JP5353683B2 - 無線通信システム、無線通信機器および情報通知方法 - Google Patents
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Description
また、ネットワークの1つに無線ネットワークがあり、特に、非特許文献1にて規定されている無線LAN(Local Area Network)は、免許不要の周波数帯域を使用していることから、家庭用途や企業での使用など、さまざまな形態で広く利用されている。
ここで、ネットワークを介してサービスを利用する際、サービスを利用する機器は、例えばネットワークへの接続確立後にUPnPメッセージを交換するなど、従来はネットワークへの接続確立後にサービス情報を取得して利用可能なサービス内容を把握していた。ここでいう「サービス情報」とは、ネットワークを介して利用できるサービスの情報であり、ネットワーク層(Network Layer)以上の上位層(Upper Layer)のプロトコル(Protocol、規定)を通じて得られる。サービス情報としては、例えば、UPnPに規定される情報や、ネットワークに関する情報などがある。
しかしながら、11u対応機器からの情報のみを利用した場合には、適切な接続先を選択できない場合がある。
同図のアクセスポイント機器1101は、プリンタ1201との間に無線通信接続を確立させて、アクセスポイント機器1101とプリンタ1201とからなるネットワークを構築する。そして、端末1301は、アクセスポイント機器1101またはプリンタ1201に接続してプリンタ1201の印刷サービスを利用する。ここで、アクセスポイント機器1101は、11u非対応機器である。これに対し、プリンタ1201と端末機器1301は、11u対応機器である。
アクセスポイント機器1101とプリンタ1201とは、共に5ギガヘルツ(GHz)帯の無線通信に対応している。そして、アクセスポイント機器1101は、プリンタ1201との間に通信路c1011を介する無線通信接続を、5ギガヘルツ帯を利用して確立する。
一方、プリンタ1201は、1台の機器との間でのみ5ギガヘルツ帯を用いて無線通信可能だが、2.4ギガヘルツ帯を利用して、さらに他の機器と無線通信可能である。また、端末機器1301も、2.4ギガヘルツ帯を利用して無線通信可能である。そこで、プリンタ1201は、アクセスポイント機器1101との間で5ギガヘルツ帯を利用して無線通信接続を確立した後は、2.4ギガヘルツ帯を利用して、端末機器1301との間に通信路c1012を介する無線通信を確立する。
しかし、2.4ギガヘルツ帯は、電子レンジからの電磁波などの外的要因により、通信が途切れる、あるいは、遅延が発生するなど、電波環境が不安定になりやすい。これに対して、5ギガヘルツ帯は障害要因が少なく、2.4ギガヘルツ帯よりも電波環境が安定している。したがって、端末機器1301は、5ギガヘルツ帯を利用して、アクセスポイント機器1101との接続を確立するほうが、2.4ギガヘルツ帯を利用してプリンタ1201に接続するよりも、安定した通信を行ってサービスを受けられる。
また、本発明の一態様による無線通信機器は、ネットワークを介して提供されるサービスの情報を示すサービス情報であって、サービスを提供する機器との無線通信接続を確立した機器に対して提供されるサービスの情報を含むサービス情報と、当該サービスを提供する機器の識別情報とを、当該サービスを提供する機器から取得するサービス情報取得部と、前記サービス情報と前記識別情報とを含むサービス情報事前通知信号を生成する送信情報生成部と、無線信号の送信を行う無線通信部と、他の機器との間で接続処理を行って無線通信接続を確立する接続処理部と、を具備し、前記無線通信部は、前記無線通信機器との無線通信接続を確立していない機器に対して前記送信情報生成部が生成した前記サービス情報事前通知信号を送信することを特徴とする。
図1は、本発明の一実施形態における無線ネットワークシステムの概略構成を示すシステム構成図である。
同図において無線ネットワークシステム1は、アクセスポイント機器101(第3の機器)とサービス機器(無線通信機器、第1無線通信機器)102と端末機器(無線通信機器、第2無線通信機器)301とを具備する。
