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JP5294572B2 - 分析装置および分析方法 - Google Patents

分析装置および分析方法 Download PDF

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JP5294572B2 JP2007124680A JP2007124680A JP5294572B2 JP 5294572 B2 JP5294572 B2 JP 5294572B2 JP 2007124680 A JP2007124680 A JP 2007124680A JP 2007124680 A JP2007124680 A JP 2007124680A JP 5294572 B2 JP5294572 B2 JP 5294572B2
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Description

この発明は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう分析装置および分析方法に関する。
従来、血液や体液等の検体を自動的に分析する装置として、試薬が分注された反応容器に検体を加え、反応容器内の試薬と検体の間で生じた反応を光学的に検出する分析装置が知られており、免疫検査、生化学検査、輸血検査などさまざまな分野での検査に用いられている(たとえば特許文献1参照)。このような分析装置における検出対象の一つに、膵や胆道の腫瘍マーカーであるCA19−9がある。このCA19−9に対しては、化学発光酵素免疫測定法またはラテックス比濁法が用いられている。
特開2003−83988号公報
ところで、このCA19−9は、ルイス血液型に関連した糖鎖抗原である。具体的には、CA19−9は、ルイス抗原のうちルイスA(Lea)抗原におけるガラクトース末端にN−アセチルノイラミン酸が結合した構造を有し、Lea抗原を経て生成される。すなわち、膵や胆道に腫瘍があった場合、Lea抗原が陽性であるときにはCA19−9が生成される。また、ルイス抗原のうちルイスB(Leb)抗原は、Lea抗原の末端にフコースが結合した構造を有しており、Leb抗原生成過程においてLea抗原にN−アセチルノイラミン酸が結合した場合にCA19−9が生成される。すなわち、膵や胆道に腫瘍があった場合、Lea抗原が陰性であってもLeb抗原が陽性であったときには、CA19−9が生成される。しかしながら、Lea抗原およびLeb抗原がともに陰性である患者においては、膵や胆道に腫瘍があった場合であっても、CA19−9を構成するLea抗原がないためCA19−9も生成されることがなく、CA19−9検査結果は常に陰性となってしまう。
このため、分析装置の操作者等は、膵や胆道に腫瘍がないと確実に判断するために、CA19−9の検査結果が陰性であった場合であっても、血液型検査装置などの別の分析装置において行なわれたルイス抗原検査の結果を照合して、Lea抗原およびLeb抗原がともに陰性でないことを確認する必要があった。したがって、従来においては、膵や胆道に腫瘍がないと確実に判断するために、分析装置の操作者等が別の分析装置等において行なわれたルイス抗原検査の結果を照合するという煩雑な処理を行なわなければならず、操作者等の大きな負担となっていた。さらに、従来においては、Lea抗原およびLeb抗原がともに陰性であった場合、すなわちLe(a−b−)であった場合には既に行なったCA19−9検査が無駄になるという問題があった。
本発明は、上述した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、膵や胆道における腫瘍の有無を検査する場合において、操作者等の負担を軽減するとともに検査の無駄を低減した分析装置および分析方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる分析装置は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段とを備えた分析装置において、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して前記測定手段に該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないように制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段とを備えた分析装置において、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を前記出力手段に出力させる制御手段を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記測定手段は、前記CA19−9検査とともに前記ルイス抗原検査を行なうことができ、前記制御手段は、前記測定手段による前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、前記測定手段に対して前記CA19−9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査を行なわせ、該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、当該分析装置における検査依頼項目を入力する入力手段をさらに備え、前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、前記測定手段に、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査とともに前記ルイス抗原検査を行なわせることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、前記測定手段に対して、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の前に前記ルイス抗原検査を行なわせ、該CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合は前記測定手段に対して該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、前記測定手段に、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、前記測定手段に、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を前記測定手段に行なわせる前に、前記出力手段に、該代替となる他の検査の実行を推奨する情報を出力させることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、当該分析装置においては、前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞれに対応させて、CA19−9の測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体における前記CA19−9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超えた場合に前記CA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記CA19−9の測定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断し、前記出力手段は、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記CA19−9検査と前記ルイス抗原検査とを並行して実行可能であることを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう分析方法において、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9測定を行わせないように制御する制御ステップを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう分析方法において、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を出力させるように制御する制御ステップを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記制御ステップは、前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、前記測定手段に対して前記CA19−9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検査ステップと、該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断する判断ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、検査依頼項目を入力する入力ステップを含み、前記制御ステップは、前記入力ステップにおいて前記CA19−9検査依頼が入力された場合、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なうCA19−9検査ステップと、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検査ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記ルイス抗原検査ステップは、前記CA19−9検査ステップの前に行なわれ、前記制御ステップは、ルイス抗原検査ステップにおける該CA19−9検査対象である検体の検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体に対する前記CA19−9検査ステップを行なわないことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記制御ステップは、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないように制御することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記制御ステップは、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせる代替検査ステップを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記制御ステップは、前記代替検査ステップの前に、該代替となる他の検査の実行を推奨する情報を出力させる推奨情報出力ステップを含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞれに対応させて、前記CA19−9の測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定ステップをさらに含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体における前記CA19−9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超えた場合に前記CA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断する精度管理ステップをさらに含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記CA19−9の測定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断する異常判断ステップと、前記異常判断ステップにおいて前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断された場合、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力する異常出力ステップと、をさらに含むことを特徴とする。
