搬送機構T3、T4は下側の階層に設けられている。主搬送機構T1、T2は、それぞれ塗布処理ユニット31および熱処理ユニット41に対して基板Wを搬送する。また、主搬送機構T3、T4は、それぞれ現像処理ユニットDEVなどに対して基板Wを搬送する。また、主搬送機構T1と主搬送機構T2との間で、基板Wの受け渡しを行う。同様に、主搬送機構T3と主搬送機構T4との間で、基板Wの受け渡しを行う。さらに、主搬送機構T1、T2はそれぞれ、ID用搬送機構TIDとの間で基板Wの受け渡しを行う。
IF部5は、本装置とは別体の露光機EXPとの間で基板Wを搬送する。IF部5は基板Wを搬送するIF用搬送機構TIFを備えている。IF用搬送機構TIFは、IF用第1搬送機構TIFAとIF用第2搬送機構TIFBを有する。IF用搬送機構TIF(IF用第1搬送機構TIFAとIF用第2搬送機構TIFB)は、この発明におけるインターフェイス用搬送機構に相当する。
以下では、本実施例の各部の構成をより詳細に説明する。
[ID部1]
ID部1は複数枚の基板Wを収容するカセットCから基板Wを取り出すとともに、カセットCに基板Wを収納する。このID部1はカセットCを載置するカセット載置台9を備える。カセット載置台9は4個のカセットCを1列に並べて載置可能に構成される。ID部1はID用搬送機構TIDを備えている。ID用搬送機構TIDは、各カセットCに対して基板Wを搬送するとともに、後述する載置部PASS1及び載置部PASS3に基板Wを搬送する。ID用搬送機構TIDは、カセット載置台9の側方をカセットCの並び方向に水平移動する可動台21と、可動台21に対して鉛直方向に伸縮する昇降軸23と、この昇降軸23に対して旋回するとともに旋回半径方向に進退して基板Wを保持する保持アーム25とを備えている。ID用搬送機構TIDは、この発明におけるインデクサ用搬送機構に相当する。
[処理部3]
本実施例では、処理部3は、複数(2台)の処理ブロックBa、Bbを横方向(搬送方向と略同じ)に並べて構成されている。各処理ブロックBa、Bbは、それぞれ上下方向に複数(2つ)の階層Kに分けられている。なお、本明細書では、処理ブロックBa、Bbの各階層について符号「K」を付す。処理ブロックBaの上側の階層K1には上述の主搬送機構T1とこれに対応する各種処理ユニットが配置されており、下側の階層K3には主搬送機構T3と各種処理ユニットが配置されている。同様に、処理ブロックBbの上側の階層K2には主搬送機構T2と各種処理ユニットが配置されており、下側の階層K4には主搬送機構T4と各種処理ユニットが配置されている。
そして、主搬送機構T1、T2間で基板Wを受け渡し可能に連結された階層K1、K2が、処理部3の上側の階層を構成する。同様に、主搬送機構T3、T4間で基板Wを受け渡し可能に連結された階層K3、K4が、処理部3の下側の階層を構成する。
[処理部3〜処理ブロックBa]
処理ブロックBaはID部1に隣接して設けられている。ID部1と処理ブロックBaの各階層K1、K3の間には、基板Wを載置する載置部PASS1、PASS3が設けられている。載置部PASS1には、ID用搬送機構TIDと主搬送機構T1との間で受け渡される基板Wが載置される。同様に、載置部PASS3には、ID用搬送機構TIDと主搬送機構T3との間で受け渡される基板Wが載置される。断面視では載置部PASS1は上側の階層K1の下部付近の高さ位置に配置され、載置部PASS3は下側の階層K3の上部付近の高さに配置されている。このように載置部PASS1と載置部PASS3の位置が比較的近いので、ID用搬送機構TIDは少ない昇降量で載置部PASS1と載置部PASS3との間を移動することができる。
処理ブロックBa、Bbの間には、各階層Kごとに基板Wを載置する載置部PASS2、PASS4が設けられている。具体的には、載置部PASS2は階層K1と階層K2との間に、載置部PASS4は階層K3と階層K4との間にそれぞれ配置されている。そして、主搬送機構TIと主搬送機構T2は載置部PASS2を介して基板Wを受け渡し、主搬送機構T3と主搬送機構T4は載置部PASS4を介して基板Wを受け渡す。
各載置部PASS1〜PASS4および後述する各載置部PASS5、PASS6は、複数(2台)であり、それぞれ上下方向に近接して配置されている。そして、基板Wが受け渡される方向に応じていずれかの載置部PASSが選択される。
たとえば、載置部PASS1については、上下方向に近接配置される2つの載置部PASS1A、PASS1Bを有している。そして、一方の載置部PASS1Aには、ID用搬送機構TIDから主搬送機構T1へ渡す基板Wを載置し、他方の載置部PASS1Bには主搬送機構T1からID用搬送機構TIDへ渡す基板Wを載置する。
また、たとえば載置部PASS2については、載置部PASS2A、PASS2Bを有する。そして、一方の載置部PASS2Aには主搬送機構T1から主搬送機構T2へ渡す基板Wを載置し、他方の載置部PASS2Bには主搬送機構T2から主搬送機構T1へ渡す基板Wを載置する。この場合、一方の載置部PASS2Aに載置される基板Wは、階層K1の塗膜形成処理部(塗布処理ユニット31および熱処理ユニット41)で塗膜が形成された基板Wである。また、他方の載置部PASS2Bに載置される基板Wは、階層K2の現像処理ユニットDEV等で現像された基板Wである。この点は、載置部PASS4についても同様である。
各載置部PASS1〜PASS6は、突出形成された複数の支持ピンをそれぞれ有し、これら支持ピンによって基板Wを略水平姿勢で載置可能に構成されている。また、各載置部PASS1〜PASS6には基板Wの有無を検知するセンサSpがそれぞれ付設されている。各センサSpの検出信号は後述する制御部90に入力される。制御部90は、各センサSpの検出結果に基づいて、当該載置部PASSに基板Wが載置されているか否かを判断し、当該載置部PASSを介してして受け渡しを行う各搬送機構を制御する。載置部PASS2と載置部PASS4は、この発明における第1載置部に相当する。また、載置部PASS2、PASS4に載置される基板Wを検出する各センサSpは、この発明における第1検出部に相当する。
さらに、処理ブロックBa、Bbの間には、載置部PASS2、PASS4ごとにそれぞれバッファ部BF2、BF4が設けられている。バッファ部BF2、BF4は、基板Wを一時的に載置する。本実施例では、載置部PASSに基板Wを載置できない時に、バッファ部BFに基板Wを一時的に載置する。すなわち、通常時または正常動作時においては各載置部PASSに基板Wが載置されるのみであり、バッファ部BFに基板Wは載置されない。
バッファ部BF2、BF4は、それぞれ載置部PASS2、PASS4に近接する位置に配置されている。本実施例では、バッファ部BF2は載置部PASS2の下方に、バッファ部BF4は載置部PASS4の下方に積層配置されている。
各バッファ部BF2、BF4に載置できる基板Wの枚数としては、それぞれ階層K1、K3に設けられる塗布処理ユニット31の台数以上であることが好ましい。例えば、本実施例のように(後述)、階層K1に2台のレジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1と、2台の反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1が設けられている場合は、それらの合計数である4以上の枚数をバッファ部BF2で載置可能であることが好ましい。より好ましくは、階層K1、K3の各塗膜形成処理部で同時に処理可能な基板Wの枚数以上であることが好ましい。本実施例では、図4に示すように、各バッファ部BF2、BF4に載置できる基板Wの枚数は5枚である。
