JP5227932B2 - スクータ型車両 - Google Patents

Description

本発明は、スクータ型車両の改良、詳しくは、スクータ型車両に備える燃料フィルタの配置の改良に関するものである。

従来のスクータ型車両として、燃料タンクの燃料をエンジンの燃焼室へ供給する燃料供給経路の途中に燃料フィルタを備えたものが知られている（例えば、特許文献１（図１、図２）参照。）。

特許文献１の図１に示されるように、スクータ型車両（１０）（括弧付き数字は特許文献１に記載されている符号を示す。以下同じ。）は、リヤフレーム（１３５ｂ）に揺動自在に取り付けられたユニットスイング式のエンジン（２２）と、このエンジン（２２）の前方で乗員が足を載せるステップフロア（２４）の下に配置された燃料タンク（２５）とを備えている。
特許文献１の図２に示されるように、燃料タンク（２５）内の燃料は、導管（３２１）を通り燃料フィルタ（３４）へ送られて浄化され、燃料ポンプ（２６）を介してエンジンへ供給される。

しかし、特許文献１の図１に示されるように、燃料フィルタ（３４）が、車両の前後方向で燃料タンク（２５）の後方で、シリンダヘッド（３０８）とヘッドカバー（３１１）の下方の空間に配置されていると、ユニットスイング式のエンジン（２２）の揺動に伴いシリンダヘッド（３０８）とヘッドカバー（３１１）も上下に揺動するので、燃料フィルタ（３４）にシリンダヘッド（３０８）とヘッドカバー（３１１）が接近する。

接近した時の燃料フィルタ（３４）と、シリンダヘッド（３０８）とヘッドカバー（３１１）とのクリアランスを確保するには、燃料フィルタ（３４）を小型にする方法が考えられる。しかし、燃料フィルタ（３４）を小型にすると、燃料フィルタのエレメント交換のサイクルが短くなる場合がある。そこで、ユニットスイング式のエンジンの揺動に制約を受けることなく、燃料フィルタの大きさを自由に設定することができるスクータ型車両が求められる。

特開２００２−２０６４６６公報

本発明は、ユニットスイング式のエンジンの揺動に制約を受けることなく、燃料フィルタの容量を自由に設定することができるスクータ型車両を提供することを課題とする。

請求項１に係る発明は、車体フレームと、前輪とシートとの間に設けられ運転者が足を載せるステップフロアと、このステップフロアの下方に配置され上面から上方に突出する給油口を有する燃料タンクと、この燃料タンクの後方で前記車体フレームに揺動自在に支持されるエンジンと、前記燃料タンク内の燃料を前記エンジン側へ供給する燃料供給経路と、この燃料供給経路の途中に配置され前記燃料を浄化する燃料フィルタと、を備えるスクータ型車両において、前記燃料フィルタは、前記燃料タンクの上面と前記ステップフロアとの間に配設され、前記車体フレームに、前記ステップフロアの下方で車両前後方向に延出しているフロアパイプを含み、車両側面視でこのフロアパイプに沿うように前記ステップフロアが配置され、前記燃料フィルタは、前記フロアパイプよりも車両内方よりに配置されていると共に、その長手方向が前記フロアパイプの延出方向に沿った形態で、前記フロアパイプに着脱自在に取付けられていることを特徴とする

請求項２に係る発明は、車体フレームと、前輪とシートとの間に設けられ運転者が足を載せるステップフロアと、このステップフロアの下方に配置され上面から上方に突出する給油口を有する燃料タンクと、この燃料タンクの後方で前記車体フレームに揺動自在に支持されるエンジンと、前記燃料タンク内の燃料を前記エンジン側へ供給する燃料供給経路と、この燃料供給経路の途中に配置され前記燃料を浄化する燃料フィルタと、を備えるスクータ型車両において、前記燃料フィルタは、前記燃料タンクの上面と前記ステップフロアとの間に配設され、その長手方向が前記燃料タンクの上面に沿った形態で、前記燃料タンクの上面に着脱自在に取付けられていることを特徴とする。

請求項３に係る発明は、燃料タンクの上面に凹部を設け、車両平面視で燃料フィルタの少なくとも一部が凹部内に位置していることを特徴とする。

請求項４に係る発明では、ステップフロアから立ち上がりシートの下方を覆うシート下部カバーがステップフロアの後部に設けられ、このステップフロアからシート下部カバーにかけて燃料タンクへ給油を行うための給油開口が設けらると共に給油口へ燃料を供給する際に開閉するフューエルリッドが給油開口に設けられており、車両平面視で、燃料フィルタの少なくとも一部が給油開口内に位置するように燃料フィルタを配置し、給油開口から燃料フィルタが着脱できることを特徴とする。

請求項５に係る発明は、燃料供給経路に燃料ポンプが配置され、この燃料ポンプは燃料タンク内に設けられると共に燃料タンクに上方から挿入されるように取り付けられ、車両平面視において、燃料ポンプと燃料フィルタは、互いに重ならない位置に配設されることを特徴とする。

請求項６に係る発明は、燃料供給経路に、燃料タンクの燃料を浄化するポンプ前フィルタと、このポンプ前フィルタの下流側に配置される燃料ポンプと、この燃料ポンプの下流側に配置される燃料フィルタと、燃料をエンジンへ噴射するインジェクタとがこの順に配置されており、燃料ポンプとインジェクタとの間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに、燃料の一部を燃料タンクへ戻すプレッシャレギュレータが、燃料フィルタの下流側に設けられ、車両上面視で、プレッシャレギュレータの少なくとも一部が給油開口内に位置するように、プレッシャレギュレータを燃料タンクの上面に配置し、給油開口からプレッシャレギュレータが着脱できることを特徴とする。

