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JP5332561B2 - ロボットの制御方法およびロボットの制御システム - Google Patents

ロボットの制御方法およびロボットの制御システム Download PDF

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Description

本発明は、自走するロボットの制御方法およびその制御システムに関する。
近年、生産工場では工程のオートメーション化が進み、ロボットの導入が進められている。その一例として、工場内などの定められた通路を走行し、部品などを各ラインに供給する自走式ロボットが用いられている(例えば特許文献1参照)。
工場内で複数の自走式ロボットを用いた場合、複数の経路が合流する合流点付近で、ロボット同士が衝突する危険性がある。このため、通路の合流点において、規則を決めて合流点におけるロボットの通行方法を設定している。
特開平6−75627号公報
しかしながら、ロボットが規則に従って通行してロボットの衝突を回避できるが、通行の多い通路でロボットが渋滞することがあり、効率の良いロボットの通行ができないという課題がある。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例のロボットの制御方法は、複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御方法であって、通路の合流点に第1領域を設け、さらに前記第1領域の外側に第2領域を設け、前記第1領域に複数の前記ロボットが進行した場合に、優先順位の低い前記ロボットを待機させると共に優先順位の高い順番に前記ロボットを走行させ、かつ、走行した前記ロボットに後続する前記ロボットが前記第2領域に存在している場合には、先頭の前記ロボットに続いて前記第2領域に存在している前記ロボットが走行することを特徴とする。
この制御方法によれば、第1領域に複数のロボットが進行した場合に、優先順位の高い順番にロボットを走行させて、合流点でのロボットの衝突を回避する。そして、この順番に走行するロボットに後続のロボットが第2領域に存在する場合には、先頭のロボットに続いて第2領域に存在するロボットも走行する。
このようにして、通路の合流点でロボットが衝突することを回避しつつ、ロボットが合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
[適用例2]上記適用例にかかるロボットの制御方法において、合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の認識は、合流点の上方に設けられた視覚センサにより認識することが望ましい。
この制御方法によれば、通路の合流点の上方に設けられた視覚センサにより、第1領域および第2領域におけるロボットの存在を認識する。このため、合流点における複数のロボットの存在を容易に認識できる。また、合流点の情報をモニタとして管理することも可能である。
[適用例3]上記適用例にかかるロボットの制御方法において、合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の有無を知る合流点情報を、無線によりそれぞれの前記ロボットに送信することが望ましい。
この制御方法によれば、合流点情報を無線によりそれぞれのロボットに送信することから、情報の伝達を迅速に行うことができ、合流点でのロボットの通行を円滑にすることができる。
[適用例4]本適用例のロボットの制御方法は、複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御方法であって、通路の合流点に第1領域を設け、さらに前記第1領域の外側に第2領域を設け、前記第1領域に複数の前記ロボットが進行した場合に、優先順位の低い前記ロボットを待機させると共に優先順位の高い前記ロボットを走行させ、順次、先に走行した前記ロボットの左側または右側の前記ロボットから走行し、かつ、走行した前記ロボットに後続する前記ロボットが前記第2領域に存在している場合には、先頭の前記ロボットに続いて前記第2領域に存在している前記ロボットが走行することを特徴とする。
この制御方法によれば、第1領域に複数のロボットが進行した場合に、まず優先順位の高いロボットを走行させ、次に先に走行したロボットの左側または右側のロボットから走行させることで、合流点におけるロボットの衝突を回避する。
そして、この順に走行するロボットに後続のロボットが第2領域に存在する場合には、先頭のロボットに続いて第2領域に存在するロボットも走行する。
このようにして、通路の合流点でロボットが衝突することを回避しつつ、ロボットが合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
[適用例5]上記適用例にかかるロボットの制御方法において、合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の認識は、合流点の上方に設けられた視覚センサにより認識することが望ましい。
