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JP5210976B2 - 軒樋吊構造の補強用支持具及び軒樋吊具 - Google Patents

軒樋吊構造の補強用支持具及び軒樋吊具 Download PDF

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JP5210976B2
JP5210976B2 JP2009144658A JP2009144658A JP5210976B2 JP 5210976 B2 JP5210976 B2 JP 5210976B2 JP 2009144658 A JP2009144658 A JP 2009144658A JP 2009144658 A JP2009144658 A JP 2009144658A JP 5210976 B2 JP5210976 B2 JP 5210976B2
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Description

本発明は、折版屋根を対象とした軒樋吊構造の補強用支持具及び軒樋吊具に関する。
従来、折版屋根を対象とする軒樋吊具として各種のものが提案されているが、降雨・降雪量が多く、風の強い地域においては、軒樋に強い外力が加わるため、軒樋の支持強度について十分配慮する必要がある。即ち、折版屋根は、山部と谷部とが交互に屈曲形成された構造となっているが、例えば折版屋根の一部に吊下ボルトの上端部をナット締めにより固定し、この吊下ボルトの下端部に軒樋を吊下固定する構造とした場合には、吊下ボルトの固定がその上端部のみであるため、風雨、風雪等により吊下ボルトが揺動し、屋根に対する吊下ボルトの支持構造が破壊されるおそれがある。
そこで、従来の軒樋吊具としては、例えば下記特許文献1に示すように、吊下ボルトの支持強度を十分確保するために、屋根との間に支持部材を設ける構造が提案されている。
特許文献1に開示された従来の軒樋吊具は、図8に示すように、吊下ボルト100、支持部材101、保持部材102、及びこれらを固定するナット103、103・・とから構成されている。この軒樋吊具104の吊下ボルト100は、その上端部100aが折版屋根105の山部105aの孔108に挿通されて、上端部100aに螺合するナット103、103で折版屋根105を上下から挟むようにして該折版屋根105に固定されている。また、吊下ボルト100の下端部100bにおいては、軒樋106を吊下げ保持する保持部材102がナット103、103によって固定、保持されている。
さらに、吊下ボルト100の上端部100aと下端部100bとの間には、支持部材101がその中心に備えた貫通孔107に吊下ボルト100を挿通した状態で折版屋根105の谷部105b、105b下端部に亘るように配置されており、さらにその下方に螺合したナット103で上方に押圧され、支持部材101の両端に形成された傾斜側面101a、101aが折版屋根105の下端部に当接している。
このようにして、従来の軒樋吊具104は、吊下ボルト100の上端部100aにおいてナット103で折版屋根105に固定されると共に、中間部において、支持部材101を吊下ボルト100と折版屋根105との間に介在させて、折版屋根105に固定されている。
また、この軒樋吊具104の折版屋根105への装着は、まず吊下ボルト100を折版屋根105の孔108に挿通してナット103、103で上下から固定し、次に支持部材101に設けられた孔107に吊下ボルト100を下方から相対的に挿通するようにして支持部材101を吊下ボルト100に装着し、その下方からナット103を螺合して支持部材101を折版屋根105に当接させ、続いて、ナット103、保持部材102、ナット103をこの順に吊下ボルト100に取り付け、ナット103、103で保持部材102を吊下ボルト100の下端部に固定されて行われている。
特開平8−312078号公報
