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JP5285044B2 - クラスタシステム復旧方法及びサーバ及びプログラム - Google Patents

クラスタシステム復旧方法及びサーバ及びプログラム Download PDF

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JP5285044B2
JP5285044B2 JP2010252890A JP2010252890A JP5285044B2 JP 5285044 B2 JP5285044 B2 JP 5285044B2 JP 2010252890 A JP2010252890 A JP 2010252890A JP 2010252890 A JP2010252890 A JP 2010252890A JP 5285044 B2 JP5285044 B2 JP 5285044B2
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Description

本発明は、クラスタシステム復旧方法及びサーバ及びプログラムに係り、特に、複数のサーバシステムを連携して一つのシステムとして運用するシステムにおいて、障害発生したサーバの故障を検出し、復旧させるためのクラスタシステム復旧方法及びサーバ及びプログラムに関する。
サービスの重要性が増すにつれ、ダウンタイムの少ないシステムの要求が高まっている。このため、複数のサーバで冗長構成されたクラスタシステムを構築し、何らかの故障が発生したときに自動的にサーバを切り替えることにより、サービスの継続を可能とするHeartbeatおよびPacemakerなどの高可用性クラスタソフトが開発されている(非特許文献1参照)。
高可用性クラスタソフトでは、サーバ上のリソース、ネットワーク、共有ディスク等を監視しており、サービス稼働中のサーバで故障を検知すると、予め待機しているサーバに切り替え、サービスを継続させる。
図1に、高可用性クラスタソフトを用いたクラスタシステムの概略図を示す。クラスタシステムは、ネットワークに接続されている複数のサーバ(現用機及び予備機)と、これらの複数のサーバで共有して用いられる共有ディスクとを有する。
現用機及び予備機は、オペレーティングシステム(OS)と、高可用性クラスタソフトと、サービスを提供するために必要な構成要素であるリソースとをそれぞれ有する。高可用性クラスタソフトは、現用機での故障の発生を検知し、故障が発生したときに自動的に予備機に切り替える。サーバにおけるサービスの稼働状態、リソースの稼働状態及び故障状態は、内蔵ディスクの状態管理情報記憶部に格納され、故障箇所等の詳細な情報は内蔵ディスクのログ記憶部に格納され、故障状態を含むサーバのクラスタ状態の管理情報は状態管理情報記憶部に格納される。
現用機及び予備機は、サービスLANと呼ばれるネットワークに接続されており、リソースによるサービスをクライアントに提供する。また、現用機及び予備機は、インターコネクトLANと呼ばれるネットワークに接続されており、サーバにおけるサービスの稼働状態、リソースの稼働状態、故障状態等の情報を交換する。更に、現用機及び予備機は、管理LANと呼ばれるネットワークに接続されており、保守端末からのコマンドを受け付けることができる。
また、現用機及び予備機は、高可用性クラスタソフトに故障時に他サーバの電源を強制的に切断する強制電源断機能を含めることができる。強制電源断機能は、管理LANを経由して他サーバのハードウェア制御ボードに対して電源を切断する指示を送信することにより、他サーバの電源を切断する。
共有ディスクは、サービスの一貫性を保つために、サービス提供に用いられるデータを保存する記憶装置である。共有ディスクにより、現用機から予備機に切り替わった後も、同じデータを用いてサービスを継続できる。
このように、高可用性クラスタソフトでリソースの故障を監視しているため、リソース故障が発生した場合に、予備機でサービスを継続させることができる。予備機に系切り替えを行った後は、予備機でサービスが継続される(特許文献1参照)。
特許第4353005号,「クラスタ構成コンピュータシステムの系切り替え方法」
三井 一能 他,「サービスの可用性を向上させるOSSミドルHeartbeatの開発」,NTT技術ジャーナル,2009年3月,46〜49ページ
上記従来の技術は、高可用性クラスタソフトは、現用機での故障の発生を検知し、故障が発生したときに自動的に予備機に切り替えることができるが、これは、予備機側に故障が発生していないことが前提となる。例えば、図2に示すように、予備機側に内蔵ディスク故障、ネットワーク故障、共有ディスク故障の少なくともいずれか1つの故障が発生していても、現用機側が正常にサービスを稼動している場合には問題がないが、現用機側で何らかの障害が発生した場合に予備機側に系切り替えを行おうとしても、系切り替えを行うことができず、現用機は、当該現用機側で実施されている停止処理が正常に終了するのを待機している"SBY[遷移中]"という状態になってしまう。
また、図3に示すように、現用機または予備機のいずれかに強制電源断機能の故障が考えられる場合は、クラスタ・ソフトウェアの強制電源断機能が正常に実行できなくなるが、現用機のサービス稼動状況には影響はなく、系切り替え処理が発生したとしても予備機に切り替えることができる。しかし、系切り替え時にサービス停止に失敗した場合には、強制電源断機能が実行されず、現用機は上記と同様に"SBY[遷移中]"という状態になってしまうという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、クラスタシステムの現用機として動作するサーバが、故障等による系切り替えが発生したが、リソース停止失敗等により系切り替えが終了していない状態に陥ることを回避することが可能なクラスタシステム復旧方法及びサーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のクラスタシステム復旧方法(請求項1)は、故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成されるクラスタシステムで、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)におけるクラスタシステム復旧方法であって、
