JP5291885B2 - Designed medium forming method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、顔料を含む塗料を基材に塗布し、磁場において顔料を配向することによって、意匠性を有する意匠性媒体を形成する意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体に関する。 The present invention relates to a designable medium forming method and a designable medium that form a designable medium having design properties by applying a paint containing a pigment to a substrate and orienting the pigment in a magnetic field.
従来、基材に顔料を含む塗料を塗布して意匠性を有する意匠性媒体を形成する方法として、下塗り及び/又は中塗り塗膜を直接着磁して磁化させて磁石を形成することにより、被塗物の材料や形状等に左右されることなく、様々な模様を塗膜上に現出させることができる「模様塗膜形成方法」(例えば、特許文献1参照)、塗膜に分散している磁性粉末を磁力によって配向・移動させることにより、意匠性及び識別性に優れた模様を付けることができる「模様付き塗装金属板の製造方法」(例えば、特許文献2参照)、入射光を分散させて出射する光分散層の光出射側に、磁性を有する光輝性顔料を磁場印加により配向させて含有する樹脂層を設けることにより、観察方向によって異なる模様を表すことができる「意匠性フィルム」(例えば、特許文献3参照)、等が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1〜3も含めた従来技術では、媒体に複数の領域を形成し、それら複数の領域において顔料の配向を変え、領域毎に異なる色調変化が起こる意匠性を実現した媒体はなかった。
However, in the prior art including the above-mentioned
また、上記従来技術例1〜3では、強磁性を持つ光輝性顔料を用いることにより顔料の配向を制御している。この強磁性を持つ光輝性顔料は、鱗片状、針状の強磁性材料単独や、それらに二酸化チタンや酸化鉄を被覆したもの、マイカ・シリカ・アルミナなどに酸化鉄やニッケル(Ni)等の強磁性体を被覆したものが挙げられる。しかしながら、上記従来技術のいずれも、上記で列挙した強磁性体全般に適用できるものではない。よって、上記各従来技術の方法は、配向対象となる強磁性体が限定されているので、輝度の変化のみしか実現されず、バリエーションに富んだ意匠性の実現は困難であった。 Moreover, in the said prior art examples 1-3, the orientation of a pigment is controlled by using the luster pigment which has a ferromagnetism. This brilliant pigment with ferromagnetism is composed of scaly and acicular ferromagnetic materials alone, those coated with titanium dioxide or iron oxide, iron oxide, nickel (Ni), etc. on mica, silica, alumina, etc. Examples include those coated with a ferromagnetic material. However, none of the above prior arts can be applied to all the ferromagnetic materials listed above. Therefore, each of the above prior art methods is limited in the ferromagnetic material to be oriented, so that only a change in luminance is realized, and it is difficult to realize a variety of design.
一方、従来の顔料配向方法では、マイカ・シリカ・アルミナなどの非強磁性体材料を主成分とし、質量磁化率が10-6m3/kg(SI unit)以下となる光輝性顔料を使用した場合、顔料を動かすことができなかったため、非強磁性光輝性顔料(非強磁性パール顔料)を配向させた媒体はなかった。 On the other hand, in the conventional pigment orientation method, a bright pigment having a non-ferromagnetic material such as mica, silica, and alumina as a main component and having a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg (SI unit) or less is used. In this case, since the pigment could not be moved, there was no medium in which the non-ferromagnetic glitter pigment (non-ferromagnetic pearl pigment) was oriented.
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、非強磁性光輝性顔料の配向制御を行うことにより、従来にない、新しい色調を実現することができる意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and a designable medium forming method and a designable medium that can realize a new color tone that has never been achieved by controlling the orientation of a non-ferromagnetic bright pigment. The purpose is to provide.
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、意匠性を有する媒体を形成する意匠性媒体形成方法であって、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと、基材に塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと、を含み、顔料配向ステップは、強磁性体を含んだ塗料によって形成された所定のパターンを有し、強磁性体を含んだ塗料によって形成された強磁性体領域と、非強磁性体で形成された非強磁性体領域と、を有する磁性部材を、塗工層の所定部分に隣接させて磁場をかけ、塗工層形成ステップで形成された塗工層の所定部分毎に、顔料を所定方向に配向させることを特徴とする。
In order to solve the above problems, the invention described in
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、顔料配向ステップで塗工層に磁場をかける際、磁場を形成する磁力線と、磁性部材によって塗工層に形成されるパターンを構成する直線部分及び曲線部分とが水平にならないようにすることを特徴とする。
The invention according to
本発明によれば、非強磁性光輝性顔料の配向制御を行うことにより、従来にない、新しい色調の意匠性媒体を実現することができる。 According to the present invention, a novel design medium with a new color tone can be realized by controlling the orientation of the non-ferromagnetic glitter pigment.
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
[First Embodiment]
As a first embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
本実施形態の意匠性媒体形成方法は、意匠性を有する媒体(意匠性媒体)を形成する方法であって、図6に示すように、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと(ステップS1)、基材に塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS2)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS3)、を行うことを特徴とする。 The designable medium forming method of the present embodiment is a method for forming a designable medium (designable medium), and as shown in FIG. 6, a magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less. A coating layer forming step of forming a coating layer by applying a coating material in which an anisotropic pigment is dispersed in a resin to form a coating layer (step S1), and a medium having the coating layer formed on the substrate is set to 0 .Placed in a magnetic field of 3 Tesla or more and orienting the pigment in the coating layer (Step S2), with the magnetic field applied or after applying the magnetic field and orienting the pigment And a coating layer curing step (step S3) for curing the layer.
図1(a)は、本実施形態の意匠性媒体形成方法における塗工層形成ステップ(図6・ステップS1)で形成された媒体の側面を模式的に示す図である。図1(a)に示すように、媒体5は、基材(例えば、樹脂、紙、セラミック等の非磁性体)5bの一方の面に対し、塗料を塗布して塗膜(=塗工層)5aが形成されている。塗膜5aを構成する塗料は、マイカ・シリカ・アルミナなどの反磁性体材料を主成分とする光輝性顔料を無溶媒低粘度硬化型樹脂に均一に分散させた塗料であり、反磁性光輝性顔料は、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁化率と磁気異方性を有する。質量磁化率が10-6m3/kg以下のものとしては、常磁性体や反磁性体がある。また、光輝性顔料であることによって、高い意匠性を得ることができる。
Fig.1 (a) is a figure which shows typically the side surface of the medium formed in the coating layer formation step (FIG. 6, step S1) in the designable medium formation method of this embodiment. As shown in FIG. 1A, the
図1(a)に示す媒体5において、磁場印加前(塗工層形成ステップS1の後、顔料配向ステップS2の前)の顔料の配向状態は、図2(a)に示すように、ほぼ水平(略水平状態)となっている。この略水平状態においては、図2(a)に示すように媒体表面から入射光Lを当てると、0°〜150°の範囲で媒体表面に、干渉色、光沢が発現する。なお、顔料の異方性磁化率が正(+)の値であるか負(−)の値であるかにかかわらず、顔料の形状が図2に示すように楕円形、鱗片状であれば、エネルギー的に安定なため、図2(a)に示すように、顔料の長軸は、基材5bに対してほぼ水平に並んだ状態である。
In the
上記光輝性顔料に含まれる反磁性体材料は、鉄やニッケルなどの強磁性体材料に比べ磁化率が非常に小さいものではあるが、その物質の結晶構造が非対称である場合、結晶軸の方位により磁化率に僅かな差が生じる。これを結晶磁気異方性と呼び、強磁場に置くと磁化率の大きな結晶軸方位が磁場方向と平行になるように結晶が回転・配向する。 The diamagnetic material contained in the glitter pigment has a very low magnetic susceptibility compared to a ferromagnetic material such as iron or nickel, but when the crystal structure of the substance is asymmetric, the orientation of the crystal axis This causes a slight difference in magnetic susceptibility. This is called crystal magnetic anisotropy. When placed in a strong magnetic field, the crystal rotates and orients so that the crystal axis orientation with a large magnetic susceptibility is parallel to the magnetic field direction.
また、溶媒を用いると、溶媒が蒸発する時に塗料の体積が減るため、直立した顔料が倒れてしまう場合がある。これを防止するために無溶媒系の樹脂を用いることが好ましい。さらには、無溶媒低粘度硬化型樹脂を使用するのが望ましく、例えば、紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂の中で粘度の低いものが、鱗片状光輝性顔料を配向させやすいため、好ましい。 In addition, when a solvent is used, the volume of the paint is reduced when the solvent evaporates, so that the upright pigment may fall down. In order to prevent this, it is preferable to use a solvent-free resin. Furthermore, it is desirable to use a solvent-free low-viscosity curable resin, for example, UV curable resin, thermoplastic resin, thermosetting resin having a low viscosity is easy to orient the scaly glitter pigment, preferable.
本実施形態の意匠性媒体形成方法の一工程に係る顔料配向方法(図6の顔料配向ステップS2)について以下に詳細を説明する。
図1(b)及び(c)は、図6のステップS2に示す顔料配向ステップを実行するための装置を模式的に示す図である。この装置は、図1(b)及び(c)に示すように、電磁石の着磁ヨーク1,2を有する。これらの着磁ヨーク1(S極),2(N極)は、図示しない部分にコイルが巻き付けられており、着磁ヨーク1、2は、複数の磁力線3a、3b、3c、…、3mを発生させることによって、着磁ヨーク1、2間に磁場を形成する。これらの磁力線3a〜3mは、図1(b)及び(c)に示すように、直線状の部分(又は、ほぼ直線状の部分)や曲線状の部分がある。また、形成される磁場の強さは、0.3T(Tはテスラ)以上、好ましくは1T以上である。そして、図6のステップS2に示す顔料配向ステップでは、図1(b)及び(c)に示すように、着磁ヨーク1、2間に形成された磁場(複数の磁力線3a〜3m)の中に、塗工層形成ステップにおいて基材5bに塗膜5aが形成された媒体5を配置し、磁場印加を行い、塗膜5a中の顔料を配向する。
Details of the pigment orientation method (pigment orientation step S2 in FIG. 6) according to one step of the designable medium forming method of the present embodiment will be described below.
FIGS. 1B and 1C are diagrams schematically showing an apparatus for performing the pigment orientation step shown in step S <b> 2 of FIG. 6. As shown in FIGS. 1B and 1C, this apparatus has magnetized
ここで、顔料配向ステップS2において、図1(b)に示すように、媒体5を、磁力線3gの直線状の部分に対して水平に配置した場合(横磁場、水平磁場)と、図1(c)に示すように、媒体5を、磁力線3e〜3iの直線状の部分(又は、ほぼ直線状の部分)に対して垂直に配置した場合(縦磁場、垂直磁場)とを例として、以下に説明する。
Here, in the pigment orientation step S2, as shown in FIG. 1B, when the
顔料の異方性磁化率が負(−)の値の場合において、媒体5を図1(b)に示す水平磁場で磁場印加すると、塗膜5a中の顔料成分14は、図2(a)の略水平状態から図2(b)の垂直状態に配向が変化する。また、顔料の異方性磁化率が負(−)の値の場合において、媒体5を図1(c)に示す垂直磁場で磁場印加すると、図2(a)の略水平状態から図2(c)の均一な水平状態に配向が変化する。よって、顔料の異方性磁化率が負(−)の値の場合は、顔料を配向させたい角度に直交した磁力線の中に媒体を配置することによって、顔料の配向制御が可能となる。
In the case where the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment is negative (−), when the magnetic field is applied to the medium 5 with the horizontal magnetic field shown in FIG. 1B, the
顔料の異方性磁化率が正(+)の値の場合において、媒体5を図1(c)に示す垂直磁場で印加すると、塗膜5a中の顔料成分14は、図2(a)の略水平状態から図2(b)の垂直状態に配向が変化する。また、顔料の異方性磁化率が正(+)の値の場合において、媒体5を図1(b)に示す水平磁場で印加すると、図2(a)の略水平状態から図2(c)の均一な水平状態に配向が変化する。よって、顔料の異方性磁化率が正(+)の値の場合は、顔料を配向させたい角度に沿った磁力線の中に媒体を配置することによって、顔料の配向制御が可能となる。
When the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment is a positive (+) value and the
そして、顔料配向ステップS2において、媒体5に磁場をかけたまま、又は、媒体5に磁場をかけて顔料14を配向させた後、紫外線照射によって塗膜5aを硬化させる塗工層硬化ステップS3を行う。以上のステップS1〜S3により、本実施形態の意匠性媒体が形成される。
In the pigment orientation step S2, the coating layer curing step S3 for curing the
以上説明したように、本実施形態の意匠性媒体形成方法によれば、磁力線の直線状の部分(又は、ほぼ直線状の部分)に媒体を配置して磁場をかける顔料配向ステップを行うことによって、磁気異方性を有する顔料が均一に配向するため、鱗片状光輝性顔料を基材に対して垂直に配向させた場合は、通常得られる色調とは大きく異なる色調の意匠性を実現できる。また、鱗片状光輝性顔料を基材に対して水平に配向させた場合は、通常塗布しただけの磁気異方性を有する顔料の配向に比べ、より均一に顔料が並ぶため、より鮮やかな色調の意匠性を実現できる。 As described above, according to the designable medium forming method of the present embodiment, the pigment is arranged in the linear portion (or the substantially linear portion) of the magnetic lines of force and the pigment orientation step of applying a magnetic field is performed. Since the pigment having magnetic anisotropy is uniformly oriented, when the scaly glittering pigment is oriented perpendicularly to the substrate, it is possible to realize a design with a color tone greatly different from the color tone usually obtained. In addition, when the scaly glitter pigment is oriented horizontally with respect to the base material, the pigments are arranged more uniformly than the orientation of the pigment having magnetic anisotropy that is usually applied, so a more vivid color tone is obtained. Can be realized.