なお、以下ではサービス機器201がプリンタである場合を例に説明するが、本発明の適用範囲はこれに限らず、サービス機器201はネットワークサービスを提供する機器であればよい。サービス機器の例としては、プリンタやアクセスポイント機器の他にも、オーディオ機器や、ディスプレイや、デジタルカメラや、ビデオカメラや、照明や、プロジェクタや、NAS(Network Attached Storage、ネットワーク接続ストレージ)や、カーナビゲーション機器などがある。
サービス機器201は、APとして他の機器から接続要求を受けて無線通信接続を確立した場合、印刷サービスを提供する。また、サービス機器201は、STAとしてアクセスポイント機器との間に無線通信接続を確立した場合、ネットワークプリンタとして印刷サービスを提供する。また、サービス機器201は11uに対応し、無線通信接続確立前にサービス情報を送信することができる。
また、アクセスポイント機器101とサービス機器201と端末機器301とのいずれの機器も、同一のサービスプロトコル(Service Protocol)に対応している。ここでいう「サービスプロトコル」とは、ネットワークを介してサービスを利用するための規定である。例えば、UPnP、Bonjour、DLNA(Digital Living Network Alliance)、SNMP(Simple Network Management Protocol)、LLDP(Link Layer Discovery Protocol)、LLTD(Link Layer Topology Discovery)などがサービスプロトコルに該当する。
アクセスポイント機器101は、サービス機器201との間に、通信路c11を介する無線通信接続を確立している。これにより、アクセスポイント機器101とサービス機器201とで無線通信ネットワークを構築している。一方、初期状態においては、アクセスポイント機器101と端末機器301との間の無線通信接続は確立されていない。また、サービス機器201と端末機器301との間の無線通信接続も確立されていないものとする。
無線通信部12は、無線信号にてフレーム(Frame)を受信し、受信したフレームを無線制御部11に出力する。また、無線通信部12は、無線制御部11から出力されるフレームを、無線信号として送信する。
無線制御部11は、無線通信部12が行うフレームの送受信を制御する。また、無線制御部11は、無線通信部12から出力されるフレームを解析してデータを読み出し、読み出したデータを無線情報保持部13に書き込む。また、無線制御部11は、無線情報保持部13からデータを読み出し、読み出したデータに基づいてフレームを生成し、生成したフレームを無線通信部12に出力する。また、無線制御部11は、他の機器からの接続要求に応じて接続処理を行い、無線通信接続を確立する。
サービス情報は、端末機器301が、サービスを利用するためにどのアクセスポイントに接続すべきかを判定する際に用いる。サービス情報は、サービスを提供する機器が対応するプロトコルを示す情報と、当該プロトコルを利用して得られる情報とを含む。例えば、サービス機器201がUPnPに対応する場合、サービス機器201のサービス情報は、UPnPに対応することを示す情報、およびUPnPプロトコルを利用して得られる状態情報を含む。さらに、サービス機器201が他のサービスプロトコルにも対応する場合、サービス機器201のサービス情報は、UPnPの場合と同様に、そのサービスプロトコルに関する情報を含む。
サービス情報制御部14は、サービス機器201とサービスを提供する機器との間の通信接続確立後に、サービス機器201のサービスプロトコル制御部15が、サービスプロトコルに基づいてサービスを提供する機器から取得したサービス情報を、無線情報保持部13に書き込む。
サービス情報制御部14は、サービスプロトコル制御部15が取得したサービス情報を、例えば、MIBのデータ形式など、無線制御部11が扱えるデータ形式に変換して無線情報保持部13に書き込む。
無線情報保持部13は、サービス情報制御部14が書き込むデータや、無線制御部11が書き込むデータを記憶する。また、無線情報保持部13は、サービス機器201の識別情報を記憶する。
無線情報入力部21は、無線通信部12(図2)を制御する。無線情報入力部21は、無線通信部12を介してフレームを受信し、受信情報解析部22に出力する。
受信情報格納部23は、受信情報解析部22から出力されるデータを無線情報保持部13(図2)に書き込む。
送信情報生成部24は、生成したフレームを無線情報出力部25に出力する。
無線情報出力部25は、無線通信部12を制御する。無線情報出力部25は、送信情報生成部24から出力されたフレームを、無線通信部12を介して送信する。
