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JP5395489B2 - 電子部品及びその製造方法、配線基板 - Google Patents

電子部品及びその製造方法、配線基板 Download PDF

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Description

本発明は、配線基板に収納される電子部品及びその製造方法、配線基板に関するものである。
コンピュータのマイクロプロセッサ等として使用される半導体集積回路素子(ICチップ)は、近年ますます高速化、高機能化しており、これに付随して端子数が増え、端子間ピッチも狭くなる傾向にある。一般的にICチップの底面には多数の端子が密集してアレイ状に配置されており、このような端子群はマザーボード側の端子群に対してフリップチップの形態で接続される。ただし、ICチップ側の端子群とマザーボード側の端子群とでは端子間ピッチに大きな差があることから、ICチップをマザーボード上に直接的に接続することは困難である。そのため、通常はICチップをICチップ搭載用配線基板上に搭載してなるパッケージを作製し、そのパッケージをマザーボード上に搭載するという手法が採用される。この種のパッケージを構成するICチップ搭載用配線基板においては、ICチップのスイッチングノイズの低減や電源電圧の安定化を図るために、コンデンサ(「キャパシタ」とも言う)を設けることが提案されている。例えば、樹脂コア基板内にコンデンサを埋め込んだ配線基板(例えば特許文献1参照)や、樹脂コア基板の表面や裏面に形成されたビルドアップ層内にコンデンサを埋め込んだ配線基板が従来提案されている。
上記の配線基板に内蔵されるコンデンサとしては、ビアアレイタイプのセラミックコンデンサが実用化されている。このセラミックコンデンサは、複数のセラミック誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層配置されたセラミック焼結体を備える。そして、このセラミック焼結体において、各セラミック誘電体層を貫通して各内部電極層と電気的に接続される複数のコンデンサ内ビア導体がアレイ状に配置されている。さらに、セラミック焼結体の表面及び裏面には、コンデンサ内ビア導体の端部に接続される外部電極が設けられている。
このセラミックコンデンサにおける各外部電極は、例えば、ニッケルを主体として形成されたメタライズ金属層からなる。また、配線基板との接続信頼性を高めるために、外部電極上に銅からなる突起状導体(銅ポスト)を突設したセラミックコンデンサが開発されている。この突起状導体を設けることにより、配線基板への内蔵時に、突起状導体が配線基板を構成する絶縁樹脂層に噛み込み、セラミックコンデンサの位置ずれが防止される。しかも、突起状導体を形成することで、セラミックコンデンサと絶縁樹脂層との接触面積が大きくなるため、両者の密着性が向上する。
特開2005−39243号公報
ところで、上記セラミックコンデンサにおいて、外部電極はニッケルを主体として形成され、突起状導体は銅を用いて形成される。従って、外部電極と突起状導体とは異なる金属を接合することとなり、それらの密着性を十分に確保できないとった問題が生じる。また、突起状導体は、体積が大きく内部に応力が残留しやすいため、強度不足が生じてしまう。このため、配線基板への内蔵時に、突起状導体が折れるといった不具合が発生し、配線基板の信頼性が低下することがある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、突起状導体の強度を十分に確保することができ信頼性の高い電子部品及びその製造方法を提供することにある。また、別の目的は、上記電子部品を内蔵した好適な配線基板を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1A)としては、主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、前記外部電極上に突設された複数の突起状導体とを備える電子部品であって、前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が5μm以上であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が3μm以下であり、前記被覆金属層は前記複数の突起状導体の表面も覆っていることを特徴とする電子部品がある
また、上記課題を解決するための別の手段(手段1B)としては、主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、前記外部電極上に突設された複数の突起状導体とを備える電子部品であって、前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が5μm以上であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が3μm以下であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が、前記メタライズ金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも小さいことを特徴とする電子部品がある。
従って、手段1A、1Bの電子部品によると、被覆金属層を構成する金属粒子の粒径を小さくすることにより、被覆金属層とメタライズ金属層との密着性を高めることができる。また、被覆金属層と同じ金属材料を用いて突起状導体を形成することにより、被覆金属層と突起状導体との密着性を十分に確保することができる。さらに、突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも大きいので、突起状導体の内部の残留応力を抑えることができる。この結果、突起状導体の強度を十分に確保することができ、突起状導体の折れ等の不具合を解消することができる。また、突起状導体を構成する金属粒子の粒径を大きくすることにより、突起状導体における粒界が減少してその低抵抗化を図ることができる。
手段1Bの電子部品では、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が、前記メタライズ金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも小さいこのように、被覆金属層を構成する金属粒子の粒径を小さくすると、その金属粒子がメタライズ金属層へ入り込み、被覆金属層とメタライズ金属層とが確実に密着するため、耐剥離性に優れた被覆金属層を形成することができる。また、被覆金属層の金属粒子を小さくすることにより、その被覆金属層表面の平滑性が向上し、均一な高さの突起状導体を形成することが可能となる。
手段1Aの電子部品では、前記被覆金属層は前記複数の突起状導体の表面も覆っているこのように、粒径の小さい被覆金属層で突起状導体を覆うことにより、その表面において粒界領域が大きくなるため粗化効率を高めることができる。従って、被覆金属層の粗化処理を施した電子部品を配線基板に内蔵した場合、配線基板を構成する樹脂絶縁層との密着性を十分に確保することができる。
手段1A、1Bの電子部品では、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が5μm以上であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が3μm以下である。このようにすると、メタライズ金属層に対して被覆金属層の金属粒子が確実に密着するため、耐剥離性に優れた被覆金属層を形成することができる。また、突起状導体の残留応力を確実に抑えることができ、突起状導体の強度を十分に確保することができる。