なお、上述した顔料配向ステップの説明では、磁力線の直線部分の中に媒体5を配置したが、図1(b)及び(c)において、磁力線の曲線状の部分の中に媒体5を配置してもよい。この場合について以下に説明する。
In the description of the pigment orientation step described above, the
例えば、図3(a)に示すように、垂直磁場における磁力線3a〜3eの曲線部分に、異方性磁化率が正(+)の値であり、鱗片状光輝性顔料を含む塗料の塗膜が形成された媒体5を配置し磁場印加すると、図3(b)に示すように、塗膜5a中の顔料成分14a、14b、14c、14dは、磁力線3a〜3eの曲線状の部分に沿ってそれぞれ配向される。
For example, as shown in FIG. 3 (a), a coating film of a paint containing a scaly glittering pigment having an anisotropic magnetic susceptibility having a positive (+) value at the curve portion of the magnetic force lines 3a to 3e in a vertical magnetic field. When the medium 5 on which is formed is placed and a magnetic field is applied, as shown in FIG. 3B, the
よって、図3(b)に示すように、鱗片状光輝性顔料14a〜14dの配向角度(傾き)がそれぞれ異なるため、媒体を傾けた際の光の反射の仕方が媒体表面の部分毎に異なるようになり、従来にない色調変化を得ることできる。また、図3(b)に示すように、媒体の表面からの光だけでなく媒体の側面からの光(入射光L)も反射することができるので、媒体の表面において、媒体の側面からの光の反射による色調変化も得ることできる。
Therefore, as shown in FIG. 3B, since the orientation angles (tilts) of the
次に、上述した本実施形態の意匠性媒体形成方法で形成された意匠性媒体の色調変化について説明する。なお、以下の説明では、一例として、顔料の異方性磁化率が正(+)の値であり、鱗片状光輝性顔料を含む塗料の塗膜5aが基材5bに形成された媒体5(図1(a)参照)を水平磁場で磁場印加して形成した場合について説明する。
Next, the color tone change of the designable medium formed by the designable medium forming method of the present embodiment described above will be described. In the following description, as an example, the medium 5 (in which the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment has a positive (+) value and the
まず、図4(a)において、磁力線3a〜3mのうち直線状の磁力線3gの位置(図中の矢印Aが示す位置)に媒体5を配置して磁場印加して顔料を配向させ、塗膜5aを硬化させて、図4(b)に示す意匠性媒体30を形成した場合、この意匠性媒体30を傾けて観察すると、顔料塗布面(塗膜5a)において色調変化が全面同時に起こる。また、この意匠性媒体30を図4(b)に示すb−b’の位置で裁断し、その断面を観察すると、図9(c)に示すように、顔料のそれぞれの列が水平に均一に並んだ配向状態となっている(図2(c)と同じ)。
First, in FIG. 4 (a), the
一方、図4(a)において、磁力線3a〜3mのうち曲線状の磁力線3aの位置(図中の矢印Bが示す位置)に媒体5を配置して磁場印加して顔料を配向させ、塗膜5aを硬化させて、図4(b)に示す意匠性媒体30を形成した場合、この意匠性媒体30を傾けて観察すると、顔料塗布面(塗膜5a)において色調変化が連続的に起こる。すなわち、図5(a)に示すように、水平状態である意匠性媒体30の奥側を傾けていくと、その傾きに合わせて、手前側に現われる帯状の光沢33が手前側から奥側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動する。また、図5(b)に示すように、水平状態である意匠性媒体30の手前側を傾けていくと、その傾きに合わせて、奥側に現われる帯状の光沢33が奥側から手前側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動する。また、この意匠性媒体30を図4(b)に示すb−b’の位置で裁断し、その断面を観察すると、図9(e)に示すように、曲線状の磁力線に沿うように顔料が傾いた配向状態となっている。
On the other hand, in FIG. 4 (a), the
ここで、上述した本実施形態に係る顔料配向方法と上記特許文献1〜3との違いについて以下に述べる。
特許文献1では、使用する粒子として5〜100emu/gと明示しており、明らかに強磁性体であるといえる。
特許文献2では、Ni、Co、Feを含む金属又は合金でコーティングされた磁性粉末とあり、磁場としては100〜3000ガウス(0.01T〜0.3T)を使用するが、本実施形態で使用する質量磁化率が10-6m3/kg以下の鱗片状光輝性顔料は、0.3T以上、好ましくは1T以上の強磁場を使用することで配向する。
特許文献3では、使用する光輝性顔料は、単体の材料としてγ−Fe2O3、Fe3O4、Ni箔など、非磁性体にコーティングする材料としてCo、Ni、Fe3O4など、いずれも強磁性体であり、顔料の質量磁化率として10-6m3/kgを大きく超える。
また、本実施形態の磁場の強度は0.3T以上、好ましくは1T以上であるが、特許文献1〜3に記載されている強磁性体の顔料を含む塗液を、本実施形態で使用している0.3T以上の強磁場に近づけると、顔料が磁場に吸い寄せられ、均一な塗膜が得られない。
Here, the difference between the above-described pigment orientation method according to the present embodiment and the
In
In
In
Moreover, although the magnetic field intensity of this embodiment is 0.3 T or more, preferably 1 T or more, a coating liquid containing a ferromagnetic pigment described in
以下、上述した本実施形態の意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体の具体例として、実施例1〜4及び比較例について説明する。なお、以下の実施例1〜4及び比較例1〜4で使用したパール顔料(Merck製)は、いずれも−の異方性磁化率を有するものである(後述の表2参照)。 Hereinafter, Examples 1-4 and a comparative example are demonstrated as a specific example of the designable medium formation method and designable medium of this embodiment mentioned above. In addition, the pearl pigments (made by Merck) used in the following Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 4 all have an anisotropic magnetic susceptibility (see Table 2 described later).
実施例1では、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Color Code)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、5Tの水平磁場(横磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。 In Example 1, a coating film was formed on a PET film using a coating material in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Color Code) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin, and a 5 T horizontal magnetic field (transverse magnetic field) was formed. The film was allowed to stand for 5 minutes and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
実施例2では、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Color Code)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、5Tの垂直磁場(縦磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。 In Example 2, a coating film was formed on a PET film using a coating material in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Color Code) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin, and a 5T vertical magnetic field (longitudinal magnetic field) was formed. The film was allowed to stand for 5 minutes and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
実施例3では、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Xillaric T60-21)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、5Tの水平磁場(横磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。 In Example 3, a coating film was formed on a PET film using a coating material in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Xillaric T60-21) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin, and a 5 T horizontal magnetic field (horizontal) (Magnetic field) for 5 minutes and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
実施例4では、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Xillaric T60-21)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、5Tの垂直磁場(縦磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。 In Example 4, a coating film was formed on a PET film by using a coating material in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Xillaric T60-21) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin, and a 5 T vertical magnetic field (longitudinal) (Magnetic field) for 5 minutes and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
〈比較例1〉
比較例1は、実施例1及び2の比較例であり、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Color Code)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。
<Comparative example 1>
Comparative Example 1 is a comparative example of Examples 1 and 2, in which a coating film was formed on a PET film using a paint in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Color Code) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin. Then, the coating was cured by irradiating with ultraviolet rays to form a medium.
〈比較例2〉
比較例2は、実施例3及び4の比較例であり、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Xillaric T60-21)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。
<Comparative example 2>
Comparative Example 2 is a comparative example of Examples 3 and 4, which was applied on a PET film using a paint in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Xillaric T60-21) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin. A film was formed, and then the ultraviolet ray was irradiated to cure the coating film to form a medium.
〈比較例3〉
比較例3は、実施例1及び2の比較例であり、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Color Code)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、0.05T(500ガウス)の水平磁場(横磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。
<Comparative Example 3>
Comparative Example 3 is a comparative example of Examples 1 and 2, in which a coating film was formed on a PET film using a paint in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Color Code) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin. The film was formed and allowed to stand in a horizontal magnetic field (transverse magnetic field) of 0.05 T (500 gauss) for 5 minutes, and then the ultraviolet ray was irradiated to cure the coating film to form a medium.
〈比較例4〉
比較例4は、実施例3及び4の比較例であり、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Xillaric T60-21)を10重量部添加した塗料を用いてPETフィルム上に塗膜を形成し、0.05T(500ガウス)の水平磁場(横磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。
<Comparative example 4>
Comparative Example 4 is a comparative example of Examples 3 and 4, which was applied on a PET film using a paint in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Millack, Xillaric T60-21) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin. A film was formed, left in a horizontal magnetic field (transverse magnetic field) of 0.05 T (500 gauss) for 5 minutes, and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
上記実施例1〜4及び比較例1〜4で形成した媒体の評価結果を表1に示す。
実施例1の媒体は、比較例1の媒体と比べると、顔料が垂直に配向され(図2(b)参照)、色調が淡い水色〜淡い赤色となった。実施例2の媒体は、比較例1と比べ、変化はなかった。
実施例3の媒体は、比較例2の媒体と比べると、顔料が垂直に配向され(図2(b)参照)、色調が淡い赤色となった。実施例4の媒体は、比較例2と比べ、変化はなかった。
Compared with the medium of Comparative Example 1, the medium of Example 1 had the pigment oriented vertically (see FIG. 2 (b)), and the color tone was light cyan to light red. The medium of Example 2 was not changed compared to Comparative Example 1.
In the medium of Example 3, compared with the medium of Comparative Example 2, the pigment was oriented vertically (see FIG. 2B), and the color tone became light red. The medium of Example 4 was not changed compared to Comparative Example 2.
また、比較例3の媒体は、顔料の配向に変化は見られず、ほぼ水平に配向された状態であり(図2(a)参照)、色調は水色〜赤色のままであった。
比較例4の媒体も、顔料の配向に変化は見られず、ほぼ水平に配向された状態であり(図2(a)参照)、色調は赤色のままであった。
In the medium of Comparative Example 3, no change was observed in the orientation of the pigment, and the pigment was almost horizontally oriented (see FIG. 2A), and the color tone remained light blue to red.
The medium of Comparative Example 4 also showed no change in the orientation of the pigment, was in a state of being oriented substantially horizontally (see FIG. 2A), and the color tone remained red.
よって、上記実施例1〜4及び比較例1〜4によれば、異方性磁化率が−の値の顔料(Color Code及びXillaric T60-21)は元々水平に配向されているので、実施例1及び3のように水平磁場に配置し、磁場印加することによって、顔料の配向状態を垂直に制御することができる。また、形成された媒体は元々の色調とは違った色調になる。また、0.05Tの弱い磁場では顔料の配向に変化は起きない。 Therefore, according to Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 4 described above, the pigments (Color Code and Xillaric T60-21) having a negative anisotropic magnetic susceptibility are originally horizontally oriented. By arranging in a horizontal magnetic field as in 1 and 3 and applying a magnetic field, the orientation state of the pigment can be controlled vertically. Further, the formed medium has a color tone different from the original color tone. In addition, there is no change in the orientation of the pigment at a weak magnetic field of 0.05T.
本発明に適用できる顔料として、上記実施例1〜4においてColor Code及びXillaric T60-21を用いたが、その他の顔料の例を表2に示す。
上記Color Code及びXillaric T60-21と同様に、異方性磁化率が−の顔料としてIridodin302やIridodin524(Merck製)が挙げられる。Iridodin302を用いて上記各実施例と同じ方法で媒体を形成したところ、磁場無しの形成又は垂直磁場での形成では金色の色調であったが、水平磁場での形成では黄土色の色調となった。また、Iridodin524を用いて上記各実施例と同じ方法で媒体を形成したところ、磁場無しの形成又は垂直磁場での形成では金属光沢赤色の色調であったが、水平磁場での形成では褐色の色調となった。 Similar to the above Color Code and Xillaric T60-21, examples of the pigment having a negative anisotropic magnetic susceptibility include Iridodin 302 and Iridodin 524 (Merck). When a medium was formed using Iridodin 302 in the same manner as in each of the above examples, it was a gold color tone when formed without a magnetic field or formed with a vertical magnetic field, but it became an ocher color tone when formed with a horizontal magnetic field. . In addition, when the medium was formed by using the same method as in the above examples using Iridodin 524, the metallic luster red color tone was obtained in the formation without a magnetic field or the vertical magnetic field, but the brown color tone was formed in the formation with a horizontal magnetic field. It became.
また、異方性磁化率が+の顔料として、Xillaric T60-23(Merck製)、SECURE SHIFT(Flex Product製)やInfinite R-08(資生堂製)が挙げられる。これらの顔料を用いて上記各実施例と同じ方法で媒体をそれぞれ形成したところ、磁場無しの形成と水平磁場での形成とでは同じ色調であったが、垂直磁場での形成では違った色調となった。すなわち、Xillaric T60-23では、元々の青色の色調から淡い青色の色調に変化し、SECURE SHIFTでは、元々のローズ〜緑の色調から黒のみの色調に変化し、Infinite R-08では、元々の小豆色〜青紫色の色調から小豆色のみの色調に変化した。 Examples of pigments having an anisotropic magnetic susceptibility of + include Xillaric T60-23 (Merck), SECURE SHIFT (Flex Product), and Infinite R-08 (Shiseido). Using these pigments, media were formed by the same method as in the above examples. The formation without a magnetic field and the formation with a horizontal magnetic field had the same color tone, but the formation with a vertical magnetic field had a different color tone. became. In other words, the Xillaric T60-23 changes from the original blue color to a light blue color, the SECURE SHIFT changes from the original rose to green color to black only, and the Infinite R-08 changes to the original color. The color changed from an azuki bean color to a bluish purple color tone only to an azuki bean color.
なお、表2において、マイカ(Mica)に強磁性体(Fe2O3)を被覆した顔料(Iriodin302、Iriodin524、Infinite R-08)は、赤銅色を得ることを目的としてごく弱い強磁性を持つα−Fe2O3を被覆したものであり、顔料としての質量磁化率は10-6m3/kg以下である(従来の磁場配向技術では強磁性体としてγ−Fe2O3、Fe3O4を使用していたが、これは磁化率を高めるためであり、磁化率の低いα−Fe2O3は従来使用されていなかった)。一方、表2において、反磁性体だけで組成された顔料(SECURE SHIFT、Color Code)は、1T以上の磁場が必要である。
In Table 2, pigments (Iriodin302, Iriodin524, Infinite R-08) in which Mica is coated with a ferromagnetic material (Fe2O3) are α-Fe2O3 having very weak ferromagnetism for the purpose of obtaining a bronze color. The mass magnetic susceptibility as a pigment is 10 −6 m 3 / kg or less (in the conventional magnetic field orientation technology, γ-Fe 2
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
上記第1の実施形態では、光を透過しない基材を用いて意匠性媒体を形成した。よって、第1の実施形態の意匠性媒体では、媒体の表面及び横から入射する光を反射して色調が変化するが、媒体の裏面から入射する光は基材で遮断されてしまう。本実施形態では、媒体の裏面からの入射光を反射することが可能な意匠性媒体及びその形成方法を実現する。
[Second Embodiment]
As a second embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
In the first embodiment, the designable medium is formed using a base material that does not transmit light. Therefore, in the designable medium of the first embodiment, the color tone is changed by reflecting the light incident from the front surface and the side of the medium, but the light incident from the back surface of the medium is blocked by the base material. In the present embodiment, a designable medium capable of reflecting incident light from the back surface of the medium and a method for forming the same are realized.