ところで、上記の軒樋吊具104に使用する支持部材101は、孔107に吊下ボルト100を挿通させる構造であるため、一般的な既設の軒樋吊構造、すなわち折版屋根105に吊下ボルト100の上端部100aのみを固定し、この吊下ボルト100の下端部100bに保持部材102を介して軒樋106を吊下した構造に対しては、一旦軒樋106を取り外さない限り取り付けができないものであり、既設の軒樋吊構造に対して後付けによる補強工事が実質的に困難であるという問題があった。
また、上記軒樋吊具104によると、吊下ボルト100を折版屋根105に取り付けた後、他の部材のそれぞれを固定するナット103を螺合しながら吊下ボルト100に挿通してゆくものであるため、各部材の取付作業に時間と手間がかかり、しかもほとんどの作業を高所で行うことになるため、施工作業が面倒かつ困難であるという問題があった。
また、現場での軒樋吊具104の組み立て作業を軽減したり、施工者が直ちに施工できるような状態にしておくためには、軒樋吊具104の搬送前に、予め各部材を吊下ボルト100に取り付けておければよいが、吊下ボルト100に事前に支持部材101を挿通しておくと、支持部材101が左右に張り出して邪魔になったり、支持部材101が徒に動いたりするなどして運搬に不都合であり、また、実際に折版屋根105に装着するにあたっても、ナット103を上下に移動させて支持部材101の位置を調整する必要が生じたりするため、予め組み立てておいて施工作業の軽減を図るということに不向きであるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、既設の軒樋吊構造に対して後付けによる補強工事を可能とする軒樋吊構造の補強用支持具を提供することを目的とする。また、軒樋吊具の組み立て及び軒樋吊具の折版屋根への取り付けを短時間で簡便に行うことができ、軒樋吊具の事前組み立て及び運搬にも好適な軒樋吊具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1の発明は、山部と谷部が交互に屈曲形成された折版屋根に吊下ボルトを固定すると共に、その下端部に軒樋を吊下保持する軒樋吊構造を対象として、前記折版屋根の谷部下面間に渡って杆状部材を配置し、この杆状部材の長手方向中間部に形成した貫通孔内に前記吊下ボルトを挿通して該吊下ボルトを支持する軒樋吊構造の補強用支持具であって、前記杆状部材は、その長手方向中間部に上下いずれか一方又は双方に突出し、前記吊下ボルトが挿通される貫通孔を備えた突出壁部を有すると共に、前記貫通孔及び突出壁部を通る鉛直方向の分断面をもって分割された一対の分割体とされ、前記分割された突出壁部を緊締して該突出壁部を前記吊下ボルトに密着固定する緊締部材を備えてなることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記一対の分割体の分断面には、それぞれ対応する位置に互いに凹凸嵌合する凹部又は凸部が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記突出壁部は、その外周面に雄螺子部を備えると共に、前記緊締部材は、該雄螺子部に螺着自在な雌螺子部を備えた構成とされていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記緊締部材には、前記雌螺子部内に該雌螺子部の軸線に直交する方向から前記吊下ボルトを挿入可能とする切欠部が形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、山部と谷部が交互に屈曲形成された折版屋根に対して、その上端部が前記山部に固定され、その下端部が該折版屋根の下方に垂下される吊下ボルトと、前記折版屋根の谷部下面間に渡って杆状部材が配置され、この杆状部材の長手方向中間部に形成した貫通孔内に前記吊下ボルトを挿通して該吊下ボルトを支持する補強用支持具と、前記吊下ボルトの下端部に固定されて軒樋を吊下保持する保持部材とを備えた軒樋吊具であって、前記杆状部材は、その長手方向中間部に上下いずれか一方又は双方に突出し、前記吊下ボルトが挿通される貫通孔を備えた突出壁部を有すると共に、前記貫通孔及び突出壁部を通る鉛直方向の分断面をもって分割された一対の分割体とされ、前記分割された突出壁部を緊締して該突出壁部を前記吊下ボルトに密着固定する緊締部材を備えてなることを特徴とする。
