JP5286856B2 - 車体構造体、車両用ルーフおよびルーフインナパネル - Google Patents
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Description
<第1実施形態>
本発明者達は、車室内にこもる音に着目して、車室内における種々の場所における音圧を測定した。その結果、ルーフ(屋根)の部分で、音圧が比較的大きくなっていることを検知した。そこで、このルーフに吸音構造体を設けることに着目した。
(1−1−1)車両
図1は、本発明の第1実施形態に係る4ドアセダン形の車両100を示す斜視図である。この車両100は車体構造体の基台となるシャーシ110に対してボンネット101、4枚のドア102、トランクドア103が開閉可能に取り付けられる。
図2は、シャーシ110を模式的に示す図である。シャーシ110はベース111と、このベース111から上側に延びる一対のフロントアウタパネル112・センタアウタパネル113・リアアウタパネル114と、アウタパネル112,113,114によって支えられるルーフアウタパネル120と、車両100内を車室105とエンジン室106とに分けるエンジン仕切隔壁115と、車室105と荷室107とに分けるトランク仕切隔壁116とを有する。
また、ルーフアウタパネル120とルーフインナパネル130によってルーフ140を構成する。
本実施形態の特徴は、箱形の板吸音体10を前席(運転席・助手席)上のルーフ140に設けたことにある。なお、図3には、板吸音体10を1個しか図示していないが、実際には、図1に示すように、形状の異なった4個の板吸音体10をルーフ140に設けるようにしている。
ルーフ140は、シャーシ110の一部をなすルーフアウタパネル120と、このルーフアウタパネル120にクリップ止め等によって取り付けられるルーフインナパネル130とを具備する。
ルーフアウタパネル120は、ルーフ140の外形をなす隔壁部121と、この隔壁部121を強化するため、車幅方向に延びる略「コ」字状の梁部122とを有する。また、隔壁部121の外周側には、ルーフインナパネル130を取り付けるためのパネル取付孔(図示せず)が複数個穿設され、梁部122には、板吸音体10を取り付けるための吸音体取付孔123が穿設される(図3、参照)。
芯材131には、前席(運転席・助手席)の位置に矩形状の挿通孔132Aが穿設され、表面材138のうちこの挿通孔132Aに対向する部分が音圧透過部139Aとなり、この音圧透過部139Aを介して板吸音体10を車室105内に開放させる。なお、本実施形態では、音圧透過部139Aは、ルーフ140前面において音圧が高くなる位置となる。
次に、板吸音体10の構造について説明する。
板吸音体10は、開口部12を有する矩形状の筐体11と、開口部12を閉塞する振動板13と、筐体11内に画成される空気層14と、を具備する。筐体11は合成樹脂材料(例えば、ABS樹脂)によって形成され、振動板13は高分子化合物(例えば、無機充填材を含むポリオレフィン系シート)によって形成される。本発明においては、振動板13は、弾性を有する素材を膜状に形成してもよい。
ここで、板吸音体10の設定条件について説明する。
一般に、板状または膜状の振動体と空気層により音を吸収する吸音構造について、減衰させる周波数は、振動体の質量成分(マス成分)と空気層のバネ成分とによるバネマス系の共振周波数によって設定される。空気の密度をρ0[kg/m3]、音速をc0[m/s]、振動体の密度をρ[kg/m3]、振動体の厚さをt[m]、空気層の厚さをL[m]とすると、バネマス系の共振周波数は数1の式で表される。
空気の密度ρ0 ;1.225[kg/m3]
音速c0 ;340[m/s]
振動体の密度ρ ;1440[kg/m3]
振動体の厚さt ;0.00085[m]
空気層の厚さをL ;0.03[m]
筐体の長さa ;0.3[m]
筐体の長さb ;0.3[m]
振動体のヤング率E ;0.4[GPa]
ポアソン比をσ ;0.4
モード次数 ;p=q=1