現用機の状態確認手段が、現用機の状態管理手段を介して状態管理情報記憶手段から故障状態情報を取得する故障状態取得ステップと、
故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力ステップと、
ACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)の予備機側で保守端末から導通確認が指示されると、該予備機の導通確認手段が、現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認し、導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、該予備機の状態管理手段が状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移する故障回数クリアステップと、を有する。
また、本発明(請求項2)は、故障状態取得ステップにおいて取得した故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、予備機側の導通確認手段からルータまでの導通を確認し、導通が失敗した場合には、保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力ステップを更に有する。
また、本発明(請求項3)は、故障状態取得ステップにおいて取得した故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力ステップを更に有する。
本発明(請求項4)は、故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)にある場合のクラスタシステム復旧システムであって、
現用機は、
状態管理手段を介して状態管理情報記憶手段から故障状態情報を取得する故障状態取得手段と、
故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力手段と、
を有し、
予備機は、
ACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)であるとき、保守端末から導通確認が指示されると、現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認する導通確認手段と、
導通確認手段で導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移させる故障回数クリア手段と、を有する。
また、本発明(請求項5)の現用機は、故障状態取得手段にて取得した故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、ルータまでの導通を確認するルータ導通手段と、
ルータ導通手段による導通が失敗した場合には、保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力手段と、を更に有する。
また、本発明(請求項6)の現用機は、故障状態取得手段にて取得した前記故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、前記保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力手段、を更に有する。
本発明(請求項7)は、故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)にある場合に現用機として動作するサーバであって、
状態管理手段を介して故障状態情報を取得する故障状態取得手段と、
故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力手段と、
故障状態取得手段にて取得した故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、ルータまでの導通を確認するルータ導通手段と、
ルータ導通手段による導通が失敗した場合には、保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力手段と、
故障状態取得手段にて取得した故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力手段と、を有する。
本発明(請求項8)は、故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)にある場合に、予備機として動作するサーバであって、
保守端末から導通確認が指示されると、現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認する導通確認手段と、
導通確認手段で導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移させる故障回数クリア手段と、を有する。
本発明(請求項9)は、請求項7または8に記載のサーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
