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JP5385728B2 - 制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機の制御方法等に関する。
現在、電車や電気自動車等の電気車では、電動機を駆動するための走行用電源として、燃料電池やディーゼルエンジンなどの電源装置に加えて、バッテリや二次電池、キャパシタなどの蓄電装置を搭載した車両の開発が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−187794号公報
ところで、走行用電源である電源装置と蓄電装置のそれぞれの供給可能な最大電力が異なる場合、電源装置と蓄電装置の両方が動作している状態やそれぞれが単独で動作している状態といった走行用電源の運転状態によって、電動機に供給可能な最大電力が異なるために過負荷運転を引き起こすことがある。つまり、過負荷運転を防止するためには、走行用電源の運転状態に応じた適切な電動機の制御が必要である。
そこで、例えば電動機を制御するインバータ装置において走行用電源の運転状態を把握するため、走行用電源それぞれの運転状態を監視するための手段や、監視結果を伝送するための信号線などを設ける構成が考えられる。しかしながら、この構成では多数の構成部品を追加する必要があり、更にはこの追加に合わせて既存装置の変更等が必要となるなど、システム全体が複雑化し、保守・整備においてもコストのかかる構成となってしまう。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、走行用電源の動作状態に応じた適切な電動機制御を、新たな構成部品を追加しない或いは必要最小限とした簡素な構成で実現することを目的としている。
上記課題を解決するための第1の形態は、
運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御方法であって、
前記直流電源ラインには、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から直流電力が供給され、
前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知ステップと、
前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているか否かに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整ステップと、
を含む制御方法である。
また、他の形態として、
運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御装置(例えば、図1の制御装置70)であって、
前記直流電源ラインには、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から直流電力が供給され、
前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知手段と、
前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているか否かに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整手段(例えば、図3の調整指令生成部82)と、
を備える制御装置を構成しても良い。
この第1の形態等によれば、運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機が制御されるが、直流電源ラインには、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から直流電力が供給されており、検知された直流電源ラインの電源電圧が何れの電源装置の電圧範囲かに応じて、トルク電流及び励磁電流が調整される。つまり、複数の電源装置それぞれは単独動作時の電圧範囲が異なるため、検知された直流電源ラインの電源電圧から動作している電源装置が推定できる。このため、動作していると判断した電源装置に応じてトルク電流指令及び励磁電流指令を適切に調整することが可能となり、これにより、走行用電源である電源装置と蓄電装置の過負荷運転の防止を、新たな構成部品を必要としない或いは必要最小限に抑えた簡素な構成で実現することができる。
第2の形態として第1の形態の制御方法であって、
前記複数の電源装置には、充放電可能な蓄電装置(例えば、図1の蓄電装置60)を有する第1の電源装置と、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が前記第1の電源装置より低い第2の電源装置(例えば、図1の燃料電池50)とが少なくとも含まれ、
