JP5285324B2 - シート処理装置及びこれを備えた画像形成システム - Google Patents
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Description
図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aと後処理装置(シート処理装置;以下同様)Bとから構成されている。そして画像形成装置Aの排紙口3に後処理装置Bの搬入口23aが連結され、画像形成装置Aで画像形成されたシートを後処理装置Bでステープル綴じしてスタックトレイ21及びサドルトレイ22に収納するように構成されている。
画像形成装置Aについて図1に従って説明する。この画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、排紙口3から排出するように構成されている。給紙部1は複数サイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。画像形成部2は例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置され、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着する。このように画像形成されたシートは排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートはスイッチバック経路10で表裏反転された後排紙口3から搬出される。
後処理装置Bは、画像形成装置Aの排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ、(i)このシートをスタックトレイ21に収容するか(前述の「プリントアウトモード」)、(ii)排紙口3からのシートを束状に部揃えしてステープル綴じした後、スタックトレイ(第1スタックトレイ)21に収納するか(前述の「綴じ仕上げモード」)、(iii)排紙口3からのシートを束状に部揃えしてその中央をステープル綴じた後、冊子状に折り畳んでサドルトレイ(第2スタックトレイ)22に収納(前述の「冊子仕上げモード」)する為以下のように構成されている。
上述の第1処理部BX1は、第1搬入経路P1に配置された処理トレイ29と、この処理トレイ29に配置された端綴じステープルユニット31と、アライニング手段51で構成されている。
処理トレイ29は合成樹脂プレートなどで形成され、シートを積載支持するシート支持面29aを備えている。このシート支持面29aは排紙口25xの下流側に段差を形成して配置され排紙口25xからのシートを積載収納するようになっている。図示のシート支持面29aは、シートの排紙方向長さより短い長さ寸法に形成され、排紙口25xからのシートの後端部を支持し、シート先端部はスタックトレイ21の最上シートの上に支持(ブリッジ支持)するようになっている。
上記処理トレイ29には、搬入されたシートの先後端の一端縁を位置決めするシート端規制手段32が配置されている。図4に示すシート端規制手段32は、シートの後端縁を突き当て規制するシート端面規制面32aと、最上シートの上紙面を位置規制するシート上面規制面32bを有するストッパ部材で構成されている。このシート端規制手段32は処理トレイ29の後端縁に配置され、後述するスイッチバックローラ26とアライニング手段51で移送されるシートの後端縁を突き当て規制して、予め設定されている後処理位置(綴じ位置;以下同様)にシートを位置決めする。このときシート上面規制面32bは先端がカールしたシートの反り返り面を規制し、シート端面規制面32aでシート端縁を位置規制するようになっている。
上述の処理トレイ29には排紙口25xから搬入されたシートを前述のシート端規制手段32に案内するシート移送手段(スイッチバックローラ)26が配置されている。このシート移送手段26は排紙口25xから処理トレイ29に搬出されたシートをシート端規制手段32に移送するローラ、ベルトなどの摩擦回転体で構成される。以下図示のスイッチバックローラ機構に従ってこれを説明する。
上記スイッチバックローラ26aには、上記長溝28uに沿って上下動するローラ回転軸26zを位置検出する紙面接触センサSsが設けられている。この紙面接触センサSsは上述の昇降支持アーム28に固定配置され、スイッチバックローラ26aが処理トレイ上の最上シートに当接した接触圧で長溝28u内を移動(上方移動)するローラ回転軸26zを位置検出するように構成されている。このため昇降支持アーム28には、揺動回転軸28aと異なる位置に回転中心o1を有するセンサレバー30が設けられ、このセンサレバー30の先端部にローラ回転軸26zが軸連結されている。そしてセンサレバー30の後端部に形成されたセンサフラグ30fを検出するホトセンサで紙面接触センサSsが構成されている。
そこで上記昇降モータMYを制御する制御手段165は次のように構成されている。昇制御手段165は後述する制御CPU161で構成され、昇降支持アーム28を待機位置と作動位置との間で昇降制御する。まずこの制御手段165は昇降支持アーム28に配置されているポジションセンサ(不図示)で待機位置に静止されている。そして前述の排紙口25xから搬出されるシートの先端をシートセンサS2で検出し、シート先端が直下を過ぎった見込み時間の後、昇降モータMYを図5(a)反時計方向に回転する。すると昇降支持アーム28は揺動回転軸28aを中心に図5(a)反時計方向に回転する。これによってスイッチバックローラ26aのローラ回転軸26zは長溝28uで支持されているので昇降支持アーム28と略々同一の速度で待機位置(図5(b))から作動位置(図5(c))に降下する。このときスイッチバックローラ26aに連結されているセンサレバー30は昇降支持アーム28と同一速度で同一方向に移動(下降)している。
処理トレイ29上には上述のスイッチバックローラ26aと共にシートをシート端規制手段32に移送するアライニング機構(アライニング手段)51が備えられている。このアライニング手段51は、図6(a)に示すように排紙口25xの直下に配置され処理トレイ29に搬入されたシートの後端を掻き込んでシート端規制手段32に向けて移送する摩擦回転体(第2の摩擦回転体;以下同様)52で構成されている。