バッファ部BF2、BF4の構成は、それぞれ基板Wを多段に収納できる棚を備えて、主搬送機構T1および主搬送機構T2に対向する両側が開放されている。このようなバッファ部BF2、BF4では、主搬送機構T1および主搬送機構T2がいずれも当該棚に基板Wを載置すること、および、当該棚に載置された基板Wを取り出すことが許容されている。なお、バッファ部BF2、BF4は、上述した構成に限られない。すなわち、基板Wを一時的に載置できれば、基板Wの周縁部や下面などいずれの位置で保持してもよい。たとえば、載置部PASSと同様に、突出形成された複数の支持ピンを備えて、これら支持ピンによって基板Wを略水平姿勢で載置可能に構成してもよい。
また、各バッファ部BF2、BF4および後述するバッファ部BFIFに載置される基板Wの有無を検知するセンサ(図示省略)がそれぞれ付設されている。各センサの検出信号は後述する制御部90に入力される。制御部90は、各センサの検出結果に基づいて、当該バッファ部BFに基板Wが載置されているか否かを判断し、対応する各搬送機構の基板搬送を制御する。バッファ部BF2とバッファ部BF4はそれぞれ、この発明における第1バッファ部に相当する。また、バッファ部BF2、BF4に載置される基板Wを検出する各センサは、この発明における第2検出部に相当する。
階層K1について説明する。主搬送機構T1は、平面視で階層K1の略中央を通り搬送方向と平行な搬送スペースA1を移動可能に設けられている。階層K1に設けられる処理ユニットは、基板Wに処理液を塗布する塗布処理ユニット31と、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット41に大きく分けられる。塗布処理ユニット31は搬送スペースA1の一方側に配置されており、他方側には熱処理ユニット41が配置されている。塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41とは、上述したように塗膜形成処理部を構成する。
塗布処理ユニット31は、それぞれ搬送スペースA1に面して縦横に複数個並べて設けられている。本実施例では、基板Wの搬送路に沿って2列2段で合計4つの塗布処理ユニット31が配置されている。
塗布処理ユニット31は、基板Wに反射防止膜を形成する反射防止膜用塗布処理ユニットBARCと、基板Wにレジスト膜を形成する(レジスト膜形成処理を行う)レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTとを含む。反射防止膜用塗布処理ユニットBARCと、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTとは、それぞれこの発明における塗膜形成処理ユニットに相当する。
反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは反射防止膜用の処理液を基板Wに塗布し、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTはレジスト膜材料を基板Wに塗布する。反射防止膜用塗布処理ユニットBARCは複数(2台)であり、下段に略同じ高さ位置となるように並べて配置されている。レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTも複数であり、上段に略同じ高さ位置となるように並べて配置されている。各反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの間には隔壁又は仕切り壁等はない。すなわち、全ての反射防止膜用塗布処理ユニットBARCを共通のチャンバーに収容するのみで、各反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの周囲の雰囲気は互いに遮断されていない(連通している)。同様に、各レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTの周囲の雰囲気も互いに遮断されていない。
図8を参照する。図8(a)は塗布処理ユニットの平面図であり、(b)は塗布処理ユニットの断面図である。各塗布処理ユニット31は、基板Wを回転可能に保持する回転保持部32と、基板Wの周囲に設けられるカップ33と、基板Wに処理液を供給する供給部34などを備えている。
供給部34は、複数個のノズル35と、一のノズル35を把持する把持部36と、把持部36を移動させて一のノズル35を基板Wの上方の処理位置と基板Wの上方からはずれた待機位置との間で移動させるノズル移動機構37とを備えている。各ノズル35にはそれぞれ処理液配管38の一端が連通接続されている。処理液配管38は、待機位置と処理位置との間におけるノズル35の移動を許容するように可動(可撓)に設けられている。各処理液配管38の他端側は処理液供給源(図示省略)に接続されている。具体的には、反射防止膜用塗布処理ユニットBARCの場合には、処理液供給源は種類の異なる反射防止膜用の処理液を各ノズル35に対して供給する。レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTの場合には、処理液供給源は種類の異なるレジスト膜材料を各ノズル35に対して供給する。
ノズル移動機構37は、第1ガイドレール37aと第2ガイドレール37bと有する。第1ガイドレール37aは横に並ぶ2つのカップ33を挟んで互いに平行に配備されている。第2ガイドレール37bは2つの第1ガイドレール37aに摺動可能に支持されて、2つのカップ33の上に架設されている。把持部36は第2ガイドレール37bに摺動可能に支持される。ここで、第1ガイドレール37aおよび第2ガイドレール37bが案内する各方向はともに略水平方向で、互いに略直交する。ノズル移動機構37は、さらに第2ガイドレール37bを摺動移動させ、把持部36を摺動移動させる図示省略の駆動部を備えている。そして、駆動部が駆動することにより、把持部36によって把持されたノズル35を処理位置に相当する2つの回転保持部32の上方位置に移動させる。
熱処理ユニット41は複数であり、それぞれ搬送スペースA1に面するように縦横に複数個並べられている。本実施例では横方向に3つの熱処理ユニット41を配置可能に、縦方向に5つの熱処理ユニット41を積層可能である。熱処理ユニット41はそれぞれ基板Wを載置するプレート43などを備えている。熱処理ユニット41は基板Wを冷却する冷却ユニットCP、加熱処理と冷却処理を続けて行う加熱冷却ユニットPHPおよび基板Wと被膜の密着性を向上させるためにヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気雰囲気で熱処理するアドヒージョン処理ユニットAHLを含む。なお、加熱冷却ユニットPHPはプレート43を2つ有するとともに、2つのプレート43間で基板Wを移動させる図示省略のローカル搬送機構を備えている。各種の熱処理ユニットCP、PHP、AHLはそれぞれ複数個であり、適宜の位置に配置されている。
主搬送機構T1を具体的に説明する。図9を参照する。図9は、主搬送機構の斜視図である。主搬送機構T1は、上下方向に案内する2本の第3ガイドレール51と横方向に案内する第4ガイドレール52を有している。第3ガイドレール51は搬送スペースA1の一側方に対向して固定されている。本実施例では、塗布処理ユニット31の側に配置している。第4ガイドレール52は第3ガイドレール51に摺動可能に取り付けられている。第4ガイドレール52には、ベース部53が摺動可能に設けられている。ベース部53は搬送スペースA1の略中央まで横方向に張り出している。さらに、第4ガイドレール52を上下方向に移動させ、ベース部53を横方向に移動させる図示省略の駆動部を備えている。この駆動部が駆動することにより、縦横に並ぶ塗布処理ユニット31および熱処理ユニット41の各位置にベース部53を移動させる。