前記調整ステップは、前記検知された電源電圧が前記第2の電源装置の電圧範囲内の場合に、前記第1の電源装置の電圧範囲内に比べて、前記トルク電流及び前記励磁電流を低減させるステップを含む、
制御方法を構成しても良い。
この第2の形態によれば、複数の電源装置には、第1の電源装置と第2の電源装置とが含まれるが、第2の電源装置のほうが、第1の電源装置よりも、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が低い。このため、検知された電源電圧が第2の電源装置の電圧範囲内の場合には、第1の電源装置の電圧範囲内のときに比べてトルク電流及び励磁電流を低減することで、電動機の消費電力を低減して第2の電源装置の過負荷運転を防止することができる。
第3の形態として、第2の形態の制御方法であって、
前記調整ステップは、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲より低い場合に前記電動機の回生動作を抑止するよう前記トルク電流を制御する回生抑止ステップを含む、
制御方法を構成しても良い。
この第3の形態によれば、運転指令信号がブレーキ指令の際、検知された電源電圧が第1の電源装置の電圧範囲より低い場合に電動機の回生動作を抑止するようトルク電流が制御される。電源電圧が第1の電源装置の動作電圧範囲より低い場合には、この第1の電源装置に含まれる蓄電装置が動作していないと推定されるので、回生ブレーキを動作させることができず、回生動作を抑止する必要がある。
第4の形態として、第2又は第3の形態の制御方法であって、
前記調整ステップは、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内の場合に前記電動機の誘起電圧が当該検知された電源電圧より所定電圧高い回生時用電圧になるよう前記励磁電流を制御するステップを含む、
制御方法を構成しても良い。
この第4の形態によれば、運転指令信号がブレーキ指令の際に、検知された電源電圧が第1の電源装置の電圧範囲内の場合に電動機の誘起電圧が検知された電源電圧より所定電圧高い回生時用電圧になるよう励磁電流が制御される。電源電圧が第1の電源装置の電圧範囲内の場合、すなわち、蓄電装置を有する第1の電源装置が動作していると推定される場合には、回生ブレーキを動作させることができる。これにより、回生ブレーキ時に、電動機の誘起電圧を電源電圧より高い回生時電圧とすることで、電動機が発生する回生電力を蓄電装置で充電(回収)可能となる。
第5の形態として、第4の形態の制御方法であって、
前記第1の電源装置は、前記蓄電装置と、前記蓄電装置の端子電圧と前記直流電源ラインの電源電圧間の電圧を調整可能に変換して前記蓄電装置に充放電させる第1の電力変換装置(例えば、図1の蓄電装置用電力変換装置62)とを有しており、
前記運転指令信号がブレーキ指令の際に、前記電源電圧に応じて前記第1の電力変換装置の電圧変換を調整する変換調整ステップを含む、
制御方法を構成しても良い。
この第5の形態によれば、第1の電源装置は、蓄電装置と、この蓄電装置の端子電圧と直流電源ラインの電源電圧間の電圧を調整可能に変換して蓄電装置に充放電させる第1の電力変換装置とを有しており、運転指令信号がブレーキ指令の際に、電源電圧に応じて第1の電力変換装置の電圧変換が調整される。これにより、回生ブレーキ時に、直流電源ラインの電源電圧を上昇させて、回生電力を蓄電装置で充電(回収)できる。
第6の形態として、第2〜第4の何れかの形態の制御方法であって、
前記第2の電源装置は、燃料電池(例えば、図1の燃料電池50)と、所与の電流指令に基づいて前記燃料電池を定電流源として出力制御して前記直流電源ラインに直流電力を供給する第2の電力変換装置(例えば、図1の燃料電池用電力変換装置52)とを有しており、
前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内又は前記第2の電源装置の電圧範囲内の場合に、当該電源電圧に応じた出力電流となるよう前記電流指令を調整する電流指令調整ステップを含む、
制御方法を構成しても良い。
この第6の形態によれば、第2の電源装置は、燃料電池と、電流指令に基づいて燃料電池を定電流源として出力制御して直流電源ラインに直流電力を供給する第2の電力変換装置とを有しており、検知された電源電圧が、第1の電源装置の電圧範囲内又は第2の電源装置の電圧範囲内の場合に、電源電圧に応じた出力電流となるよう電流指令が調整される。