この制御方法によれば、通路の合流点の上方に設けられた視覚センサにより、第1領域および第2領域におけるロボットの存在を認識する。このため、合流点における複数のロボットの存在を容易に認識できる。また、合流点の情報をモニタとして管理することも可能である。
[適用例6]上記適用例にかかるロボットの制御方法において、合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の有無を知る合流点情報を、無線によりそれぞれの前記ロボットに送信することが望ましい。
この制御方法によれば、合流点情報を無線によりそれぞれのロボットに送信することから、情報の伝達を迅速に行うことができ、合流点でのロボットの通行を円滑にすることができる。
[適用例7]本適用例のロボットの制御システムは、複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御システムであって、通路の合流点に第1領域を設け、さらに前記第1領域の外側に第2領域を設け、外部からの信号を受信する受信部と、走行を制御するコントローラと、を備えるロボットと、合流点の前記第1領域および前記第2領域におけるロボットの存在を認識するセンサと、前記センサの情報から合流点における前記第1領域および前記第2領域の情報を生成する合流点情報生成部と、前記合流点情報生成部で生成された合流点情報をそれぞれ前記ロボットに送信する送信部と、を有し、前記ロボットが受信した合流点情報をもとに前記ロボットの走行を制御することを特徴とする。
この制御システムによれば、合流点の第1領域および第2領域におけるロボットの存在の認識をセンサが認識する。このセンサの情報から合流点情報生成部が合流点情報を生成して、送信部からロボットの受信部に送信する。そして、ロボットが受信した合流点情報をもとにロボットの走行を制御する。
このようにすれば、第1領域におけるロボットの存在を認識して、各ロボットが衝突するのを回避することができる。さらに、第2領域のロボットの存在を認識して、後続のロボットの通行を把握でき、通行量の多い通路を認識でき、ロボットが合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
[適用例8]上記適用例にかかるロボットの制御システムにおいて、合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の認識は合流点の上方に設けられた視覚センサにより認識することが望ましい。
この制御システムによれば、通路の合流点の上方に設けられた視覚センサにより、第1領域および第2領域におけるロボットの存在を認識する。このため、合流点における複数のロボットの存在を容易に認識できる。また、合流点の情報をモニタとして管理することも可能である。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1はロボット制御システムの構成を示す概略図である。図2は通路の合流点の一例を示す概略平面図であり、図3は図2の通路の合流点を示す概略側面図である。
図1に示すように、ロボット10はコントローラ11、受信部12、各種センサ13、駆動制御部14、駆動機構15、バッテリ16などを備えている。
コントローラ11には受信部12、各種センサ13、駆動制御部14、そして駆動制御部14に駆動機構15が接続されている。コントローラ11からの制御信号に基づいて各種の処理が実行される。また、各種の処理の結果、受信信号、各種センサ13からの情報をコントローラ11へ提供する。
受信部12はアンテナ12aを介して、外部との無線通信を実行する。各種センサ13はCCDカメラ、マイクロホンなどのセンサであり周囲の状況を認識する。駆動制御部14はコントローラ11からの指令に基づいて駆動機構15を制御することにより、走行用車輪などを制御してロボット10の走行、停止および操舵を実行する。
バッテリ16は各構成要素に対して電力を供給する電源装置として機能する。
通路の合流点には第1のセンサ21、第2のセンサ22が配置されている。この第1のセンサ21および第2のセンサ22は視覚センサで構成され、CCDカメラが用いられている。第1のセンサ21および第2のセンサ22は合流点情報生成部23に接続され、CCDカメラで捉えた画像から合流点におけるロボット10が認識され、その情報を生成する。
合流点情報生成部23は送信部24に接続され、合流点情報は送信部24からアンテナ24aを介して各ロボットに送信される。
上記の構成の自走式のロボットは複数備えられ、合流点を含む通路を走行する。
次に、通路の合流点について説明する。ここでは、四方からの通路が合流する合流点を例にとり説明する。なお、合流点とは三方以上からの通路が合流する部分をいう。
図2に示すように、通路5が四方から合流する合流部8(図中斜線部分)を有して合流点を形成している。合流点には合流部8を含む第1領域6および、第1領域6の外側に第2領域7が設定されている。
このように、通路5を走行するロボット10は、合流部8に進入する前に第2領域7を通った後に第1領域6を通過する。