上記のように、本発明によれば、クラスタシステムの現用機がクラスタ構成に組み入れられている状態において、何らかの障害が発生し、予備機に系切り替えを行う際に、状態管理情報からネットワーク故障か、強制電源断機能故障か、または、共有ディスク・内蔵ディスクの故障であるかを判断し、ネットワーク故障または共用ディスクの故障である場合は予備機は切り替えが不可能なクラスタ状態であると判断し、予備系の強制電源断機能故障である場合は、系切り替えが可能なクラスタ状態であると判断することが可能となるため、強制電源断機能を復旧させることにより、対故障性を向上させることが可能となる。
高可用性クラスタソフトを用いたクラスタシステムの概略図である。 予備機の故障状態を示す図である。 現用機または予備機の強制電源断機能の故障を示す図である。 本発明の一実施の形態におけるクラスタシステムの機能ブロック図である。 状態管理部で管理されるクラスタ状態の状態遷移図である。 本発明の一実施の形態における状態管理情報記憶部に格納される情報の例である。 本発明の一実施の形態における通常運用状態から復旧手順終了後の状態を示す図である。 本発明の一実施の形態における故障検出手順のフローチャートである。 本発明の一実施例における図8のステップ102の動作を示す図である。 本発明の一実施例における図8のステップ103の動作を示す図である。 本発明の一実施例における図8のステップ104の動作を示す図である。 本発明の一実施例における図8のステップ105の動作を示す図である。 本発明の一実施例における図8のステップ106の動作を示す図である。
以下図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施例に係るクラスタシステム及び方法を詳細に説明する前に、まず、本発明の実施例で用いられる用語について説明する。
・クラスタ構成:複数のサーバを相互に接続し、サービスを提供するユーザ又は他サーバに対して全体で1つのサーバであるかのように振舞わせる技術のことを言う。クラスタ構成により、1つのサーバが故障しても、システム全体でサービスを継続させることができ、また、サービス継続中に故障修理や交換を行うことができる。
・現用機:クラスタシステムにおいて、サービス提供を開始して故障が発生していないときに、サービス稼働中であるサーバのことを言う。
・予備機:クラスタシステムにおいて、現用機の故障発生時にサービスを引き継ぐサーバのことを言う。予備機は、1つの現用機のサービスを引き継いでもよく、複数の現用機のサービスを引き継いでもよい。すなわち、現用機と予備機との関係は、1対1の関係でもよく、N対1の関係でもよい。
・高可用性クラスタソフト:クラスタ構成を提供するためのソフトウェアのことを言う。高可用性クラスタソフトは、サーバの故障を監視し、故障時に系切り替えを実施する。
・リソース:サービスを提供するために必要な構成要素のことを言う。クラスタ構成におけるリソースとは、高可用性クラスタソフトが起動、停止、監視等の制御対象とするアプリケーションを示す。リソースには、データベース等が含まれる。
・クラスタ状態:サーバにおけるサービスの稼働状態を言う。クラスタ状態には、"ACT"と、"SBY[online]"と、"SBY[standby]"と、"SBY[遷移中]"と、"OUS"と、"NONE"とが含まれる。
・リソース状態:サーバにおけるリソースの稼働状態を言う。リソース状態には、他サーバでリソース稼働中である状態と、自サーバでリソースが稼働中である状態と、リソースが停止中である状態と、リソースの管理を行わない状態とが含まれる。
・"ACT":サーバでサービス稼働中の状態を言う。クラスタ構成において、データベース等のサービスを提供するリソースが稼働しているサーバの状態を言う。
・"SBY[online]":ACTへ遷移できる状態を言う。クラスタ構成において、故障等による系切り替えが発生した場合、ACTからリソースを切り替えることが可能なサーバの状態をと言う。
・"SBY[standby]":"ACT"への遷移が抑止されている状態を言う。クラスタ構成において、故障等による系切り替えが発生した場合でも、"ACT"に遷移しないように抑止されているサーバの状態を言う。
・"SBY[遷移中]":系切り替え中の状態を言う。クラスタ構成において、故障等による系切り替えが発生したが、リソース停止に失敗して系切り替えが終了していないサーバの状態を言う。
・"OUS":サーバでリソース故障中の状態を言う。クラスタ構成において、リソース故障が発生している状態を言う。
・"NONE":サーバがクラスタ構成に組み込まれていない状態を言う。高可用性クラスタソフトが停止している状態のように、クラスタ構成に組み込まれていないサーバの状態を言う。
<クラスタシステムの構成>
図4は、本発明の一実施の形態におけるクラスタシステムの機能ブロック図を示す。クラスタシステムは、相互に接続されている複数のサーバ(現用機10及び予備機20)と、これらの複数のサーバで共有して用いられる共有ディスク30とを有する。現用機10及び予備機20は、ルータ40を介してクライアントにサービスを提供する。なお、現用機10の性能は、予備機20の性能より優れていてもよい。また、クラスタシステムは、2つ以上の現用機と1つの予備機とで構成されてもよい。
現用機10は、リソース101、高可用性クラスタソフト110、実行制御部120、状態管理情報記憶部119、オペレーティングシステム(OS)151、電源制御部153、電源155を有する。
高可用性クラスタソフト110は、状態管理手段であり、故障監視部111と、リソース起動・停止部113と、状態管理部115と、強制電源断機能部116、強制電源断機能監視部117から構成される。具体的には、本発明では、高可用性クラスタソフトを用いるものとする。
制御実行部120は、導通確認部123と、クラスタ構成起動部125と、系切り替え指示部127と、状態確認部131と、コマンド実行部133から構成される。
