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JP5340762B2 - 放送受信装置 - Google Patents

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JP5340762B2 JP2009042329A JP2009042329A JP5340762B2 JP 5340762 B2 JP5340762 B2 JP 5340762B2 JP 2009042329 A JP2009042329 A JP 2009042329A JP 2009042329 A JP2009042329 A JP 2009042329A JP 5340762 B2 JP5340762 B2 JP 5340762B2
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Description

本発明は、多チャンネル放送サービスを受信する放送受信装置に関するものである。
近年、同一周波数帯に複数のサービスを重畳する放送方式として「MediaFLO」(登録商標)が提案されている。MediaFLOとは、携帯端末向け多チャンネル放送サービスであり、移動体環境に適した技術によって、映像や音楽を配信するものである。
MediaFLOのエアインターフェースはFLO(Forward Link Only)と呼ばれ、FLOの物理層にはOFDMが採用されている。以下、例として、2008年現在商用サービスを行っている米国のMediaFLOの仕様を説明する。図15に示すように、FLOは6MHzの帯域幅を使用し、サブキャリアの本数は4096本である。この4096本のサブキャリアのうち、実際に使用するサブキャリアは、ガードサブキャリア96本を除いた4000本である。MediaFLOは、4000本のサブキャリアを、8つのインタレースと呼ばれるグループに分割する。各インタレースは、4000本のサブキャリアから8本おき選択した500本のサブキャリアから構成される。1つのインタレースはパイロットシンボルとして使用されるため、残りの7つのインタレースがデータ送信に使用される。MediaFLOでは、1つのインタレースを最小の単位として、周波数帯域に対するサービスの割り当てが行われる。なお、ここでいうサービスとは、1つ又は複数の映像、音声、字幕などといったデータコンポーネントの集合のことである。
図16は、インタレースに対するサービスの割り当て例を示す図である。縦軸のインタレースは周波数軸における分割を表し、横軸は時間軸の分割を表している。MediaFLOの各サービスは、MLC(Multicast Logical Channel)と呼ばれる論理チャンネル上で運ばれる。MLCは、1つ以上のインタレースと、1つ以上のOFDMシンボルとから構成される。図16の太線で囲まれた範囲はそれぞれ異なるMLCを表すものであり、各MLCには、映像、音声、および字幕などのデータが格納されている。また、例えば図16の斜線で示すMLCのみで構成されるサービスを視聴するには、当該MLCを構成するインタレースおよびOFDMシンボルのみをデコードすれば良い。
このように、MediaFLOでは時間領域、周波数領域を細かく分割したサービスの割り当てが行われており、必要なMLCのみを選択的にデコードする(間欠受信する)ことによって、放送受信端末の受信部の省電力化を図ることができる。なお、MediaFLOでは、1つのチューナで全てのインタレースを受信することができるため、さらに数多くのMLCを同時にデコードし、複数のサービスを同時に視聴することも可能である。
ところで、MediaFLOのサービスを視聴している際、視聴するサービスを切り替えるためには、数秒かかるという問題がある。そのため、不要なチャンネル切り替えを防ぐためにも、あらかじめ視聴したいチャンネルを特定しておくことが望ましい。ここで、従来の電子番組表などによって各サービスの内容を知ることはできるが、かかる電子番組表は基本的に文字情報である。そのため、ユーザがサービス内容を知るためには文字情報を読んで理解する必要があり、各サービス内容を直感的に把握することは難しい。そこで、各サービスの画像情報を例えばサムネイル画像として一覧表示し、その中から所望のサービスを選択する方法が考えられる(例えば特許文献1参照)。
特開2006−319763号公報
しかし、特許文献1に記載された発明は、図17に示す構成の通り、それぞれのサービス(チャンネル)ごとにOFDM復調し、各サービスのTS(トランスポートストリーム)を全て復号(デコード)する構成となっているため、回路規模が増大するとともに、消費電力が増大してしまうという課題がある。特に、MediaFLOでは、前述したように、視聴していないサービスの映像や音声データもフレーム内のMLCで伝送されているため、全てのサービスのデータを同時に取り出すことも可能であるが、全てのデータをデコードすることは処理能力や消費電力の観点から無駄である。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式において、各サービスの画像情報を一覧表示する際、各サービスのTSを全て復号(デコード)することなく、単独で復号可能な基準ピクチャのみをデコードして表示し、回路規模及び消費電力を低減することが可能な放送受信装置を提供することにある。