第1領域6および第2領域7に進入するロボット10は、図3に示すように、合流点の上方の天井などに固定されたCCDカメラ3,4により認識される。
第1領域6は、第1のセンサとしてのCCDカメラ3の撮像範囲内に設定され、第2領域7は第2のセンサとしてのCCDカメラ4の撮像範囲内に設定されている。なお、第2領域7はCCDカメラ4の撮像範囲からCCDカメラ3の撮像範囲を引いた部分として処理される。なお、1台のCCDカメラを用いて、画像内に第1領域6、第2領域7を設定して利用することも可能である。
次に、上記のような通路の合流点をロボットが走行する動作について説明する。
図4は本実施形態の概略動作を示すフローチャートである。図5、図6、図7、図8は、合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図である。
まず、通路をロボットが走行開始し(ステップS11)、ロボットが合流点の第2領域に進入する(ステップS12)。
ここで、受信した合流点情報またはロボットに設けられたカメラなどのセンサの情報を基に、前を走行しているロボットが第1領域にいないかを確認する(ステップS13)。前を走行しているロボットが第1領域にいないときには、ロボットが第1領域に進入する(ステップS15)。このとき、第1領域に他のロボットが通行していないかを受信した合流点情報から確認する(ステップS16)。第1領域に他のロボットが通行していないときには、同じタイミングで他のロボットが第1領域に進入していないかを確認する(ステップS18)。同じタイミングで他のロボットが第1領域に進入していないときには、ロボットが所定の方向に向かって合流点を通過する(ステップS19)。
このロボットの通行動作は、例えば、図5に示すように合流点において1台のロボット10が通行する場合である。通路5を一方から走行するロボット10が合流点における第2領域7および第1領域6に入ったところで、第1領域6を通行するロボットがいないことを確認して合流点での通行が行われる。
また、ステップS16において、第1領域に他のロボットが通行している場合には、その場でロボットの走行を停止し(ステップS17)、通行しているロボットが第1領域から外に出るまで待ち、その後、ステップS18以降の動作を行う。
この通行動作は、例えば、図6に示すように合流点において2台のロボット10a,10bが通行する場合である。詳しくは、先に他のロボット10bが合流点を通行中に、ロボット10aが第1領域6に進行してきた場合である。ロボット10bが合流点を通行中において、第1領域6に進入したロボット10aは走行を停止し、ロボット10bが第1領域6から出て行った後に、ロボット10aが所定の方向に通行する。
次に、ステップS18において、同じタイミングで複数のロボットが第1領域に入ったときには、他のロボットの優先順位が低いかを確認する(ステップS22)。他のロボットの優先順位が低い場合には、ステップS19に移り、合流点を通過する。
また、優先順位が他のロボットの方が高い場合には、走行を停止する(ステップS23)。そして、優先順位の高いロボットが順に走行後、第1領域内に残ったロボットの中で、優先順位が他のロボットより高くなったときにステップS19に移り、合流点を通過する。なお、各ロボットの通行における優先順位は、予め決められている。
この通行動作について、図7を用いて説明する。例えば、四方からの通路5が合流する合流点において、同じタイミングで各通路5からロボットが第1領域6に入ったときの通行動作について説明する。なお、各ロボットの通行の優先順位をロボット10A,10B,10C,10Dの順に予め設定されている。
図7(a)に示すように、四方の通路5からロボットが走行し、同じタイミングでロボットが第1領域6に入った場合を想定する。この場合、通行の優先順位が高いロボット10Aが先に走行し、ロボット10Aより優先順位の低いロボット10B,10C,10Dは停止する。ロボット10Aが合流点を通行して、第1領域6から出て行くと図7(b)に示すように、次に残ったロボット10B,10C,10Dの中で優先順位が高いロボット10Bが所定の方向に合流点を通過する。
続いて、優先順位の順にロボット10C、ロボット10Dの順に合流点を通過して行く。なお、この通行動作は三方または二方の通路5からロボットが走行し、同じタイミングでロボットが第1領域6に入った場合も同様である。
次にステップS13において、前を走行しているロボットが第1領域にいるときには、第2領域にロボットが入ったところで衝突を回避するために走行を停止する(ステップS14)。そして、この第1領域にいるロボットが走行を開始したかを確認し(ステップS20)、第1領域にいるロボットが走行を開始するまで停止している。そして、第1領域にいるロボットが走行を開始したときには、続いて第2領域にいるロボットが第1領域に進入し(ステップS21)、ステップS19に移り合流点を通過する。
上記の通行動作において、複数のロボットが第1領域に存在し、また、それらのロボットに後続するロボットが進行してきている場合について、図8を用いて説明する。