ベース部53には縦軸心Q周りに回転可能に回転台55が設けられている。回転台55には基板Wを保持する2つの保持アーム57a、57bがそれぞれ水平方向に移動可能に設けられている。2つの保持アーム57a、57bは互いに上下に近接した位置に配置されている。さらに、回転台55を回転させ、各保持アーム57a、57bを移動させる図示省略の駆動部を備えている。この駆動部が駆動することにより、各塗布処理ユニット31および各熱処理ユニット41及び載置部PASS1、PASS2に対向する位置に回転台55を対向させ、これら塗布処理ユニット31等に対して保持アーム57a、57bを進退させる。
階層K3について説明する。なお、階層K1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。階層K3の主搬送機構T3および処理ユニットの平面視でのレイアウト(配置)は階層K1のそれらと略同じである。このため、主搬送機構T3から見た階層K3の各種処理ユニットの配置は、主搬送機構T1から見た階層K1の各種処理ユニットの配置と略同じである。階層K3の塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41は、それぞれ階層K1の塗布処理ユニット31と熱処理ユニット41の下側にそれぞれ積層されている。
以下において、階層K1、K3に設けられているレジスト膜用塗布処理ユニットRESIST等を区別するときは、それぞれ下付きの符号「1」又は「3」を付す(たとえば、階層K1に設けられるレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTを「レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1」と記載する)。
処理ブロックBaのその他の構成について説明する。搬送スペースA1、A3には、清浄な気体を吹き出す第1吹出ユニット61と気体を吸引する排出ユニット62とがそれぞれ設けられている。第1吹出ユニット61と排出ユニット62は、それぞれ平面視における搬送スペースA1と略同じ広さを有する扁平な箱状物である。第1吹出ユニット61と排出ユニット62の一方面にはそれぞれ第1吹出口61aと排出口62aが形成されている。本実施例では多数の小孔fで第1吹出口61aおよび排出口62aが構成されている。第1吹出ユニット61は第1吹出口61aを下に向けた姿勢で搬送スペースA1、A3の上部に配置されている。また、排出ユニット62は排出口62aを上に向けた姿勢で搬送スペースA1、A3の下部に配置されている。搬送スペースA1と搬送スペースA3の雰囲気は、搬送スペースA1の排出ユニット62と搬送スペースA3の第1吹出ユニット61とによって遮断されている。よって、各階層K1、K3は互いに雰囲気が遮断されている。
搬送スペースA1、A3の各第1吹出ユニット61は同じ第1気体供給管63に連通接続されている。第1気体供給管63は載置部PASS2、PASS4の側方位置に、搬送スペースA1の上部から搬送スペースA3の下部にかけて設けられているとともに、搬送スペースA2の下方で水平方向に曲げられている。第1気体供給管63の他端側は図示省略の気体供給源に連通接続されている。同様に、搬送スペースA1、A3の排出ユニット62は同じ第1気体排出管64に連通接続されている。第1気体排出管64は搬送スペースA1の下部から搬送スペースA3の下部にかけて、載置部PASS2、PASS4の側方位置に設けられているとともに、搬送スペースA2の下方で水平方向に曲げられている。そして、搬送スペースA1、A3の各第1吹出口61aから気体を吹き出させるとともに各排出口62aから気体を吸引/排出させることで、搬送スペースA1、A3には上部から下部に流れる気流が形成されて、各搬送スペースA1、A3は個別に清浄な状態に保たれる。
階層K1、K3の各塗布処理ユニット31には、縦方向に貫く竪穴部PSが形成されている。この竪穴部PSには清浄な気体を供給するための第2気体供給管65と、気体を排気するための第2気体排出管66が上下方向に設けられている。第2気体供給管65と第2気体排出管66はそれぞれ各塗布処理ユニット31の所定の高さ位置で分岐して竪穴部PSから略水平方向に引き出されている。分岐した複数の第2気体供給管65は、気体を下方に吹き出す第2吹出ユニット67に連通接続している。また、分岐した複数の第2気体排出管66は各カップ33の底部にそれぞれ連通接続している。第2気体供給管65の他端は、階層K3の下方において第1気体供給管63に連通接続されている。第2気体排出管66の他端は、階層K3の下方において第1気体排出管64に連通接続されている。そして、第2吹出ユニット67から気体を吹き出させるとともに、第2気体排出管66を通じて気体を排出させることで、各カップ33内の雰囲気は常に清浄に保たれ、回転保持部32に保持された基板Wを好適に処理できる。
また、竪穴部PSにはさらに処理液を通じる配管や電気配線等(いずれも図示省略)が設置されている。このように、竪穴部PSに階層K1、K3の塗布処理ユニット31に付設される配管や配線等を収容することができるので、配管や配線等の長さを短くすることができる。
また、処理ブロックBaは、一の筐体75に収容されている。後述する処理ブロックBbも別個の筐体75に収容されている。このように、処理ブロックBa、Bbごとに主搬送機構Tおよび処理ユニットをまとめて収容する筐体75を備えることで、処理部3を簡易に製造することができる。処理ブロックBaは、この発明におけるレジスト膜用塗布処理ブロックに相当する。また、主搬送機構T1および主搬送機構T3は、この発明における第1主搬送機構に相当する。
[処理部3〜処理ブロックBb]
処理ブロックBbはIF部5と隣接している。階層K2について説明する。階層K1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。階層K2の搬送スペースA2は搬送スペースA1の延長上となるように形成されている。
階層K2の処理ユニットは、基板Wを現像する現像処理ユニットDEVと、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット42と、基板Wの周縁部を露光するエッジ露光ユニットEEWである。現像処理ユニットDEVは搬送スペースA2の一方側に配置され、熱処理ユニット42およびエッジ露光ユニットEEWは搬送スペースA2の他方側に配置されている。ここで、現像処理ユニットDEVは塗布処理ユニット31と同じ側に配置されることが好ましい。また、熱処理ユニット42及びエッジ露光ユニットEEWは熱処理ユニット41と同じ並びとなることが好ましい。現像処理ユニットDEVおよび熱処理ユニット42は、基板を現像する現像処理部を構成する。