請求項1に記載の補強用支持具によれば、折版屋根の谷部下面間に渡って配置される杆状部材を、吊下ボルトが挿通される貫通孔を備えた突出壁部を通る分断面においてを2分割し、これら2分割された分割体を緊締部材により固定するようにしたので、既設の折版屋根を対象とした軒樋吊構造において、分割体を後付けにより吊下ボルトに固定でき、後付けによる補強工事が可能であるという効果を奏する。
請求項2に記載の補強用支持具によれば、分割体同士が対向する分断面には、互いに対応する位置に互いに嵌合する凹部又は凸部が形成されているため、杆状部材を構成する分割部材同士の位置決めが容易となるという効果を奏する。
請求項3に記載の補強用支持具によれば、突出壁部の外周面に雄螺子部が形成され、緊締部材に雌螺子部が形成されており、突出壁部と緊締部材とが螺合により固定されるものであるため、補強用支持具の吊下ボルトへの固定を簡便にすることができるという効果を奏する。
請求項4に記載の補強用支持具によれば、緊締部材の一部において、吊下ボルトを雌螺子部内に挿入可能とする切欠部を有しているため、吊下ボルトを切欠部から緊締部材の雌螺子部内に位置させることができ、補強用支持具が未装着で折版屋根に設置されている軒樋吊具に、該軒樋吊具を折版屋根から取り外したりすることなく、簡便に杆状部材及び緊締部材を取り付けることが可能となるという効果を奏する。
請求項5に記載の軒樋吊具によれば、補強用支持具が貫通孔及び突出壁部を通る鉛直方向の分断面で分割された一対の分割体により構成されているため、補強用支持具を吊下ボルトに取り付ける際に、分割された分割体を、吊下ボルトを挟み込むようにして装着し、突出壁部を緊締部材で緊締することにより取り付けが可能となる。したがって、補強用支持具を固定するナットを吊下ボルトの端部から螺合させる等の手間を省いて、補強用支持具を吊下ボルトの上端部と下端部との間に容易に取り付けることができるため、補強用支持具の取り付け作業が簡便となり、ひいては、軒樋吊具の折版屋根への設置及び設置準備が簡便となり、かつ、作業時間を大幅に削減することができるという効果を奏する。
また、補強用支持具は、貫通孔を通る面で分割自在な構成とされているため、杆状部材を予め挿通させておくことなく、軒樋吊具の出荷時において杆状部材を吊下ボルトから取り外して、コンパクトに持ち運びすることができるという効果を奏する。
また更に、吊下ボルト及び保持部材を設置した後、補強用支持具への後付けが可能であるため、補強用支持具が未装着で折版屋根に設置された軒樋吊具に対して、吊下ボルトを折版屋根から取り外すことなく、補強用支持具を装着することが可能であるという効果を奏する。
(a)、(b)は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具及び軒樋吊具を示す図であって、本発明による補強用支持具及び軒樋吊具を折版屋根に設置する方法を示す説明図である。 は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具及び軒樋吊具を折版屋根に取り付けた状態を示す側断面図である。 は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具の組立図である。 (a)は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具を構成する分割体を示した平面図であり、(b)は、その正面図であり、(c)は、その背面図である。 (a)は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具の緊締部材の側断面図であり、(b)は、本発明の一実施形態として示した補強用支持具の緊締部材の平面図である。 (a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態として示した軒樋吊具の分割体を接合して緊締部材により緊締する方法を示す説明図である。 は、本発明の他の実施形態として示した軒樋吊具の補強用支持具を示した斜視図である。 は、従来の軒樋吊具を示す図である。