上記搬入ガイド54aは図6(a)に示すように昇降支持アーム54に一体形成され、摩擦回転体52の周面方向にシート先端を案内するようにシート搬入側が高く摩擦回転体側が低くなるように傾斜したテーパ面54a1が設けられている。従って前述のスイッチバックローラ26aでシート端規制手段32に向けて送られたシートの後端がカールして反り上がっていてもこのテーパ面54a1に沿って摩擦回転体52に案内されることとなる。この搬入ガイド54aは昇降支持アーム54に一体形成されているため処理トレイ上のシートの積載量に応じて上方に持ち上げられることとなる。このように摩擦回転体52に一体に搬入ガイド54aを形成したのは、回転体のローラ径を小さく(小型化のため)形成すると後端がカールしたシートはローラに巻き込まれてジャムする。そこで搬入ガイドで案内する際に、シートの積載量に応じてガイド面(上述のテーパ面)とローラ周面との角度関係が変化してジャムを引き起こす。
上記搬出ガイド54bは摩擦回転体52で送られたシートの後端側を上方からガイドしてシート端規制手段32に案内するガイド面54b1を備えている。この搬出ガイド54bは昇降支持アーム54に対し図6(a)の状態を基端に積載シートの押し上げにより上方へ揺動可能に支持され、摩擦回転体52と一体に構成してある。従って処理トレイ上のシートの積載量に応じて上方に繰り上がることとなる。
また上記搬入ガイド54aは、その上流側に配置されたキッカー手段55と協働して排紙口25xからのシートを摩擦回転体52に案内するようになっている。このキッカー手段55について説明する。上述したように、排紙口25xと処理トレイ29との間には段差が形成され、そして排紙口25xからスイッチバックローラ26aで送られたシートの後端は処理トレイ29上に落下する。そこで排紙口25xにはキッカー手段55が設けられている。
上記処理トレイ29にはシートを幅寄せ整合するサイド整合手段34が配置されている。このサイド整合手段34は排紙口25xから処理トレイ29に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせするセンター基準と、シートの左右一側縁を基準に位置合わせするサイド基準のいずれかが採用される。図4斜視図及び図7、図8に示す動作状態図に従って説明する。
上述のように構成された左右一対の整合板34L,34Rは、前述したシート端規制手段32と次のように連動している。また、前述のシート端規制手段32は左可動ストッパ(第2可動ストッパ部材)32Cと、右可動ストッパ(第1可動ストッパ部材)32Bを備え、この左右の可動ストッパ32B,32Cは、処理トレイ29にシート幅方向に移動可能に嵌合支持された左右のスライド部材38a、38bに連結されている。
また制御CPU161は、後述するステープル手段(端綴じステープルユニット)31で処理トレイ上に部揃え集積したシート束を綴じ合わせる際に、左右の整合板34L,34Rをシート幅方向に所定量移動してオフセットするように構成されている。これは、シートコーナを綴じる際にステープル手段31をこの位置に移動する装置構成の場合には、装置がシート幅方向に大型化する。このため図示の装置はコーナステープルモードのときには左右の整合板34L,34RのシフトモータMZ1,MZ2を同一方向に同一量駆動することによって処理トレイ上のシート束をオフセットする。
上記処理トレイ29には処理済みシート束を下流側のスタックトレイ21に搬出するシート束搬出手段100が配置されている。このシート束搬出手段100は、上記処理トレイ29の底部に配置され、シート支持面29aの上方に突出してシート束と係合するシート係合部材105と、このシート係合部材105を搭載支持するキャリア部材110とで構成されている。図9はシート束搬出手段100の斜視構成を示す説明図であり、図10は平面構成を示す説明図、図12は駆動機構の説明図である。
シート係合部材105は、処理トレイ上に集積されたシート束の後端縁と係合する突起片、グリッパなどの係合部材で構成され、処理トレイ29のシート支持面29aに形成されたガイド溝29G内に配置されている。図10に示すように処理トレイ29には処理位置とこの処理トレイ29の下流側に配置されているスタックトレイ21との間にガイド溝29Gがシート束搬出方向(以下単に「束搬出方向」という)に形成されている。図示のものはシート幅方向に距離を隔てて2つのガイド溝29G1,29G2が形成され、この左右のガイド溝29G1、29G2それぞれにシート係合部材105が以下のように配置されている。
次に上述のシート係合部材(以下「グリッパ部材(手段)」という)105を搭載支持するキャリア部材110について説明する。図9及び図13に示すようにこのキャリア部材110は、グリッパ部材(手段)105を担持する適宜形状のフレーム部材で構成され、処理トレイ29に形成したガイド溝29Gに沿ってシート束搬出方向に移動可能に支持されている。
上記スライド部材119は、図10に示すように処理トレイ29の底部に配置されたガイドレール121に嵌合支持され、ガイド溝29Gと同一方向(図10上下方向)に所定ストロークで往復動可能に支持されている。このスライド部材119には駆動回転軸125が装架され、この駆動回転軸125にキャリア部材110の後端部110bが軸連結されている。この軸連結の状態を図13に示すがキャリア部材110は、その後端部110bの駆動回転軸125でシート束搬出方向に所定ストロークで往復動するように連結され、同時にその先端部110aはこの駆動回転軸125を中心に揺動可能となる。なお、上記スライド部材119には後述する駆動アーム(クランク部材)126が連結され、この駆動アーム(クランク部材)126によって所定ストローク間を往復動する。また、上記駆動回転軸125には後述する走行ベルト116の駆動プーリが連結され、この駆動回転軸125に係合部材駆動手段127が連結されている。