図8(a)に示すように、例えば、四方からロボットが走行し、同じタイミングでロボットが第1領域6に入り、しかも後続のロボットが第2領域7に存在している場合を想定する。
四方から進行してきたロボット10A,10B,10C,10Dが第1領域6に存在し、ロボット10Aの後続にロボット10Fが第2領域7に存在している。さらに、ロボット10Cの後続にロボット10Eが第2領域7に存在している。なお、各ロボットの通行の優先順位をロボット10A,10B,10C,10D,10E,10Fの順に予め設定されている。
図8(a)に示すように、第1領域6に進入したロボット内では通行の優先順位の高い順番に通行することになるため、ロボット10Aが通行を開始する。ここで、ロボット10Aに後続するロボット10Fが第2領域7に存在することから、ロボット10Aに続いてロボット10Fが合流点を通過する。
続いて、図8(b)に示すように、第1領域6の中で優先順位の高いロボット10Bが合流点を通過する。そして、次に優先順位の高いロボット10Cが合流点を通過する。このとき、ロボット10Cに後続するロボット10Eが第2領域7に存在することから、ロボット10Cに続いてロボット10Eが合流点を通過する。そして、最後にロボット10Dが合流点を通過する。
このように、第1領域6では通行の優先順位の高いロボットから通行が行われ、第2領域7では優先順位に関係せず、第1領域に存在するロボットの走行に続いて合流点を通過する。
以上のように、本実施形態では第1領域6に複数のロボット10が進行した場合に、優先順位の高い順番にロボット10を走行させて、合流点でのロボット10の衝突を回避する。そして、この順番に走行するロボット10に後続のロボット10が第2領域7に存在する場合には、先頭のロボット10に続いて第2領域7に存在するロボット10も走行する。
このようにして、通路の合流点でロボット10が衝突することを回避しつつ、ロボット10が合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
また、通路の合流点の上方に設けられた視覚センサとしてのCCDカメラ3,4により、第1領域6および第2領域7におけるロボット10の存在を認識する。このため、合流点における複数のロボット10の存在を容易に認識できる。さらに、合流点の情報をモニタとして管理することも可能である。
また、合流点情報を無線によりそれぞれのロボット10に送信することから、情報の伝達を迅速に行うことができ、合流点でのロボット10の通行を円滑にすることができる。
さらに、ロボット10の制御システムによれば、合流点の第1領域6および第2領域7におけるロボット10の存在の認識を、CCDカメラ3,4が認識する。これらのカメラの情報から合流点情報生成部23が合流点情報を生成して、送信部24からロボット10の受信部12に送信する。そして、ロボット10が受信した合流点情報をもとにロボット10の走行を制御する。
このようにすれば、第1領域6におけるロボット10の存在を認識して、各ロボット10が衝突するのを回避することができる。さらに、第2領域7のロボット10の存在を認識して、後続のロボット10の通行を把握して、通行量の多い通路5を認識でき、ロボット10が合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態における、通路の合流点をロボットが走行する動作について説明する。
図9は本実施形態の概略動作を示すフローチャートである。図10、図11は合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図である。
まず、通路をロボットが走行開始し(ステップS51)、ロボットが合流点の第2領域に進入する(ステップS52)。
ここで、受信した合流点情報またはロボットに設けられたカメラなどのセンサの情報を基に、前を走行している他のロボットが第1領域にいないかを確認する(ステップS53)。前を走行している他のロボットが第1領域にいないときには、ロボットが第1領域に進入する(ステップS55)。このとき、第1領域に他のロボットが通行していないかを受信した合流点情報から確認する(ステップS56)。第1領域に他のロボットが通行していないときには、同じタイミングで他のロボットが第1領域に進入していないかを確認する(ステップS58)。同じタイミングで他のロボットが第1領域に進入していないときには、ロボットが所定の方向に向かって合流点を通過する(ステップS59)。
このロボットの通行動作は、第1実施形態の図5で説明した動作と同様である。
また、ステップS56において、第1領域に他のロボットが通行している場合には、その場でロボットの走行を停止し(ステップS57)、通行しているロボットが第1領域から外に出るまで待ち、その後、ステップS58以降の動作を行う。
この通行動作は、第1実施形態の図6で説明した動作と同様である。
次に、ステップS58において、同じタイミングで複数のロボットが第1領域に入ったときには、他のロボットの優先順位が低いかを確認する(ステップS62)。他のロボットの優先順位が低い場合には、ステップS59に移り、合流点を通過する。
