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JP5441743B2 - 画像形成装置及びその光量補正方法 - Google Patents

画像形成装置及びその光量補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光体表面の電位特性のばらつきに起因する出力画像の濃度のばらつきを補正するために、感光体の露光量を露光位置に応じて制御する画像形成装置及びその光量補正方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、まず感光ドラム表面を均一に帯電したあと、感光ドラムを露光する。
近年、電子写真方式の画像形成装置の高性能化が進み、印刷の即時応答性の向上、印刷速度の向上および印刷画質の向上と、低コストとを並立させる技術が開発されてきている。特に、レーザ走査型のプリンタにおいては、一度に走査する光ビーム数を2本、4本等に増加させ、個々のレーザスポットを小さくし、走査線間隔を600dpi、1200dpi等と狭くすることで、印刷速度と印刷解像度の向上が図られている。
製造精度には限界があるため、感光体の製造時に1つの感光体の感光層の厚みを均一にすることは難しい。感光層の厚みにばらつきがあると、同一バイアスで帯電しても感光ドラムの表面ごとに帯電量にばらつきが生じる。また、同一光量で感光ドラムを露光しても露光位置毎に電位の減衰量が異なる。つまり、同一条件で帯電、露光したとしても感光層の厚みにばらつきがあることによって静電潜像の電位が感光ドラム表面の各位置で均一にはならず、結果として出力画像に濃度ムラが生じてしまう。
そのような課題に対して、特許文献1では、次のような開示がなされている。レーザ光が感光ドラムを露光する露光位置を検出し、検出結果に応じてメモリに記憶された光量補正データを読み出す。レーザ駆動部は、入力画像データと補正データとに基づいて発光素子を駆動する。このように露光位置に応じてメモリから読み出される補正データによってレーザ露光量を調整することで感光ドラムの電位特性のばらつきを補正する。これにより、印刷画質が向上するとともに、厚みのばらつきが大きい感光ドラムであってもレーザ露光量を調整することによって印刷画質を維持することができるので、感光ドラムの歩留まりを向上させることができる。
特開2007−187829号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置の方法をマルチビームで感光ドラムを露光する画像形成装置に適用すると、つぎのような問題が生じる。上記従来の構成では、複数の発光素子から出射されるレーザ光によって1回の走査で感光体を複数のレーザ光で走査する画像形成装置では、各発光素子毎に操作中の露光位置を検出し、検出結果に基づいて補正データをメモリから読み出す必要があるため、発光素子それぞれに対して回路を設けなければならない。それによって、画像形成装置に備えられる回路規模が増大するという課題が生じる。
そこで、本発明は、複数の発光素子から出射される光ビームによって感光ドラムを露光する構成であっても、電位特性のばらつきを補正する際にメモリから補正データを読み出すための回路規模の増大を抑制することができる画像形成装置及びその光量補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、感光体に照射される光を走査して前記感光体に画像を形成する画像形成装置において、前記感光体に照射される光が主走査方向および副走査方向に所定の距離間隔で離れた露光点となるように配置される少なくとも3つの発光素子と前記少なくとも3つの発光素子から出射される光を同時に走査する走査手段とを有する光源と、複数の前記発光素子から出射される光の光量を補正する補正データを前記感光体の表面の位置に対応づけて保持する補正データ保持手段と、複数の前記発光素子のうち前記副走査方向において最先行で走査される光の光量を補正するための補正データと、最後行で走査される光の光量を補正するための補正データとをそれぞれの発光素子が露光する露光位置に応じて取得し、前記最先行で走査される光を照射する発光素子のための補正データと前記最後行で走査される光を照射する発光素子のための補正データとに基づいて、前記最先行と前記最後行を除く行を走査する光の光量を補正するための補正データを生成する補正データ生成手段と、前記最先行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、前記最後行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、および前記補正データ生成手段によって生成された補正データに基づいて露光データを生成する露光データ生成手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置によれば、複数の発光素子から出射される光ビームによって感光体を露光する構成であっても、電位特性のばらつきを補正する際にメモリから補正データを読み出すための回路規模の増大を抑制することができる。
第1の実施形態における画像形成装置の構成を示す概略断面図である。 画像形成装置における光走査装置の構成と光走査装置によって静電潜像が形成される感光ドラムを示す概略図である。 画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。 感光ムラ補正中のある瞬間のドラムムラ補正状態を示す図である。 1μsec経過後のドラムムラ補正状態を示す図である。 2μsec経過後のドラムムラ補正状態を示す図である。 第2の実施形態における感光ムラ補正を行う際の補正データの配置を示す図である。 補正データの線形補間演算を示す図である。 線形補間演算が行われた場合のドラムムラ補正状態を示す図である。 4x4のブロックにおいて主走査方向および副走査方向に8分割された場合に線形補間演算を行った際の補正データのプロファイルを示す図である。 レーザ書出ズレ量と線形補間単位のピッチの関係が整数比にならない場合における感光ムラ補正データの線形補間演算を示す図である。 レーザLA、LDそれぞれに専用のプロファイル線形補間演算部を含む適合処理部を備えた場合のドラムムラ補正状態を示す図である。