請求項７に係る発明では、燃料フィルタは、ポンプ前フィルタより細かい目に設定されていることを特徴とする。

請求項８に係る発明では、燃料フィルタは、車両の上下方向でインジェクタより低い位置に配置されていることを特徴とする。

請求項１に係る発明では、燃料フィルタは、燃料タンクの上面とステップフロアとの間に配置されているので、燃料フィルタの大きさは、燃料タンクの後方にあるエンジンの揺動に制約を受けることがなく、自由に設定することができる。
加えて、燃料タンクの上面から突出する給油口があるため、燃料タンク上面とステップフロアとの間はデッドスペースになり勝ちであるが、本発明によれば、燃料フィルタを燃料タンクの上面とステップフロアとの間に配置したので、燃料タンクの上面とステップフロアとの間にできるデッドスペースを有効に利用することができる。
加えて、燃料フィルタは、フロアパイプよりも車両内方よりに配置されていると共に、その長手方向がフロアパイプの延び方向に沿った形態で、フロアパイプに着脱自在に取付けられている。仮に燃料フィルタを車両上下方向に延ばして配置すると、ステップフロアとフロアパイプとの間が開いてしまう。この点、本発明によれば、ステップフロアをフロアパイプに極力近づけて配置することができ、ステップフロアを低くすることができる。
加えて、燃料フィルタはフロアパイプよりも車両内方よりに位置するので、燃料フィルタの外側をフロアパイプにより保護することができる。

請求項２に係る発明では、燃料フィルタは、燃料タンクの上面に着脱自在に取付けられている。燃料フィルタを燃料タンクの上面に小組みした状態（予め組付けた状態）で、これらの部品をまとめて車両に組み付けられるので、車両組立ラインでの組み付け作業が容易になる。
加えて、燃料フィルタの長手方向が燃料タンクの上面に沿った形態で取り付けられている。仮に燃料フィルタを車両上下方向に延ばして配置すると、ステップフロアと燃料タンクとの間が開いてしまう。この点、本発明によれば、ステップフロアを燃料タンクに極力近づけて配置することができ、ステップフロアを低くすることができる。

請求項３に係る発明は、燃料タンクの上面に凹部を設け、車両平面視で燃料フィルタの少なくとも一部が凹部内に位置するようにした。凹部を利用することで燃料フィルタの配置に使用できる空間が広くなるので、大型の燃料フィルタを配置することができる。
加えて、燃料フィルタは、燃料タンク上面の凹部に収納したので、地面から燃料フィルタまでの高さを小さくすることができる。結果、燃料フィルタ上方に配置されるステップフロアを低くすることができる。

請求項４に係る発明は、燃料フィルタの少なくとも一部が給油開口内に位置するように給油開口の大きさを設定すると共に燃料フィルタを配置した。フューエルリッドを開けると、燃料フィルタの少なくとも一部が露出するので、給油開口を利用して燃料フィルタの着脱作業を行うことができる。仮にステップフロアに別途、給油開口及び蓋を設けると部品点数が多くなる。この点、本発明によれば、部品点数を少なくすることができ、部品コストの低減を図ることができる。

請求項５に係る発明は、燃料フィルタを燃料タンクの上面とステップフロアとの間に配置したので、燃料タンクの上面とステップフロアとの間にできるデッドスペースを有効に利用することができる。

請求項６に係る発明は、プレッシャレギュレータの少なくとも一部が給油開口内に位置するように、プレッシャレギュレータを燃料タンクの上面に配置した。フューエルリッドを開けると、プレッシャレギュレータの少なくとも一部が露出するので、給油開口を利用して燃料フィルタの着脱作業と併せてプレッシャレギュレータの着脱作業を行うことができる。

請求項７に係る発明では、燃料フィルタは、ポンプ前フィルタより細かい目に設定されている。ポンプ前フィルタで大きなダストを捕集し、燃料フィルタでポンプ前フィルタを通過した細かいダストを捕集することができるため、燃料フィルタで大きなダストが捕集されなくなり、燃料フィルタを詰まりにくくすることができ、交換の頻度を少なくすることができる。加えて、ポンプ前フィルタは目が粗いので詰まりにくくすることができ、燃料ポンプの抵抗になることが抑制されて、廉価な燃料ポンプを採用することができる。

従って、ポンプ前フィルタ及び燃料フィルタ共に交換サイクルを長くすることができ、メンテナンス回数を少なくすることができると共に、ポンプ前フィルタ及び燃料フィルタを通過する燃料流量を長期に亘って良好に維持することができ、必要とすべき燃料流量が急に増えても十分に対応することができる。

また、燃料フィルタの目が細かいため、エタノールのようなダストが細かい燃料を使用する場合でも、燃料フィルタで細かいダストを捕集することができる。一方、エタノールのようなダストの細かい燃料でも使用できるように、燃料フィルタはポンプ前フィルタよりも目が細かく設定されているため、ポンプ前フィルタよりも交換サイクルが短くなるが、フューエルリッドを開けるだけで燃料フィルタの着脱作業ができるので、交換作業を容易にすることができる。

請求項８に係る発明では、燃料フィルタがインジェクタより低い位置に配置されているので、車両を長期間駐車する場合に、燃料フィルタ内に溜まっている燃料の重さによってインジェクタから燃料が漏れるのを抑制することができる。

