図1は炊飯器の全体縦断面図を示し、図2はタッチパネルの電源オフ時の画面図を示し、図3は炊飯器の制御回路部分のシステムブロック図を示し、図4は炊飯工程から保温工程に到るタイムチャート図を示し、図5〜図12は各操作時のタッチパネルの画面図を示し、図13〜図16はメニュー等変更時のフローを示す。なお、炊飯器の内鍋は金属製のものでもよいが、以下においては土鍋として説明する。
炊飯器10の全体を図1に示す。炊飯器10は、本体11及び蓋体30からなる。炊飯器本体11は、合成樹脂製の一体成形品からなる外ケース12を有し、この外ケース12の内部には、陶磁器製の内鍋である土鍋13が着脱自在にセットされるとともに、この土鍋13の外側には当該土鍋13の形状に沿った保護枠である内ケース14が設けられる。この内ケース14は、例えばポリエチレンテレフタレート等の耐熱性の合成樹脂製のもので、その底部中央にはサーミスタからなるセンターセンサ15を臨ませるためのセンサ挿入孔が設けられる。
内ケース14の上端は外ケース12の上端と肩部材16を介して一体的に結合される。内ケース14の外側には、土鍋13を誘導加熱する底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19が設けられる。これら底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19は、内ケース14の底部、及び底部から周側部に至る湾曲部の各位置に、内ケース14の底部中央を中心として同心円状にそれぞれ設けられている。
これら底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19の外側には合成樹脂製のコイル支持台20が設けられており、このコイル支持台20がネジ等で内ケース14に取り付けられることにより、底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19は図示する所定位置に位置決め固定される。コイル支持台20の外側には、磁界閉込用のフェライトコア20aが設けられる。また、内ケース14の上部の外周側部には、保温ヒータ22が設けられる。
前記土鍋13は、焼成セラミックスやガラスなどの陶磁器製のもので、この土鍋13の底部には、内ケース14の底部と当接するリング状の脚部13aが形成されている。なお、この脚部13aはリング状のものに限らず、局部的に形成したり、放射状に形成するものでも良い。
この脚部13aは、内ケース14の底部側の底部ワークコイル18と湾曲部側の側部ワークコイル19との間に設けられるとともに、内ケース14との間に一定の隙間が生じるように所定高さに形成される。また、この土鍋13には、底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19のそれぞれに対向する箇所に金属被膜からなる底部発熱体18a及び側部発熱体19aが設けられる。
そして、土鍋13と内ケース14との間の隙間には、耐熱プレート21が設けられる。この耐熱プレート21は、中央に貫通口21aを有する円盤状の耐熱部材であり、底部発熱体18aの熱が下方へ伝わるのを防止している。
これら底部発熱体18a及び側部発熱体19aは、例えば銀ペーストなどを塗布、焼成するなどして形成される。土鍋13の脚部13aは、凹凸のある表面になっているので発熱体を形成することが難しいが、この脚部13aの形成箇所は、底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19のいずれの対向位置から外れているため、炊飯性能への影響はない。なお、発熱体は、銅箔やステンレス製の網(ラス)などのような金属製のものを予め土鍋13の内部に一体的に埋め込んだ構成としても良い。
炊飯スイッチが入れられると底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19により誘起される渦電流に起因したジュール熱により前記底部発熱体18a及び側部発熱体19aが加熱され、両発熱体の加熱により土鍋13が加熱される。
さらに、土鍋13の底部のセンターセンサ15が当接する中央部は、他の部分よりも強度を損なわない程度に若干薄肉に形成されている。土鍋13の中央部を薄肉にすることにより、底部発熱体18a及び側部発熱体19aからの熱が容易にこの薄肉の中央部まで伝導するので、センターセンサ15の検出精度を高めることができ、底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19への通電電力を適切に制御することができる。