前記第2の金属材料が銅であることが好ましく、銅めっきにて被覆金属層と突起状導体とを形成することがより好ましい。このように被覆金属層と突起状導体とを銅を用いて形成することにより、電子部品の製造コストを抑えることができるとともに、突起状導体及び外部電極の低抵抗化を容易に図ることができる。
前記セラミック焼結体としては、ペロブスカイト型酸化物を主体として構成される焼結体を挙げることができる。また、前記メタライズ金属層は、金属粒子としてのニッケル粒子を主体として含むとともに、前記ペロブスカイト型酸化物を含むことが好ましい。このように、メタライズ金属層の形成材料としてニッケルを使用することにより、比較的に高価なパラジウムを用いる場合と比較して、セラミック焼結体の製造コストを抑えることができる。また、メタライズ金属層にペロブスカイト型酸化物を添加することにより、セラミック焼結体におけるメタライズ金属層の熱収縮差を抑えることができ、クラックやデラミネーションなどの問題を回避することができる。
前記電子部品としては、チップコンデンサやセラミックコンデンサを挙げることができる。また、好適なセラミックコンデンサとしては、主面及び裏面を有するセラミック焼結体を備え、前記セラミック焼結体には、セラミック誘電体層を介して複数の内部電極が積層配置され、前記複数の内部電極に接続された複数のコンデンサ内ビア導体が設けられ、前記外部電極が、前記複数のコンデンサ内ビア導体における主面側端部及び裏面側端部のうちの少なくとも一方に接続されたセラミックコンデンサなどを挙げることができる。なお、セラミックコンデンサは、前記複数のコンデンサ内ビア導体が全体としてアレイ状に配置されたビアアレイタイプのセラミックコンデンサであることが好ましい。このような構造であれば、コンデンサのインダクタンスの低減化が図られ、ノイズ吸収や電圧安定化が可能となる。
なお、前記ペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどを挙げることができる。この種の酸化物は高い誘電率を有しているのでコンデンサにおける誘電体として極めて好適であり、それを使用することにより高容量のコンデンサを実現しやすくなる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、前記外部電極の表面の粗化処理が施された前記配線基板内蔵用電子部品が、コア主面及びコア裏面を有する樹脂コア基板内、または、樹脂層間絶縁層及び導体層を積層した構造を有する配線積層部内に収容されていることを特徴とする配線基板がある。
従って、手段2の配線基板によると、電子部品において、外部電極を構成する被覆金属層は金属粒子が小さいため、銅めっき層の表面粗化を確実に行うことができる。このため、その外部電極と配線基板の樹脂層間絶縁層との接触面積が大きくなり、樹脂層間絶縁層との密着性を十分に高めることができる。さらに、外部電極上には十分な強度を有する突起状導体が設けられるので、樹脂層間絶縁層との密着性を高めることができることに加え、配線基板における導体層との接続信頼性を十分に確保することができる。
前記樹脂コア基板の具体例としては、EP樹脂(エポキシ樹脂)基板、PI樹脂(ポリイミド樹脂)基板、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)基板、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)基板などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料からなる基板を使用してもよい。あるいは、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂基材にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料からなる基板等を使用してもよい。
上記配線基板を構成する配線積層部は、高分子材料を主体とする樹脂層間絶縁層及び導体層を積層した構造を有している。なお、配線積層部は、前記コア主面上及び前記コア裏面上のいずれか一方にのみ形成されていてもよいし、前記コア主面上及び前記コア裏面上の両方に形成されていてもよいが、前記コア主面上及び前記コア裏面上の両方に形成されることが好ましい。このように構成すれば、コア主面上に形成された配線積層部とコア裏面上に形成された配線積層部との両方に電気回路を形成できるため、配線基板のよりいっそうの高機能化を図ることができる。
前記樹脂層間絶縁層は、絶縁性、耐熱性、耐湿性等を考慮して適宜選択することができる。樹脂層間絶縁層の形成材料の好適例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂等が挙げられる。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料、あるいは、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂基材にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料等を使用してもよい。
前記導体層は、サブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などといった公知の手法によって、樹脂層間絶縁層上にパターン形成される。前記導体層の形成に用いられる金属材料の例としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、スズ、スズ合金などが挙げられる。
また、上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、前記電子部品の製造方法であって、光沢銅めっきにより前記被覆金属層を形成する被覆金属層形成工程を行った後、無光沢銅めっきにより前記突起状導体を形成する突起状導体形成工程を行うことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
従って、手段3の製造方法によると、被覆金属層形成工程における光沢銅めっきは光沢剤を含むため、銅粒子の粒成長が抑制され、被覆金属層の銅粒子の粒径を小さくすることができる。また、突起状導体形成工程における無光沢銅めっきでは、銅粒子が十分に成長して突起状導体の銅粒子の粒径を大きくすることができる。このように電子部品を製造すると、メタライズ金属層に対して被覆金属層の銅粒子が確実に密着するため、耐剥離性に優れた被覆金属層を形成することができる。また、突起状導体の残留応力を確実に抑えることができ、突起状導体の強度を十分に高めることができる。
前記被覆金属層形成工程では、光沢ピロりん酸銅めっきにより前記被覆金属層を形成することが好ましく、前記突起状導体形成工程では、無光沢硫酸銅めっきにより前記突起状導体を形成することが好ましい。このようにすると、突起状導体を構成する銅粒子の最大粒径を5μm以上とすることができ、被覆金属層を構成する銅粒子の最大粒径を3μm以下とすることができる。
本発明を具体化した一実施の形態の配線基板を示す概略断面図。 セラミックコンデンサを示す概略断面図。 セラミックコンデンサを示す上面図。 セラミックコンデンサの要部を示す概略断面図。 メタライズ金属層、銅めっき層、及び突起状導体における各金属粒径を示す概略断面図。 セラミックコンデンサの製造方法の説明図。 セラミックコンデンサの製造方法の説明図。 セラミックコンデンサの製造方法の説明図。 配線基板の製造方法の説明図。 配線基板の製造方法の説明図。 配線基板の製造方法の説明図。 配線基板の製造方法の説明図。 別の実施の形態における配線基板を示す概略断面図。 別の実施の形態におけるセラミックコンデンサの要部を示す概略断面図。 別の実施の形態におけるセラミックコンデンサの要部を示す概略断面図。 別の実施の形態におけるセラミックコンデンサを示す上面図。