現像処理ユニットDEVは4つであり、搬送スペースA2に沿う横方向に2つ並べられたものが上下2段に積層されている。各現像処理ユニットDEVは基板Wを回転可能に保持する回転保持部77と、基板Wの周囲に設けられるカップ79とを備えている。1段に並設される2つの現像処理ユニットDEVは仕切り壁等で間仕切りされることなく設けられている。さらに、2つの現像処理ユニットDEVに対して、現像液を供給する供給部81が設けられている。供給部81は、現像液を吐出するためのスリットまたは小孔列を有する2つのスリットノズル81aを有する。スリットまたは小孔列の長手方向の長さは基板Wの直径相当が好ましい。また、2つのスリットノズル81aは互いに異なる種類または濃度の現像液を吐出するように構成することが好ましい。供給部81はさらに、各スリットノズル81aを移動させる移動機構81bとを備えている。これにより、各スリットノズル81aはそれぞれ、横方向に並ぶ2つの回転保持部77の上方に移動可能である。
熱処理ユニット42は複数であり、搬送スペースA2に沿う横方向に複数並べられるとともに、縦方向に複数積層されている。熱処理ユニット42は、基板Wを加熱する加熱ユニットHPと、基板Wを冷却する冷却ユニットCPと、加熱処理と冷却処理を続けて行う加熱冷却ユニットPHPを含む。
加熱冷却ユニットPHPは複数である。各加熱冷却ユニットPHPは、最もIF部5側の列に上下方向に積層されて、それぞれの一側部がIF部5側に面している。階層K2に設けられる加熱冷却ユニットPHPについては、その側部に基板Wの搬送口を形成している。そして、加熱冷却ユニットPHPに対しては、後述するIF用搬送機構TIFが上記搬送口を通じて基板Wを搬送する。そして、これら階層K2に設けられる加熱冷却ユニットPHPで、露光後の基板Wに露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)処理を行う。同様に、階層K4に設けられる加熱冷却ユニットPHPは、露光後の基板Wに露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)処理を行う。
エッジ露光ユニットEEWは単一であり、所定の位置に設けられている。エッジ露光ユニットEEWは、基板Wを回転可能に保持する回転保持部(不図示)と、この回転保持部に保持された基板Wの周縁を露光する光照射部(不図示)とを備えている。
さらに、加熱冷却ユニットPHPの上側には、載置部PASS5が積層されている。この載置部PASS5を介して、主搬送機構T2と後述するIF用搬送機構TIFとが基板Wの受け渡しを行う。
主搬送機構T2は平面視で搬送スペースA2の略中央に設けられている。主搬送機構T2は主搬送機構T1と同様に構成されている。そして、載置部PASS2と各種の熱処理ユニット42とエッジ露光ユニットEEWと載置部PASS5との間で、主搬送機構T2が基板Wを搬送する。
階層K4について簡略に説明する。階層K2と階層K4の各構成の関係は、階層K1、K3間の関係と同様である。階層K2、K4の搬送スペースA2、A4にも、第1吹出ユニット61や排出ユニット62等に相当する構成がそれぞれ設けられている。また、階層K2、K4の現像処理ユニットDEVには、第2吹出ユニット67や第2気体排出管66等に相当する構成がそれぞれ設けられている。
以下において、階層K2、K4に設けられている現像処理ユニットDEVやエッジ露光ユニットEEW等を区別するときは、それぞれ下付きの符号「2」又は「4」を付す(たとえば、階層K2に設けられる加熱ユニットHPを「加熱ユニットHP2」と記載する)。処理ブロックBbは、この発明における現像処理ブロックに相当する。主搬送機構T2および主搬送機構T4はそれぞれ、この発明における第2主搬送機構に相当するとともに、この発明における他の主搬送機構に相当する。載置部PASS5と載置部PASS6はそれぞれ、この発明における第2載置部に相当する。
[IF部5]
IF部5は処理部3(より詳しくは処理ブロックBbの各階層K2、K4)と、露光機EXPとの間で基板Wを受け渡す。IF部5は基板Wを搬送するIF用搬送機構TIFを備えている。IF用搬送機構TIFは、相互に基板Wを受け渡し可能なIF用第1搬送機構TIFAとIF用第2搬送機構TIFBを有する。IF用第1搬送機構TIFAは、各階層K2、K4に対して基板Wを搬送する。上述したように、本実施例ではIF用第1搬送機構TIFAは、階層K3、K4の載置部PASS5、PASS6と、各階層K3、K4の加熱冷却ユニットPHPに対して基板Wを搬送する。IF用第2搬送機構TIFBは、露光機EXPに対して基板Wを搬送する。IF用搬送機構TIFは、この発明におけるインターフェイス用搬送機構に相当する。
IF用第1搬送機構TIFAとIF用第2搬送機構TIFBとは、処理部3の各階層に設けられる主搬送機構Tの並び方向と略直交した方向に並んで設けられている。IF用第1搬送機構TIFAは処理ブロックBbの熱処理ユニット42等が位置する側に配置されている。IF用第2搬送機構TIFBは処理ブロックBbの現像処理ユニットDEVが位置する側に配置されている。
また、IF用第1、第2搬送機構TIFA、TIFBの間には基板Wを載置して冷却する載置部PASS−CPと、基板Wを載置する載置部PASS7と、基板Wを一時的に収容するバッファ部BFIFが多段に積層されている。バッファ部BFIFは、露光機EXPへ送るための基板Wを一時的に収容する送り用バッファ部BFIFSと、処理部3へ戻すための基板Wを一時的に収容する戻り用バッファ部BFIFRとに分けられる。戻り用バッファ部BFIFRには、露光後の基板Wに露光後加熱(PEB)処理が行われた基板Wが載置される。送り用バッファ部BFIFSは、5枚の基板Wを載置可能である。戻り用バッファ部BFIFRが載置可能な基板Wの枚数は8枚であり、露光後加熱(PEB)処理を行う加熱冷却ユニットPHPの合計数と同数である。
IF用第1、第2搬送機構TIFA、TIFBは、載置部PASS−CP及び載置部PASS7を介して基板Wを受け渡す。バッファ部BFIFには、専らIF用第1搬送機構TIFAのみがアクセスする。戻り用バッファ部BFIFRは、この発明における第2バッファ部に相当する。
IF用第1搬送機構TIFAは、固定的に設けられる基台83と、基台83に対して鉛直上方に伸縮する昇降軸85と、この昇降軸85に対して旋回可能であるとともに旋回半径方向に進退して基板Wを保持する保持アーム87とを備えている。IF用第2搬送機構TIFBも基台83と昇降軸85と保持アーム87とを備えている。
次に本装置の制御系について説明する。図10は、実施例に係る基板処理装置の制御ブロック図である。図示するように、本装置の制御部90は、メインコントローラ91と第1ないし第7コントローラ93、94、95、96、97、98、99を備えている。
メインコントローラ91は、第1から第7コントローラ93〜99を統括的に制御する。また、メインコントローラ91は、ホストコンピュータを介して露光機EXPが備える露光機用コントローラと通信可能である。第1コントローラ93はID用搬送機構TIDによる基板搬送を制御する。第2コントローラ94は主搬送機構T1による基板搬送と、レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1と反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1と冷却ユニットCP1と加熱冷却ユニットPHP1とアドヒージョン処理ユニットAHL1における基板処理を制御する。第3コントローラ95は主搬送機構T2による基板搬送と、エッジ露光ユニットEEW2と現像処理ユニットDEV2と加熱ユニットHP2と冷却ユニットCP2における基板処理を制御する。第4、第5コントローラ96、97の制御はそれぞれ第2、第3コントローラ94、95の制御と対応する。第6コントローラ98は、IF用第1搬送機構TIFAによる基板搬送と、加熱冷却ユニットPHP2、PHP4における基板処理を制御する。第7コントローラ99は、IF用第2搬送機構TIFBによる基板搬送を制御する。上述した第1〜第7コントローラ93〜99はそれぞれ互いに独立して制御を行う。