上記ガイド溝29Gの左右側壁には互いに対向するループ案内溝29Gaが形成されている(図10参照)。このループ案内溝29Gaに上記キャリア部材110の先端部110aに形成したガイドピン111が嵌合支持されている。このループ案内溝29Gaは、図11に示すように処理トレイのシート支持面29aに沿って上部走行パス113aと下部走行パス113bを有するループ形状に構成されている。そして上記ガイドピン111は待機位置から搬出位置に上部走行パス113aに沿って移動(往路)し、搬出位置から待機位置に下部走行パス113bに沿って移動(復路)する。
上述のキャリア部材110は処理トレイ29の底部に配置され、その上部にシート係合部材(グリッパ部材)105が搭載されている。シート係合部材(グリッパ部材)105は前述したように固定グリッパ105bの上部に可動グリッパ105aがピボットピン106で連結されている。そこでこの固定グリッパ105bは、キャリア部材110にシート束搬出方向に位置移動可能に支持されている。図示115はキヤリア部材110に形成されたスライド案内溝で、この案内溝115に固定グリッパ105bが嵌合支持されている。また可動グリッパ105aはピボットピン106で固定グリッパ105bに揺動可能に支持されているが、その後端部はキャリア部材110に内蔵した走行ベルト116に連結スプリング117で連結されている。上記キャリア部材110と、シート係合部材(グリッパ部材)105とは、図12及び図13に示すようにそれぞれキャリア駆動手段114と係合部材駆動手段127を備えている。
上記キャリア部材110は、図10に示すように、駆動回転軸125でスライド部材119に連結(結合)されている。そこで図13に概念化して示すようにスライド部材119には軸ピン122が一体形成され、この軸ピン122に駆動アーム126が嵌合されている。この駆動アーム126はクランク部材で装置フレームに軸承された揺動軸131を中心に揺動するように駆動モータMHに連結されている。そして駆動アーム126と軸ピン122とはスリット(長穴)連結されている。従って駆動モータMHで駆動アーム126を所定角度前後動するとスライド部材119は所定ストロークで前後に往復動する。この駆動アーム126の前後動でキャリア部材110の後端部110bは直線軌跡で前後動し、その先端部110aはループ案内溝29Gaに沿ってループ軌跡で前後動することとなる。このようにキャリア部材110には、処理トレイ29に沿ってこのキャリア部材110をシート束搬出方向に位置移動するキャリア駆動手段114を備えている。
シート係合部材(グリッパ部材)105を構成する固定グリッパ105bと可動グリッパ105aは、互いにピボットピン106で連結されている。そして固定グリッパ105bはキャリア部材110にスライド案内溝115に沿ってシート束搬出方向に前後動可能に支持されている。また可動グリッパ105aの後端部はキャリア部材110の走行ベルト116に連結スプリング117で連結されている(以上図13参照)。そこで図13に概念的に示すようにキャリア部材110に設けられた走行ベルト116には、その駆動プーリ130bに駆動モータMEが連結されている。この駆動モータMEは正逆転可能なモータで構成され、これを正方向に回転すると走行ベルト116は図13左方向に移動する。この走行ベルト116の移動に従動して可動・固定クリッパ105a、105bは、スライド案内溝115に沿って待機位置から搬出位置に移動(束搬出方向)する。
上述のように構成されたシート係合部材(グリッパ部材)105の動作について図15(a)乃至図17(k)に基づいて説明する。グリッパ手段(グリッパ部材)105は、その制御手段の構成については後述するが、「第1待機位置Gp1」「第2待機位置Gp2」「ニップ位置Gp3」「束搬出位置Gp4」「ニップ解除位置Gp5」「第1待機位置Gp1」の順に移動するように制御される。
後述する制御手段167は、装置起動時の「イニシャル動作」(後述する)でグリッパ手段(グリッパ部材;以下同様)105を図15(a)に示す第1待機位置Gp1に移動する。この第1待機位置Gp1ではグリッパ手段105は処理トレイ29のガイド溝29G内に没入した待機姿勢となる。この姿勢で処理トレイ29上に搬入されたシートは同図(b)に示すようにシート端規制手段32に突き当て整合される。従ってこの姿勢で処理トレイ29上に排紙口25xからシートが部揃え集積され、予め設定されているシート束の処理位置に後処理が施される。
制御手段167は画像形成装置Aからのジョブ終了信号を受けてグリッパ手段105を後方側の第2待機位置Gp2に向けて後退させる。この為制御手段167は前述の駆動アーム126の駆動モータMHを所定量逆回転させる。この第2待機位置Gp2に向けて後退する過程でグリッパ手段105は、そのキャリア部材110のガイドピン111が前述のループ案内溝29Gaの下部走行パス113bから上部走行パス131aに移行し、その可動グリッパ105aはシート支持面29aの上方に突出する(図15(c)参照)。このときシート先端は可動グリッパ105aで上方に押し上げられるが、シート端規制手段32は同図(d)に示すように弾性変形してシート先端に追随して上方に湾曲変形する。これによってグリッパ手段105の円滑な運動が保証される。
次いで制御手段167は駆動アーム126の駆動モータMHを所定量逆回転させた後、これを停止する。そして制御手段167はキャリア部材110に設けられた駆動プーリ130bの駆動モータMEを時計方向(図13(a)(b)参照)に回転する。すると可動グリッパ105aは図15(c)のニップ姿勢から図16(e)のニップ解除姿勢に移行する。この状態でグリッパ手段105は第2待機位置Gp2に位置づけられる。
次に制御手段167は、駆動アーム126の駆動モータMHを正方向(図13反時計方向)に回転し、キャリア部材110を束搬出方向に移動する。この移動でシート係合部材は、ニップ位置(シート端規制部材位置)に位置する。そこで制御手段167はキャリア部材110の駆動プーリ130bを時計方向(図13(a)(b)参照)に回転する。すると、走行ベルト116に連結された可動グリッパ105aは固定グリッパ105bに圧接してシート束をニップする。この制御手段167は走行ベルト116で移動するグリッパ手段105の移動方向(移動速度Vb)と反対方向にキャリア部材を移動する(移動速度Vc)。このときキャリア部材110の移動速度Vcに対して走行ベルト116の移動速度Vbを調節することによってグリッパ手段105を静止させることが可能となる。つまり処理トレイ上のシートに対してグリッパ手段105をキャリア部材110の移動方向と反対方向に移動することによってシートから見るとグリッパ手段105は静止した状態となる。例えば速度VcとVbを同一速度にすると(Vc=−Vb)となり、グリッパ手段105は静止した状態となる。これによってグリッパ手段105はシートに対して静止した状態で解除姿勢からニップ姿勢にグリップ動作を行うこととなる。