送受信制御部26は、フレームの送受信タイミングを制御する。
なお、無線制御部11の各部は、接続処理や接続後の通信の処理など、上記以外の処理も行うが、これらは従来技術における処理と同様であり、説明を省略する。
無線制御部51は、無線通信部12が行うフレームの送受信を制御する。また、無線制御部51は、無線通信部12から出力されるフレームを解析してデータを読み出し、読み出したデータを無線情報保持部13に書き込む。また、無線制御部51は、無線情報保持部13からデータを読み出し、読み出したデータに基づいてフレームを生成し、生成したフレームを無線通信部12に出力する。また、無線制御部51は、APに相当する他の機器(図1では、アクセスポイント機器101またはサービス機器201)に接続要求を送信し、当該機器との間に無線通信接続を確立する。
なお、端末機器301は、ユーザの操作を受け付けるブロックや、アプリケーションを実行するブロックなど、上記以外の部分も具備するが、図示および説明を省略する。
送信情報生成部64は、無線情報保持部13からデータを読み出し、読み出したデータに基づいて、プローブ要求フレームやGASイニシャル要求フレームを生成する。送信情報生成部64は、生成したフレームを無線情報出力部25に出力する。
送受信制御部66は、フレームの送受信タイミングを制御する。
接続先選択部67は、無線情報保持部13からデータを読み出し、読み出したデータに基づいて、接続先を選択する。
なお、図3の無線制御部11と同様、無線制御部51の各部は、接続処理や接続後の通信の処理など、上記以外の処理も行うが説明を省略する。
なお、図1の例では、アクセスポイント機器101として、IEEE802.11に対応する既存のアクセスポイント機器を用いることができ、アクセスポイント機器101の構成の図示および説明を省略する。
機器識別情報は、サービスを提供する機器を識別するための情報である。具体的には、無線情報保持部13は、SSID(Service Set ID)、MAC(Media Access Control)アドレス、IP(Internet Protocol)アドレス、機器毎に付された識別名称、機器の識別番号の何れか、または、これらを組み合わせたものを機器識別情報として記憶する。
送信元情報は、サービス情報をビーコンまたはプローブ応答またはGASイニシャル応答に含めて送信する、送信元の機器を識別するための情報である。送信元情報は、端末機器301がGASを用いてさらにサービス情報を取得する際の、GASイニシャル要求の送信先を示す。具体的には、無線情報保持部13は、SSID(Service Set ID)、MAC(Media Access Control)アドレスの何れか、または、これらを組み合わせたものを送信元情報として記憶する。なお、ネットワークシステム1が、機器識別情報と送信元情報とで異なる形式のデータを用いるようにしてもよい。例えば、機器識別情報としてSSIDを用い、送信元情報としてMACアドレスを用いるようにしてもよい。
なお、サービス機器201は、サービスを提供する機器との接続確立前にも、無線制御部11によりサービス情報を取得する。無線制御部11は、サービス機器201がサービスを提供する機器との間に通信接続を確立する前に、GASプロトコルに基づいて、サービスを提供する機器から、無線通信部12を介してサービス情報を受信する。
図7は、サービス機器201が、サービス情報を含むビーコンを生成して送信する処理手順を示すフローチャートである。サービス機器201は、一定時間間隔毎、例えば100ミリ秒毎に、ビーコンを生成して送信する処理を行う。
ステップS101において、送受信制御部26は、前回のビーコン送信から一定時間が経過したことを検出して、ビーコンの送信要求を示す信号を送信情報生成部24に出力する。
ステップS103において、送信情報生成部24は、無線情報保持部13から読み出したサービス情報と機器識別情報とを互いに対応付け、これらのサービス情報と機器識別情報とを含むビーコンを生成する。送信情報生成部24は生成したビーコンを無線情報出力部25に出力する。
ステップS104において、無線情報出力部25は、送信情報生成部24から出力されたビーコンを、無線通信部12を介して無線信号として送信する。その後、本処理を終了する。