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検
査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手
段とを備えた分析装置において、
CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であ
った場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して前記測定手段に
該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないように制御する制御手段を備えたこ
とを特徴とする分析装置。
(項目2)
腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検
査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手
段とを備えた分析装置において、
CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であ
った場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた
該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を前記出力手段に出力させる制
御手段を備えたことを特徴とする分析装置。
(項目3)
前記測定手段は、前記CA19−9検査とともに前記ルイス抗原検査を行なうことがで
き、
前記制御手段は、前記測定手段による前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、
前記測定手段に対して前記CA19−9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査
を行なわせ、該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a
−b−)であった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断することを
特徴とする項目2に記載の分析装置。
(項目4)
当該分析装置における検査依頼項目を入力する入力手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、
前記測定手段に、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査とと
もに前記ルイス抗原検査を行なわせることを特徴とする項目1または2に記載の分析装
置。
(項目5)
前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、
前記測定手段に対して、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検
査の前に前記ルイス抗原検査を行なわせ、該CA19−9検査対象である検体におけるル
イス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合は前記測定手段に対して該検体に対す
る前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする項目4に記載の分析装置。
(項目6)
前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結
果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、前記測定手段に、該CA19
−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする請
求項1に記載の分析装置。
(項目7)
前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結
果がLe(a−b−)であった場合、前記測定手段に、該CA19−9検査対象である検
体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせることを特徴とする請求
項1〜6のいずれか一つに記載の分析装置。
(項目8)
前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の
代替となる他の検査を前記測定手段に行なわせる前に、前記出力手段に、該代替となる他
の検査の実行を推奨する情報を出力させることを特徴とする項目7に記載の分析装置。
(項目9)
当該分析装置においては、前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、
Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b
−)であった場合のそれぞれに対応させて、前記CA19−9の測定可能範囲における上
下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となる
カットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、
各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果
に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上
下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定手段をさらに備えたこ
とを特徴とする項目1〜8のいずれか一つに記載の分析装置。
(項目10)
前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体におけ
る前記CA19−9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超
えた場合に前記CA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断することを特徴と
する項目1〜9のいずれか一つに記載の分析装置。
(項目11)
前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記
CA19−9の測定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検
査に関する処理に異常があると判断し、
前記出力手段は、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力
することを特徴とする項目1〜10のいずれか一つに記載の分析装置。
(項目12)
当該分析装置は、前記CA19−9検査と前記ルイス抗原検査とを並行して実行可能で
あることを特徴とする項目1〜11のいずれか一つに記載の分析装置。
(項目13)
腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検
査を行なう分析方法において、
CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であ
った場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して該検体に対する
CA19−9測定を行わせないように制御する制御ステップを含むことを特徴とする分析
方法。
(項目14)
腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検
査を行なう分析方法において、
CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であ
った場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた
該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を出力させるように制御する制
御ステップを含むことを特徴とする分析方法。
(項目15)
前記制御ステップは、
前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、前記測定手段に対して前記CA19−
9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検査ステップと、
該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)で
あった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断する判断ステップと、
を含むことを特徴とする項目14に記載の分析方法。
(項目16)
検査依頼項目を入力する入力ステップを含み、
前記制御ステップは、
前記入力ステップにおいて前記CA19−9検査依頼が入力された場合、
前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なうCA19−
9検査ステップと、
前記CA19−9検査対象である検体に対し前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検
査ステップと、
を含むことを特徴とする項目13または14に記載の分析方法。
(項目17)
前記ルイス抗原検査ステップは、前記CA19−9検査ステップの前に行なわれ、
前記制御ステップは、ルイス抗原検査ステップにおける該CA19−9検査対象である
検体の検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体に対する前記CA19−9検査
ステップを行なわないことを特徴とする項目16に記載の分析方法。
(項目18)
前記制御ステップは、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検
査結果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、該CA19−9検査対象
である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないように制御することを特徴とする
項目13に記載の分析方法。
(項目19)
前記制御ステップは、
前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b
−)であった場合、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代
替となる他の検査を行なわせる代替検査ステップを含むことを特徴とする項目13〜1
8のいずれか一つに記載の分析方法。
(項目20)
前記制御ステップは、
前記代替検査ステップの前に、該代替となる他の検査の実行を推奨する情報を出力させ
る推奨情報出力ステップを含むことを特徴とする項目19に記載の分析方法。
(項目21)
前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった
場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞ
れに対応させて、前記CA19−9の測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準と
なるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正
常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、
各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果
に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上
下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定ステップをさらに含む
ことを特徴とする項目13〜20のいずれか一つに記載の分析方法。
