JP5388636B2 - 回転電機 - Google Patents
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Description
そして、ステータ収容室210に形成された導入口213からハウジング207内に冷却用の冷媒を導入し、導出口214から冷媒を外部に導出し、ステータ205を冷却することが記載されている。
また、プレート208の両端の隔壁209、209は、金型を用いて樹脂を充填して形成されるため構造が複雑であるとともに、製造工程が複雑であった。
複数のスロット(例えば、後述の実施形態におけるスロット112)とティース(例えば、後述の実施形態におけるティース111)が内周面に交互に形成されたステータコア(例えば、後述の実施形態におけるステータコア110)にコイル(例えば、後述の実施形態におけるコイル114)が装着されたステータ(例えば、後述の実施形態におけるステータ11)と、前記ステータの内周側にエアギャップ(例えば、後述の実施形態におけるエアギャップS)を介して配置され回転自在なロータ(例えば、後述の実施形態におけるロータ12)と、前記ステータと前記ロータを収容するハウジング(例えば、後述の実施形態におけるハウジング13と、を備えた回転電機(例えば、後述の実施形態における回転電機10)であって、
前記エアギャップには、前記ステータを収容するステータ収容室(例えば、後述の実施形態におけるステータ収容室20)と前記ロータを収容するロータ収容室(例えば、後述の実施形態におけるロータ収容室30)を液密に分割する隔壁部材(例えば、後述の実施形態における隔壁部材17)が設けられ、
前記ステータ収容室には、外部から前記ハウジング内部に冷媒を導入する導入口(例えば、後述の実施形態における導入口131a)と、前記ハウジング内部から外部に冷媒を導出する導出口(例えば、後述の実施形態における導出口131b)が設けられ、
前記隔壁部材は、外周面に前記スロットと対向する位置に軸方向に沿って連続して伸びる少なくとも1つのリブ(例えば、後述の実施形態におけるリブ175)が設けられ、
前記ティースは、軸方向から見たとき、前記スロットの底部からティース先端面に亘って直線状に延びる周方向端面を有し、
前記リブは、隣接する前記ティース同士の間の周方向位置において、前記外周面から前記ティース先端面よりも径方向外側まで突出するとともに、軸方向から見たときに、前記ティースの前記周方向端面とそれぞれ対向する周方向両端面を有する略台形形状に形成されている、
ことを特徴とする。
前記リブは、前記スロットと対向する全ての位置に設けられている、
ことを特徴とする。
前記ハウジングには、前記隔壁部材の軸方向両側に、且つ、内径側に前記隔壁部材を支持する環状支持部(例えば、後述の実施形態における環状支持部133)が設けられ、
前記隔壁部材の内周面が、シール部材(例えば、後述の実施形態におけるOリング18)を介して前記環状支持部に支持される、
ことを特徴とする。
前記隔壁部材は、樹脂材からなり、前記リブが射出成形により一体に形成されている、
ことを特徴とする。
前記隔壁部材の前記外周面のうち、前記リブが形成されていない部分がティース先端面(例えば、後述の実施形態におけるティース先端面111a)にインロー嵌合する、
ことを特徴とする。
さらにステータ収容室とロータ収容室を分割する隔壁が1つの隔壁部材から構成されるので、冷媒による径方向外側からの圧力に対して強度を確保することができる。また、隔壁部材は、外周面にステータのスロットと対向する位置に軸方向に伸びる少なくとも1つのリブが設けられているので、径方向外側からの圧力に対してさらに強度を向上させることができる。これにより、ステータ収容室の圧力が高くなっても隔壁部材の破壊や変形によるロータ収容室への冷媒漏れを回避することができるため、冷媒流量を増やして冷却性能を向上させることができる。
さらに、リブとステータのティースが当接することにより、隔壁部材がロータの回転に伴って連れ回るのを防止することができる。
さらにステータ収容室20とロータ収容室30を分割する隔壁が1つの隔壁部材17から構成されるので、冷媒による径方向外側からの圧力に対して強度を確保することができる。また、リブ175に形成された当接部177がティース111の周方向端面111bと当接することにより隔壁部材17がロータ12の回転に伴って連れ回るのを防止することができる。