以下、本発明を配線基板に具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施の形態の配線基板10は、ICチップ搭載用の配線基板である。配線基板10は、略矩形板状の樹脂コア基板11と、樹脂コア基板11のコア主面12(図1では上面)上に形成される第1ビルドアップ層31(配線積層部)と、樹脂コア基板11のコア裏面13(図1では下面)上に形成される第2ビルドアップ層32(配線積層部)とからなる。
樹脂コア基板11のコア主面12上に形成された第1ビルドアップ層31は、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)からなる2層の樹脂層間絶縁層33,35と、銅からなる導体層42とを交互に積層した構造を有している。第2層の樹脂層間絶縁層35の表面上における複数箇所には、端子パッド44がアレイ状に形成されている。さらに、樹脂層間絶縁層35の表面は、ソルダーレジスト37によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト37の所定箇所には、端子パッド44を露出させる開口部46が形成されている。端子パッド44の表面上には、複数のはんだバンプ45が配設されている。各はんだバンプ45は、矩形平板状をなすICチップ21の面接続端子22に電気的に接続されている。なお、各端子パッド44及び各はんだバンプ45が形成される領域は、ICチップ21を搭載可能なICチップ搭載領域23である。ICチップ搭載領域23は、第1ビルドアップ層31の表面39に設定されている。また、第2層の樹脂層間絶縁層35内における複数箇所にはビア導体43が形成されている。各ビア導体43の下端となる箇所は、樹脂層間絶縁層33の表面上に形成された導体層42に接続されており、各ビア導体43の上端となる箇所は、樹脂層間絶縁層35の表面上に形成された端子パッド44に接続されている。このビア導体43は、導体層42及び端子パッド44を相互に電気的に接続している。
樹脂コア基板11のコア裏面13上に形成された第2ビルドアップ層32は、上述した第1ビルドアップ層31とほぼ同じ構造を有している。即ち、第2ビルドアップ層32は、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)からなる2層の樹脂層間絶縁層34,36と、導体層42とを交互に積層した構造を有している。第1層の樹脂層間絶縁層34内における複数箇所にはビア導体47が形成されている。各ビア導体47の下端となる箇所は、樹脂層間絶縁層34の表面上に形成された導体層42に接続されている。第2層の樹脂層間絶縁層36内における複数箇所にはビア導体43が形成されており、樹脂層間絶縁層36の下面上において各ビア導体43の下端となる箇所には、ビア導体43を介して導体層42に電気的に接続されるBGA用パッド48が格子状に形成されている。また、樹脂層間絶縁層36の下面は、ソルダーレジスト38によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト38の所定箇所には、BGA用パッド48を露出させる開口部40が形成されている。BGA用パッド48の表面上には、図示しないマザーボードに対して電気的に接続可能な複数のはんだバンプ49が配設されている。そして、各はんだバンプ49により、図1に示される配線基板10は図示しないマザーボード上に実装される。
本実施の形態の樹脂コア基板11は、縦25mm×横25mm×厚さ0.90mmの平面視略矩形板状である。樹脂コア基板11は、ガラスエポキシからなる基材161と、基材161の上面及び下面に形成され、シリカフィラーなどの無機フィラーを添加したエポキシ樹脂からなるサブ基材164と、同じく基材161の上面及び下面に形成され、銅からなる導体層163とによって構成されている。また、樹脂コア基板11には、複数のスルーホール導体16がコア主面12、コア裏面13及び導体層163を貫通するように形成されている。かかるスルーホール導体16は、樹脂コア基板11のコア主面12側とコア裏面13側とを接続導通するとともに、導体層163に電気的に接続している。なお、スルーホール導体16の内部は、例えばエポキシ樹脂などの閉塞体17で埋められている。スルーホール導体16の上端は、樹脂層間絶縁層33の表面上にある導体層42の一部に電気的に接続されており、スルーホール導体16の下端は、樹脂層間絶縁層34の下面上にある導体層42の一部に電気的に接続されている。また、樹脂コア基板11のコア主面12及びコア裏面13には、銅からなる導体層41がパターン形成されており、各導体層41は、スルーホール導体16に電気的に接続されている。さらに、樹脂コア基板11は、コア主面12の中央部及びコア裏面13の中央部にて開口する平面視で矩形状の収容穴部90を1つ有している。即ち、収容穴部90は貫通穴である。なお、収容穴部90は、四隅に面取り寸法0.1mm以上2.0mm以下の面取り部を有している。
そして、収容穴部90内には、図2,図3に示すセラミックコンデンサ101(電子部品)が、埋め込まれた状態で収容されている。なお、セラミックコンデンサ101は、コンデンサ主面102をコア主面12と同じ側に向け、かつ、コンデンサ裏面103をコア裏面13と同じ側に向けた状態で収容されている。本実施の形態のセラミックコンデンサ101は、縦12.0mm×横12.0mm×厚さ1.0mmの平面視略矩形板状である。セラミックコンデンサ101は、樹脂コア基板11において前記ICチップ搭載領域23の真下の領域に配置されている。なお、ICチップ搭載領域23の面積(ICチップ21において面接続端子22が形成される面の面積)は、セラミックコンデンサ101のコンデンサ主面102の面積よりも小さくなるように設定されている。セラミックコンデンサ101の厚さ方向から見た場合、ICチップ搭載領域23は、セラミックコンデンサ101のコンデンサ主面102内に位置している。
図1に示されるように、収容穴部90の内面と、セラミックコンデンサ101のコンデンサ側面106との隙間は、高分子材料(本実施の形態ではエポキシ等の熱硬化性樹脂)からなる樹脂充填部92によって埋められている。この樹脂充填部92は、セラミックコンデンサ101を樹脂コア基板11に固定する機能を有している。なお、セラミックコンデンサ101は、平面視略正方形状をなしており、四隅に面取り寸法0.55mm以上(本実施の形態では面取り寸法0.6mm)の面取り部を有している。これにより、セラミックコンデンサ101を配線基板10に内蔵するときや、温度変化に伴う樹脂充填部92の変形時において、セラミックコンデンサ101の角部への応力集中を緩和できるため、樹脂充填部92のクラックの発生を防止できる。
図1〜図3に示されるように、本実施の形態のセラミックコンデンサ101は、いわゆるビアアレイタイプのセラミックコンデンサである。セラミックコンデンサ101を構成するセラミック焼結体104は、1つのコンデンサ主面102(図1では上面)、1つのコンデンサ裏面103(図1では下面)、及び、4つのコンデンサ側面106(図1では左面、右面)を有する板状物である。
図2に示されるように、セラミック焼結体104は、セラミック誘電体層105を介して電源用内部電極層141(内部電極)とグランド用内部電極層142(内部電極)とを交互に積層配置した構造を有している。また、セラミック誘電体層105は、高誘電率セラミックの一種であるチタン酸バリウムの焼結体からなり、電源用内部電極層141及びグランド用内部電極層142間の誘電体(絶縁体)として機能する。電源用内部電極層141及びグランド用内部電極層142は、いずれもニッケルを主成分として形成された層であって、セラミック焼結体104の内部において一層おきに配置されている。
