JP5237054B2 - 蓄圧式燃料噴射装置の制御弁構造 - Google Patents
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Description
図6において、燃料噴射装置は符号100で示され、次のように構成されている。
先端部に燃料を噴射する噴孔14を備えたノズル本体2は、内周にノズル針弁3が往復摺動可能に嵌合されている。
従って、無噴射時には、該ノズル針弁3の先端部が該ノズル本体2のシート部2bに当接して、高圧燃料が燃料溜め13に貯留されている。
前記蓄圧器1からの高圧燃料は、2つの燃料通路12及び12aに分岐され、その一方である燃料通路12はノズル針弁3が臨む燃料溜め13に連通されている。
またその他方である燃料通路12aは、オリフィス6を通して制御室4に連通されている。該制御室4は、前記ノズル針弁3の上面に臨んで形成され、該制御室4により前記ノズル針弁3を押圧している。
これにより、前記燃料通路12を通して燃料溜め13内に送られていた高圧燃料の圧力は、前記のように制御室4内がオープンになっているため、該高圧燃料の圧力がノズル針弁3の下側から作用して、該ノズル針弁3をシート部2bから上方に離間させて該ノズル針弁3を開弁させる。
そして、燃料溜め13内の高圧燃料は前記シート部2bを通して前記ノズル本体2の噴孔14から、エンジンの燃焼室内に噴射せしめられる。
このため、制御弁8の上下動によって噴射制御を行っていることから、エンジン回転速度に応じて高速動作するため、着座の衝撃で制御弁8がバウンスする。
かかる制御弁8の運動に対して、制御弁8にバウンスが発生すると,ノズル針弁3が再開するなど不安定となり,燃料噴射特性が不安定になる。
前記特許文献1(特開2004−346856号公報)においては、運動部分に防振部材18を設置して、該防振部材18によりノズル針弁34のバウンスを低減している。
また、特許文献2(実開平6−14464号公報)においては、着座部の内部に流量切替弁20を配設し、ポペット弁の着座時におけるバウンスを低減している。
かかるバウンスによる制御室4からの不正な燃料油流出により、制御室4内の燃料油圧の回復が安定してなされず、ノズル針弁3の挙動が不安定となり、結果として燃料噴射特性に悪影響を与える。
制御弁8の全閉時から前記曲がり部(変曲点3t)が第1のテーパ部2cと第2のテーパ部2fとの交点Kまで上昇する低リフト時(h1)には、前記制御弁8のリフトに対する前記制御弁8の開口面積の変化が一定割合よりも小さくなるように第1の面部3iと第1のテーパ部2cによって形成する。
そして、前記曲がり部の変曲点3tが交点Kよりも大きい高リフト時(h2)に対しては、図5のX線のように、前記制御弁8の開口面積の変化を前記一定割合よりも大きい第2の面部3jと第2のテーパ部2fによって形成する。なお、7は制御ポートである。
図6において、燃料噴射装置は符号100で示され、次のように構成されている。
先端部に燃料を噴射する噴孔14を備えたノズル本体2は、内周にノズル針弁3が往復摺動可能に嵌合されている。
従って、無噴射時には、該ノズル針弁3の先端部が該ノズル本体2のシート部2aに当接して、高圧燃料が燃料溜め13に貯留されている。
前記蓄圧器1からの高圧燃料は、2つの燃料通路12及び12aに分岐され、その一方である燃料通路12はノズル針弁3が臨む燃料溜め13に連通されている。
またその他方である燃料通路12aは、オリフィス6を通して制御室4に連通されている。該制御室4は、前記ノズル針弁3の上面に臨んで形成され、該制御室4により前記ノズル針弁3を押圧している。
これにより、前記燃料通路12を通して燃料溜め13内に送られていた高圧燃料の圧力は、前記のように制御室4内がオープンになっているため、該高圧燃料の圧力がノズル針弁3の下側から作用して、該ノズル針弁3をシート部2bから上方に離間させて該ノズル針弁3を開弁させる。
そして、燃料溜め13内の高圧燃料は前記シート部2bを通して前記ノズル本体2の噴孔14から、エンジンの燃焼室内に噴射せしめられる。
このため、制御弁8の上下動によって噴射制御を行っていることから、エンジン回転速度に応じて高速動作するため、着座の衝撃で制御弁8がバウンスするという問題を抱えている。
図1(A)は本発明の第1参考例を示す制御弁の先端部の拡大図、(B)は制御弁の作動線図である。
図1において、ノズル本体2のシート部2aと接触する制御弁8の、制御弁軸心線3sに沿う先端部の断面形状を、次のように構成している。
前記制御弁8には、1個の変曲点Z1からなる曲がり部が形成されており、該制御弁8の全閉時から前記曲がり部(変曲点Z1)までの低リフト時には制御弁8のリフトに対する制御弁8の開口面積の変化が、前記従来のリフト線Yの一定割合よりも小さくなる(図1(B)参照)第1の面部3aが、前記シート部2aに当接する(図1(A)のA寸法)。