上述した諸課題を解決すべく、請求項1に係る放送受信装置の発明は、
同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
サービスに基づいて基準ピクチャの表示更新閾値を記憶する記憶部と、サービスに基づいて基準ピクチャの検出回数のカウント値を更新するカウント部と、を備え、前記制御部は、前記カウント部のカウント値と、前記記憶部の表示更新閾値とに基づき、各サービスに応じて、基準ピクチャの表示を更新するように制御することを特徴とするものである。
また、上述した諸課題を解決すべく、請求項2に係る放送受信装置の発明は、
同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
サービスの利用頻度に基づいて基準ピクチャの表示更新閾値を記憶する記憶部と、サービスに基づいて基準ピクチャの検出回数のカウント値を更新するカウント部と、を備え、前記制御部は、前記カウント部のカウント値と、前記記憶部の表示更新閾値とに基づき、各サービスの利用頻度に応じて、基準ピクチャの表示を更新するように制御することを特徴とするものである。
また、上述した諸課題を解決すべく、請求項3に係る放送受信装置の発明は、
同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
録画中のサービスを判定する判定部と、を備え、前記制御部は、前記判定部が判定した録画中のサービスについては、基準ピクチャの表示を更新しないように制御することを特徴とするものである。
本発明の放送受信装置は、受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから単独で復号可能な基準ピクチャを検出して復号し、当該復号した各サービスの基準ピクチャを並べて表示部に表示するように制御するため、同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式において、各サービスの画像情報を一覧表示する際、各サービスのTSを全て復号(デコード)することなく、単独で復号可能なピクチャのみをデコードして表示し、回路規模及び消費電力を低減することが可能となる。なお、各サービスの画像情報の一覧表示は、基準ピクチャの検出に応じたタイミングで適宜更新されるため、ユーザは画像情報の一覧を参照して、各サービスの内容を直感的に把握することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る放送受信装置を含む放送システムの概略を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る放送受信装置の概略構成を示す図である。 図2の放送受信装置の動作フローチャートである。 図2の放送受信装置におけるサービス表示例の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る放送受信装置の概略構成を示す図である。 図5の放送受信装置の動作フローチャートである。 図5の放送受信装置におけるサービス表示例の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る放送受信装置の概略構成を示す図である。 図8の放送受信装置の動作フローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る放送受信装置の概略構成を示す図である。 図10の放送受信装置の動作フローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る放送受信装置の概略構成を示す図である。 図12の放送受信装置の動作フローチャートである。 図12の放送受信装置におけるサービス表示例の一例を示す図である。 MediaFLOにおけるインタレースを説明する図である。 インタレースに対するサービスの割り当て例を示す図である。 従来の放送受信装置の概略構成を示す図である。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る放送受信装置101を含む放送システムの概略を示す図である。放送受信装置101は、放送局102から、複数のサービスが重畳されたMediaFLOの放送波を受信する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施態様に係る放送受信装置10の概略構成を示す図である。本実施形態に係る放送受信装置10は、MediaFLOの放送波を受信するためのアンテナ100と、アンテナ100からRF(無線)信号を受信し、デジタル処理可能な帯域に変換するRF部200と、RF部200が受信したRF信号をデジタル信号に変換するA/D(アナログ/デジタル)変換部310と、A/D変換部310が変換したデジタル信号にOFDM復調を行うOFDM復調部320と、OFDM復調部320より出力されるn個のサービスのTS(トランスポートストリーム)であるTS1〜TSnから、単独で復号可能な基準ピクチャであるIピクチャを検出するIピクチャ検出部331〜33nと、Iピクチャ検出部331〜33nが検出したIピクチャのデコードを行うデコーダ340と、デコーダ340がデコードしたIピクチャのサイズを縮小する(例えば、Iピクチャのサムネイル画像を生成する)Iピクチャ縮小部350と、Iピクチャ縮小部350が生成したIピクチャの縮小画像を格納するフレームメモリ360と、フレームメモリ360から画像を読み出し表示する表示装置500と、を備える。