(項目22)
前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体における前記CA19−
9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超えた場合に前記C
A19−9検査の検査精度が保持されていないと判断する精度管理ステップをさらに含む
ことを特徴とする項目13〜21のいずれか一つに記載の分析方法。
(項目23)
前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記CA19−9の測
定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検査に関する処理に
異常があると判断する異常判断ステップと、
前記異常判断ステップにおいて前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断
された場合、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力する異
常出力ステップと、
をさらに含むことを特徴とする項目13〜22のいずれか一つに記載の分析方法。
本発明は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9検査を行なわないため、検査の無駄を低減できるとともに、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体におけるCA19−9検査結果が無効である旨を自動的に出力するため、膵や胆道に腫瘍がないと確実に判断するために別の分析装置において行なわれたルイス血液型検査の結果を照合するという煩雑な処理を行なう必要がなく、操作者等の負担を軽減することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について、被検血液を抗原抗体反応などによる免疫検査を行なう分析装置を例に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
まず、実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる分析装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、実施の形態にかかる分析装置1は、検体と試薬との間の反応による発光基質の発光量を測定する測定機構2と、測定機構2を含む分析装置1全体の制御を行なうとともに測定機構2における測定結果の分析を行なう制御機構4とを備える。分析装置1は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の免疫学的な分析を自動的に行なう。
まず、測定機構2について説明する。測定機構2は、大別して検体移送部21、チップ格納部22、検体分注部23、免疫反応テーブル24、BFテーブル25、第1試薬庫26、第2試薬庫27、第1試薬分注部28、第2試薬分注部29、酵素反応テーブル30、測光部31、第1反応管移送部32および第2反応管移送部33を備える。測定機構2の各構成部位は、所定の動作処理を行なう単数または複数のユニットを備える。測定機構2は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の血清または血漿中の含有量を測定するCA19−9検査を行なうとともに、ルイスA(Lea)抗原およびルイスB(Leb)抗原がそれぞれ陽性であるかまたは陰性であるかを検査するルイス抗原検査を行なう。
検体移送部21は、検体を収容した複数の検体容器21aを保持し、図中の矢印方向に順次移送される複数の検体ラック21bを備える。検体容器21aに収容された検体は、検体の提供者から採取した血液または尿などである。
チップ格納部22は、複数のチップを整列したチップケースを設置しており、このケースからチップ供給される。このチップは、感染症項目測定時のキャリーオーバー防止のため、検体分注部23のノズル先端に装着され、検体分注ごとに交換されるディスポーザブルのサンプルチップである。
検体分注部23は、検体の吸引および吐出を行なうプローブが先端部に取り付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアームを備える。検体分注部23は、検体移送部21によって所定位置に移動された検体容器21a内の検体をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって所定位置に搬送された反応管に分注して検体を所定タイミングでBFテーブル25上の反応管内に移送する。
免疫反応テーブル24は、それぞれ配置された反応管内で検体と分析項目に対応する所定の試薬とを反応させるための反応ラインを有する。免疫反応テーブル24は、免疫反応テーブル24の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回動自在であり、免疫反応テーブル24に配置された反応管を所定タイミングで所定位置に移送する。免疫反応テーブル24においては、図1に示すように、前処理、前希釈用の外周ライン24a、検体と固相担体試薬との免疫反応用の中周ライン24bおよび検体と標識試薬との免疫反応用の内周ライン24cを有する3重の反応ライン構造を形成してもよい。
BFテーブル25は、所定の洗浄液を吸引吐出して検体または試薬における未反応物質を分離するBF(bound−free)分離を実施するBF洗浄処理を行なう。BFテーブル25は、BFテーブル25の中心を通る鉛直線を回転軸として反応ラインごとに回動自在であり、BFテーブル25に配置された反応管を所定タイミングで所定位置に移送する。
第1試薬庫26は、BFテーブル25に配置された反応管内に分注される第1試薬が収容された第1試薬容器26aを複数収納できる。第2試薬庫27は、BFテーブル25に配置された反応管内に分注される第2試薬が収容された第2試薬容器27aを複数収納できる。第1試薬庫26および第2試薬庫27は、図示しない駆動機構が駆動することによって、時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬容器を第1試薬分注部28または第2試薬分注部29による試薬吸引位置まで移送する。第1試薬は、分析対象である検体内の抗原または抗体と特異的に結合する反応物質を固相した不溶性担体である磁性粒子を含む試薬である。第2試薬は、磁性粒子と結合した抗原または抗体と特異的に結合する標識物質(たとえば酵素)を含む試薬である。また、第2試薬庫27は、標識物質との酵素反応によって発光する基質を含む基質液が収容された基質液容器27bを収納し、時計回りまたは反時計回りに回動して所定の基質液容器27bを第1試薬分注部28による基質液吸引位置まで搬送する。
第1試薬分注部28は、第1試薬の吸引および吐出を行なうプローブが先端部に取り付けられ鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアームを備える。第1試薬分注部28は、第1試薬庫26によって所定位置に移動された第1試薬容器26a内の試薬をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって第1試薬吐出位置に搬送された反応管に分注する。また、第1試薬分注部28は、第2試薬庫27によって所定位置に移動された基質液容器27b内の基質液をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって基質液吐出位置に搬送された反応管に分注する。
第2試薬分注部29は、第1試薬分注部と同様の構成を有し、第2試薬庫27によって所定位置に移動された試薬容器内の試薬をプローブによって吸引し、アームを旋回させ、BFテーブル25によって所定位置に搬送された反応管に分注する。
酵素反応テーブル30は、反応管内に注入された基質液内の基質が発光可能となる酵素反応処理を行なうための反応ラインである。測光部31は、反応管内の反応液内の基質から発する発光を測定する。測光部31は、たとえば、化学発光で生じた微弱な発光を検出する光電子倍増管を有し、カウント法を用いて発光量を測定する。また、測光部31は、光学フィルターを保持し、発光強度に応じて光学フィルターにより減光された測定値によって真の発光強度を算出する。
第1反応管移送部32は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行ない、液体を収容した反応管を所定タイミングで、免疫反応テーブル24、BFテーブル25、酵素反応テーブル30、図示しない反応管供給部および図示しない反応管廃棄部の所定位置に移送するアームを備える。また、第2反応管移送部33は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行ない、液体を収容した反応管を所定タイミングで、酵素反応テーブル30、測光部31、図示しない反応管廃棄部の所定位置に移送するアームを備える。
つぎに、制御機構4について説明する。制御機構4は、制御部41、入力部44、分析部45、記憶部46、出力部47および送受信部49を備える。測定機構2および制御機構4が備えるこれらの各部は、制御部41に電気的に接続されている。制御機構4は、一または複数のコンピュータシステムを用いて実現され、測定機構2に接続する。制御機構4は、分析装置1の各処理にかかわる各種プログラムを用いて、測定機構2の動作処理の制御を行なうとともに測定機構2における測定結果の分析を行なう。
制御部41は、制御機能を有するCPU等を用いて構成され、分析装置1の各構成部位の処理および動作を制御する。制御部41は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行ない、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行なう。制御部41は、記憶部46が記憶するプログラムをメモリから読み出すことにより分析装置1の制御を実行する。制御部41は、判断部42および処理制御部43を有する。
入力部44は、種々の情報を入力するためのキーボード、出力部47を構成するディスプレイの表示画面上における任意の位置を指定するためのマウス等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。分析部45は、測定機構2から取得した測定結果に基づいて検体に対する分析処理等を行なう。
記憶部46は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、分析装置1が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部46は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
出力部47は、プリンタ、スピーカー等を用いて構成され、制御部41の制御のもと、分析に関する諸情報を出力する。出力部47は、ディスプレイ等を用いて構成された表示部48を備える。送受信部49は、図示しない通信ネットワークを介して所定の形式にしたがった情報の送受信を行なうインターフェースとしての機能を有する。
この免疫検査を行なう分析装置においては、この反応管内に磁性粒子を含む第1試薬が第1試薬分注部28によって分注される第1試薬分注処理、チップ格納部22から供給されたチップを装着した検体分注部23によってBFテーブル25上の反応管内に検体が分注される検体分注処理、BFテーブル25において反応物を集磁させた状態で反応管内から未反応物質を除去する第1BF洗浄処理、第2試薬分注部29によって反応管内に標識試薬が分注される第2試薬分注処理、BFテーブル25において免疫複合体を集磁させた状態で反応管内から未結合である標識抗体を除去する第2BF洗浄処理、反応管内に基質液が分注される基質液分注処理、基質からの発光を測定する測定処理および測定された光量をもとに検出対象である抗原量を求める分析処理が行われる。