本発明の画像形成装置及びその光量補正方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における画像形成装置の構成を示す概略断面図である。図1を用いて、電子写真方式の画像形成装置の構成および画像形成プロセスを説明する。画像形成装置は、原稿の画像を読み取るイメージリーダ部11およびプリンタ部13から構成される。また、イメージリーダ部11には、原稿給送装置12が搭載されている。
プリンタ部13内では、帯電装置112により一様に帯電された像担持体であるところの感光ドラム130は、入力画像データに基づいて光走査装置100内の半導体レーザ113から出射されるレーザ光(光ビーム)によって露光される。感光ドラム130は一定速度で回転し、感光ドラム130の感光面は光ビームに対して副走査方向(回転方向)に移動する。このようにして感光ドラム130上に画像データに基づく静電潜像が形成される。この静電潜像を現像器114に保持されている現像剤であるところのトナーによって現像する。その後、転写装置であるところの転写ローラ116にバイアスを印加する。これにより、転写ローラ116と感光ドラム130とで形成される転写部において、感光ドラム130上に担持されたトナー像は、レジストローラ117を介してカセット118、119等から搬送された転写材(記録材)上に転写される。
そして、トナー像を担持した転写材は定着器132に搬送され、加熱等により転写材上のトナー像に定着処理が施される。こうして、画像が形成された転写材が得られる。
図2は画像形成装置における光走査装置の構成と光走査装置によって静電潜像が形成される感光ドラムを示す概略図である。この画像形成装置は、1感光ドラムに対して4本のレーザ光を同時に走査する書き込み方式を採用した電子写真方式のプリンタである。
図2中の露光装置は、マルチビームレーザ光書込部(光走査装置)100、システム制御部140、画像データ処理部150、感光ドラム130等を有する。
システム制御部140は、装置全体を制御するものであり、CPU、ROM、RAM、機器を制御するユーザインターフェイス(図示せず)等からなる。画像データ処理部150は、ASICで構成され、システム制御部140内のCPUからのレジスタアクセスにより相互に情報通信を行いながら動作する。
マルチビームレーザ光書込部100は、感光ドラム130の表面にレーザ光を照射して潜像を形成するものである。マルチビームレーザ光書込部100には、4ビームマルチレーザ半導体チップ101、コリメータレンズ102、ポリゴンミラー103、fθレンズ104、レーザ電流駆動部106およびポリゴンミラーモータ駆動部(ポリゴンモータ)103aが設けられている。また、4ビームマルチレーザ半導体チップ101、コリメータレンズ102、ポリゴンミラー103、fθレンズ104およびポリゴンモータ103aは光源を構成する。
4ビームマルチレーザ半導体チップ101は、感光ドラム130を露光するためのレーザ光を出射する複数の発光素子(第1の発光素子、第2の発光素子を含む)を有する。また、第1の発光素子は、1走査でレーザ光が走査される方向において、第1の発光素子から出射されるレーザ光が感光ドラム130を露光する露光位置が、第2の発光素子から出射されるレーザ光が感光ドラム130を露光する露光位置よりも先行するように、第2の発光素子に対して配置される。
ポリゴンミラーモータ駆動部(ポリゴンモータ)103aは、複数の発光素子(第1の発光素子、第2の発光素子)から出射されたレーザ光を同時に偏向走査するポリゴンミラー103を駆動する。
本実施形態の画像形成装置には、感光ドラム130の回転駆動を行うDCブラシレスモータ(ドラムモータ)136が設けられている。感光ドラム130の側方にはレーザ光が走査される方向(主走査方向)において走査開始位置を決定するためのBD信号を発生させるBD134(Beam Detector)が設けられている。BD134からは同期信号であるところのBD信号が生成される。BD信号はシステム制御部140に入力される。システム制御部140内のCPUは、BD信号が入力されたことに応じてレーザ電流駆動部106に対してレーザ光の出射を許可するイネーブル信号を出力する。レーザ電流駆動部106は、そのイネーブル信号が入力された期間において画像データに基づくPWM(Pulse Width modulation)信号がPWM変調器155から入力されるとレーザ光を出射するように光源に制御信号を送信する。
感光ドラム130の軸周には、その側面に設けられた回転位置マーク121を読み取って、回転基準位置信号122を出力する回転基準位置センサ120が設けられている。感光ドラム130の回転時において、回転位置マーク121が回転基準位置センサ120の検知面を通過したことに応じて回転基準位置センサ120によって検知信号(回転基準信号)が生成される。この検知信号はシステム制御部140に入力される。
なお、マルチレーザ半導体チップは、4ビームを同時に発する4レーザを有するものに限らず、感光ドラムに照射される光が主走査方向に離れた露光点となるように配置された、少なくとも3つのレーザを有するものであればよい。
また、画像データ処理部150には、ラインバッファ制御部152、感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)154、レーザPWM変調器155、線形補間演算部164、テーブルメモリ(不揮発性メモリ)160および感光ムラ補正部161が設けられている。ラインバッファ制御部152には、画像データを入力するラインバッファ153が設けられている。なお、本実施形態では、感光ムラ補正部161は2つ設けられており、特に区別する必要がある場合、感光ムラ補正部161a、161bと称する。同様に、テーブルメモリ160は、感光ムラ補正部161a、161bに合わせて、2つのテーブルメモリ160a、160bから構成される。なお、テーブルメモリ160a、160bは1つのテーブルメモリとして構成されてもよい。また、特に区別する必要がない場合、テーブルメモリ160と総称し、区別する必要がある場合、テーブルメモリ160a、160bと称する。