ここで、アンテナ100及びRF部200は、MediaFLOの放送波の受信に対応した、任意の好適なインタフェース機器から構成することができる。また、A/D変換部310、OFDM復調部320、Iピクチャ検出部331〜33n、デコーダ340、及びIピクチャ縮小部350は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、各処理に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成することができる。また、フレームメモリ360は、例えば、揮発性メモリ(SRAM等)、不揮発性メモリ(EEPROM等)、又は他の好適な記憶媒体により構成することができる。さらに、表示装置500は、液晶ディスプレイ、タッチパネル等の任意の好適な表示装置により構成することが出来る。
なお、本実施形態では、「受信部」はアンテナ100及びRF部200を含み、「表示部」は表示装置500を含み、「検出部」はIピクチャ検出部331〜33nを含み、「復号部」はデコーダ400を含み、「制御部」はIピクチャ縮小部350を含んで構成されるものである。
図3は、本実施態様に係る放送受信装置10の動作フローチャートである。放送受信装置10は、アンテナ100により受信した放送波をデジタル信号に変換してOFDM復調を行い、Iピクチャ検出部331〜33nによるIピクチャの検出を行う(ステップS001)。Iピクチャ検出部331〜33nがIピクチャを検出すると、デコーダ340は当該Iピクチャのデコードを行い(ステップS002)、Iピクチャ縮小部350はデコードされたIピクチャをサムネイルサイズに縮小する(ステップS003)。Iピクチャ縮小部350は、サムネイルサイズに縮小したIピクチャを、表示装置500に並べて表示するようにフレームメモリ360の所定の位置に格納し、当該フレームメモリ360に格納されたIピクチャの一覧が表示装置500に表示される(ステップS004)。
図4は、本実施形態に係る放送受信装置10におけるサービス表示例の一例を示す図である。本実施形態によると、表示装置500には、同一周波数帯に重畳されている複数のサービスにおける各サービスa〜iのIピクチャが一覧表示されることになる。
このように、本実施形態によれば、Iピクチャ検出部331〜33nが、放送波に含まれる複数のサービスから単独で復号可能な基準ピクチャであるIピクチャを検出し、デコーダ340は当該Iピクチャのみを復号し、復号されたIピクチャが表示装置500に並べて表示されるため、同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式において、各サービスの画像情報を一覧表示する際、各サービスのTSを全て復号(デコード)することなく、他のピクチャを参照することなく単独で復号可能な基準ピクチャのみをデコードして表示し、回路規模及び消費電力を低減することが可能となる。また、各サービスのIピクチャの一覧表示は、Iピクチャの検出に応じたタイミングで適宜更新されるため、ユーザは画像情報の一覧を参照して、各サービスの内容を直感的に把握することが可能になる。さらに、各サービスの画像情報の一覧表示に、各サービスのIピクチャをサムネイル表示することによって、一覧表示の視認性を向上させるとともに、例えば既存のサムネイル画像生成回路を流用することにより、サービスのサムネイル画像を最低限のハードウェア構成で安価に実現できる。
(第2の実施形態)
各サービスの基準ピクチャ(Iピクチャ)の一覧表示は、サービス毎に異なる更新間隔で表示の更新を行うことができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る放送受信装置20の概略構成を示す図である。本実施形態に係る放送受信装置20は、図2に示す第1の実施形態に係る放送受信装置10の構成に加え、Iピクチャ検出部331〜33nの後段に、サービス毎にデコードすべきIピクチャを選択するサービス選択部371と、サービス毎にIピクチャの更新頻度の規定値(表示更新閾値)を記憶する規定値記憶部380と、サービス毎にIピクチャの検出回数をカウントする検出回数カウント部390と、を備えるものであり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、図2に示した構成部と同様の作用をなす構成部には、同一参照符号を付して説明を省略する。なお、ここでいう「サービス毎」とは、個々のサービスを単位としたり、複数のサービスをまとめたサービスのカテゴリを単位とすることが出来る。ここで、サービス選択部371及び検出回数カウント部390は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、各処理に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成することができる。また、規定値記憶部380は、例えば、揮発性メモリ(SRAM等)、不揮発性メモリ(EEPROM等)、又は他の好適な記憶媒体により構成することができる。
