JP5305743B2 - 音響処理装置及びその方法 - Google Patents
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Description
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第1の実施形態の音響処理装置について図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係わる音響処理装置のブロック図を示す。
次に、音響処理装置の動作原理について順番に説明する。
図3に、図2の状態で従来方法と本実施形態の音響処理装置を比較した実験結果を示す。
まず、従来方法としては、第1マイクロホン101−1と第2マイクロホン101−2の出力パワーを用いる場合について図3(a)(b)に基づいて説明する。
次に、本実施形態の音響処理装置を用いた場合を図3(c)(d)に基づいて説明する。なお、ビームフォーマは遅延和方法を用いた。
上記の方法は、目的方向の異なる2つのビームフォーマの出力の強さが音源の位置により異なり、その違いがマイクロホン感度のアンバランスに頑健であることを利用している。したがって、強さの尺度としてビームフォーマの出力パワーの代りに、振幅を用いても同様の効果が得られる。
また、パワーや振幅はデシベルで表現など非線型なスケールを用いてもよい。
さらに、比ではなく差を用いても強度の違いを得ることができる。
本実施形態では2つのビームフォーマはそれぞれ90度、−90度方向を目的音方向としたが、必ずしもこの方向でなくても良い。
ビームフォーマ出力パワー比の計算のタイミングとしては次の方法がある。
第2の実施形態の音響処理装置について図4に基づいて説明する。
図4は、本実施形態に係わる音響処理装置のブロック図を示す。
次に、本実施形態の音響処理装置の動作原理について説明する。
実際には厳密な角度情報まで必要ではなく、音源が右方向か左方向か程度の情報が必要な場合もある。その場合はビームフォーマ出力パワー比の正負を音源方向の左右に変換する情報を音源方向辞書106に格納しておけばよい。
音源方向の推定方法の古典的な方法としてビームフォーマを−90度から90度まで目的方向を少しずつ変えながら出力を求め、その最大値を音源方向とする方法(ビームフォーマ法)がある。ビームフォーマ法の欠点は多数の目的方向に対してビームフォーマを適用するため計算量が多い点である。また、マイクロホン感度変化に対しては出力値が変化するため、事前に出力値を覚えておき計算を簡略化することも難しく、常に全方向に対する最大値探索が必要となる。
第3の実施形態の音響処理装置について図4に基づいて説明する。
図5は、本実施形態に係わる音響処理装置のブロック図を示す。
次に、本実施形態の音響処理装置の動作原理について説明する。
まず、時間周波数変換部208では、受音装置101−1〜Nで得た時間信号を離散フーリエ変換を用いて、それぞれ周波数領域の信号に変換する。窓長を2(L1−1)とすると通常L1個の周波数成分が得られる。
次に、周波数選択部209では、以降の処理を適用する周波数成分を選択する。選択の基準としては音声信号のパワーの大きい周波数(例えば100Hz〜3kHz)を選ぶことで雑音の多い環境下で推定精度を上げることができる。
このようにして選ばれた各チャネルL2個ずつの周波数成分は、異なる方向に指向性を向けた第1ビームフォーマと第2ビームフォーマで周波数成分毎に処理され、各ビームフォーマから1チャネルの出力が周波数成分毎に出力され、第1パワー算出部203−1と第2パワー算出部203−2でそれぞれの周波数成分に関してパワーが算出され、パワー比算出部204に渡される。
パワー比算出部204からは、L3個の周波数成分のパワー比が出力される。平均化等の処理を行わない場合はL2=L3である。
音源方向推定部205では、それぞれの周波数成分に対して方向情報辞書に格納されているパワー比と音源方向の関係を用いて周波数成分毎に推定音源方向を出力する。
方向統合部207では、L3個の推定音源方向から所定数の音源方向を生成する。
第4の実施形態の音響処理装置について図6に基づいて説明する。
図6は、本実施形態に係わる音響処理装置のブロック図を示す。
次に、本実施形態の音響処理装置の動作原理について説明する。本実施形態は、ビームフォーマ出力パワー比を用いて特定方向の入力信号のみを強調出力するアレー処理を実現したものである。
W(n,k)=F(n,k,p(k)) ・・・(1)
但し、F(n,k,p)はチャネル番号n、周波数成分kの重み係数辞書303から、特徴量(ここではビームフォーマ出力パワー比)がp(k)に対応する重み係数を選択する関数である。W(n,k)はチャネル番号nの重み付け部305−nにおいて入力信号X(n,k)に乗じられ、加算部306で加算され出力信号Y(k)を得る。これを下記の(2)式で表すと、
本発明は上記各実施形態に限らず、その主旨を逸脱しない限り種々に変更することができる。
102−1 第1ビームフォーマ
102−2 第2ビームフォーマ
103−1 第1パワー算出部
103−2 第2パワー算出部
104 パワー比算出部
Claims (8)
- 音源からの音を受音する複数の受音装置と、
前記各受信装置の受音信号について、第1の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第1の出力信号を求める第1ビームフォーマ部と、
前記各受信装置の受音信号について、前記第1の方向とは異なる第2の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第2の出力信号を求める第2ビームフォーマ部と、