図9は、端末機器301が、サービスの要求を示すサービス情報を含むプローブ要求を生成して送信する処理手順を示すフローチャートである。端末機器301は、ユーザの操作あるいはアプリケーション実行により、ネットワークに接続する必要が生じると、プローブ要求を生成して送信する処理を開始する。
ステップS112において、送信情報生成部64は、サービスの要求を示すサービス情報を取得する。サービスの要求を示すサービス情報は、例えば、端末機器301がキーボード等のユーザインターフェースを具備し、このユーザインターフェースを介してユーザが入力する。あるいは、端末機器301が文書作成ツールを起動している際に、送信情報生成部64が、文書作成ツールから出力されるプリント要求信号に基づいて、サービスの要求を示すサービス情報を生成するなど、送信情報生成部64が、実行中のアプリケーションから取得する信号に基づいて、サービスの要求を示すサービス情報を生成するようにしてもよい。
ステップS114において、送信情報生成部64は、SSIDの値を、任意の文字列を示すワイルドカードに設定し、プローブ要求に含める。SSIDの値をワイルドカードに設定することにより、端末機器301は、全てのAP(図1では、アクセスポイント機器101およびサービス機器201)に対してプローブ応答の送信を要求する。送信情報生成部64は、生成したプローブ要求を無線情報出力部25に出力する。
ステップS115において、無線情報出力部25は、送信情報生成部64から出力されたプローブ要求を、無線通信部12を介して無線信号にて送信する。その後、本処理を終了する。
ステップS121において、受信情報解析部22は、受信したプローブ要求フレームを解析し、プローブ要求からSSIDとサービスの要求を示すサービス情報とを読み出す。
ステップS122において、受信情報解析部22は、プローブ要求から読み出したSSIDが、当該サービス機器201のSSIDに適合するか否かを判断する。ここでいう「適合」とは、ワイルドカード以外の部分が全て一致することである。適合すると判断した場合(ステップS122:YES)はステップS123に進み、適合しないと判断した場合(ステップS122:NO)はステップS127に進む。
ステップS124において、送信情報生成部24は、ステップS123での照合の結果、要求される全ての条件に合致するサービスを提供する機器のサービス情報と、当該機器の識別情報とを、無線情報保持部13から読み出す。
ステップS126において、無線情報出力部25は、送信情報生成部24から出力されたプローブ応答を、無線通信部12を介して無線信号として送信する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS127において、受信情報解析部22は、受信したプローブ要求を破棄する。その後、本処理を終了する。
ステップS131において、送受信制御部66は、GASイニシャル要求の送信要求を示す信号を出力する。
ステップS132において、送信情報生成部64は、受信したビーコンまたはプローブ応答に含まれる、サービス要求先の機器情報を読み出す。受信したビーコンまたはプローブ要求に含まれる情報は、受信情報解析部62が解析して無線情報保持部13に書き込んでおく。そして、送信情報生成部64は、無線情報保持部13からサービス要求先の機器情報を読み出す。あるいは、サービス要求先の機器の識別情報をワイルドカードに設定するようにしてもよい。この場合は、送信情報生成部64は、サービス要求先の機器情報を読み出さなくてよい。
送信情報生成部64は、要求先の機器識別情報と要求するサービス情報とを含むGASイニシャル要求を生成する。
ステップS134において、送信情報生成部64は、読み出した送信元をGASイニシャル要求の宛先に設定する。送信情報生成部64は、生成したGASイニシャル要求を無線情報出力部25に出力する。
ステップS135において、無線情報出力部25は、送信情報生成部64から出力されるGASイニシャル要求を、無線通信部12を介して無線信号にて送信する。その後、本処理を終了する。
この場合、端末機器301は、図13のステップS133で送信元情報を読み出し、ステップS134でGASイニシャル要求のSSID(送信先)を、この送信元情報が示すSSIDとする。
ステップS141において、受信情報解析部22は、受信したGASイニシャル要求を解析し、機器識別情報と、要求するサービス情報と、宛先SSIDとを読み出す。
