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JP5220181B2 - エンドツーエンドインタードメインルーティング - Google Patents

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Description

本発明は、コネクション型パケットベースアーキテクチャ(connection-orientied packet based architectures)における、エンドツーエンドトラフィックエンジニア化マルチドメインルーティング(end-to-end traffic engineered multi-domain routing)に関するものである。本発明は、特に、限定するものではないが、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS:Multi-Protocol Label Switching)とその拡張(即ち、GMPLS、T−MPLS)と、トラフィックエンジニア化プロバイダバックボーンブリッジング(PBB−TE:Traffic Engineered Provider Backbone Bridging)に適用可能である。
インターネットは、自律システム(AS)群あるいはドメイン群の集合であり、これは、管理権限と、様々な組織のルーティングポリシーを定義している。これらのドメインは、インテリアゲートウェイプロトコル(IGP:Interior Gateway Protocol)群を実行するルータ群を構成している。インテリアゲートウェイプロトコルは、例えば、ルーティング情報プロトコル(RIP)、拡張インテリアゲートウェイルーティングプロトコル(EIGRP)、オープンショーテストパスファースト(Open Shortest Path First)、及び自身の境界内の中間システム対中間システム(Intermediate System-to-Intermediate System)がある。近隣ドメイン群は、エクステリアゲートウェイプロトコル(EGP:Exterior Gateway Protocol)を介して相互に接続され、現在のインターネット規格EGPは、RFC4271で定義される、境界ゲートウェイプロトコルバージョン4(BGP−4)である。
エクステリアルーティングプロトコルは、ルーティングテーブルの拡張を制御し、かつインターネットを、それぞれが独自のルーティングポリシーと固有のIGPを有する別々の管理組織あるいはドメインに分離することによって、より構造化されたインターネットを提供するために作成されている。
これらのルーティングプロトコルは、どのようにして、ルータが自身のネットワークの「マップ」を判定するかを定義している。このネットワークのマップから、ルータは宛先への最小経路を計算することができ、これにより、大規模な自動処理となるルーティングを可能にする。しかしながら、最小経路は、必ずしも最速あるいは最適とは限らない。トラフィックエンジニアリング(TE:Traffic Engineering)は、リソースの可用性と現在かつ予測トラフィックに従って、データがネットワークをルーティングされる処理である。要求されるサービス品質(QoS)は、この処理にも織り込まれ得る。
トラフィックエンジニアリングは、オペレータの制御下にあっても良い。これによって、オペレータは、ネットワークの状態を監視し、トラフィックのルーティング、あるいは追加のリソースを提供して、オペレータで生じる問題を補償する。選択的には、トラフィックエンジニアリングは、自動化されていても良い。トラフィックエンジニアリングは、ネットワークプロバイダに、利用可能なリソースを最適に利用させて、レイヤー2リンクに渡って負荷を分散し、そして、あるクラスのトラフィックに対してあるいは特定の顧客に対していくつかのリンクを予約することを許容することを支援する。
新規の技術、例えば、トラフィックエンジニア化プロバイダバックボーンブリッジング(PBB−TE:Traffic Engineered Provider Backbone Bridging)と、より標準化された技術、例えば、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)とその拡張版(即ち、GMPLS、T−MPLS)は、自身の接続指向性のおかげで、単一のドメイン(即ち、イントラ−ドメイン(intra-domain))内で、有効なTEソリューションを提供する。しかしながら、すべての利用可能なサービスをエンドツーエンドでサポートするためには、将来のパケット交換ネットワークアーキテクチャは、ネットワーク間での適切なQoSと、効率的なリソースの使用の両方を保障する必要がある。これは、ドメイン内かつドメイン間の両方で、経路全体、つまり、エンドツーエンドに対してトラフィックエンジニアリングを適用することができるルーティングソリューションを必要とする。
インター−ドメイン(ドメイン間)TEルーティングに対する従来の方法は、BGP−−TE(IETF draft-fedyk-bgp-te-attribute-03 「トラフィックエンジニアリング属性」)に基づいている。しかしながら、この方法は、TEの制約を、インター−ドメイン(ドメイン間)経路の計算と、発信元ドメインと宛先ドメインのイントラ−ドメイン(ドメイン内)経路にのみ適用することができる。BGP−TEは、宛先に到達するために通過しなければならない、任意の中継ドメイン内のイントラ−ドメインに関する詳細情報を考慮しない。加えて、BGPベースの方法では、複雑なポリシーの制約が構成設定され得るが、ほとんどが、対等な契約と、経済的あるいは管理上の選択に対して行われている。リンク上の最大過負荷と中継リンク上で発生する輻輳のようなTEの制約は、依然としてサポートされていない。
米国特許出願第09/981138は、中継ノードが、従来よりのBGP−TEに従って選択される状態で、発信元ドメインと宛先ドメイン内の詳細なネットワークリソース情報を考慮するエンドツーエンド経路計算用のシステムを開示している。BGP−TEは、ルートとTEの重み付けに関する集約情報をネットワークに流し、その結果によって生じる、中継ドメインにおける詳細情報の損失は、効率的なエンドツーエンドTE経路計算を不可能にしている。