図1,図2に示されるように、セラミック焼結体104には、多数のビアホール130が形成されている。これらのビアホール130は、セラミック焼結体104をその厚さ方向に貫通するとともに、セラミック焼結体104の全面にわたって格子状(アレイ状)に配置されている。各ビアホール130内には、セラミック焼結体104のコンデンサ主面102及びコンデンサ裏面103間を連通する複数のコンデンサ内ビア導体131,132が、ニッケルを主材料として形成されている。なお本実施の形態において、ビアホール130の直径は約100μmに設定されているため、コンデンサ内ビア導体131,132の直径も約100μmに設定されている。各電源用コンデンサ内ビア導体131は、各電源用内部電極層141を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各グランド用コンデンサ内ビア導体132は、各グランド用内部電極層142を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各電源用コンデンサ内ビア導体131及び各グランド用コンデンサ内ビア導体132は、全体としてアレイ状に配置されている。
そして図2,図3に示されるように、セラミック焼結体104のコンデンサ主面102上には、複数の主面側電源用外部電極111と複数の主面側グランド用外部電極112とが設けられている。各外部電極111,112は、コンデンサ主面102に垂直な方向(部品厚さ方向)から見たときの形状が略円形状であり、300μmの直径を有している(図3参照)。主面側電源用外部電極111は、複数の電源用コンデンサ内ビア導体131におけるコンデンサ主面102側の端面に対して直接接続されており、主面側グランド用外部電極112は、複数のグランド用コンデンサ内ビア導体132におけるコンデンサ主面102側の端面に対して直接接続されている。
また、図2に示されるように、セラミック焼結体104のコンデンサ裏面103上には、複数の裏面側電源用外部電極121と複数の裏面側グランド用外部電極122とが設けられている。各外部電極121,122は、コンデンサ裏面103に垂直な方向から見たときの形状が略円形状であり、300μmの直径を有している。裏面側電源用外部電極121は、複数の電源用コンデンサ内ビア導体131におけるコンデンサ裏面103側の端面に対して直接接続されており、裏面側グランド用外部電極122は、複数のグランド用コンデンサ内ビア導体132におけるコンデンサ裏面103側の端面に対して直接接続されている。よって、電源用外部電極111,121は電源用コンデンサ内ビア導体131及び電源用内部電極層141に導通しており、グランド用外部電極112,122はグランド用コンデンサ内ビア導体132及びグランド用内部電極層142に導通している。
図4及び図5に示されるように、外部電極111,112,121,122は、メタライズ金属層151と、銅めっき層152とからなっている。メタライズ金属層151は、前記コンデンサ主面102及びコンデンサ裏面103の上に配置されており、ニッケル粒子154(第1の金属材料)を主体として構成されている。本実施の形態のメタライズ金属層151には、主材料のニッケル粒子154に対して、例えば30vol%のチタン酸バリウム155(ペロブスカイト型酸化物)が共材粒子として添加されている。なお、メタライズ金属層151を構成するニッケル粒子154の最大粒径は10μm程度であり、共材粒子として添加されるチタン酸バリウム155の最大粒径は5μm程度である。
銅めっき層152は、ニッケルよりも導電性が高い銅(第2の金属材料)を主体として形成された被覆金属層であり、メタライズ金属層151の表面を全体的に被覆している。本実施の形態において、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径は3μm以下となっている。そして、メタライズ金属層151と銅めっき層152との界面において、メタライズ金属層151を構成するニッケル粒子154の1つに対して複数の銅粒子156が接している。
また、銅めっき層152の表面は粗化されており、銅めっき層152の表面の算術平均粗さRaは0.4μmに設定されている。なお、「算術平均粗さRa」とは、JIS B0601で定義されている算術平均粗さRaである。算術平均粗さRaの測定方法はJIS B0651に準じるものとする。
図1〜図5に示されるように、各外部電極111,112,121,122上には、それぞれ突起状導体50が突設されている。これら突起状導体50の数は、前記コンデンサ内ビア導体131,132の数と等しくなっており、本実施の形態では50個以上となっている。また、各突起状導体50は、銅めっきによって形成された円柱状導体(銅ポスト)である。即ち、突起状導体50は、銅めっき層152と同じ金属材料である銅を主体として円柱状に形成されている。この突起状導体50を構成する銅粒子157(図5参照)の最大粒径は、銅めっき層152を構成する銅粒子156よりも大きく5μm以上となっている。各突起状導体50の直径は、外部電極111,112,121,122の直径(約300μm)よりも小さく、かつ、コンデンサ内ビア導体131,132の直径(約100μm)よりも大きく設定されており、本実施の形態では約200μmに設定されている。また、突起状導体50の高さは、50μm以上200μm以下に設定されている。
各突起状導体50の高さ(厚さ)は、前記樹脂層間絶縁層33の厚さとほぼ等しくなっており、外部電極111,112上に突設された突起状導体50の頂部52の表面は、樹脂層間絶縁層33の表面と同じ位置にある。さらに、各突起状導体50の表面は粗化されている。突起状導体50の表面の算術平均粗さRaは、例えば、0.4μmに設定されている。そして、外部電極111,112上に突設された突起状導体50は、樹脂層間絶縁層33の表面上に形成された導体層42に接続される。一方、外部電極121,122上に突設された突起状導体50は、前記樹脂層間絶縁層34内における複数箇所に形成されたビア導体47に接続される。
図1に示されるように、コンデンサ主面102側にある外部電極111,112は、突起状導体50、導体層42、ビア導体43、端子パッド44、はんだバンプ45及びICチップ21の面接続端子22を介して、ICチップ21に電気的に接続される。一方、コンデンサ裏面103側にある外部電極121,122は、突起状導体50、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、BGA用パッド48及びはんだバンプ49を介して、図示しないマザーボードが有する電極に対して電気的に接続される。
例えば、マザーボード側から外部電極121,122を介して通電を行い、電源用内部電極層141−グランド用内部電極層142間に電圧を加えると、電源用内部電極層141に例えばプラスの電荷が蓄積し、グランド用内部電極層142に例えばマイナスの電荷が蓄積する。その結果、セラミックコンデンサ101がコンデンサとして機能する。また、セラミックコンデンサ101では、電源用コンデンサ内ビア導体131及びグランド用コンデンサ内ビア導体132がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、電源用コンデンサ内ビア導体131及びグランド用コンデンサ内ビア導体132を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。これにより、インダクタンス成分の低減化が図られている。
次に、本実施の形態のセラミックコンデンサ101の製造方法について述べる。
先ず、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体材料のグリーンシートを形成し、このグリーンシートに内部電極層用ニッケルペーストをスクリーン印刷して乾燥させる。これにより、後に電源用内部電極層141となる電源用内部電極部と、グランド用内部電極層142となるグランド用内部電極部とが形成される。次に、電源用内部電極部が形成されたグリーンシートとグランド用内部電極部が形成されたグリーンシートとを交互に積層し、シート積層方向に押圧力を付与することにより、各グリーンシートを一体化してグリーンシート積層体を形成する。