制御手段167は、キャリア部材110の駆動プーリ130bを停止し、駆動アーム126の駆動モータMHの正方向回転を継続する。するとグリッパ手段105にニップされたシート束は処理トレイ29に沿って図16(f)の状態が同図(g)の状態に移送される。この同図(g)の状態にシート束が搬出位置に移送された状態で、制御手段167はキャリア部材110の駆動プーリ130bを反時計方向に回転する。すると走行ベルト116に連結された固定・可動グリッパ105a、105bは図17(h)の状態にキャリア部材110から処理トレイ上方に突出する。これによってシート束後端はスタックトレイ21上に搬出され、その先端はトレイ上の最上シートの上に収納される。
次に制御手段167は駆動アーム126の駆動モータMHを一時的に停止する。するとキャリア部材110はループ案内溝29Gaを落下する。するとグリッパ手段105は図17(i)の状態にトレイ上の最上シートの上に落下する。そこで制御手段167は駆動アーム126の駆動モータMHを逆回転する。するとキャリア部材110はループ案内溝29Gaの下部走行パス113bに沿って第1待機位置側に復帰する。このときグリッパ手段105にニップされたシート束はトレイ側壁に阻止されてニップ解除される(図17(j)の状態)。
更に、制御手段167は駆動アーム126の駆動モータMHの回転を継続してキャリア部材110を束搬出位置Gp4から第1待機位置Gp1に復帰させる。するとグリッパ手段105は図17(k)の状態に処理トレイ29のガイド溝29G内に没した状態に復帰する。
上述の処理トレイ29には、スタックトレイ21にシート束を搬出する出口端(以下「トレイ排紙口」という)29xに以下の安全機構135が配置される。この安全機構135は、トレイ排紙口29xに配置された「異物検出手段137」と、この異物検出手段137からの検出情報に基づいて後処理手段(ステープル手段)31の動作を禁止する「制御手段」とで構成されている。
図18に示すようにセンサ手段138を構成するマイクロスイッチは装置フレーム20にシート積載方向に沿って上下動可能にガイドレール(不図示)などで支持されている。そしてこのマイクロスイッチを搭載したセンサブラケット140にはラック歯車141が設けられ、このラック歯車141にはステッピングモータMTに連結されたピニオン142が歯合している。従ってステッピングモータMTを回転動することによってセンサ手段138はシート積載方向に上下動可能となり、センサ手段138のアクチュエータSeは遮蔽部材133に配置されている被検出部134を検出する高さ位置を異ならせることとなる。このステッピングモータMTでセンサ位置シフト手段(MT)が構成されている。
前述のようにシート積載方向に上下動可能に構成されている遮蔽部材133には図19に示すように高さ位置の異なる複数の被検出部134が第1フラグ134a、第2フラグ134b、第3フラグ134cの順に配置されている。そして後述する制御手段168は、この複数の被検出部134a〜134cを検出するセンサ手段138からの信号に基づいて後処理動作を禁止するか否か判別する。
制御手段168は後述する制御CPU161で構成されている。上記実施形態(i)における制御手段168は、画像形成装置Aから処理トレイ29に集積されるシート枚数を例えば画像データから取得する。そして予め設定されている標準紙厚さから処理トレイ29に集積されるシート束厚さを算出する(積載量識別手段)。このシート束厚さに応じて前述のセンサ手段(マイクロスイッチ)138の高さ位置を設定する。このマイクロスイッチの高さ位置はステッピングモータMTに設定する高さ位置に応じた電源パルスを供給する。すると、センサ手段138のアクチュエータSeは処理トレイ29上に部揃え集積されるシート束の厚さに応じた高さ位置で前述の遮蔽部材133の被検出部(フラグ)134を検知することとなる。
上記後処理手段(ステープル手段)31は図28(a)に示すようにドライバ70とクリンチャ75とで構成されている。ドライバ70は綴じ位置にセットされたシート束にステープル針を刺入するヘッド部材70aと、ステープル針を収容したカートリッジ71と、ドライブカム77と、このドライブカム77を駆動するステープルモータMDとで構成されている。クリンチャ75はシート束に刺入されたステープル針の先端を折り曲げるための折曲げ溝75aで構成されている。そして端綴じステープルユニット(後処理手段)31はドライバ70とクリンチャ75とはユニットフレームに一体に取付けられ、ヘッド部材70aは図28(a)上下方向にドライブカム77で往復動し、内部にフォーマ73、ベンディングブロック74が内蔵されている。尚、このフォーマ73及びベンディングブロック74の構造は後述する中綴じステープルユニット40と同一であるためその構造は図29に従って後述する。
前述の第1搬入経路P1には、搬入ローラ23と排紙ローラ25との間にパンチユニット60が配置され、第1搬入経路P1を通過するシートにファイル穴を穿孔するようになっている。このパンチユニット60の構成を図20に従って説明する。パンチユニット60は、パンチ部材62と刃受部材(ダイ)63と、駆動カム64と、駆動モータMXで構成されている。パンチ部材62はユニットフレーム61にシート幅方向に間隔を隔てて複数配置され、穿孔方向に上下動可能に軸受け支持されている。そして各パンチ部材62は駆動カム64(スライド溝カム、偏心回転カムなど)に歯合され、駆動モータMXに連結した駆動カム64で上下動することによってファイル穴を穿孔する。また、刃受部材63は第1搬入経路P1を通過するシートを挟んでパンチ部材62に対向配置されている。