マルチドメイン環境でのいくつかの制約(例えば、QoS、帯域幅、優先度、保護等)を考慮する、エンドツーエンド経路の計算は、かなり深刻な問題である。TEを使用して有効な経路を計算するためには、各ドメインからの詳細情報が要求される。この情報が詳細であればあるほど、経路計算はよりTE要件を満足することになる。これは、より多くのドメインを組み込むために拡張する場合におけるスケーラビリティについての自明な問題である。加えて、多くのイントラ−ドメイン情報(例えば、リンクの状態、トポロジー、管理ポリシー等)は、ドメインの所有者/管理者が、そのような詳細情報を、ドメイン外部の他のドメインあるいは管理エンティティ群と共有することを望まないような機密情報であることが好ましい。このような理由から、高度化されたイントラ−ドメインTEストラテジーの使用は、エンドツーエンドインター−ドメイン経路の計算に適用される場合には限界がある。
規格化団体、例えば、IETFは、マルチドメインネットワーク環境を取り扱うために、通信プロトコルと関連アーキテクチャの定義を策定中である。これらは、クライアント−サーバアーキテクチャに基づいていて、ここでは、経路計算クライアント(PCC)と呼ばれる汎用エンティティが経路リクエストを実行するクライアントを表していて、一方、経路計算エレメント(PCE)がその経路リクエストを受信し、かつ経路計算を実行するエンティティとなっている(IETF RFC4655−「経路計算エレメント(PCE)ベースのアーキテクチャ」参照)。この規格では、通信プロトコルと、満足すべき要件(例えば、保護タイプ、優先度、性質)を定義している、一方で、マルチドメイン環境においてそのような要件を満足するためのソリューションは、規格化作業の範囲外となっている。
本発明の第1の構成に従えば、1つ以上のコネクション型技術をサポートする複数のパケット交換ドメインに渡るエンドツーエンドルーティング経路を構築する方法が提供される。この方法は、取り得るすべてのドメイン、これらドメインの境界エレメント群、及びインター−ドメインリンク群を識別するドメイントポロジーを生成する。第1のドメインの発信元エンティティから第2のドメインの宛先エンティティへの、経路の計算に対するリクエストが受信される場合、リクエストされる経路で特徴付けることができないあるいは特徴付ける可能性のない、すべてのドメインとインター−ドメインリンク群が、ドメイントポロジーから除去される。
次に、残っているドメインそれぞれに対する候補イントラ−ドメイン経路群が計算され、候補イントラ−ドメイン経路群のそれぞれが、境界エレメントである一端と、境界エレメントあるいは発信元エンティティまたは宛先エンティティであるもう一端の2つによって定義される論理リンクにマッピングされる。論理リンクそれぞれに対する属性とともに、残っているインター−ドメインリンク群の属性が判定される。
論理リンクとそれに関連する属性を、残っているインター−ドメインリンク群とそれに関連する属性とを組み合わせることによって、仮想ネットワークトポロジーが生成される。これは、仮想ネットワークトポロジーを解析することによって、最適エンドツーエンドルートを判定することを可能にする。
特定の実装では、ドメイントポロジーを生成するステップは、更に、ドメインそれぞれのイントラ−ドメイン経路計算において、ドメインの境界エレメント群と、それらのインター−ドメインリンク群の詳細情報を含む、インター−ドメインデータを生成し、そのインター−ドメインデータを、エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信することを含んでいる。エンドツーエンド計算エンティティにおいて、インター−ドメインデータが、ドメイントポロジーを生成するために使用される。
この方法は、エンドツーエンド経路計算エンティティにおいて、ドメインそれぞれに対して、かつ発信元エレメントを含む発信元ドメイン及び宛先エレメントを含む宛先ドメインに対する、エンドツーエンド経路で特徴となるドメインそれぞれの境界エレメント群それぞれとそのエンドツーエンド経路によって要求される属性とを含む仮想ドメイントポロジーリクエストを生成し、かつ仮想ドメイントポロジーリクエストを、発信元ドメインと、宛先ドメインと、及びその宛先ドメインまでの取り得るすべての中継ドメインと、のイントラ−ドメイン経路計算エンティティに実質的に同時に送信することを含むことができる。イントラ−ドメイン経路計算エンティティそれぞれにおける仮想ドメイントポロジーリクエストの受信に応じて、仮想ドメイントポロジーリクエストに対する候補イントラ−ドメイン経路が計算される。
論理リンクそれぞれに対する属性を判定するステップは、ドメイン内で計算される他の論理リンク群に関して、論理リンクの可用性/適合性を表すコストパラメータを判定することを含むことができる。
イントラ−ドメイン経路計算エンティティは、仮想ドメイントポロジーリプライをエンドツーエンド経路計算エンティティへ送信することができ、この仮想ドメイントポロジーリプライは、識別される論理リンク群、論理リンク群とそれに関連する属性群とを特徴付ける境界エレメントと、発信元ドメインに対する発信元エレメントと宛先ドメインに対する宛先エレメントとを含んでいる。エンドツーエンド経路計算エンティティにおける仮想ドメイントポロジーリプライの受信に応じて、論理リンク群とそれに関連する属性群とを、残っているインター−ドメインリンク群とそれに関連する属性群とに組み合わせることができる。リンクに対する属性は、そのリンクに対するドメイン内で利用可能な総ネットワークリソースのパーセンテージとして与えられる。
各ドメインに対して仮想ドメイントポロジーリクエストを生成するステップは、仮想ドメイントポロジーリクエスト内に、イントラ−ドメイン経路計算エンティティによって判定される属性(群)の識別情報を含めることを含むことができる。仮想ドメイントポロジーリクエストは、更に、候補イントラ−ドメイン経路群を計算するために、イントラ−ドメイン経路計算エンティティによって使用されるルーティングストラテジーあるいはアルゴリズムの識別情報を含んでいても良い。
システムを動的にするために、イントラ−ドメイン経路計算エンティティは、そのインター−ドメインデータを監視し、かつ該インター−ドメインデータの更新を、エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信することができる。インター−ドメインデータがいくつかの定義されている閾値(群)を越える場合、インター−ドメインデータの更新は、エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信されても良い。