符号23は操作部を構成する操作パネルであり、該操作パネル23には、例えばごはん、早炊き、おかゆ、調理、五目ごはん、豆ごはん、おこわおよび保温の各種メニュー等が表示される入力および表示機能を有するタッチパネル60と、メカニカルなタクトスイッチ63である炊飯スイッチ63a、設定を取り消す取消スイッチ63bおよび音声で知らせる音声案内スイッチ63cが配設される。
符号26はマイクロコンピュータが搭載されたマイコン基板、27は底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19への通電制御を行うためのインバータ等を有する電源回路が搭載された電源基板、28は上記の各基板26、27を冷却する基板冷却用フアンである。そして、マイクロコンピュータが搭載されたマイコン基板26には、マイコン制御ユニットが設けられ、図4のタイムチャートに示す炊飯及び保温制御が行われる。
前記蓋体30は、蓋上部材31及び蓋下部材32を有する。蓋上部材31は外周面を形成する樹脂製の部材であり、その中央には調圧ユニット33を有する。蓋下部材32は、蓋上部材31と同様に樹脂製の略リング状の部材であり、その中央部には金属製の放熱板34が取り付けられる。そして、放熱板34には蓋ヒータ34aおよび蓋センサ35aが設けられる。また、前記調圧ユニット33は、内部に蒸気通路36及び蒸気弁37を有し、内部の蒸気圧を調圧する。更に、放熱板34の下方には着脱自在に内蓋35が取り付けられる。
前記蓋体30は、炊飯器10の後方に設けられるヒンジ機構38に開方向の力を付与されて軸支され、炊飯器10の前方に設けられるロック部材39を押圧することにより開蓋される。
次に、炊飯及び保温制御用のマイコン制御装置100を中心とするワークコイル18、19及び保温ヒータ22、蓋ヒータ34aの制御回路部の概略を図3に示す。図中、符号40が炊飯・保温制御用のマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット40はマイクロコンピュータを中心とし、例えば温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータ及び蓋ヒータ等駆動制御回路部、電源回路部、表示部、操作スイッチ等を各々備えて構成されている。
前記土鍋13底壁部に当接されるセンターセンサ15に対応して設けられる温度検知回路41には、センターセンサ15および蓋センサ35aによる鍋温度検知信号が入力される。また、前記ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路42、同期トリガー回路43、IGBT駆動回路44、IGBT45、共振コンデンサ46によって形成されている。共振コンデンサ46等により鍋に適した共振状態での加熱制御が行われる。
そして、前記マイコン制御ユニット40により、炊飯及び保温の各工程に応じた土鍋13に適した前記底部ワークコイル18及び側部ワークコイル19の出力値及び同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)が選定され、前記パルス幅変調回路42等を制御することにより、土鍋13に適した炊飯及び保温制御が行われ、均一な吸水作用と加熱ムラのないごはんの炊き上げ並びに良質な保温作用を実現するための適切な加熱出力制御が行われるようになっている。
なお、符号Dは前記IGBT45の保護ダイオード、符号48は、家庭用AC電源47との間に挿入された前記ワークコイル駆動用のダイオードブリッジを内蔵した整流回路、49はその平滑回路である。
一方、符号22は保温ヒータ、34aは蓋ヒータであり、保温ヒータ22は保温ヒータ駆動回路50により、蓋ヒータ34aは蓋ヒータ駆動回路51により、それぞれ所望の出力とデューティー比でON,OFF駆動されるようになっている。さらに、符号64はLED表示部、60cはタッチパネル60に接続されるタッチパネル通信、60はタッチパネル、63aおよび63bはそれぞれメカニカルなタクトスイッチからなる炊飯スイッチおよび取消スイッチである。なお、52はクロック基準制御信号形成用の発振回路、53はリセット回路である。
次に上述のマイコン制御ユニット40を使用して行われる炊飯及び保温制御について、図4のタイムチャートを参照して説明する。
炊飯工程では、ワークコイル18、19の出力を所定値に上げることにより、まずお米に水を吸水させるための吸水工程があり、お米に充分な吸水が行われると、出力を急激に上げ、お米を一気に炊き上げる昇温工程があり、この昇温工程での昇温時間に基づいて土鍋13内の米飯量である合数が判定され、その米飯量の合数に基づいて以後の沸騰維持時間が決定される。その後、むらし工程で炊き上がったごはんを充分むらし、ごはんを最適な状態にして炊飯工程を終了する。炊飯工程が終了すると保温工程に移行し、所定時間保温される。これらの制御はマイクロコンピュータのメモリに記憶される所定のプログラムを実行することにより行われる。