前記第1の出力信号の強度と前記第2の出力信号の強度とから強度比較情報を求める強度比較部と、
前記強度比較情報に基づいて、前記音源の音源方向情報を推定する方向推定部と、
前記各受信装置の受音信号のそれぞれについて、任意の周波数成分毎に分離する分離部と、
を有し、
前記第1ビームフォーマ部は、前記各受信装置の前記周波数成分毎の前記受音信号について前記第1の出力信号のそれぞれを求め、
前記第2ビームフォーマ部は、前記各受信装置の前記周波数成分毎の受音信号について前記第2の出力信号のそれぞれを求め、
前記強度比較部は、前記周波数成分毎の前記第1の出力信号の強度と前記周波数成分毎の前記第2の出力信号の強度とから、前記周波数成分毎の強度比較情報を求め、
前記方向推定部は、前記周波数成分毎の前記強度比較情報に基づいて、前記周波数成分毎の前記音源方向情報を推定し、
前記音源方向情報が、事前に設定された目的音源が存在する方向に近いほど値が大きくなる重み係数であり、
前記重み係数に基づいて、前記周波数成分毎の前記受音信号を重み付け加算して、第3の出力信号を求める加算部をさらに有する、
音響処理装置。 - 前記強度比較情報は、前記第1の出力信号と前記第2の出力信号の強度の比、または、差である、
請求項1記載の音響処理装置。 - 前記方向推定部は、
前記音源方向情報と前記強度比較情報との対応関係を予め記憶した記憶部を有し、
前記求めた強度比較情報について前記記憶部に記憶した対応関係に基づいて前記音源方向情報を推定する、
請求項1記載の音響処理装置。 - 前記方向推定部は、
前記第1の出力信号の強度が、前記第2の出力信号の強度と比べて大きい場合は、前記第1の方向を前記音源方向を示す角度と推定し、
前記第2の出力信号の強度が、前記第1の出力信号の強度と比べて大きい場合は、前記第2の方向を前記音源方向を示す角度と推定する、
請求項2記載の音響処理装置。 - 前記分離した全ての周波数成分毎に、または、前記分離した周波数成分中の一部の周波数成分について、前記音源方向情報を推定する、
請求項6記載の音響処理装置。 - 前記一部の周波数成分が、閾値より低域の周波数成分である、
請求項7記載の音響処理装置。 - 音源からの音を受音する複数の受音装置の受音信号について、第1の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第1の出力信号を求める第1ビームフォーマステップと、
前記各受信装置の受音信号について、前記第1の方向とは異なる第2の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第2の出力信号を求める第2ビームフォーマステップと、
前記第1の出力信号の強度と前記第2の出力信号の強度とから強度比較情報を求める強度比較ステップと、
前記強度比較情報に基づいて、前記音源の音源方向情報を推定する方向推定ステップと、
前記各受信装置の受音信号のそれぞれについて、任意の周波数成分毎に分離する分離ステップと、
を有し、
前記第1ビームフォーマステップは、前記各受信装置の前記周波数成分毎の前記受音信号について前記第1の出力信号のそれぞれを求め、
前記第2ビームフォーマステップは、前記各受信装置の前記周波数成分毎の受音信号について前記第2の出力信号のそれぞれを求め、
前記強度比較ステップは、前記周波数成分毎の前記第1の出力信号の強度と前記周波数成分毎の前記第2の出力信号の強度とから、前記周波数成分毎の強度比較情報を求め、
前記方向推定ステップは、前記周波数成分毎の前記強度比較情報に基づいて、前記周波数成分毎の前記音源方向情報を推定し、
前記音源方向情報が、事前に設定された目的音源が存在する方向に近いほど値が大きくなる重み係数であり、
前記重み係数に基づいて、前記周波数成分毎の前記受音信号を重み付け加算して、第3の出力信号を求める加算ステップをさらに有する、
音響処理方法。 - 音源からの音を受音する複数の受音装置の受音信号について、第1の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第1の出力信号を求める第1ビームフォーマ機能と、
前記各受信装置の受音信号について、前記第1の方向とは異なる第2の方向に指向性を形成するフィルタ処理を行って第2の出力信号を求める第2ビームフォーマ機能と、
前記第1の出力信号の強度と前記第2の出力信号の強度とから強度比較情報を求める強度比較機能と、
前記強度比較情報に基づいて、前記音源の音源方向情報を推定する方向推定機能と、
前記各受信装置の受音信号のそれぞれについて、任意の周波数成分毎に分離する分離機能と、
を実現させ、
前記第1ビームフォーマ機能は、前記各受信装置の前記周波数成分毎の前記受音信号について前記第1の出力信号のそれぞれを求め、
前記第2ビームフォーマ機能は、前記各受信装置の前記周波数成分毎の受音信号について前記第2の出力信号のそれぞれを求め、
前記強度比較機能は、前記周波数成分毎の前記第1の出力信号の強度と前記周波数成分毎の前記第2の出力信号の強度とから、前記周波数成分毎の強度比較情報を求め、
前記方向推定機能は、前記周波数成分毎の前記強度比較情報に基づいて、前記周波数成分毎の前記音源方向情報を推定し、
前記音源方向情報が、事前に設定された目的音源が存在する方向に近いほど値が大きくなる重み係数であり、
前記重み係数に基づいて、前記周波数成分毎の前記受音信号を重み付け加算して、第3の出力信号を求める加算機能をさらに有する、
をコンピュータに実現させるための音響処理プログラム。
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