線形補間演算部164は、適合処理された、最先行と最後行のレーザ用の2つの補正データと、レーザ書出ズレ量の時間とから、最先行と最後行の2レーザを除く中間のレーザ数だけ、線形補間演算を行って中間の補正データを生成するように、構成されている。本実施形態では、レーザ数は4レーザであるので、中間のレーザ数は値2である。なお、中間のレーザ数は値2以外の数であってもよいことは勿論である。図2の線形補間演算部164(補正データ生成手段)には、線形補間演算を行う線形補間演算回路(コア)178が2つ設けられている。これらの動作については後述する。
また、テーブルメモリ160(補正データ保持手段)は、画像形成装置に備え付けられた感光ドラムに合わせて予め用意された感光ドラムムラ(感光ムラ)の補正データ(テーブルデータ)を保持する。すなわち、テーブルメモリ160a、160bには、感光ドラム130に生じる感光ムラを補正するための、各発光素子から出射される光の光量を補正する補正データが感光ドラムの表面の位置に対応づけて(感光ドラムの主走査位置に合わせて)保持されている。
また、感光ムラ補正部(メモリコントローラ)161a、161bには、それぞれテーブルメモリ160a、160bに保持された補正データのアドレスを演算するアドレス演算部170が設けられている。また、感光ムラ補正部161a、161bには、これらの補正データを、画像データと乗算されるデータに適合するための、同一の仕様を有する適合処理部163がそれぞれ設けられている。さらに、感光ムラ補正部161a、161bには、カウンタメモリ(図示せず)、水晶発振器のクロックを計時するハードウエアカウンタ(図示せず)等が設けられている。
また、画像形成装置には、感光ドラム130の回転駆動を行うDCブラシレスモータ(ドラムモータ)136が設けられている。また、感光ドラム130の側方には、走査開始位置を表すBD信号を発生させるBDセンサ134が設けられている。また、感光ドラム130の軸周には、その側面に設けられた回転位置マーク121を読み取って、回転基準位置信号122を出力する回転基準位置センサ120が設けられている。
図3は画像形成動作手順および感光ムラ補正動作手順を示すフローチャートである。同図(a)はシステム制御部140内のCPUの動作を示す。同図(b)は画像データ処理部150(ASIC)の動作を示す。また、図中、各デバイスの入出力信号による情報伝達が破線で示されている。
図2および図3を用いて、画像形成装置の動作を説明する。システム制御部140は、初期状態として、画像形成装置を画像形成停止およびドラム停止中の状態にして待機する(ステップS101)。一方、画像データ処理部150は、初期状態として、ドラム停止中、ムラ補正処理も無効状態、つまりムラ補正していない状態にある。
システム制御部140は、画像形成開始が指示されるのを待つ(ステップS102)。画像形成開始が指示されると、システム制御部140は、ドラム駆動部136およびポリゴンモータ103aの起動を指示し、画像形成準備動作を開始する(ステップS103)。この画像形成準備動作において、ドラム駆動部136は、このドラム駆動部への回転指示信号141に従って、感光ドラム130の駆動を開始する。これと同時に、ポリゴンミラーモータ駆動部(ポリゴンモータ)103aは、システム制御部140からのレーザ光を走査するための回転指示信号142に従って、ポリゴンミラー103を一定速度で回転させる駆動を開始する。
システム制御部140は、各モータ起動からの所定の待ち時間が経過するのを待ち(ステップS104)、所定の待ち時間が経過すると、感光ドラム130は画像形成に必要な安定した一定速度に達する。
システム制御部140は、ドラム基準信号の入力を確認する(ステップS105)。ドラムが回転を始めた駆動状態では、近傍に備えられた回転基準位置センサ120の検知面に対向する感光ドラム上の位置を回転位置マーク121が通過する度に、回転基準位置センサ120は回転基準位置信号122を生成する。
感光ドラム130が安定した速度の駆動状態に至った後、ポリゴンミラー103の回転速度が安定し、さらに、回転基準位置信号122がシステム制御部140に入力されたタイミングから、システム制御部140は、感光ムラ補正指示を行う(ステップS106)。これにより、感光ムラ補正のレジスタアクセス指示143が発生し、画像データ処理部150はムラ補正処理の状態となる。
システム制御部140は画像形成動作を行う(ステップS107)。この画像形成動作中、システム制御部140からの作像のレジスタアクセス指示143により、画像データ処理部150で画像データ処理が開始される。
外部のパソコン(図示せず)から画像データ151が入力すると、ラインバッファ制御部152に送られ、マルチレーザ数のラインバッファ153にデータとして蓄積される。蓄積されたデータは、BD信号135のタイミングで、ラインバッファ153からマルチレーザ数分のデータとして同時に読み出され、乗算部154に送られる。
ここで、感光ドラムムラ補正画像処理の流れを説明する。感光ムラ補正部161は、感光ドラムムラの補正データを選択するアドレス演算部170と適合処理部163を有する。感光ムラ補正部161は、感光ドラムムラの補正データを保持するテーブルメモリ(不揮発性メモリ)160から、補正データを読み出す。
読み出された補正データは、データバス171を経由して、画像データと乗算されるデータ(光量調整データ)に適合させる適合処理部163で処理され、データバス177によって線形補間演算部164を経由して、乗算部154に伝送される。なお、データバス177は感光ムラ補正部161a、161bに合わせて2つのデータバス177a、177bからなり、特に区別する必要がない場合、データバス177と総称する。
具体的に、画像データ処理部150は、感光ドラムが安定した速度の状態に至った後、感光ムラ補正部161a、161bそれぞれで、回転基準位置信号122が入力されたタイミングから、アドレス演算を行う(ステップS201)。このアドレス演算は、レーザ走査においてビーム露光開始位置を制御するためのレーザ光センサに入射したレーザ光によって発生する走査開始位置のBD信号135と、水晶発振器クロックによる計時に基づいて行われる。このアドレス演算の結果、補正データを取り出すための適正なアドレスが選択されるようになる。