以下、図を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1(a)、(b)は、本発明による軒樋吊具を折版屋根に設置する場合の説明図(正面図)、図2は、同側断面図である。
図1(a)、(b)において、符号1は、軒樋吊具の設置対象となる折版屋根、2は軒樋であり、図1(b)において3は本発明による軒樋吊具である。
折版屋根1は、山部1aと谷部1bとが傾斜部1cを介在させて交互に屈曲形成されたものであり、山部1aの下方には、空間Sが形成されている。軒樋2は、図2に示すように、底壁2a及び側壁2b、2bからなるものであり、側壁2b、2bの上端部には被係合壁部2c、2cが形成されている。
軒樋吊具3は、図1(b)に示すように、上端部4aが折版屋根1の山部1aに固定され、その中間部が空間Sを通り、下端部4bが折版屋根1の下方に垂下される吊下ボルト4と、折版屋根1の谷部1b、1bの下面間に渡って配置され、その長手方向中央部が吊下ボルト4に固定されると共に、同長手方向両端部5t、5tが谷部1b、1bの下面に当接して吊下ボルト4を支持する補強用支持具(以下、支持具という)5と、吊下ボルト4の下端部4bに固定されて軒樋2を吊下保持する保持部材6と、吊下ボルト4を折版屋根1に固定するナット7、7及びワッシャ8、8、保持部材6を吊下ボルト4に固定するナット7、7とから構成されたものである。
吊下ボルト4は、折版屋根1の山部1a、谷部1b間寸法より長く、折版屋根1に固定された状態で、谷部1b位置から所定寸法下方へ突出し、その下端部4bに軒樋2を固定できる寸法とされている。
支持具5は、図3に示すように、杆状部材11と緊締部材14とから構成されたものである。杆状部材11は、一定の幅寸法をもって一方向に延在するように形成された杆状部11Aと、この杆状部11Aの長手方向中央部に下方へ向かって(図3は支持具5を上下を逆にして見た図)突出するように形成され、吊下ボルト4が挿通される上下方向の貫通孔12を備えた突出壁部13とからなるものである。
上記の貫通孔12は、突出壁部13及び杆状部11Aに貫通するように形成された孔であり、その内径寸法が前記吊下ボルト4を密に嵌入し得る寸法とされている。
なお、この貫通孔12の内壁面は、ローレット加工が施されており、凹凸のある面とされている。
突出壁部13は、中心部に貫通孔12を形成し、杆状部11Aから一定の厚みをもって円柱状に一定寸法突出する壁部であり、その外周面は雄螺子部15となっている。
杆状部材11は、突出壁部13及び貫通孔12を通り、かつ杆状部11Aの幅方向中心部を通る鉛直方向の分断面21をもって2分割され、一対の分割体16、16とされている。
分割体16の詳細は、図4(a)、(b)、(c)に示されており、杆状部材11の分断面21には、貫通孔12の中心軸線を中心とした線対称位置に凹部17及び凸部18が形成されている。この杆状部材11を構成する一対の分割体16、16は、各部の形状、寸法等が同一の構成とされたものである。
この構成の下に、一対の分割体16は、分断面21を互いに当接接合したときに、凹部17、凸部18が互いに嵌合し、結合時の位置合わせが確実になされるようになっている。
また、図3、図5(a)、(b)に示すように、緊締部材14は、リング状の部材であり、その内面には、雌螺子部19が形成され、その外周面には、複数の突条20、20・・が等間隔環状配置して形成されている。
この緊締部材14は、図6(a)、(b)に示すように、杆状部材11の分割体16、16を接合させた状態において、同図(c)に示すように、突出壁部13の外周面に形成された雄螺子部15に螺合することができ、この螺合によって分割体16、16を堅固に一体化して結合することができる。