予備機20は、リソース201、高可用性クラスタソフト210、実行制御部220、状態管理情報記憶部219、オペレーティングシステム(OS)251、電源制御部253、電源255を有する。
高可用性クラスタソフト210は、状態管理手段であり、故障監視部211と、リソース起動・停止部213と、状態管理部215、強制電源断機能部216、強制電源断機能監視部217とから構成される。
制御実行部220は、導通確認部223と、クラスタ構成起動部225と、系切り替え指示部227と、状態確認部231と、コマンド実行部233から構成される。
リソース101及び201は、クライアントにサービスを提供するアプリケーションである。リソース101及び201は、クラスタ状態がサービス稼働中"ACT"のサーバで起動している。
高可用性クラスタソフト110,210の故障監視部111及び211は、サーバの故障状態を監視する。例えば、リソース、ネットワーク、共有ディスク・内臓ディスク等を監視する。リソースはサービス稼働中"ACT"のサーバのみで監視されるが、ネットワーク及び共有ディスク・内蔵ディスクは、現用機10と予備機20の双方で監視される。現用機10で故障が検知された場合、故障状態は、状態管理部115を介して状態管理情報記憶部119に格納される。例えば、故障状態として、故障回数や、故障発生タイミング(リソース開始失敗、リソース監視時の故障、リソース停止失敗)を示すエラーステータスが状態管理情報記憶部119に格納される。以下に説明するように、現用機10の故障状態は、状態管理部115から予備機の状態管理部215を介して状態管理情報記憶部219にも格納される。予備機20で故障が検知された場合も同様に、予備機の故障状態が、状態管理部215を介して状態管理情報記憶部219に格納され、更に、現用機10の状態管理部115を介して状態管理情報記憶部119に格納される。
リソース起動・停止部113及び213は、クラスタ状態及び故障状態に基づいてリソースを起動及び停止させる。サーバのクラスタ状態がACTへ遷移できる状態"SBY[online]"のときに他サーバのリソースが停止した場合、リソース起動・停止部113及び213は、リソースを起動させる。サーバのクラスタ状態がサービス稼働中"ACT"のときに故障が発生した場合、リソース起動・停止部113及び213は、リソースを停止させる。
状態管理部115及び215は、故障状態に基づいてクラスタ状態を管理する。現用機10の状態管理部115と予備機20の状態管理部215は、互いに状態管理情報記憶部に格納された故障状態(故障回数、エラーステータス)、クラスタ状態等の情報を交換し、各サーバの情報を状態管理情報記憶部119及び219に格納する。
強制電源断機能部116,216は、対向機(現用機であれば予備機、予備機であれば現用機)のハードウェア制御ボードを保守管理用LAN経由で監視し、その監視がタイムアウトの場合は、状態管理情報記憶部の対向機の故障回数を"1"、エラーステータスを"2"とする。
強制電源断機能監視部117,217は、自装置内の強制電源断機能部116,216を監視し、当該強制電源断機能部のプロセス故障の場合に、状態管理情報記憶部の故障回数を"1"、エラーステータスを"2"とする。
図5に、状態管理部115及び215で管理されるクラスタ状態の状態遷移図を示す。クラスタ状態には、"ACT"と、"SBY[online]"と、"SBY[standby]"と、"SBY[遷移中]"と、"OUS"と、"NONE"とが含まれる。"ACT"のサーバにリソース故障が発生した場合、クラスタ状態は"ACT"から"OUS"になる(T1)。"ACT"のサーバにリソース以外の故障(ネットワーク、共有ディスク等の故障)が発生した場合、クラスタ状態は"ACT"から"SBY[遷移中]"になる(T2)。"OUS"のサーバの故障状態がクリアされた場合、クラスタ状態は"OUS"から"SBY[standby]"になる(T3)。故障等により系切り替えが発生して、"SBY[online]"のサーバがサービスを引き継ぐ場合、クラスタ状態は"SBY[online]"から"SBY[遷移中]"になり(T4)、更に、"ACT"になる(T5)。"ACT"のサーバから他サーバにサービスを引き継ぐために"ACT"のサーバでサービスの稼働が抑止された場合、クラスタ状態は"ACT"から"SBY[standby]"になる(T6)。"SBY[standby]"のサーバで"ACT"への遷移抑止が解除された場合、クラスタ状態は"SBY[standby]"から"SBY[standby]"になる(T7)。"SBY[standby]"のサーバでACTへの遷移が抑止された場合、クラスタ状態は"SBY[standby]"から"SBY[standby]"になる(T8)。また、電源の停止、オペレーティングシステムの停止又は高可用性クラスタソフト自体の停止により、高可用性クラスタソフトが停止した場合、クラスタ状態は"NONE"になる(T9〜T13)。高可用性クラスタソフトが起動した場合、クラスタ状態は"NONE"から"SBY[online]"になる(T14)。また、現用機及び予備機の双方のクラスタ状態がNONEのときに高可用性クラスタソフトが起動した場合、クラスタ状態はNONEからACTになる(T15)。
状態管理情報記憶部119及び219は、各サーバ毎にクラスタ状態及び故障状態を格納する。具体的には、状態管理情報記憶部119及び219は、現用機10の情報と予備機20の情報との双方をそれぞれ格納し、状態管理部115と状態管理部215との情報交換によって、状態管理情報記憶部119に格納される情報と状態管理情報記憶部219に格納される情報とは同一に保持される。なお、状態管理情報記憶部119,219を参照する際には、サーバID等のサーバを一意に識別できる識別子を用いるものとする。