本実施例による板吸音体10においては、車室105内にこもる音が音圧透過部139Aを通して振動板13に伝達され、この振動板13を振動させる。この振動により、車室105内の音波エネルギーが機械エネルギーとして消費されて吸音を行う。例えば、板吸音体10の設定を上記パラメータの数値に設定することにより、ロードノイズのような低周波数の音(車室105内の固有振動に対応した音圧が局所的に高くなる音の周波数(500Hz以下))を効率良く吸音することができる。
ここで、比較的低い周波数とは、車室内の固有振動のうちその振動数が最も低い周波数である基本振動の周波数(通常の車室では約80Hz)と、当該車室が拡散音場とみなせる周波数帯域(通常の車室では約500Hz以上の帯域)との間の周波数帯域であって、当該車室において離散的にモードがあるとみなせる周波数をいう。
具体的には、板吸音体10は、図1に示すように、その筐体11の大きさの異なった板吸音体10を配置する。各板吸音体10の筐体11の大きさは以下のようになる。
板吸音体10aの筐体:300mm×200mm×30mm
板吸音体10bの筐体:200mm×200mm×30mm
この図4に示すように、周波数160〜315Hzの範囲において、騒音レベルが0.3〜1.0dB低減され、騒音(ロードノイズ等)が集中する低い周波数における音を吸音できる結果が得られた。
これにより、タイヤ音等のロードノイズに適した共振周波数を有する板吸音体10を配置することができ、吸音される周波数の範囲を広げることができ、より確実に吸音を行うことができる。
ルーフインナパネル130の芯材131には、後部座席の位置に矩形状の挿通孔132Bが穿設され、表面材138のうちこの挿通孔132Bに対向する部分が音圧透過部139Bとなり、この音圧透過部139Bを介して板吸音体10を車室105内に開放させる。
その実験結果は図6のようになり、このグラフは、後部右席における音圧を示した周波数特性であり、実線が吸音構造体なし、点線が吸音構造体有りを示している。
この図6に示すように、図4と同様に、周波数160〜315Hzの範囲において、騒音レベルが0.8〜1.0dB低減され、騒音(ロードノイズ等)が集中する低い周波数における音を吸音できる結果が得られた。
本発明は、前述した第1実施形態の構成に限らず、種々の対応が可能である。以下の変形例では、板吸音体10の取付構造について説明している。また、以下の変形例では、板吸音体10のルーフ140への取付位置は、前席,後部座席のいずれでもよいため、前席の挿通孔132Aおよび音圧透過部139A、後部座席の挿通孔132Bおよび音圧透過部139Bと区別せずに、挿通孔132および音圧透過部139を用いる。
この変形例による構成は、図7に示すように、矩形状の挿通孔132に代えて、複数個の小径な連通孔133,133,…を、ルーフインナパネル130の芯材131に穿設したものである。そして、表面材138のうちこの各連通孔133に対向する部分が音圧透過部139となる。
以下の変形例は、ルーフインナパネル130に板吸音体10を設けた例を示す。このため、ルーフインナパネル130のみ図示する。
この変形例による構成は、ルーフインナパネル130に板吸音体10を設ける一例である。具体的には、図8に示すように、ルーフインナパネル130の芯材131に車室105側に開口する矩形状の凹部134を設け、この凹部134内に板吸音体10を挿入する。凹部134の底部に吸音体取付孔135を穿設する。板吸音体10の取付突起15が吸音体取付孔135に挿入されることにより、板吸音体10は、凹部134内に固定される。
この変形例による構成は、ルーフインナパネル130に板吸音体10を設ける一例であり、ルーフインナパネル130の一部を板吸音体10とする例である。具体的には、図9に示すように、ルーフインナパネル130の芯材131に形成した矩形状の凹部134の開口部134Aに直接振動板13を固着し、凹部134と、振動板13と、凹部134および振動板13によって画成される空気層14とによって板吸音体10Aを構成する。
この変形例による構成は、ルーフインナパネル130に板吸音体10を設ける一例であり、図10に示すように、ルーフインナパネル130の芯材131に車室105側に開口する矩形状の貫通孔136を穿設し、この貫通孔136を塞ぐように板吸音体10がルーフアウタパネル120側から接着剤等で固定される。