図5に示すように、試験用サンプルとして円筒状の隔壁部材Saを用意し、隔壁部材Saの軸方向両側に周方向に等間隔で4つの歪ゲージ(A〜D,E〜H)を貼り付けた。試験装置40は、隔壁部材Saより大径の円筒部41と該円筒部41の内周面から突出し周方向等間隔に設けられた突出部42を有する円筒状部材43と、軸方向両端に設けられ互いに対向する軸部材44、44と、を備え、内部に冷媒を供給可能に構成されている。そして、図6(a)及び(b)に示すように試験装置40に隔壁部材Saを装着し、隔壁部材Saの外周面をティースに相当する突出部42にインロー嵌合させるとともに、隔壁部材Saの内周面をOリング45、45により液密にして軸方向両端の軸部材44、44に固定した。このように隔壁部材Saを試験装置40に装着し、隔壁部材Saの外周側の空間に冷媒を供給し、隔壁部材Saの歪を調べた。
図7に示すように、油圧がかかっていないときには略真円断面(図7(a)参照)を有する隔壁部材Saが、油圧を上げていくことで次第に変形する過程が観測された。油圧が比較的低い状態では、図7(b)に示すように4箇所の歪ゲージには全て圧縮応力が作用しており、次第に油圧を上げていくと、図7(c)に示すように一箇所で引張応力が作用した。そして、さらに油圧を上げることで図7(d)に示すように、図7(c)における引張応力発生部から隔壁部材Saが破損した。
この耐圧試験結果から、隔壁部材Saに外圧を作用させると、ある圧力で1ヶ所に引張応力が発生し、さらに外圧を上げることで引張応力発生部から隔壁部材Saが破損することがわかった。
なお、隔壁部材Saの外周面を突出部42にインロー嵌合させない場合についても同様の試験を行なったが、インロー嵌合させる場合に比べて低圧で隔壁部材Saが破損することが確認できた。
11 ステータ
110 ステータコア
111 ティース
111a ティース先端面
111b 周方向端面
112 スロット
114 コイル
12 ロータ
13 ハウジング
131a 導入口
131b 導出口
133 環状支持部
17 隔壁部材
175 リブ
177 当接部
18 Oリング(シール部材)
20 ステータ収容室
30 ロータ収容室
S エアギャップ
Claims (5)
- 複数のスロットとティースが内周面に交互に形成されたステータコアにコイルが装着されたステータと、前記ステータの内周側にエアギャップを介して配置され回転自在なロータと、前記ステータと前記ロータを収容するハウジングと、を備えた回転電機であって、
前記エアギャップには、前記ステータを収容するステータ収容室と前記ロータを収容するロータ収容室を液密に分割する隔壁部材が設けられ、
前記ステータ収容室には、外部から前記ハウジング内部に冷媒を導入する導入口と、前記ハウジング内部から外部に冷媒を導出する導出口が設けられ、
前記隔壁部材は、外周面に前記スロットと対向する位置に軸方向に沿って連続して伸びる少なくとも1つのリブが設けられ、
前記ティースは、軸方向から見たとき、前記スロットの底部からティース先端面に亘って直線状に延びる周方向端面を有し、
前記リブは、隣接する前記ティース同士の間の周方向位置において、前記外周面から前記ティース先端面よりも径方向外側まで突出するとともに、軸方向から見たときに、前記ティースの前記周方向端面とそれぞれ対向する周方向両端面を有する略台形形状に形成されている、
ことを特徴とする回転電機。 - 前記リブは、前記スロットと対向する全ての位置に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。 - 前記ハウジングには、前記隔壁部材の軸方向両側に、且つ、内径側に前記隔壁部材を支持する環状支持部が設けられ、
前記隔壁部材の内周面が、シール部材を介して前記環状支持部に支持される、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。 - 前記隔壁部材は、樹脂材からなり、前記リブが射出成形により一体に形成されている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。 - 前記隔壁部材の前記外周面のうち、前記リブが形成されていない部分がティース先端面にインロー嵌合する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機。
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