上述のパンチユニット(後処理手段)60とシート端縁との相対位置を合致させる位置決め機構は、シート端検出手段67と位置決め手段68とで構成される。シート端検出手段67は処理位置に送られたシートの側縁を検出するセンサ手段66で構成され、位置決め手段68はその検出情報に基づいてシートと後処理手段60との相対位置を位置移動するように構成されている。
上記シート端検出手段67は図20に示すように処理位置に送られたシートの左右一方の側端縁を検出するセンサ手段66と、このセンサ手段66を予め設定された初期位置からシート幅方向に位置移動するシフト手段とで構成される。センサ手段66は、互いに対向配置された一対の発光素子66aと受光素子66bで構成し、シートサイズに応じて、その側縁を検出する位置に配置する。図示のものはシートサイズがJIS規格A4サイズとB5サイズである関係からA4検知センサS4aとB5検知センサS5bを、それぞれシート側縁を検出する位置に配置してある。そしてこのセンサ手段66はパンチ部材62を支持するユニットフレーム61に配置してある。
上述のようにパンチ部材62とセンサ手段66を搭載したユニットフレーム61はシート幅方向に位置移動可能にガイドレール(不図示)に支持されている。そしてこのユニットフレーム61にはラック歯車61Rが設けてあり、このラック歯車61Rに歯合するピニオン61Pに駆動モータMXが連結してある。これによりユニットフレーム61はステッピングモータ(駆動モータ)MXの正逆転に寄りシート幅方向左右に位置移動可能となる。
センサ位置制御手段169は後述する制御CPU161で構成される。このセンサ位置制御手段169は上記ユニットフレーム61を、予め設定されているホームポジションからシート幅方向左右に位置移動するように上記ステッピングモータMXのドライバ回路と電気的に接続されている。そこでセンサ位置制御手段169は、処理位置に搬送されたシートを上記センサ手段66が上記初期位置(ホームポジション)のとき、(i)シート検知したときには上記センサ手段66をシート幅方向外側(図21(c)右左方向)に位置移動してシート端縁を検出し、(ii)シート検知しないときには上記センサ手段66をシート幅方向内側(図21(b)右左方向)に位置移動してシート端縁を検出するように構成されている。
前述の第2処理部BX2は前述のように第2搬入経路P2に配置された集積ガイド45と、この集積ガイド45に配置された中綴じステープルユニット40と、折り処理機構44とで構成されている。以下この集積ガイド45、中綴じステープルユニット40、折り処理機構44の順に説明する。
上記集積ガイド45は、前述の第2搬入経路P2の下流側に連続して配置され、搬入口23aからのシートを立位姿勢で順次上方に積載収納するように構成されている。特に図示の集積ガイド45は、ケーシング20を縦断するように略々鉛直方向に配置され、シートを立位姿勢で集積するように構成され、これによって装置を小型コンパクトに構成している。また、図示の集積ガイド45は中央で屈曲したガイドプレートで構成され、この集積ガイド45は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成され、後述する中綴じステープルユニット40と折り処理機構44を配置する側に突出するように湾曲又は屈曲した形状に構成されている。そして集積ガイド45にはシート先端を規制する先端ストッパ43が設けられ、この先端ストッパ43はシートサイズ(排紙方向の長さ)に応じて位置移動するようになっている。
上述の集積ガイド45には中綴じステープルユニット(以下「中綴じユニット」という)40が配置され、この集積ガイド45に部揃え集積されたシート束の中央部をステープル綴じするようになっている。その構成を図29(a)(b)に基づいて説明する。この中綴じステープルユニット40はドライバ70とクリンチャ75とで構成されている。ドライバ70は綴じ位置にセットされたシート束にステープル針を刺入するヘッド部材70aと、ステープル針を収容したカートリッジ71と、ドライブカム77と、このドライブカム77を駆動するステープルモータMDとで構成されている。上記ドライバ70はフレームのヘッド部材70aに図29(b)に示すようにドライバ部材72とフォーマ73とベンディングブロック74が上下にこの順に内蔵されている。そしてドライバ部材72とフォーマ73とは上死点と下死点との間で上下往復動するようにヘッド部材70aに上下摺動自在に支持され、ベンディングブロック74は直線状のステープル針をコの字状に折り曲げる成形型としてヘッド部材70aに固定されている。
上述の中綴じステープルユニット40の下流側に配置された折り位置にはシート束を折り合わせる折ロール手段46とこの折ロール手段46のニップ位置にシート束を挿入する折ブレード47が備えられている。折ロール手段46は図27に示すように互いに圧接したロール46a、46bで構成され、各ロールは略々最大シートの幅長さに形成されている。
前述の折り処理機構44の下流側にはサドルトレイ(第2スタックトレイ;以下同様)22に折シートを案内するシート移送経路(以下「排紙経路」という)85が設けられ、折り処理機構44で冊子状に折り合わせたシート束をサドルトレイ22に搬出する。そこで排紙経路85にはトリマユニット90が配置されている。このトリマユニット90は折り処理機構44で折り合わせた折シートの小口部を所定量カットして断裁揃えする。つまり折り処理機構44で複数枚のシート束を中央で冊子状に折り合わせる(マガジン折)と、折り合わせ先端部(小口部)が不揃いとなり、この小口部を所定量カットすることによってシート端縁を揃えて仕上げる。
