JP5304989B2 - 変速機の潤滑構造 - Google Patents
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Description
また、ピニオンギアの回転数が低回転でも、ピニオンギアに連結されたキャリアプレートが停止している場合には、キャリアプレート内の流路を流れる潤滑油に遠心力が働かず、ピニオンシャフトとピニオンギアとの間のベアリングに潤滑が行き届きにくくなる、という問題があった。
これらの問題は、特にキャリアプレートが停止した際に出力シャフトより上方のベアリングで顕著となっていた。
また、このように構成された本発明においては、オイルガイドを用いて、隣接するプラネタリギアの回転要素により飛散された潤滑油を受け止めることができる。そしてオイルガイドが受け止めた潤滑油は、オイルガイドをつたってオイルレシーバー内に垂れるため、ピニオンギア及びそのベアリングに潤滑油をより確実に供給することが出来る。
また、このように構成された本発明においては、オイルレシーバーの内径側端部をより内径側に設けることが可能になり、オイルレシーバーレイアウトの自由度を高めることが出来る。
このような構成によれば、キャリアプレートがどのような状態で停止しても、少なくとも一つのオイルレシーバーが、上方から垂れてくる潤滑油を確実に受けることができる。
このような構成によれば、開口部が完全に真上を向いていない場合においても、キャリアプレートの半径方向に対して斜めに延びるオイル受け部により、開口部が、真上に対して左右いずれかの側で比較的上方に向けて開口するようになるので、上方から垂れてくる潤滑油をオイル受面によって確実に受けてオイル導入口に流し込ませることができる。
このように構成された本発明においては、例えばキャリアプレートが停止しているときにおいても、リングギアはピニオンギア及びそのベアリングより外周側にあるので、そのリングギアの回転を利用して飛散した潤滑油をオイルレシーバーにより有効に受け止めて、ピニオンギア及びそのベアリングに潤滑油をより確実に供給することが出来る。
図1は、第1の実施形態にかかる自動変速機1、及びその周辺部材を示すブロック図である。
尚、本実施形態では変速機が、所謂通常のオートマチックトランスミッション(AT)であるものとして説明するが、その他に、オートメイテッドマニュアル変速機(ATM)、ツインクラッチ式の変速機、CVTやトロイダル式などの無段変速機などにおいてプラネタリギアを有する変速機が含まれる。
図2に示すように、自動変速機1の第1プラネタリギア17、第2プラネタリギア19、及び第3プラネタリギア21が、変速機ケース57内に収容されている。変速機ケース57は、略筒状のケース本体57aと、このケース本体57aに取り付けられているエンドケース57bとを備える。そして、ケース本体57aは、一方の側に出力シャフト15が差し込まれ、他方の側にエンドケース57bが取り付けられるようになっている。そして、各プラネタリギア17,19,21が、エンドケース側から、第1プラネタリギア17、第2プラネタリギア19、及び第3プラネタリギア21の順で並んでいる。そして各々のプラネタリギア17,19,21のサンギア23,25,27が、出力シャフト15と同軸となるように配置されている。
図3に示すように、第1プラネタリギア17は、主に、サンギア23、サンギア23と噛み合っているピニオンギア29、ピニオンギア29をベアリングBを介して回転可能に支持するピニオンシャフト61が固定されると共にピニオンギア29をサンギア23の周りで公転させるキャリアプレート35、及びピニオンギア29と噛み合っているリングギア41を有している。尚、本実施形態では、5個のピニオンギア29を有するプラネタリギアを例に挙げているが、本発明によれば、ピニオンギアの個数は幾つでもよい。
尚、本実施形態では、オイルレシーバー63を2つに分岐してオイル受面を2面備えた構成としたが、オイル受面の数は、2面に限られるものではなく、オイル受面の数は、幾つでもよい。
第2の実施形態による潤滑構造は、オイルレシーバーの位置が第1の実施形態とは異なり、他の部分の構造は第1実施形態と同様である。ここでは、第1実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
先ず、本発明の実施形態によれば、オイルレシーバー63により、キャリアプレート35が回転してオイルレシーバー63が上方を向いているときにその周囲から垂れてきた潤滑油を受け止めることが出来るようになっており、受け止められた潤滑油がオイルレシーバー油路65を通ってベアリングBに潤滑油が供給される。従って、通常は、出力シャフト15やキャリアプレート35内の潤滑油が遠心力により供給されるだけであるが、本発明の実施形態によれば、そのような潤滑油に加え、上方から垂れてくる潤滑油も供給することが出来る。従って、例えばピニオンギア29の回転数が他の回転要素よりも非常に高回転となり、或いは、ピニオンシャフト61に取り付けられたキャリアプレート35の回転が低回転となり或いは停止しても、ピニオンシャフト61とピニオンギア29との間及びその間にあるベアリングBに十分な潤滑油を供給することが出来、その結果、ピニオンギア29、ピニオンシャフト61及びベアリングBの磨耗を防止したり、作動不良を抑制したり、ベアリングBの潤滑不良を防止することができる。これらの作用は、特に、重力により潤滑油が行き届きにくい、キャリアプレート35が停止した際に出力シャフト15より上方にあるピニオンギア29及びベアリングBで有効である。さらに、キャリアプレート35にオイルレシーバー63を設けると共にオイルレシーバー油路65を設けるだけで済むので、簡単な構造になる。