メインコントローラ91および第1〜第7コントローラ93〜99はそれぞれ、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)や、予め設定されている処理レシピ(処理プログラム)など各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。
次に、実施例に係る基板処理装置の動作について説明する。図11は基板Wに一連の処理を行う際のフローチャートであり、基板Wが順次搬送される処理ユニットまたは載置部などを示すものである。また、図12は、各搬送機構がそれぞれ繰り返し行う動作を模式的に示す図であり、搬送機構がアクセスする処理ユニット、載置部またはカセット等の順序を明示するものである。なお、図12、図13は、載置部PASSを介して各搬送機構同士が基板Wの受け渡しを行うことができる通常の動作例である。以下では、搬送機構ごとに分けて説明する。さらに、主搬送機構T1〜T4、IF用搬送機構TIFについては、通常の動作例に加えて、載置部PASSに基板Wを載置できない時の動作例を説明する。
[ID用搬送機構TID]
ID用搬送機構TIDは一のカセットCに対向する位置に移動し、カセットCに収容される一枚の未処理の基板Wを保持アーム25に保持してカセットCから搬出する。ID用搬送機構TIDは保持アーム25を旋回し昇降軸23を昇降して載置部PASS1に対向する位置に移動し、保持している基板Wを載置部PASS1Aに載置する(図8におけるステップS1aに対応する。以下、ステップの番号のみ付記する。)。このとき、載置部PASS1Bには通常、基板Wが載置されており、この基板Wを受け取ってカセットCに収納する(ステップS23)。なお、載置部PASS1Bに基板Wがない場合はステップS23を省略する。続いて、ID用搬送機構TIDはカセットCにアクセスして、カセットCに収容される基板Wを載置部PASS3Aへ搬送する(ステップS1b)。ここでも、載置部PASS3Bに基板Wが載置されていれば、この基板WをカセットCに収納する(ステップS23)。ID用搬送機構TIDは上述した動作を繰り返し行う。
このようなID用搬送機構TIDの動作は、第1コントローラ93によって制御されている。これにより、カセットCの基板Wを階層K1に送るとともに、階層K1から払い出された基板WをカセットCに収容する。同様に、カセットCの基板Wを階層K3へ送るとともに、階層K3から払い出された基板WをカセットCに収容する。
[主搬送機構T1、T3]
主搬送機構T3の動作は主搬送機構T1の動作と略同じであるので、主搬送機構T1についてのみ説明する。主搬送機構T1は載置部PASS1に対向する位置に移動する。このとき、主搬送機構T1は直前に載置部PASS2Bから受け取った基板Wを一方の保持アーム57(例えば57b)に保持している。主搬送機構T1は保持している基板Wを載置部PASS1Bに載置するとともに(ステップS22)、他方の保持アーム57(例えば57a)で載置部PASS1Aに載置されている基板Wを保持する。
主搬送機構T1は所定の冷却ユニットCP1にアクセスする。冷却ユニットCP1には既に所定の熱処理(冷却)が終了した他の基板Wがある。主搬送機構T1は空の(基板Wを保持していない)保持アーム57で他の基板Wを保持して冷却ユニットCP1から搬出するとともに、載置部PASS1Aから受け取った基板Wを冷却ユニットCP1に搬入する。そして、主搬送機構T1は冷却された基板Wを保持して反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1に移動する。冷却ユニットCP1は搬入された基板Wに対して熱処理(冷却)を開始する(ステップS2)。この熱処理(冷却)は、当該冷却処理ユニットCP1に主搬送機構T1が次にアクセスする際には既に終了している。以下の説明では、その他の各種の熱処理ユニット41や塗布処理ユニット31においても、主搬送機構T1がアクセスする際に、それぞれ所定の処理を終えた基板Wが既にあるものとする。
反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1にアクセスすると、主搬送機構T1は反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1から反射防止膜が形成された基板Wを搬出するとともに、冷却された基板Wを反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1の回転保持部32に置く。その後、主搬送機構T1は反射防止膜が形成された基板Wを保持して加熱冷却ユニットPHP1に移動する。反射防止膜用塗布処理ユニットBARC1は回転保持部32に載置された基板Wに対して処理を開始する(ステップS3)。
具体的には、回転保持部32が基板Wを水平姿勢で回転させるとともに、把持部36で一のノズル35を把持し、ノズル移動機構37の駆動により把持したノズル35を基板Wの上方に移動させ、ノズル35から反射防止膜用の処理液を基板Wに供給する。供給された処理液は基板Wの全面に広がり、基板Wから捨てられる。カップ33は捨てられた処理液を回収する。このようにして、基板Wに反射防止膜を塗布形成する処理が行われる。
主搬送機構T1は加熱冷却ユニットPHP1にアクセスすると、加熱冷却ユニットPHP1から熱処理が済んだ基板Wを搬出するとともに、反射防止膜が形成された基板Wを加熱冷却ユニットPHP1に投入する。その後、主搬送機構T1は加熱冷却ユニットPHP1から搬出した基板Wを保持して冷却ユニットCP1に移動する。加熱冷却ユニットPHP1では2つのプレート43上に順次、基板Wを載置して、一のプレート43上で基板Wを加熱した後に他のプレート43上で基板Wを冷却する(ステップS4)。
主搬送機構T1は冷却ユニットCP1に移動すると、冷却ユニットCP1内の基板Wを搬出するとともに、保持している基板Wを冷却ユニットCP1に搬入する。冷却ユニットCP1は搬入された基板Wを冷却する(ステップS5)。
続いて、主搬送機構T1はレジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1に移動する。そして、レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1からレジスト膜が形成された基板Wを搬出するとともに、保持している基板Wをレジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1に基板Wを搬入する。レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST1は搬入された基板Wを回転させつつレジスト膜材料を供給して、基板Wにレジスト膜を形成する(ステップS6)。
主搬送機構T1はさらに加熱冷却ユニットPHP1と冷却ユニットCP1に移動する。そして、レジスト膜が形成された基板Wを加熱冷却ユニットPHP1に搬入し、加熱冷却ユニット部PHP1で処理が済んだ基板Wを冷却ユニットCP1に移すとともに、この冷却ユニットCP1において処理が済んだ基板Wを受け取る。加熱冷却ユニットPHP1と冷却ユニットCP1はそれぞれ未処理の基板Wに所定の処理を行う。(ステップS7、S8)。
主搬送機構T1は載置部PASS2に移動して、保持している基板Wを載置部PASS2Aに載置し(ステップS9)、載置部PASS2Bに載置されている基板Wを受け取る(ステップS21)。