電気車の主回路構成図。 電源電圧と、電源状態及び出力電圧の上限との対応関係図。 制御装置の機能構成図。 力行時のトルク電流指令値に対する調整係数のパターン。 力行時の励磁電流指令値に対する調整係数のパターン。 回生時のトルク電流指令値に対する調整係数のパターン。 力行時の励磁電流指令値に対する調整係数のパターン。 力行時の蓄電装置に対する電圧調整指令パターン。 電源装置に対する電流指令パターン。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、本発明を、電気車の一種である電車に適用した場合を説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[構成]
図1は、本実施形態における電気車の主回路構成の概略を示す図である。図1に示すように、電気車1の主回路は、電動機10と、インバータ20と、補助電源装置30と、直流電源ライン40と、燃料電池50と、この燃料電池50用の電力変換装置52と、蓄電装置60と、この蓄電装置60用の電力変換装置62と、制御装置70とを備えて構成される。
電動機10は、インバータ20から電力が供給されることで車軸を回転制御する主電動機(メインモータ)であり、例えば三相誘導電動機で実現される。インバータ20は、直流電源ライン40から入力される直流電力を、制御装置70から入力されるU,V,W相それぞれの電圧指令Vu,Vv,Vwに基づく出力電力とした三相交流電力に変換し、電動機10に供給する。
補助電源装置30は、空調装置や照明装置といった補助的な機器(補助機器)に電力を供給するための装置であり、これらの補助機器に、直流電源ライン40からの直流電力をそのまま或いは交流電力に変換して供給する。
直流電源ライン40には、燃料電池50からの直流電力や、蓄電装置60の蓄電電力、パンタグラフ等を介した架線の直流電力が供給され、更に、回生運転時には、電動機10で発生された回生電力がインバータ20を介して供給される。つまり、この電気車1は、電源装置(直流電源)として、燃料電池50、蓄電装置60及び架線からの給電の3種類を有する。
蓄電装置60は、例えばバッテリやキャパシタ、フライホイール等で実現され、蓄電装置用電力変換装置62によって充放電が制御される。蓄電装置用電力変換装置62は、例えばチョッパ装置であり、蓄電装置60の蓄電電力を昇圧して直流電源ライン40に出力(放電)させたり、直流電源ライン40の電圧を降圧して蓄電装置60を充電する。このとき、蓄電装置用電力変換装置62は、制御装置70からの電圧指令に従って、出力電圧或いは充電電圧を制御する。
燃料電池50は、例えば固体高分子型である。この燃料電池50の出力電力は、燃料電池用電力変換装置52が正常に機能している場合には、スイッチ部54が切り替えられて燃料電池用電力変換装置52に出力され、直流電源ライン40に供給される。一方、燃料電池用電力変換装置52が正常に機能していない場合には、スイッチ部54を切り替えることで、燃料電池50の出力電力が直接に直流電源ライン40に可能な回路構成とする。燃料電池用電力変換装置52は、例えばチョッパ装置であり、燃料電池50の出力電力を昇圧して直流電源ライン40に供給する。このとき、燃料電池用電力変換装置52は、蓄電装置用電力変換装置62からの電力指令信号に従った定電流制御を行うが、電力指令信号が入力されないときは定電圧制御に切り替える。
本実施形態においては、電源装置(燃料電池50、蓄電装置60、及び、架線からの給電)のそれぞれが単独動作したときの出力電圧範囲及び最大出力電力が異なるように設計されている。なお、本実施形態では、電源装置それぞれの異なる出力電圧範囲全てを入力可能とする入力電圧範囲の広いインバータ20を用いる。
また、電気車1は、これらの電源装置のうち、動作している電源装置の組合せである次の電源状態において走行可能である。
(1)燃料電池50のみ。
(2)燃料電池50及び燃料電池用電力変換装置52。
(3)蓄電装置60及び蓄電装置用電力変換装置62。
(4)蓄電装置60及び蓄電装置用電力変換装置62と燃料電池50及び燃料電池用電力変換装置52との併用。上述の(2)及び(3)。
(5)架線からの給電。
そして、電源装置ごとに出力電圧範囲及び最大出力電力が異なることから、電源状態によって、直流電源ライン40の電圧(電源電圧)や、負荷電力(電動機10や補助電源装置30での消費電力)の上限が異なる。図2に、これらの電源状態(1)〜(5)それぞれと、電源電圧及び負荷電力上限との対応関係を示す。
制御装置70は、CPUやROM、RAM等から構成されるコンピュータによって実現され、例えば制御ボードとして他の制御装置と一体的に構成されたり、或いはインバータ20を含めて一体のインバータ装置として構成され得る。本実施形態では、制御装置70は、図3に示すように、電源状態推定部72と、電動機制御部80と、蓄電装置用指令生成部74と、電流指令値生成部76とを有している。