本発明の実施例１に係るスクータ型車両の側面図である。 車体フレームに配置された燃料供給装置の側面図である。 スクータ型車両の要部の平面図である。 燃料フィルタの取付け及びフィルタ支持クリップを説明する図である。 点検口を示すスクータ型車両の斜視図である。 点検口と燃料フィルタの位置関係を示す平面図である。 点検口の蓋の開閉を説明する図である。 図５の別形態を説明するする図である。 別形態における点検口と燃料フィルタの位置関係を示す平面図である。 燃料フィルタの断面図である。 プレッシャレギュレータの断面図である。 本発明の実施例２に係る燃料供給装置の側面図である。 スクータ型車両の要部の平面図である。 点検口を示すスクータ型車両の斜視図である。 点検口と燃料フィルタの位置関係を示す平面図である。

本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、図中の矢印（ＦＲＯＮＴ）は車両前方を表している。

先ず、本発明の実施例１を図面に基づいて説明する。
図１に示されるように、自動二輪車としてのスクータ型車両１０は、骨格となる車体フレーム１１を備え、車体フレーム１１は、前端部を構成するヘッドパイプ１２と、このヘッドパイプ１２から下方へ延びるダウンフレーム１３と、このダウンフレーム１３の下部から後方へ延びる左右一対のロアフレーム１４Ｌ、１４Ｒ（手前側の符号１４Ｌのみ図示）と、このロアフレーム１４Ｌ、１４Ｒの後部から後方斜め上方に延びる左右一対のリヤフレーム１５Ｌ、１５Ｒ（手前側の符号１５Ｌのみ図示）と、このリヤフレーム１５Ｌ、１５Ｒの途中に取付けられた左右一対のリンク支持ブラケット１６、１７（手前側の符号１６のみ図示）とからなる。

ヘッドパイプ１２は、操舵自在にフロントフォーク１８が取り付けられ、このフロントフォーク１８の下端に前輪２１が取り付けられ、上端にバーハンドル２２が取り付けられている。
また、スクータ型車両１０は、リンク支持ブラケット１６、１７にリンク２３を介してパワーユニット２４が上下揺動自在に取り付けられ、このパワーユニット２４の後端部とリヤフレーム１５の後端部との間にリヤクッションユニット２５が渡して取り付けられている。

ロアフレーム１４Ｌ、１４Ｒの上方に車両前後方向に延出している左右一対のフロアパイプ２６、２７（手前側の符号２６のみ図示）が設けられ、このフロアパイプ２６、２７の上方で、フロアパイプ２６、２７に沿うように運転者が足を載せるステップフロア２８が配置されている。ロアフレーム１４Ｌ、１４Ｒには、フロアパイプ２６、２７を支持するステー２９と、燃料タンク３２を支持する燃料タンク支持ブラケット３１とが設けられている。

パワーユニット２４は、前部を構成するエンジン３３と、このエンジン３３の後部に一体的に連結した無断変速機３４とからなり、この無断変速機３４の後部に後輪３５が取り付けられている。

なお、符号３６はエアクリーナ、符号３７はシート４５の下方を覆うシート下部カバー、部号３８はリヤサイドカバー、符号４１はフロントフェンダ、符号４２はハンドルカバー、符号４３はフロントカバー、符号４４はレッグシールド、符号４５はシート、符号４６はテールランプ、符号４７はリヤフェンダ、符号４８は排気管、符号５１はマフラー、符号５２はメインスタンドである。

図２に示されるように、燃料供給装置５３は、燃料タンク３２と、この燃料タンク３２の燃料をエンジン３３へ供給する燃料供給経路５４とを備え、この燃料供給経路５４に、燃料タンク３２内の燃料を浄化するポンプ前フィルタ５５と、このポンプ前フィルタ５５の下流側に配置される燃料ポンプ５６と、この燃料ポンプ５６の下流側に配置されポンプ前フィルタ５５より細かい目に設定されている燃料フィルタ５７と、燃料をエンジン３３側へ噴射するインジェクタ５８とがこの順に配置されている。なお、ポンプ前フィルタ５５と燃料ポンプ５６とは、燃料タンク３２内に設けられ、インジェクタ５８は吸気管６４に取付けられている。

燃料タンク３２は、下方に窪んでいるタンク下半体３２ａに、上方へ膨らんでいるタンク上半体３２ｂを被せ、フランジ部３２ｃで接合することで一体化してなる容器であり、タンク上半体３２ｂの後部に上方へ延びる給油口６７を備え、この給油口６７にフューエルキャップ６８を備える。そして、タンク上半体３２ｂの前部に上から挿入した燃料ポンプ５６が取付けられている。なお、燃料ポンプ５６にはポンプ前フィルタ５５が取付けられている。

この燃料タンク３２は、上から見ると図３に示すように、角タンクである。フロアパイプ２６とフロアパイプ２７の内幅に相当する幅とすることで、大きな容量とされている。
また、燃料タンク３２（タンク上半体３２ｂ）の上面は、平坦ではなく、燃料タンク３２（タンク上半体３２ｂ）の上面６１の燃料ポンプ５６及び給油口６７の左側の部位は、上へ凸となる凸部３２ｄとされ、燃料ポンプ５６の右側の部位が上へ凸となる凸部３２ｅとされ、残りが、凹部６９とされている。

左右一対のロアフレーム１４Ｌ、１４Ｒ（手前側の符号１４Ｒのみ図示）にはクロスパイプ５９が渡されており、このクロスパイプ５９の中央部はダウンフレーム１３の下端に接続されている。