この変形例による構成は、ルーフインナパネル130に板吸音体10を設ける一例であり、図11に示すように、ルーフインナパネル130の芯材131に矩形状の貫通孔136を穿設し、前記段部136Aに係合する鍔部11Aを板吸音体10の筐体11に形成する。鍔部11Aに取付孔11B、芯材131に取付突起136Aを形成し、取付孔11Bに取付突起136Aを挿入することにより、板吸音体10をルーフインナパネル130に固定する。
なお、鍔部11Aに取付突起を形成し、段部136Aに取付孔を穿設して、各部位を係合させることで固定しても、鍔部11Aと段部137Aとを接着剤等によって固定してもよい。
この変形例による構成は、ルーフアウタパネル120に板吸音体10を設ける一例であり、ルーフアウタパネル120の一部を板吸音体10とする例である。具体的には、図12に示すように、ルーフアウタパネル120に形成した矩形状の凹部124の開口部124Aに直接振動板13を固着し、筐体となる凹部124と、振動板13と、凹部124および振動板13によって画成される空気層14とによって板吸音体10Bを構成する。
一方、ルーフインナパネル130の芯材131には、車室105側に開口する矩形状の貫通孔136が穿設され、この貫通孔136の周囲には板吸音体10に向けて延びる角柱状の筒部136Aが形成される。この貫通孔136および筒部136Aは、車室105内の音圧を板吸音体10Bに導く。
この変形例による構成は、ルーフアウタパネル120の一部を板吸音体10とする例である。具体的には、図13に示すように、ルーフ140の隔壁部121に形成された梁部122に矩形状の凹部125を形成し、この凹部125の開口部125Aに直接振動板13を固着し、筐体となる凹部125と、振動板13と、凹部125および振動板13によって画成される空気層14とによって板吸音体10Cを構成する。
一方、ルーフインナパネル130の芯材131には、車室105側に開口する矩形状の貫通孔136が穿設される。この貫通孔136は、車室105内の音圧を板吸音体10Cに導く。
本発明による構成は、上記実施形態および変形例(1−3−1)〜(1−3−7)に限らず、ルーフ140に板吸音体10が設けられる構造であれば、他の構造であってもよい。
また、変形例(1−3−2)〜(1−3−5)にあっては、ルーフインナパネル130に板吸音体10を備える構成となっているため、ルーフアウタパネル120に板吸音体10を取り付けるための構造を形成する必要がないため、既に一度組み上がった車両100であっても、ルーフインナパネル130を交換することで、上記効果を得ることができる。
また、板吸音体10の構成は、矩形状の筐体11、筐体11の開口部12を閉塞する振動板13と、筐体11内に画成される空気層14と、を具備する構成としたが、本発明による筐体の形状は矩形状に円形状、多角形状であっても、振動板13に対して振動条件を変更するための集中質量を、振動板13の中央部に設けるようにしてもよい。
シミュレートの結果を見ると、300〜500[Hz]の間と、700[Hz]付近において吸音率が高くなっている。
次に、本発明による第2実施形態について説明する。本実施形態の特徴は、ルーフに設けられる吸音構造体に管吸音体を用いた点にある。なお、前述した第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図15は、第2実施形態に係る4ドアセダン形の車両100を示す斜視図である。この車両100のルーフ140には、管吸音体30が設けられる。
この管吸音体30は、図16に示すように、長さの異なる複数本のパイプ31(31−1〜31−9)を横一列に並べて、相互に連結、或いは別途専用の部材で相互に連結させて一体に構成されている。各パイプ31は、所定の肉厚(例えば、約2mm)および所定の内径(例えば、直径60mm)を有する合成樹脂製等の断面円形の直線状剛性パイプで構成される。各パイプ31の一端部は閉じられて閉塞部32となり、他端部は開かれて開口部33となる。開口部33の位置は各パイプ31で一列に揃えられることにより、開口部33同士が隣接して配置される。本実施形態の場合には、管吸音体30は、ルーフ140のうち前席(運転席・助手席)の頭上位置に各パイプ31の開口部33が配置されるように取り付けられる。
ここでは、空洞の長さL(=パイプの長さ)が0.85m,0.68m,0.53mの3種類のパイプが用いられており、これらはそれぞれ100Hz,125Hz,160Hz(つまり1/3オクターブバンドピッチ)を中心に吸音する(音速=340m)。