電源状態推定部72は、電源電圧をもとに、図2に示した電源状態と電源電圧との対応関係から、電源状態(動作している電源装置)を推定する。なお、電源電圧は、不図示の電圧センサによって、例えば直流電源ラインとインバータ20との間に設置された接触器の両端電圧又はインバータ20の入力端子間に設けられたフィルタコンデンサの両端電圧として計測される。
電流指令値生成部76は、入力されるノッチ指令や速度情報をもとに、電動機10を制御するための電流指令値であるトルク電流指令Iq及び励磁電流指令Idを生成する。
電動機制御部80は、インバータ20に対して、電動機10に供給する三相交流電力の電圧指令Vu,Vv,Vwを出力することで、電動機10を制御する。また、回生時には、インバータ20への入力電圧(すなわち、直流電源ライン40の電源電圧)が上昇すると、電動機10によって発生される回生電力を絞り込む回生絞り込み制御(軽負荷回生制御)を行う。また、電動機制御部80は、調整指令生成部82と、ベクトル制御演算部88とを有する。
調整指令生成部82は、電源電圧をもとに、電動機10を制御するための電流指令(トルク電流指令Iq及び励磁電流指令Id)に対する調整指令kを生成する。具体的には、電気車1の運転状態(力行/回生/惰行など)に応じた調整指令パターンを参照して、現在の電源電圧に応じた電流指令の調整係数k(トルク電流指令値Iqに対する調整係数kq、及び、励磁電流指令値Idに対する調整係数kd)を生成する。なお、電気車1の運転状態は、運転台から入力されるノッチ指令と速度情報によって判断される。
力行時の電流指令Iの調整係数kとして、トルク電流指令Iqに対する調整係数kqを図4に、励磁電流指令Idに対する調整係数kdを図5に、それぞれ示す。また、回生時の電流指令Iの調整係数kとして、トルク電流指令Iqに対する調整係数kqを図6に、励磁電流指令Idに対する調整係数kdを図7に、それぞれ示す。また、惰行時には、ともに一定値「1.0」とする、なお、図4〜図7のそれぞれにおいて、電源電圧と、電源状態との対応関係を合わせて示す。
図4は、力行時のトルク電流指令値Iqに対する調整係数kqのパターンを示す図である。図4において、横軸は電源電圧、縦軸は調整係数kpである。また、図5は、力行時の励磁電流指令値Idに対する調整係数kdのパターンを示す図である。図5において、横軸は電源電圧、縦軸は調整係数kdである。
図4に示すように、力行時のトルク電流指令に対する調整係数kqは、負荷電力(電動機10と補助機器での消費電力)が、動作している電源装置それぞれの最大出力電力以下となるように定められている。また、蓄電装置60の動作基準電圧付近(図4では、1500V付近)や、燃料電池50の動作基準電圧付近(図4では、1350V付近)では、調整係数kqが一定となっている。また、補助電源装置30の安定運転に起因する下限電圧(図4では、1000V)、或いは、各種機器の絶縁耐圧による上限電圧(図4では、1830V)に近づくと、調整係数kpをゼロに近づけるようにして、電動機10による消費電力を絞り込むように定められている。
そして、励磁電流指令に対する調整係数kdのパターンは、トルク電流指令に対する調整係数kqのパターンに近似した形状となっている。
図6は、回生時のトルク電流指令値に対する調整係数kqのパターンを示す図である。図6において、横軸は電源電圧、縦軸は調整係数kqである。また、図7は、回生時の励磁電流指令値に対する調整係数kdのパターンを示す図である。図7において、横軸は電源電圧、縦軸は調整係数kdである。
図6に示すように、回生時には、電源電圧が蓄電装置60の動作電圧範囲より低いとき、すなわち蓄電装置60が動作していないときには、トルク電流指令Iqの調整係数kqをゼロとして回生動作を無効としている。また、蓄電装置60の動作電圧範囲(図6では、1500V付近)では、トルク電流指令Iqの調整係数kqを「1.0」より大きくしているとともに、励磁電流指令Idの調整係数kdを「1.0」より大きくして電動機10の出力電圧を高くしていることで、電動機10が発生する回生電力を増加させている。
図3に戻り、ベクトル制御演算部88は、電動機10をベクトル制御する。すなわち、入力される電流指令値(トルク電流指令値Iq及び励磁電流指令値Id)を用いて、電動機10に供給する三相交流電力の電圧指令Vu,Vv,Vwを算出してインバータ20に出力する。
蓄電装置用指令生成部74は、蓄電装置60に対する電圧調整指令αを生成して蓄電装置用電力変換装置62に出力する。具体的には、力行時及び惰行時には、電圧調整指令αを一定値「1.0」とする。また、回生時には、予め定められた電圧調整指令パターンに従って、電源電圧に応じた電圧調整指令αを生成する。