このようにすれば、制御弁8のリフトの変化に対して制御弁8の開口面積が変化しない一定の面積からなる第3の面部3bを制御弁8に形成したので、つまり図1の(B)での面部Bを制御弁8に形成すれば、該面部Bの長さを調整することにより,バウンスによるノズル針弁3のリフトへ影響する制御弁8のリフト量を調整できる。
高リフト時には、制御弁8の開口面積の変化を一定割合よりも大きくして第2の面部3cがシート部2aに対向するように形成したので、かかる高リフト時には一定割合よりも大きい第2の面部3cによって、従来のものと同様にシート部2aを開くことができる。
図3(A)は本発明の第2参考例を示す制御弁の先端部の拡大図、(B)は制御弁の作動線図である。
図3において、この第2参考例においては、前記制御弁8の先端部には、前記第1の面部3aを設けずに第2の面部3eを直接的に形成して前記シート部2aに当接させ、該第2の面部3eの終縁部以降を制御弁軸心線3sに直角方向に切断した平面に形成している。
即ち、図3(A)、(B)に示すように、低リフト時には、前記第2の面部3eを制御弁8の先端部に直接的に形成して前記シート部2aに当接させ、図3(B)のように、変曲点3fにて該第2の面部3eから外れてX線のように変化し、該第2の面部3eの終縁部つまり切断部3gにて開口面積が急拡大するように変化する。
従って、前記ストロークUだけ制御弁8の工程を短くでき、それだけソレノイドの吸引工程を短縮でき、ソレノイドの不正な燃料流出が減少する。
図4は本発明の実施例を示す制御弁の先端部の拡大図で、(A)は無噴射時、(B)は低リフト噴射時、(C)は高リフト噴射時を示す。図5は制御弁の作動線図である。
制御弁8の全閉時から前記曲がり部(変曲点3t)が第1のテーパ部2cと第2のテーパ部2fとの交点Kまで上昇する低リフト時(h1)には、前記制御弁8のリフトに対する前記制御弁8の開口面積の変化が一定割合よりも小さくなるように第1の面部3iと第1のテーパ部2cによって形成する。
そして、前記曲がり部の変曲点3tが交点Kよりも大きい高リフト時(h2)に対しては、図5のX線のように、前記制御弁8の開口面積の変化を前記一定割合よりも大きい第2の面部3jと第2のテーパ部2fによって形成する。なお、7は制御ポートである。
なお、第1、2参考例、及び実施例において、第1の面部3a,3i、第2の面部3c,3e,3j、第1のテーパ部2c、第2のテーパ部2fについては必ずしも平面ではなく曲面形状であってもよい。すなわち、これら面部は円錐面なので元々全て曲面であるため、母線が直線ではなく曲線であってもよいことをいう。
2 ノズル本体
2a、2b シート部
2c 第1のテーパ部
2f 第2のテーパ部
3 ノズル針弁
3a 第1の面部
3b 第3の面部
3c 第2の面部
3e 第2の面部
3i 第1の面部
3j 第2の面部
3g 切断部
3s 制御弁軸心線
4 制御室
8 制御弁
11s ソレノイド弁装置
12 燃料通路
14 噴孔
15 弁制御装置
100 燃料噴射装置
Z1、3t 変曲点
B 平面部
Claims (1)
- 噴孔が形成されたノズル本体と、該ノズル本体の内周に往復摺動可能に嵌合され先端部が該ノズル本体のシート部に当接するノズル針弁と、蓄圧器に蓄圧された高圧燃料の一部を制御油として供給されて制御油圧により該ノズル針弁を前記ノズル本体のシート部に押付ける制御室と、ソレノイドの電磁弁により前記制御室と外部とを連通したとき前記ノズル針弁を燃料溜めのシート部から開放してリフトさせる制御弁とを備え、前記制御弁が開放されて前記ノズル針弁がリフトされ前記燃料溜め内の高圧燃料を噴孔から燃焼室内に噴射せしめるように構成された蓄圧式燃料噴射装置の制御弁構造において、
前記制御弁の制御弁軸心線に沿う先端部の断面形状は、少なくとも1個の変曲点からなる曲がり部が形成され、該曲がり部から根元側に第1の面部を形成し先端側に第2の面部を形成し、
前記制御弁軸心線に対して傾斜した第1のテーパ部と該第1のテーパ部の外側に該第1のテーパ部よりも一定角度広がって形成した第2のテーパ部とを設け、
前記曲がり部が前記第1のテーパ部に当接して全閉時のシート部を形成し、制御弁の全閉時から前記曲がり部が前記第1のテーパ部と第2のテーパ部との交点位置まで上昇する低リフト時には、前記第1の面部と第1のテーパ部とによって形成される開口面積の変化が一定割合よりも小さく、前記曲がり部が前記交点位置よりも大きい高リフト時には、前記第2の面部と第2のテーパ部とによって形成される開口面積の変化が前記一定割合よりも大きくなるように形成したことを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置の制御弁構造。
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