画像データ処理部150は、感光ムラ補正部161a、161bそれぞれで、感光ドラムムラの補正データを保持する不揮発性メモリ(テーブルメモリ)160a、160bから、感光ドラムムラの補正データを選択して逐次読み出す(ステップS202)。なお、本実施形態では、感光ムラ補正部161a、161bのそれぞれにおいて、最先行を走査するレーザLA用の補正データ、最後行を走査するレーザLB用の補正データを、テーブルメモリ160a、160bから読み出すことが行われる。
画像データ処理部150は、データバス171を経由して伝送された補正データを、画像データと乗算されるデータに適合させるための処理を感光ムラ補正部161a、161b内の適合処理部163で逐次行う(ステップS203)。さらに、画像データ処理部150は、感光ムラ補正部161a、161b内の各適合処理部163からの補正データを線形補間演算部164に伝送し、線形補間演算部164内の各線形補間演算回路178で線形補間演算を行う(ステップS204)。
画像データ処理部150は、最先行の補正データ、最後行の補正データおよび線形補間演算部164で線形補間演算が行われた補正データを乗算部154に逐次伝送し、乗算部154で各補正データを画像データに乗算して露光データとする(ステップS205)。
なお、乗算部154は露光データ生成手段の一例である。この後、画像データ処理部150は本動作を終了する。なお、ステップS202〜S205の処理は、ASIC内の順序回路において、並列にパイプライン動作として行われる。
このように、感光ドラムが安定した速度に至った後、回転基準位置信号122が入力されたタイミングから、走査開始位置のBD信号135と水晶発振器クロックによる計時に基づき、補正データを取り出すための適正なアドレスが選択される。すなわち、感光ドラムのレーザ露光位置に合わせた感光ドラムムラの補正データを選択して読み出すために、適正なアドレスが選択される。これ以降、感光ムラ補正部161が感光ムラ補正を行っている状態となる。
システム制御部140は、所定の画像サイズに応じた作像時間が経過すると、画像形成動作が終了したか否かを判断する(ステップS108)。画像形成動作が終了していない場合、システム制御部140は、ステップS107の処理に戻る。一方、画像形成動作が終了すると、システム制御部140は、感光ドラムの減速指示の回転指示信号141を出力し(ステップS109)、感光ドラムの停止を確認するまで待つ(ステップS110)。停止を確認すると、つまり減速が終了すると、システム制御部140は本動作を終了する。
画像形成装置は、このような動作を行うことで、適正な感光ドラムムラ補正および適正なレーザ書出ズレ補正が施された潜像描画を行う。
ここで、線形補間演算部164は、前述したように、適合処理された、最先行と最後行用のレーザの2つの補正データと、レーザの書出ズレ量の時間とから、最先行と最後行の2レーザを除く中間のレーザ数だけ線形補間演算を行うように、構成されている。本実施形態では、4レーザであるので、中間のレーザ数は値2である。従って、線形補間演算部164には、線形補間演算回路(コア)178が2つ設けられている。線形補間演算部164から、各レーザ用の適合処理後の補正データが出力される。この補正データの詳細については後述する。
乗算部154では、ラインバッファ153からの画像データと補正データとの演算(乗算)が行われ、感光ムラ補正処理が行われた露光データはレーザPWM変調器155に伝送される。レーザPWM変調器155は、レーザ電流駆動部106を経由して4ビームマルチレーザ半導体チップ101を点滅駆動する。レーザ光は、コリメータレンズ102で集光された後、ポリゴンミラー103で反射・走査され、fθレンズ104を透過する。さらに、レーザ光は、ポリゴンミラー103から感光ドラム130へのレーザ光路105を辿って、ポリゴンミラーの回転により、4ビームマルチレーザによる露光スポット131の走査線133の軌跡のとおり、感光ドラム130上を走査される。こうして帯電された感光ドラム130上には、静電潜像が形成される。静電潜像の形成後、画像形成装置は、これ以降のトナー現像、紙媒体への転写、紙媒体への加熱・加圧定着を行い、画像を形成する。
適合処理部163は、定数乗算および加減算オフセットの演算機能を有する。適合処理には、2つの役割がある。その1つは、感光ドラムムラの微調整の能力を保持しつつ、補正データ量を抑制する役割である。感光ドラムムラのばらつきは、実際には、全体電位の10%程度である。256階調(8bit)の感光ドラムムラの補正データは、ドラム表面電位の95%〜105%の変調範囲に相当するように、設計されている。そして、95%分のオフセットを加算した補正データを実際のレーザ光量と乗算することで、10bit以上の2560階調相当の分解能を有する露光データとなるように、8bitのテーブルメモリは設計される。
もう1つは、レーザチップおよび感光ドラムの特性変動に適時追従するように、補正データを補正する役割である。画像形成初期の動作では、レーザチップおよび感光ドラムの温度特性の変動が現れる。これを補正する係数は、レーザチップ全体の光量調整としてフィードバックを行う場合に用いられる。また、この係数は、経時劣化により感光ドラムやレーザチップの光量変動が発生した変動量を、レーザチップ全体の光量調整としてフィードバック補償を行う場合に用いられる。
図4は感光ムラ補正中のある瞬間のドラムムラ補正状態を示す図である。同図(a)のx軸方向は感光ドラム130の長手方向の書込位置を示す。レーザ光はfθレンズ104により等速で走査されるスポットの光であるので、x軸方向は走査書出位置センサであるBDセンサ134からの経過時間tにも対応する。ここで、ポリゴンミラー103の回転による走査速度は、1mm/μsecである。
また、同図(a)のy軸方向は、回転する感光ドラムの周方向の書込位置を示す。図中上側のスポットが先行レーザの露光点である。最先行レーザから最後行レーザまでを、それぞれレーザLA、LB、LC、LDとすると、これらレーザLA、LB、LC、LDの露光スポットは図2の露光スポット131に対応する。画像形成装置は、主走査600dpi、副走査600dpiの解像度を有するものである。4ビームのレーザチップは、図中、スポットに示すように、ドラム周方向に600dpiの間隔となるように傾斜された位置で取付・固定されるように調整されている。各スポットは、ポリゴンミラーの回転による主走査方向に、等間隔で1mmほど離れている。