そして、分析装置1は、腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の血清検体中の含有量を測定するCA19−9検査およびルイスA(Lea)抗原、および、ルイスB(Leb)抗原がそれぞれ陽性であるかまたは陰性であるかを検査するルイス抗原検査を並行して実行することが可能である。
分析装置1は、CA19−9検査を行なう場合には、磁性粒子などの担体上に抗CA19−9型抗原抗体を感作・固定化したものを第1試薬、酵素標識抗CA19−9型抗原抗体を第2試薬として用いる。また、分析装置1は、ルイス抗原検査を行なう場合には、ルイスA型抗原検出に対しては、磁性粒子などの担体上に抗ルイスA型抗原抗体を感作・固定化したものを第1試薬、酵素標識抗ルイスA型抗原抗体を第2試薬として用い、ルイスB型抗原検出に対しては、磁性粒子などの担体上に抗ルイスB型抗原抗体を感作・固定化したものを第1試薬、酵素標識抗ルイスB型抗原抗体を第2試薬として用いる。なお、一般的に血液型検査は赤血球表面の血液型抗原の有無を測定しており、従来の血液型検査装置においては、赤血球表面に吸着した遊離ルイス型抗原をもとにルイス血液型を検査していた。ここで、ルイス型抗原は血清中を遊離しており、この血清中を遊離する遊離ルイス型抗原ももちろんルイス型抗原活性を有するため、分析装置1は、化学発光酵素免疫測定法を用いて血清中の遊離ルイス型抗原量を測定することによってルイス血液型を検査することが可能になる。さらに、ルイス型抗原に対応する第1試薬および第2試薬を用いることによってCA19−9量を測定する測定機構2においてもルイス型抗原量を測定可能であるため、ルイス型抗原測定専用の機構を新たに設ける必要がない。
ところで、このCA19−9は、ルイス血液型に関連した糖鎖抗原である。具体的には、図2(1)に示すように、Lea抗原は、ガラクトース(Gal)、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)およびフコース(Fuc)が結合した構造であり、図2(2)に示すように、Leb抗原は、Lea抗原のガラクトース末端にフコースが結合した構造を有する。
そして、CA19−9は、図2(3)に示すように、Lea抗原のガラクトース末端にN−アセチルノイラミン酸(NeuAc)が結合した構造を有する。このCA19−9は、Lea抗原を経て生成される。すなわち、膵や胆道に腫瘍があった場合、Lea抗原が陽性であるとき、すなわち、ルイス血液型がLe(a+b+)またはLe(a+b−)であったときには、CA19−9が生成される。
また、図2(2)および図2(3)に示すように、Lea抗原のガラクトース末端にフコースが結合している場合にはLeb抗原となり、Lea抗原のガラクトース末端にN−アセチルノイラミン酸が結合している場合にはCA19−9となる。そして、Leb抗原は、CA19−9と同様にLea抗原を経て生成される。このLeb抗原の生成過程においては、Leb抗原を構成するLea抗原へのフコースの結合、および、CA19−9を構成するN−アセチルノイラミン酸のLea抗原への結合が競合的に起こり、Leb抗原とともに、CA19−9が生成される。このため、膵や胆道に腫瘍があった場合、Lea抗原が陰性であってもLeb抗原が陽性であったとき、すなわち、ルイス血液型がLe(a―b+)であったときにも、CA19−9が生成される。ただし、Le(a−b+)である場合には、Leb抗原を構成するLea抗原へのフコースの結合、および、CA19−9を構成するN−アセチルノイラミン酸のLea抗原への結合が競合的に起こるため、腫瘍の程度が同じであれば、Le(a―b+)である場合のCA19−9量は、Le(a+b−)の時より少なくなる。
これに対し、Lea抗原およびLeb抗原がともに陰性である患者、すなわちルイス血液型がLe(a−b−)である患者においては、膵や胆道に腫瘍があった場合であっても、CA19−9を構成するLea抗原自体がないためCA19−9も生成されることがない。この結果、Le(a−b−)である患者においては、膵や胆道に腫瘍があった場合であってもCA19−9検査結果は常に陰性となってしまい、CA19−9検査によって膵や胆道における腫瘍の有無を正確に判断することができない。
このため、実施の形態における分析装置1は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、この検体におけるCA19−9検査は無効であると判断している。
具体的には、制御部41における判断部42は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であるか否かを判断する。判断部42は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合、該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断する。
そして、制御部41における処理制御部43は、判断部42によってCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査は無効であると判断された場合、測定機構2に該検体に対するCA19−9検査を行なわせないように制御する。または、処理制御部43は、判断部42によってCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査は無効であると判断された場合、既に行なわれた該検体におけるCA19−9検査結果が無効である旨を出力部47に出力させる。
このように、実施の形態にかかる分析装置1は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9検査を行なわないため、検査の無駄を低減できる。そして、分析装置1は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体におけるCA19−9検査結果が無効である旨を自動的に出力するため、膵や胆道に腫瘍がないと確実に判断するために別の分析装置において行なわれたルイス血液型検査の結果を照合するという煩雑な処理を行なう必要がなく、操作者等の負担を軽減することができる。
また、ルイス血液型がLe(a+b+)またはLe(a+b−)であった場合にはCA19−9が生成され、ルイス血液型がLe(a―b+)であった場合にもCA19−9が生成され、ルイス血液型がLe(a−b−)であった場合にはCA19−9が生成されないことから、実施の形態における分析装置1においては、ルイス血液型にそれぞれ応じて分析処理におけるCA19−9検査結果に対する判断基準値が設定されている。言い換えると、分析装置1においては、図3のテーブルTjに示すように、Le(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞれに対応させて、CA19−9測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されている。
ルイス血液型がLe(a+b+)またはLe(a+b−)である場合、腫瘍の程度などに応じて多量のCA19−9が生成されるため、テーブルTjに示すように、ルイス血液型がLe(a−b+)またはルイス血液型がLe(a−b−)である場合と比較して、測定範囲の上限値、パニック値の上限値、基準範囲の上限値が高い値に設定されている。また、ルイス血液型がLe(a−b+)であった場合、同程度の腫瘍であればLe(a+b+)よりも少量のCA19−9が生成されるため、ルイス血液型がLe(a+b+)およびルイス血液型がLe(a+b−)である場合よりもパニック値の上限値、基準範囲の上限値が低く設定されている。さらに、ルイス血液型がLe(a−b−)であった場合、CA19−9が生成されないため、他のルイス血液型の場合と比較して、測定範囲の上限値、パニック値の上限値、基準範囲の上限値が最も低く設定されている。これらの各設定値は、たとえば記憶部46に記憶されている。または、これらの各設定値は、入力部44から入力された各設定値の設定を指示する指示情報をもとに設定される。そして、分析部45は、各設定値のうちCA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果に対応した測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を分析する。
このように、実施の形態における分析装置1は、ルイス血液型によってそれぞれ異なるCA19−9の生成量にもとづいてルイス血液型ごとに測定範囲の上限値、パニック値の上限値、基準範囲の上下限値を設定している。このため、分析装置1は、ルイス血液型ごとにそれぞれ適した各設定値を自動的に取得して、CA19−9の測定結果を分析するため、CA19−9検査に対する分析処理を正確に行なうことができる。
さらに、本実施の形態にかかる分析装置1は、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体においてはCA19−9が生成されないことを利用して、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いて、装置の精度管理および異常検出を行なっている。ルイス血液型がLe(a−b−)である検体においてはCA19−9が生成されないため、本来であれば、この検体におけるCA19−9検査測定値はほぼ「0U/mL」となる。したがって、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体において発光が所定量以上検出された場合には、CA19−9検査に関する処理に異常があることが推測される。
このため、分析装置1においては、判断部42は、ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体におけるCA19−9測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理判定基準を超えた場合にCA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断する精度管理処理を行なう。判断部42は、集計処理として、複数の検体におけるCA19−9測定値の平均値を求める。または、判断部42は、集計処理として、複数の検体におけるCA19−9測定値の最大値を求める。そして、この精度管理判定基準は、たとえば図3のテーブルTjに示すように「1」である。本来であれば、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体におけるCA19−9検査測定値はほぼ「0」であるため、所定期間内に発光がカウントされた場合、すなわちCA19−9検査測定値の平均値または最大値が1を超える場合には、CA19−9検査の精度が所定精度に保持されていないものと判断できる。判断部42は、所定期間または所定回数の検査が行なわれるごとに精度管理処理を行ない、分析装置1におけるCA19−9検査精度を適切に保持している。
そして、分析装置1においては、判断部42は、ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体におけるCA19−9測定値が予め設定された装置異常判定基準を超えた場合に、CA19−9検査に関する処理に異常があると判断する異常判断処理を行なう。出力部47は、判断部42によってCA19−9検査に関する処理に異常があると判断された場合、CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警報を出力する。この装置異常判定基準は、たとえば図3のテーブルTjに示すように「2」である。本来であれば、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体におけるCA19−9検査測定値はほぼ「0」であるため、明らかに発光がカウントされた場合、すなわちCA19−9検査測定値が2U/mLを超えた場合には、CA19−9検査に関する処理に異常があるものと判断できる。判断部42は、Le(a−b−)である検体に対してCA19−9検査が行なわれるごとに、異常判断処理を行ない、分析装置1におけるCA19−9検査に関する処理異常を迅速に検出している。