本発明の第2の構成に従えば、パケットベースのコネクション型技術群をサポートする複数のドメイン群に渡るエンドツーエンドルーティング経路の構築を容易にする方法が提供される。この方法は、ドメインの境界エレメントから、ドメインの各境界エレメントに関連する情報と、該ドメインの境界エレメント群と他のドメイン群の境界エレメント群との間のリンク群に関連する情報とを含むインター−ドメインデータを受信することを含んでいる。次に、このインター−ドメインデータは、エンドツーエンド経路計算エンティティに送信される。続いて、仮想ドメイントポロジーリクエストがエンドツーエンド経路計算エンティティから受信され、この仮想ドメイントポロジーリクエストは、エンドツーエンド経路と該エンドツーエンド経路によって要求される属性群とを特徴付けるドメインの境界エレメント群を含んでいる。候補イントラ−ドメイン経路群が計算され、その計算された候補イントラ−ドメイン経路群それぞれの属性が判定される。次に、候補イントラ−ドメイン経路群のそれぞれが、境界エレメントである一端と、境界エレメントあるいは発信元エンティティまたは宛先エンティティであるもう一端の2つによって定義される論理リンクにマッピングされる。そして、論理リンク群とそれに関連する属性群を含む仮想ドメイントポロジーリプライが、エンドツーエンド経路計算エンティティに送信される。
属性を判定する処理を考慮する際に、E2E−PCEの経路計算基準が最小ホップ(minimum hop)である例を検討する。それゆえ、候補経路に関連付けられているコストは、経路の先頭エレメントから末端エレメントへ向かうためのホップ数(例、10)となる。それゆえ、この数は、対応する論理リンクに関連付けられるコストとなる(即ち、その論理リンクを使用するドメインを通過するコストは、10ホップの経路を介在する論理リンクのコストと同一である)。
本発明の第3の構成に従えば、パケットベースのコネクション型技術群をサポートする複数のドメイン群に渡るエンドツーエンドルーティング経路を構築する方法が提供される。この方法は、イントラ−ドメイン経路計算エンティティ群から、ドメインの各境界エレメントに関連する情報と、該ドメインの境界エレメント群と他のドメイン群の境界エレメント群との間のリンク群に関連する情報とを含むインター−ドメインデータを受信することを含んでいる。取り得るすべてのドメインと、ドメインの境界エレメントと、及びインター−ドメインリンク群を識別するドメイントポロジーが生成される。エンドツーエンド経路リクエストが発信元エンティティから受信され、このエンドツーエンド経路リクエストは、経路の発信元と宛先の詳細情報と、その経路に対して要求される属性とを含んでいる。
経路を特徴付けることができないあるいは特徴付ける可能性のない、すべてのドメインとインター−ドメインリンク群は、ドメイントポロジーから除去され、経路と該経路によって要求される属性群とを特徴付けるドメインの境界エレメント群それぞれを含む仮想ドメイントポロジーリクエスト(群)が生成される。この仮想ドメイントポロジーリクエスト(群)は、発信元ドメイン、宛先ドメイン及び取り得るすべての中継ドメイン群と、のイントラ−ドメイン経路計算エンティティへ送信される。
仮想ドメイントポロジーリプライがドメインのそれぞれから受信され、この仮想ドメイントポロジーリプライは、候補イントラ−ドメイン経路それぞれを表す論理リンク群と、及びそれに関連する属性群とを含んでいる。残っているインター−ドメインリンク群それぞれの属性が判定され、論理リンク群とそれに関連する属性群とを、残っているインター−ドメインリンク群とそれに関連する属性群とを組み合わせることによって、仮想ネットワークトポロジーが生成される。そして、その仮想ネットワークトポロジーを解析することによって、最適エンドツーエンドルートが判定される。
PCEベースのネットワークトポロジーと、その仮想ネットワークトポロジーへの変換を示す図である。 7つのドメインからなるPCEベースのネットワークを示す図である。 図2のネットワークのドメインD4とD5、それらのインターリンク群、ドメイントポロジー(DT)を生成するためにインターPCEによって収集される情報のタイプを示す図である。 図2のネットワークのドメイントポロジーを示す図である。 表2の経路リクエストに従う図4のドメイントポロジーのプルーン処理と、その結果であるプルーン化ドメイントポロジー(PDT)を示す図である。 図6aは図2のネットワークのイントラドメインとインタードメイン内の候補経路を示す図であり、図6bは仮想ドメイントポロジーに組み合わせられている図2のネットワークの仮想リンクを示す図であり、図6cは図2のネットワークの仮想ネットワークトポロジーを示す図である。 ドメイントポロジーを生成し、かつ更新する処理を示すフロー図である。 エンドツーエンド最適経路を計算する処理を示すフロー図である。 本発明の実施形態に従う発信元エンティティを示す図である。 本発明の実施形態に従うイントラ−ドメイン経路計算エンティティを示す図である。 本発明の実施形態に従うエンドツーエンド経路計算エンティティを示す図である。
パケットベースのコネクション型技術に対するエンドツーエンドルート判定処理は、本明細書では、ルート上のイントラ−ドメイン(ドメイン内:intra-domain)エレメントとインター−ドメイン(ドメイン間:inter-domain)エレメントの両方からのすべての情報を含む、異種仮想トポロジーを使用する。ネットワークのトポロジーは、2つのレイヤー、つまり、イントラ−ドメインレイヤーとインター−ドメインレイヤーに分離される。インター−ドメインレイヤーは、実在(リアル)エレメントと仮想エレメントの両方から構成される異種仮想トポロジーに関連している。そのエレメントには、発信元ドメイン、宛先ドメイン及び任意の中継ドメイン群、の境界エレメント(BE)群と、異なるドメイン群を接続する物理インター−ドメインリンク(インターリンク)群と、発信元ドメインの発信元ノードと、宛先ドメインの宛先ノードと、各中継ドメインのすべてのBE群を接続する論理リンク(LL)群と、及び発信元ドメイン/宛先ドメインのBE群を発信元ノード/宛先ノードに接続する論理リンク群とがある。イントラ−ドメインレイヤーは、各ドメインの実(リアル)トポロジーに関連する。これは、発信元ドメインと、宛先ドメインと、及び中継ドメイン群のそれぞれからなる。各ドメインは、更に、相互に接続されているいくつかのイントラ−ドメインノードからなり、これは、発信元ドメインと宛先ドメイン内それぞれの発信元ノードと宛先ノード、及びドメインBE群とを含んでいる。