画像形成においては、入力された画像データ151は、BD信号135を基準に、ラインバッファ制御部152によってレーザ毎にずらしたタイミングで、ラインバッファ153から読み出され、その画像は描画される。また、感光ドラム上では、主走査方向にズレないように、潜像の書出タイミングが補正される。
また、感光ドラムムラ補正においても、感光ドラム上の各スポット位置に合わせ、乗算部154および感光ムラ補正部161により最先行のレーザおよび最後行のレーザに合わせて補正データが取り出されて処理される。
図4には、回転基準位置信号122から周方向の回転の経過時間で規定されるドラムムラ表面に対応する、副走査600dpiの走査線の補正データn1、n2、・・・ がテーブルメモリ(不揮発性メモリ)160に順に登録されている場合が示されている。また、ここでは、テーブルメモリ160内の感光ドラムムラデータ(補正データ)は、マルチレーザの間隔(所定の距離間隔)と対応して1mm毎に設計され、テーブルメモリ160に保持されている。
図4のタイミングでは、テーブルメモリ160a、160bからデータバス171を経由して、最先行と最後行の2レーザ分の、各々の主走査位置に対応した補正データが順次読み出される。そして、これらの読み出された補正データは、適合処理部163で順次、演算・調整された後、線形補間演算部164の内部にそれぞれ保持される。なお、図中、f(n)は適合処理部における演算・調整を表す。
線形補間演算部164は、さらに保持した2つの補正データから、最先行と最後行の2レーザを除く中間のレーザ数分、線形補間演算を行って出力する。その結果、線形補間演算部164は、全部で4レーザ分の補正データを出力する。
乗算部154は、4つの入力画像データと上記4つの補正データを乗算し、露光データを生成する。これらの生成された露光データを基に、各レーザは並列に駆動される。このとき、テーブルメモリ160a、160bからそれぞれ選択された補正データは、最先行レーザに対応する補正データn6、および最後行レーザに対応する補正データn3である。そして、適合処理部163による処理の結果、補正データn6、n3に対応する演算・調整後の補正データ(光量調整データ)y6、y3が出力される。さらに、演算・調整後の補正データy6,y3から、中間レーザに対応する、補正データ(光量調整データ)y5i、y4iが線形補間演算部164により計算される。なお、図中、g(n)は線形補間演算部における線形補間演算を表す。
本実施形態の線形補間演算部164には、レーザ数より値2少ない2つの線形補間演算回路178が設けられている。走査速度1mm/μsecであるので、主走査方向の走査は、1μsec経過後にちょうど1mm進む。2つの線形補間演算回路178は、1μsecの経過時間の間に、それぞれデータバス177a、177bを介して感光ムラ補正部161a、161bから2つの補正データを読み出し、1μsec間に並列に線形補間を行い、2つの補正データを生成する。
図5は図4の感光ムラ補正状態から1μsec経過後のドラムムラ補正状態を示す図である。テーブルメモリ160a、160bから最先行レーザに対応する補正データn7および最後行レーザに対応する補正データn4が選択され、データバス171を介して感光ムラ補正部161a、161bにそれぞれ伝送される。感光ムラ補正部161a、161bにおける処理演算の結果、補正データn7、n4はそれぞれ演算・調整後の補正データ(光量調整データ)y7、y4となる。さらに、線形補間演算部164における線形補間演算の結果、補正データy7、y4から中間の補正データ(光量調整データ)y6i、y5iが計算される。
図6は図4の感光ムラ補正状態から2μsec経過後のドラムムラ補正状態を示す図である。図5の感光ムラ補正状態から、さらに1μsec経過後、主走査方向の走査はちょうど1mm走査が進む。テーブルメモリ160a、160bから、最先行レーザに対応する補正データn8および最後行レーザに対応する補正データn5が選択され、データバス171を介して感光ムラ補正部161a、161bにそれぞれ伝送される。感光ムラ補正部161a、161bにおける処理演算の結果、補正データn8、n5はそれぞれ演算・調整後の補正データ(光量調整データ)y8、y5となる。さらに、線形補間演算部164における線形補間演算の結果、補正データy8、y5から中間の補正データ(光量調整データ)y7i、y6iが計算される。こうして、乗算部154で画像データと乗算される補正データy8、y7i、y6i、y5が得られる。
このように、上記感光ムラ補正では、最先行レーザLA、最後行レーザLDの補正データは、それぞれテーブルメモリ160a、160bから読み出され、適合処理後にそのまま出力される。続く、中間レーザLB、LCの補正データとして、線形補間演算が行われた補正データが用いられる。
このように、第1の実施形態の画像形成装置は、テーブルメモリ160、アドレス演算部170および適合処理部163からなる大規模回路を2レーザ分備える。さらに、画像形成装置は、1レーザ書出ズレ時間の間に、最先行と最後行の2レーザ分で2回読出動作を行い、線形補間演算部164内に追加された、比較的小型の2つの線形補間回路を備える。これにより、安価で小型な回路構成を実現しつつ、4ビームからなるマルチビームの適正な感光ドラムムラ補正および適正なレーザ書出ズレ補正が行われた潜像の描画が可能となる。なお、回路規模の増大を抑える効果は、マルチビームのレーザ数が多くなるほど、大きい。従って、複数のレーザを有する構成であっても、感光ムラ補正部の回路規模の増大を抑制することができる。
前述したように、第1の実施形態の画像形成装置は、最先行で走査するレーザLA用の補正データと、最後行で走査するレーザLD用の補正データとを取得して線形補間演算を行い、最先行と最後行を除く行を走査するレーザLB、LC用の補正データを生成する。これにより、複数のレーザを有する構成であっても、感光ムラ補正部の回路規模の増大を抑制することができる。また、レーザの数が多くなっても、テーブルメモリから補正データを読み出す読出回路および補正データを処理する演算回路は2つのレーザ分で済むので、安価な回路構成で実現することができる。
また、所定の距離間隔および走査速度に基づき、線形補間演算を行うので、全てのレーザに対し、正確な感光ムラ補正を適用することができる。また、テーブルメモリは感光ドラムの表面に対応する2次元の補正データを保持するので、感光ドラムの長手方向および周方向の表面に適用することができる。