さらに、開口部81が完全に真上を向いていない場合においても、キャリアプレート35の半径方向に対して斜めに延びるオイル受け部83により、開口部81が、真上に対して左右いずれかの側で比較的上方に向けて開口するようになるので、上方から垂れてくる潤滑油をオイル受面によって、確実に受けてオイル導入口に流し込ませることができる。
さらに、オイルガイド103を用いて、隣接するプラネタリギア(第2プラネタリギア19)の回転要素により飛散された潤滑油をオイルレシーバー63により有効に受け止めて、ピニオンギア29及びそのベアリングBに潤滑油をより確実に供給することが出来る。
さらに、オイルレシーバー63の内径側端部をより内径側に設けて、オイルレシーバー63のレイアウトの自由度を高めることが出来る。
23 サンギア
29 ピニオンギア
35 キャリアプレート
61 ピニオンシャフト
63 オイルレシーバー
65 オイルレシーバー油路
71 オイル導入口
81 開口部
83 オイル受部
Claims (5)
- サンギアの周りで公転するピニオンギアと、このピニオンギアをベアリングを介して回転可能に支持しているピニオンシャフトと、このピニオンシャフトと固定されているキャリアプレートと、を有するプラネタリギアを備える変速機の潤滑構造であって、
前記キャリアプレートの周方向縁部に設けられこのキャリアプレートの周方向外方に向けて開いている開口部と、この開口部に入った潤滑油を受けるオイル受部とを有するオイルレシーバーと、
前記オイル受部内に設けられたオイル導入口と、
このオイル導入口に連通し、前記ピニオンシャフト内で延びて前記ベアリングに潤滑油を供給するオイルレシーバー油路と、を備え、
前記オイルレシーバーは、前記キャリアプレートが回転して前記開口部が上方を向いているときにその周囲から垂れてきた潤滑油を受け止めて重力によって潤滑油を前記オイルレシーバー油路に供給することが出来るようになっており、
前記変速機は、互いに隣接して設けられるプラネタリギアを少なくとも2つ有し、
前記オイルレシーバーは、一方のプラネタリギアのキャリアプレートにおける、他方のプラネタリギアに対向する側に設けられ、
この設けられたオイルレシーバーの外周側には、他方のプラネタリギアの所定の回転部材の回転により飛散した潤滑油を受けるために、前記キャリアプレートから延設されたオイルガイドが設けられていること、を特徴とする変速機の潤滑構造。 - サンギアの周りで公転するピニオンギアと、このピニオンギアをベアリングを介して回転可能に支持しているピニオンシャフトと、このピニオンシャフトと固定されているキャリアプレートと、を有するプラネタリギアを備える変速機の潤滑構造であって、
前記キャリアプレートの周方向縁部に設けられこのキャリアプレートの周方向外方に向けて開いている開口部と、この開口部に入った潤滑油を受けるオイル受部とを有するオイルレシーバーと、
前記オイル受部内に設けられたオイル導入口と、
このオイル導入口に連通し、前記ピニオンシャフト内で延びて前記ベアリングに潤滑油を供給するオイルレシーバー油路と、を備え、
前記オイルレシーバーは、前記キャリアプレートが回転して前記開口部が上方を向いているときにその周囲から垂れてきた潤滑油を受け止めて重力によって潤滑油を前記オイルレシーバー油路に供給することが出来るようになっており、
前記変速機の潤滑構造は、さらに、
前記キャリアプレート内に設けられたキャリアプレート油路と、
前記ピニオンシャフト内に設けられ、前記オイルレシーバー油路と平行に延び、前記キャリアプレート油路と連結されている軸線方向油路と、
この軸線方向油路から前記ピニオンシャフトの周面まで延びている径方向油路と、を有するシャフト内油路と、を備え、
前記オイルレシーバー油路は、前記軸線方向油路よりも周方向内方に設けられている、ことを特徴とする変速機の潤滑構造。 - 前記オイルレシーバーは、前記ピニオンギアに対応した位置に、略等間隔で複数個設けられている、
請求項1又は2に記載の変速機の潤滑構造。 - 前記オイル受部は、前記キャリアプレートの径方向内方から外方に向けて少なくとも2つに分岐し、その分岐したオイル受部は前記キャリアプレートの半径方向に対して斜めに延び、分岐したそれぞれのオイル受部に対して前記開口部が設けられている、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の変速機の潤滑構造。 - 前記プラネタリギアは、前記オイルレシーバーより外周側に設けられ、前記キャリアプレートの回転停止時においても回転するリングギアを有し、このリングギアの回転により飛散した潤滑油を前記オイルレシーバーで受けるようになっている、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の変速機の潤滑構造。
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