図8は、回生時の蓄電装置60に対する電圧調整指令パターンを示す図である。図8において、横軸は電源電圧であり、縦軸は電圧調整指令αである。図8によれば、電源電圧が蓄電装置60の動作電圧範囲より低いとき、すなわち、蓄電装置60が動作していないときには、電圧調整指令を一定値「1.0」としている。そして、電源電圧が蓄電装置の動作電圧範囲内であるとき、すなわち蓄電装置60が動作しているときには、電圧調整指令αを増加させて直流電源ライン40の電圧(電源電圧)を上昇させる。また、電源電圧がその上限電圧(図8では、1830V)に近づくと、過電圧による機器破損を回避するために減少させている。なお、このとき直流電源ラインを流れる電流が規定値以下となるように、軽負荷回生制御によって回生電力は絞り込まれる。更に、電源電圧が上限電圧の直近となる場合には、電圧調整指令によって回生動作が抑止される。
また、蓄電装置用電力変換装置62は、燃料電池用指令生成部64を有する。この燃料電池用指令生成部64は、直流電源ライン40の電圧(電源電圧)をもとに、燃料電池50に対する電流指令を生成する。具体的には、予め定められた電流指令パターンを参照して、電源電圧に応じた電流指令βを生成して、燃料電池用電力変換装置52に出力する。
図9は、燃料電池50に対する電流指令パターンを示す図である。図9では、横軸は電源電圧であり、縦軸は電流指令βである。同図に示すように、電流指令βは、燃料電池用電力変換装置52の出力電圧範囲内(電源状態(2))のみならず、蓄電装置60の出力電圧範囲内(電源状態(3)又は(2)+(3))のときに、負荷電力に応じた電力を生成するための指令であり、図9で示された範囲の任意の値となる。また、電源電圧が上記の出力電圧範囲以外のときにはゼロとなっている。
[作用・効果]
このように、本実施形態の電気車1では、直流電源ライン40の電圧(電源電圧)によって、電動機10に対するトルク電流指令値Iq及び励磁電流指令値Idが調整される。すなわち、電源装置(燃料電池50、蓄電装置60、及び、架線からの給電)のそれぞれが単独動作したときの出力電圧範囲及び最大出力電力が異なるように設計されているため、電源電圧から電源装置の動作状態を推定でき、この動作していると推定される電源装置の最大出力電力に合わせて電動機10が制御される。これにより、走行用電源である電源装置と蓄電装置の過負荷運転の防止を、新たな構成部品を必要としない或いは必要最小限に抑えた簡素な構成で実現することができる。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、架線からの電力供給が無い構成としても良いし、更に、ディーゼル発電機を発電装置として備える構成としても良い。また、上述の実施形態では、電気車の一種である電車について説明したが、例えば電気自動車等にも同様に適用可能である。
1 電気車
10 電動機、20 インバータ、30 補助電源装置
40 直流電源ライン
50 燃料電池
52 燃料電池用電力変換装置、54 切替スイッチ
60 蓄電装置
62 蓄電装置用電力変換装置、64 燃料電池用指令生成部
70 制御装置
72 電源状態推定部
74 蓄電装置用指令生成部
76 電流指令値生成部
80 電動機制御部
82 調整指令生成部、84,86 乗算器、88 ベクトル制御演算部

Claims (7)

  1. 運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御方法であって、
    充放電可能な蓄電装置を有する第1の電源装置と、発電装置を有し、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が前記第1の電源装置より低い第2の電源装置とを少なくとも含む単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から、前記直流電源ラインに直流電力が供給され、
    前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知ステップと、
    前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているかに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整ステップと、
    を含み、
    前記調整ステップは、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲より低い場合に前記電動機の回生動作を抑止するよう前記トルク電流を制御する回生抑止ステップを含む、
    制御方法。
  2. 運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御方法であって、
    充放電可能な蓄電装置を有する第1の電源装置と、発電装置を有し、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が前記第1の電源装置より低い第2の電源装置とを少なくとも含む単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から、前記直流電源ラインに直流電力が供給され、