つぎに、実施の形態にかかる分析装置1におけるCA19−9検査処理について説明する。図4は、図1に示す分析装置1におけるCA19−9検査処理の処理手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御部41は、入力部44によるCA19−9検査依頼を受け、CA19−9検査に応じた分析処理を実行するため、分析部45は図3のテーブルTjに例示するCA19−9検査における検査結果判断基準値一覧を参照し(ステップS4)、分析装置1の各構成部位はCA19−9検査対象である検体に対して測定処理を行なうとともに、測定結果と参照した検査結果判断基準値とを比較して検査対象である検体が陽性または陰性のいずれかであるかを判定する分析処理を行なう(ステップS6)。次いで、ステップS6における分析処理が終了し、CA19−9検査対象である検体における分析結果が出力された後、Le(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いて装置異常の有無を判定する装置異常判定処理を行なうために、制御部41は、まず、分析処理においてCA19−9検査が実行されたか否かを判断する(ステップS8)。制御部41が分析処理においてCA19−9検査が実行されたと判断した場合(ステップS8:Yes)、制御部41は、Le(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いて装置異常の有無を判定する装置異常判定処理を行なう(ステップ10)。一方、制御部41が分析処理においてCA19−9検査が実行されていないと判断した場合(ステップS8:No)、処理を終了する。
つぎに、図5を参照して、図4に示す分析処理の処理手順について説明する。図5に示すように、まず、判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、ルイス抗原検査結果があるか否かを判断する(ステップS22)。この場合、判断部42は、当該分析装置1の記憶部46から、CA19−9検査対象である検体提供者に関するルイス抗原検査結果を取得してもよく、送受信部49を介して、外部装置からCA19−9検査対象である検体提供者に関するルイス抗原検査結果を取得してもよい。
判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、ルイス抗原検査結果があると判断した場合(ステップS22:Yes)、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であるか否かを判断する(ステップS24)。
判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)でないと判断した場合(ステップS24:No)、膵や胆道の腫瘍マーカーであるCA19−9が適切に生成されるため、CA19−9検査は有効であると判断する。このため、処理制御部43は、分析装置1における各構成部位に対して、この検体におけるCA19−9検査を実行させる(ステップS26)。次いで、分析部45は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果に対応した測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定処理を行なう(ステップS28)。そして、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果およびルイス抗原検査結果を出力して(ステップS29)、この検体に対する分析処理を終了する。
この場合、ステップS29においては、たとえば図6に示すように、この検体のCA19−9の検査結果(陰性)が行R11に示されるとともに、ルイス抗原検査結果(Le(a+b−))が行R12に示されたデータシートD1が出力される。また、ステップS29においては、図7に示すように、この検体のCA19−9の検査結果(陽性)が行R21に示されるとともに、ルイス抗原検査結果(Le(a+b−))が行R22に示されたデータシートD2が出力される。分析装置1の操作者等は、このデータシートD1,D2を確認することによって、この検体はルイス抗原検査がLe(a+b−)であるため、CA19−9検査が正確なものであることを認識することができる。
これに対し、判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合(ステップS24:Yes)、膵や胆道に腫瘍があった場合であっても、腫瘍マーカーであるCA19−9が生成されないため、CA19−9検査は無効であると判断する。このため、処理制御部43は、測定機構2に対して、この検体におけるCA19−9検査を行なわせない。このように、分析装置1においては、CA19−9検査対象である検体においてルイス抗原検査がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査を行なわせないため、検査の無駄を低減することができる。そして、この場合、処理制御部43は、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせて、膵や胆道における腫瘍の有無を正確に検査できるようにしている。具体的には、処理制御部43は、このCA19−9検査対象である検体に対し、CA19−9検査の代替となる検査として、たとえばDUPAN−2検査を行なわせるため、CA19−9検査対象である検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合にDUPAN−2検査は自動測定される設定であるか否かを判断する(ステップS30)。
処理制御部43は、DUPAN−2検査が自動測定される設定であると判断した場合(ステップS30:Yes)、DUPAN−2検査を実行するため、分析装置1内にDUPAN−2検査用の試薬がセット済みであるか否かを判断する(ステップS52)。
処理制御部43は、分析装置1内にDUPAN−2検査用の試薬がセット済みであると判断した場合(ステップS52:Yes)、この検体に対してDUPAN−2検査を実行し(ステップS54)、DUPAN−2検査結果を出力部47に対して出力させる(ステップS56)。この場合、ステップS56においては、たとえば図8に示すように、この検体のDUPAN−2検査結果(陰性)が行R31に示されるとともに、ルイス抗原検査結果(Le(a−b−))が行R33に示され、ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であるためCA19−9検査が無効である旨が行R32に示されたデータシートD3が出力される。分析装置1の操作者等は、このデータシートD3を確認することによって、この検体はルイス抗原検査がLe(a−b−)であるため、CA19−9検査が無効であり、DUPAN−2検査結果を採用すべきことを認識することができる。
一方、処理制御部43は、CA19−9検査対象である検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合にDUPAN−2検査は自動測定される設定でないと判断した(ステップS30:No)、または、分析装置1内にDUPAN−2検査用の試薬がセット済みでないと判断した場合(ステップS52:No)、出力部47に対して、CA19−9検査の代替となるDUPAN−2検査の実行を推奨する推奨情報を出力させる(ステップS58)。
この場合、ステップS58においては、たとえば図9に示すように、ルイス抗原検査結果(Le(a−b−))が行R43に示され、ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であるためCA19−9検査が無効である旨が行R42に示されるとともに、この検体に対しDUPAN−2検査を推奨する旨が行R41に示されたデータシートD4が出力される。分析装置1の操作者等は、このデータシートD4を確認することによって、この検体はルイス抗原検査がLe(a−b−)であるため、CA19−9検査が無効であり、DUPAN−2検査を実行すべきことを認識できる。操作者は、CA19−9検査対象である検体に対しDUPAN−2検査を実際に実行する前に出力されたデータシートD4を確認することによって、操作者等は、分析装置1内におけるDUPAN−2検査に使用する試薬チェックやDUPAN−2検査の検査条件などを確認した上でDUPAN−2検査を実行できるため、この検体に対するDUPAN−2検査をより確実に行なうことができる。なお、ステップS58においては、表示部48は、図10に例示するDUPAN−2検査の実行を推奨した推奨メニューM1を表示出力してもよい。
これに対し、ステップS22において、判断部42がCA19−9検査対象である検体においてルイス抗原検査結果がないと判断した場合(ステップS22:No)、処理制御部43は、CA19−9検査結果の有効性判断のためにルイス抗原検査を実行するために、ルイス抗原検査用の試薬が分析装置1内にセット済みであるか否かを判断する(ステップS34)。
処理制御部43は、ルイス抗原検査用の試薬が分析装置1内にセット済みであると判断した場合(ステップS34:Yes)、ルイス抗原検査が実行可能であるため、分析装置1においてCA19−9検査とルイス抗原検査とのうち測定の優先順位が高い方はいずれであるかを判断する(ステップS36)。この優先順位は、予め設定されていてもよく、また、入力部44から入力された指示情報をもとに設定されてもよい。
処理制御部43は、ルイス抗原検査がCA19−9検査よりも優先順位が高いと判断した場合(ステップS36:ルイス抗原検査)、測定機構2に、CA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査の前にルイス抗原検査を実行させる(ステップS38)。
次いで、判断部42は、この検体に対してステップS38において実行されたルイス抗原検査の検査結果がLe(a−b−)であるか否かを判断する(ステップS24)。判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)でないと判断した場合(ステップS24:No)、CA19−9検査は有効であると判断し、処理制御部43は、分析装置1における各構成部位に対して、この検体におけるCA19−9検査を実行させる(ステップS26)。そして、分析部45は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果に対応した測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定処理を行ない(ステップS28)、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果およびルイス抗原検査結果を出力して(ステップS29)、この検体に対する分析処理を終了する。
一方、判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合(ステップS24:Yes)、CA19−9検査は無効であると判断し、処理制御部43は、測定機構2に、この検体に対するCA19−9検査を行なわせない。このように、分析装置1においては、CA19−9検査対象である検体に対してCA19−9検査の前にルイス抗原検査を行なわせ、ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合は、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査を行なわせないため、検査の無駄を低減することができる。そして、分析装置1は、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査の代替となるDUPAN−2検査を行なわせるため、DUPAN−2検査は自動測定される設定であるか否かを判断する判断処理(ステップS30)、DUPAN−2検査用の試薬がセット済みであるか否かを判断する判断処理(ステップS52)、DUPAN−2検査実行処理(ステップS54)、DUPAN−2検査出力処理(ステップS56)、または、DUPAN−2検査推奨情報出力処理(ステップS58)を行なう。