ステップS142において、受信情報解析部22は、GASイニシャル要求から読み出した宛先SSIDが、当該サービス機器201のSSIDに適合するか否かを判断する。適合すると判断した場合(ステップS142:YES)はステップS143に進み、適合しないと判断した場合(ステップS142:NO)はステップS146に進む。
ステップS144において、送信情報生成部24は、無線情報保持部13から読み出した機器識別情報およびサービス情報を含むGASイニシャル応答を生成する。送信情報生成部24は、生成したGASイニシャル応答を無線情報出力部25に出力する。
ステップS145において、無線情報出力部25は、送信情報生成部24が出力するGASイニシャル応答を、無線通信部12を介して無線信号として送信する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS146において、受信情報解析部22は、受信したGASイニシャル要求フレームを破棄する。その後、本処理を終了する。
ステップS151において、受信情報解析部62は、受信フレームを解析し、機器識別情報とサービス情報と当該フレームの送信元情報とを読み出す。
ステップS152において、受信情報解析部62は、読み出した機器識別情報とサービス情報と当該フレームの送信元情報とを対応付け、受信情報格納部23を介して無線情報保持部13に書き込む。その後、本処理を終了する。
図18は、サービス機器201が、更新情報を取得して記憶する処理手順を示すフローチャートである。ここでいう更新情報とは、更新されたサービス情報である。例えば、あるサービス機器が通信を開始して、残余ジョブ情報といったサービス情報が更新された場合に、サービス機器201は、更新されたサービス情報を取得して記憶する。サービス機器201は、サービスプロトコル制御部15が更新情報を取得したことを、サービス情報制御部14自身が検出すると、更新情報を記憶する処理を開始する。サービス情報制御部14は、サービスプロトコル制御部15を定期的に監視して情報更新を検出する。あるいは、情報更新があった場合に、サービスプロトコル制御部15がサービス情報制御部14に情報を出力するようにしてもよい。あるいは、MIB(Management Information Base)のレスポンスおよびトラップのように、サービスプロトコル制御部15からの監視とサービス情報制御部14からの情報出力との両方を行うようにしてもよい。
ステップS162において、サービス情報制御部14は、更新情報がどの機器の情報かを判別するために、更新情報から機器識別情報を読み出す。
ステップS163において、サービス情報制御部14は、読み出した機器識別情報と、無線情報保持部13が記憶する機器識別情報とを照合する。
ステップS164において、サービス情報制御部14は、ステップS163での照合に基づいて、該当する機器の情報を既に無線情報保持部が記憶しているか否かを判断する。該当する機器の情報を既に記憶していると判断した場合(ステップS164:YES)はステップS165に進み、該当する機器の情報をまだ記憶していないと判断した場合(ステップS164:NO)はステップS166に進む。
ステップS165において、サービス情報制御部14は、無線情報保持部13の、該当する機器情報のサービス情報を更新する。その後、本処理を終了する。
ステップS166において、サービス情報制御部14は、更新情報と抽出した機器識別情報とを対応付けて、新たに無線情報保持部13に書き込む。その後、本処理を終了する。
図19は、無線ネットワークシステム1の動作例を示すシーケンス図である。本例では、端末機器301が、UPnPに対応する機器に印刷サービスを要求する場合について説明する。
シーケンスS601において、アクセスポイント機器101とサービス機器201とは、互いの間で接続処理を行い、通信路c11(図1)を介する無線通信接続を確立させる。シーケンスS602において、アクセスポイント機器101とサービス機器201とは、サービスプロトコルに従って、互いにサービス情報を送受信する。シーケンスS603において、サービス機器201は、アクセスポイント機器101から受信したサービス情報を記憶する。具体的には、サービス機器201サービスプロトコル制御部15(図2)が、無線通信部12を介して、サービス情報とサービスを提供する機器の識別情報とを含む信号(以下では、「提供サービス情報通知信号」という)を受信する。サービス情報制御部14は、受信した提供サービス情報通知信号を解析して機器識別情報とサービス情報とを読み出す。そして、サービス情報制御部14は、読み出した機器識別情報とサービス情報とを対応付けて、無線情報保持部13に書き込む。