以下の説明のために、ネットワークアーキテクチャは、PCEベースであり、各ドメインは、イントラ−ドメインルーティングの計算を担当する少なくとも1つのイントラ−ドメインPCE(イントラ−PCE)を有し、また、イントラ−ドメインルーティングとインター−ドメインルーティングを組み合わせた、全体のエンドツーエンドルートの計算を担当する少なくとも1つのエンドツーエンドPCE(E2E−PCE)が存在する。
図1は、PCEベースのネットワークトポロジーと、それを変換したものである仮想ネットワークトポロジーの簡略図を示している。ネットワークの完全なトポロジーは、下図の破線で示されていて、また、発信元ドメインD1の発信元と、宛先ドメインD3の宛先と、及び1つの中継ドメインD2を特徴付けている。ドメインのそれぞれは、いくつかの相互に接続されているノード群あるいは内部エレメント(IE)群と、境界エレメントと、及びイントラ−PCEとを含んでいる。ドメインD1の境界エレメント群は、中継ドメインD2の境界エレメントに接続されている。ドメインD2の他の境界エレメント群は、宛先ドメインD3の境界エレメント群に接続されている。
各イントラ−PCEは、自身のドメインネットワークのトポロジーを関知していて、かつ周知のTEルーティング方法に従ってドメイン内のTEルーティングを計算することができる(例えば、イントラ−ドメイン経路選択基準、メトリック、ポリシー、ルール及びターゲット機能群)。イントラ−PCEは、これらの方法を使用して、イントラ−ドメインノード群と境界エレメント群との間の「最適」候補経路群を判定し、あるいは、そのドメインが、通過されるべき中継ドメインである場合には、ドメインのそれぞれの境界エレメント群との間の「最適」候補経路群を判定する。異なるドメインによって計算される候補経路群は、異なる基準に従って「最適」であると定義され、そうすることで、異なるドメインそれぞれの各最適経路に関連付けられている局所的なコストパラメータは異なる意味を有することになる。
これらの候補経路は、論理リンク(LL)群に変換され、これは、その2つのエンドポイントによってドメインを通過する経路を定義する。これらの論理リンク群は、インター−ドメインリンク群と、また、ソースノードと宛先ノードと、更にまた、BE群とに接続されて、図1の破線で示されるように、仮想ネットワークトポロジー全体を形成している。
加えて、イントラ−PCEは、候補経路のコストを、論理リンク群のそれぞれに対して1つ以上のコストに変換する。これらのコストは、TEルーティング方法(例えば、インター−ドメイン経路選択基準、メトリック、ルール及びターゲット機能群)に従って、エンドツーエンド最適経路(E2E−BP)を計算するために、E2E−PCEによって必要とされるパラメータ群(あるいはそららの抜粋)として選択される。これは、異なるドメイン内のLL群のコストに制約を与えることを可能にし、また、それらに、インター−ドメインリンクコストの制約を与えることを可能にする。
挑戦的な問題である、トラフィックのバランシング(balancing:バランスを取ること)は、ドメイン内で計算される他のLL群に関して、あるLLの可用性/適合性を表すLLコストパラメータを選択することによって達成することができる。これらのコストのパラメータは、所望のルーティング目的に従って判定される。例として、論理リンクの属性は、「等価可用リソース(EAR:Equivalent Available Resources)」と呼ばれる、論理リンクに対応する候補経路に対して利用可能なドメイン内の全体ネットワークリソースのパーセンテージとして与えられ得る。このようなパラメータは、すべてのドメインに渡って容易に比較可能であろう。E2E−PCEは、複数のドメインに渡る適切なエンドツーエンド経路を計算するために、リンクに関連する属性を使用することができる。
一例として、図6bの仮想ドメイントポロジーVDT2を検討する。これは、4つのLL(LL1、LL2、LL3、LL4)からなる。ここで、更に、ドメイン(D2)のイントラ−PCEが、以下の式に従って、EAR値をLL群に割り当てると仮定する。
EAR=[AABW+(100−ANL)]/2
ここで、AABWは、すべてのリンクの平均可用帯域幅であり、ANLは論理リンクに対応する候補経路に沿うすべてのノードの平均ノード負荷である。以下の表1は、4つのLLに対する、AABWのパーセンテージとANLを示している。このような状況では、すべての他の条件が等しい場合、E2E−PCEは、D2を通過するためにLL1を選択することになる。これは、LL1は、より高いEARを有しているので、トラフィックは、そのLLを使用することでよりバランスが取れるからである。
このソリューションの適用は、2つのフェーズを要求する。ドメイントポロジー(DT)の作成と、エンドツーエンド最適経路(E2E−BP)の計算である。このドメイントポロジー(DT)の作成では、ドメイン群はノード群と見なされ、それらの境界エレメント群はノードポート群と見なされる。
フェーズ1:ドメイントポロジー生成
ドメイントポロジーの生成は、特定の経路リクエストから独立している。これは、その目的が、E2E−PCEに、ネットワークのグローバルなインター−ドメインビューを与えることであるからである。それゆえ、このフェーズは、オフラインで実行される。
図7のフロー図を参照すると、フェーズ1の処理は、ステップ100で開始する。最初に、ステップ101で、各イントラ−PCEは、E2E−PCEに、自身のドメインに関する情報のセット(ドメイン情報)と、ドメインの境界エレメントと、それらのインター−ドメインリンク群(インターリンク情報)に関する情報のセットとを送信する。ドメイン情報は、あるドメインから別のドメインへ送られる管理属性のようなパラメータであり得る(サービスレベル契約及びサービスレベル仕様の少なくとも一方に従って)。このインターリンク情報は、例えば、リンク帯域幅あるいは境界エレメントの負荷のような、インターリンク群と境界エレメント群との両方に関するパラメータであり得る。ステップ102で、この情報を使用して、E2E−PCEは、ドメイントポロジーを作成する。