次に本発明のタッチパネルの入力および表示機能等について説明する。図2に電源オフ画面である操作パネル23を示す。操作パネル23は、タッチパネル60と、3個のメカニカルスイッチ63と、1個のLED64を有する。
タッチパネル60は、図に示すように16個のタッチセンサ部61と表示部62とを有する。タッチセンサ部61は、指で触れることにより信号を入力する機能と文字等を表示する機能を有する。各タッチセンサ部61は、右側の8個のタッチセンサ部61の群からなる右表示領域60aと、左側の8個のタッチセンサ部61の群からなる左表示領域60bを有し、多くの場合各表示はそれぞれの領域60a、60b毎に行われる。即ち、画面を2分割した表示である。なお、複数個のタッチセンサ部61で文字を表示することもできる。
表示部62は、タッチパネル60上の16個のタッチセンサ部61の下側の領域に設けられ、ユーザーに対し次の動作を指示したり、或いは現在の動作を表示したり等する。
前記3個のメカニカルスイッチ63は、炊飯スイッチ63a、取消スイッチ63bおよび音声案内スイッチ63cからなり従来のメカニカルなタクトスイッチに相当するものであり、タッチパネル60の下側(ユーザーにとっては手前側)の操作パネル23上に見やすい状態で配置される。
メカニカルスイッチ63のうち、特に炊飯スイッチ63a、取消スイッチ63bは確実な炊飯並びに確実な取り消しを要求されるものであり、確実に操作される必要がある。これらスイッチは、タッチパネル60上に設けることもできるが、タッチパネル60上に設けると、タッチパネル60はタッチパネル通信60c(図3参照)に接続されるためどうしてもノイズが生じる恐れがあるとともに、他の表示との関係でその表示をあまり大きくできないという制約がある。また、ユーザーが必要以上の力でタッチパネル60を押圧した場合、タッチパネル60が損傷する場合も生じる。
しかしながら、上記のようにメカニカルスイッチにし、分かり易い箇所に設け、且つクリック感を持たせることにより、確実な操作が可能になるとともに、多少乱暴にスイッチを押圧したとしてもスイッチが損傷する恐れは小さいため、ユーザーに対し信頼感並びに安心感を与えることができる。
また、前記音声案内スイッチ63cは、次にユーザーが行うべき動作、並びに動作中の状態等を音声で指示するためのものであるが、夜中等ユーザーが音を好まない場合もあるためユーザーが必要に応じて選択できるようにメカニカルスイッチとして分かり易い箇所に設けたものであり、やはりユーザーにとって利便性の高いものである。
LED64は、1個からなり図に示すように表示部62の下側で、且つ炊飯スイッチ63aと取消スイッチ63bとの間に設けられ、表示部62での動作が実行されていること等をユーザーに知らせる。例えば、メニュー操作時には白表示、炊飯時は赤表示、予約時には緑表示、保温時は黄表示をする。このように1個のLED64で各動作の実行等を表示することにより、部品点数を大幅に低減することができる。
次にタッチパネル60の表示並びに操作について説明する。炊飯器に通電する操作初期時には、タッチパネル60に図5の初期画面の表示がなされる。表示は、タッチセンサ部61の右表示領域60aに前回実行したメニューを表示し、左表示領域60bに時刻65、予約スイッチ66およびメニュースイッチ67を表示するものである。なお、時刻65は全ての画面で表示している。この場合、右表示領域60aが請求項1の前回メニュー表示画面領域に相当し、左表示領域60bが請求項1のメニュー選択表示画面領域に相当する。
そして、右表示領域60aは、前回実行したメニューがごはんメニューで、その詳細は白米を使用し、火加減は弱火であったことを白米スイッチ71aおよび火加減弱スイッチ72aを表示することにより表示している。左表示領域60bの予約スイッチ66は、今回実行するメニューを予約する場合に押されるスイッチであり、メニュースイッチ67は、前回実行したごはん以外のメニューを選択する場合に押されるスイッチである。そして、右表示領域60aの白米スイッチ71aおよび火加減弱スイッチ72a、或いは、左表示領域60bの予約スイッチ66およびメニュースイッチ67を押すことによりメニュー等の変更が行われる。
また、表示部62には、炊飯文字と下向き白三角62aが表示される。この炊飯文字と下向き白三角62aは、今回実行するメニューが前回実行したごはんメニューと同じ場合には炊飯スイッチ63aを押圧して下さいとの指示表示であり、ユーザーは、今回実行するメニューが前回実行したごはんメニューと同じ場合には、炊飯スイッチ63aを押すと前回のごはんメニューが直ちに実行される。この場合、ユーザーがスイッチを押す回数は1回でよいことになる。