第2の実施形態の意匠性媒体の形成方法は上記第1の実施形態と同様である。すなわち、図6に示すように、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと(ステップS1)、基材に塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS2)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS3)、を行うことを特徴とする。本実施形態では、塗工層形成ステップS1で塗工層を形成する基材として、透明基材を用いる点が第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態の意匠性媒体形成方法の詳細について説明する。 The design method of the designable medium of the second embodiment is the same as that of the first embodiment. That is, as shown in FIG. 6, a coating material in which a pigment having a magnetic anisotropy having a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less is dispersed in a resin is applied to a substrate to form a coating layer. A coating layer forming step (step S1), a medium in which the coating layer is formed on the substrate is placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more, and a pigment orientation step for orienting the pigment in the coating layer (step S2). And a coating layer curing step (step S3) in which the coating layer is cured while the magnetic field is applied or after the pigment is oriented by applying the magnetic field. In this embodiment, the point which uses a transparent base material as a base material which forms a coating layer by coating layer formation step S1 differs from 1st Embodiment. Hereinafter, details of the designable medium forming method of the present embodiment will be described.
本実施形態の意匠性媒体形成方法では、まず塗工層形成ステップS1において、図7に示すように、光を透過する透明基材(例えば、プラスチック、フィルム、ガラス等)5cを用いて、この透明基材5cの一方の面に対し、塗料を塗布して塗膜5aを形成する。この塗料は、マイカ・シリカ・アルミナなどの反磁性体材料を主成分とする光輝性顔料を無溶媒低粘度硬化型樹脂(紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂の中で粘度の低いもの)に均一に分散させた塗料であり、反磁性光輝性顔料は、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁化率と磁気異方性を有するものである。このように、塗料の構成については第1の実施形態と同様である。
In the designable medium forming method of the present embodiment, first, in the coating layer forming step S1, as shown in FIG. 7, a transparent substrate (for example, plastic, film, glass, etc.) 5c that transmits light is used. A paint is applied to one surface of the transparent substrate 5c to form a
塗工層形成ステップS1以降の顔料配向ステップS2及び塗工層硬化ステップS3については、第1の実施形態と同様である。すなわち、顔料配向ステップS2では、図1(b)又は図1(c)の磁場において、透明基材5c上に塗膜5aを形成した媒体5を所定の位置に配置し、0.3T以上の磁場を印加する。これにより、鱗片状光輝性顔料14は、例えば図2(b)及び(c)や図17(a)及び(b)のように配向される。その後、塗工層硬化ステップS3として、媒体5に磁場をかけたまま、又は、媒体5に磁場をかけて顔料14を配向させた後、紫外線照射によって塗膜5aを硬化させる。以上のステップS1〜S3により、本実施形態の意匠性媒体が形成される。
The pigment orientation step S2 and the coating layer curing step S3 after the coating layer forming step S1 are the same as those in the first embodiment. That is, in the pigment orientation step S2, the medium 5 in which the
例えば、本実施形態の意匠性媒体において、顔料14が図2(b)に示す垂直配向となった場合、図7に示すように、媒体の裏面から入射する入射光Lは、透明基材5cを透過し、鱗片状光輝性顔料14に当たって反射する(なお、媒体の表面からの入射光は媒体を透過する)。よって、本実施形態の意匠性媒体は、透明基材を用いて形成することにより、媒体の裏面からの入射光を反射することができ、従来にはない色調変化を得ることができる。
For example, in the designable medium of the present embodiment, when the
以下、上述した本実施形態の意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体の具体例として、実施例及び比較例について説明する。なお、以下の実施例5及び比較例5で使用したパール顔料(Merck製、Iriodin302)は、−の異方性磁化率を有するものであり、表3に示すように、元々は金色であり、光を当てると黄土色の光輝性を示す顔料である。 Hereinafter, examples and comparative examples will be described as specific examples of the designable medium forming method and the designable medium of the present embodiment described above. The pearl pigment (Merck, Iriodin 302) used in the following Example 5 and Comparative Example 5 has an anisotropic magnetic susceptibility of −, and as shown in Table 3, was originally gold, It is a pigment that exhibits an ocher luster when exposed to light.
実施例5では、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Iriodin302)を10重量部添加した塗料を用いて透明PETフィルム上に塗膜を形成し、5Tの水平磁場(横磁場)中に5分間静置し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。 In Example 5, a coating film is formed on a transparent PET film using a coating material in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Iriodin 302) is added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin, and a horizontal magnetic field (transverse magnetic field) of 5T is formed. The film was allowed to stand for 5 minutes and then irradiated with ultraviolet rays to cure the coating film to form a medium.
〈比較例5〉
比較例5は、実施例5の比較例であり、紫外線硬化型樹脂100重量部にパール顔料(Merck製、Iriodin302)を10重量部添加した塗料を用いて透明PETフィルム上に塗膜を形成し、その後紫外線照射して塗膜を硬化させ、媒体を形成した。
<Comparative Example 5>
Comparative Example 5 is a comparative example of Example 5 in which a coating film was formed on a transparent PET film by using a paint in which 10 parts by weight of a pearl pigment (Merck, Iriodin 302) was added to 100 parts by weight of an ultraviolet curable resin. Thereafter, the coating film was cured by irradiation with ultraviolet rays to form a medium.
そして、実施例5の媒体及び比較例5の媒体において、表面及び裏面に対して光を当て、媒体を45°傾け、各媒体の表面の塗膜の様子を目視で観察した。観察結果を表3に示す。
表3に示すように、比較例5の媒体は、顔料がほぼ水平に配向された状態(図2(a)参照)であるので、表面から光を当てた場合には黄土色の光輝性が認められたが、裏面から光を当てた場合には元の金色のままであり、光輝性は認められなかった。一方、実施例5の媒体は、顔料が垂直に配向された状態(図2(b)及び図7参照)であるので、表面から光を当てた場合は元の金色のままであり、光輝性は認められなかったが、裏面から光を当てた場合は黄土色の光輝性が認められた。 As shown in Table 3, the medium of Comparative Example 5 is in a state in which the pigments are oriented almost horizontally (see FIG. 2A). Although it was recognized, when it was exposed to light from the back surface, it remained the original gold color and no glitter was recognized. On the other hand, the medium of Example 5 is in a state in which the pigment is vertically oriented (see FIG. 2B and FIG. 7). However, when light was applied from the back side, an ocher-like glitter was observed.
よって、上記実施例5によれば、透明基材を用いて媒体を形成することにより媒体の裏面からの光を入射することができ、その入射光を垂直に配向された顔料が反射するので(図7参照)、媒体の表面にて干渉色、光沢を得ることができる。 Therefore, according to Example 5 described above, the light from the back surface of the medium can be made incident by forming the medium using the transparent substrate, and the vertically oriented pigment reflects the incident light ( 7), interference color and gloss can be obtained on the surface of the medium.
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、塗工層(塗膜5a)を設けた後、その塗工層全体に磁場印加を行い、顔料を配向させるものとしたが、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に基材上に塗工層を形成した後、この塗工層の所定部分毎に、顔料を所定方向に配向させる。すなわち、本実施形態では、塗工層を設けて媒体を形成した後、この媒体に、強磁性体もしくは強磁性体を含んだ塗料によって形成された所定のパターンを有するパターン部材(磁性部材)を隣接させた状態で磁場をかけ、顔料の配向を行うことを特徴とする。よって、本実施形態によれば、パターン部材が隣接したパターン部分と、そのパターン部分以外の部分(パターン部材が隣接していない部分)とでそれぞれ異なる顔料配向を実現することができるので、塗工層(同一塗膜上)の部分毎に、コントラストの差や色調の差を表現することができる。
[Third Embodiment]
As a third embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
In the first embodiment and the second embodiment, a coating layer (
本実施形態の意匠性媒体形成方法は、意匠性を有する媒体(意匠性媒体)を形成する方法であって、図11に示すように、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと(ステップS11)、基材に塗工層を形成した媒体に、強磁性体もしくは強磁性体を含んだ塗料によって形成された所定のパターンを有するパターン部材(磁性部材)を隣接させた状態で0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS12)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS13)、を行うことを特徴とする。 The designable medium forming method of the present embodiment is a method for forming a designable medium (designable medium), as shown in FIG. 11, having a magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less. A coating layer forming step of forming a coating layer by coating a base material with a paint in which an anisotropic pigment is dispersed in a resin (step S11), and a medium having a coating layer formed on the base material, A pigment in the coating layer is placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more in a state where a pattern member (magnetic member) having a predetermined pattern formed by a ferromagnetic material or a coating material containing a ferromagnetic material is placed adjacent to each other. A pigment orientation step for orienting the coating layer (step S12), and a coating layer curing step for curing the coating layer after applying the magnetic field or after orienting the pigment by applying the magnetic field (step S13). It is characterized by that.
まず、本実施形態の意匠性媒体形成方法においても、基材に塗料を塗工して塗工層を形成した媒体を形成するが、図11に示す塗工層形成ステップS11は、上記第1の実施形態又は第2の実施形態の塗工層形成ステップS1と同様であるので、ここでの説明は省略する。 First, also in the designable medium forming method of the present embodiment, a medium in which a coating layer is formed by applying a paint to a base material is formed. The coating layer forming step S11 shown in FIG. Since this is the same as the coating layer forming step S1 of the second embodiment or the second embodiment, description thereof is omitted here.