これに対し、処理制御部43は、ルイス抗原検査とCA19−9検査との優先順位は同位であって両検査を同時に実行する設定であると判断した場合(ステップS36:同時)、測定機構2に、CA19−9検査対象である検体に対し、CA19−9検査を実行させるとともに(ステップS40)、CA19−9検査と並行させてルイス抗原検査を実行させる(ステップS42)。そして、判断部42は、この検体に対してステップS42において実行されたルイス抗原検査の検査結果がLe(a−b−)であるか否かを判断する(ステップS44)。このように、分析装置1においては、CA19−9検査とルイス抗原検査とを並行して実行可能であるため、CA19−9検査後速やかに、ルイス抗原検査をもとにCA19−9検査結果の有効性を判断することができる。
判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)でないと判断した場合(ステップS44:No)、CA19−9検査は有効であると判断し、分析部45は、CA19−9検査における測定結果を用いて、このCA19−9検査対象である検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定処理を行ない(ステップS28)、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果およびルイス抗原検査結果を出力して(ステップS29)、この検体に対する分析処理を終了する。
一方、判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合(ステップS44:Yes)、CA19−9検査は無効であると判断し、処理制御部43は、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査の代替となるDUPAN−2検査を行なわせるため、DUPAN−2検査は自動測定される設定であるか否かを判断する判断処理(ステップS30)、DUPAN−2検査用の試薬がセット済みであるか否かを判断する判断処理(ステップS52)、DUPAN−2検査実行処理(ステップS54)、DUPAN−2検査出力処理(ステップS56)、または、DUPAN−2検査推奨情報出力処理(ステップS58)を行なう。このように、分析装置1においては、CA19−9検査対象である検体に対してCA19−9検査とともにルイス抗原検査を行なわせることによって、この検体におけるCA19−9検査の有効性を判断することができる。
そして、処理制御部43は、CA19−9検査がルイス抗原検査よりも優先順位が高いと判断した場合(ステップS36:CA19−9検査)、測定機構2に、CA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査を実行させる(ステップS46)。そして、分析部45は、ステップS46におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満であるか否かを判断する(ステップS48)。図3のテーブルTjに例示するように、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合は、ルイス血液型がLe(a+b+)またはLe(a−b+)である場合と比較し少ないとはいえ、膵または胆道における腫瘍の有無を明確に判別するために十分な量のCA19−9が生成される。このため、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値以上であれば、CA19−9が検体中に生成されたことが明らかであるため、ルイス血液型がLe(a−b+)、Le(a+b−)あるいはLe(a+b+)であって、かつ、膵または胆道における腫瘍があるものと判断してもよい。
したがって、分析部45は、ステップS46におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満でないと判断した場合(ステップS48:No)、すなわち、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値以上であると判断した場合、CA19−9検査結果は陽性であると判断する。そして、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、CA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果(陽性)を出力し(ステップS50)、この検体に対する分析処理を終了する。
この場合、ステップS50においては、たとえば図11に示すように、この検体のCA19−9の検査結果(陽性)が行R51に示されたデータシートD5が出力される。また、この検体に対してはルイス抗原検査結果を行なっていないため、データシートD5における行R52には、ルイス血液型は不明と示されている。分析装置1の操作者等は、このデータシートD5を確認することによって、この検体はCA19−9検査測定値から陽性であることを認識することができる。
これに対し、分析部45は、ステップS46におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満であると判断した場合(ステップS48:Yes)、この検体に対するCA19−9検査結果が陰性であると判断する。そして、処理制御部43は、測定機構2に、ルイス抗原検査を実行させる(ステップS42)。これは、この検体において、膵または胆道における腫瘍がないためCA19−9が生成されず陰性であったのか、ルイス血液型がLe(a−b−)であるためCA19−9が生成されず陰性であったのかが不明であるため、ルイス抗原検査を行なってCA19−9検査の有効性を検証する必要があるためである。そして、判断部42は、この検体に対してステップS42において実行されたルイス抗原検査の検査結果がLe(a−b−)であるか否かを判断する(ステップS44)。
判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)でないと判断した場合(ステップS44:No)、CA19−9検査は有効であると判断し、分析部45は、CA19−9検査における測定結果を用いて、このCA19−9検査対象である検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定処理を行ない(ステップS28)、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、このCA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果およびルイス抗原検査結果を出力して(ステップS29)、この検体に対する分析処理を終了する。
一方、判断部42は、CA19−9検査対象である検体において、この検体のルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であると判断した場合(ステップS44:Yes)、CA19−9検査は無効であると判断する。このように、分析装置1においては、CA19−9検査結果が陰性であった場合であっても、ルイス抗原検査を行なわせることによって、この検体におけるCA19−9検査の有効性を判断することができる。そして、処理制御部43は、測定機構2に、このCA19−9検査対象である検体に対しCA19−9検査の代替となるDUPAN−2検査を行なわせて、膵や胆道における腫瘍の有無を正確に検査する。具体的には、処理制御部43は、DUPAN−2検査は自動測定される設定であるか否かを判断する判断処理(ステップS30)、DUPAN−2検査用の試薬がセット済みであるか否かを判断する判断処理(ステップS52)、DUPAN−2検査実行処理(ステップS54)、DUPAN−2検査出力処理(ステップS56)、または、DUPAN−2検査推奨情報出力処理(ステップS58)を行なう。このように、分析装置1においては、CA19−9検査対象である検体に対してCA19−9検査とともにルイス抗原検査を行なわせることによって、この検体におけるCA19−9検査の有効性を判断することができる。
さらに、処理制御部43は、CA19−9検査結果の有効性判断のためにルイス抗原検査を実行するためのルイス抗原検査用の試薬が分析装置1内にセット済みでないと判断した場合(ステップS34:No)、ルイス抗原検査を実行することができないため、CA19−9検査を測定機構2にそのまま実行させる(ステップS60)。そして、分析部45は、ステップS48と同様に、ステップS60におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満であるか否かを判断する(ステップS62)。
分析部45は、ステップS60におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満でないと判断した場合(ステップS62:No)、すなわち、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値以上であると判断した場合、CA19−9検査結果は陽性であると判断する。そして、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、CA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果(陽性)を出力し(ステップS64)、この検体に対する分析処理を終了する。この場合、ステップS64においては、たとえば図12に示すように、この検体のCA19−9の検査結果(陽性)が行R61に示されたデータシートD6が出力される。また、この検体に対してはルイス抗原検査結果を行なっていないため、データシートD6における行R62には、ルイス血液型は不明と示されている。分析装置1の操作者等は、このデータシートD6を確認することによって、この検体はCA19−9検査測定値から陽性であることを認識することができる。
これに対し、分析部45は、ステップS60におけるCA19−9検査測定値が、ルイス血液型がLe(a−b+)である場合におけるカットオフ値未満であると判断した場合(ステップS62:Yes)、この検体に対するCA19−9検査結果が陰性であると判断する。そして、出力部47は、処理制御部43の制御のもと、CA19−9検査対象である検体におけるCA19−9検査結果(陰性)を出力し(ステップS66)、この検体に対する分析処理を終了する。この場合、ステップS66においては、たとえば図13に示すように、この検体のCA19−9の検査結果(陰性)が行R71に示されたデータシートD7が出力される。また、この検体に対してはルイス抗原検査結果を行なっていないため、データシートD7における行R72には、ルイス血液型は不明と示されている。分析装置1の操作者等は、このデータシートD7を確認することによって、この検体はCA19−9検査測定値から陰性であるもののルイス抗原検査血液型は不明であるため、CA19−9検査が有効であるかは不明であることを認識することができる。
つぎに、図14を参照して、図4に示す装置異常判定処理について説明する。図14に示すように、判断部42は、CA19−9検査を行なった検体に対し、ルイス抗原検査を行なったか否かを判断する(ステップS72)。このルイス抗原検査は、CA19−9検査を行なった検体に対し、本CA19−9検査にともなって行なわれたものでもよく、CA19−9検査を行なった検体の提供者に関し過去に行なわれたものであってもよい。装置異常判定処理においてはルイス血液型がLe(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いるため、判断部42は、CA19−9検査を行なった検体に対しルイス抗原検査を行なっていないと判断した場合(ステップS72:No)、装置異常判定を行なうことができないため、このまま装置異常判定処理を終了する。
これに対し、判断部42は、CA19−9検査を行なった検体に対しルイス抗原検査を行なったと判断した場合(ステップS72:Yes)、CA19−9検査を行なった検体のルイス血液型がLe(a−b−)であるか否かを判断する(ステップS74)。装置異常判定処理においてはルイス血液型がLe(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いるため、判断部42は、CA19−9検査を行なった検体のルイス血液型がLe(a−b−)でないと判断した場合(ステップS74:No)、装置異常判定を行なうことができないため、このまま装置異常判定処理を終了する。