なお、本実施形態では、「受信部」はアンテナ100及びRF部200を含み、「表示部」は表示装置500を含み、「検出部」はIピクチャ検出部331〜33nを含み、「復号部」はデコーダ340を含み、「カウント部」は検出回数カウント部390を含み、「記憶部」は規定値記憶部380を含み、「制御部」はサービス選択部371及びIピクチャ縮小部350を含んで構成されるものである。
図6は、本実施態様に係る放送受信装置20の動作フローチャートである。放送受信装置20は、アンテナ100により受信した放送波をデジタル信号に変換してOFDM復調を行い、Iピクチャ検出部331〜33nによるIピクチャの検出を行う(ステップS101)。Iピクチャ検出部331〜33nがIピクチャを検出すると、検出回数カウント部390は、サービス毎にIピクチャの検出回数のカウント値を更新する(ステップS102)。サービス選択部371は、検出回数カウント部390が更新するサービス毎のカウント値を参照し、当該カウント値が規定値記憶部380に記憶された当該サービスに対する規定値(表示更新閾値)を超えたかどうかを判定する(ステップS103)。なお、規定値記憶部380に記憶された当該サービスに対する規定値(表示更新閾値)は、例えば、ユーザの設定や、映画/ニュース/スポーツといったサービス毎の特性に応じて決定することが出来る。検出回数カウント部390のカウント値が、規定値記憶部380に記憶された当該サービス毎の規定値を超えた場合(同一値でも良い)、サービス選択部371は、当該サービスのIピクチャ(超えた際のIピクチャ、同一値を検出した際のIピクチャ、又はこれらの次のIピクチャなど)をデコーダ340に供給する(ステップS103のYes)、デコーダ340は当該Iピクチャのデコードを行い(ステップS104)、Iピクチャ縮小部350はデコードされたIピクチャをサムネイルサイズに縮小する(ステップS105)。Iピクチャ縮小部350は、サムネイルサイズに縮小したIピクチャを、表示装置500に並べて表示するように、フレームメモリ360の所定の位置に格納し、当該フレームメモリ360に格納されたIピクチャの一覧が装置500に表示される(ステップS106)。なお、ステップS103において、検出回数カウント部390が更新するサービス毎のカウント値が、規定値記憶部380に記憶された当該サービスに対する規定値を超えない場合、放送受信装置20の動作フローはステップS101のIピクチャの検出に戻る(ステップS103のNo)。
図7は、本実施形態に係る放送受信装置20におけるサービス表示例の一例を示す図である。本実施形態によると、表示装置500には、同一周波数帯に重畳されている複数のサービスにおける各サービスa〜iのIピクチャが一覧表示されることになるが、各サービスa〜iの表示更新頻度は、規定値記憶部380に記憶された規定値(表示更新閾値)に応じて、サービス毎に異なる頻度にすることができる。図7の場合、最もユーザの好きなサービスcが1秒間に5回画像が更新され、次にユーザの好きなサービスdが1秒間に3回画像が更新され、次いで、サービスeとサービスhが1秒間に2回画像が更新され、それ以外のサービスはユーザがあまり好きではないので、1秒間に1回画像が更新されることになる。
このように、本実施形態によれば、サービス選択部371が、検出回数カウント部390のカウント値と、規定値記憶部380の表示更新閾値とに基づき、各サービスに応じて、基準ピクチャ(Iピクチャ)の表示を更新するように制御するため、各サービスの基準ピクチャ(Iピクチャ)の一覧表示に対し、サービス毎に異なる更新間隔で表示の更新を行うことが可能になる。例えば、好きなサービス又はサービスカテゴリに対して高い頻度を設定し、あまり好きではないサービス又はサービスカテゴリに対して低い頻度を設定することにより、放送受信装置20の消費電力を抑えつつ、必要な画像情報の更新がまばらになり過ぎないようにすることができる。
(第3の実施形態)
各サービスの基準ピクチャ(Iピクチャ)の一覧表示は、サービスの利用頻度に応じて異なる更新間隔で表示の更新を行うことができる。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る放送受信装置30の概略構成を示す図である。本実施形態に係る放送受信装置30は、図2に示す第1の実施形態に係る放送受信装置10の構成に加え、Iピクチャ検出部331〜33nの後段に、サービス毎にデコードすべきIピクチャを選択するサービス選択部372と、サービスの利用頻度に基づいてIピクチャの更新頻度の規定値(表示更新閾値)を記憶する利用頻度蓄積部400と、サービス毎にIピクチャの検出回数をカウントする検出回数カウント部390と、を備えるものであり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、図2に示した構成部と同様の作用をなす構成部には、同一参照符号を付して説明を省略する。なお、ここでいう「サービス毎」とは、個々のサービスを単位としたり、複数のサービスをまとめたサービスのカテゴリを単位とすることが出来る。ここで、サービス選択部372及び検出回数カウント部390は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、各処理に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成することができる。また、利用頻度蓄積部400は、例えば、揮発性メモリ(SRAM等)、不揮発性メモリ(EEPROM等)、又は他の好適な記憶媒体により構成することができる。