その後、主搬送機構T1は再び載置部PASS1にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。この動作は第2コントローラ94によって制御されている。これにより、主搬送機構T1は、載置部PASS1に載置された基板Wを受け取って、所定の処理ユニット(本実施例では冷却ユニットCP1)に搬送するとともに、当該処理ユニットから処理済の基板Wを取り出す。引き続いて、取り出した基板Wを他の処理ユニットに搬送するとともにこの他の処理ユニットから処理済みの基板Wを取り出す。このように、各処理ユニットで処理が済んだ基板Wをそれぞれ新たな処理ユニットに移すことで、複数の基板Wについて並行して処理を進める。そして、先に載置部PASS1に載置された基板Wから順に載置部PASS2に載置して、階層K2へ払いだす。同様に、先に載置部PASS2に載置された基板Wから順に載置部PASS1に載置して、ID部1へ払い出す。
続いて、上記ステップS9において、載置部PASS2に基板Wを載置できない時について説明する。
まず、「載置部PASSに基板Wを載置できない」とは、載置部PASS2に他の基板Wが載置されているなど載置部PASS2の状態に拠って載置できない場合のほか、各種搬送機構、各種処理ユニットまたは制御部90など載置部PASS2以外の構成に拠って載置できない場合を含む。また、載置部PASS2に他の基板Wが載置されているなど物理的に載置不能の場合のほか、載置部PASS2への払い出しを禁止する命令等に従って基板Wに載置できない場合を含む。本明細書では、「載置部PASSに基板Wを載置できない時」を適宜、異常時と呼ぶ。
なお、載置部PASS2に基板Wを載置できるか否かは第2コントローラ94が判断する。また、第2コントローラ94が載置部PASS2のセンサSpの検出結果に基づいて載置部PASS2に他の基板Wが載置されているか否かを判断し、載置部PASS2に他の基板Wが載置されていると判断するときは、さらに載置部PASS2に基板Wを載置できないと判断する。また、載置部PASS2のセンサSpの検出結果は第3コントローラ95にも入力されるので、同様の判断は第3コントローラ95でもされる。
ステップS9において、第2コントローラ94が載置部PASS2に基板Wを載置できない時には、主搬送機構T1はバッファ部BF2に対向する位置に移動して、保持している基板Wをバッファ部BF2に一時的に載置する。バッファ部BF2に基板Wを載置すると、上記ステップS21の通常の基板搬送動作に移る。すなわち、載置部PASS2Bに載置されている基板Wを受け取る(ステップS21)。その後、主搬送機構T1は再び載置部PASS1にアクセスして一連の動作を繰り返す。
この一連の動作を繰り返す中で、ステップS9において再び載置部PASS2に基板Wを載置できない時には、主搬送機構T1はバッファ部BF2に基板Wを一時的に載置する。本実施例のようにバッファ部BF2は5枚の基板Wを載置することができる場合は、載置部PASS2に基板Wを載置できない状態で、主搬送機構T1は一連の動作を少なくとも5回は繰り返すことができる。なお、この主搬送機構T1の動作も第2コントローラ94によって制御されている。
このように、載置部PASS2に基板Wを載置できない時であっても、バッファ部BF2に一時的に載置可能であるので、ステップS9を省略するとともに、引き続きステップS21以降の搬送動作を継続することができる。また、バッファ部BF2は載置部PASS2に近接しているため、バッファ部BF2に基板Wを載置する動作にかかる時間は、載置部PASS2に基板Wを載置する動作(ステップS9)に要する時間とほとんど同じである。よって、ステップS9の後に続くステップS21以降の搬送工程を、通常の動作例のスケジュール(具体的には、仮に載置部PASS2に基板Wを載置できた場合のスケジュール)に比べて遅れることなく再開することができる。
また、主搬送機構T1が一連の動作を少なくとも5回、繰り返すことができるので、載置部PASS2に基板Wを載置できなくなった時に、4台の塗布処理ユニット31の全てにおいて基板Wが処理されているとしても、これら塗布処理が行われている全ての基板Wを引き続き所定の熱処理ユニット41に搬送することができる。したがって、これらの基板Wに所定の熱処理を通常時のスケジュールどおりに行うことができる。よって、載置部PASS2に基板Wを載置できない時であっても、基板Wに塗膜を形成する処理の品質が低下することを防止できる。
[主搬送機構T2、T4]
主搬送機構T4の動作は主搬送機構T2の動作と略同じであるので、主搬送機構T2についてのみ説明する。主搬送機構T2は載置部PASS2に対向する位置に移動する。このとき、主搬送機構T2は直前にアクセスした冷却ユニットCP2から受け取った基板Wを保持している。主搬送機構T2は保持している基板Wを載置部PASS2Bに載置するとともに(ステップS21)、載置部PASS2Aに載置されている基板Wを保持する(ステップS9)。
主搬送機構T2はエッジ露光ユニットEEW2にアクセスする。そして、エッジ露光ユニットEEW2で所定の処理が行われた基板Wを受け取るととともに、冷却された基板Wをエッジ露光ユニットEEW2に搬入する。エッジ露光ユニットEEW2は搬入された基板Wを回転させつつ、図示省略の光照射部から基板Wの周縁部に光を照射する。これにより基板Wの周辺を露光する(ステップS10)。
主搬送機構T2はエッジ露光ユニットEEW2から受け取った基板Wを保持して載置部PASS5にアクセスする。そして、保持している基板Wを載置部PASS5Aに載置し(ステップS11)、載置部PASS5Bに載置されている基板Wを保持する(ステップS16)。
主搬送機構T2は冷却ユニットCP2に移動して、保持している基板Wを冷却ユニットCP2内の基板Wと入れ換える。主搬送機構T2は冷却処理が済んだ基板Wを保持して現像処理ユニットDEV2にアクセスする。冷却ユニットCP2は新たに搬入された基板Wに対して処理を開始する(ステップS17)。
主搬送機構T2は現像処理ユニットDEV2から現像された基板Wを搬出するとともに、冷却された基板Wを現像処理ユニットDEV2の回転保持部77に置く。現像処理ユニットDEV2は回転保持部77に置かれた基板Wを現像する(ステップS18)。具体的には、回転保持部77が基板Wを水平姿勢で回転させつつ、いずれかのスリットノズル81aから基板Wに現像液を供給して基板Wを現像する。
主搬送機構T2は現像された基板Wを保持して加熱ユニットHP2にアクセスする。そして、加熱ユニットHP2から基板Wを搬出するとともに、保持する基板Wを加熱ユニットHP2に投入する。続いて、主搬送機構T2は加熱ユニットHP2から搬出した基板Wを冷却ユニットCP2に搬送するとともに、この冷却ユニットCP1において既に処理が済んだ基板Wを取り出す。加熱ユニットHP2と冷却ユニットCP2はそれぞれ未処理の基板Wに所定の処理を行う(ステップS19、S20)。
その後、主搬送機構T2は再び載置部PASS2にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。なお、この動作は第3コントローラ95によって制御されている。これにより、載置部PASS2Aに載置された順番どおりに基板Wが載置部PASS5Aに払い出される。同様に、また、基板Wを載置部PASS5Bに載置された順番どおりに基板Wが載置部PASS2Bに払い出される。