なお、この緊締部材14の内径は、図1(a)、(b)に示すナット7、7、ワッシャ8、8の外径よりやや大きめに形成されており、ナット7、7等が挿通可能な大きさとされている。
また、図2に示すように、保持部材6は、主壁部6aの両側部に軒樋2の被係合壁部2cに係合自在な係合壁部6bが形成されたものであり、主壁部6aに貫通孔6cが形成されている。
なお、上記の軒樋吊具3において、吊下ボルト4、ナット7、7、ワッシャ8、8は、鉄、ステンレス等の金属材料により形成されることが望ましく、支持具5の各構成部品は、塩化ビニル、ABS樹脂等の合成樹脂材料により形成されることが望ましい。
次に、上記の構成からなる軒樋吊具3を用いて折版屋根1に軒樋2を設置する方法について説明する。
まず、軒樋吊具3は、軒樋2の設置現場に搬入する前に、予め所定の部材について組み立てを行っておく。即ち、図1(a)に示す各部材のうち、吊下ボルト4の上端部4aに一組のナット7、ワッシャ8を取り付け、その下端部4bにナット7、7により保持部材6を取り付け、更に吊下ボルト4に緊締部材14を装通させしておく。
この場合、緊締部材14は、その内径がナット7、ワッシャ8の外径よりやや大き目とされているので、ナット7等の取り付け後に吊下ボルト4に挿通させることができる。
次に、上記のように吊下ボルト4に各部材を取り付けた組立体10を杆状部材11の分割体16、16、他の一組のナット7、ワッシャ8と共に軒樋2の設置現場に搬入する。
軒樋2の設置に際しては、まず、図1(a)に示すように、軒樋2の設置位置に合わせて、折版屋根1の山部1aに吊下ボルト4を固定するための孔25を形成する。
そして、この孔25に対し、上記の組立体10の吊下ボルト4の先端部4aを折版屋根1の山部1aの下方から挿入し、山部1aから突出した先端部4aにワッシャ8を装着し、ナット7を螺合、緊締することにより吊下ボルト4の上端部4aを山部1aに固定する。なお、この場合の固定は、仮固定としておく。
次に、図1(b)に示すように、杆状部材11をその杆状部11Aの両端部5t、5tを折版屋根1の谷部1b、1bの下面に当接させた状態で吊下ボルト4に装着する。この場合、図6(a)に示すように、杆状部材11の分割体16、16を吊下ボルト4の前後に位置させ、次に、同図(b)に示すように分割体16、16を接合させ、貫通孔12内に吊下ボルト4を位置させ、更に同図(c)に示すように、下方から予め吊下ボルト4に取り付けておいた緊締部材14を突出壁部13に螺合、緊締することにより、支持具5が吊下ボルト4に固定される。
この場合、貫通孔12の内面は凹凸のある形状とされているので、杆状部材11は吊下ボルト4に堅固に固定される。
また、緊締部材14の操作に際しては、緊締部材14の外周面に突条20、20・・を設けてあるため、その回動操作を容易に行うことができる。
次に、吊下ボルト4の上端部4aにおいて、ナット7、7を適宜回動させ、吊下ボルト4を僅か上方に引き上げた状態でこれらナット7、7を本締めする。
このように、吊下ボルト4を僅かに上方に引き上げることにより、杆状部材11における杆状部11Aの両端部5t、5tが折版屋根1の谷部1b、1b下面に密に係合し、結果として吊下ボルト4が折版屋根1の山部1aと谷部1bとに堅固に固定されることになる。
次に、吊下ボルト4の下端部4bには、図2に示すように保持部材6が取り付けられているので、この保持部材6の係合壁部6b、6bを弾性変形させることにより、軒樋2の被係合壁部2c、2cに係合させる。そして、ナット7、7を適宜回動操作して、軒樋2の高さを調整した後、これらナット7、7を本締めし、かくして軒樋2の施工作業が完了する。
上記の軒樋吊具3によれば、杆状部材11が貫通孔12及び突出壁部13を通る鉛直方向の分断面21で1対の分割体16、16に分割自在とされているため、支持具5を吊下ボルト4に取り付ける際に、分割体16、16を吊下ボルト4に挟み込むようにして装着し、突出壁部13のみを緊締部材14で緊締することにより取り付けが可能となる。したがって、杆状部材11を固定する部材を吊下ボルト4の端部から螺合させる等の手間を省いて、支持具5を吊下ボルト4の中間部に容易に取り付けることができるため、支持具5の取り付け作業が簡便となり、ひいては、軒樋吊具4の事前組み立てが可能であるため、折版屋根1への設置が簡便となり、かつ、作業時間を大幅に削減することができる。