なお、前記第1の実施形態では、図4に示すように、厳密には、4つのレーザが、感光ドラムの回転方向である副走査方向に42μmずつずれて配置されている。従って、レーザLAとレーザLDでは、最大126μmの位置ズレがある。しかし、このズレは、感光ドラムムラ補正で課題とした3mmのズレに比べて十分小さいので、無視することができる。従って、本実施形態では、4つのレーザは、副走査方向において、感光ドラム上の同一の位置にあるとして処理されている。また、本実施形態のような光学設計がなされたマルチビーム走査光学系では、副走査方向の解像度を高くした状態で、レーザチップとレンズの取り付け調整が行われるので、問題とならない場合が殆どである。
また、厳密には、線形補間回路による中間レーザの補正データは、テーブルメモリのプロファイルを正確に再現してはおらず、図4における中間の補正データy5i、y4iと、従来技術におけるテーブルメモリから読み出された補正データy5、y4とは異なる。しかし、実際の感光ムラ補正では、1mm〜20mmなどの空間周波数の低い感光ムラが補正されるので、4つのレーザ書出ズレの距離間隔に、補正データの急な変曲点が挟まれることはない。従って、本実施形態の線形補間演算では、従来例と比較して遜色ない感光ドラムムラ補正性能が得られる。
また、前記第1の実施形態では、マルチビームの感光ドラムムラ補正は、ドラムの長手方向および回転の周方向における2次元ドラム表面に適用する場合を示したが、ドラムの長手方向の1次元ドラム表面にも適用することができる。すなわち、周方向の回転に依らず、長手方向の位置で補正データが一定である場合にも、本発明は適用可能である。この場合、1次元の補正となるが、前述した副走査方向の126μmの位置ズレの問題も発生しない。
[第2の実施形態]
前記第1の実施形態のマルチビームにおける感光ドラムムラ補正では、ドラムの長手方向および回転の周方向の2次元ドラム表面に適用された場合を示した。一般に、600dpiの密度を有する感光体表面の補正データの場合、そのデータ量が非常に多い。このため、データ処理能力を高くする必要があるので、コストがかかる。
例えば、1点当たり8bitのデータを有するA4サイズの場合、そのデータ量は、数式(1)に示すように、278Mbitも必要になる。
8bit x 297mm x 210mm /(25.4mm/600)^2 = 278Mbit …… (1)
これに対し、実際の感光ドラムムラ補正では、1mm〜20mmなどの空間周波数の低いムラ補正が行われるので、実際の補正プロファイルを比較的少ないデータ量で済ませる方法が提案されている(特許文献2)。ただし、大きな補正量の変動は、部分的な濃度段差となって画質劣化を招く可能性があるので、補正プロファイルは1次元または2次元の線形補間によって実現されることが望ましい。なお、この線形補間を、前記第1の実施形態のマルチレーザ間線形補間と区別するため、プロファイル線形補間と呼称する。
図7は第2の実施形態における感光ムラ補正を行う際の補正データの配置を示す図である。補正データは、感光体表面を平面とした場合、10mm間隔程度の格子点で構成されている。図8は補正データのプロファイル線形補間演算を示す図である。図8には、補正データA、B、D、Cで囲まれたブロックにおいて、主走査方向および副走査方向に8分割された場合のプロファイル線形補間演算が示されている。
図9はプロファイル線形補間演算が行われた場合のドラムムラ補正状態を示す図である。図9に示すように、第2の実施形態では、感光ムラ補正部161内の適合処理部163には、プロファイル線形補間部163a(第2の補正データ生成手段)が追加されている。なお、図中、p(n)はプロファイル線形補間部163aにおけるプロファイル線形補間演算を表す。また、f(n)は適合処理部における演算・調整を表す。その他の構成は前記第1の実施形態と同様である。また、g(n)は線形補間演算部164におけるマルチレーザ間補間演算を表す。
テーブルメモリ160内の補正データは、ドラム回転基準信号からの周方向の回転の経過時間で規定されるドラムムラ表面における、副走査方向10mm間隔の格子点に相当し、主走査方向に補正データn1、n2、……、 と順に登録されている。また、補正データm1、m2、……、は、n列に対し、副走査方向に10mmずれた次のm列の補正データである。
ここでは、補正データの10mm間隔とマルチレーザの間隔とは、1対1に対応していない。図9のタイミングでは、テーブルメモリ160a、160bからそれぞれデータバス171を経由して1レーザ分の補正データが読み出されると、プロファイル線形補間部163aによってプロファイル線形補間演算(p(n))が行われ、補正データが生成される。このプロファイル線形補間された補正データは、適合処理部163で演算・調整(f(n))された補正データとなった後、線形補間演算部164によって読み出される。
このとき、テーブルメモリ160a、160bからそれぞれ選択された補正データは、最先行レーザ用としての補正データn5、n6、m5、m6と、最後行レーザ用としての補正データn2、n3、m2、m3とからなる8つのデータである。感光ムラ補正部161a内のプロファイル線形補間部163aでこれらの補正データn5、n6、m5、m6を用いて1回計算が行われ、最先行レーザ用の補正データy6が適合処理部163から出力される。さらに、感光ムラ補正部161b内のプロファイル線形補間部163aで順次、補正データn2、n3、m2、m3を用いてもう1回計算が行われ、最後行レーザ用の補正データy3が適合処理部163から出力される。
この補正データy6、y3から、線形補間演算部164でマルチレーザ間線形補間演算が行われ、中間の補正データy5i、y4iが併せて出力される。こうして、線形補間演算部164から4つの補正データy6、y5i、y4i、y3が出力される。
乗算部154は、入力された4つの画像データと線形補間演算部164でマルチレーザ間線形補間された4つの補正データをそれぞれ乗算し、露光データを生成する。各レーザは、生成された露光データをもとに、並列に駆動される。