図6に、状態管理情報記憶部119及び219に格納される情報の例を示す。状態管理情報記憶部119及び219は、サーバ毎にクラスタ状態、故障回数、エラーステータス、リソース状態、及び、インタフェース属性値を格納する。状態管理情報記憶部119及び219は、クラスタ状態として、"ACT"と、"SBY[online]"と、"SBY[standby]"と、"SBY[遷移中]"と、"OUS"と、"NONE"とのうちいずれかを記憶する。故障回数として、故障が発生した回数(0〜Nの値)を記憶する。故障発生タイミングを示すエラーステータスとして、エラー無しの状態と、リソース開始に失敗した状態と、リソース監視時に故障を検知した状態と、リソース停止に失敗した状態とのうちいずれかを記憶する。リソース状態として、他サーバでリソース稼働中である状態と、自サーバでリソースが稼働中である状態と、リソースが停止中である状態と、リソースの管理を行わない状態とのうちいずれを記憶する。インタフェース属性値として、エラー無し"0"、PINGエラーがあり、"Link is failure"が表示されている状態"1"、ディスクエラーがあり"Disk is failure"が表示されている状態"2"を記憶する。
導通確認部123は、状態確認部131で故障箇所がネットワーク故障であると推定された場合には、ルータ40までの導通を確認する。導通確認が成功した場合には、ネットワークの瞬断による一時的な故障と考えられる。また、状態確認部131で故障箇所が電源制御部(ハードウェア制御ボード)253であると推定された場合には、他サーバ(予備機20)の電源制御部(ハードウェア制御ボード)253までの導通を確認する。これらの導通確認には、PINGが用いられてもよい。
状態確認部231で故障箇所が強制電源断機能の故障であると推定された場合に、導通確認部223は、現用機10の電源制御部153までの導通を確認する。導通確認には、PINGが用いられてもよい。導通確認が成功した場合には、ネットワークの瞬断による一時的な故障と考えられる。
クラスタ構成起動部125は、現用機10をクラスタ構成に組み込み、状態管理情報記憶部119に格納された現用機のクラスタ状態をサービス稼働中へ遷移できる状態へ遷移させる。具体的には、クラスタ構成起動部125は、現用機10の高可用性クラスタソフト110を起動させる。例えば、クラスタ構成起動部125が状態管理部115を起動させ、状態管理部115が故障管理部111及びリソース起動・停止部113を起動させてもよい。この起動により、状態管理部215を介して、状態管理情報記憶部219に格納された現用機10のクラスタ状態も遷移し、現用機10のクラスタ状態は、"SBY[online]"になる。予備機20のクラスタ構成起動部225も同様である。
系切り替え指示部127は、状態管理部115を介して、予備機20から現用機10への系切り替えを指示する。具体的には、状態管理情報記憶部119に格納された予備機20のクラスタ状態をサービス稼働中への遷移が抑止されている状態へ遷移させる。この遷移抑止により、現用機10のクラスタ状態はサービス稼働中へ遷移する。この結果、状態管理部215を介して、状態管理情報記憶部219に格納された予備機20及び現用機10のクラスタ状態も遷移し、予備機20のクラスタ状態は"SBY[standby]"になり、現用機10のクラスタ状態はACTになる。そして、予備機20のリソース201が停止し、現用機10のリソース101が起動する。予備機20の系切り替え指示部227も同様である。
状態確認部131は、状態管理部115を介して、状態管理情報記憶部119に格納された情報を確認する。例えば、現用機10及び予備機20の双方のクラスタ状態、故障回数、エラーステータス及びリソース状態を確認する。予備機20の状態確認部231も同様である。
オペレーティングシステム151,251は、サーバ上で高可用性クラスタソフト110,210やアプリケーション等を動作させるための基本ソフトウェアである。
電源制御部153は、本実施の形態では、他サーバ(予備機20)の強制電源断機能部216から強制的に電源を切断する指示を受信し、サーバに電力を供給する電源155をオン及びオフにする。予備機の電源制御部253も同様である。
まず、現用機10と予備機20の故障状態について説明する。
図7は、本発明の一実施の形態における通常運用状態から復旧手順終了の状態を示す。
(1)同図(a)に示すように、現用機10は、クラスタ状態が"ACT"であるため、サービス稼動中であり、予備機20は、"SBY[online]"状態であり、"ACT"へ遷移可能な状態である。
(2)上記の状態から、図2に示すように、予備機20が強制電源断機能部216の故障、または、インタフェース故障により、"ACT"に遷移可能かどうかは不明な状態になっている(図7(b))。このとき、リソース101は現用機10で稼動しているため、何もアクションは起こっていない状態である。つまり、この時点における現用機10、予備機20の状態は、
(現用機)
クラスタ状態:"ACT"
故障回数:0
エラーステータス:0
リソース状態:1(Started)
I/F属性値:0
(予備機)
クラスタ状態:"SBY[online]"
故障回数:0
エラーステータス:0
リソース状態:0
I/F属性値:1or2
である。予備機20では、状態管理情報記憶部219のインタフェース(I/F)属性値が"1"または"2"であるため、ネットワーク故障か、ディスク故障のいずれかであると推測できる。この場合、現用機10から予備機20に系切り替え処理が発生した場合、I/F属性値が"0"以外の値をとっているため、系切り替えは実行できずに、現用機10が故障等による系切り替えが発生したが、リソース停止に失敗して系切り替えが終了していないサーバの状態である"SBY[遷移中] "のクラスタ状態となってしまう。