また、優先順位が他のロボットの方が高い場合には、走行を停止する(ステップS63)。そして、この走行したロボットの右側に位置するかを確認する(ステップS64)。走行したロボットの右側に位置する場合には、第1領域に他のロボットが通行していないかを確認し(ステップS65)、ロボットが通行していないときには、ステップS59に移り、合流点を通過する。なお、各ロボットの通行における優先順位は、予め決められている。
この通行動作について、図10を用いて説明する。例えば、四方からの通路5が合流する合流点において、同じタイミングで各通路5からロボットが第1領域6に入ったときの通行動作について説明する。なお、各ロボットの通行の優先順位をロボット10A,10B,10C,10Dの順に予め設定されている。
図10(a)に示すように、四方からロボットが走行し、同じタイミングでロボットが第1領域6に入った場合を想定する。この場合、通行の優先順位が高いロボット10Aが先に走行し、ロボット10Aより優先順位の低いロボット10B,10C,10Dは停止する。ロボット10Aが合流点を通行して、第1領域6から出て行くと図10(b)に示すように、先に通行したロボット10Aの右側に位置するロボット10Dが所定の方向に合流点を通過する。
続いて、前に通行したロボット10Dの右側に位置するロボット10Bが通行し、最後にロボット10Bの右側に位置するロボット10Cが合流点を通過して行く。
次にステップS53において、前を走行しているロボットが第1領域にいるときには、第2領域にロボットが入ったところで衝突を回避するために走行を停止する(ステップS54)。そして、この第1領域にいるロボットが走行を開始したかを確認し(ステップS60)、第1領域にいるロボットが走行を開始するまで停止している。そして、第1領域にいるロボットが走行を開始したときには、続いて第2領域にいるロボットが第1領域に進入し(ステップS61)、ステップS59に移り合流点を通過する。
上記の通行動作において、複数のロボットが第1領域に存在し、また、それらのロボットに後続するロボットが進行してきている場合について、図11を用いて説明する。
図11(a)に示すように、例えば、四方からロボットが走行し、同じタイミングでロボットが第1領域6に入り、しかも後続のロボットが第2領域7に存在している場合を想定する。
四方から進行してきたロボット10A,10B,10C,10Dが第1領域6に存在し、ロボット10Aの後続にロボット10Fが第2領域7に存在している。さらに、ロボット10Cの後続にロボット10Eが第2領域7に存在している。なお、各ロボットの通行の優先順位をロボット10A,10B,10C,10D,10E,10Fの順に予め設定されている。
図11(a)に示すように、第1領域6に進入したロボット内では通行の優先順位の高いロボットが通行することになるため、ロボット10Aが通行を開始する。ここで、ロボット10Aに後続するロボット10Fが第2領域7に存在することから、ロボット10Aに続いてロボット10Fが合流点を通過する。
そして、図11(b)に示すように、第1領域6の中で先に走行したロボット10Aの右側に位置するロボット10Dが合流点を通過する。そして、前に走行したロボット10Dの右側に位置するロボット10Bが合流点を通過する。最後に、ロボット10Bの右側に位置するロボット10Cが合流点を通過する。このとき、ロボット10Cに後続するロボット10Eが第2領域7に存在することから、ロボット10Cに続いてロボット10Eが合流点を通過する。
このように、第1領域6では通行の優先順位の高いロボットが最初に通行し、その次からは優先順位に関係せず走行したロボットの右側に位置するロボットから順に合流点を通過する。また、第2領域7では優先順位に関係せず、第1領域6に存在するロボットの走行に続いて合流点を通過する。
以上のように、本実施形態では第1領域6に複数のロボット10が進行した場合に、まず優先順位の高いロボット10を走行させ、次に先に走行したロボット10の右側のロボット10から順に走行させることで、合流点におけるロボット10の衝突を回避する。なお、次に先に走行したロボット10の右側のロボット10から走行させることに限らず左側のロボット10から走行させてもよい。
そして、この順番に走行するロボット10に後続のロボットが第2領域7に存在する場合には、先頭のロボット10に続いて第2領域7に存在するロボット10も走行する。
このようにして、通路の合流点でロボット10が衝突することを回避しつつ、ロボット10が合流点で長時間停止する渋滞を緩和することができる。
なお、上記実施形態では、ロボットごとに通行の優先順位を決めたが、走行する先(移動先)による優先順位、または、移動元の場所による優先順位を設けてもよい。
また、上記実施形態では、四方から合流する通路を例に挙げて説明したが、三方以上から合流する通路において実施が可能である。
また、上記実施形態では第2領域では1台のロボットを認識するように構成したが、合流点の渋滞により、第2領域の範囲を広げて複数台のロボットを認識し、第1領域のロボットに続いて第2領域の複数台のロボットを通行させても良い。