ステップ103で、各イントラ−PCEは、イントラ−ドメインネットワークリソース(IGP−TE/EGP−TE、例えば、OSPF−TE/BGP−TE)を監視し、それに従って、自身のドメイン情報とインターリンク情報を更新する。ネットワーク上のトラフィックを削減するために、ステップ104及び105で、イントラ−PCE群は、いくつかの閾値を越えることによって定義される、これらの変更が深刻である場合にのみE2E−PCEに通知する。次に、DTは、E2E−PCEが新規のパラメータをイントラ−PCEから受信する場合に更新され得る。この処理は、ステップ106で終了する。
フェーズ2:エンドツーエンド最適経路計算
この処理は、図8のフロー図で示され、ステップ200で、開始する。発信元ノードがデータを宛先ノードへ送信することを想定する。発信元ノードは、宛先の詳細情報と、経路に対する任意の制約とを含む、メッセージあるいは経路リクエストを生成する。この経路リクエストは、E2E−PCEへ直接送信される、あるいは発信元ドメインのイントラ−PCEを介して送信される。
発信元ノードからの経路リクエストの受信後、ステップ201で、E2E−PCEは、経路リクエスト内で特定される、ドメイントポロジー情報と任意の制約を使用して、経路内で特徴付けることができない、ドメイン群及びインターリンク群の少なくとも一方を「プルーン(prune:除去)」する。
次に、ステップ202で、E2E−PCEは、経路リクエスト群を残りのドメイン群のイントラ−PCE群へ同時に送信する。この経路リクエストは、それらに、特定の経路リクエストに適切であるイントラ−ドメイン論理リンク群と、各リンクに関連する属性を提供することを要求する。
ステップ203で、各イントラ−PCEは、任意の適切なTEルーティング方法(群)を使用して、特定の経路リクエストに対する取り得る候補経路群を計算する。発信元ドメインのイントラ−PCEは、発信元とドメインの境界エレメント群とを接続する候補経路群を計算し、中継ドメインイントラ−PCE群は、自身の境界エレメント群を相互に接続する候補経路群を計算し、宛先ドメインのイントラ−PCEは、自身の境界要素群と宛先とを接続する候補経路群を計算する。経路リクエストがある制約(例えば、RFC2702で定義される性質、ディスジョイント性(disjointness)あるいは経路分離、保護等)を含んでいる場合、イントラ−PCEは、また、これらの要件を合致させるために、各経路の適切性を判定する。次に、ステップ204で、各経路は、適切な属性パラメータに従って、論理リンクに変換されて、E2E−PCEに提供される。次に、ステップ206で、E2E−PCEは、任意の適切なTEルーティング方法を、これらの論理リンク群とインターリンク群との組み合わせに適用し、すべてのリンク群に関連する属性を考慮する、最適なエンドツーエンド経路を選択する。
E2E−PCEによって提供されるエンドツーエンド経路は、イントラ−PCEとE2E−PCEの両方が同一のTEルーティングストラテジーを適用する場合に、そのTEルーティングストラテジーに従って最適となる。しかしながら、インター−ドメインとイントラ−ドメインそれぞれのルーティングストラテジーが異なる場合、イントラ−PCEは、E2E−PCEによって使用されるTEルーティングアルゴリズムで使用するために適切な属性パラメータを提供することができる。これは、リクエスト/リプライメカニズムの組込によって実現されることになる。このメカニズムでは、E2E−PCEからイントラ−PCEへ送信される経路リクエストは、イントラ−PCEによって使用されるべきルーティングストラテジーと、E2E−PCEによって要求される論理リンクの属性のパラメータ群との少なくとも一方を特定することができる。これは、本ソリューションを劇的に柔軟にして、2つのレイヤーに、独立のルーティングストラテジー群を使用することを可能にしながら、効率的なエンドツーエンドルーティングを維持する。
このソリューションは、図8のフロー図のステップ群を再度参照しながら、例示によって更に説明する。図2は、7つのドメインを備えるPCE−ベースのネットワークの簡略図を示している。以下の説明の目的のために、経路リクエスト(PathReq)を送信するエンティティは、経路計算クライアント(PCC)であると仮定する。この経路計算クライアント(PCC)は、任意のドメインの任意のエレメントであり得るので、任意のドメインに属さないように表されている。ドメインD1からD7それぞれは、いくつかの内部エレメント群(簡略化のため不図示)、境界エレメント群及びイントラ−PCEを備えている。ここで再度、ドメイン群の境界エレメントは、いくつかのインターリンクによって相互に接続されている。
図3は、図2のドメインD4とD5と、それらのインターリンクLxとLyを示している。D4のBEとD5のBEは、それぞれE2とF1であり、これらは、インターリンクLxに関する情報を自身のイントラ−PCE群に提供し、これらのイントラ−PCE群は、この情報とドメイン情報とをE2E−PCEへ提供する。すべてのイントラ−PCE群は、自身のドメイン情報とインターリンク情報パラメータとを、PCE通信プロトコル(PCEP)を介して、必要であれば、その拡張版とともに、E2E−PCEへ送信する。この情報を使用して、E2E−PCEは、図4に示されるように、ドメイン群がノードとして見られ、かつそれらの境界エレメントがノードポート群として見られる、ドメイントポロジーを作成する。
次に、経路リクエストは、PCC(これは、発信元ノードであり得る)によって生成され、かつE2E−PCEへ送信される。経路リクエストは、発信元ドメイン(SD)と宛先ドメイン(DD)とを発見するために使用される、発信元アドレス(SA)と宛先アドレス(DA)とを特定しなければならない。また、経路リクエストは、経路に対する制約を特定するための更なるフィールド群を含んでいる。以下のリストは、経路リクエスト内で特定され得るいくつかの制約の例である。
・サービスタイプ(例、ユニキャスト、マルチキャストあるいはブロードキャスト)
・LSPタイプ(例、一方向あるいは双方向、E−LSPあるいはL−LSP)
・帯域幅アップストリーム