エンジン３３は、クランクシャフト（不図示）を収納するクランクケース６０と、クランクケース６０から車両前方に向けて突出するシリンダ部６３とからなる。また、シリンダ部６３は、クランクケース６０側からシリンダブロック６３ａとシリンダヘッド６３ｂとヘッドカバー６３ｃとからなる。
吸気装置６２は、シリンダヘッド６３ｂの上部に接続された吸気管６４と、この吸気管６４に接続されたスロットルボディ６５と、このスロットルボディ６５にコネクティングチューブ６６を介して接続されたエアクリーナ（図１、符号３６）とからなる。
吸気管６４には、インジェクタ５８が取付けられ、インジェクタ５８によってエンジン３３側へ燃料が供給される。

なお、燃料タンク３２の上面６１から給油口６７が突出しており、この給油口６７にフューエルキャップ６８が取り付けられている。また、燃料タンク３２の上面６１には、部分的に低くなった凹部６９が設けられている。
また、燃料フィルタ５７がポンプ前フィルタ５５よりも目が細かくなるように設定し、燃料フィルタ５７の目の粗さとポンプ前フィルタ５５の目の粗さを異ならせたので、エタノールのようなダストの細かい燃料を使用する場合でも、ポンプ前フィルタ５５で捕集しきれなかった細かいダストは燃料フィルタ５７で捕集されることになり、エタノール等の燃料も使用することができる。

次に平面視での燃料フィルタ５７の配置について説明する。
図２に示されるように、燃料フィルタ５７は、燃料タンク３２の上面６１とステップフロア２８との間に配置されていると共に、車両の上下方向でインジェクタ５８より低い位置に配置されている。
また、図３に示されるように、燃料フィルタ５７は、その長手方向がフロアパイプ２７の延び方向に沿った形態で、フロアパイプ２７の内側に取り付けられている。

燃料供給装置５３は、燃料タンク３２と、燃料供給経路５４と、燃料配管７２と燃料配管７３との間に接続されたプレッシャレギュレータ７４と、このプレッシャレギュレータ７４及び燃料タンク３２のそれぞれを接続する戻り配管７５とからなる。なお、プレッシャレギュレータ７４は、燃料供給経路５４における燃料ポンプ５６とインジェクタ５８との間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに、燃料の一部を戻り配管７５を介して燃料タンク３２へ戻す。

燃料供給経路５４は、燃料ポンプ５６と燃料フィルタ５７とを接続する燃料配管７１と、燃料フィルタ５７とインジェクタ５８とを接続する燃料配管７２、７６とからなる。燃料配管７１は、その一端が燃料ポンプ５６に接続され、他端が燃料フィルタ５７に接続されている。また、燃料配管７２は、その一端が燃料フィルタ５７に接続され、この燃料配管７２の途中が燃料タンク３２のフランジ部３２ｃに設けられた配管クリップ７３に保持されて、他端が燃料タンク３２の上面６１に配置されたプレッシャレギュレータ７４に接続されている。また、燃料配管７６は、その一端がプレッシャレギュレータ７４の上流の分岐側に接続され、この燃料配管７６の途中がシリンダ部６３に設けられた配管クリップ７９に保持され、他端がインジェクタ５８に接続されている。これにより、燃料タンク３２内の燃料がインジェクタ５８からエンジン３３側へ供給される。

燃料フィルタ５７は、一部が燃料タンク３２の凹部６９に位置している。
なお、燃料フィルタ５７はフロアパイプ２７に設けられたフィルタ支持クリップ７７（詳細後述）に保持され、プレッシャレギュレータ７４は燃料タンクの凹部６９に設けられたレギュレータ支持クリップ７８に保持されている。また、符号８１は、左右のフロアパイプ２６、２７に渡されたクロスプレートである。

次に燃料フィルタ５７の取付け及びフィルタ支持クリップ７７等について説明する。
図４（ａ）に示されるように、フロアパイプ５９に取付けられたフィルタ支持クリップ７７は、略Ｃ字状の形状であり、弾性変形する材料で形成されている。フィルタ支持クリップ７７は、長孔７７ａが開いている底部７７ｂと、この底部７７ｂの両端から延びるアーム部７７ｃ、７７ｄと、これらのアーム部７７ｃ、７７ｄの先端に設けられている返し部７７ｅ、７７ｆとからなる。

燃料フィルタ５７は、直径Ｄの円柱形状である。燃料フィルタ５７を、矢印（１）に沿って移動させ、フィルタ支持クリップ７７に押し込む。返し部７７ｅ、７７ｆが押し広げられ、燃料フィルタ５７が奥まで移動するとアーム部７７ｃ、７７ｄが挟まれる。
アーム部７７ｃ、７７ｄ間の距離Ｌは、直径Ｄよりも小さいので、フィルタ支持クリップの弾性作用により燃料フィルタ５７は保持される。

また、フィルタ支持クリップ７７は、フロアパイプ２７に設けられており、車両の内方側へ向けて開口している。この開口している方向には、燃料タンク３２の凹部６９があるので、燃料フィルタ５７を容易に移動させることができる。

なお、レギュレータ支持クリップ（図３、符号７８）も、同様に、略Ｃ字状の形状であり、弾性変形する材料で形成されている。
レギュレータ支持クリップ（図３、符号７８）は、燃料タンク３２の凹部６９上に設けられ、上に向けて開口しており、プレッシャレギュレータ（図３、符号７４）の着脱は、上下方向に移動させて行う。