そして、メニューを変更する場合はメニュースイッチ67を押すことに行われ、米種を変更する場合は白米スイッチ71aを押すことにより行われ、火加減を変更する場合は火加減弱スイッチ72aを押すことにより行われる。
そして、選択したメニューが実行されると図6に示す炊飯中画面が表示されるとともに、LED64が赤色に点灯し、ユーザーに炊飯中であることを知らせる。なお、この段階で取消スイッチ63bを押すと初期画面に戻る。
図7は、前回実行したメニュー以外のメニューを選択した場合のメニュー選択画面である。即ち、図5でメニュースイッチ67が押されると保温スイッチ70a、ごはんスイッチ70b、早炊きスイッチ70c、おかゆスイッチ70d、調理スイッチ70e、五目ごはんスイッチ70f、豆ごはんスイッチ70hおよびおこわスイッチ70jの8つのスイッチがタッチセンサ部61の全面にわたり表示され、更に、表示部62に、時刻とメニューを選んで下さいとの文字62bが表示される。なお、各メニューアイコンを押すことにより、そのメニューの炊き方のポイントや注意を表示するようにしてもよい。
例えば、前回のメニューがおかゆで、今回、ごはんメニューで無洗米と火加減中に変更する場合、ユーザーはごはんスイッチ70bを押す。すると図8の米種・火加減選択画面が表示される。図8の左表示領域60bは図5と同じものである。右表示領域60aにはごはんメニューである白米スイッチ71a、無洗米スイッチ71b、玄米スイッチ71cおよび分づきスイッチ71dとともに、火加減弱スイッチ72a、火加減中スイッチ72bおよび火加減強スイッチ72cが表示され、更に、表示部62に、お米と火加減を選んで下さいとの文字62cが表示される。また、前回のごはんメニューで採用した米種と火加減とが白米および火加減弱であれば白米スイッチ71aおよび火加減弱スイッチ72aが例えば黒塗りで表示される。なお、火加減弱スイッチ72a、火加減中スイッチ72bおよび火加減強スイッチ72cはおこげの程度を小、中、大で作成するスイッチである。
ユーザーが無洗米スイッチ71bを押し、次いで火加減中スイッチ72bを押すと図9の選択終了画面が表示される。図9の左表示領域60bは図5と同じものであり、右表示領域60aには今回選択したごはんメニューとともに、無洗米スイッチ71bおよび火加減中スイッチ72bが表示され、更に、表示部62に、炊飯文字と下向き白三角62aが表示される。
ユーザーが右表示領域60aに表示されるごはんメニューで、すぐに炊飯を開始したい場合には、炊飯スイッチ63aを押す。すると図4のタイムチャートによる炊飯制御が開始され、LED64が赤色に点灯する。
ユーザーが右表示領域60aに表示されるごはんメニューを再度変更する場合には、メニュースイッチ67を押す。すると再度図7のメニュー選択画面が表示されので、ユーザーは必要とするメニューを表示に従って順次入力し、図9の画面に至る。また、米種或いは火加減を変えたい場合には無洗米スイッチ71b或いは火加減中スイッチ72bを押すことになる。そして、すぐに炊飯を開始したい場合には、炊飯スイッチ63aを押す。すると図4のタイムチャートによる炊飯制御が開始され、LED64が赤色に点灯することになる。
ユーザーが右表示領域60aに表示されるメニューを予約する場合には、予約スイッチ66を押す。すると図10の段階予約画面が表示される。予約メニューでは、右表示領域60aにユーザーが選択したメニュー、例えばごはんメニュー表示され、左表示領域60bに段階予約画面が表示される。
左表示領域60bの段階予約画面には、朝、昼、晩の3段階の予約メニュー、即ち、予約1は朝の7時、予約2は昼の12時、予約3は晩の18時というように予約1スイッチ73a、予約2スイッチ73b、予約3スイッチ73cが炊き上がり時間である7時、12時、18時とともに表示され、更に、表示部62に、時刻と予約時間を選んで下さいとの文字62dが表示される。
晩ごはんであれば、予約3が選択される。ユーザーが予約3スイッチ73cを押すと、図11の時分予約画面が表示される。図11は、右表示領域60aにユーザーが選択したごはんメニューが表示され、左表示領域60bには、ユーザーが選択した予約時間(この場合、18時)と時間および分の選択画面が表示され、更に、表示部62に、時刻と予約時間を時分スイッチで設定して下さいとの文字62eが表示される。