・帯域幅ダウンストリーム
・最大ノード負荷(Max_Node_Load)(即ち、E2E経路に沿うノードの最大許容負荷のパーセンテージ)
・QoS(例、DiffServのクラス0から7)
・保護(例、1+1、1:1、1:n)
・E2E経路に従う、ストレートあるいはルーズリンクディスジョイント性(Straight or loose Link Disjointness along E2E path)
・E2E経路に従う、ストレートあるいはルーズノードディスジョイント性(Straight or loose Node Disjointness along E2E path)
・ストレートあるいはルーズドメインディスジョイント性
・ストレートあるいはルーズインター−ドメインリンクディスジョイント性
・オブジェクティブ機能(例、ノード負荷の最小化、E2E経路に沿う余剰帯域幅の最大化、トラフィックバランシングの実行等)
・DomExcl(即ち、リクエストされる経路からの明示的なドメイン除外)
以下の表2は、計算された経路によって満足されるべき制約のセットを有する経路リクエストの一例を示している。表2の経路リクエストを図2のトポロジーに適用すると、プルーン化ドメイントポロジー(Pruned Domains Topology)の作成を導き、E2E−PCEは、以下のプルーン処理(pruning)を実行する:
・DomExclフィールドは、D6を除外ドメインとして指定する。これにより、D6とその関連インターリンク群がプルーンされる。
・D7は、SDでもDDでもない、リーフとして接続されているドメインである。そのため、このドメインを通過するSDからDDへの経路はないことになり、また、その関連インターリンク群がプルーンされる。
・インターリンクLxが輻輳していると仮定すると、インターリンクLxの帯域幅は十分でなくなっている、あるいはそのBE群の一方あるいは両方は、経路リクエスト内で特定される負荷超過になっているので、Lxもプルーンされる。
図5は、円で囲まれるドメイン群と、削除されたインターリンク群と、及び結果として得られるプルーン化ドメイントポロジーによって表されるように、表2の経路リクエストに従って、図2のネットワークトポロジーのプルーン処理を示している。
プルーン化ドメイントポロジーの作成に続いて、E2E−PCEは、仮想ドメイントポロジー計算リクエスト(VDTCReq)を、経路リクエストと同一の制約を伴って、発信元ドメイン、宛先ドメイン及び取り得るすべての中継ドメイン(TD)群、のイントラ−PCE群へ送信する。様々なVDTCRReqが、発信元ドメイン、宛先ドメイン及び取り得るすべての中継ドメインに送信される。これは、これらのドメイン群は、上述のように、様々な種類の仮想ドメイントポロジー(VDT)群(即ち、異なるエレメントによって作成される)を提供しなければならないからである。
イントラ−PCE群は、ローカルのイントラ−ドメイン経路選択基準、メトリック、ポリシー群、ルール及びターゲット機能群に従って、VDTCReqに合致するすべての候補経路を計算する。上述のように、イントラ−PCEによって使用されるこれらの基準は、E2E−PCEによって適用されるものと異ならせることができる。このような環境では、一旦、経路リクエストを満足する候補経路群が計算されると、エンドツーエンド最適経路(E2E−BP)を計算するために、各経路に関連する属性が、E2E−PCEによって必要とされるこれらのパラメータに従って判定される。次に、イントラ−PCEは、取り得る各候補経路接続と、それらに関連する属性を表す論理リンク(LL)群のセットを含む、ドメインの仮想ドメイントポロジー(VDT)を形成する。発信元ドメインに対する仮想ドメイントポロジーは、発信元エレメント(SE)を、ルート内で可能であれば特徴づけることができるドメインのこれらの境界エレメントのそれぞれとに接続する最適経路に対する論理リンクを提供する。中継ドメインに対する仮想ドメイントポロジーは、ルート内で可能であれば特徴づけることができるドメインのこれらの境界エレメント間の最適経路に対する論理リンクを提供する。宛先ドメインに対する仮想ドメイントポロジーは、ルート内で可能であれば特徴づけることができるドメインの境界エレメント群のそれぞれを宛先エレメント(DE)へ接続する最適経路に対する論理リンクを提供する。
図6aは、図2のネットワークトポロジーのドメインプルーン処理後の、イントラドメインとインタードメイン内の候補経路群(即ち、同一の対のエレメント群を接続する、すべての取り得るエレメント群間の最適経路)を示している。各ドメインを通過する候補経路群は、図6aの上部で別に示されている。これらの経路群のそれぞれは、論理リンクに変換され、これらのすべては、図6bの下部に示される仮想ドメイントポロジーに組み合わせられる。
仮想ドメイントポロジーが一旦作成されると、各イントラPCEは、仮想ドメイントポロジーを搬送する仮想ドメイントポロジー計算リプライ(VDTCRep)を、E2E−PCEへ送信する。
リクエストされたドメイン群のすべてからのVDTCRepの受信に続いて、E2E−PCEは、仮想ネットワークトポロジー(VNT)を作成することができる。ここでは、ノード群は、プルーン化ドメイントポロジーのすべてのドメインの、発信元エレメント、宛先エレメント及び境界エレメント群であり、リンク群は、図6cに示される、イントラ−ドメイン論理リンク群とインター−ドメインリンク群(それぞれは、自身の属性を有する)である。
仮想ネットワークトポロジーを使用して、E2E−PCEは、経路リクエストで特定される制約群とイントラ−ドメインネットワークリソースとインター−ドメインネットワークリソースの両方を考慮して、既知のTEルーティング方法を使用するエンドツーエンド最適経路(E2E−BP)を計算することができる。E2E−BPは、インター−ドメインインターリンク群のセットと、最適経路セグメント(BPS)群のセットを備え、それぞれの最適経路セグメントは、仮想ドメイントポロジー内の選択された論理リンクに対応する。
次に、ステップ207で、E2E−PCEは、最適経路セグメント通信(BPSCom)を最適経路に関与するドメイン群のイントラ−PCE群へ送信する。選択されるシグナリング技術に従って、最適経路セグメント通信は、最適経路セグメント(即ち、そのドメイン群VDTで提供されるものから選択されるLL)と、インター−ドメインシグナリングプロトコル群によって必要とされるすべての情報を搬送する。ステップ208で、BPSComを受信する各イントラ−PCEは、論理リンクを対応するイントラ−ドメイン経路へマッピングし、そして、自身のセットアップをトリガーする。