次に、図11の顔料配向ステップS12について以下に詳細を説明する。なお、図8において、上記第1の実施形態の図1や図4(a)と同じ部分には同一符号を付すものとし、それらの説明は省略する。また、以下の説明は、顔料の異方性磁化率が正(+)の値であり、鱗片状光輝性顔料を含む塗料を基材5bに塗工して塗膜5aを設け、媒体5(図1(a)参照)を形成した後(図11の塗工層形成ステップS11の後)、この媒体5を水平磁場で磁場印加した場合を例とする。
Next, details of the pigment orientation step S12 of FIG. 11 will be described below. In FIG. 8, the same parts as those in FIG. 1 and FIG. 4A of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. In the following description, the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment is a positive (+) value, and a coating containing a scaly glittering pigment is applied to the
顔料配向ステップS12では、図8(a)に示すように、磁力線3a〜3mのうち直線状の磁力線3gの位置(図中の矢印Aが指す位置)に磁性部材4を配し、この磁性部材4の上に媒体5を配置して磁場印加する。あるいは、図8(a)に示すように、磁力線3a〜3mのうち曲線状の磁力線3a〜3dの位置(図中の矢印B指す位置)や曲線状の磁力線3lの位置(図中の矢印Cが指す位置)に磁性部材4を配置し、この磁性部材4の上に媒体5を配置して磁場印加する。なお、図8(a)において、磁性部材4は、図示しない非磁性体、例えばセラミックからなる支持部材で支持されているものとする。また、図8(a)において形成される磁場の強さは、0.3T(Tはテスラ)以上、好ましくは1T以上である。
In the pigment orientation step S12, as shown in FIG. 8 (a), the magnetic member 4 is disposed at the position of the linear
図8(a)に示す磁性部材4は、図8(b)に示すように、少なくとも一方の面(図の上面)に強磁性体領域4aが所望のパターン形状(本実施形態では、11本の平行直線)に形成され、この強磁性体領域4aに隣接するように非強磁性体領域(強磁性体以外の磁性体、例えば、反磁性体、常磁性体、もしくは弱磁性体)4bが形成されたものである。この磁性部材4としては、例えば、強磁性体からなる帯状部材と、非強磁性体からなる帯状部材とを交互に積層した積層体が挙げられる。強磁性体と非強磁性体とを交互に積層することにより、磁性部材の製造が容易であるとともに、帯状部材の厚さを薄くすることにより、微細なパターンを得ることができる。なお、強磁性体としては、鉄、ニッケル、コバルト等が挙げられ、反磁性体としてはアルミニウム、銅等が挙げられる。本実施形態の磁性部材4は、図8(b)に示すように、厚さ0.3mmの強磁性体(11枚)と、厚さ0.3mmの非強磁性体(10枚)とを交互に積層したものである。また、磁性部材4としては、酸素は常磁性体であるので、例えば、強磁性体からなる部材に凹凸を設けたものでもよい。
In the magnetic member 4 shown in FIG. 8A, as shown in FIG. 8B, the
なお、上記磁性部材4の変形例である磁性部材40の構成を図8(c)に示す。磁性部材40は、強磁性体からなる板状部材40aにフォトリソグラフィ技術を用いてパターンが残るようにエッチングを施し、得られた溝部に非強磁性体40bを埋め込んだものである。
A configuration of a
そして、顔料配向ステップS12において、媒体5に磁場をかけたまま、又は、媒体5に磁場をかけて顔料14を配向させた後、紫外線照射によって塗膜5aを硬化させる塗工層硬化ステップS13を行う。以上のステップS11〜S13により、本実施形態の意匠性媒体が形成される。このようにして形成された意匠性媒体は、媒体表面に磁性部材4の平行線状のパターン(模様)が反映され、そのパターンと同様な形状のパターンが形成される。
In the pigment orientation step S12, the coating layer curing step S13 for curing the
ここで、図8(a)において、矢印A、矢印B、及び矢印Cが指す位置で磁場印加されて形成された意匠性媒体30についてそれぞれ説明する。図9(a)は、上記意匠性媒体形成方法で形成された意匠性媒体30の表面を示す平面図であり、図9(b)、(d)、(f)は、図9(a)のa−a’側断面図であり、図9(c)、(e)、(g)は、図9(a)のb−b’側断面図である。なお、これら図9(b)〜(g)において、5a中に示す直線又は曲線は、塗膜5a中の顔料の配向状態を模式的に示すものとする。
Here, in FIG. 8A, the designable medium 30 formed by applying a magnetic field at the positions indicated by the arrows A, B, and C will be described. Fig.9 (a) is a top view which shows the surface of the designable medium 30 formed with the said designable medium formation method, FIG.9 (b), (d), (f) is FIG.9 (a). FIG. 9C, FIG. 9E, and FIG. 9G are bb ′ side cross-sectional views of FIG. 9A. In addition, in these FIG.9 (b)-(g), the straight line or curve shown in 5a shall show the orientation state of the pigment in the
図9(a)に示すように、本実施形態の意匠性媒体30は、媒体表面の中央部分において、上記磁性部材4の使用により、11本の平行直線であるパターン32が形成されている(パターン32部分以外の周辺部分を5acとする)。このパターン32は、11本の直線部分5apと、各直線部分の間である5abとからなる。
As shown in FIG. 9A, in the
矢印Aが指す位置で磁場印加されて形成された意匠性媒体30の顔料配向状態について説明する。この意匠性媒体30を、図9(a)に示すa−a’及びb−b’の位置でそれぞれ裁断して観察すると、図9(b)及び(c)にそれぞれ示す側断面となっている。図9(b)において、塗膜5aのうち、磁性部材4の非強磁性体領域4bに対応する領域5abや磁性部材4に接触していない部分(空気:反磁性体)に対応する領域5acでは、水平な磁力線に沿うように顔料の配向が均一な水平状態になっている。一方、図9(b)において、塗膜5aのうち、磁性部材4の強磁性体領域5apに対応する領域では、強磁性体領域4aからの影響により、顔料の配向は垂直状態になっている。また、図9(c)において、塗膜5a中の顔料の配向は均一な水平状態になっている。
The pigment orientation state of the designable medium 30 formed by applying a magnetic field at the position indicated by the arrow A will be described. When the designable medium 30 is cut and observed at the positions aa ′ and bb ′ shown in FIG. 9A, the side cross-sections shown in FIGS. 9B and 9C are obtained. Yes. In FIG. 9B, in the
この意匠性媒体30では、パターン32(5ap及び5ab)と、パターン32以外の周辺部分(5ac)とにおいて、それぞれ異なる色調が得られるが、この意匠性媒体30を傾けても、色調変化は得られない。
In this designable medium 30, different color tones can be obtained in the pattern 32 (5ap and 5ab) and the peripheral portion (5ac) other than the
矢印Bが指す位置で磁場印加されて形成された意匠性媒体30の顔料配向状態について説明する。この意匠性媒体30を、図9(a)に示すa−a’及びb−b’の位置でそれぞれ裁断して観察すると、図9(d)及び(e)にそれぞれ示す側断面となっている。図9(e)において、塗膜5a中の顔料の配向は、曲線状の磁力線に沿うように傾いた状態(全体として「上に凸」の状態)になっている。また、図9(d)において、塗膜5aのうち、磁性部材4に接触していない部分(空気:反磁性体)に対応する領域5acでは、顔料の配向は、図9(e)と同様に曲線状の磁力線に沿うように傾いた状態になっているが、磁性部材4の非強磁性体領域4bに対応する領域5abでは、顔料の配向は、図9(e)の状態を逆さまにした状態(全体として「下に凸」の状態)になっている。なお、図9(d)において、塗膜5aのうち、磁性部材4の強磁性体領域5apに対応する領域では、強磁性体領域4aからの影響により、顔料の配向は垂直状態になっている。
The pigment orientation state of the designable medium 30 formed by applying a magnetic field at the position indicated by the arrow B will be described. When the designable medium 30 is cut and observed at the positions aa ′ and bb ′ shown in FIG. 9A, the cross sections shown in FIGS. 9D and 9E are obtained. Yes. In FIG. 9 (e), the orientation of the pigment in the
この意匠性媒体30を傾けて観察すると、パターン32(5ap及び5ab)と、パターン32以外の周辺部分(5ac)とにおいて、それぞれ連続的な色調変化が得られる。すなわち、図10(a)に示すように、水平状態の意匠性媒体30の奥側を傾けていくと、パターン32以外周辺面では、傾きに合わせて、手前側に現われる帯状の光沢33が奥側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動し、また、パターン32の面では、帯状の光沢31が、傾けた方向とは反対の方向(手前側)に向かってパターン32の面上を移動する。また、図10(b)に示すように、水平状態の意匠性媒体30の手前側を傾けていくと、パターン32以外の周辺面では、傾きに合わせて、奥側に現われる帯状の光沢33が手前側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動し、また、パターン32の面では、帯状の光沢31が、傾けた方向とは反対の方向(奥側)に向かってパターン32の面上を移動する。
When the designable medium 30 is tilted and observed, continuous color tone changes are obtained in the pattern 32 (5ap and 5ab) and the peripheral portion (5ac) other than the
矢印Cが指す位置で磁場印加されて形成された意匠性媒体30の顔料配向状態について説明する。この意匠性媒体30を、図9(a)に示すa−a’及びb−b’の位置でそれぞれ裁断して観察すると、図9(f)及び(g)にそれぞれ示す側断面となっている。図9(g)において、塗膜5a中の顔料の配向は、曲線状の磁力線に沿うように傾いた状態(全体として「下に凸」の状態)になっている。また、図9(f)において、塗膜5aのうち、磁性部材4に接触していない部分(空気:反磁性体)に対応する領域5acでは、顔料の配向は、図9(g)と同様に曲線状の磁力線に沿うように傾いた状態になっているが、磁性部材4の非強磁性体領域4bに対応する領域5abでは、顔料の配向は、図9(g)の状態を逆さまにした状態(全体として「上に凸」の状態)になっている。なお、図9(f)において、塗膜5aのうち、磁性部材4の強磁性体領域5apに対応する領域では、強磁性体領域4aからの影響により、顔料の配向は垂直状態になっている。
The pigment orientation state of the designable medium 30 formed by applying a magnetic field at the position indicated by the arrow C will be described. When the designable medium 30 is cut and observed at the positions aa ′ and bb ′ shown in FIG. 9A, the side cross sections shown in FIGS. 9F and 9G are obtained. Yes. In FIG. 9 (g), the orientation of the pigment in the
この意匠性媒体30を傾けて観察すると、パターン32(5ap及び5ab)と、パターン32以外の周辺部分(5ac)とにおいて、それぞれ連続的な色調変化が得られる。すなわち、図10(c)に示すように、水平状態の意匠性媒体30の手前側を傾けていくと、パターン32以外周辺面では、傾きに合わせて、手前側に現われる帯状の光沢33が奥側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動し、また、パターン32の面では、帯状の光沢31が、傾けた方向とは反対の方向(手前側)に向かってパターン32の面上を移動する。また、図10(d)に示すように、水平状態の意匠性媒体30の奥側を傾けていくと、パターン32以外の周辺面では、傾きに合わせて、奥側に現われる帯状の光沢33が手前側に向かって意匠性媒体30の表面上を移動し、また、パターン32の面では、帯状の光沢31が、傾けた方向とは反対の方向(奥側)に向かってパターン32の面上を移動する。
When the designable medium 30 is tilted and observed, continuous color tone changes are obtained in the pattern 32 (5ap and 5ab) and the peripheral portion (5ac) other than the
なお、上記本実施形態では、媒体に形成されるパターン(=磁性部材4のパターン)として11本の平行線(図8(a)及び(b)に示す磁性部材4の強磁性領域4a)を用いた場合に生じる磁界の影響を受けて配向した意匠性媒体を説明したが、パターンはこれに限定されるものではなく、曲線、円形、楕円形、長円形、多角形、文字、符号、これらの組み合わせたもののいずれの形状であってもよい。これらのパターン毎に、磁場印加の際に発生する磁界は変化し、顔料の配向の仕方も変化する。よって、様々なパターンを使い分けることにより、所望の顔料配向を実現できる。また、顔料についても本実施形態に限定されるものではなく、配向の変化に応じて透過率が変化する顔料であれば他の種類の顔料を用いてもよい。
In the present embodiment, eleven parallel lines (the
以下、上述した第3の実施形態の意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体の具体例として、実施例6、7について説明する。なお、以下の実施例6、7で用いる各顔料については、表2で示したものである。 Examples 6 and 7 will be described below as specific examples of the designable medium forming method and the designable medium of the third embodiment described above. The pigments used in the following Examples 6 and 7 are those shown in Table 2.
本実施例で用いる塗料の構成(配合)を以下に示す。この塗料を用いて媒体を形成し評価した。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
上記構成の塗料1をPETシート上にワイヤーバー#34で塗工し、ぬれた状態のまま塗工面と反対面とにFeとAlとで作製したパターンを密着させた状態で、強磁場(1T)環境下のうち磁力線が曲線となっている場所(例えば、図8(a)の矢印Bが指す位置)に5分間さらし、その後UV照射を行い、塗膜の固定化を行った。
The composition (formulation) of the paint used in this example is shown below. A medium was formed using this paint and evaluated.
<
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by
そして、形成された意匠性媒体を傾けて観察を行ったところ、図10の(a)及び(b)に示すように、パターン面とそれ以外の周辺面において、それぞれ帯状の光沢が移動するといった、連続的な色調変化が認められた。また、この意匠性媒体において、図9(a)に示すa−a’及びb−b’の断面をそれぞれ観察したところ、a−a’の断面は、図9(d)に示すように、顔料が傾いた配向となっており、b−b’の断面は、図9(e)に示すように、顔料が傾いた配向となっていることが認められた。 Then, when the formed designable medium is tilted and observed, as shown in FIGS. 10A and 10B, the belt-like gloss moves on the pattern surface and the other peripheral surfaces, respectively. Continuous color change was observed. Moreover, in this designable medium, when the cross section of aa 'and bb' shown to Fig.9 (a) was observed, respectively, the cross section of aa 'was shown in FIG.9 (d), It was recognized that the pigment had a tilted orientation, and the cross section bb ′ was a tilted orientation of the pigment as shown in FIG. 9 (e).
このように、本実施例によれば、1種1層の塗膜中で2種類の色調変化を行うことが可能となった。また、1種類の顔料を分散した塗料を用いて、多層コーティングすることなく、従来にない、特異な色調変化を有する意匠性媒体を実現することが可能である。
Thus, according to the present Example, it became possible to perform 2 types of color tone changes in the coating film of 1
本実施例で用いる各塗料の構成(配合)を以下に示す。これらの塗料を用いて媒体を形成し評価した。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料A SECURE SHIFT(Flex Products) 1重量部
顔料B Iriodin 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料A SECURE SHIFT(Flex Products) 1重量部
〈塗料3〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料B 磁性パール顔料(Merck) 1重量部
上記構成の塗料1〜3をそれぞれ、PETシート上にワイヤーバー#34で塗工し、ぬれた状態のまま塗工面と反対面とにFeとAlとで作製したパターンを密着させた状態で強磁場(1T)環境下に5分間さらし、その後UV照射を行い、塗膜を固定化しパターン形成を行った。その結果を表4に示す。
<
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment A SECURE SHIFT (Flex Products) 1 part by weight
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment A SECURE SHIFT (Flex Products) 1 part by weight <
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment B Magnetic pearl pigment (Merck) 1 part by weight Each of the
このように、本実施例によれば、強磁場環境にて配向が変化する顔料と配向が変化しない顔料とを混合した塗料を用いて、磁場印加を行った結果、通常では配向が変化しない顔料も配向を変化させることができる。また、異方性磁化率の異なる2種類の顔料を分散した塗料を用いて、強磁場環境下で特異なパターンを形成することが可能である。 Thus, according to this example, as a result of applying a magnetic field using a paint in which a pigment whose orientation changes in a strong magnetic field environment and a pigment whose orientation does not change, a pigment whose orientation does not change normally. Can also change the orientation. In addition, a unique pattern can be formed in a strong magnetic field environment using a paint in which two types of pigments having different anisotropic magnetic susceptibility are dispersed.
なお、本実施形態及び本実施例では光輝性顔料を用いた場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、配向の変化に応じて透過率が変化する顔料であれば他の種類の顔料を用いてもよい。 In the present embodiment and the present example, the case where a bright pigment is used has been described. However, the present invention is not limited to this, and any other pigment may be used as long as the transmittance changes according to the change in orientation. These types of pigments may be used.
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
本実施形態は、基材上に塗工層を形成した後、この塗工層の所定部分毎に、顔料を所定方向に配向させる点は上記第3の実施形態と同様であるが、本実施形態では、顔料配向を行う際に、塗工層の所定部分毎に、連続して所定の磁場をかけることを特徴とする。
[Fourth Embodiment]
As a fourth embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
This embodiment is the same as the third embodiment in that after forming a coating layer on a substrate, the pigment is oriented in a predetermined direction for each predetermined portion of the coating layer. The embodiment is characterized in that a predetermined magnetic field is continuously applied to each predetermined portion of the coating layer when performing pigment orientation.