また、図7(b)の状態として図3のようなケースが考えられる。
図3の例は、現用機10、予備機20のいずれかの強制電源断機能部に故障が発生した場合である。
このときの現用機10と予備機20の状態は、
(現用機)
クラスタ状態:"ACT"
故障回数:0
エラーステータス:0
リソース状態:1(Started)
I/F属性値:0
(予備機)
クラスタ状態:"SBY[online]"
故障回数:1
エラーステータス:2
リソース状態:0
I/F属性値:0
である。上記では、予備機20のエラーステータスが"2"(リソース監視時にエラーを検出)となっている。この場合、強制電源断機能部216が正常に実行できなくなるが、サービス稼動状況には影響がなく、現用機10から予備機20への系切り替え処理が発生した場合でも予備機20に切り替えることが可能である。但し、系切り替え時にサービス停止に失敗した場合は強制電源断機能部216の処理が実行されず、現用機10は図2と同様に、"SBY[遷移中]"のクラスタ状態となってしまう。
本発明は、上記のような状態(図7(b))において、予備機20のみの故障復旧処理を行うことで、図7(c)に示すように、現用機10からの系切り替え発生時に、予備機20を"ACT"へ遷移可能な状態"SBY[online]"に遷移させるものである。
図8は、本発明の一実施の形態における故障検出手順のフローチャートである。
ステップ101) 保守端末から現用機10、予備機20にログインする。このとき、予備機20へのログインに成功した場合はステップ102に移行し、失敗した場合はステップ103に移行する。この時点の現用機10と予備機20の状態は以下の通りである。
(現用機)
クラスタ状態:"ACT"
故障回数:0
エラーステータス:0
リソース状態:1(Started)
I/F属性値:0
(予備機)
クラスタ状態:"SBY[online]"
故障回数:0or1
エラーステータス:0or2(エラー無しまたは、リソース監視時にエラー検出)
リソース状態:0(他サーバでリソース稼動中)
I/F属性値:1or2(エラー無しまたはリンクエラー)
ステップ102) 現用機10の状態確認部131は、状態確認コマンドを高可用性クラスタソフト110に実行させることにより、状態管理情報記憶部119の状態管理情報を取得する。取得した状態管理情報が故障回数"1"、エラーステータス"2"である場合は、予備機20の強制電源断機能部216の監視タイムアウトまたは、予備機20の強制電源断機能部216のプロセスが故障したと推測されるため、強制電源断機能のエラーを保守端末に出力して、ステップ105に移行する。それ以外の場合(故障回数"0"、エラーステータス"0")は、別原因であるので、ステップ103に移行する。
ステップ103) 現用機10の状態確認部131は、状態確認コマンドを高可用性クラスタソフト110に実行させることにより、状態管理情報記憶部119の状態管理情報を取得する。取得した状態管理情報のI/F属性値の値から、故障箇所の推定を行う。I/F属性値が"1"(Link is failure)の場合は、予備機20からルータ40間(ネットワーク)の通信が遮断していると推測されるためステップ104に移行する。I/F属性値が"2"(Disk is failure)の場合は、ディスク故障と推測されるため、ステップ107に移行する。
ステップ104) 予備機20の導通確認部223において、故障推定精度を向上させるため、ルータ40に対してPINGコマンドによる導通確認を行い、導通が不可である場合はステップ107に移行する。導通できた場合にはステップ106に移行する。
ステップ105) ステップ102において予備機20の強制電源断機能部216の故障であると判断された場合は、保守端末は現用機10からエラーが表示されるので、保守者は、予備機20のログインし、予備機20に対して、現用機10の電源制御部153に対する導通確認を指示する。これにより、予備機20の導通確認部223は、故障推定精度を向上させるため、現用機10の電源制御部153に対してPINGコマンドを実行し導通確認を行う。導通できた場合は、ハードウェア制御ボード160の故障ではなく、予備機側の強制電源断機能部216のプロセスの一時的な故障と推測されるため、ステップ106に移行する。導通が不可であった場合はステップ107に移行する。
ステップ106) ステップ104において、ルータ40との導通に成功する、または、ステップ105において現用機10の電源制御部153との導通に成功した場合は、現用機10の状態管理部115及び予備機20の状態管理部215は状態管理情報記憶部119の強制電源断機能監視リソースの故障数を0クリアし、ステップ108に移行する。この処理によって、故障などによる系切り替え時にリソース停止失敗が発生しても、強制電源断機能を利用できるようになる。
ステップ107) エラーを保守端末に出力する。
ステップ108) ログアウトする。
上記のような処理を行うことにより、図7(c)のように、予備機20の状態管理部210が予備機20状態管理情報記憶部219の状態を"ACT"へ遷移可能な状態にすることで、予備機20では、現用機10の系切り替え指示部127による系の切り替え処理に備えることが可能となる。
以下では、図8のフローチャートに沿って、図4に示す現用機10の故障監視部111、リソース起動・停止部113、状態管理部115からなる構成を高可用性クラスタソフト110、及び、予備機20の故障監視部211、リソース起動・停止部213、状態管理部215を、高可用性クラスタソフト210として説明する。
ステップ101) 保守端末50から現用機10、予備機20にログインする。双方へのログインが成功すればステップ102に移行し、予備機20のログインに失敗した場合は、ステップ103に移行する。