また、杆状部材11が分割自在で、吊下ボルト4への取り付けが容易であるので、軒樋吊具3の出荷時において杆状部材11を吊下ボルト4から取り外して、軒樋吊具2をコンパクトに持ち運びすることができる。
また、分割体16、16が対向する分断面21には、互いに対応する位置に互いに嵌合する凹部17及び凸部18が形成されているため、杆状部材11を構成する分割体16同士の位置決めが容易となる。
また、一対の分割体16、16は、同一構成とされているので、同一の金型等を用いて製造することができ、製造コストの低減を図ることができる。
また、貫通孔12の内壁面は、ローレット加工が施され凹凸のある面とされているため、この貫通孔12の内壁面が吊下ボルト4の外周面に当接した際に、これらの互いに当接する面同士の摩擦抵抗が大きくなり、杆状部材11の上下方向への移動を防止することができる。
また、突出壁部13は、一定寸法下方に向かって突出しているので、該突出壁部13内に形成された貫通孔12と吊下ボルト4とが当接する摩擦面が突出寸法分確保されて、支持具5が吊下ボルト4の上下方向に移動するのを防止し、支持具5が吊下ボルト4に確実に固定され得る。
また更に、突出壁部13の外周面に雄螺子部15が形成され、緊締部材14に雌螺子部19が形成されており、突出壁部13と緊締部材14とが螺合により固定されるものであるため、支持具5の吊下ボルト4への固定を簡便にすることができ、かつ杆状部材11の吊下ボルト4への固定を一層強固にすることができる。
また、緊締部材14の内径寸法が、吊下ボルト4の上端部4aに螺合されるナット7を挿通可能な寸法とされているため、吊下ボルト4の上端部4aに螺合されたナット7を取り外すことなく支持具5の緊締部材14を吊下ボルト4の中間部に位置させることができる。
なお、上記の実施の形態においては、支持具5の構成において、突出壁部13を杆状部11Aの下方に突出するように形成したが、この構成に代えて、この突出壁部13を上方に突出するように形成し、杆状部11Aの上方側で緊締部材14により突出壁部13を緊締するようにしてもよい。
また、この突出壁部13を杆状部11Aの上下両方に突出させ、杆状部11Aの上下両側で緊締させるようにしてもよい。これにより、支持具5の吊下部材4への固定をより一層安定させることができる。
また、図3に示すように、支持具5の構成において、杆状部材11の一方の分割体16に二点鎖線で示す凸部28を設け、他方の分割体に凸部28に嵌合する凹部27を設けるようにすれば、分割体16、16を緊締部材14により一体化した状態において、杆状部材11の一体化をより良好に行うことができる。
上記の実施形態においては、図5(b)に示すように、杆状部材11の構成において、緊締部材14をリング状に形成したが、この構成に代えて、同図に二点鎖線で示すようにリング形状の一部に切欠部26を形成し、この切欠部26を通して緊締部材14の雌螺子部19内に、該雌螺子部19の軸線に直交する方向から吊下ボルト4を挿入可能とすることもできる。
このように、緊締部材14に切欠部26を形成した場合には、既設の一般的な軒樋吊構造に対して、支持具5を後付けすることによって、事後的な補強工事が可能である。
すなわち、折版屋根1に吊下ボルト4の上端部4aのみを固定し、この吊下ボルト4の下端部4bに保持部材6を介して軒樋2を吊下した既設の軒樋吊構造に対して、軒樋2の取り外し工事を行うことなく、吊下ボルト4に支持具5の取り付けが可能であり、事後的に補強工事を行うことができる。この場合、吊下ボルト4に一対の分割体16、16を取り付けた後、緊締部材14の切欠部26を利用して、この緊締部材14を突出壁部13の下方に到らせ、更にこの緊締部材14を突出壁部13に螺合することにより吊下ボルト4に対して支持具5の取り付けを行うことができる。