一旦、イントラ−ドメイン経路セットアップが完了すると、ステップ209で、各イントラ−PCEは、最適経路セグメントセットアップ確認応答(BPSSet_ACK)をE2E−PCEへ送信する。経路内のすべてのドメイン群からのBPSSet_ACKの受信に続いて、ステップ210で、E2E−PCEは、経路リプライ(PathRep)をPCCへ送信して、PCCに、エンドツーエンドインター−ドメイン経路計算の結果について通知する。
図9は、複数の別個のドメインを介して確立される通信セッションに対するエンドポイントであり得る、発信元(あるいは宛先)エンティティを示している。このエンティティは、プロセッサ1、送信機2及び受信機3を備えている。送信機と受信機の両方は、エンティティのアクセスドメインにインタフェースされている。このエンティティは、上述の経路リクエストを生成して送信するように構成されている。図10は、プロセッサ4、送信機5及び受信機6を備えるイントラドメインPCEを示している。プロセッサと受信機の両方は、PCEのローカルドメインにインタフェースされている。このPCEは、特定のセッションに対する中継ドメインであり得り、または、発信元ドメインあるいは宛先ドメインであり得る。図11は、プロセッサ7、送信機8及び受信機9を備えるE2E−PCEを示している。E2E−PCEは、スタンドアローンノードであり得る、あるいは所与のドメインに対するイントラドメインPCE機能を実現することができる。
当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に対して様々な変形を行うことができることが理解されるであろう。
Figure 0005220181
Figure 0005220181

Claims (14)

  1. 1つ以上のコネクション型技術をサポートする複数のパケット交換自律システムであるASに渡るエンドツーエンドルーティング経路を構築する方法であって、
    エンドツーエンド経路計算エンティティにおいて、
    取り得るすべてのAS、前記ASの境界エレメント群、及びインター−ASリンク群を識別するASトポロジーを生成するステップと、
    第1のASの発信元エンティティから第2のASの宛先エンティティへの、経路の計算に対するリクエストを受信するステップと、
    リクエストされる経路で特徴付けることができないあるいは特徴付ける可能性のない、すべてのASとインター−ASリンク群を、前記ASトポロジーから除去するステップと、
    前記ASトポロジーに残っているASに対する、かつ前記発信元エンティティを含む前記第1のAS及び前記宛先エンティティを含む前記第2のASに対する、前記エンドツーエンド経路で特徴となるASの前記境界エレメント群を含む仮想ASトポロジーリクエストを生成するステップと、かつ前記仮想ASトポロジーリクエストを、前記第1のASと、前記第2のASと、及びその第2のASまでの取り得るすべての中継ASとの、イントラ−AS経路計算エンティティに同時に送信するステップとを備え、
    仮想ASトポロジーリクエストの受信に応じて、前記ASトポロジーに残っているAS内の前記イントラ−AS経路計算エンティティそれぞれにおいて、
    前記仮想ASトポロジーリクエストに含まれる、前記境界エレメント群との間の、あるいは前記境界エレメントと前記発信元エンティティあるいは前記宛先エンティティとの間の、候補イントラ−AS経路群を計算するステップと、
    境界エレメントである一端と、境界エレメントあるいは前記発信元エンティティまたは前記宛先エンティティであるもう一端の2つによって定義される論理リンクに、前記候補イントラ−AS経路群のそれぞれをマッピングするステップと、
    前記論理リンクそれぞれに対する属性を判定するステップと、
    前記論理リンク群とそれに関連する属性群とを含む仮想ASトポロジーリプライを、前記エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信するステップと、
    前記仮想ASトポロジーリプライの受信に応じて、前記エンドツーエンド経路計算エンティティにおいて、
    前記ASトポロジーに残っているインター−ASリンク群の属性を判定するステップと、
    前記論理リンク群とそれらに関連する属性を、前記ASトポロジーに残っているインター−ASリンク群とそれらに関連する属性とを組み合わせることによって、仮想ネットワークトポロジーを生成するステップと、
    前記仮想ネットワークトポロジーを解析することによって、最適エンドツーエンドルートを判定するステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 前記ASトポロジーを生成するステップは、更に、
    ASそれぞれのイントラ−AS経路計算において、前記ASの境界エレメント群とそれらのインター−ASリンク群との詳細情報を含む、インター−ASデータを生成し、前記インター−ASデータを、前記エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信するステップと、
    前記エンドツーエンド経路計算エンティティにおいて、前記インター−ASデータを使用して、前記ASトポロジーを生成するステップと
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のASの発信元エンティティから第2のASの宛先エンティティへの、経路の計算に対するリクエストを受信するステップは、更に、
    前記経路の宛先の詳細情報とその経路に対して要求される属性とを含むエンドツーエンド経路リクエストを生成し、前記エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信するステップと
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記候補イントラ−AS経路群を計算するステップは、更に、