なお、本実施形態では、「受信部」はアンテナ100及びRF部200を含み、「表示部」は表示装置500を含み、「検出部」はIピクチャ検出部331〜33nを含み、「復号部」はデコーダ340を含み、「カウント部」は検出回数カウント部390を含み、「記憶部」は利用頻度蓄積部400を含み、「制御部」はサービス選択部372及びIピクチャ縮小部350を含んで構成されるものである。
図9は、本実施態様に係る放送受信装置30の動作フローチャートである。放送受信装置30は、アンテナ100により受信した放送波をデジタル信号に変換してOFDM復調を行い、Iピクチャ検出部331〜33nによるIピクチャの検出を行う(ステップS201)。Iピクチャ検出部331〜33nがIピクチャを検出すると、検出回数カウント部390は、サービス毎にIピクチャの検出回数のカウント値を更新する(ステップS202)。サービス選択部372は、検出回数カウント部390が更新するサービス毎のカウント値を参照し、当該カウント値が利用頻度蓄積部400に記憶された、当該サービスの利用頻度に基づく規定値(表示更新閾値)を超えたかどうかを判定する(ステップS203)。なお、利用頻度蓄積部400に記憶されたサービスの利用頻度に基づく規定値(表示更新閾値)は、例えば、ユーザが良く見るサービスについては高い頻度で更新され、ユーザがあまり見ないサービスについては低い頻度で更新されるように設定することが出来る。検出回数カウント部390のカウント値が、利用頻度蓄積部400に記憶された当該サービスの利用頻度に基づく規定値(表示更新閾値)を超えた場合(同一値でも良い)、サービス選択部372は、当該サービスのIピクチャ(超えた際のIピクチャ、同一値を検出した際のIピクチャ、又はこれらの次のIピクチャなど)をデコーダ340に供給する(ステップS203のYes)、デコーダ340は当該Iピクチャのデコードを行い(ステップS204)、Iピクチャ縮小部350はデコードされたIピクチャをサムネイルサイズに縮小する(ステップS205)。Iピクチャ縮小部350は、サムネイルサイズに縮小したIピクチャを、表示装置500に並べて表示するように、フレームメモリ360の所定の位置に格納し、当該フレームメモリ360に格納されたIピクチャの一覧が装置500に表示される(ステップS206)。なお、ステップS203において、検出回数カウント部390が更新するサービ毎のカウント値が、利用頻度蓄積部400に記憶された当該サービスの利用頻度に対する規定値(表示更新閾値)を超えない場合、放送受信装置30の動作フローはステップS201のIピクチャの検出に戻る(ステップS203のNo)。
図7は、本実施形態に係る放送受信装置30におけるサービス表示例の一例を示す図である。本実施形態によると、表示装置500には、第2の実施形態と同様に、同一周波数帯に重畳されている複数のサービスにおける各サービスa〜iのIピクチャが一覧表示されることになるが、各サービスa〜iの表示更新頻度は、利用頻度蓄積部400に記憶された各サービスの利用頻度に応じた規定値(表示更新閾値)に基づき異なる頻度にすることができる。図7の場合、最も利用頻度の高いサービスcが1秒間に5回画像が更新され、次に利用頻度の高いサービスdが1秒間に3回画像が更新され、次いで利用頻度の高いサービスeとサービスhが1秒間に2回画像が更新され、それ以外のサービスは利用頻度が低いので1秒間に1回画像が更新されることになる。
このように、本実施形態によれば、サービス選択部372が、検出回数カウント部390のカウント値と、利用頻度記憶部400の表示更新閾値とに基づき、各サービスの利用頻度に応じて、基準ピクチャの表示を更新するように制御するため、各サービスの基準ピクチャ(Iピクチャ)の一覧表示に対し、サービスの利用頻度毎に異なる更新間隔で表示の更新を行うことが可能になる。例えば、よく見るサービス又はサービスカテゴリに対しては、利用頻度に応じて更新頻度を高く設定し、あまり見ないサービス又はサービスカテゴリに対しては、利用頻度に応じて更新頻度を低く設定することにより、放送受信装置30の消費電力を抑えつつ、必要な画像情報の更新がまばらになり過ぎないようにすることができる。
(第4の実施形態)