続いて、上記ステップS9において、主搬送機構T1が載置部PASS2に基板Wを載置できない時について説明する。上述したように、主搬送機構T1は基板Wをバッファ部BF2に載置する。この場合、第3コントローラ95は主搬送機構T2を制御して、基板Wを載置部PASS2Bに載置させると(ステップS21)、主搬送機構T1のステップS9を省略して、バッファ部BF2に対向する位置まで下降させ、バッファ部BF2に載置された基板Wを保持させる。バッファ部BF2から基板Wを受け取ると、上記ステップS10以降から通常の基板搬送動作を再開する。すなわち、受け取った基板Wをエッジ露光ユニットEEW2へ搬送させる。
このように、主搬送機構T1がバッファ部BF2に載置した基板Wを、主搬送機構T2が直接受け取ることができる。よって、バッファ部BF2に載置した基板Wを主搬送機構T1が再び載置部PASS2に載置する場合に比べて、基板Wの受け渡しを効率よく行うことができる。よって、主搬送機構T1が載置部PASS2に基板Wを載置できない時にであっても、基板Wの受け渡しを効率よく行うことができる。
続いて、ステップS21において、主搬送機構T2が載置部PASS2に基板Wを載置できない時について説明する。第3コントローラ95は主搬送機構T2を制御して、ステップS21を省略して、基板Wをバッファ部BF2に載置させる。その後、上記ステップS9以降の通常の基板搬送動作を引き続き主搬送機構T2に行わせる。
このように、主搬送機構T2が載置部PASS2に基板Wを載置できない時であっても、バッファ部BF2に載置することで、主搬送機構T2のその他の搬送動作については通常の動作時と同じスケジュールで進行する。よって、熱処理を含む一連の現像処理を、通常の動作例のスケジュールどおりに行うことができる。よって、基板Wに行う現像処理の品質が低下することがない。
なお、この場合、主搬送機構T1の動作としては、上記ステップS21(載置部PASS2Bに載置されている基板Wを受け取る)を省略して、バッファ部BF2にアクセスしてバッファ部BF2に載置された基板Wを受け取ることが好ましい。
[IF用搬送機構TIF〜IF用第1搬送機構TIFA]
IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS5にアクセスし、載置部PASS5Aに載置される基板Wを受け取る(ステップS11a)。IF用第1搬送機構TIFAは受け取った基板Wを保持して載置部PASS−CPに移動し、載置部PASS−CP内に搬入する(ステップS12)。
次に、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS7から基板Wを受け取り(ステップS14)、加熱冷却ユニットPHP2に対向する位置に移動する。そして、IF用第1搬送機構TIFAは加熱冷却ユニットPHP2からすでに露光後加熱(PEB)処理が済んだ基板Wを取り出し、載置部PASS7から受け取った基板Wを加熱冷却ユニットPHP2に搬入する。加熱冷却ユニットPHP2は未処理の基板Wを熱処理する(ステップS15)。
IF用第1搬送機構TIFAは加熱冷却ユニットPHP2から取り出した基板Wを載置部PASS5Bに搬送する(ステップS16)。続いて、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS6Aに載置される基板Wを載置部PASS−CPに搬送する(ステップS11b、12)。次に、IF用第1搬送機構TIFAは載置部PASS7から加熱冷却ユニットPHP4に搬送する。このとき、既に加熱冷却ユニットPHP4における露光後加熱(PEB)処理が済んだ基板Wを取り出して載置部PASS4Bに載置する。
その後、IF用第1搬送機構TIFAは再び載置部PASS5にアクセスして上述した動作を繰り返し行う。なお、この動作は第6コントローラ98によって制御されている。
続いて、上記ステップS16において、載置部PASS5Bに基板Wを載置できない時について説明する。第6コントローラ98はIF用第1搬送機構TIFAを制御して、ステップS16を省略して、基板Wを戻り用バッファ部BFIFBに載置させる。その後、上記ステップS11b、12以降の搬送をIF用第1搬送機構TIFAに行わせる。
このように、IF用第1搬送機構TIFAが載置部PASS5Bに基板Wを載置できない時であっても、戻り用バッファ部BFIFBに載置することで、IF用第1搬送機構TIFAは、基板Wを加熱冷却ユニットPHP2に搬入してから(ステップS15)、所定の時間が経過したときに、当該基板Wを加熱冷却ユニットPHP2から搬出することができる。よって、載置部PASS5Bに基板Wを載置できない時であっても、基板Wに対して露光後加熱(PEB)処理を好適に行うことができる。
[IF用搬送機構TIF〜IF用第2搬送機構TIFB]
IF用第2搬送機構TIFBは載置部PASS−CPから基板Wを取り出して、露光機EXPに搬送する。そして、露光機EXPから払い出される露光済みの基板Wを受け取ると、載置部PASS7に搬送する。
その後、IF用第2搬送機構TIFBは再び載置部PASS−CPにアクセスして上述した動作を繰り返し行う。
このように、実施例に係る基板処理装置によれば、載置部PASS2、PASS4のそれぞれに対応して設けられるバッファ部BF2、BF4を備えているので、たとえ主搬送機構T1、T3がそれぞれ載置部PASS2、PASS4に基板Wを載置できない場合であっても、主搬送機構T1、T3は当該基板Wをそれぞれバッファ部BF2、BF4に載置することができる。よって、主搬送機構T1、T3は引き続き基板Wの搬送を継続することができる。よって、主搬送機構T1、T3がそれぞれ載置部PASS2、PASS4に基板Wを載置できなくなった時点で、塗膜形成処理部(塗布処理ユニット31、熱処理ユニット41)で処理中の他の基板Wがあったとしても、これらの基板Wに対して、塗布処理および熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めることができる。よって、これらの基板Wについて行う塗膜(レジスト膜、反射防止膜)を形成する処理の品質が低下することがない。
また、バッファ部BF2、BF4を載置部PASS2、PASS4にそれぞれ近接して設けているので、主搬送機構T1、T3がそれぞれバッファ部BF2、BF4にアクセスするための移動量は、載置部PASS2、PASS4にアクセスするための移動量と大きく異ならない。このため、バッファ部BF2、BF4にアクセスする際にかかる時間は、載置部PASS2、PASS4にアクセスするために要する時間と略同じとすることができる。よって、その後の主搬送機構T1、T3の搬送動作を、通常のスケジュールどおりに進行させることができる。
また、バッファ部BF2、BF4は、それぞれ主搬送機構T2、T4が対向する向きにも開放されているので、主搬送機構T2、T4がバッファ部BF2、BF4に一時的に載置された基板Wを受け取ることができる。このため、主搬送機構T1、T3がバッファ部BF2、BF4に基板Wを載置しても、主搬送機構T1、T3から主搬送機構T2、T4への基板Wの受け渡しを効率よく行うことができる。
また、処理ブロックBbの主搬送機構T2、T4が、それぞれ載置部PASS2、PASS4に基板Wを載置できない場合であっても、主搬送機構T2、T4も当該基板Wをそれぞれバッファ部BF2、BF4に載置することができる。このため、基板Wに品質よく現像処理を行うことができる。
また、バッファ部BF2、BF4は、塗布処理ユニット31の数より多い枚数の基板Wを載置可能であるので、載置部PASS2、PASS4に主搬送機構T2、T4が基板Wを載置できなくなった時に全ての塗布処理ユニット31で基板Wが処理されていても、これら処理中の基板Wの全てについて、塗布処理以降の一連の処理を所定のスケジュールで行うことができる。したがって、これらの基板Wについて塗膜を形成する処理の品質が低下することを防止できる。