    前記エンドツーエンド経路計算エンティティにおいて、前記エンドツーエンド経路によって要求される属性を、ASそれぞれに対する前記仮想ASトポロジーリクエストに含めるステップと、
    前記イントラ−AS経路計算エンティティそれぞれにおいて、前記仮想ASトポロジーリクエストに含まれる前記エンドツーエンド経路によって要求される前記属性群に依存する論理リンクそれぞれに対する属性を判定するステップと
    を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記論理リンクそれぞれに対する属性を判定するステップは、更に、
    前記AS内で計算される他の論理リンク群に関して、前記論理リンクの可用性/適合性を表すコストパラメータを判定するステップを備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. リンクに対する属性は、前記リンクに対する前記AS内で利用可能な総ネットワークリソースのパーセンテージとして与えられる
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. イントラ−AS経路計算エンティティにおいて、自身のインター−ASデータを監視し、かつ前記インター−ASデータの更新を、前記エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信するステップを更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記インター−ASデータがいくつかの定義されている閾値(群)を越える場合、前記インター−ASデータの更新を、前記エンドツーエンド経路計算エンティティへ送信するステップを更に備える
    ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記仮想ASトポロジーリクエストを生成するステップは、更に、前記仮想ASトポロジーリクエスト内に、前記イントラ−AS経路計算エンティティによって判定される属性(群)の識別情報を含めるステップを備える
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記仮想ASトポロジーリクエストを生成するステップは、更に、前記仮想ASトポロジーリクエスト内に、前記候補イントラ−AS経路群を計算するために、前記イントラ−AS経路計算エンティティによって使用されるルーティングストラテジーあるいはアルゴリズムの識別情報を含めるステップを備える
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
  11. パケットベースのコネクション型技術群をサポートする複数のAS群に渡るエンドツーエンドルーティング経路の構築する方法であって、
    前記ASの境界エレメントから、前記ASの各境界エレメントに関連する情報と、該ASの境界エレメント群と他のAS群の境界エレメント群との間のリンク群に関連する情報とを含むインター−ASデータを受信するステップと、
    前記インター−ASデータを、エンドツーエンド経路計算エンティティに送信するステップと、
    前記エンドツーエンド経路計算エンティティから、エンドツーエンド経路と、該エンドツーエンド経路によって要求される属性群とを特徴付けるASの境界エレメント群を含む仮想ASトポロジーリクエストを受信するステップと、
    候補イントラ−AS経路群を計算し、その計算された候補イントラ−AS経路群それぞれの属性を判定するステップと、
    境界エレメントである一端と、境界エレメントあるいは発信元エンティティまたは宛先エンティティであるもう一端の2つによって定義される論理リンクに、前記候補イントラ−AS経路群のそれぞれをマッピングするステップと、
    前記論理リンク群とそれに関連する属性群を含む仮想ASトポロジーリプライを、前記エンドツーエンド経路計算エンティティに送信するステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  12. 請求項11に記載の方法を実行するように構成されている装置。
  13. パケットベースのコネクション型技術群をサポートする複数のAS群に渡るエンドツーエンドルーティング経路を構築する方法であって、
    イントラ−AS経路計算エンティティ群から、前記ASの各境界エレメントに関連する情報と、該ASの境界エレメント群と他のAS群の境界エレメント群との間のリンク群に関連する情報とを含むインター−ASデータを受信するステップと、
    取り得るすべてのASと、前記ASの前記境界エレメントと、及びインター−ASリンク群を識別するASトポロジーを生成するステップと、
    発信元エンティティから、経路の発信元と宛先の詳細情報と、その経路に対して要求される属性とを含むエンドツーエンド経路リクエストを受信するステップと、
    前記経路を特徴付けることができないあるいは特徴付ける可能性のない、すべてのASとインター−ASリンク群を、前記ASトポロジーから、除去するステップと、
    前記経路と、該経路によって要求される属性群とを特徴付けるASの境界エレメント群それぞれを含む仮想ASトポロジーリクエストをASそれぞれに対して生成するステップと、
    前記仮想ASトポロジーリクエストを、信元AS、先AS及び取り得るすべての中継AS群のイントラ−AS経路計算エンティティへ送信するステップと、
    前記ASのそれぞれから、候補イントラ−AS経路それぞれを表す論理リンク群と、及びそれに関連する属性群とを含む仮想ASトポロジーリプライを受信するステップと、
    残っているインター−ASリンク群それぞれの属性を判定するステップと、
    前記論理リンク群とそれに関連する属性群とを、前記残っているインター−ASリンク群とそれに関連する属性群とを組み合わせることによって、仮想ネットワークトポロジーを生成するステップと、
    前記仮想ネットワークトポロジーを解析することによって、最適エンドツーエンドルートを判定するステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  14. 請求項13に記載の方法を実行するように構成されている装置。
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