まず、本実施形態の意匠性媒体を形成するための装置の概要について図を参照して説明する。図12〜図15は、本実施形態の意匠性媒体方法を実行し、本実施形態の意匠性媒体を形成するための装置の概略を示す図である。図16は、この装置に備えられる着磁ヨーク(図1に示すものと同じ)の動作を示す図である。図17は、本実施形態の意匠性媒体の顔料の配向状態を模式的に示す側断面図である。なお、本実施形態では、基材5bとしてPETフィルムを用いるものとする(塗膜5aを形成するための塗料は上記各実施形態と同じものを用いる)。
First, the outline | summary of the apparatus for forming the designable medium of this embodiment is demonstrated with reference to figures. 12 to 15 are diagrams showing an outline of an apparatus for executing the designable medium method of the present embodiment and forming the designable medium of the present embodiment. FIG. 16 is a diagram showing the operation of a magnetizing yoke (same as that shown in FIG. 1) provided in this apparatus. FIG. 17 is a side sectional view schematically showing the orientation state of the pigment of the designable medium of the present embodiment. In the present embodiment, a PET film is used as the
図12〜図15に示すように、本装置は、予め巻き付けられた基材を送り出すロール部6a、基材に塗料を塗工して塗膜5a(塗工層)を形成する塗工部7、塗膜5aに磁場をかけ、塗膜5a中の顔料を配向させる着磁ヨーク1,2、塗膜に紫外線を照射し、硬化させるUV照射部(紫外線照射部)8、塗膜硬化により形成された意匠性媒体を巻き取るロール部6b、を備える。本装置において、ロール部6aから送り出された基材5bは、塗工部7により塗膜5aが塗工され、着磁ヨーク1,2により塗膜の顔料が配向され、UV照射部8により塗膜が硬化され、意匠性媒体となってロール部6bに収納される。なお、本装置では、着磁ヨーク1,2により磁場をかけて顔料を配向した後に、UV照射部8により紫外線照射を行うように構成しているが、着磁ヨーク1,2により磁場をかけたまま紫外線照射を行えるように、UV照射部8を配置するようにしてもよい。
As shown in FIGS. 12 to 15, this apparatus includes a
ここで、本装置の着磁ヨーク1,2の動作について図16を参照して説明する。本装置の着磁ヨーク1,2は、上述した第1の実施形態で説明した、図1(b)及び(c)に示すものと同じである。
Here, the operation of the magnetizing
図16に示すように、XY平面、YZ平面、XZ平面からなる3次元空間の所定の位置に仮想軸が存在するものとする。着磁ヨーク1と、着磁ヨーク2とは、例えば、XY平面に直交する軸Aに線対称の位置に配置され、この軸Aの周りを、時計回り又は反時計回りに360°回転可能である。同様に、その他の軸B、軸C、軸Dの場合も、着磁ヨーク1,2は、各軸に線対称の位置に移動し、その軸の周りを時計回り又は反時計回りに360°回転する。なお、仮想軸は、図16に示すものに限定されない。
As shown in FIG. 16, it is assumed that a virtual axis exists at a predetermined position in a three-dimensional space including an XY plane, a YZ plane, and an XZ plane. The magnetizing
上記装置を使用した本実施形態の意匠性媒体形成方法について、図12〜図15及び図19を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明では、例として、塗膜5aにおける4つの部分毎に、連続してそれぞれ異なる磁場を印加するものとする。
The designable medium forming method of the present embodiment using the above apparatus will be described in detail with reference to FIGS. 12 to 15 and FIG. In the following description, as an example, different magnetic fields are successively applied to each of the four portions of the
図12において、ロール部6aには、基材(PETフィルム)5bが予め巻き付けられており、本装置が作動し始めると、ロール部6aは、図示しない駆動手段により駆動され、予め巻き付けられている基材5bを図中の矢印方向に送り出す。本装置において、基材5bは、所定の速度で図中の矢印方向に移動する。
In FIG. 12, a base material (PET film) 5b is wound around a
次に、図12において、塗工部7は、ロール部6aから送り出された基材5bの片面に対して、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する光輝性顔料を無溶媒系の樹脂に分散させた塗料を塗工する。これにより、塗膜5aが形成され、媒体5となる(図19のステップS21)。この時の塗膜5a中の顔料は、図2(a)に示す略水平状態となっている。なお、ここでの説明では、顔料の異方性磁化率は、正(+)の値とする。
Next, in FIG. 12, the
次に、図12において、着磁ヨーク1,2は、磁力線3を発生させて磁場を形成する。この時、着磁ヨーク1,2は、図1(c)に示す垂直磁場を形成するものとする。図12(A)は、この時の着磁ヨーク1,2と媒体5の状態を示す斜視図である。媒体5は、図1(c)に示す磁力線3e〜3iの直線状及びほぼ直線状の部分で形成された磁場の中を移動、あるいは、磁場の中で所定時間停止する。これにより、塗膜5a中の顔料成分14は、図2(b)に示すように、基材5bに対して垂直方向に配向される(図19のステップS22)。
Next, in FIG. 12, the
次に、着磁ヨーク1,2により顔料が配向された媒体5は、図13に示すように、磁場を出て図中の矢印方向に移動する。図13(a)は、媒体5において、顔料が垂直に配向された塗膜(以下、塗膜10という)を示す。また、この時、媒体5において、塗膜10に続く塗膜が着磁ヨーク1,2により顔料配向される。着磁ヨーク1,2は、図12に示す垂直磁場を形成する配置から回転し、図13に示すように、図1(b)に示す水平磁場を形成する配置となる。図13(A)は、この時の着磁ヨーク1,2と媒体5の状態を示す斜視図である。媒体5は、図1(b)に示す磁力線3gの直線状の部分で形成された磁場の中を移動、あるいは、磁場の中で所定時間停止する。これにより、塗膜5a中の顔料成分14は、図2(c)に示すように、基材5bに対して均一な水平方向に配向される(図19のステップS23)。
Next, as shown in FIG. 13, the medium 5 in which the pigment is oriented by the magnetizing
次に、媒体5において、図14(b)に示すように、顔料が水平に配向された塗膜(以下、塗膜11という)が磁場を出て移動すると、塗膜11に続く塗膜が着磁ヨーク1,2により顔料配向される。着磁ヨーク1,2は、図13に示す垂直磁場を形成する配置から回転し、図14に示すように、ロール部6b方向に傾いた、斜めの配置となる。媒体5は、図1(c)に示す磁力線3e〜3iの直線状及びほぼ直線状の部分で形成された磁場の中を移動、あるいは、磁場の中で所定時間停止する。これにより、塗膜5a中の顔料成分14は、図17(a)に示すように、ロール部6b方向に傾いた斜め方向に配向される(図19のステップS24)。また、この時、先に顔料配向された塗膜10は、図14に示すように、UV照射部8の配置位置に達し、UV照射部8により、塗膜10に対する紫外線照射が行われる。これにより、塗膜10が硬化する(図19のステップS24)。
Next, in the
次に、媒体5において、図15(c)に示すように、顔料がロール部6b方向に傾いて斜めに配向された塗膜(以下、塗膜12という)が磁場を出て移動すると、塗膜12に続く塗膜が着磁ヨーク1,2により顔料配向される。着磁ヨーク1,2は、図14に示す配置から回転し、図15に示すように、ロール部6a方向に傾いた、斜めの配置となる。媒体5は、図1(c)に示す磁力線3e〜3iの直線状及びほぼ直線状の部分で形成された磁場の中を移動、あるいは、磁場の中で所定時間停止する。これにより、塗膜5a中の顔料成分14は、図17(b)に示すように、ロール部6a方向に傾いた斜め方向に配向される(図19のステップS25)。また、この時、先に顔料配向された塗膜11は、図15に示すように、UV照射部8の配置位置に達し、UV照射部8により、塗膜11に対する紫外線照射が行われる。これにより、塗膜11が硬化する(図19のステップS25)。
Next, in the
以降、図示はしていないが、上記同様にして、図15(c)に示す塗膜12、及び、顔料がロール部6a方向に傾いて斜めに配向された塗膜(以下、塗膜13という)も、UV照射部8により紫外線照射され、硬化される(図19のステップS26,S27)。
Thereafter, although not shown, in the same manner as described above, the
紫外線照射の後、媒体5は、ロール部6bに巻き取られ、収納される。
以上が、本実施形態の意匠性媒体形成方法である。
After the ultraviolet irradiation, the
The above is the designable medium forming method of the present embodiment.
次に、上記本実施形態の意匠性媒体形成方法によって形成された意匠性媒体について説明する。図18は、本実施形態の意匠性媒体の一例を示す図であり、(a)は、上記本実施形態の意匠性媒体形成方法で形成された意匠性媒体を模式的に示す側断面図であり、(b)及び(c)はそれぞれ、(a)に示す意匠性媒体のデザインの一例を示す上面図である。 Next, the designable medium formed by the designable medium forming method of the present embodiment will be described. FIG. 18 is a diagram illustrating an example of the designable medium according to the present embodiment. FIG. 18A is a side sectional view schematically illustrating the designable medium formed by the designable medium forming method according to the present embodiment. And (b) and (c) are top views showing an example of the design of the designable medium shown in (a).
図18(a)に示すように、本実施形態の意匠性媒体30は、左から、顔料が垂直方向に配向された塗膜10(図2(b)参照),顔料が水平方向に配向された塗膜11(図2(c)参照),顔料が左上から右下への斜め方向に配向された塗膜12(図17(a)参照),顔料が右上から左下への斜め方向に配向された塗膜13(図17(b)参照)の順に、隣り合うように形成されている。この意匠性媒体30の表面に、図2(a)に示すように入射光Lを当てると、部分10から13のそれぞれの部分毎に異なる色調を得ることができる。すなわち、塗膜10では、通常得られる色調とは大きく異なる色調となり、塗膜11では、通常塗布しただけの磁気異方性を有する顔料の配向に比べ、より鮮やかな色調となる。また、塗膜12及び塗膜13では、意匠性媒体の表面からの入射光だけでなく媒体の横からの入射光も反射することができるので(図17(a)及び(b)参照)、意匠性媒体の表面において、媒体の側面からの光の反射による色調変化も得ることできる。
As shown in FIG. 18A, the
意匠性媒体の一例として、図18(b)に示すように、意匠性媒体の表面において、背景塗膜15と、文字塗膜16,17,18,19とを形成する場合、例えば、所定の塗料を基材5bに塗工して背景塗膜15を設けた後、顔料を配向せずに、紫外線照射で塗膜を硬化して下準備をした後、本実施形態の意匠性媒体形成方法により、先に背景塗膜15を形成した基材に対して、本実施形態で使用した塗料を、「A」,「B」,「C」,「D」の文字パターンで塗工して文字塗膜16〜19を設け、これら文字塗膜16〜19毎に、図18(a)の10〜13のようにそれぞれの塗膜において顔料配向を行い、紫外線照射で塗膜16〜19を硬化する。これにより、背景塗膜15と、文字塗膜16〜19とで異なる色調を得ることができ、さらに、文字塗膜16〜19においてそれぞれ異なる色調を得ることができる。
As an example of the design medium, as shown in FIG. 18B, when the
意匠性媒体の一例として、図18(c)に示すように、意匠性媒体の表面において、黒色の正方形塗膜20,21,22,23と、白色の正方形塗膜24,25,26,27とで格子模様を形成する場合、例えば、本実施形態の意匠性媒体形成方法により、本実施形態で使用した塗料を、格子柄パターンで基材に塗工して黒の正方形塗膜20〜23を設けた後、黒の正方形塗膜20〜23毎に、図18(a)の10〜13のようにそれぞれの塗膜において顔料配向を行い、紫外線照射で塗膜を硬化する。その後、再び本実施形態の意匠性媒体形成方法により、先に黒の正方形塗膜20〜23を設けた基材に対して、本実施形態で使用した塗料を、格子柄パターンで塗工して白の正方形塗膜24〜27を設け、白の正方形塗膜24〜27毎に、図18(a)の13〜10のようにそれぞれの塗膜において(黒の正方形部分の配向とは逆の順で)顔料配向を行い、紫外線照射で塗膜を硬化する。これにより、黒の正方形塗膜20,21,22,23は、図18(a)の10,11,12,13にそれぞれ対応した顔料配向となり、また、白の正方形塗膜24,25,26,27は、図18(a)の13,12,11,10にそれぞれ対応した顔料配向となる。よって、格子模様の部分毎に異なる色調を得ることができ、さらに、同じ色の塗膜(黒の正方形塗膜20〜23や白の正方形塗膜24〜27)においてそれぞれ異なる色調を得ることができる。
As an example of the designable medium, as shown in FIG. 18C, on the surface of the designable medium, the black
なお、上記説明では、媒体5における顔料の配向順や配向方向を、塗膜10,11,12,13としたが、これに限定されるものではない。
In the above description, the orientation order and orientation direction of the pigment in the
また、上記説明では、顔料配向の際に、磁力線の直線状(又はほぼ直線状)の部分で磁場印加を行うようにしたが、上記で図3(a)や図4(a)を用いて説明したように、磁力線の曲線状の部分で磁場印加を行ってもよい。これにより、着磁ヨークを所定の角度に傾けて、さらに、磁力線の曲線状部分にて磁場印加することができるので、より細かく、より自在に顔料の配向を行うことができる。 In the above description, the magnetic field application is performed in the linear (or almost linear) portion of the magnetic field lines during the pigment orientation. However, the above description is made with reference to FIGS. 3 (a) and 4 (a). As described, the magnetic field application may be performed at the curved portion of the magnetic field lines. As a result, the magnetizing yoke can be tilted to a predetermined angle and a magnetic field can be applied at the curved portion of the lines of magnetic force, so that the pigment can be oriented more finely and freely.
また、上記説明では、顔料配向の際に、着磁ヨークを回転させるようにしたが、着磁ヨークを固定して、塗膜を設けた媒体自体を回転・移動するようにしてもよい。 In the above description, the magnetizing yoke is rotated when the pigment is oriented, but the magnetizing yoke may be fixed and the medium itself provided with the coating film may be rotated and moved.
〔第5の実施形態〕
本発明の第5の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
上記第1〜第4の実施形態では、基材に塗料を塗工して単一の塗工層を設けるものとしたが、本実施形態では、単一の基材上に、複数の塗工層を所定のパターン形状に形成することを特徴とする。すなわち、色調がそれぞれ異なる複数のパターンの塗工層を基材の同一面上に形成する(本実施形態は、第4の実施形態において図18(b)及び(c)を用いて説明した例の変形例である)。よって、本実施形態によれば、複数の塗工層毎に異なる色調変化が得られるので、一の媒体において複数の色調を実現することができる。
[Fifth Embodiment]
As a fifth embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
In the first to fourth embodiments, the coating material is applied to the base material to provide a single coating layer. However, in the present embodiment, a plurality of coatings are formed on a single base material. The layer is formed in a predetermined pattern shape. That is, a plurality of patterns of coating layers having different color tones are formed on the same surface of the substrate (this embodiment is an example described in FIGS. 18B and 18C in the fourth embodiment). This is a modification example). Therefore, according to this embodiment, since a different color tone change is obtained for each of the plurality of coating layers, a plurality of color tones can be realized in one medium.
本実施形態の意匠性媒体形成方法として、図21と図22とに示す2つの例について以下にそれぞれ説明する。 As examples of the designable medium forming method of the present embodiment, two examples shown in FIGS. 21 and 22 will be described below.