時間および分の選択画面は、時間用の上向き黒三角スイッチ74aと下向き黒三角スイッチ74b、分用の上向き黒三角スイッチ75aと下向き黒三角スイッチ75bを表示するものであり、炊き上がり時間である予約時間が例えば17時30分であれば、ユーザーは、時間用の下向き黒三角スイッチ74bを1回押し、分用の上向き黒三角スイッチ75aを3回押すことになる。なお、分用の設定は1回で10分単位で変更可能に設定されている。
ユーザーが予約時間を設定し、しばらく経つと図12の予約中画面が表示される。図12は、右表示領域60aにユーザーが選択したごはんメニューが表示され、左表示領域60bには、ユーザーが選択した炊き上がり予約時間(この場合、17時30分)とともに、予約中の文字が表示され、更に、表示部62に、時刻と予約中の文字62fが表示される。そして、LED64が緑色に点灯する。なお、予約時においては、予約のどの段階にあっても取消スイッチ63bが押されると図5の初期画面に戻る。このように、メニュー選択表示画面領域である左表示領域60b及び前回メニュー表示画面領域である右表示領域60aには、それぞれ複数の選択スイッチを設け、それぞれの領域毎で変更可能に設定されているため、操作が手軽で且つ容易になる。
次いで、各画面を用いたフローを説明する。図13は火加減を火加減弱から火加減中に変更するフローである。炊飯器に通電されると、ステップS1でタッチパネル60に初期画面が表示される。この初期画面は図5と同じものであり、右表示領域60aに前回メニューの白米で火加減弱のごはんメニューが表示される。今回のメニューが前回メニューと同じであれば、炊飯スイッチ63aを押す。
すると、ステップS2に進み炊飯中画面が表示される。この炊飯中画面は図6と同じものであり、右表示領域60aに前回メニューの白米で火加減弱のごはんメニューが表示され、左表示領域60bに炊き上がりまでの所要時間が表示され、その後炊飯が開始される。ステップS2で取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーは初期画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS1で前回メニューの火加減を変更する場合、右表示領域60aの火加減弱スイッチ72aを押すことになる。火加減弱スイッチ72aが押されるとステップS3に進む。ステップS3では火加減弱スイッチ72a、火加減中スイッチ72bおよび火加減強スイッチ72cが表示されるとともに、前回選択された火加減弱スイッチ72aは黒塗り(確認のための印)で表示される。ステップS3の画面で所定時間無操作の状態が続いたり、或いは取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS3の画面で火加減中スイッチ72bが押されると、ステップS4の確認画面に進み火加減中スイッチ72bが黒塗りで表示される。その後所定時間経過すると、ステップS5の画面が表示される。ステップS5の画面は、ステップS1の画面の火加減弱スイッチ72aが火加減中スイッチ72bに変更したものである。
ユーザーはステップS5の画面で選択したメニューが正しいかを確認して炊飯スイッチ63aを押す。炊飯スイッチ63aが押されると、ステップS6の画面が表示される。ステップS6の画面は、炊飯中画面であり、図6に相当するものである。ステップS6で取消スイッチ63bが押されるとステップS5に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。ステップS6で取消スイッチ63bが押されないと炊飯が開始される。
図13の場合、変更しない場合は、炊飯スイッチ63aの1回の押圧で済むことになり、変更する場合は、火加減弱スイッチ72a、火加減中スイッチ72bおよび炊飯スイッチ63aの3回の押圧で済むことになる。
図14は米種を白米から無洗米に変更するフローである。炊飯器に通電されると、ステップS1でタッチパネル60に初期画面が表示される。この初期画面は図5と同じものであり、右表示領域60aに前回メニューの白米で火加減弱のごはんメニューが表示される。今回のメニューが前回メニューと同じであれば、炊飯スイッチ63aを押す。