ステップ102) 図9に示すように、制御実行部120の状態確認部131は、高可用性クラスタソフト110に状態確認コマンドを実行させ、予備機20の故障回数、エラーステータスを要求する。
これにより、高可用性クラスタソフト110は、状態管理情報記憶部119を参照し、予備機20が、
・故障回数"1";
・エラーステータス"2";
の場合は、強制電源断機能の故障と考えられるため、ステップ105に移行する。一方、予備機20が、
・故障回数"0";
・エラーステータス"0";
の場合は、故障原因が別原因であるため、ステップ103に移行する。
ステップ103) 制御実行部120の状態確認部131は、図10に示すように、高可用性クラスタソフト110に状態確認コマンドを実行させ、状態管理情報記憶部119に予備機20のI/F属性値を要求する。予備機20のI/F属性値が"1"(リンクエラー)の場合は通信エラーと推定できるため、ステップ104に移行する。一方、予備機20のI/F属性値が"2"(ディスクエラー)の場合は、ディスク故障と推定できるため、保守端末50に対してエラーを出力してログアウトする。
ステップ104) 制御実行部120の導通確認部123は、図11に示すように、OS機能にあるPINGを実行し、ルータ40までの間の導通を確認する。導通が不可の場合は導線やルータ故障と考えられるため、保守端末50にエラーを出力してログアウトする。
ステップ105) ステップ102において、強制電源断機能の故障と推定された場合には、保守端末50は予備機20にログインし、図12に示すように、予備機20の制御実行部220の導通確認部223より、OS機能であるPINGを実行し、現用機10の電源制御部153までの導通を確認する。予備機20からのPINGが成功した場合には、現用機10の電源制御部153は正常であるため、予備機20の高可用性クラスタソフト210内の強制電源断機能部216の故障が予測される。
ステップ106) 予備機20の制御実行部220のコマンド実行部233は、図13に示すように、高可用性クラスタソフト210に故障回数クリアコマンドを実行させる。クリアコマンドを実行することにより、高可用性クラスタソフト110、210で管理している状態管理情報記憶部119、219の故障回数"1"、エラーステータス"2"を故障回数"0"、エラーステータス"0"に更新する。
上記のように、故障回数及びエラーステータスの両方の値が"0"になることにより、現用機10から予備機20への系切り替え時に、リソース停止失敗が発生しても高可用性クラスタソフトの強制電源断機能が使用できるようになるため、現用機10において、"SBY[遷移中]"(故障等による系切り替えが発生したが、リソース停止に失敗して系切り替えが終了していない状態)となることを回避することが可能となる。
説明の便宜上、本発明の実施例に係るシステムは機能的なブロック図を用いて説明しているが、本発明のシステムは、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。例えば、サーバ(現用機及び予備機)の各機能部がソフトウェアで実現され、オペレーションシステム上にインストールされてもよい。また、各機能部が必要に応じて組み合わせて使用されてもよい。
以上、本発明の実施の形態及び実施例について説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々の変更・応用が可能である。
10 サーバ(現用機)
20 サーバ(予備機)
30 共有ディスク
40 ルータ
50 保守端末
101,201 リソース
110,210 高可用性クラスタソフト
111,211 故障監視部
113,213 リソース・起動停止部
115、215 状態管理部
116,216 強制電源断機能部
117,217 強制電源断監視部
119,219 状態管理情報記憶部
120,220 制御実行部
123,223 導通確認部
125,225 クラスタ構成起動部
127,227 系切り替え指示部
131,231 状態確認部
133,233 コマンド実行部
151,251 OS(オペレーティングシステム)
153,253 電源制御部
155,255 電源

Claims (9)

  1. 故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成されるクラスタシステムで、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)におけるクラスタシステム復旧方法であって、
    前記現用機の状態確認手段が、前記現用機の前記状態管理手段を介して前記状態管理情報記憶手段から故障状態情報を取得する故障状態取得ステップと、
    前記故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、前記予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力ステップと、
    ACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)の前記予備機側で前記保守端末から導通確認が指示されると、該予備機の導通確認手段が、前記現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認し、導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、該予備機の前記状態管理手段が前記状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、前記現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移する故障回数クリアステップと、
    を有することを特徴とするクラスタシステム復旧方法。