MediaFLOでは、一覧表示すべきサービスに対応するMLCのみを受信するように受信部を制御することで放送受信装置の省電力化が可能である。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る放送受信装置40の概略構成を示す図である。本実施形態に係る放送受信装置40は、図2に示す第1の実施形態に係る放送受信装置10の構成に加え、RF部200の動作を制御するタイマ460及びサービス選択部373を備えるものであり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、図2に示した構成部と同様の作用をなす構成部には、同一参照符号を付して説明を省略する。ここで、サービス選択部373は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、各処理に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成することができる。また、タイマ460は、振動子又は発振子などを備える、任意の好適な時間計測装置により構成することができる。
なお、本実施形態では、「受信部」はアンテナ100及びRF部200を含み、「表示部」は表示装置500を含み、「検出部」はIピクチャ検出部331〜33nを含み、「復号部」はデコーダ340を含み、「制御部」はサービス選択部373、タイマ460及びIピクチャ縮小部350を含んで構成されるものである。
図11は、本実施態様に係る放送受信装置40の動作フローチャートである。サービス選択部373は、MediaFLOの制御情報を参照し、受信対象となるサービスのMLCのみを受信するように、タイマ460を基にRF部200の制御を行う(ステップS301)。なお、MediaFLOのスーパーフレームは1秒単位であるため、受信対象となるサービスのMLCの受信は通常1秒ごとに行われることになるが、サービス選択部373は、サービス毎に異なる受信間隔となるように、タイマ460を基にRF部200を制御することができる。
放送受信装置40は、アンテナ100を通じてRF部200が受信した放送波をデジタル信号に変換してからOFDM復調を行い、Iピクチャ検出部331〜33nによるIピクチャの検出を行う(ステップS302)。Iピクチャ検出部331〜33nがIピクチャを検出すると、デコーダ340は当該Iピクチャのデコードを行い(ステップS303)、Iピクチャ縮小部350はデコードされたIピクチャをサムネイルサイズに縮小する(ステップS304)。Iピクチャ縮小部350は、サムネイルサイズに縮小したIピクチャを、表示装置500に並べて表示するように、フレームメモリ360の所定の位置に格納し、当該フレームメモリ360に格納されたIピクチャの一覧が装置500に表示される(ステップS305)。
このように、本実施形態によれば、サービス選択部373は、所定時間毎に、各サービスの基準ピクチャの表示を更新するようにRF部200を制御するため、放送波を受信する電力を低減するとともに、必要なサービスの基準ピクチャを一覧表示することによっても、放送受信装置40の消費電力を抑えることが可能になる。
(第5の実施形態)
同一周波数帯に複数のサービスを重畳する放送方式では、当該複数のサービスのうち、一部のサービスをユーザが録画対象としている場合があり、当該録画対象のサービスの内容は、ユーザが意図しないタイミングで知ることがないようにすることが好ましい。
図12は、本発明の第5の実施形態に係る放送受信装置50の概略構成を示す図である。本実施形態に係る放送受信装置50は、図2に示す第1の実施形態に係る放送受信装置10の構成に加え、Iピクチャ検出部331〜33nの後段に、サービスの録画状況に基づきデコードすべきIピクチャを選択するサービス選択部374と、各サービスが録画中であるかどうかを判定する録画中判定部410と、を備えるものであり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、図2に示した構成部と同様の作用をなす構成部には、同一参照符号を付して説明を省略する。ここで、サービス選択部374及び録画中判定部410は、CPU(中央処理装置)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、各処理に特化した専用のプロセッサ(例えばDSP(デジタルシグナルプロセッサ))によって構成することができる。
なお、本実施形態では、「受信部」はアンテナ100及びRF部200を含み、「表示部」は表示装置500を含み、「検出部」はIピクチャ検出部331〜33nを含み、「復号部」はデコーダ340を含み、「制御部」はサービス選択部374、録画中判定部410及びIピクチャ縮小部350を含んで構成されるものである。
図13は、本実施態様に係る放送受信装置50の動作フローチャートである。放送受信装置50は、アンテナ100により受信した放送波をデジタル信号に変換してOFDM復調を行い、Iピクチャ検出部331〜33nによるIピクチャの検出を行う(ステップS401)。Iピクチャ検出部331〜33nがIピクチャを検出すると、録画中判定部410は、当該Iピクチャのサービスが録画中のサービスであるかどうか判定し(ステップS402)、当該Iピクチャを含むサービスが録画中のサービスではない場合、サービス選択部374は、当該Iピクチャをデコーダ340に供給する(ステップS402のNo)。デコーダ340は当該Iピクチャのデコードを行い(ステップS403)、Iピクチャ縮小部350はデコードされたIピクチャをサムネイルサイズに縮小する(ステップS404)。Iピクチャ縮小部350は、サムネイルサイズに縮小したIピクチャを、表示装置500に並べて表示するように、フレームメモリ360の所定の位置に格納し、当該フレームメモリ360に格納されたIピクチャの一覧が装置500に表示される(ステップS405)。なお、ステップS402において録画中と判定されたサービスについては、デコーダ340によるデコードは行われない。