さらに、レーザ加工機を用いてグリーンシート積層体にビアホール130を多数個貫通形成し、図示しないペースト圧入充填装置を用いて、ビア導体用ニッケルペーストを各ビアホール130内に充填する。次に、グリーンシート積層体の上面上に電極用ニッケルペーストを印刷し、グリーンシート積層体の上面側にて各導体部の上端面を覆うように外部電極111,112のメタライズ金属層151を形成する。また、グリーンシート積層体の下面上に電極用ニッケルペーストを印刷し、グリーンシート積層体の下面側にて各導体部の下端面を覆うように外部電極121,122のメタライズ金属層151を形成する。
この後、グリーンシート積層体の乾燥を行い、各メタライズ金属層151をある程度固化させる。次に、グリーンシート積層体を脱脂し、さらに所定温度で所定時間焼成を行う。その結果、チタン酸バリウム及びペースト中のニッケルが同時焼結し、セラミック焼結体104となる。
次に、得られたセラミック焼結体104が有する各メタライズ金属層151に対して光沢ピロりん酸銅めっき(光沢銅めっき)を行う(被覆金属層形成工程)。その結果、各メタライズ金属層151の上に銅めっき層152(厚さ15μm)が形成されることで、各外部電極111,112,121,122が形成される。
本実施の形態では、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が3μm以下となるようめっき条件が設定されている。具体的には、ピロりん酸銅めっき浴を用い、50℃〜60℃程度の温度、1.0A/dm〜3.0A/dm程度の電流密度、20分〜25分程度の析出時間等の条件で電解銅めっきが行われる。なお、銅めっき浴には、銅粒子156の粒成長を抑制するための添加剤(例えば、光沢剤等)が含有されている。
そして、各外部電極111,112,121,122の銅めっき層152を形成した後、セラミック焼結体104のコンデンサ主面102上及びコンデンサ裏面103上に、所定箇所に開口部182(内径200μm)を有するフォトレジスト材181(厚さ200μm)をラミネートする(図6参照)。これらの開口部182は、露光及び現像によって形成されており、外部電極111,112,121,122の表面の一部を露出させている。なお、セラミック焼結体104のコンデンサ主面102上及びコンデンサ裏面103上にメタルマスク(厚さ200μm)を積層配置し、ドリルを用いた孔あけ加工などをメタルマスクに対して行うことにより、開口部182を有するメタルマスクを形成してもよい。
そして、図7に示されるように、フォトレジスト材181を介して外部電極111,112,121,122上に対する無光沢硫酸銅めっき(無光沢銅めっき)を行う(突起状導体形成工程)。さらに、フォトレジスト材181を除去する。その結果、図8に示されるように、外部電極111,112,121,122上に、高さ50μm以上200μm以下の突起状導体50が形成され、セラミックコンデンサ101が完成する。なお、突起状導体50の形成時には、光沢剤を含まない硫酸銅めっき浴を用い、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が5μm以上となるようめっき条件が設定されて電解銅めっきが行われる。
次に、本実施の形態の配線基板10の製造方法について述べる。
先ず、コア基板準備工程では、樹脂コア基板11の中間製品を従来周知の手法により作製し、あらかじめ準備しておく。
樹脂コア基板11の中間製品は以下のように作製される。まず、縦400mm×横400mm×厚さ0.65mmの基材161の両面に銅箔が貼付された銅張積層板(図示略)を準備する。次に、銅張積層板の両面の銅箔のエッチングを行って導体層163を例えばサブトラクティブ法によってパターニングする。具体的には、無電解銅めっきの後、この無電解銅めっき層を共通電極として電解銅めっきを施す。さらにドライフィルムをラミネートし、同ドライフィルムに対して露光及び現像を行うことにより、ドライフィルムを所定パターンに形成する。この状態で、不要な電解銅めっき層、無電解銅めっき層及び銅箔をエッチングで除去する。その後、ドライフィルムを剥離する。次に、基材161の上面及び下面と導体層163とを粗化した後、基材161の上面及び下面に、無機フィラーが添加されたエポキシ樹脂フィルム(厚さ80μm)を熱圧着により貼付し、サブ基材164を形成する。
次に、上側のサブ基材164の上面及び下側のサブ基材164の下面に導体層41(厚さ50μm)をパターン形成する。具体的には、上側のサブ基材164の上面及び下側のサブ基材164の下面に対する無電解銅めっきを行った後にエッチングレジストを形成し、次いで電解銅めっきを行う。さらに、エッチングレジストを除去してソフトエッチングを行う。次に、基材161及びサブ基材164からなる積層体に対してルータを用いて孔あけ加工を行い、収容穴部90となる貫通孔を所定位置に形成し、樹脂コア基板11の中間製品を得る(図9参照)。なお、樹脂コア基板11の中間製品とは、樹脂コア基板11となるべき領域を平面方向に沿って縦横に複数配列した構造の多数個取り用コア基板である。
続く収容工程では、マウント装置を用いて、コア主面12とコンデンサ主面102と同じ側に向け、かつ、コア裏面13とコンデンサ裏面103とを同じ側に向けた状態で収容穴部90内にセラミックコンデンサ101を収容する(図10参照)。なお、収容穴部90のコア裏面13側開口は、剥離可能な粘着テープ171でシールされている。この粘着テープ171は、支持台(図示略)によって支持されている。かかる粘着テープ171の粘着面には、セラミックコンデンサ101が貼り付けられて仮固定されている。
そして、この状態において、収容穴部90の内面とセラミックコンデンサ101のコンデンサ側面106との隙間に、ディスペンサ装置を用いて、熱硬化性樹脂製の樹脂充填部92を充填する。その後、加熱処理を行うと、樹脂充填部92が硬化して、セラミックコンデンサ101が収容穴部90内に固定される(図11参照)。そして、この時点で、粘着テープ171を剥離する。
その後、外部電極111,112を構成する銅めっき層152の表面と突起状導体50の表面とを粗化する(図4参照)。なお、銅めっき層152の表面と突起状導体50の表面とが同時に粗化されるため、銅めっき層152の表面の一部(突起状導体50との接続部分)が粗化されることはない。
次に、従来周知の手法に基づいてコア主面12の上に第1ビルドアップ層31を形成するとともに、コア裏面13の上に第2ビルドアップ層32を形成する。具体的に言うと、まず、コア主面12及びコンデンサ主面102上に感光性エポキシ樹脂を被着して露光及び現像を行うことにより、樹脂層間絶縁層33を形成する(図12参照)。このとき、セラミックコンデンサ101の各突起状導体50が樹脂層間絶縁層33に噛み込むことにより、セラミックコンデンサ101の位置決めが図られる。また、コア裏面13及びコンデンサ裏面103に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、樹脂層間絶縁層34を形成する。なお、感光性エポキシ樹脂を被着する代わりに、絶縁樹脂や液晶ポリマー(LCP:Liquid Crystalline Polymer)を被着してもよい。
さらに、YAGレーザまたは炭酸ガスレーザを用いてレーザ孔あけ加工を行い、ビア導体47が形成されるべき位置にビア孔を形成する。具体的には、樹脂層間絶縁層34を貫通するビア孔を形成し、外部電極121,122上に突設された突起状導体50の頂部52の表面を露出させる。