シーケンスS606において、端末機器301は、サービス情報を要求するGASイニシャル要求を送信する。シーケンスS607において、GASイニシャル要求を受信したサービス機器201は、端末機器301にGASイニシャル応答を送信する。
同図において、無線情報保持部13は、機器識別情報と送信元情報とサービスプロトコル情報と外部ネットワーク接続情報と折り返し通信情報とを対応付けて記憶する。
前述のとおり、機器識別情報はサービスを提供する機器の識別情報であり、送信元情報は、GASイニシャル要求の送信先を示す識別情報である。ここでは、無線情報保持部13は機器名を記憶している。なお、サービス機器201は、アクセスポイント機器101との通信接続確立後に、サービスプロトコルを通じてアクセスポイント機器101の情報を取得しているので、アクセスポイント機器101の送信元情報として、サービス機器201自身の情報を記憶している。
サービスプロトコル情報は、各機器が対応するサービスプロトコルおよび当該プロトコルに基づいて得られるサービス情報を示す。同図では、サービス機器201は、UPnPに対応し、印刷サービスを提供することが示されている。また、アクセスポイント機器101は、UPnPに対応し、無線LAN接続サービスを提供することが示されている。
外部ネットワーク接続情報は、当該機器をネットワークのアクセスポイントとして、当該機器以外の機器を含む外部ネットワークにアクセスできるか否かを示す。同図では、サービス機器201に接続してもサービス機器201以外とは通信できないのに対し、アクセスポイント機器101に接続した場合は外部ネットワークに接続可能であることが示されている。
折り返し通信情報は、折り返し通信によって他の機器と通信できるか否かを示す。同図の例では、折り返し通信によってアクセスポイント機器101に接続している他の機器とも通信できるが、サービス機器201は折り返し通信を行わないことが示されている。
ここでいう折り返し通信とは、アクセスポイント機器が、無線通信機器から送信されたフレームを他の無線通信機器に転送することである。
同図の機器602および603は、サービス機器または端末機器等の無線通信機器である。また、アクセスポイント機器601と機器602とは通信路c61を介して無線通信を行い、アクセスポイント機器601と機器603とは通信路c62を介して無線通信を行う。
機器602が、機器603に送信したいフレームをアクセスポイント機器601に送信すると、アクセスポイント機器601は、このフレームを機器603に転送する。また、機器603が、機器602に送信したいフレームをアクセスポイント機器601に送信すると、アクセスポイント機器601は、このフレームを機器602に転送する。これにより、機器602と機器603とは、通信路c61およびc62を介して互いに通信を行うことができる。
なお、このサービスの要求を示すサービス情報に合致するサービス情報を記憶していない機器は、プローブ応答を送信しないようにしてもよい。これにより、端末機器301が必要とする条件に合致するサービスを提供しない機器からのプローブ応答を減らせるので、ネットワークの通信量を減らすことができる。
端末機器301は、プローブ応答に基づいて、サービス機器201がGASに対応すると判定し、サービス機器201との間でGASを利用して更に情報交換を行う。
例えば、端末機器301が図23のプローブ応答と同様のビーコンを受信した場合、受信情報解析部62は、ビーコンから読み出したサービス情報中に、UPnP対応を示すサービス情報が含まれることを検出する。その後、送信情報生成部64は、図24に示したGASイニシャル要求を生成する。
例えば、端末機器301が、図23のプローブ応答を受信した場合、受信情報解析部62は、サービス機器201とアクセスポイント機器101とがUPnPに対応すると判定する。そして、送信情報生成部64は、サービスを提供する機器をサービス機器201およびアクセスポイント機器101とするGASイニシャル要求を生成する。
図25は、サービスを提供する機器を特定したGASイニシャル要求の例を示す図である。図24では、サービスを提供する機器にワイルドカードが設定されていたのに対し、同図ではサービスを提供する機器にサービス機器201とアクセスポイント機器101とが設定されている。