すると、ステップS2に進み炊飯中画面が表示される。この炊飯中画面は図6と同じものであり、右表示領域60aに前回メニューの白米で火加減弱のごはんメニューが表示され、左表示領域60bに炊き上がりまでの所要時間が表示され、その後炊飯が開始される。ステップS2で取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーは初期画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS1で前回メニューの米種を変更する場合、右表示領域60aの白米スイッチ71aを押すことになる。白米スイッチ71aが押されるとステップS3に進む。ステップS3では白米スイッチ71a、無洗米スイッチ71b、玄米スイッチ71cおよび分づきスイッチ71dが表示されるとともに、前回選択された白米スイッチ71aは黒塗りで表示される。ステップS3の画面で所定時間無操作の状態が続いたり、或いは取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS3の画面で無洗米スイッチ71bが押されると、ステップS4の確認画面に進み無洗米スイッチ71bが黒塗りで表示される。その後所定時間経過すると、ステップS5の画面が表示される。ステップS5の画面は、ステップS1の画面の白米スイッチ71aが無洗米スイッチ71bに変更したものである。
ユーザーはステップS5の画面で選択したメニューが正しいかを確認して炊飯スイッチ63aを押す。炊飯スイッチ63aが押されると、ステップS6の画面が表示される。ステップS6の画面は、炊飯中画面であり、図6に相当するものである。ステップS6で取消スイッチ63bが押されるとステップS5に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。ステップS6で取消スイッチ63bが押されないと炊飯が開始される。
図14の場合、変更しない場合は、炊飯スイッチ63aの1回の押圧で済むことになり、変更する場合は、白米スイッチ71a、無洗米スイッチ71bおよび炊飯スイッチ63aの3回の押圧で済むことになる。
図15はごはんメニュー、米種および火加減を変更するフローである。炊飯器に通電されると、ステップS1でタッチパネル60に初期画面が表示される。この初期画面は、右表示領域60aに前回メニューの白米でのおかゆメニューが表示される。今回のメニューが前回メニューと同じであれば、図13および図14と同様に炊飯スイッチ63aを押すだけの操作で済むことになる。
ステップS1でおかゆメニューを変更する場合、右表示領域60aの白米スイッチ71aを押す。白米スイッチ71aが押されるとステップS2に進む。ステップS2では図7と同じメニュー選択画面、即ち、保温スイッチ70a、ごはんスイッチ70b、早炊きスイッチ70c、おかゆスイッチ70d、調理スイッチ70e、五目ごはんスイッチ70f、豆ごはんスイッチ70hおよびおこわスイッチ70jが表示されるとともに、前回選択されたごはんスイッチ70bは黒塗りで表示される。ステップS2の画面で取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS2の画面でごはんスイッチ70bが押されると、ステップS3に進む。ステップS3の画面は図8の米種・火加減選択画面に相当するものであり、右表示領域60aに白米スイッチ71a、無洗米スイッチ71b、玄米スイッチ71cおよび分づきスイッチ71dとともに、火加減弱スイッチ72a、火加減中スイッチ72bおよび火加減強スイッチ72cが表示され、更に、前回ごはんメニューで選択された白米スイッチ71aと火加減弱スイッチ72aとが黒塗りで表示される。ステップS3の画面で取消スイッチ63bが押されるとステップS1に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。
ステップS3で無洗米スイッチ71bおよび火加減中スイッチ72bが押されるとステップS4の確認画面に進む。ステップS4の確認画面は、押された無洗米スイッチ71bおよび火加減中スイッチ72bを黒塗りで表示するもの有り、ユーザーが確認後所定時間経過するとステップS5の選択終了画面が表示される。ステップS5の画面は図9と同様のもので、ステップS1の画面のおかゆの絵をごはんの絵に、白米スイッチ71aを無洗米スイッチ71bに変更し、更に火加減中スイッチ72bを表示するものである。
ユーザーはステップS5の画面で選択したメニューが正しいかを確認して炊飯スイッチ63aを押す。炊飯スイッチ63aが押されると、ステップS6の画面が表示される。ステップS6の画面は、炊飯中画面であり、図6に相当するものである。ステップS6で取消スイッチ63bが押されるとステップS5に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。ステップS6で取消スイッチ63bが押されないと炊飯が開始される。
図15のステップS1〜ステップS6の場合、メニュースイッチ67、ごはんスイッチ70b、無洗米スイッチ71b、火加減中スイッチ72bおよび炊飯スイッチ63aの5回の押圧で済むことになる。