各パイプ31の開口部33のネック部分(開口部33またはその近傍)は、グラスウール、クロス、ガーゼ等の通気性を有する流れ抵抗材(流れ抵抗を有する材料)34で塞がれている。
次に、管吸音体30による吸音原理について説明する。
図17は、図16に示す管吸音体30のうち隣接する2本のパイプ31−j,31−kを示したものである。各パイプ31−j,31−kの空洞の長さをL1,L2とする。車室105内の音波は、開口部33−j,33−kから空洞内に入射され、他端の閉塞部32−j,32−kで反射されて、開口部33−j,33−kから再び室内に放出される。このとき、空洞の長さL1,L2の4倍に相当する波長λ1,λ2(L1=λ1/4,L2=λ2/4)の音波が定在波S1,S2を作り、振動を繰り返すうちに空洞の内壁面での摩擦や開口部33−j,33−kでの空気粒子間の粘性作用により、エネルギーを消費し、この波長λ1,λ2を中心に吸音が行なわれる。例えば、L1=1.35m、L2=0.53mとすると、λ1=5.4m、λ2=2.12mとなり、それぞれで吸音される音波の中心の周波数f1,f2は、f1=63Hz、f2=160Hzとなる。
0.85 0.68 111
0.85 0.53 123
0.68 0.53 140
これによれば、パイプ31−1〜31−9単体での吸音(100,125,160Hzが中心)とあわせて約100〜160Hzの範囲で平均的に吸音力が得られることになる。
このように、ルーフ140に管吸音体30を設けることにより、荷室107からトランク仕切隔壁116を抜けてリアガラス117で反射されたタイヤ音等の比較的周波数の低いロードノイズは、ルーフ140に設けられた管吸音体30により効率良く吸音される。この結果、車室105内の静粛感を高めることができる。
次に、本発明による第3実施形態について説明する。本実施形態の特徴は、ルーフ140に設けられる吸音構造体にヘルムホルツ吸音体を用いた点にある。なお、前述した第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
この式から、開口45A,45Bの横断面積S又は有効長さLe、即ち、管状部材43A,45Bの内径d又は長さLを変えることによって、共鳴周波数f0を調整でき、これにより、周波数の異なる音を減音できることが分かる。
さらに、ヘルムホルツ吸音体40では、管状部材43を2本とした場合を例示したが、本発明はこれに限らず、1本或いは3本以上であってもよい。要は、ヘルムホルツ吸音体40は、管状部材43の内径d又は長さLによって吸音する周波数が設定されるため、周波数に応じて適宜設定されればよい。
次に、本発明による第4実施形態について説明する。本実施形態の特徴は、ルーフに設けられる吸音構造体に板吸音体および管吸音体を用いた点にある。なお、前述した第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
このように、ルーフインナパネル130に板吸音体10および管吸音体30を設けることにより、第1実施形態および第2実施形態で述べたように、板吸音体10および管吸音体30によって、例えばロードノイズ等を効率良く吸音させることができ、車室105内の静粛感を高めることができる。
しかも、2種類の吸音体10,30を用いることにより、吸音効率を前記各実施形態よりも高めることができる。
以上、本発明による実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の様々な形態で実施可能である。
Claims (13)
- 車両の支柱に支えられたルーフと、
前記ルーフに設けられ、音圧駆動によって吸音を行う吸音構造体と、を具備し、
前記吸音構造体は、
振動板と、該振動板の背後に画成される空気層と、を有する板吸音体、
閉空間と、この閉空間と外部とを連通する管状部材と、を有するヘルムホルツ吸音体、
の吸音体の組み合わせによって構成され、
前記ルーフのうち平坦な部分に複数の前記板吸音体が配置され、前記ルーフのうち前記平坦な部分に対して傾斜している部分に前記ヘルムホルツ吸音体が配置される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1記載の車体構造体において、