一方、判断部42は、CA19−9検査を行なった検体のルイス血液型がLe(a−b−)であると判断した場合(ステップS74:Yes)、この検体のCA19−9検査測定値が装置異常判定基準よりも高いか否かを判断する(ステップS76)。判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が装置異常判定基準よりも高いと判断した場合(ステップS76:Yes)、CA19−9検査に関する処理に異常があると判定し、出力部47は、CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を報知する装置異常警報を出力する(ステップS78)。出力部47は、たとえば、CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を報知する装置異常警報を音声出力する。また、表示部48は、CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を報知する装置異常メッセージを表示出力する。
そして、判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が装置異常判定基準よりも高くないと判断した場合(ステップS76:No)、CA19−9検査に関する処理に異常がないと判定する。そして、判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が装置異常判定基準よりも高くないと判断した場合(ステップS76:No)、または、ステップS78における装置異常警報出力処理終了後、所定期間TにおけるCA19−9測定値を集計する(ステップS80)。次いで、判断部42は、CA19−9集計値が精度管理判定基準よりも高いか否かを判断する(ステップS82)。
判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が精度管理判定基準よりも高いと判断した場合(ステップS82:Yes)、CA19−9検査精度が所定精度に保持されていないと判定し、出力部47は、CA19−9検査精度が所定精度に保持されていない旨を報知する精度異常警報を出力する(ステップS84)。出力部47は、たとえば、CA19−9検査精度が所定精度に保持されていない旨を報知する精度異常警報を音声出力する。また、表示部48は、CA19−9検査精度が所定精度に保持されていない旨を報知する精度異常メッセージを表示出力する。
そして、判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が精度管理判定基準よりも高くないと判断した場合(ステップS82:No)、CA19−9検査に関する処理に異常がないと判定する。判断部42は、この検体のCA19−9検査測定値が精度管理判定基準よりも高くないと判断した場合(ステップS82:No)、または、ステップS84における精度異常警報出力処理終了した後、装置異常判定処理を終了する。
このように、実施の形態にかかる分析装置1は、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9検査を行なわないため、検査の無駄を低減できるとともに、CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合には該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体におけるCA19−9検査結果が無効である旨を自動的に出力するため、膵や胆道に腫瘍がないと確実に判断するために別の分析装置などにおいて行なわれたルイス血液型検査の結果を照合するという煩雑な処理を行なう必要がなく、操作者等の負担を軽減することができる。
さらに、実施の形態にかかる分析装置1は、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体においてはCA19−9が生成されないことを利用し、ルイス血液型がLe(a−b−)である検体のCA19−9検査結果を用いて装置の精度管理および異常検出を行なうため、CA19−9検査処理に関する装置異常およびCA19−9検査精度異常を迅速に検出することができる。
なお、本実施の形態においては、免疫検査を行なう分析装置1を例に説明したが、もちろんこれに限らず、ラテックス比濁法を用いてCA19−9およびルイス抗原を検出できる生化学検査を行なう図15に示す分析装置201であってもよい。
図15に示すように、分析装置201は、反応容器221を所定位置にそれぞれ搬送する反応テーブル210と、第1試薬庫26と同様に試薬容器211aを複数収納できる試薬庫211と、第1試薬分注部28と同様に所定量の試薬を反応容器221内に分注する試薬分注部212と、検体容器213aを保持する検体ラック213bを移送する検体移送部213と、反応容器221内に所定量の検体を分注する検体分注部214と、反応容器221内の試薬および検体を攪拌する攪拌部217と、反応容器221の透過光量を測定する測光部218と、測定が終了した反応容器221を洗浄する洗浄部219とを備えた測定機構202と、判断部42および処理制御部43と同様の機能を有し測定機構202の各構成部位の処理制御を行う処理制御部243を有する制御部241と、入力部44と、測光部218による測定結果をもとに検体を分析する分析部245と、記憶部46と、表示部48を有する出力部47と、送受信部49とを備えた制御機構204とを有する。
そして、分析装置201は、CA19−9検査を行なう場合には、抗CA19−9抗体感作ラテックスを試薬と検体とを反応させ、抗原抗体反応後の濁度の変化を測定する。また、分析装置201は、ルイス抗原検査を行なう場合には、抗ルイス抗原抗体感作ラテックスを試薬と検体とを反応させ、抗原抗体反応後の濁度の変化を測定する。
また、実施の形態においては、CA19−9検査とルイス抗原検査とを同じ分析装置1,201において実行する場合について説明したが、たとえば測定機構2および測定機構202のように複数の異なる測定機構を有する分析装置に対しても適用可能であり、また、それぞれ異なる分析装置において実行する場合においても適用可能である。この場合、CA19−9検査を行なう測定機構または分析装置、および、ルイス抗原検査を行なう測定機構または分析装置に、制御装置が、有線、無線またはネットワーク回線などを介して接続する。この制御装置に、判断部42および処理制御部43を有し、判断部42および処理制御部43の判断制御処理にしたがって、各測定機構または各分析装置はCA19−9検査およびルイス抗原検査を行なえばよい。
また、本実施の形態として、膵や胆道の腫瘍マーカーであるCA19−9はLea抗原がない場合には生成されないことを利用してCA19−9検査の有効性を判断した場合について説明した。CA19−9の他にも、肺癌マーカーでありLex抗原にN−アセチルノイラミン酸が結合したシアリルLexもLex抗原陰性の場合には生成されない。このため、分析装置1は、シアリルLex検査の有効性を検証する場合においても同様に、シアリルLex検査対象である検体におけるLex抗原検査結果が陰性であった場合、該検体におけるシアリルLex検査は無効であると判断して測定機構2に該検体に対するシアリルLex検査を行なわせない、または、該検体におけるシアリルLex検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体におけるシアリルLex検査結果が無効である旨を出力部47に出力させてもよい。またシアリルLex検査の代替検査として、別の肺がんマーカーであるシフラなどを用いることができる。
また、上記実施の形態で説明した分析装置1,201は、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。このコンピュータシステムは、所定の記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行することで分析装置の処理動作を実現する。ここで、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステムの内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステムによって読み取り可能なプログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。また、このコンピュータシステムは、ネットワーク回線を介して接続した管理サーバや他のコンピュータシステムからプログラムを取得し、取得したプログラムを実行することで分析装置の処理動作を実現する。
実施の形態にかかる分析装置の構成を示す模式図である。 Lea抗原、Leb抗原およびCA19−9の構造を示す図である。 図1に示す分析装置において設定されたCA19−9検査結果の判断基準値一覧の一例を示す図である。 図1に示す分析装置におけるCA19−9検査処理の処理手順を示すフローチャートである。 図4に示す分析処理の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す表示部が出力した推奨メニューの一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図1に示す出力部が出力した分析結果の一例を示す図である。 図4に示す装置異常判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態にかかる分析装置の他の構成を示す模式図である。
符号の説明
1,201 分析装置
2 測定機構
4,204 制御機構
21 検体移送部
21a 検体容器
21b 検体ラック
22 チップ格納部
23 検体分注部
24 免疫反応テーブル
24a 外周ライン
24b 中周ライン
24c 内周ライン
25 BFテーブル
25b 集磁機構
26 第1試薬庫
26a 第1試薬容器
27 第2試薬庫
27a 第2試薬容器
27b 基質液容器
28 第1試薬分注部
29 第2試薬分注部
30 酵素反応テーブル
31 測光部
32 第1反応管移送部
33 第2反応管移送部
41,241 制御部
42 判断部
43,243 処理制御部
44 入力部
45,245 分析部
46 記憶部
47 出力部
48 表示部
49 送受信部

Claims (27)

  1. 化学発光酵素免疫測定法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段と、化学発光酵素免疫測定法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を行なう測定手段とを備えた分析装置において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して前記測定手段に該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないように制御する制御手段を備えたことを特徴とする分析装置。
  2. 化学発光酵素免疫測定法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段と、化学発光酵素免疫測定法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を行なう測定手段とを備えた分析装置において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を前記出力手段に出力させる制御手段を備えたことを特徴とする分析装置。
  3. ラテックス比濁法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段と、ラテックス比濁法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を行なう測定手段とを備えた分析装置において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して前記測定手段に該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないように制御する制御手段を備えたことを特徴とする分析装置。