図14は、本実施形態に係る放送受信装置50におけるサービス表示例の一例を示す図である。本実施形態によると、表示装置500には、同一周波数帯に重畳されている複数のサービスにおける各サービスa〜iのIピクチャが一覧表示されることになるが、録画中であるサービスcは一覧表示の更新が行われない。なお、サービスcについては、一覧表示した際の最初のIピクチャを表示した後に表示の更新を行わない表示態様や、録画データの最初のIピクチャのみを表示する表示態様や、Iピクチャの代わりに「録画中」等の文字を表示する表示態様を行うことができる。
このように、本実施形態によれば、サービス選択部374が、録画中のサービスについては、基準ピクチャ(Iピクチャ)の表示を更新しないように制御するため、例えば、ドラマの結末、クイズの解答やスポーツの結果など、録画中のサービスの内容をユーザが意図せず知ってしまうことを防ぐことが可能になる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
本発明は、同一周波数帯に複数のサービスを重畳する放送方式として「MediaFLO」を例に実施形態を記載しているが、本発明の適用範囲はMediaFLOのみに限定されるものではない。同一周波数帯に複数のサービスを重畳する放送方式であれば、他の任意の方式に適用することが可能である。
10、20、30、40、50、101 放送受信装置
102 放送局
100 アンテナ
200 RF部
310 A/D変換部
320 OFDM復調部
331〜33n Iピクチャ検出部
340 デコーダ
350 Iピクチャ縮小部
360 フレームメモリ
371、372、373、374 サービス選択部
380 規定値記憶部
390 検出回数カウント部
400 利用頻度蓄積部
410 録画中判定部
460 タイマ
500 表示装置

Claims (3)

  1. 同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
    該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
    前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
    前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
    該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
    サービスに基づいて基準ピクチャの表示更新閾値を記憶する記憶部と、
    サービスに基づいて基準ピクチャの検出回数のカウント値を更新するカウント部と、を備え、
    前記制御部は、前記カウント部のカウント値と、前記記憶部の表示更新閾値とに基づき、各サービスに応じて、基準ピクチャの表示を更新するように制御することを特徴とする放送受信装置。
  2. 同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
    該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
    前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
    前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
    該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
    サービスの利用頻度に基づいて基準ピクチャの表示更新閾値を記憶する記憶部と、
    サービスに基づいて基準ピクチャの検出回数のカウント値を更新するカウント部と、を備え、
    前記制御部は、前記カウント部のカウント値と、前記記憶部の表示更新閾値とに基づき、各サービスの利用頻度に応じて、基準ピクチャの表示を更新するように制御することを特徴とする放送受信装置。
  3. 同一周波数帯に複数のサービスが重畳されている放送方式の放送波を受信する受信部と、
    該受信部により受信した放送波に含まれるサービスを表示する表示部と、
    前記受信部により受信した放送波に含まれる複数のサービスのうち、少なくとも2つ以上の各サービスから、単独で復号可能な基準ピクチャを検出する検出部と、
    前記検出部により検出した基準ピクチャを復号する復号部と、
    該復号部により復号した各サービスの基準ピクチャを並べて前記表示部に表示するように制御する制御部と、
    録画中のサービスを判定する判定部と、を備え、
    前記制御部は、前記判定部が判定した録画中のサービスについては、基準ピクチャの表示を更新しないように制御することを特徴とする放送受信装置。
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