また、各載置部PASS1〜PASS6には基板Wの有無を検知するセンサSpが設けられているので、制御部90(具体的には各コントローラ93〜99)は各載置部PASS1〜PASS6に基板Wを載置できるか否かを好適に判断することができる。
また、処理部3は上側と下側の2階層に分けられ、各階層において基板Wに一連の処理が並行して行われる。よって、本装置の処理能力を増大させることができる。また、上下方向に各階層が積層された階層構造であり、例えば主搬送機構T1と主搬送機構T3のように各構成を上下方向に配置しているので、本装置の設置面積が増大することを回避することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、バッファ部BF2を、載置部PASS2の下方に積層配置していたが、これに限られない。たとえば、載置部PASS2の上方に配置してもよいし、載置部PASS2に並ぶように配置してもよい。主搬送機構T1は容易にバッファ部BF2にアクセスすることができる。また、バッファ部BF4についても同様に変更してもよい。
(2)上述した実施例では、バッファ部BF2の構成は、主搬送機構T1および主搬送機構T2に対向する両側が開放されて、主搬送機構T2もバッファ部BF2にアクセス可能に構成されているが、これに限られない。例えば、バッファ部BF2を主搬送機構T1に対向する一方側のみ開放して、主搬送機構T1のみがバッファ部BF2にアクセス可能に変更してもよい。バッファ部BF4についても同様に変更してもよい。
(3)上述した実施例では、各バッファ部BF2、BF4に載置できる基板Wの枚数としては、5枚を例示したが、これに限られない。たとえば、階層K1の塗膜形成処理部で同時に処理可能な基板Wの枚数以上を、各バッファ部BF2が載置できるように変更してもよい。同様に、バッファ部BF4についても階層K3の塗膜形成処理部で同時に処理可能な基板Wの枚数以上を載置可能に変更してもよい。これによれば、塗布形成部で同時に処理可能な複数の基板Wの全てを、バッファ部BF2、BF4に一時的に載置することができる。したがって、どのタイミングで載置部PASS2または載置部PASS4に基板Wを載置できなくなったとしても、その時に塗布形成部で処理している全ての基板Wに対して、塗布処理および熱処理を含む一連の処理を所定の時間どおりに進めた上で、バッファ部BF2、BF4に載置することができる。
あるいは、階層K1の各塗布処理ユニット31の台数に、階層K2の現像処理ユニットDEVの台数を加えた合計数と同数以上の基板Wを載置可能にバッファ部BF2を変更してもよい。同様にBF4も階層K4の現像処理ユニットDEVの台数を考慮して変更してもよい。これによれば、処理ブロックBbの主搬送機構T2、T4が載置部PASS2または載置部PASS4に基板Wを載置できなくなったとしても、その時に現像処理ユニットDEVで処理している基板Wに対して品質よく現像することができる。
(4)上述した実施例では、センサSpの検出結果に基づいて各載置部PASS1〜PASS6に基板Wの有無を制御部90が判断していたが、これに限られない。たとえば、主搬送機構T1が載置部PASS2に基板Wを載置した後に、主搬送機構T2が載置部PASS2から当該基板Wを受け取ったか否かを、第2、第3コントローラ94、95がそれぞれ主搬送機構T1、T2に対して行った制御から判断し、受け取ったと判断した場合には載置部PASS2に基板Wが無い(なくなった)と判断するように変更してもよい。
(5)同様に、各バッファ部BF2、BF4およびバッファ部BFIFにも、基板Wの有無を検知するセンサを備えていたが、これに限られない。各バッファ部BFに基板Wがあるか否かを判断できれば、適宜にセンサを省略してもよい。
(6)上述した実施例では、処理ブロックBaに反射防止膜用塗布処理ユニットBARCを設けていたがこれに限られない。反射防止膜用塗布処理ユニットBARCを有する処理ブロックを処理ブロックBaとは別個に設けてもよい。あるいは、反射防止膜用塗布処理ユニットBARCを省略してもよい。
(7)また、上述した実施例では、処理部3は上側および下側の2つの階層を有する階層構造であったが、これに限られない。処理部3を3以上の階層に分けてもよい。あるいは、処理部3を階層構造としなくてもよい(処理部3を1階層で構成してもよい)。
上記(6)および(7)の変形例について、図13を参照して説明する。図13は変形実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。なお、実施例と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
図示するように、処理部3は、3つの処理ブロックBを横方向に並べて構成されるように変更してもよい。具体的には、反射防止膜用塗布処理ブロックBc、レジスト膜塗布処理ブロックBdおよび現像処理ブロックBeがID部1側から順番に並べられ、IF部5には現像処理ブロックBeが隣接している。
反射防止膜用塗布処理ブロックBcは、反射防止膜用塗布処理ユニットBARCと、熱処理ユニット41と、これら反射防止膜用塗布処理ユニットBARCおよび熱処理ユニット41に対して基板Wを搬送する主搬送機構T9を備えている。
レジスト膜用塗布処理ブロックBdは、レジスト膜用塗布処理ユニットRESISTと、熱処理ユニット41と、これらレジスト膜用塗布処理ユニットRESISTおよび熱処理ユニット41に対して基板Wを搬送する主搬送機構T1とを備えている。
現像処理ブロックBeは、現像処理ユニットDEVと熱処理ユニット42とエッジ露光ユニットEEWと主搬送機構T2とを備えている。
反射防止膜用塗布処理ブロックBcとレジスト膜用塗布処理ブロックBdとの間には載置部PASS9が設けられ、主搬送機構T3と主搬送機構T1との間の基板Wの受け渡しは、載置部PASS9を介して行う。また、載置部PASS9に近接してバッファ部BF9が設けられている。バッファ部BF9には、主搬送機構T9が載置部PASS9に基板Wを載置できないときには一時的に基板Wが載置される。主搬送機構T9は、この発明における第3主搬送機構に相当する。載置部PASS9は、この発明における第3載置部に相当する。バッファ部BF9は、この発明における第3バッファ部に相当する。
なお、上述した各処理ブロックBc〜Beは、本実施例の複数の階層に分けられていない。よって、処理部3は階層構造ではなく、複数の階層を有しない(単一の階層である)。
このような変形実施例では、載置部PASS9に対応して設けられるバッファ部BF9を備えているので、たとえ主搬送機構T9が載置部PASS9に基板Wを載置できない場合であっても、主搬送機構T9は当該基板Wをそれぞれバッファ部BF9に載置することができる。よって、主搬送機構T9は引き続いて基板Wの搬送を継続することができる。よって、反射防止膜用塗布処理ブロックBcにおいて基板Wに反射防止膜を形成する処理を好適に行うことができる。
(8)上述した実施例では、処理ブロックBaで基板Wに形成する塗膜は、レジスト膜および反射防止膜であったがこれに限られない。その他の種類の塗膜を基板Wに形成するように変更してもよい。
(9)上述した実施例では、各載置部PASS1〜PASS6は、複数(2台)であり、基板Wが受け渡される方向に応じていずれかの載置部PASSが選択されるように構成されていたが、これに限られない。各載置部PASS1〜PASS6を単一に変更してもよい。また、この場合に、いずれの方向に受け渡しを行う基板Wも単一の載置部PASSに載置させるように変更してもよい。