上記搬送機構は折シート束をニップして搬送する搬送ローラ対93で構成されている。この搬送ローラ対93は、排紙経路85を挟んで互いに圧接した一対のローラで構成され、その一方は固定ローラ、他方は可動ローラで互いに圧接、離間可能になっている。図示のものはこの搬送ローラ対93を、排紙経路85に前方搬送ローラ対93aと後方搬送ローラ対93bが設けてある。この前方、後方両搬送ローラ対93a、93bの間隔は折シート束の搬送方向長さより短く設定されている。そして両搬送ローラ対の可動ローラ93a1、93b1は同一の支持フレーム95に装架され、支持フレーム95は図18に示すように装置フレーム(不図示)に対して上下動するようにガイドレールで支持されている。従って排紙経路85に沿って前後に配置された搬送ローラ対93aと93bは固定ローラ93a2、93b2に対して可動ローラ93a1、93b1が圧接離間するように配置されている。図示MFは支持フレーム95を上下動するシフトモータである。尚上記可動ローラ93a1、93b1には図示しない加圧スプリグが設けてあり、固定ローラと所定の圧力で圧接している。
また、上記前方搬送ローラ対93aと後方搬送ローラ対93bは図22(b)に示す駆動機構によってそれぞれ同一周速度で回転する。前述の折ロール手段46を構成する折ロール46aと46bの回転を上記後方搬送ローラ対93bと前方搬送ローラ対93aに作動するように伝動ベルトで連結されている。図示MGはその駆動モータである。
上記位置決め機構は、上述の搬送ローラ対93で移送される折シート束を所定の断裁位置に位置決めセットするレジスト手段96で構成されている。このレジスト手段96は折シート束の位置決めと同時にその姿勢を矯正する為、以下のように構成されている。レジスト手段96は折シート束の先端縁を突当て規制して搬送方向と逆方向に所定量後退させる規制ストッパで構成されている。図示の規制ストッパはシート搬送方向前後に揺動する揺動アーム部材97で構成されている。この揺動アーム部材97は図22(a)に示す排紙経路85から退避した実線姿勢(待機位置)と、排紙経路85に沿って折シート束を後退させた鎖線姿勢(作動位置)との間で揺動するように軸承され、その基端部には作動ソレノイドSL1が設けられている。
上記揺動アーム部材97で折シート束を後退動する際には、前述の搬送ローラ対93は折りシート束のニップを解除し、可動ローラ93a1、93b1は折シート束から離間した状態に制御される(後述の「ストッパ位置制御手段」参照)。このとき排紙経路中の折シート束はフリーの状態となり、揺動アーム部材97の衝撃で位置ズレすることがある。そこで排紙経路85には揺動アーム部材(規制ストッパ)97でシートを所定量後退させる際にシートに前進方向の変位力を付与する付勢ガイド部材98が配置されている。この付勢ガイド部材98は折シート束と接するプレート部材、シュー部材などで構成され、後退動する折シート束にブレーキ作用を及ぼすようになっている。図示の付勢ガイド部材98は前述の支持フレーム95に揺動自在に軸支持された折シートの上紙面を自重で押圧するガイド片で構成されている。
上記排紙経路85には所定の断裁位置に折シート束が到達したのを検出する先端検知センサShが配置されている。この先端検知センサShは排紙経路85を搬送方向に移動するシート先端と係合するセンサフラグ86と、このセンサフラグ86の位置を検出するセンサ素子87で構成されている。
後述の制御CPU161で構成される制御手段170は、折り処理機構44から送られる折シート束の長さサイズ情報(例えば画像形成手段から転送される情報)に応じて上記揺動アーム部材97を位置移動する。つまり折シート束が例えばJIS規格A4サイズのときには図示「A4」位置に、B5サイズのときには図示「B5」位置にストッパシフトモータMJで位置移動する。このとき揺動アーム部材97は待機姿勢に保持され、同時に搬送ローラ対93は圧接状態に保持されている(ホームポジション)。
前述のケーシング20の側壁にはスタックトレイ21とサドルトレイ22が図2に示すように上下に配置され、スタックトレイ21は第1処理部BX1から綴じ処理されたシート束を収納するように処理トレイ29の下流側に配置されている。サドルトレイ22は排紙口22xを備え、第2処理部BX2から冊子状に処理されたシート束を収納するように集積ガイド45の下流側に配置されている。そしてスタックトレイ21は処理トレイ29の出口端(トレイ排紙口)29xに連結されるように隣接され、サドルトレイ22は集積ガイド45に折り処理機構44とトリマユニット90を介して下流側に配置されている。
上記スタックトレイ21の構成について図25に従って説明する。このスタックトレイ(以下「昇降トレイ」という)21はシートの積載量に応じて上下昇降するように構成されている。昇降トレイ21はシートを積載するトレイ形状に構成され、ケーシング20の側壁から装置外部に突出するように構成されている。このためトレイ基端部21aは図25に示すように上下2個所にガイドコロ20rが設けてあり、このガイドコロ20rが装置フレーム(不図示)に設けた昇降ガイド20uに嵌合支持されている。
上記レベルセンサSrは図25に示すようにアームレバー58と、このアームレバー58の位置を検出するセンサで構成され、上記アームレバー58には作動ソレノイドSL2が連結されている。そして昇降制御手段164はこのアームレバー58を排紙指示信号で上下動する。排紙指示信号は、排紙センサS2から、例えばシート後端通過信号からこのシートがスタックトレイ21に到達する見込み時間の経過後のタイミングまた、前述の束搬出手段の作動信号からシート束の後端がスタックトレイ21に到達した見込み時間の経過後のタイミング信号でスタックトレイ21を上下動する。
上述の昇降モータ(シフト手段)MSを制御する昇降制御手段(後述の制御CPU161)164は次のように構成されている。まず、排紙口25xからシートをスタックトレイ上に移送する制御モードについて説明すると、排紙口25xからシートは「ストレート排紙モード(第2の排紙動作モード)」、「ブリッジ搬出モード(第1の排紙動作モード)」、「処理束搬出モード」で搬出される。この搬出モードは例えば画像形成装置Aの後処理モード設定時に選定される。
上述した画像形成システムの制御構成を図30のブロック図に従って説明する。図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aの制御部(以下「本体制御部」という)150と後処理装置Bの制御部(以下「後処理制御部」という)160を備えている。本体制御部150は画像形成制御部151と給紙制御部152と入力部153を備えている。そしてこの入力部153に設けられたコントロールパネル18から「画像形成モード」「後処理モード」の設定を行う。画像形成モードは前述したように、プリントアウト部数、シートサイズ、カラー・モノクロ印刷、拡大・縮小印刷、両面・片面印刷、その他の画像形成条件を設定する。そして本体制御部150はこの設定された画像形成条件に応じて画像形成制御部151及び給紙制御部152を制御し、所定のシートに画像形成した後、本体排紙口3からシートを順次搬出する。