ステップS3で白米および火加減弱を選択する場合、無操作で済むことになる。即ち、ステップS3で所定時間操作をしないとステップS7に進む。ステップS7の画面は、ステップS1の画面のおかゆの絵をごはんの絵に変更し、前回使用した白米スイッチ71aおよび火加減弱スイッチ72aを表示するものである。
ユーザーはステップS7の画面で選択したメニューが正しいかを確認して炊飯スイッチ63aを押す。炊飯スイッチ63aが押されると、ステップS8の画面が表示される。ステップS8の画面は、炊飯中画面であり、図6に相当するものである。ステップS8で取消スイッチ63bが押されるとステップS7に戻る。ユーザーはその画面から再度必要な操作を行うことになる。ステップS8で取消スイッチ63bが押されないと炊飯が開始される。
図15のステップS1〜ステップS3、ステップS7、ステップS8の場合、メニュースイッチ67、ごはんスイッチ70bおよび炊飯スイッチ63aの3回の押圧で済むことになる。
図16は予約設定フローである。ステップS1に図15で選択したステップS5の選択終了画面を示す。即ち、ステップS1の画面(図15のステップS5の画面、或いは図9の画面)において、表示されたメニューを予約しない場合には炊飯スイッチ63aを押す。
すると、ステップS2に進み炊飯中画面が表示される。この炊飯中画面は図6に相当するものであり、右表示領域60aに選択した無洗米で火加減中のごはんメニューが表示され、左表示領域60bに炊き上がりまでの所要時間が表示され、その後炊飯が開始される。
ステップS1で予約する場合、予約スイッチ66が押される。予約スイッチ66が押されると、ステップS3の段階予約画面が表示される。ステップS3の段階予約画面は図10と同じもので、右表示領域60aに、ユーザーが選択した無洗米スイッチ71bおよび火加減中スイッチ72bが表示され、左表示領域60bには、朝、昼、晩の3段階の予約メニュー、即ち、予約1は朝の7時、予約2は昼の12時、予約3は晩の18時というような予約1スイッチ73a、予約2スイッチ73b、予約3スイッチ73cが炊き上がり時間である7時、12時、18時とともに表示される。予約時間が17時30分であれば、予約3スイッチ73cが押されることになる。
予約3スイッチ73cを押すと、ステップS4の確認画面に進み、予約3スイッチ73cを黒塗りで表示する。
取消スイッチ63bが押されることなく所定時間経過すると、ステップS5の時分予約画面が表示される。ステップS5の時分予約画面は図11と同じもので、右表示領域60aに、ユーザーが選択した無洗米スイッチ71bおよび火加減中スイッチ72bが表示され、左表示領域60bには、ユーザーが選択した予約時間(この場合、18時)と時間および分の選択画面(上向きで黒塗りの三角形のスイッチ74aと下向きで黒塗りの三角形のスイッチ74bを上下に配置したもの)が表示される。
炊き上がり時間である予約時間が例えば17時30分であれば、ユーザーは、時間用の下向き黒三角スイッチ74bを1回押すことになる。時間用の下向き黒三角スイッチ74bが押されると、ステップS6に進み、画面に17時が表示される。
次いで、分用の上向き黒三角スイッチ75aを3回押す(分用は1回で10分単位で変更可能に設定されている。)。分用の上向き黒三角スイッチ75aが3回押されると、ステップS7に進み、画面に17時30分が表示される。
ユーザーはステップS7の画面を確認し、間違いがなければ炊飯スイッチ63aを押す。炊飯スイッチ63aが押されると、ステップS8の画面が表示される。ステップS8の画面は、予約中画面であり、図12と同じものである。ステップS8で取消スイッチ63bが押されないと炊飯が開始される。なお、予約の場合には、ステップS4〜ステップS8のどの段階でも取消スイッチ63bを押すことが可能であり、且つどの時点で押されても全てステップS3に戻る。
上記したように、タッチパネル60には、1つの選択スイッチで選択できるものだけを表示させ、且つその中からダイレクトに選択できるようにした。更に、前回使用したメニューを画面に表示させ、前回使用したメニューでの変更であれば、その表示画面上で変更できるようにした。即ち、タッチを活かしたシンプルさ、迷わせない操作誘導、タクトスイッチの確実な既操作感で、安心で確実な操作をコンセプトにするとともに、すぐに使えるメニュー画面であり、情報量が少なく見やすくシンプルなメニューであり、設定内容を全てタッチ可能にすることで、自由で直感的な操作感であり、重要な操作はタクトスイッチで行い、確実な既操作感を特徴とするものである。
本発明は、前記実施例の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能であり、例えば、加熱手段はヒータでもよく、内鍋も金属製等、どのような材質のものでもよい。