さらに、ドリル機を用いて孔あけ加工を行い、樹脂コア基板11及び樹脂層間絶縁層33,34を貫通する貫通孔(図示略)を所定位置にあらかじめ形成しておく。そして、樹脂層間絶縁層33,34の表面上、ビア孔の内面、及び、貫通孔の内面に対する無電解銅めっきを行った後にエッチングレジストを形成し、次いで電解銅めっきを行う。さらに、エッチングレジストを除去してソフトエッチングを行う。これにより、樹脂層間絶縁層33上に導体層42が形成されるとともに、樹脂層間絶縁層34上に導体層42がパターン形成される。これと同時に、貫通孔内にスルーホール導体16が形成されるとともに、各ビア孔の内部にビア導体47が形成される。その後、スルーホール導体16の空洞部を絶縁樹脂材料(エポキシ樹脂)で穴埋めし、閉塞体17を形成する。
次に、樹脂層間絶縁層33,34上に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、ビア導体43が形成されるべき位置にビア孔(図示略)を有する樹脂層間絶縁層35,36を形成する。なお、感光性エポキシ樹脂を被着する代わりに、絶縁樹脂や液晶ポリマーを被着してもよい。この場合、レーザ加工機などにより、ビア導体43が形成されるべき位置にビア孔が形成される。次に、従来公知の手法に従って電解銅めっきを行い、前記ビア孔の内部にビア導体43を形成するとともに、樹脂層間絶縁層35上に端子パッド44を形成し、樹脂層間絶縁層36上にBGA用パッド48を形成する。
次に、樹脂層間絶縁層35,36上に感光性エポキシ樹脂を塗布して硬化させることにより、ソルダーレジスト37,38を形成する。その後、所定のマスクを配置した状態で露光及び現像を行い、ソルダーレジスト37,38に開口部40,46をパターニングする。さらに、端子パッド44上にはんだバンプ45を形成し、かつ、BGA用パッド48上にはんだバンプ49を形成する。なお、この状態のものは、配線基板10となるべき製品領域を平面方向に沿って縦横に複数配列した多数個取り用配線基板であると把握することができる。さらに、多数個取り用配線基板を分割すると、個々の製品である配線基板10が多数個同時に得られる。
本発明者は、上記の製造方法において、銅めっき層152の形成時のめっき条件及び突起状導体50の形成時のめっき条件を変更することにより、突起状導体50及び銅めっき層152を構成する銅粒子156,157の粒径が異なる複数のサンプル品(表1の実施例A〜C及び比較例D)を作製した。
Figure 0005395489
具体的には、表1に示されるように、実施例Aのセラミックコンデンサ101では、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が8μmよりも大きく、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が2μm未満となっている。実施例Bのセラミックコンデンサ101では、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が5μmよりも大きく、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が3μm未満となっている。実施例Cのセラミックコンデンサ101では、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が5μmよりも大きく、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が1μm未満となっている。また、比較例Dのセラミックコンデンサ101では、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が3μm未満であり、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が5μmよりも大きくなっている。つまり、各実施例A〜Cでは、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径よりも大きく、比較例Dでは、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径よりも小さくなっている。
なお、銅粒子156,157の粒径としては、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)加工装置を用いた走査イオン(SIM:Scanning Ion Microscope)像観察を実施し、得られたSIM像写真に基づいて測定した。
そして、各実施例A〜C及び比較例Dのセラミックコンデンサ101を内蔵した配線基板10に対して、低温−65℃から高温+150℃への昇温及び降温を100サイクル分繰り返す熱衝撃試験(環境試験規格MIL−STD−883D,試験条件C)を実施しその信頼性を評価した。ここでは、熱衝撃試験後の配線基板10について、セラミックコンデンサ101における外部電極111及び突起状導体50の断面を観察した。その結果、各実施例A〜Cでは、樹脂層間絶縁層33のデラミネーションや突起状導体50の折れ等の不具合は発生しておらず、十分な信頼性を有することが確認された。一方、比較例Dでは、銅めっき層152周辺での嵌合力不足による樹脂層間絶縁層33の密着不良(デラミネーション)や突起状導体50の強度不足による折れが確認された。さらに、各実施例A〜Cでは、銅めっき層152の銅粒子156を小さくしたことによってその平面平滑性が増し、突起状導体50の高さバラツキを比較例Dの場合よりも低減することができた。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態のセラミックコンデンサ101では、突起状導体50と銅めっき層152とを同じ金属材料である銅を用いて形成したので、突起状導体50と銅めっき層152との密着性を十分に確保することができる。さらに、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径が銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径よりも大きいので、突起状導体50の残留応力を抑えることができる。この結果、突起状導体50の強度を十分に確保することができ、突起状導体50の折れ等の不具合を解消することができる。また、突起状導体50を構成する銅粒子157の粒径を大きくすることにより、突起状導体50における粒界が減少してその低抵抗化を図ることができるため、配線基板10との接続信頼性を高めることができる。
(2)本実施の形態のセラミックコンデンサ101では、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径が、メタライズ金属層151を構成するニッケル粒子154の最大粒径よりも小さくなっている。この場合、銅めっき層152の銅粒子156がメタライズ金属層151へ入り込み、銅めっき層152とメタライズ金属層151とが確実に密着するため、耐剥離性に優れた銅めっき層152を形成することができる。また、銅めっき層152の銅粒子156を小さくすることにより、銅めっき層152表面の平滑性が向上し、均一な高さの突起状導体50を形成することができる。
(3)本実施の形態のセラミックコンデンサ101では、突起状導体50と銅めっき層152とを銅を用いて形成することにより、製造コストを抑えることができるとともに、突起状導体50及び外部電極111,112,121,122の低抵抗化を容易に図ることができる。
(4)本実施の形態のセラミックコンデンサ101では、各外部電極111,112,121,122において、メタライズ金属層151は、ニッケル粒子154を主体として構成され、チタン酸バリウム155が共材粒子として添加されている。このように、メタライズ金属層151の形成材料としてニッケルを使用することにより、比較的に高価なパラジウムを用いる場合と比較して、セラミック焼結体104の製造コストを抑えることができる。また、メタライズ金属層151に共材粒子としてチタン酸バリウム155を添加することにより、セラミック焼結体104におけるメタライズ金属層151の熱収縮差を抑えることができ、クラックやデラミネーションなどの問題を回避することができる。