後処理制御部160は、指定された仕上げモードに応じて後処理装置Bを動作させる制御CPU161と、動作プログラムを記憶したROM162と、制御データを記憶するRAM163を備えている。そしてこの制御CPU161は、搬入口23aに送られたシートの搬送を実行する「シート搬送制御部164a」と、画像形成装置Aからのシートにパンチ穴を穿孔する「パンチ制御部164p」と、処理トレイ29へのシートの部揃え集積を制御する「シート集積動作制御部164b」と、処理トレイ29に集積したシート束に綴じ処理を施す「端綴じ動作制御部164c」と、集積ガイド45に集積したシート束に折り処理を施す「折り処理制御部164d」と、折り処理後のシート束を断裁揃えする「トリマ制御部164t」で構成されている。
上記シート搬送制御部164aは前述の第1搬入経路P1の排紙ローラ25の駆動モータ(不図示)の制御回路に連結され、またこの搬入経路に配置されたシートセンサS1からの検知信号を受信するように構成されている。このシート搬送制御部164aは搬入口23aからのシートを、後処理モードに応じて経路切換手段24を制御する。この制御は画像形成装置Aで設定された後処理モードが「プリントアウトモード」、「端綴じ仕上げモード」のときには第1搬入経路P1にシートを案内するように構成されている。この制御は画像形成装置Aからの排紙指示信号で搬入ローラ23と排紙ローラ25を排紙方向に駆動回転し、シートセンサS1からのシート検出信号に基づいて経路切換手段24を第1搬入経路P1にシートを案内するように動作させる。一方、後処理モードが「シート束折り仕上げモード」に選択されたときには第2搬入経路P2にシートを案内するように経路切換手段24を動作させるようになっている。
パンチ制御部164pは、後処理モードが「プリントアウトモードでパンチ穴穿孔」或いは「端綴じ仕上げモードでパンチ穴穿孔」に設定されたとき、第1搬入経路P1に案内されたシートにパンチ穴を穿孔するように構成されている。このときパンチ制御部164pは画像形成装置Aからのシートサイズ情報に基づいて前述のシフト手段でセンサ手段66をホームポジションからシートサイズに応じた位置に移動するように構成されている。そしてこのセンサ手段66からの検知信号に基づいてパンチユニット60を搬入経路P1に搬入されたシートの側端縁に合致するように位置移動する。つまりパンチ制御部164pにはセンサ位置制御手段169が設けられ、この制御手段169は前述のステッピングモータMXを駆動制御(例えばPWM制御)してセンサ位置(図示のものはパンチユニット60)を位置移動するように構成されている。
シート集積動作制御部164bは、後処理モードが「プリントアウトモード」或いは「端綴じ仕上げモード」に設定されたとき、前述のスイッチバックローラ26と、アライニング手段51と束搬出手段100を司るように構成されている。このシート集積動作制御部164bは、処理トレイ29にシートを集積するために前記スイッチバックローラ26に備えられた昇降モータMYの駆動回路と、アライニング手段51に備えられたステッピングモータMCの駆動回路に結線されている。そして排紙口25xに配置された排紙センサS2からの検知信号でスイッチバックローラ26を待機位置からシート係合位置に移動し、処理トレイ29上に搬入されたシートをスタックトレイ21側に移送する。その後シート後端がトレイ上に搬入された見込み時間の後、スイッチバックローラ26を逆転させ、シートを処理トレイに配置されたシート端規制手段32に向けて送る。
端綴じ動作制御部164cは、後処理モードが「端綴じ仕上げモード」に設定されたとき、前述のステープル手段(端綴じステープルユニット)31と、束搬出手段100と、スタックトレイ21の昇降モータMSを司るように構成されている。そこで図示の装置は後処理モードの設定時に仕上げモードと同時に「マルチステープル綴じ仕上げ(以下「マルチステープルモード」という)とシングル綴じ仕上げ(以下「シングルステープルモード」という)」が図示しないモード設定手段で設定するようになっている。「マルチステープルモード」のときにはシート束の複数個所にステープル綴じし、「シングルステープルモード」のときにはシート束の1個所にステープル綴じする。
折り処理制御部164dは、前記折ロール46a、46bを駆動回転する駆動モータの駆動回路と、前記クラッチ手段の駆動回路に結線されている。またこのシート束折り動作制御部64dは前述の第2シートパスSP2の搬送ローラ36、37及び集積ガイド35の先端規制部材38を所定位置に移動制御するシフト手段の制御回路に結線され、これらの経路に配置したシートセンサから検知信号を受信するように結線されている。
トリマ制御部164tは、前述のトリマユニット90に配置されているカッタモータ(不図示)の駆動回路に結線されている。そしてこの制御部は折ロール手段46から送られたシート束を前述のレジスト手段96で断裁位置に位置決めした後、上記カッタモータを駆動するように構成されている。そして上記カッタモータは断裁位置のシート束を断裁縁プレス手段で押圧保持するのと同時に断裁刃92でシート束の小口端を断裁するようになっている。
「プリントアウトモード」
このモードでは画像形成装置Aは一連の文書を例えば第1ページから画像形成し、本体排紙口3から順次フェースダウンで搬出し、第1搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25xでシート先端を検出した信号でシート先端が処理トレイ29の正逆転ローラ(前述のスイッチバックローラ)26aに到達する見込み時間の後、シート搬送制御部164aは正逆転ローラ26aを上方待機位置からトレイ上に降下し、この正逆転ローラ26aを図2時計方向に回転する。すると処理トレイ29上に進入したシートはこの正逆転ローラ26aでスタックトレイ21に向けて搬出され、このトレイ上に収納される。このように順次後続するシートをスタックトレイ21に搬出し、このトレイ上に堆積収納する。