まず1つ目は、図21に示すように、意匠性を有する媒体(意匠性媒体)を形成する方法であって、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を所定のパターンに基材に塗工して第1の塗工層を形成する第1の塗工層形成ステップと(ステップS31)、基材に第1の塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、第1の塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS32)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、第1の塗工層を硬化させる第1の塗工層硬化ステップと(ステップS33)、を行った後、同じ基材において、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を所定のパターンに基材に塗工して第2の塗工層を形成する第2の塗工層形成ステップと(ステップS34)、基材に第2の塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、第2の塗工層中の顔料を配向させる第2の顔料配向ステップと(ステップS35)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、第2の塗工層を硬化させる第2の塗工層硬化ステップと(ステップS36)、を行うことを特徴とする。 First, as shown in FIG. 21, a method for forming a designable medium (designable medium) having a magnetic anisotropy with a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less. A first coating layer forming step of forming a first coating layer by applying a paint in which a pigment is dispersed in a resin in a predetermined pattern to form a first coating layer (step S31); The medium in which the working layer is formed is placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more, and a pigment orientation step for orienting the pigment in the first coating layer (Step S32), while the magnetic field is applied or the magnetic field is applied And after applying the first coating layer curing step (step S33) for curing the first coating layer after orienting the pigment, the mass magnetic susceptibility is 10 −6 m on the same substrate. the substrate 3 / kg or less of a pigment was dispersed in a resin coating material having a magnetic anisotropy in a predetermined pattern A second coating layer forming step of forming a second coating layer by coating (step S34), and a medium having the second coating layer formed on the substrate in a magnetic field of 0.3 Tesla or more. And a second pigment orientation step for orienting the pigment in the second coating layer (step S35), with the magnetic field applied or after applying the magnetic field to orient the pigment. And a second coating layer curing step (step S36) for curing the construction layer.
次に2つ目は、図22に示すように、意匠性を有する媒体(意匠性媒体)を形成する方法であって、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を所定のパターンに基材に塗工して第1の塗工層を形成する第1の塗工層形成ステップと(ステップS41)、同じ基材において、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を所定のパターンに基材に塗工して第2の塗工層を形成する第2の塗工層形成ステップと(ステップS42)と、第1の塗工層及び第2の塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、第1の塗工層及び第2の塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS43)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて両塗工層中の顔料を配向させた後に、第1の塗工層及び第2の塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS44)、を行うことを特徴とする。 Next, as shown in FIG. 22, the second method is a method for forming a designable medium (designable medium), which has a magnetic anisotropy with a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less. A first coating layer forming step of forming a first coating layer by coating a base material in a predetermined pattern with a paint in which a pigment having a resin is dispersed in a predetermined pattern (step S41); A second coating layer is formed by coating a base material in a predetermined pattern with a paint in which a pigment having magnetic anisotropy having a magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less is dispersed in a resin. The coating layer forming step (step S42) and the medium on which the first coating layer and the second coating layer are formed are placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more, and the first coating layer and the first coating layer A pigment orientation step for orienting the pigment in the coating layer 2 (step S43), with the magnetic field applied or with the magnetic field applied After to align the pigment of Ryonuriko layer, the first coating layer and the coating layer cured curing the second coating layer (step S44), and characterized by performing the.
上記2つの例において、第1及び第2の塗工層形成ステップで形成される複数の塗工層は、塗工層同士の少なくとも一部分が重なって塗工されてもよい。 In the above two examples, the plurality of coating layers formed in the first and second coating layer forming steps may be applied such that at least a part of the coating layers overlap each other.
また、上記において、第1及び第2の塗工層形成ステップで形成される複数の塗工層はそれぞれ、同一の塗料で形成されるようにしてもよいし、あるいは、顔料の種類及び顔料の割合のうち少なくとも1つが異なる塗料でそれぞれが形成されるようにしてもよい。 In the above, the plurality of coating layers formed in the first and second coating layer forming steps may be formed of the same paint, or the pigment type and the pigment You may make it each form with the coating material from which at least 1 differs among ratios.
なお、本実施形態において、塗工層形成ステップで形成される媒体の構成(基材、塗料、顔料)や、顔料配向ステップの磁場印加の方法及び磁場印加を行う装置、塗工層硬化ステップの紫外線照射の方法及び紫外線照射を行う装置などについては、上記第1〜第4の実施形態で説明したものを適用するものとし、ここでの説明は省略する。 In the present embodiment, the structure of the medium (base material, paint, pigment) formed in the coating layer forming step, the magnetic field application method and the magnetic field application device in the pigment orientation step, the coating layer curing step As the ultraviolet irradiation method and the apparatus for performing ultraviolet irradiation, those described in the first to fourth embodiments are applied, and description thereof is omitted here.
以下、本実施形態の意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体の具体例として、実施例8〜16について説明する。なお、以下の実施例8〜16で用いる各顔料については、表2で示したものである。 Hereinafter, Examples 8 to 16 will be described as specific examples of the designable medium forming method and the designable medium of the present embodiment. In addition, about each pigment used in the following Examples 8-16, it is shown in Table 2.
本実施例で使用する塗料の構成(配合)を以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
The composition (formulation) of the paint used in this example is shown below.
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight First, as shown in FIG. 20 (a), 5 mm line and space on a
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記塗料1と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は横磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
このようにして形成した本実施例の意匠性媒体は、縦磁場を与えた第1の塗工層60は小豆色になり、横磁場を与えた第2の塗工層70は小豆から青色になった。
In the designable medium of this example formed in this way, the
本実施例で使用する塗料1及び塗料2の構成をそれぞれ以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 3重量部
The configurations of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight <
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 3 parts by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記構成の塗料2と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
そして、第1の塗工層60と及び第2の塗工層70の両方に対して、同時に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、UV照射を行って顔料の配向を固定化した。つまり、本実施例では、第1の塗工層60の形成後には磁場を与えず、第2の塗工層70の形成後に、両塗工層60,70に同時に磁場を与える。
Then, a longitudinal magnetic field was simultaneously applied to both the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、塗料1で形成した第1の塗工層60と、塗料2で形成した第2の塗工層70とでは同じ小豆色でも濃淡に違いがあった。
The designable medium of the present example formed in this way has a difference in light and shade even in the same red bean color between the
本実施例で使用する塗料1及び塗料2の構成をそれぞれ以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 3重量部
The configurations of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight <
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 3 parts by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記構成の塗料2と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は横磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、実施例8よりも各ストライプパターン(第1の塗工層60及び第2の塗工層70)の色調が鮮明になった。
In the designable medium of this example formed in this way, the color tone of each stripe pattern (the
本実施例で使用する塗料1の構成を以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
The configuration of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記塗料1と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は斜めの磁場(第4の実施形態における図15及び図16参照)を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、垂直方向から見た場合は実施例8よりもストライプパターンの境界(第1の塗工層60と第2の塗工層70との境界)がはっきり見えないが、斜めから見ると実施例8と同じように見えるようになる。
The designable medium of this example formed in this way has a stripe pattern boundary (boundary between the
本実施例で使用する塗料1の構成を以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
The configuration of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記塗料1と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は曲線の磁場(第1の実施形態における図3及び図4参照)を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、垂直方向から見た場合は実施例8よりもストライプパターンの境界(第1の塗工層60と第2の塗工層70との境界)がはっきり見えないが、曲線磁場を与えた第2の塗工層70は、媒体を動かすと小豆色の中に青色部分が動いて見えた(正反射の位置になる部分だけが青色に見える)。
The designable medium of this example formed in this way has a stripe pattern boundary (boundary between the
本実施例で使用する塗料1及び塗料2の構成をそれぞれ以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Iriodin524(Merck) 1重量部
The configurations of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight <
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment Iriodin524 (Merck) 1 part by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記構成の塗料2と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は横磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、小豆色(第1の塗工層60)と褐色(第2の塗工層70)のストライプパターンになった。各塗工層中に分散しているパール顔料を電子顕微鏡で観察すると、磁場の方向を変えているにもかかわらず、どちらの顔料も縦方向に配向していた。 The designable medium of this example formed in this way was a striped pattern of red beans (first coating layer 60) and brown (second coating layer 70). When the pearl pigment dispersed in each coating layer was observed with an electron microscope, both pigments were oriented in the longitudinal direction despite changing the direction of the magnetic field.
本実施例で使用する塗料1及び塗料2の構成をそれぞれ以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Iriodin524(Merck) 1重量部
The configurations of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight <
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment Iriodin524 (Merck) 1 part by weight
まず、図20(a)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。
First, as shown in FIG. 20 (a), the
次に、図20(b)に示すように、PETシート5b上において、先に形成した第1の塗工層60の間にある未印刷部分61に、上記構成の塗料2と上記ストライプパターンの版を使って、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成した。
Next, as shown in FIG. 20B, on the
そして、第1の塗工層60と及び第2の塗工層70の両方に対して、同時に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、UV照射を行って顔料の配向を固定化した。つまり、本実施例では、第1の塗工層60の形成後には磁場を与えず、第2の塗工層70の形成後に、両塗工層60,70に同時に磁場を与える。
Then, a longitudinal magnetic field was simultaneously applied to both the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、小豆色(第1の塗工層60)と金属光沢(第2の塗工層70)とを有する赤色のストライプになった。各塗工層中に分散しているパール顔料を電子顕微鏡で観察すると、同じ磁場で配向させたにもかかわらず、顔料によって配向の方向が異なっていた。 The designable medium of this example formed in this way was a red stripe having a red bean color (first coating layer 60) and a metallic luster (second coating layer 70). When the pearl pigment dispersed in each coating layer was observed with an electron microscope, the orientation direction differed depending on the pigment, although it was oriented in the same magnetic field.
本実施例で使用する塗料1の構成を以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
The configuration of the
<
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight
まず、図20(c)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に横磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (c), the
次に、図20(d)に示すように、PETシート5b上において、上記塗料1と上記ストライプパターンの版を使って、先に形成された第1の塗工層60に直交するように5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20 (d), 5 mm so as to be orthogonal to the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、横磁場を与えた第1の塗工層60は小豆から青色になり、縦磁場を与えた第2の塗工層70は小豆色になった。塗工層が重なった部分80の色は、上に位置する第2の塗工層中の顔料が縦に配向しているので、下に位置する第1の塗工層の色である青みも見ることができた。
In the designable medium of this example formed in this way, the
本実施例で使用する塗料1及び塗料2の構成をそれぞれ以下に示す。
〈塗料1〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Iriodin524(Merck) 1重量部
〈塗料2〉
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 10重量部
顔料 Infinite R-08(資生堂) 1重量部
The configurations of the
<
UV resin UV flexonis (TOKA) 10 parts by weight Pigment Iriodin524 (Merck) 1 part by weight <
UV resin UV flexonics (TOKA) 10 parts by weight Pigment Infinite R-08 (Shiseido) 1 part by weight
まず、図20(c)に示すように、基材であるPETシート5b上に、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの版を用いて、上記構成の塗料1をシルク印刷で塗工し、5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第1の塗工層60を形成した。この第1の塗工層60に縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第1の塗工層60にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
First, as shown in FIG. 20 (c), the
次に、図20(d)に示すように、PETシート5b上において、上記構成の塗料2と上記ストライプパターンの版を使って、先に形成された第1の塗工層60に直交するように5mmのライン・アンド・スペースのストライプパターンの第2の塗工層70を形成し、この第2の塗工層70に対して、今度は縦磁場を与えてパール顔料の配向を行い、その後、第2の塗工層70にUV照射を行って顔料の配向を固定化した。
Next, as shown in FIG. 20 (d), on the
このように形成した本実施例の意匠性媒体は、第1の塗工層60は金属光沢の赤色となり、第2の塗工層70は小豆色となった。塗工層が重なった部分80の色は、上に位置する第2の塗工層中の顔料が縦に配向しているので、下に位置する第1の塗工層の色である赤色も見ることができた。
In the designable medium of this example formed in this way, the
以上説明したように、本発明の実施例8〜16によれば、第1の塗工層と第2の塗工層とにおいて、それぞれ異なる色調変化を実現することができた。 As described above, according to Examples 8 to 16 of the present invention, different color tone changes can be realized in the first coating layer and the second coating layer.
なお、上記実施例8〜16では、パターンをストライプパターンとしたが、これに限定されるもものではなく、例えば、第4の実施形態における図18(b)及び(c)のような文字や模様などでもよい。 In Examples 8 to 16, the pattern is a stripe pattern. However, the present invention is not limited to this. For example, characters such as those shown in FIGS. 18B and 18C in the fourth embodiment, It may be a pattern.
また、上記実施例8〜16では、媒体において、形成するパターンを2つ(第1の塗工層及び第2の塗工層)としたが、3つ以上の塗工層を形成するようにしてもよい。例えば、3つの塗工層を形成する場合は、図20(e)に示すように、図20(b)に示す媒体5において、さらに第3の塗工層90(「N」の文字)を所定の塗料を用いて形成し、第3の塗工層90の顔料を配向する。これにより、形成した3つの塗工層において、それぞれ異なる色調を得ることができる。
In Examples 8 to 16 described above, two patterns (first coating layer and second coating layer) are formed on the medium. However, three or more coating layers are formed. May be. For example, when three coating layers are formed, as shown in FIG. 20 (e), in the medium 5 shown in FIG. 20 (b), a third coating layer 90 (the letter “N”) is further added. It is formed using a predetermined paint, and the pigment of the
〔第6の実施形態〕
本発明の第6の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
従来、顔料が動きやすくなるように紫外線硬化樹脂として低い粘度(500mPa・s以下)のものが使用されていたため(例えば、特開平7−265786号公報参照)、磁場から媒体を外すと紫外線を照射する前に顔料が動いてしまうので、製造ラインによって意匠性媒体を形成することが困難であった。
[Sixth Embodiment]
As a sixth embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
Conventionally, an ultraviolet curable resin having a low viscosity (500 mPa · s or less) was used as an ultraviolet curable resin so that the pigment can move easily (see, for example, JP-A-7-265786). Since the pigment moves before the production, it is difficult to form a designable medium by the production line.