(5)本実施の形態の配線基板10では、電子部品としてビアアレイタイプのセラミックコンデンサ101が収容穴部90に収納されている。このセラミックコンデンサ101では、複数のビア導体131,132が全体としてアレイ状に配置されているので、セラミックコンデンサ101のインダクタンスの低減化が図られ、ノイズ吸収や電源変動平滑化のための高速電源供給が可能となる。
(6)本実施の形態の配線基板10では、セラミックコンデンサ101がICチップ搭載領域23に搭載されたICチップ21の直下に配置されるため、セラミックコンデンサ101とICチップ21とをつなぐ配線が短くなり、配線のインダクタンス成分の増加が防止される。従って、セラミックコンデンサ101によるICチップ21のスイッチングノイズを確実に低減できるとともに、電源電圧の確実な安定化を図ることができる。また、ICチップ21とセラミックコンデンサ101との間で侵入するノイズを極めて小さく抑えることができるため、誤動作等の不具合を生じることもなく高い信頼性を得ることができる。
(7)本実施の形態の配線基板10では、ICチップ搭載領域23がセラミックコンデンサ101の真上の領域内に位置しているため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21は高剛性で熱膨張率が小さいセラミックコンデンサ101によって支持される。よって、上記ICチップ搭載領域23においては、第1ビルドアップ層31が変形しにくくなるため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21をより安定的に支持できる。従って、大きな熱応力に起因するICチップ21のクラックや接続不良を防止することができる。ゆえに、ICチップ21として、熱膨張差による応力(歪)が大きくなり熱応力の影響が大きく、かつ発熱量が大きく使用時の熱衝撃が厳しい10mm角以上の大型のICチップや、脆いとされるLow−k(低誘電率)のICチップを用いることができる。
(8)本実施の形態の場合、被覆金属層形成工程において、光沢ピロりん酸銅めっきを行うことにより、メタライズ金属層151の表面を覆う銅めっき層152が形成されている。この光沢ピロりん酸銅めっきは光沢剤を含むため、銅粒子156の粒成長が抑制され、銅粒子156の最大粒径が3μm以下である銅めっき層152を確実に形成することができる。また、突起状導体形成工程では、光沢剤を含まない無光沢硫酸銅めっきにより突起状導体50が形成されている。この場合、銅粒子157の粒成長が促されてその銅粒子157の最大粒径が5μm以上である突起状導体50を確実に形成することができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の配線基板10において、セラミックコンデンサ101は樹脂コア基板11内に収容されていた。しかし、上記実施の形態のセラミックコンデンサ101などよりも薄いセラミックコンデンサ303(厚さ0.08mm)を形成し、そのセラミックコンデンサ303を配線基板10Aの第1ビルドアップ層310内(例えば図13参照)に収容してもよい。セラミックコンデンサ303においても、上記のセラミックコンデンサ101と同様に、そのメタライズ金属層151と銅めっき層152とからなる外部電極(コンデンサ主面102上の外部電極111,112及びコンデンサ裏面103上の外部電極121,122)が形成され、それら外部電極111,112,121,122上に突起状導体50が形成されている。なお、各電極111,112,121,122の銅めっき層152を構成する銅粒子の最大粒径は3μm未満であり、突起状導体50を構成する銅粒子の最大粒径は5μm以上である。そして、各電極111,112,121,122の銅めっき層152の表面と突起状導体50との表面が粗化された後、セラミックコンデンサ303が樹脂コア基板11内に内蔵されている。
具体的には、樹脂コア基板11のコア主面12上に樹脂シート(未硬化状態の樹脂層間絶縁層30)をラミネートし、樹脂シートが硬化する前に、マウント装置を用いて、セラミックコンデンサ303を樹脂シート上に配置する。このとき、加圧しながらセラミックコンデンサ303の一部(コンデンサ裏面103側の外部電極121,122及び突起状導体50)を樹脂シート内に潜り込ませるようにする。これにより、突起状導体50が樹脂シートに噛み込むため、セラミックコンデンサ303が位置決めされる。その後、樹脂シートを硬化させて樹脂層間絶縁層30とする。さらに、樹脂層間絶縁層30及び導体層42を交互に形成すれば、第1ビルドアップ層310が完成する。
このセラミックコンデンサ303においても、銅めっき層152を構成する銅粒子156の最大粒径を小さくすることにより、銅めっき層152とメタライズ金属層151とを確実に密着させることができる。また、突起状導体50を構成する銅粒子157の最大粒径を大きくすることにより、突起状導体50の残留応力を抑えることができ、突起状導体50の強度を十分に確保することができる。さらに、セラミックコンデンサ101が樹脂コア基板11内に収容される場合に比べて、ICチップ21とセラミックコンデンサ303とを電気的に接続する導通経路(コンデンサ接続配線)が短くなる。これにより、配線のインダクタンス成分の増加が防止されるため、セラミックコンデンサ303によりICチップ21のスイッチングノイズを確実に低減できるとともに、電源電圧の確実な安定化を図ることができる。さらに、ICチップ21とセラミックコンデンサ303との間で侵入するノイズを極めて小さく抑えることができるため、誤動作等の不具合を生じることもなく高い信頼性を得ることができる。なお、薄くしたセラミックコンデンサ303を用いたとしてもセラミックコンデンサ303自体は厚いため、図13では、ビルドアップ層を、上記実施の形態よりも肉厚の樹脂層間絶縁層30からなる第1ビルドアップ層310に具体化している。また、上記実施の形態のセラミックコンデンサ101を、上記実施の形態と同じ第1ビルドアップ層31内に収容してもよい。
・上記実施の形態では、外部電極111,112,121,122上に突起状導体50を突設した後で、外部電極111,112,121,122を構成する銅めっき層152の表面と、突起状導体50の表面とを同時に粗化していた。しかし、外部電極111,112,121,122を形成した時点で一度粗化した後、突起状導体50を形成した時点で再度粗化するようにしてもよい。このようにすれば、銅めっき層152と突起状導体50との接続部分も粗化されるため、両者の密着性が向上する(図14参照)。
・上記実施の形態のセラミックコンデンサ101,303において、突起状導体50の形成後に、さらにピロりん酸銅めっきを行うことにより、突起状導体50の表面も銅めっき層152で覆うようにしてもよい(図15参照)。このように、銅粒子156の粒径が小さい銅めっき層152を突起状導体50の表面に形成することにより、その表面における粒界領域が大きくなるため、粗化処理の効率を高めることができる。従って、その粗化処理を施したセラミックコンデンサ101,303を配線基板10に内蔵した場合、配線基板10を構成する樹脂層間絶縁層33,30との密着性を十分に確保することができ、デラミネーションを確実に防止することができる。