    前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知ステップと、
    前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているかに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整ステップと、
    を含み、
    前記調整ステップは、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内の場合に前記電動機の誘起電圧が当該検知された電源電圧より所定電圧高い回生時用電圧になるよう前記励磁電流を制御するステップを含む、
    制御方法。
  3. 前記調整ステップは、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内の場合に前記電動機の誘起電圧が当該検知された電源電圧より所定電圧高い回生時用電圧になるよう前記励磁電流を制御するステップを含む、
    請求項1に記載の制御方法。
  4. 前記第1の電源装置は、前記蓄電装置と、前記蓄電装置の端子電圧と前記直流電源ラインの電源電圧間の電圧を調整可能に変換して前記蓄電装置に充放電させる第1の電力変換装置とを有しており、
    前記運転指令信号がブレーキ指令の際に、前記電源電圧に応じて前記第1の電力変換装置の電圧変換を調整する変換調整ステップを含む、
    請求項2又は3に記載の制御方法。
  5. 前記第2の電源装置は、前記発電装置である燃料電池と、所与の電流指令に基づいて前記燃料電池を定電流源として出力制御して前記直流電源ラインに直流電力を供給する第2の電力変換装置とを有しており、
    前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内又は前記第2の電源装置の電圧範囲内の場合に、当該電源電圧に応じた出力電流となるよう前記電流指令を調整する電流指令調整ステップを含む、
    請求項の何れか一項に記載の制御方法。
  6. 運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御装置であって、
    充放電可能な蓄電装置を有する第1の電源装置と、発電装置を有し、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が前記第1の電源装置より低い第2の電源装置とを少なくとも含む単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から、前記直流電源ラインに直流電力が供給され、
    前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知手段と、
    前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているか否かに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整手段と、
    を備え
    前記調整手段は、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲より低い場合に前記電動機の回生動作を抑止するよう前記トルク電流を制御する、
    制御装置。
  7. 運転指令信号に基づいてトルク電流及び励磁電流を変更制御して、直流電源ラインに供給された直流電力を変換して電動機を制御する制御装置であって、
    充放電可能な蓄電装置を有する第1の電源装置と、発電装置を有し、単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が前記第1の電源装置より低い第2の電源装置とを少なくとも含む単独動作時の電圧範囲及び最大出力電力が異なる複数の電源装置から、前記直流電源ラインに直流電力が供給され、
    前記直流電源ラインの電源電圧を検知する検知手段と、
    前記検知された電源電圧が何れの前記電源装置の電圧範囲に含まれているか否かに応じて前記トルク電流及び前記励磁電流を調整する調整手段と、
    を備え
    前記調整手段は、前記運転指令信号がブレーキ指令の際、前記検知された電源電圧が前記第1の電源装置の電圧範囲内の場合に前記電動機の誘起電圧が当該検知された電源電圧より所定電圧高い回生時用電圧になるよう前記励磁電流を制御する、
    制御装置。
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