図４（ｂ）は図４（ａ）のｂ矢視図であり、フィルタ支持クリップ７７は、底面に長孔７７ａが設けられており、この部分を溶接することでフロアパイプ２７に固定されている。符号８３は溶接部を示す。なお、レギュレータ支持クリップ７８についても同様に、燃料タンク３２の凹部６９に溶接されている。

次に燃料フィルタ５７の点検口について説明する。
図５に示されるように、ステップフロア２８から立ち上がりシート４５の下方を覆うシート下部カバー３７が、ステップフロア２８の後部に設けられている。ステップフロア２８からシート下部カバー３７にかけて燃料タンク３２へ給油を行うための給油開口８４が設けられており、この給油開口８４に給油口６７へ燃料を給油する際に開閉するフューエルリッド８５が設けられている。

また、燃料フィルタ５７の上方にて、ステップフロア２８に点検口８６が設けられている。さらに、この点検口８６を開閉する蓋８７がステップフロア２８に設けられている。点検口８６には窪み８８が設けられており、この窪み８８に指を入れ、蓋８７の段部９１に指を掛けて蓋８７を開閉する。

次に給油開口８４と燃料フィルタ５７の位置関係を説明する。
図６に示されるように、給油開口８４は、給油口６７及びプレッシャレギュレータ７４の上方に開いている。プレッシャレギュレータ７４が給油開口８４に位置しているので、フューエルリッド８５を外し、給油開口８４から手を入れてプレッシャレギュレータ７４を着脱することができる。給油用の給油開口８４を利用して、プレッシャレギュレータ７４の着脱を行うので、プレッシャレギュレータ７４の着脱用に別途開口とその開口を塞ぐ蓋を設ける必要がなく、部品点数の低減を図ることができる。

点検口８６は、燃料フィルタ５７の上方に開いている。点検口８６は、燃料フィルタ８６のみの着脱ができる大きさであればよい。
燃料フィルタ５７は工具等を用いてフィルタ支持クリップ７７に支持されているわけではないので、ステップフロア２８に設けた点検口８６は、燃料フィルタ５７の真上に開いている必要はない。少なくとも燃料フィルタ５７の車両左部から給油開口８４の手前まで開いていればよい。

次に点検口８６の蓋８７の開閉について説明する。
図７に示されるように、点検口８６を開閉する蓋８７にヒンジ９２が設けられている。窪み８８に指を入れ、矢印（２）のように、蓋８７を開閉する。段部９１に爪９３が設けられており、この爪９３がステップフロア２８に引っ掛かることで、蓋８７が閉じた状態を維持する。
また、、蓋８７を開けた状態で、想像線で示す燃料フィルタ５７を、矢印（３）のように取り出す。

次に図５の別形態について説明する。
図８に示されるように、ステップフロア２８の燃料フィルタ５７上方からシート下部カバー３７にかけて給油開口９４が設けられており、この給油開口９４に給油口６７へ燃料を給油する際に開閉するフューエルリッド９５が設けられている。

次に別形態の給油開口９４と燃料フィルタ５７の位置関係を説明する。
図９に示されるように、給油開口９４は、給油口６７及びプレッシャレギュレータの７４上方に開いており、且つ、燃料フィルタ５７の一部の上方に位置するように開いている。給油口６７への給油、プレッシャレギュレータ７４及び燃料フィルタ５７の着脱が、フューエルリッド（図８、符号９５）を外すことで可能となるので、部品点数を少なくすることができる。

次に燃料フィルタ５７について説明する。
図１０に示すように、燃料フィルタ５７は、フィルタケース１０１と、このフィルタケース１０１内に収納されたフィルタ組立体１０２とからなる。
フィルタケース１０１は、有底筒状のケース本体１０３と、このケース本体１０３の開口部を塞ぐケースカバー１０４とからなる。

ケース本体１０３は、燃料タンク（図３、符号３２）側の燃料配管（図３、符号７１）に接続されて燃料を吸入する燃料吸入口１０５を備え、ケースカバー１０４は、インジェクタ（図３、符号５８）側の燃料配管（図３、符号７２）に接続されて燃料を吐出する燃料吐出口１０６を備える。

フィルタ組立体１０２は、濾紙からなる円筒状のフィルタ１０７と、このフィルタ１０７の両端を支持する枠体１０８、１１１とからなり、ケース本体１０３とケースカバー１０４との間にフィルタ組立体１０２が挟まれて固定されている。

燃料は、燃料吸入口１０５からフィルタケース１０１内に吸入され、フィルタ１０７を、その外周面１１２から内周面１１３へ流れるように通過するときに濾過され、燃料吐出口１０６からフィルタケース１０１外に吐出される。

次にプレッシャレギュレータ７４について説明する
図１１に示すように、プレッシャレギュレータ７４は、樹脂製の第１ケース１１４及び樹脂製の第２ケース１１５が接合されたケース１１６と、このケース１１６の一端側の底に開けられた通孔１１７を開閉する球状で鋼製の弁体１１８と、この弁体１１８を通孔１１７を閉じるように付勢する圧縮コイルばね１２１と、通孔１１７が開けられた燃料吸入口１２２と、この燃料吸入口１２２の途中に形成された燃料吐出口１２３と、ケース１１６の他端側の底に開けられた通孔１２４が開けられた燃料戻し口１２５とからなる。

燃料吸入口１２２は、燃料フィルタ（図３、符号５７）に接続され、燃料吐出口１２３はインジェクタ（図３、符号５８）に接続され、燃料戻し口１２５は燃料タンク（図３、符号３２）に接続されている。