外部のパソコン(図示せず)からの画像データ151が入力すると、ラインバッファ制御部152に送られ、マルチレーザ数のラインバッファ153に蓄積される。ラインバッファ153に蓄積された画像データは、BD信号135のタイミングで、ラインバッファ153からマルチレーザ数分のデータとして並列に読み出され、乗算部154に送られる。
ここで、感光ムラ補正部161a、161bは、それぞれテーブルメモリ160a、160bから補正データを読み出し、データバス171を経由して適合処理部163に入力する。適合処理部163で処理された補正データは、線形補間演算部164でマルチレーザ間線形補間演算が行われた後、乗算部154に伝送される。
前述したように、第2の実施形態では、テーブルメモリ160a、161bには、上記2次元の格子プロファイルが格納されている。テーブルメモリ160a、161bから補正データを読み出す際のアドレスは、回転基準位置信号122とBD信号135から特定される。例えば、図8に示すエリア内のG点の補正データを求める場合、テーブルメモリ160から補正データA、C、B、Dが読み出される。
適合処理部163では、前記第1の実施形態で説明した演算に先立って2次元のプロファイル線形補間演算が行われる。図8に示される変数xは、AB間のG点に相当する主走査方向の比率を示す。同様に、変数yは、AC間のG点に相当する副走査方向の比率を示す。G点の補正データGは、線形補間のアルゴリズムを示す数式(2)に従って計算される。
G=(1−x)(1−y)A+x(1−y)B+(1−x)yC+xyD ……(2)
図10は4x4のブロックにおいて主走査方向および副走査方向に8分割された場合に線形補間演算を行った際の補正データのプロファイルを示す図である。図中、X、Y軸は感光体表面の4x4ブロックに対応する。また、Z軸は補正データ量(相対量)に対応し、レーザ光量調整データの元になるものである。
ここで、上記線形補間演算の計算ステップでは、分割して乗算が行われている。G点の補正データGは、線形補間のアルゴリズムを示す数式(2)を変形した、数式(3)に従って計算される。
G={(1−y)A+yC}(1−x)+{(1−y)B+yD}x
=(1−x)E+xF …… (3)
同様に、図8に示すレーザLA、LB、LC、LDのうち、レーザLDのスポットに相当するJ点の補正データについても、B、H、D、Iの4点の補正データに基づくプロファイル線形補間演算が行われる。このとき、テーブルメモリ160からB、H、D、Iの補正データが読み出され、数式(3)と同様の数式(4)に従って、J点の補正データJの演算が行われる。
J={(1−y)B+yD}(1−z)+{(1−y)H+yI}z …… (4)
実際、補正動作中、レーザLAの露光点はG点から主走査方向に移動するので、随時ブロックの境界に達した段階で、上記変数E、Fの副走査線形補間演算が行われる。さらに、E点からF点までの間の主走査線形補間演算が行われ、変数x、E、Fが演算される。また、レーザLDのJ点についても同様である。
このように、プロファイル線形補間では、感光ドラム上の位置に移動に伴い、新たなブロックの先行側の補正データの読み出しと線形補間が行われる。後行側の補正データについては、先ほどの計算結果をそのまま利用することができる。
また、線形補間単位を2の倍数となるように構成することで、x、yの小数乗算としての除算をビットシフトで行うことができる。これにより、テーブルメモリからの読み出しとして、LA、LD用にA〜Dのデータブロック単位で2つのデータの読み出しと、上記線形補間演算のステップ×2の順次処理が1線形補間時間(1μsec)以下で行える演算能力があればよい構成となる。従って、計算の負荷が軽減される。
こうして計算されたプロファイル線形補間演算の結果としてのデータは、レーザLA、LDの各ドラム位置用の2データであり、順次、適合処理部で演算された後、順次、マルチレーザ間線形補間部の内部に送られる。
このように、第2の実施形態の画像形成装置では、プロファイル線形補間単位の2倍のピッチがレーザ書出ズレ量に一致するように、設計がなされている。1μsec後の各レーザの補正データは、線形補間単位でデータを1つずらすだけで、主走査方向のドラム上の正確な位置と対応するようになる。また、レーザLAだけでなく、レーザLDもおのずと対応するようになる。
また、プロファイル線形補間演算部を含む適合処理部は、プロファイル線形補間単位でレーザLAとレーザLDの2点を演算するので、レーザ数に依存せず2つで構成される。また、線形補間の元となる補正データの読出回路のパフォーマンスも、レーザ数に依存せず、2つで構成されるので、回路構成が安価になる。
また、プロファイル線形補間演算を行って密度の高い補正データを生成するので、密度の高い補正データを保持しなくて済み、テーブルメモリに保持されるデータ量を減らすことができる。また、露光点の差である所定の距離間隔が線形補間単位のピッチの整数倍であるので、低コストかつ容易に実現することができる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、本発明は、発光素子の光量変調方式に依存しないので、上記実施形態のようにPWM方式であっても、特許文献4のように電流変調方式であってもよく、いずれの変調方式にも適用可能である。
また、レーザ書出ズレ量とプロファイル線形補間単位のピッチの関係は、前記第2の実施形態のように2対1でも(図8参照)、それ以外の、線形補間単位がより細かい場合でも、整数比であれば、つぎのような効果が得られる。すなわち、主走査方向の感光ドラム上の正確な位置に対応する補正データを随時計算すればよいので、低コストかつ容易に実現することができ、応用が可能である。
また、レーザ書出ズレ量と線形補間単位のピッチの関係が整数比にならない場合でも、補正データの線形補間演算が可能である。図11はレーザ書出ズレ量と線形補間単位のピッチの関係が整数比にならない場合における感光ムラ補正データの線形補間演算を示す図である。図11に示すように、演算処理能力不足や走査速度の可変変調等により、レーザ書出ズレ量と線形補間単位のピッチの関係が整数比にならない場合でも、つぎのような(a)、(b)、(c)構成の選択が可能である。(a)プロファイル線形補間単位から、極力適正な感光ドラム上の位置に対応する線形補間演算された補正データを参照するように制御する構成がある。また、(b)図11に示すようにレーザLAとLDのみをプロファイル線形補間単位のピッチに合わせて、マルチレーザ間線形補間によってレーザ数量と感光ドラム上の位置の対応を精度良く合わせる構成がある。また、(c)レーザLA、LDの2点にそれぞれ専用のプロファイル線形補間演算部を含む適合処理部を備え、演算処理を行う構成がある。図12はレーザLA、LDそれぞれに専用のプロファイル線形補間演算部を含む適合処理部を備えた場合のドラムムラ補正状態を示す図である。