図7は、本発明による支持具の別の実施形態を示す図である。
この図に示すように、支持具5は、上述した杆状部材11を緊締する構造が異なっている。
すなわち、この支持具5においては、突出壁部13の外周面に上下方向の係合溝31が形成されており、一方の分割体16の杆状部11Aには上下方向の軸体32を介して係合部材33が取り付けられている。
係合部材33は、突出壁部13の周面を巡るように底面視C字状に形成されており、その基端部35が軸体32に回動自在に取り付けられ、その先端部に前記係合溝31に係合自在な係合爪36が形成されている。
係合部材33は、軸体32を中心として回動自在であり、分割体16、16を分離する場合には、係合溝31に対する係合爪36の係合を解き、分割体16、16を接合する場合には、係合溝31に係合爪36を係合させる。
この支持具5においても、上記実施形態で説明した支持具5と同様の効果が得られ、特に図5(b)で切欠部26を設けた支持具5と同様に、既設の軒樋吊構造に対して、後付けの補強工事を行うことができるという効果が得られる。
1 折版屋根
1a 山部
1b 谷部
2 軒樋
3 軒樋吊具
4 吊下ボルト
4a 上端部
4b 下端部
5 支持具(補強用支持具)
6 保持部材
7 ナット
11 杆状部材
12 貫通孔
13 突出壁部
14 緊締部材
15 雄螺子部
16 分割体
17 凹部
18 凸部
19 雌螺子部
21 分断面
26 切欠部

Claims (5)

  1. 山部と谷部が交互に屈曲形成された折版屋根に吊下ボルトを固定すると共に、その下端部に軒樋を吊下保持する軒樋吊構造を対象として、前記折版屋根の谷部下面間に渡って杆状部材を配置し、この杆状部材の長手方向中間部に形成した貫通孔内に前記吊下ボルトを挿通して該吊下ボルトを支持する軒樋吊構造の補強用支持具であって、
    前記杆状部材は、その長手方向中間部に上下いずれか一方又は双方に突出し、前記吊下ボルトが挿通される貫通孔を備えた突出壁部を有すると共に、前記貫通孔及び突出壁部を通る鉛直方向の分断面をもって分割された一対の分割体とされ、
    前記分割された突出壁部を緊締して該突出壁部を前記吊下ボルトに密着固定する緊締部材を備えてなることを特徴とする軒樋吊構造の補強用支持具。
  2. 請求項1に記載の軒樋吊構造の補強用支持具において、
    前記一対の分割体の分断面には、それぞれ対応する位置に互いに凹凸嵌合する凹部又は凸部が形成されていることを特徴とする軒樋吊構造の補強用支持具。
  3. 請求項1又は2に記載の軒樋吊構造の補強用支持具において、
    前記突出壁部は、その外周面に雄螺子部を備えると共に、前記緊締部材は、該雄螺子部に螺着自在な雌螺子部を備えた構成とされていることを特徴とする軒樋吊構造の補強用支持具。
  4. 請求項3に記載の軒樋吊構造の補強用支持具において、
    前記緊締部材には、前記雌螺子部内に該雌螺子部の軸線に直交する方向から前記吊下ボルトを挿入可能とする切欠部が形成されていることを特徴とする軒樋吊構造の補強用支持具。
  5. 山部と谷部が交互に屈曲形成された折版屋根に対して、その上端部が前記山部に固定され、その下端部が該折版屋根の下方に垂下される吊下ボルトと、
    前記折版屋根の谷部下面間に渡って杆状部材が配置され、この杆状部材の長手方向中間部に形成した貫通孔内に前記吊下ボルトを挿通して該吊下ボルトを支持する補強用支持具と、
    前記吊下ボルトの下端部に固定されて軒樋を吊下保持する保持部材とを備えた軒樋吊具であって、
    前記杆状部材は、その長手方向中間部に上下いずれか一方又は双方に突出し、前記吊下ボルトが挿通される貫通孔を備えた突出壁部を有すると共に、前記貫通孔及び突出壁部を通る鉛直方向の分断面をもって分割された一対の分割体とされ、
    前記分割された突出壁部を緊締して該突出壁部を前記吊下ボルトに密着固定する緊締部材を備えてなることを特徴とする軒樋吊具。
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