本発明の実施例２を説明する。なお、実施例１に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図１２に示されるように、燃料フィルタ５７は、その長手方向が燃料タンク３２の上面６１に沿った形態で、燃料タンク３２の凹部６９上に設けたフィルタ支持クリップ７７に着脱自在に取付けられている。燃料フィルタ５７を燃料タンク３２の凹部６９に設けることで、燃料フィルタ５７の位置が低くなるので、ステップフロア２８も低く抑えることができる。

また、フィルタ支持クリップ７７は、燃料タンク３２の上面６１に溶接されており、上方に開口している。作業者が上から手で燃料フィルタ５７を着脱できるので、交換作業が容易になる。

次に平面視での燃料フィルタ５７の配置について説明する。
図１３に示されるように、燃料フィルタ５７は、その長手方向が車両後方斜め外側を向くようにして、燃料タンク３２の凹部６９に配置されている。車両前方から燃料ポンプ５６、燃料フィルタ５７、プレッシャレギュレータ７４、インジェクション５８の順に並んでいる。燃料ポンプ５６とインジェクタ５８との間に燃料フィルタ５７とプレッシャレギュレータ７４があるので、燃料ポンプ５６から燃料フィルタ５７までの燃料供給経路５４の距離が無駄に冗長されるのを防ぎ、燃料ポンプ５６からインジェクション５８までの燃料供給経路５４全体の長さを短縮できる。

燃料タンク３２の上面６１にプレッシャレギュレータ７４と燃料フィルタ５７を配置した。燃料タンク３２とプレッシャレギュレータ７４と燃料フィルタ５７とを小組みした状態で車両にこれらの部品をまとめて組付けるので、組付け作業が行い易い。

次に給油開口８４について説明する。
図１４に示されるように、燃料フィルタ５７及びプレッシャレギュレータ７４は、給油口６７の近傍に配置されている。給油開口８４は、燃料給油用のフューエルリッド８５で開閉する。通常のフューエルリッド８５を流用できるので、部品コストの低減を図ることができる。

次に給油開口８４と燃料フィルタ１５の位置関係について説明する。
図１５に示されるように、給油開口８４は、給油口６７、プレッシャレギュレータ７４及び燃料フィルタ５７の一部の上方に開いている。燃料フィルタ５７の一部が給油開口８４内に位置する。一つの給油開口８４で、給油と、燃料フィルタ５７及びプレッシャレギュレータ７４の交換作業を行うことができ、作業性が向上する。

また、給油口６７の左右にプレッシャレギュレータ７４と燃料フィルタ５７を振り分けて配置した。左右に振り分けて配置したので、ステップフロア２８に設けられた給油口６７のための給油開口８４を利用してプレッシャレギュレータ７４と燃料フィルタ５７の着脱作業が行え、別途開口や蓋を必要としないので、部品点数の増加を防ぐことができる。

上記の図１、図２、図３、図１２、図１３に示したように、車体フレーム１１と、前輪２１とシート４５との間に設けられ運転者が足を載せるステップフロア２８と、このステップフロア２８の下方に配置され上面６１から上方に突出する給油口６７を有する燃料タンク３２と、この燃料タンク３２の後方で車体フレーム１１に揺動自在に支持されるエンジン３３と、燃料タンク３２内の燃料をエンジン３３側へ供給する燃料供給経路５４と、この燃料供給経路５４の途中に配置され燃料を浄化する燃料フィルタ５７と、を備えるスクータ型車両１０において、燃料フィルタ５７は、燃料タンク３２の上面６１とステップフロア２８との間に配置される。

この構成により、燃料フィルタ５７の大きさは、燃料タンク３２の後方にあるエンジン３３の揺動に制約を受けることがなく、自由に設定することができる。
加えて、燃料タンク３２の上面６１から突出する給油口６７があるため、燃料タンク上面６１とステップフロア２８との間はデッドスペースになり勝ちであるが、本発明によれば、燃料フィルタ５７を燃料タンク３２の上面６１とステップフロア２８との間に配置したので、燃料タンク３２の上面６１とステップフロア２８との間にできるデッドスペースを有効に利用することができる。

上記の図２、図３、図１２、図１３に示したように、燃料タンク３２の上面６１に凹部６９を設け、車両平面視で燃料フィルタ５７の少なくとも一部が凹部６９内に位置している。

この構成により、凹部６９を利用することで燃料フィルタ５７の配置に使用できる空間が広くなるので、大型の燃料フィルタ５７を配置することができる。
加えて、燃料フィルタ５７は、燃料タンク上面６１の凹部６９に収納したので、地面から燃料フィルタ５７までの高さを小さくすることができる。結果、燃料フィルタ５７上方に配置されるステップフロア２８を低くすることができる。

上記の図２、図３に示したように、車体フレーム１１に、ステップフロア２８の下方で車両前後方向に延出しているフロアパイプ２６、２７を含み、車両側面視でこのフロアパイプ２６、２７に沿うようにステップフロア２８が配置され、燃料フィルタ５７は、フロアパイプ２６、２７よりも車両内方よりに配置されていると共に、その長手方向がフロアパイプ２６、２７の延出方向に沿った形態で、フロアパイプ２７に着脱自在に取付けられている。

この構成により、ステップフロア２８をフロアパイプ２６、２７に極力近づけて配置することができ、ステップフロア２８を低くすることができる。
加えて、燃料フィルタ５７はフロアパイプ２６、２７よりも車両内方よりに位置するので、燃料フィルタ５７の外側をフロアパイプ２６、２７により保護することができる。