さらに、第1領域、第2領域におけるロボットを認識する手段として視覚センサを利用したが、各通路を横断するように光センサ、赤外線センサなどを設けて、ロボットの通過を検知することで、各領域にロボットの存在を確認しても良い。
本実施形態のロボット制御システムの構成を示す概略図。 本実施形態における通路の合流点の一例を示す概略平面図。 本実施形態の通路の合流点を示す概略側面図。 第1実施形態におけるロボットの概略動作を示すフローチャート。 第1実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。 第1実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。 第1実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。 第1実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。 第2実施形態におけるロボットの概略動作を示すフローチャート。 第2実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。 第2実施形態の合流点におけるロボットの通行動作を説明する模式図。
符号の説明
3,4…CCDカメラ、5…通路、6…第1領域、7…第2領域、8…合流部分、10…ロボット、11…コントローラ、12…受信部、12a…アンテナ、13…各種センサ、14…駆動制御部、15…駆動機構、16…バッテリ、21…第1のセンサ、22…第2のセンサ、23…合流点情報生成部、24…送信部、24a…アンテナ。

Claims (5)

  1. 複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御方法であって、
    第1のカメラを用いて、前記合流点を含む第1領域に前記ロボットが進行したか否かを認識し、
    第2のカメラを用いて、前記第1領域及び前記第1領域の外側を含む第2領域に前記ロボットが進行したか否かを認識し、
    前記第1のカメラまたは前記第2のカメラで認識された情報をもとに、前記第1領域に複数の前記ロボットが進行した場合には、優先順位の低い前記ロボットを待機させると共に優先順位の高い順番に前記ロボットを走行させ、
    かつ、走行した前記ロボットに後続する前記ロボットが前記第2領域に存在している場合には、先頭の前記ロボットに続いて前記第2領域に存在している前記ロボットが走行することを特徴とするロボットの制御方法。
  2. 請求項1に記載のロボットの制御方法において、
    合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の有無を知る合流点情報を、無線によりそれぞれの前記ロボットに送信することを特徴とするロボットの制御方法。
  3. 複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御方法であって、
    第1のカメラを用いて、前記合流点を含む第1領域に前記ロボットが進行したか否かを認識し、
    第2のカメラを用いて、前記第1領域及び前記第1領域の外側を含む第2領域に前記ロボットが進行したか否かを認識し、
    前記第1領域に複数の前記ロボットが進行した場合に、
    優先順位の低い前記ロボットを待機させると共に優先順位の高い前記ロボットを走行させ、順次、先に走行した前記ロボットの左側または右側の前記ロボットから走行し、
    かつ、走行した前記ロボットに後続する前記ロボットが前記第2領域に存在している場合には、先頭の前記ロボットに続いて前記第2領域に存在している前記ロボットが走行することを特徴とするロボットの制御方法。
  4. 請求項に記載のロボットの制御方法において、
    合流点における前記第1領域および前記第2領域における前記ロボットの存在の有無を知る合流点情報を、無線によりそれぞれの前記ロボットに送信することを特徴とするロボットの制御方法。
  5. 複数の自走するロボットが合流点を含む通路を走行するロボットの制御システムであって、
    前記合流点を含む第1領域に前記ロボットが進行したか否かを認識する第1のカメラと、
    前記第1領域及び前記第1領域の外側を含む第2領域に前記ロボットが進行したか否かを認識する第2のカメラと、
    外部からの信号を受信する受信部と、走行を制御するコントローラと、を備えるロボットと、
    前記第1のカメラの情報から合流点における前記第1領域の情報および前記第2のカメラの情報から前記第2領域の情報を生成する合流点情報生成部と、
    前記合流点情報生成部で生成された合流点情報をそれぞれ前記ロボットに送信する送信部と、を有し、
    前記ロボットが受信した合流点情報をもとに前記ロボットの走行を制御することを特徴とするロボットの制御システム。
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