強磁場環境下では磁気異方性を有する材料であれば、常磁性体や反磁性体でも配向が可能となる。さらに配向させやすい条件の一つとして、塗料の粘度が挙げられる。500mPa・s以下の低粘度であれば、配向が容易となるが、磁場環境から媒体を外すと配向状態が崩れてしまう(配向状態を保持できない)。これとは逆に、塗料を高粘度にしてしまうと配向そのものが困難になってしまう(時間がかかる)。この点を解消するため、500mPa・s以下の低粘度の塗料にガラスビーズ等の微粒子を添加することによって、強磁場環境下から媒体を外してもある一定時間は元の状態を保持することが可能となり、製造ラインによる媒体形成が容易となる。 If the material has magnetic anisotropy in a strong magnetic field environment, even a paramagnetic material or a diamagnetic material can be oriented. One condition that facilitates the orientation is the viscosity of the paint. If the viscosity is 500 mPa · s or less, the orientation becomes easy, but if the medium is removed from the magnetic field environment, the orientation state is lost (the orientation state cannot be maintained). On the contrary, if the viscosity of the paint is increased, the alignment itself becomes difficult (it takes time). In order to eliminate this point, by adding fine particles such as glass beads to a low-viscosity paint of 500 mPa · s or less, the original state can be maintained for a certain time even if the medium is removed from the strong magnetic field environment. It becomes possible, and medium formation by a production line becomes easy.
よって、本実施形態では、上記第1〜第5の実施形態で用いる塗料に微粒子を含有させ、この塗料を塗工して塗工層を形成し、塗工層に磁場を印加して顔料を配向させ、塗工層を硬化させることを特徴とする。 Therefore, in this embodiment, the coating material used in the first to fifth embodiments contains fine particles, and this coating material is applied to form a coating layer, and a magnetic field is applied to the coating layer to apply the pigment. It is characterized by being oriented and curing the coating layer.
従って、本実施形態によれば、磁場によりほぼ垂直方向に配向した顔料が微粒子の隙間に入り込み、媒体を磁場から外してもある一定時間はそのままの状態が保持される。この一定時間内に磁場外で塗料を固化させるための工程を導入することができるので、製造ラインによる媒体の形成が容易となる。 Therefore, according to the present embodiment, the pigment oriented in the substantially vertical direction by the magnetic field enters the gap between the fine particles, and the state is maintained for a certain time even when the medium is removed from the magnetic field. Since a process for solidifying the paint outside the magnetic field can be introduced within this fixed time, it is easy to form a medium on the production line.
第6の実施形態の意匠性媒体の形成方法は上記第1の実施形態と同様である。すなわち、図6に示すように、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと(ステップS1)、基材に塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS2)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS3)、を行うことを特徴とする。本実施形態では、塗工層形成ステップS1で塗工層を形成する塗料の中に微粒子を添加したものを用いる点が第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態の意匠性媒体形成方法の詳細について説明する。 The method for forming the designable medium of the sixth embodiment is the same as that of the first embodiment. That is, as shown in FIG. 6, a coating material in which a pigment having a magnetic anisotropy having a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less is dispersed in a resin is applied to a substrate to form a coating layer. A coating layer forming step (step S1), a medium in which the coating layer is formed on the substrate is placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more, and a pigment orientation step for orienting the pigment in the coating layer (step S2). And a coating layer curing step (step S3) in which the coating layer is cured while the magnetic field is applied or after the pigment is oriented by applying the magnetic field. This embodiment is different from the first embodiment in that a coating material for forming a coating layer in the coating layer forming step S1 is added with fine particles. Hereinafter, details of the designable medium forming method of the present embodiment will be described.
本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、まず、塗工層形成ステップS1において、基材(例えば、樹脂、紙、セラミック等の非磁性体)5bの一方の面に対し、塗料を塗布して塗膜(塗工層)5aを形成し、媒体5を形成する(図1(a)参照)。この塗料は、マイカ・シリカ・アルミナなどの反磁性体材料を主成分とする光輝性顔料を無溶媒低粘度硬化型樹脂に均一に分散させた塗料であり、反磁性光輝性顔料は、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁化率と磁気異方性を有する。質量磁化率が10-6m3/kg以下のものとしては、常磁性体や反磁性体がある。また、この塗料の中に、所定方向に配向した顔料を所定時間維持するために、微粒子としてのガラスビーズ(直径10μm)を添加したものを用いる。
In the present embodiment, as in the first embodiment, first, in the coating layer forming step S1, a paint is applied to one surface of the base material (for example, a nonmagnetic material such as resin, paper, ceramic, etc.) 5b. Is applied to form a coating film (coating layer) 5a to form a medium 5 (see FIG. 1A). This paint is a paint in which a glitter pigment mainly composed of a diamagnetic material such as mica, silica, and alumina is uniformly dispersed in a solvent-free low-viscosity curable resin. It has a magnetic susceptibility and magnetic anisotropy of a rate of 10 −6 m 3 / kg or less. Examples of materials having a mass magnetic susceptibility of 10 −6 m 3 / kg or less include paramagnetic materials and diamagnetic materials. Moreover, in order to maintain the pigment oriented in a predetermined direction in the coating material for a predetermined time, use is made of glass paint (
塗膜5aが形成された媒体5の側断面図を図23に示す。図23に示すように、塗膜5a内には、ガラスビーズ9が添加されている。また、図23において、顔料(顔料成分)14は、磁場印加前なので、略水平状態となっている。
FIG. 23 shows a side sectional view of the medium 5 on which the
本実施形態ではガラスビーズの比重は顔料の比重より大きい場合を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラスビーズの比重が顔料の比重より小さくても等しくてもよい。また、塗膜5aの粘度は500mPa・s以下である。また、顔料としては、磁場の影響により配向するものであれば特に限定されない。
Although the specific gravity of the glass beads is larger than the specific gravity of the pigment in the present embodiment, the present invention is not limited to this, and the specific gravity of the glass beads may be smaller or equal to the specific gravity of the pigment. Moreover, the viscosity of the
次に、顔料配向ステップS2について以下に詳細を説明する。ここでの説明では、顔料の異方性磁化率が正(+)の値の場合とし、また、図23に示す媒体5を図1(c)に示す垂直磁場で印加する場合とする。 Next, details of the pigment orientation step S2 will be described below. In this description, it is assumed that the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment is a positive (+) value, and that the medium 5 shown in FIG. 23 is applied with a perpendicular magnetic field shown in FIG.
図1(c)に示すように、磁場(0.3T以上)を発生させるための電磁石の着磁ヨーク1,2間に、基板5bが下向きになるように水平に媒体5を配置する。塗膜5aの粘度が500mPa・s以下であり、ガラスビーズ9の比重が顔料の比重より大きい場合、塗膜5a形成後、時間の経過と共に、図24(a)に示すように、ガラスビーズ9の上に顔料14が折り重なるように沈む。
As shown in FIG. 1C, the
電磁石に通電することにより着磁ヨーク1,2間に磁力線が形成されると、着磁ヨーク1,2間には多数の磁力線3a〜3mが発生する(図1(c)参照)。そして、図24(b)に示すように、これらの磁力線群うち4本の磁力線3e、3f、3g、3hが媒体5を交差するように(図の縦方向に)透過すると、各顔料14が磁力線の方向(図中の各矢印方向)に配向する。
When magnetic lines of force are formed between the
塗工層5aの粘度が500mPa・s以下の低粘度であるため、各顔料14が動きやすい状態となり、磁力線3e、3f、3g、3hの方向に沿って各顔料14がそれぞれ即座に水平方向(横配向)から垂直方向に一斉に配向(縦配向)する。そして、図24(c)に示すように、各顔料14は垂直方向に配向することにより、ガラスビーズ9の隙間に突き刺さるような状態となる。
Since the viscosity of the
電磁石への通電を停止すると、着磁ヨーク1,2間の磁力線3a〜3mが消滅する。磁力線3e、3f、3g、3hが消滅すると、各顔料14は、重力の影響により不安定な垂直方向の配向から安定な水平方向の配向に戻ろうとする。しかし、上述したように、垂直方向に配向した各顔料14はガラスビーズ9間に挟まれているので、本実施形態では、これら各顔料14は、各ガラスビーズ9の間に挟まれて状態で、ある一定時間(例えば、約0.1〜30秒)保持されることになる。
When energization of the electromagnet is stopped, the magnetic lines of force 3a to 3m between the
このため、磁力線3e、3f、3g、3hによって配向した媒体5を磁力線3e、3f、3g、8hから外しても、ある一定時間だけ状態が保存されるので、塗工層硬化ステップS3として、塗膜5aに紫外線を照射して硬化させる工程を設けることができる。従って、本実施形態によれば、製造ラインによる媒体の形成が容易となる。
For this reason, even if the medium 5 oriented by the
上記説明では、塗工層中のガラスビーズが基材上に沈降した状態の時に磁場印加を行って顔料を配向させたが、他の例として、ガラスビーズの比重が顔料の比重よりも大きい場合は、媒体に磁場を印加しながら顔料及びガラスビーズを沈降させるようにしてもよい。これについて以下に説明する。 In the above description, the glass beads were oriented by applying a magnetic field when the glass beads in the coating layer were settled on the substrate, but as another example, when the specific gravity of the glass beads is larger than the specific gravity of the pigment May precipitate the pigment and the glass beads while applying a magnetic field to the medium. This will be described below.
図1(c)に示すように、基板5bが着磁ヨーク1,2間に配置された媒体5に磁力線3e、3f、3g、3hが交差するように(図の縦方向)磁場(0.3T以上)を印加すると、図25(a)に示すように、各顔料14は磁力線3e、3f、3g、3h(図1(c)参照)に沿って、縦方向に配向する。
As shown in FIG. 1C, the magnetic field (0...) Is such that the magnetic lines of
微粒子であるガラスビーズ9の比重が顔料14の比重より大きく、かつ、塗膜5aが500mPa・s以下の低粘度であるため、図25(b)に示すように、ガラスビーズ9が顔料14より先に基板5bに向かって沈降する。
Since the specific gravity of the
ガラスビーズ9が基板5b上に到達した後、顔料14も到達するが、顔料14は垂直方向に配向しているので、図25(c)に示すように、ガラスビーズ9の間の隙間に差し込むように沈降する。この状態で磁場を媒体5から外す(もしくは媒体5を磁場から外す)か、又は、電磁石の電源を切っても、顔料14はガラスビーズ9の間の隙間に差し込まれているので、顔料14がガラスビーズ9により支えられていることにより顔料14の配向が維持される。このため、ある一定時間(約0.1秒〜30秒)だけ状態が保存されるので、塗膜5aに紫外線を照射して硬化させる工程を設けることができる。従って、製造ラインによる媒体形成が容易となる。
After the
次に、ガラスビーズの比重が顔料の比重よりも小さい場合について説明する。
図1(c)に示すように、基板5bが着磁ヨーク1,2間に配置された媒体5に磁力線3e、3f、3g、3hが交差するように(図の縦方向)磁場(0.3T以上)を印加すると、図26(a)に示すように、各顔料14は磁力線3e、3f、3g、3h(図1(c)参照)に沿って、縦方向に配向する。
Next, the case where the specific gravity of the glass beads is smaller than the specific gravity of the pigment will be described.
As shown in FIG. 1C, the magnetic field (0...) Is such that the magnetic lines of
顔料14の比重がガラスビーズ9の比重より大きく、かつ、塗膜5aが500mPa・s以下の低粘度であるため、図26(b)に示すように、顔料14がガラスビーズ9より先に基板5bに向かって沈降する。
Since the specific gravity of the
顔料14が基板5b上に到達した後、ガラスビーズ9も到達するが、顔料14は垂直方向に配向しているので、図26(c)に示すように、ガラスビーズ9は顔料14の間の隙間に差し込むように沈降する。この状態で磁場を媒体5から外す(もしくは媒体5を磁場から外す)か、又は、電磁石の電源を切っても、顔料14はガラスビーズ9の間の隙間に差し込まれているので、顔料14がガラスビーズ9により支えられていることで顔料14の配向が維持されている。このため、ある一定時間(約0.1秒〜30秒)だけ状態が保存されるので、塗膜5aに紫外線を照射して硬化させる工程を設けることができる。従って、製造ラインによる媒体形成が容易となる。
After the
以下、本実施形態の意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体の具体例として、実施例17,18について説明する。なお、以下の実施例17,18で用いる各顔料については、表2で示したものである。 Hereinafter, Examples 17 and 18 will be described as specific examples of the designable medium forming method and the designable medium of the present embodiment. The pigments used in Examples 17 and 18 below are those shown in Table 2.
PETシート上にワイヤーバー#34で塗工し、ぬれた状態のまま強磁場(例えば5T)環境下に5分間さらし、図1(b)に示す水平磁場で磁場印加し、顔料を縦配向させた。
その後、着磁ヨーク1,2間でUV照射を行い固定化させたもの ……A
着磁ヨーク1,2間から取り出し、1分間放置し固定させたもの ……B
ワイヤーバー塗工した後、すぐに固定化(ブランク) ……C
上記、A、B、Cにおける顔料の配向状態を観察した。
Coated with PET
After that, UV was irradiated between the
Taken from between the
Immediately after coating the wire bar (blank) …… C
The orientation states of the pigments in A, B, and C were observed.
以下に示した材料を用いて媒体5を形成し評価した。
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 5重量部
顔料 Iriodin524(Merck) 1重量部
微粒子 ガラスビーズEMB−5(Potters-Ballotini) 1重量部
The
UV resin UV flexonics (TOKA) 5 parts by weight Pigment Iriodin524 (Merck) 1 part by weight Fine glass beads EMB-5 (Potters-Ballotini) 1 part by weight
PETシート上にワイヤーバー#34で塗工し、ぬれた状態のまま強磁場(例えば5T)環境下に5分間さらし、図1(b)に示す水平磁場で磁場印加し、顔料を縦配向させた。
その後、着磁ヨーク1,2間でUV照射を行い固定化させたもの ……A
着磁ヨーク1,2間から取り出し、1分間放置し固定させたもの ……B
ワイヤーバー塗工した後、すぐに固定化(ブランク) ……C
上記、A、B、Cにおける顔料の配向状態を観察した。
Coated with PET
After that, UV was irradiated between the
Taken from between the
Immediately after coating the wire bar (blank) …… C
The orientation states of the pigments in A, B, and C were observed.