上記の図１２、図１３に示したように、燃料フィルタ５７は、その長手方向が燃料タンク３２の上面６１に沿った形態で、燃料タンク３２の上面６１に着脱自在に取付けられている。

この構成により、燃料フィルタ５７を燃料タンク３２の上面６１に小組みした状態（予め組付けた状態）で、これらの部品をまとめて車両に組み付けられるので、車両組立ラインでの組み付け作業が容易になる。
また、ステップフロア２８を燃料タンク３２に極力近づけて配置することができ、ステップフロア２８を低くすることができる。

上記の図８、図９、図１４、図１５に示したように、ステップフロア２８から立ち上がりシート４５の下方を覆うシート下部カバー３７がステップフロア２８の後部に設けられ、このステップフロア２８からシート下部カバー３７にかけて燃料タンク３２へ給油を行うための給油開口８４、９４が設けらると共に給油口６７へ燃料を供給する際に開閉するフューエルリッド８５、９５が給油開口８４、９４に設けられており、車両平面視で、燃料フィルタ５７の少なくとも一部が給油開口８４、９４内に位置するように燃料フィルタ５７を配置した。

この構成により、フューエルリッド８５、９５を開けると、燃料フィルタ５７の少なくとも一部が露出するので、給油開口８４、９４を利用して燃料フィルタ５７の着脱作業を行うことができる。本発明によれば、部品点数を少なくすることができ、部品コストの低減を図ることができる。

上記の図２、図５、図６、図８、図９、図１２〜図１５に示したように、燃料供給経路５４に、燃料タンク３２の燃料を浄化するポンプ前フィルタ５５と、このポンプ前フィルタ５５の下流側に配置される燃料ポンプ５６と、この燃料ポンプ５６の下流側に配置される燃料フィルタ５７と、燃料をエンジン３３へ噴射するインジェクタ５８とがこの順に配置されており、燃料ポンプ５６とインジェクタ５８との間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに、燃料の一部を燃料タンク３２へ戻すプレッシャレギュレータ７４が、燃料フィルタ５７の下流側に設けられ、車両上面視で、プレッシャレギュレータ７４の少なくとも一部が給油開口８４、９４内に位置するように、プレッシャレギュレータ７４を燃料タンク３２の上面６１に配置した。

この構成により、プレッシャレギュレータ７４の少なくとも一部が給油開口８４、９４内に位置するように、プレッシャレギュレータ７４を燃料タンク３２の上面６１に配置した。フューエルリッド８５、９５を開けると、プレッシャレギュレータ７４の少なくとも一部が露出するので、給油開口８４、９４を利用して燃料フィルタ５７の着脱作業と併せてプレッシャレギュレータ７４の着脱作業を行うことができる。

上記の図２、図５、図８、図１２、図１４に示したように、燃料フィルタ５７は、ポンプ前フィルタ５５より細かい目に設定されているので、ポンプ前フィルタ５５で大きなダストを捕集し、燃料フィルタ５７でポンプ前フィルタ５５を通過した細かいダストを捕集することができるため、燃料フィルタ５７で大きなダストが捕集されなくなり、燃料フィルタ５７を詰まりにくくすることができ、交換の頻度を少なくすることができる。加えて、ポンプ前フィルタ５５は目が粗いので詰まりにくくすることができ、燃料ポンプ５６の抵抗になることが抑制されて、廉価な燃料ポンプ５６を採用することができる。

従って、ポンプ前フィルタ５５及び燃料フィルタ５７共に交換サイクルを長くすることができ、メンテナンス回数を少なくすることができると共に、ポンプ前フィルタ５５及び燃料フィルタ５７を通過する燃料流量を長期に亘って良好に維持することができ、必要とすべき燃料流量が急に増えても十分に対応することができる。

また、燃料フィルタ５７の目が細かいため、エタノールのようなダストが細かい燃料を使用する場合でも、燃料フィルタ５７で細かいダストを捕集することができる。一方、エタノールのようなダストの細かい燃料でも使用できるように、燃料フィルタ５７はポンプ前フィルタ５５よりも目が細かく設定されているため、ポンプ前フィルタ５５よりも交換サイクルが短くなるが、フューエルリッド８５、９５を開けるだけで燃料フィルタ５７の着脱作業ができるので、交換作業を容易にすることができる。

上記の図２、図１２に示したように、燃料フィルタ５７は、車両の上下方向でインジェクタ５８より低い位置に配置されているので、車両を長期間駐車する場合に、燃料フィルタ５７内に溜まっている燃料の重さによってインジェクタ５８から燃料が漏れるのを抑制することができる。

尚、本実施例は、ガソリンを燃料とするエンジンを搭載したスクータ型車両１０に限らず、燃料フィルタ５７で燃料を浄化できればエタノール等バイオ燃料を燃料とするエンジン３３を搭載したスクータ型車両１０に適用しても差し支えない。

本発明は、燃料タンクの外部に燃料フィルタを備えたスクータ型車両に好適である。

１０…スクータ型車両（自動二輪車）、１１…車体フレーム、２１…前輪、２６、２７…フロアパイプ、２８…ステップフロア、３２…燃料タンク、３３…エンジン、３７…シート下部カバー、４５…シート、５４…燃料供給経路、５５…ポンプ前フィルタ、５６…燃料ポンプ、５７…燃料フィルタ、５８…インジェクタ、６１…燃料タンクの上面、６３…シリンダヘッド、６７…給油口、６９…凹部、７４…プレッシャレギュレータ、７７…フィルタ支持クリップ、７８…レギュレータ支持クリップ、８４、９４…給油開口、８５…、９５フューエルリッド、８６…点検口、８７…蓋。