このモードでは画像形成装置Aは前述のモードと同様に一連の文書を第1ページからnページの順に画像形成し、フェースダウンの状態で本体排紙口3から搬出し、第1搬入経路P1に送られたシートは排紙ローラ25に導かれる。そこで排紙口25xでシート先端を検出した信号でシート先端が処理トレイ29の正逆転ローラ26aに到達する見込み時間の後、シート搬送制御部164aは正逆転ローラ26aを上方待機位置からトレイ上に降下し、この正逆転ローラ26aを図2時計方向に回転する。次いでシート搬送制御部164aはシート後端が処理トレイ29上に搬入した見込み時間の後正逆転ローラ26aを図2反時計方向に回転駆動する。すると排紙口25xから進入したシートは第1搬入経路P1に沿って処理トレイ29上にスイッチバック搬送される。このシート搬送を繰り返すことによって処理トレイ29に一連のシートがフェースダウンの状態で束状に集積される。
Gp1 第1待機位置
Gp2 第2待機位置
Gp3 ニップ位置
Gp4 束搬出位置
Gp5 ニップ解除位置
Ss 紙面接触センサ
MS 昇降モータ(シフト手段)
MY 昇降モータ(アーム駆動手段)
MC ステッピングモータ
MP 駆動モータ(パンチユニット)
MZ シフトモータ(整合板)(MZ1,MZ2)
ME 駆動モータ(キャリア部材)
MH 駆動モータ(駆動アーム)
23a 搬入口
25 排紙ローラ
25x 排紙口
26 スイッチバックローラ
26a 可動ローラ(第1の摩擦回転体)(シート移送手段)
26b 従動ローラ
28 昇降支持アーム
29 処理トレイ
29a シート支持面
29G ガイド溝
29x 出口端(トレイ排紙口)
30 センサレバー
31 端綴じステープルユニット(後処理手段)
32 シート端規制手段
32A 固定ストッパ部材
32B 第1可動ストッパ部材(右可動ストッパ)
32C 第2可動ストッパ部材(左可動ストッパ)
34 サイド整合手段
40 中綴じステープルユニット(中綴じユニット)
46 折ロール手段
51 アライニング手段(アライニング機構)
52 摩擦回転体(ローラ)
55 キックレバー(キッカー手段)
60 パンチユニット
66 センサ手段
85 シート移送経路(排紙経路)
90 トリマユニット
91 ユニットフレーム
92 切断刃
93 搬送ローラ対(搬送機構)
98 付勢ガイド部材
100 シート束搬出手段
105 シート係合部材(グリッパ部材)
108 ガイドピン
110 キャリア部材
111 ガイドピン
114 キャリア駆動手段
126 駆動アーム(クランク部材)
127 係合部材駆動手段
133 遮蔽部材
134 被検出部(センサフラグ)
135 安全機構
137 異物検出手段
138 センサ手段
161 制御CPU
Claims (6)
- シートを集積する処理トレイと、
前記処理トレイ上のシート端を位置規制するシート端規制手段と、
前記処理トレイ上のシート側縁を整合するサイド整合手段と、
前記処理トレイ上に集積されたシート束を綴じ処理する後処理手段と、
を備え、
前記シート端規制手段は、
前記処理トレイに搬入されたシートの幅方向に対し、中央部に位置する固定規制部材と、左右に位置する少なくとも一対の可動規制部材と、
で構成され、
前記サイド整合手段は、
前記処理トレイにシート幅方向に移動可能に配置された左右一対の側縁整合板と、
この側縁整合板を位置移動する駆動手段と、
で構成され、
前記可動規制部材と前記側縁整合板とは、
前記処理トレイに搬入されたシートの幅方向に位置移動可能であると共に、
互いに滑り伝動機構又は減速伝動機構を介して連動してシート幅方向に移動するように連結され、
前記駆動手段による前記可動規制部材と側縁整合板との移動ストロークは側縁整合板の方が可動規制部材より長く設定されていることを特徴とするシート処理装置。 - 前記処理トレイには集積したシートを搬出する束搬出手段が設けられ、
この束搬出手段は、
前記処理トレイ上のシート束の端縁と係合するシート係合部材と、
このシート係合部材を処理トレイに沿ってシート搬出方向に移動するキャリア部材と、
で構成され、
前記シート係合部材は前記処理トレイ上のシート幅方向に左右一対配置され、
この左右一対のシート係合部材のシート幅方向外側に前記可動規制部材が位置移動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 前記可動規制部材は、前記側縁整合板にスプリング部材を介して連結され、
このスプリング部材は前記側縁整合板の移動に連動して前記可動規制部材が移動する連動領域と、前記側縁整合板と前記可動規制部材が連動して移動しない非連動領域を形成するように連結していることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 前記側縁整合板の移動で、前記可動規制部材が移動しない非連動領域を形成する止め部材を設けたことを特徴とする請求項3に記載のシート収納装置。
- 前記後処理手段は集積されたシート束を綴じ合わせるステープルユニットで構成され、
このステープルユニットは、前記処理トレイ上のシートの幅方向2個所以上をステープル綴じするマルチステープルモードを備え、
このマルチステープルモードのとき前記側縁整合板は、処理トレイ上のシートを幅方向に所定量移動してオフセットするように制御され、
このオフセットのための側縁整合板の移動に連動して前記シート端規制手段はオフセット方向に位置移動することを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 順次シート上に画像形成する画像形成装置と、
前記画像形成装置からのシートに後処理を施す後処理装置と、
から構成され、
前記後処理装置は請求項1乃至5のいずれか1項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成システム。
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