前記吸音構造体の音圧駆動によって駆動される部位は、前記ルーフの音圧が高い部分に位置するように配置される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1または2記載の車体構造体において、
前記吸音構造体は、一端が閉塞した閉塞部となり他端が開口した開口部となる空洞を有する管吸音体、前記板吸音体及び前記ヘルムホルツ吸音体の組み合わせによって構成される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項3記載の車体構造体において、
前記空洞は、複数形成される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項3記載の車体構造体において、
前記空洞は、長さが異なって複数形成される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の車体構造体において、
前記ルーフの基台となるシャーシは、前記吸音構造体の一部を構成する
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の車体構造体において、
前記吸音構造体は、前記ルーフの基台となるシャーシに取り付けられる
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の車体構造体において、
前記ルーフは、当該車体構造体の基台となるシャーシの一部をなすルーフアウタパネルと、該ルーフアウタパネルを車室側から覆うルーフインナパネルとを有し、
前記吸音構造体は、前記ルーフアウタパネルと前記ルーフインナパネルとの間に配置される
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の車体構造体において、
前記ルーフは、当該車体構造体の基台となるシャーシの一部をなすルーフアウタパネルと、該ルーフアウタパネルを車室側から覆い、芯材とこの芯材の表面を覆う表面材とを有するルーフインナパネルと、を備え、
前記芯材が前記吸音構造体の一部を構成する
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の車体構造体において、
前記ルーフは、当該車体構造体の基台となるシャーシの一部をなすルーフアウタパネルと、該ルーフアウタパネルを車室側から覆い、芯材とこの芯材の表面を覆う表面材とを有するルーフインナパネルと、を備え、
前記吸音構造体は、前記芯材に取り付けられる
ことを特徴とする車体構造体。 - 請求項8乃至10のいずれかに記載の車体構造体において、
前記ルーフインナパネルは、音圧透過部を有する
ことを特徴とする車体構造体。 - 車両の支柱によって支えられるルーフであって、
当該ルーフの基台となす芯材と、
前記芯材に設けられ、音圧駆動によって吸音を行う吸音構造体と、を具備し、
前記吸音構造体は、
振動板と、該振動板の背後に画成される空気層と、を有する板吸音体、
閉空間と、この閉空間と外部とを連通する部材と、を有するヘルムホルツ吸音体、
の吸音体の組み合わせによって構成され、
当該ルーフのうち平坦な部分に複数の前記板吸音体が配置され、当該ルーフのうち前記平坦な部分に対して傾斜している部分に前記ヘルムホルツ吸音体が配置される
ことを特徴とする車両用ルーフ。 - 車両の支柱によって支えられるルーフの一部を構成するルーフインナパネルであって、
当該ルーフインナパネルの外形をなす芯材と、
前記芯材に設けられ、吸音を行う吸音構造体と、を具備し、
前記吸音構造体は、
振動板と、該振動板の背後に画成される空気層と、を有する板吸音体、
閉空間と、この閉空間と外部とを連通する管状部材と、を有するヘルムホルツ吸音体、
の吸音体の組み合わせによって構成され、
当該ルーフインナパネルのうち平坦な部分に複数の前記板吸音体が配置され、当該ルーフインナパネルのうち前記平坦な部分に対して傾斜している部分に前記ヘルムホルツ吸音体が配置される
ことを特徴とするルーフインナパネル。
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