Claims (8)

1. 車体フレーム（１１）と、前輪（２１）とシート（４５）との間に設けられ運転者が足を載せるステップフロア（２８）と、このステップフロア（２８）の下方に配置され上面（６１）から上方に突出する給油口（６７）を有する燃料タンク（３２）と、この燃料タンク（３２）の後方で前記車体フレーム（１１）に揺動自在に支持されるエンジン（３３）と、前記燃料タンク（３２）内の燃料を前記エンジン（３３）側へ供給する燃料供給経路（５４）と、この燃料供給経路（５４）の途中に配置され前記燃料を浄化する燃料フィルタ（５７）と、を備えるスクータ型車両（１０）において、
   前記燃料フィルタ（５７）は、前記燃料タンク（３２）の上面（６１）と前記ステップフロア（２８）との間に配設され、
   前記車体フレーム（１１）に、前記ステップフロア（２８）の下方で車両前後方向に延出しているフロアパイプ（２６、２７）を含み、車両側面視でこのフロアパイプ（２６、２７）に沿うように前記ステップフロア（２８）が配置され、
   前記燃料フィルタ（５７）は、前記フロアパイプ（２６、２７）よりも車両内方よりに配置されていると共に、その長手方向が前記フロアパイプ（２６、２７）の延出方向に沿った形態で、前記フロアパイプ（２６、２７）に着脱自在に取付けられていることを特徴とするスクータ型車両。
2. 車体フレーム（１１）と、前輪（２１）とシート（４５）との間に設けられ運転者が足を載せるステップフロア（２８）と、このステップフロア（２８）の下方に配置され上面（６１）から上方に突出する給油口（６７）を有する燃料タンク（３２）と、この燃料タンク（３２）の後方で前記車体フレーム（１１）に揺動自在に支持されるエンジン（３３）と、前記燃料タンク（３２）内の燃料を前記エンジン（３３）側へ供給する燃料供給経路（５４）と、この燃料供給経路（５４）の途中に配置され前記燃料を浄化する燃料フィルタ（５７）と、を備えるスクータ型車両（１０）において、
   前記燃料フィルタ（５７）は、前記燃料タンク（３２）の上面（６１）と前記ステップフロア（２８）との間に配設され、
   その長手方向が前記燃料タンク（３２）の上面（６１）に沿った形態で、前記燃料タンク（３２）の上面（６１）に着脱自在に取付けられていることを特徴とするスクータ型車両。
3. 前記燃料タンク（３２）の上面（６１）に凹部（６９）を設け、車両平面視で前記燃料フィルタ（５７）の少なくとも一部が前記凹部（６９）内に位置していることを特徴とする請求項１記載又は請求項２記載のスクータ型車両。
4. 前記ステップフロア（２８）から立ち上がり前記シート（４５）の下方を覆うシート下部カバー（３７）が前記ステップフロア（２８）の後部に設けられ、このステップフロア（２８）から前記シート下部カバー（３７）にかけて前記燃料タンク（３２）へ給油を行うための給油開口（８４、９４）が設けらると共に前記給油口（６７）へ燃料を供給する際に開閉するフューエルリッド（８５、９５）が前記給油開口（８４、９４）に設けられており、
   車両平面視で、前記燃料フィルタ（５７）の少なくとも一部が前記給油開口（８４、９４）内に位置するように前記燃料フィルタ（５７）を配置し、前記給油開口（８４、９４）から前記燃料フィルタ（５７）が着脱できることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載のスクータ型車両。
5. 前記燃料供給経路（５４）に燃料ポンプ（５６）が配置され、この燃料ポンプ（５６）は前記燃料タンク（３２）内に設けられると共に前記燃料タンク（３２）に上方から挿入されるように取り付けられ、
   車両平面視において、前記燃料ポンプ（５６）と前記燃料フィルタ（５７）は、互いに重ならない位置に配設されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項記載のスクータ型車両。
6. 前記燃料供給経路（５４）に、前記燃料タンク（３２）の燃料を浄化するポンプ前フィルタ（５５）と、このポンプ前フィルタ（５５）の下流側に配置される前記燃料ポンプ（５６）と、この燃料ポンプ（５６）の下流側に配置される前記燃料フィルタ（５７）と、燃料を前記エンジン（３３）へ噴射するインジェクタ（５８）とがこの順に配置されており、
   前記燃料ポンプ（５６）と前記インジェクタ（５８）との間の燃料圧力が増加して所定圧力に達したときに、燃料の一部を前記燃料タンク（３２）へ戻すプレッシャレギュレータ（７４）が、前記燃料フィルタ（５７）の下流側に設けられ、
   車両上面視で、前記プレッシャレギュレータ（７４）の少なくとも一部が前記給油開口（８４、９４）内に位置するように、前記プレッシャレギュレータ（７４）を前記燃料タンク（３２）の上面（６１）に配置し、前記給油開口（８４、９４）から前記プレッシャレギュレータ（７４）が着脱できることを特徴とする請求項５記載のスクータ型車両。
7. 前記燃料フィルタ（５７）は、前記ポンプ前フィルタ（５５）より細かい目に設定されていることを特徴とする請求項６記載のスクータ型車両。
8. 前記燃料フィルタ（５７）は、車両の上下方向で前記インジェクタ（５８）より低い位置に配置されていることを特徴とする請求項６記載のスクータ型車両。

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