ここで、図20で説明したように、アクセスポイント機器101はサービス機器201と接続し、かつ折り返し通信が可能なので、端末機器301は、アクセスポイント機器101に接続することによりサービス機器201のUPnPサービスを利用できる。そこで、図26において、サービス機器201は、アクセスポイント機器101が提供するサービスに、サービス機器201が提供するサービスを含めてサービス情報を生成し、GASイニシャル応答に含めている。
GASイニシャル応答を受信した端末機器301は、得られた情報を無線情報保持部13に書き込む。
以上のように、端末機器301は、サービス機器201から、サービス機器201が提供するサービスの情報とアクセスポイント機器101が提供するサービスの情報とを、接続確立前に受信して、適切な接続先を選択できる。
図28は、アクセスポイント機器(無線通信機器、第1無線通信機器)102がサービス情報を送信する無線ネットワークシステムの例を示す図である。
同図において、無線ネットワークシステム2はアクセスポイント機器102とサービス機器202と端末機器(無線通信機器、第2無線通信機器)302とを具備する。
アクセスポイント機器102は11uに対応し、無線通信接続確立前にサービス情報を送信する。また、端末機器302は11uに対応し、無線通信接続確立前に受信する情報に基づいて通信相手を決定する。一方、サービス機器202は11uに非対応で有り、無線通信接続確立前にはサービス情報を送信しない。
アクセスポイント機器102は、サービス機器202との接続後にサービス機器202のサービス情報をサービスプロトコルにて収集する。そして、図1のサービス機器201と同様に、アクセスポイント機器102は、収集した情報をビーコンまたはプローブ応答またはGASイニシャル応答に含めて端末機器302に送信する。
以上により、サービス機器202がサービス情報を送信しなくても、端末機器302はアクセスポイント機器102からサービス機器202に関するサービス情報も含めてサービス情報を受信するので、適切な接続先を選択できる。
例えば、図28のアクセスポイント機器102は、ネットワークドメインを跨がず、かつ、アクセスポイント機器102自身が折り返し通信を行える機器から、サービス情報を取得した場合に、取得したサービス情報を送信する。これにより、端末機器302がサービスを提供する機器との通信圏外に位置して直接通信できない場合でも、端末機器302は、アクセスポイント機器102を介してサービスを受けられる。また、端末機器302とサービスを提供する機器とが数ホップ離れている場合も、折り返し通信を行う複数のアクセスポイント機器を介してサービスを受けられる。
一方、折り返し通信できない場合やネットワークドメインを跨ぐ場合には、アクセスポイント機器102が取得したサービス情報を送信しないことにより、通信量を削減できる。なお、ネットワークドメインを跨ぐかどうかは、IPアドレスを参照することにより判別できる。折り返し通信が可能かどうかは、アクセスポイント機器となる機器の設定にのみ依存するため、例えば、アクセスポイント機器102自身が判別できる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
101、102 アクセスポイント機器
201、202 サービス機器
301、302 端末機器
11、51 無線制御部
12 無線通信部
13 無線情報保持部
14 サービス情報制御部
15 サービスプロトコル制御部
21 無線情報入力部
22、62 受信情報解析部
23 受信情報格納部
24、64 送信情報生成部
25 無線情報出力部
26、66 送受信制御部
67 接続先選択部
Claims (8)
- 無線通信機器と端末機器と第3の機器とを含む無線通信システムであって、
前記無線通信機器は、
第3の機器がネットワークを介して提供するサービスの情報を示す第3の機器のサービス情報であって、前記第3の機器との無線通信接続を確立した機器に対して提供されるサービスの情報を含むサービス情報と、前記第3の機器の識別情報とを、前記第3の機器から取得し、前記無線通信機器がネットワークを介して提供するサービスの情報を示す前記無線通信機器のサービス情報を、前記無線通信機器内部から取得するサービス情報取得部と、
前記無線通信機器の識別情報を記憶する記憶部と、
前記第3の機器のサービス情報と前記第3の機器の識別情報とを対応付けて含み、前記無線通信機器のサービス情報と前記無線通信情報の識別情報とを対応付けて含むサービス情報事前通知信号を生成する送信情報生成部と、
他の機器との間で接続処理を行って無線通信接続を確立する接続処理部と、