・上記実施の形態では、光沢ピロりん酸銅めっきにより銅めっき層152を形成し、無光沢硫酸銅めっきにより突起状導体50を形成するものであったが、これに限定されるものではなく、突起状導体50の銅粒子157の最大粒径を銅めっき層152の銅粒子156の最大粒径よりも大きくするものであればその製造方法を適宜変更することができる。その具体的な手法としては、例えば、銅めっき層152を無電解銅めっきにより形成し、突起状導体50を電解銅めっきにより形成する。また、低電流密度めっきに比べ、高電流密度めっきでは核生成が促されるため銅粒子の粒径が小さくなる。このため、銅めっき層152を高電流密度めっきにより形成し、突起状導体50を低電流密度めっきにより形成してもよい。なおここで、高電流密度めっきの電流密度は、例えば8A/dmであり、低電流密度は、例えば2A/dmである。
・上記実施の形態のセラミックコンデンサ101では、円形状の外部電極111,112,121,122を備えるものであったが、その電極形状は、略矩形状などの他の形状に変更してもよい。また、図16に示すセラミックコンデンサ101Aのように、コンデンサ主面102上において各外部電極111,112の周囲を囲むようにダミー電極115を設けてもよい。ダミー電極115は、各外部電極111,112と同様に銅めっきにて形成されている。このようにダミー電極115を設けることにより、コンデンサ主面102における銅めっき層の粗化面積が広がるため、樹脂層間絶縁層33との密着性が向上する、さらに、セラミックコンデンサ101において、外部電極111,112,121,122及び突起状導体50は、コンデンサ主面102及びコンデンサ裏面103の両方に設けられるものであったが、いずれか一方のみに設けられていてもよい。
・上記実施の形態では、配線基板10のパッケージ形態はBGA(ボールグリッドアレイ)であるが、BGAのみに限定されず、例えばPGA(ピングリッドアレイ)やLGA(ランドグリッドアレイ)等であってもよい。
次に、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、前記外部電極上に突設された複数の突起状導体とを備える電子部品であって、前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも大きく、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が、前記メタライズ金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも小さいことを特徴とする電子部品。
(2)主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、前記外部電極上に突設された複数の突起状導体とを備え、前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも大きい電子部品の製造方法であって、光沢ピロりん酸銅めっきにより前記被覆金属層を形成する被覆金属層形成工程を行った後、無光沢硫酸銅めっきにより前記突起状導体を形成する突起状導体形成工程を行うことを特徴とする電子部品の製造方法。
10,10A…配線基板
11…樹脂コア基板
12…コア主面
13…コア裏面
31,310…配線積層部としての第1ビルドアップ層
32…配線積層部としての第2ビルドアップ層
30,33,34,35,36…樹脂層間絶縁層
42…導体層
50…突起状導体
101,101A,303…電子部品としてのセラミックコンデンサ
102…主面としてのコンデンサ主面
103…裏面としてのコンデンサ裏面
104…セラミック焼結体
105…セラミック誘電体層
111…外部電極としての主面側電源用外部電極
112…外部電極としての主面側グランド用外部電極
121…外部電極としての裏面側電源用外部電極
122…外部電極としての裏面側グランド用外部電極
131…コンデンサ内ビア導体としての電源用コンデンサ内ビア導体
132…コンデンサ内ビア導体としてのグランド用コンデンサ内ビア導体
141…内部電極としての電源用内部電極層
142…内部電極としてのグランド用内部電極層
151…メタライズ金属層
152…被覆金属層としての銅めっき層
154…ニッケル粒子
155…ペロブスカイト型酸化物としてのチタン酸バリウム
156,157…銅粒子

Claims (8)

  1. 主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、
    前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、
    前記外部電極上に突設された複数の突起状導体と
    を備える電子部品であって、
    前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が5μm以上であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が3μm以下であり、
    前記被覆金属層は前記複数の突起状導体の表面も覆っている
    ことを特徴とする電子部品。
  2. 主面及び裏面を有するセラミック焼結体と、
    前記セラミック焼結体の主面及び裏面の少なくとも一方の上に配置され第1の金属材料を含むメタライズ金属層と、前記第1の金属材料よりも導電性の高い第2の金属材料からなり前記メタライズ金属層の表面を覆う被覆金属層とを有する外部電極と、
    前記外部電極上に突設された複数の突起状導体と
    を備える電子部品であって、
    前記複数の突起状導体が、前記被覆金属層と同じ前記第2の金属材料からなり、前記複数の突起状導体を構成する金属粒子の最大粒径が5μm以上であり、前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が3μm以下であり、
    前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が、前記メタライズ金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも小さい
    ことを特徴とする電子部品。
  3. 前記被覆金属層を構成する金属粒子の最大粒径が、前記メタライズ金属層を構成する金属粒子の最大粒径よりも小さいことを特徴とする請求項に記載の電子部品。
  4. 前記第2の金属材料が銅であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子部品。
  5. 前記セラミック焼結体は、ペロブスカイト型酸化物を主体として構成され、前記メタライズ金属層は、金属粒子としてのニッケル粒子を主体として含むとともに、前記ペロブスカイト型酸化物を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子部品。
  6. 前記セラミック焼結体には、セラミック誘電体層を介して複数の内部電極が積層配置され、前記複数の内部電極に接続された複数のコンデンサ内ビア導体が設けられ、
    前記外部電極が、前記複数のコンデンサ内ビア導体における主面側端部及び裏面側端部のうちの少なくとも一方に接続され、
    前記複数のコンデンサ内ビア導体が全体としてアレイ状に配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子部品。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子部品が、コア主面及びコア裏面を有する樹脂コア基板内、または、樹脂層間絶縁層及び導体層を積層した構造を有する配線積層部内に収容されていることを特徴とする配線基板。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子部品の製造方法であって、光沢銅めっきにより前記被覆金属層を形成する被覆金属層形成工程を行った後、無光沢銅めっきにより前記突起状導体を形成する突起状導体形成工程を行うことを特徴とする電子部品の製造方法。
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