  4. ラテックス比濁法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査を行なう測定手段と、該測定手段による測定結果にもとづく検査結果を出力する出力手段と、ラテックス比濁法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を行なう測定手段とを備えた分析装置において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を前記出力手段に出力させる制御手段を備えたことを特徴とする分析装置。
  5. 前記測定手段は、前記CA19−9検査とともに前記ルイス抗原検査を行なうことができ、
    前記制御手段は、前記測定手段による前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、前記測定手段に対して前記CA19−9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査を行なわせ、該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断することを特徴とする請求項2または4に記載の分析装置。
  6. 当該分析装置における検査依頼項目を入力する入力手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、前記測定手段に、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査とともに前記ルイス抗原検査を行なわせることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の分析装置。
  7. 前記制御手段は、前記入力手段によって前記CA19−9検査依頼が入力された場合、前記測定手段に対して、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の前に前記ルイス抗原検査を行なわせ、該CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合は前記測定手段に対して該検体に対する前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする請求項に記載の分析装置。
  8. 前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、前記測定手段に、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないことを特徴とする請求項1または3に記載の分析装置。
  9. 前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、前記測定手段に、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の分析装置。
  10. 前記制御手段は、前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を前記測定手段に行なわせる前に、前記出力手段に、該代替となる他の検査の実行を推奨する情報を出力させることを特徴とする請求項に記載の分析装置。
  11. 当該分析装置においては、前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞれに対応させて、前記CA19−9の測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、
    各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の分析装置。
  12. 前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体における前記CA19−9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超えた場合に前記CA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の分析装置。
  13. 前記制御手段は、前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記CA19−9の測定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断し、
    前記出力手段は、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力することを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の分析装置。
  14. 当該分析装置は、前記CA19−9検査と前記ルイス抗原検査とを並行して実行可能であることを特徴とする請求項1〜1のいずれか一つに記載の分析装置。
  15. 化学発光酵素免疫測定法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査、および、化学発光酵素免疫測定法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査、同一装置において行なう分析方法において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9測定を行わせないように制御する制御ステップを含むことを特徴とする分析方法。
  16. 化学発光酵素免疫測定法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査、および、化学発光酵素免疫測定法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査、同一装置において行なう分析方法において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を出力させるように制御する制御ステップを含むことを特徴とする分析方法。
  17. ラテックス比濁法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査、および、ラテックス比濁法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を、同一装置において行なう分析方法において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して該検体に対するCA19−9測定を行わせないように制御する制御ステップを含むことを特徴とする分析方法。
  18. ラテックス比濁法を用いて腫瘍マーカーとして機能するCA19−9の検体中の含有量を測定するCA19−9検査、および、ラテックス比濁法を用いてルイス抗原の該検体中の含有量を測定するルイス抗原検査を、同一装置において行なう分析方法において、
    CA19−9検査対象である検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体における前記CA19−9検査は無効であると判断して既に行なわれた該検体における前記CA19−9検査結果が無効である旨を出力させるように制御する制御ステップを含むことを特徴とする分析方法。
  19. 前記制御ステップは、
    前記CA19−9検査結果が陰性であったとき、前記測定手段に対して前記CA19−9が陰性であった検体における前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検査ステップと、
    該CA19−9が陰性であった検体におけるルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合に該検体におけるCA19−9検査は無効であると判断する判断ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項16または18に記載の分析方法。
  20. 検査依頼項目を入力する入力ステップを含み、
    前記制御ステップは、
    前記入力ステップにおいて前記CA19−9検査依頼が入力された場合、
    前記CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なうCA19−9検査ステップと、
    前記CA19−9検査対象である検体に対し前記ルイス抗原検査を行なうルイス抗原検査ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項15〜18のいずれか一項に記載の分析方法。
  21. 前記ルイス抗原検査ステップは、前記CA19−9検査ステップの前に行なわれ、
    前記制御ステップは、ルイス抗原検査ステップにおける該CA19−9検査対象である検体の検査結果がLe(a−b−)であった場合、該検体に対する前記CA19−9検査ステップを行なわないことを特徴とする請求項20に記載の分析方法。
  22. 前記制御ステップは、前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であることが予め判明していた場合、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査を行なわせないように制御することを特徴とする請求項15または17に記載の分析方法。
  23. 前記制御ステップは、
    前記CA19−9検査対象である検体において前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)であった場合、該CA19−9検査対象である検体に対し前記CA19−9検査の代替となる他の検査を行なわせる代替検査ステップを含むことを特徴とする請求項15〜22のいずれか一つに記載の分析方法。
  24. 前記制御ステップは、
    前記代替検査ステップの前に、該代替となる他の検査の実行を推奨する情報を出力させる推奨情報出力ステップを含むことを特徴とする請求項23に記載の分析方法。
  25. 前記ルイス抗原検査結果がLe(a+b+)であった場合、Le(a+b−)であった場合、Le(a−b+)であった場合、または、Le(a−b−)であった場合のそれぞれに対応させて、前記CA19−9の測定可能範囲における上下限値、再検査実施基準となるパニック値、検出対象である腫瘍の有無の判断基準となるカットオフ値、および、正常であると考えられる基準範囲の上下限値が設定されており、
    各設定値のうち前記CA19−9検査対象である検体における前記ルイス抗原検査結果に対応した前記測定可能範囲の上下限値、パニック値、カットオフ値および基準範囲の上下限値を用いて該検体を陽性または陰性のいずれかに判定する判定ステップをさらに含むことを特徴とする請求項15〜24のいずれか一つに記載の分析方法。
  26. 前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である複数の検体における前記CA19−9の測定値を集計し、該集計結果が予め設定された精度管理用閾値を超えた場合に前記CA19−9検査の検査精度が保持されていないと判断する精度管理ステップをさらに含むことを特徴とする請求項15〜25のいずれか一つに記載の分析方法。
  27. 前記ルイス抗原検査結果がLe(a−b−)である検体における前記CA19−9の測定値が予め設定された異常判定値を超えた場合に、前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断する異常判断ステップと、
    前記異常判断ステップにおいて前記CA19−9検査に関する処理に異常があると判断された場合、前記CA19−9検査に関する処理に異常がある旨を示す警告を出力する異常出力ステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項15〜26のいずれか一つに記載の分析方法。
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