前記端末機器との間で前記無線通信接続を確立していない場合に、前記端末機器に対して前記サービス情報事前通知信号を送信する無線通信部と、
を具備し、
前記端末機器は、
前記サービス情報事前通知信号と、前記第3の機器から送信される信号とを受信する無線通信部と、
前記サービス情報事前通知信号から、前記第3の機器の前記サービス情報と、前記第3の機器の識別情報と、前記無線通信機器のサービス情報と前記無線通信機器の識別情報とを読み出す受信情報解析部と、
前記第3の機器のサービス情報と、前記第3の機器の識別情報と、前記無線通信機器のサービス情報と、前記無線通信機器の識別情報とに基づいて、前記第3の機器と前記無線通信機器との中から、所望のサービスを利用するために接続可能な機器を識別し、識別した機器が複数ある場合には、前記無線通信機器への接続優先度を示す指標と前記第3の機器への接続優先度を示す指標とに基づいて、前記無線通信機器と前記第3の機器との中から接続先の機器を選択する接続先選択部と
を具備することを特徴とする無線通信システム。 - 前記受信情報解析部は、前記無線通信機器から送信される信号から、前記端末機器と前記無線通信機器との間の電波環境を示す第1の電波環境情報を取得し、前記第3の機器から送信される信号から、前記端末機器と前記第3の機器との間の電波環境を示す第2の電波環境情報を取得し、
前記接続優先度を示す指標は、前記第1の電波環境情報と、前記第2の電波環境情報とを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 無線通信機器であって、
ネットワークを介して提供されるサービスの情報を示すサービス情報であって、サービスを提供する機器との無線通信接続を確立した機器に対して提供されるサービスの情報を含むサービス情報と、当該サービスを提供する機器の識別情報とを、当該サービスを提供する機器から取得するサービス情報取得部と、
前記サービス情報と前記識別情報とを含むサービス情報事前通知信号を生成する送信情報生成部と、
無線信号の送信を行う無線通信部と、
他の機器との間で接続処理を行って無線通信接続を確立する接続処理部と、
を具備し、
前記無線通信部は、前記無線通信機器との無線通信接続を確立していない機器に対して前記送信情報生成部が生成した前記サービス情報事前通知信号を送信する
ことを特徴とする無線通信機器。 - 前記サービス情報は、UPnPまたはBonjourまたはDLNAまたはSNMPまたはLLDPまたはLLTDのいずれかの規格を示す情報と、当該規格に基づいて得られる情報とを含むことを特徴とする請求項3に記載の無線通信機器。
- 前記識別情報は、SSID、MACアドレス、IPアドレス、機器毎に付された識別名称、機器の識別番号の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3または4に記載の無線通信機器。
- 前記送信情報生成部は、前記サービスを提供する機器が、IEEE802.11uに規定された機能を有しない場合に、前記サービスを提供する機器のサービス情報と当該サービスを提供する機器の識別情報とを含む前記サービス情報事前通知信号を生成する
ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の無線通信機器。 - 前記送信情報生成部は、前記サービスを提供する機器が、前記無線通信機器と同一のネットワークドメインに属し、かつ、前記無線通信機器が前記サービスを提供する機器と折り返し通信を行える場合に、前記サービス情報と前記識別情報とをサービス情報事前通知信号に含んで生成する
ことを特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の無線通信機器。 - 第1無線通信機器が、サービス機器のサービス情報を通知する情報通知方法であって、
ネットワークを介して提供されるサービスの情報、および、前記サービス機器との無線通信接続を確立した機器に対して提供されるサービスの情報を示すサービス情報を受信するサービス情報受信ステップと、
前記第1無線通信機器が、前記第1無線通信機器に接続していない第2無線通信機器に対して前記サービス情報と前記サービス機器の識別情報とを送信するサービス情報送信ステップと、
を具備することを特徴とする情報通知方法。
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