  2. 前記故障状態取得ステップにおいて取得した前記故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、前記予備機側の導通確認手段からルータまでの導通を確認し、導通が失敗した場合には、前記保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力ステップ
    を更に有することを特徴とする請求項1記載のクラスタシステム復旧方法。
  3. 前記故障状態取得ステップにおいて取得した前記故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、前記保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力ステップ
    を更に有することを特徴とする請求項1記載のクラスタシステム復旧方法。
  4. 故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)にある場合のクラスタシステム復旧システムであって、
    前記現用機は、
    前記状態管理手段を介して前記状態管理情報記憶手段から故障状態情報を取得する故障状態取得手段と、
    前記故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、前記予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力手段と、
    を有し、
    前記予備機は、
    ACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)であるとき、前記保守端末から導通確認が指示されると、前記現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認する導通確認手段と、
    前記導通確認手段で導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、前記状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、前記現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移させる故障回数クリア手段と、
    を有することを特徴とするクラスタシステム復旧システム。
  5. 前記現用機は、
    前記故障状態取得手段にて取得した前記故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、ルータまでの導通を確認するルータ導通手段と、
    前記ルータ導通手段による導通が失敗した場合には、前記保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項4記載のクラスタシステム復旧システム。
  6. 前記現用機は、
    前記故障状態取得手段にて取得した前記故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、前記保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力手段、
    を更に有することを特徴とする請求項4記載のクラスタシステム復旧システム。
  7. 故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)にある場合に現用機として動作するサーバであって、
    前記状態管理手段を介して故障状態情報を取得する故障状態取得手段と、
    前記故障状態情報が強制電源断機能の故障を示している場合には、前記予備機側の強制電源断機能の故障が疑われるため、保守端末に対してエラー出力する強制電源断機能エラー出力手段と、
    前記故障状態取得手段にて取得した前記故障状態情報が、ネットワーク故障を示している場合には、ルータまでの導通を確認するルータ導通手段と、
    前記ルータ導通手段による導通が失敗した場合には、前記保守端末に対してエラー出力するネットワークエラー出力手段と、
    前記故障状態取得手段にて取得した前記故障状態情報が、共有ディスクまたは内蔵ディスクの故障を示している場合には、前記保守端末に対してエラー出力するディスクエラー出力手段と、
    を有することを特徴とするサーバ。
  8. 故障状態を監視する故障監視手段と、故障状態に基づいて現用機及び予備機のサービス稼働状態を示すクラスタ状態を管理する状態管理手段と、サービス稼動中の状態(ACT)、ACTに遷移できる状態またはACTへ遷移可能かどうかは不明な状態(SBY:online)を含むクラスタ状態及び故障状態情報を格納する状態管理情報記憶手段と、をそれぞれ含む現用機と予備機、及び、該現用機と該予備機で共有する共有ディスクとで構成され、該現用機がクラスタ構成に組み入れられ、該予備機がACTに遷移可能か不明な状態(SBY:online)にある場合に、予備機として動作するサーバであって、
    保守端末から導通確認が指示されると、前記現用機側のハードウェア制御手段に対して導通を確認する導通確認手段と、
    前記導通確認手段で導通が確認された場合には、該予備機側の強制電源断機能の故障として、前記状態管理情報記憶手段の強制電源断機能監視リソースの故障回数をクリアし、前記現用機からの系切り替えを可能とする状態(SBY:online)に遷移させる故障回数クリア手段と、
    を有することを特徴とするサーバ。
  9. 請求項7または8に記載のサーバを構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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