以下に示した材料を用いて媒体5を形成し評価した。
UV樹脂 UVフレキソニス(TOKA) 5重量部
顔料 Iriodin524(Merck) 1重量部
The
UV resin UV flexonics (TOKA) 5 parts by weight Pigment Iriodin524 (Merck) 1 part by weight
実施例17、18についての結果を表5に示す。
金属光沢(赤)…顔料が横配向している状態(強磁場の影響が無く、重力の影響で通常なり得る配向状態)
The results for Examples 17 and 18 are shown in Table 5.
Metallic luster (red): State in which the pigment is laterally oriented (alignment state that is not affected by a strong magnetic field and can be normally affected by gravity)
以上説明したように、本実施形態によれば、低粘度塗料に微粒子を添加することによって、磁場によりほぼ垂直方向に配向した顔料が微粒子の隙間に入り込み、磁場環境下で配向させた状態を環境外に出した場合でも、ある一定時間保持し続けることが可能となる。この一定時間内に磁場外で塗料を固化させるための工程を導入することができるので、製造ラインによる媒体の形成が容易となる。 As described above, according to the present embodiment, by adding fine particles to the low-viscosity paint, the pigment oriented in the substantially vertical direction by the magnetic field enters the gaps between the fine particles, and the state in which the pigment is oriented in a magnetic field environment is Even when going out, it can be kept for a certain period of time. Since a process for solidifying the paint outside the magnetic field can be introduced within this fixed time, it is easy to form a medium on the production line.
〔第7の実施形態〕
本発明の第7の実施形態として、意匠性媒体形成方法及び意匠性媒体について説明する。
上記第3の実施形態において、強磁性体を用いた磁場印加によりパターンが形成される理由は、磁力線が強磁性体領域に引き込まれる現象が起こるためである。これについて、図27を参照して説明する。例えば、アルファベットの「L」文字型のパターンの強磁性体領域を有する磁性部材を媒体に隣接させ、図8(a)に示す水平磁場のAの位置に媒体を配置し、図27(a)の上面図に示すように、直線状の磁力線gをL字の縦長の線部分に直交させることにより、L字型の強磁性体領域4aの顔料を配向させる。ここで、直線状の磁力線gは、図27(b)に示すように、強磁性体領域4aに引き込まれる現象が起こる。この現象は、磁力線が強磁性体領域に対して直交している部分で強く現われる一方で、磁力線が強磁性体領域に対して水平となる部分では磁力線の歪みが少なく、現われない。この現象により、塗工層5a上に形成されるL字型のパターン34は、図27(c)に示すように、磁力線gと直交した部分34a(及び34bの両端の部分)はコントラストが強く出る一方で、磁力線gと水平に重なった部分34bはコントラストが弱く出る。よって、図27(c)に示す意匠性媒体30において、L字型のパターン34は、完全な形で形成されない。
[Seventh Embodiment]
As a seventh embodiment of the present invention, a designable medium forming method and a designable medium will be described.
In the third embodiment, the reason why the pattern is formed by applying a magnetic field using a ferromagnetic material is that a phenomenon that magnetic lines of force are drawn into the ferromagnetic material region occurs. This will be described with reference to FIG. For example, a magnetic member having a ferromagnetic region of an alphabetic “L” character pattern is placed adjacent to the medium, the medium is disposed at a position A of the horizontal magnetic field shown in FIG. 8A, and FIG. As shown in the top view of FIG. 5, the pigment of the L-shaped
以上の説明から、所定のパターンを有する強磁性体を媒体に隣接させた状態で磁場をかけて顔料を配向させる場合、強磁性体のパターンの形状によっては、コントラストの強い部分と弱い部分とが現われ、視認性が低くなってしまうという問題がある。特に、パール顔料は色調が淡いものが多いため、コントラストが均一化されないと、パターンを正確に認識できない。本実施形態の意匠性媒体形成方法は、このような課題を解決する。 From the above description, when a ferromagnetic material having a predetermined pattern is adjacent to a medium and a pigment is oriented by applying a magnetic field, there are strong and weak portions depending on the shape of the ferromagnetic material pattern. It appears and there is a problem that visibility becomes low. In particular, since many pearl pigments have a light color tone, the pattern cannot be accurately recognized unless the contrast is uniform. The designable medium forming method of the present embodiment solves such a problem.
本実施形態の意匠性媒体形成方法は、上記第3の実施形態と同様である。すなわち、図11に示すように、質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと(ステップS11)、基材に塗工層を形成した媒体に、強磁性体もしくは強磁性体を含んだ塗料によって形成された所定のパターンを有するパターン部材(磁性部材)を隣接させた状態で0.3テスラ以上の磁場の中に置き、塗工層中の顔料を配向させる顔料配向ステップと(ステップS12)、磁場をかけたまま、又は、磁場をかけて顔料を配向させた後に、塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと(ステップS13)、を行うことを特徴とする。本実施形態では、顔料配向ステップS2における磁場のかけ方が第3の実施形態と異なる。以下、本実施形態の意匠性媒体形成方法の詳細について説明する。 The designable medium forming method of the present embodiment is the same as that of the third embodiment. That is, as shown in FIG. 11, a coating layer in which a pigment having a magnetic anisotropy of 10 −6 m 3 / kg or less is dispersed in a resin is applied to a substrate to form a coating layer. A coating layer forming step (step S11), and a pattern member (magnetic member) having a predetermined pattern formed by a ferromagnetic material or a paint containing a ferromagnetic material on a medium on which a coating layer is formed on a substrate. Place in a magnetic field of 0.3 Tesla or more in a state of being adjacent to each other, and a pigment orientation step for orienting the pigment in the coating layer (Step S12), or while applying the magnetic field or applying the magnetic field, orient the pigment Then, a coating layer curing step of curing the coating layer (step S13) is performed. In the present embodiment, the method of applying a magnetic field in the pigment orientation step S2 is different from that in the third embodiment. Hereinafter, details of the designable medium forming method of the present embodiment will be described.
まず、本実施形態の意匠性媒体形成方法においても、基材に塗料を塗工して塗工層を形成した媒体を形成するが、図11に示す塗工層形成ステップS11は、上記第1の実施形態又は第2の実施形態の塗工層形成ステップS1と同様であるので、ここでの説明は省略する。 First, also in the designable medium forming method of the present embodiment, a medium in which a coating layer is formed by applying a paint to a base material is formed. The coating layer forming step S11 shown in FIG. Since this is the same as the coating layer forming step S1 of the second embodiment or the second embodiment, description thereof is omitted here.
次に、図11の顔料配向ステップS12について以下に詳細を説明する。なお、図8において、上記第1の実施形態の図1や図4(a)と同じ部分には同一符号を付すものとし、それらの説明は省略する。また、以下の説明は、顔料の異方性磁化率が正(+)の値であり、鱗片状光輝性顔料を含む塗料を基材5bに塗工して塗膜5aを設け、媒体5(図1(a)参照)を形成した後(図11の塗工層形成ステップS11の後)、この媒体5を水平磁場で磁磁場印加した場合を例とする。また、磁場印加の際に媒体5に隣接させる磁性部材4は、少なくとも一方の面(図の上面)に強磁性体領域4aがL字型のパターン形状(図27(a)参照)に形成されたものである。
Next, details of the pigment orientation step S12 of FIG. 11 will be described below. In FIG. 8, the same parts as those in FIG. 1 and FIG. 4A of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. In the following description, the anisotropic magnetic susceptibility of the pigment is a positive (+) value, and a coating containing a scaly glittering pigment is applied to the
顔料配向ステップS12では、図8(a)に示すように、磁力線3a〜3mのうち直線状の磁力線3gの位置(図中の矢印Aが指す位置)に、磁性部材4を非磁性体(図示せず)で支持して配し、この磁性部材4の上に媒体5を配置し、0.3T(Tはテスラ)以上、好ましくは1T以上で磁場印加する。この磁場印加の際、本実施形態では、図28(a)及び(b)に示すように、直線状の磁力線3gに対して、媒体5を所定の角度傾けた状態にし、磁場を形成する磁力線3gと、強磁性体領域4a(L字型のパターン)を構成する直線部分(図28(b)の34a及び34b)とが水平な状態で重ならないようにする。これにより、塗膜5aに形成されるL字型のパターンのどの部分にも磁力線3gの歪みを発現させることができる。
In the pigment orientation step S12, as shown in FIG. 8 (a), the magnetic member 4 is placed at the position of the linear
そして、顔料配向ステップS12において、媒体5に磁場をかけたまま、又は、媒体5に磁場をかけて顔料14を配向させた後、紫外線照射によって塗膜5aを硬化させる塗工層硬化ステップS13を行う。以上のステップS11〜S13により、図28(c)に示すように、本実施形態の意匠性媒体30が形成される。このようにして形成された意匠性媒体30には、媒体表面に磁性部材4のL字型のパターン(模様)が反映され、コントラストが均一化されたL字型のパターン34が形成される。
In the pigment orientation step S12, the coating layer curing step S13 for curing the
なお、上記説明では、直線のみで構成されたL字型のパターンを例としたが、本実施形態の意匠性媒体形成方法は、曲線を含むパターンにも適用できる。 In the above description, an L-shaped pattern composed only of straight lines is taken as an example, but the designable medium forming method of the present embodiment can also be applied to a pattern including a curve.
また、上記説明では、顔料配向ステップS12において、媒体自体を傾けるようにしたが、磁場をかける装置を傾けるようにしてもよい。 In the above description, the medium itself is tilted in the pigment orientation step S12, but the apparatus for applying a magnetic field may be tilted.
以上説明したように、本実施形態によれば、顔料配向ステップで塗工層に磁場をかける際、磁場を形成する磁力線と、磁性部材によって塗工層に形成されるパターンを構成する直線部分及び曲線部分とが水平にならないようにし、そのパターンのどの部分にも磁力線の歪みを発現させることにより、塗工層上に形成されるパターンのコントラストを均一化させることができ、視認性を向上させることが可能となる。 As described above, according to the present embodiment, when a magnetic field is applied to the coating layer in the pigment orientation step, the magnetic force lines that form the magnetic field, the linear portions that form the pattern formed on the coating layer by the magnetic member, and By preventing the curve part from becoming horizontal and causing distortion of the magnetic field lines in any part of the pattern, the contrast of the pattern formed on the coating layer can be made uniform, improving visibility. It becomes possible.
以上、本発明の各実施形態及び各実施例について説明したが、各実施形態及び各実施例は任意に組み合わせることも可能である。 As mentioned above, although each embodiment and each Example of this invention were described, each embodiment and each Example can also be combined arbitrarily.
本発明は、塗膜面に周囲と異なる微細な色調あるいは模様、図形、文字等のパターンの形成を行うことに利用が可能である。 INDUSTRIAL APPLICABILITY The present invention can be used for forming a fine color tone or a pattern such as a pattern, a figure, or a character different from the surroundings on the coating film surface.
1、2 着磁ヨーク
3a〜3m 磁力線
4、40 磁性部材
4a、40a 強磁性体領域
4b、40b 非強磁性体領域
5、50 媒体
5a 塗膜(塗工層)
5b 基材
5c 透明基材
6a ロール部(送り出し部)
6b ロール部(巻き取り部)
7 塗工部
8 UV照射部
9 微粒子(ガラスビーズ)
10 顔料が垂直に配向された塗膜
11 顔料が水平に配向された塗膜
12 顔料が左斜めに配向された塗膜
13 顔料が右斜めに配向された塗膜
14、14a、14b、14c、14d 顔料成分
15 媒体表面の背景塗膜
16、17、18、19 媒体表面の文字塗膜
20、21、22、23 媒体表面の黒正方形塗膜
24、25、26、27 媒体表面の白正方形塗膜
30 意匠性媒体
31、33 光沢
32 パターン部分(11本の平行直線)
34 パターン部分(L字型)
34a L字型のパターンの縦線部分
34b L字型のパターンの横線部分
60 第1の塗工層
61 未印刷部分
70 第2の塗工層
80 第1の塗工層と第2の塗工層とが重なった部分
90 第3の塗工層
1, 2 Magnetized yoke 3a-3m
5b base material 5c
6b Roll part (winding part)
7
DESCRIPTION OF
34 Pattern part (L-shaped)
34a Vertical line portion of L-shaped
Claims (2)
質量磁化率が10-6m3/kg以下の磁気異方性を有する顔料を樹脂に分散させた塗料を基材に塗工して塗工層を形成する塗工層形成ステップと、
前記基材に前記塗工層を形成した媒体を0.3テスラ以上の磁場の中に置き、前記塗工層中の前記顔料を配向させる顔料配向ステップと、
前記磁場をかけたまま、又は、前記磁場をかけて前記顔料を配向させた後に、前記塗工層を硬化させる塗工層硬化ステップと、を含み、
前記顔料配向ステップは、
強磁性体を含んだ塗料によって形成された所定のパターンを有し、
前記強磁性体を含んだ塗料によって形成された強磁性体領域と、非強磁性体で形成された非強磁性体領域と、を有する磁性部材を、前記塗工層の所定部分に隣接させて磁場をかけ、
前記塗工層形成ステップで形成された塗工層の所定部分毎に、前記顔料を所定方向に配向させることを特徴とする意匠性媒体形成方法。 A designable medium forming method for forming a medium having designability,
A coating layer forming step of forming a coating layer by applying a coating material in which a pigment having a magnetic anisotropy of 10 −6 m 3 / kg or less in a resin is dispersed in a resin to form a coating layer;
A medium in which the coating layer is formed on the substrate is placed in a magnetic field of 0.3 Tesla or more, and a pigment orientation step for orienting the pigment in the coating layer;
A coating layer curing step for curing the coating layer while applying the magnetic field or after orienting the pigment by applying the magnetic field, and
The pigment orientation step includes
Having a predetermined pattern formed by a paint containing a ferromagnetic material ;
A magnetic member having a ferromagnetic region formed of a paint containing the ferromagnetic material and a non-ferromagnetic region formed of a non-ferromagnetic material is adjacent to a predetermined portion of the coating layer. Apply a magnetic field,
The designable medium forming method, wherein the pigment is oriented in a predetermined direction for each predetermined portion of the coating layer formed in the coating layer forming step.
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