これらの選択肢により、レーザ書出ズレ量の、補正データのズレによる画質劣化を極力小さくしつつ、回路の簡略化を最大限引き出すように構成することが可能である。
また、本発明は、画像形成装置として、本来の印刷装置の他、印刷機能を有するファクシミリ装置、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能等を有する複合機(MFP)であってもよいことは勿論である。また、電子写真方式の画像形成装置として、モノクロ画像形成装置、カラー画像形成装置のいずれに適用されてもよい。
130 感光ドラム
140 システム制御部
150 画像データ処理部
154 感光ドラムムラ補正画像処理部(乗算部)
160a、160b テーブルメモリ(不揮発性メモリ)
161a、161b 感光ムラ補正部
164 線形補間演算部
170 アドレス演算部

Claims (7)

  1. 感光体に照射される光を走査して前記感光体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記感光体に照射される光が主走査方向および副走査方向に所定の距離間隔で離れた露光点となるように配置される少なくとも3つの発光素子と前記少なくとも3つの発光素子から出射される光を同時に走査する走査手段とを有する光源と、
    複数の前記発光素子から出射される光の光量を補正する補正データを前記感光体の表面の位置に対応づけて保持する補正データ保持手段と、
    複数の前記発光素子のうち前記副走査方向において最先行で走査される光の光量を補正するための補正データと、最後行で走査される光の光量を補正するための補正データとをそれぞれの発光素子が露光する露光位置に応じて取得し、前記最先行で走査される光を照射する発光素子のための補正データと前記最後行で走査される光を照射する発光素子のための補正データとに基づいて、前記最先行と前記最後行を除く行を走査する光の光量を補正するための補正データを生成する補正データ生成手段と、
    前記最先行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、前記最後行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、および前記補正データ生成手段によって生成された補正データに基づいて露光データを生成する露光データ生成手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正データ生成手段は、前記最先行で走査される光を照射する発光素子のための補正データと前記最後行で走査される光を照射する発光素子のための補正データとを用いて線形補間演算を行い、前記最先行で走査される光を照射する発光素子と前記最後行で走査される光を照射する発光素子との間に配置される発光素子のための補正データを生成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記補正データ生成手段は、前記所定の距離間隔および走査速度に基づき、前記線形補間演算を行い、前記最先行と前記最後行を除く行を走査する前記発光素子のための補正データを生成することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記補正データ保持手段から前記感光体の表面の位置に対応づけて保持された複数の補正データを取り出し、前記取り出された複数の補正データの線形補間演算を行うことで、前記補正データ保持手段に保持された補正データより密度の高い、前記最先行で走査する前記発光素子のための補正データと、前記最後行で走査する前記発光素子のための補正データとを生成する第2の補正データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成装置。
  5. 前記取り出された複数の補正データの線形補間演算を行う際、前記所定の距離間隔は前記線形補間単位のピッチの整数倍であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記補正データ保持手段は、前記感光体の表面の位置に対応する2次元の補正データを保持することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 感光体に照射される光が主走査方向および副走査方向に所定の距離間隔で離れた露光点となるように配置される少なくとも3つの発光素子と前記少なくとも3つの発光素子から出射される光を同時に走査する走査手段とを有する光源と、複数の前記発光素子から出射される光の光量を補正する補正データを前記感光体の表面の位置に対応づけて保持する補正データ保持手段とを備え、前記感光体に照射される光を走査して前記感光体に画像を形成する画像形成装置の光量補正方法において、
    複数の前記発光素子のうち前記副走査方向において最先行で走査される光の光量を補正するための補正データと、最後行で走査される光の光量を補正するための補正データとをそれぞれの発光素子が露光する露光位置に応じて取得し、前記最先行で走査される光を照射する発光素子のための補正データと前記最後行で走査される光を照射する発光素子のための補正データとに基づいて、前記最先行と前記最後行を除く行を走査する光の光量を補正するための補正データを生成する補正データ生成ステップと、
    前記最先行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、前記最後行で走査される光を出射する前記発光素子のための補正データ、および前記補正データ生成ステップで生成された補正データに基づいて、露光データを生成する露光データ生成ステップとを有することを特徴とする光量補正方法。
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