JP5276045B2 - 波長選択スイッチ - Google Patents
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Description
図1に示す従来の波長選択スイッチは、アレイ導波路回折格子分波器1と、液晶素子アレイ2と、偏波ビームディスプレーサ(偏波分離結晶)3と、上下方向に平行に重ねられたアレイ導波路回折格子合波器41および42とを備える。アレイ導波路回折格子分波器1と液晶素子アレイ2とは、シリンドリカルレンズ51および主レンズ61からなる空間光学系により結合され、偏波ビームディスプレーサ(偏波分離結晶)3とアレイ導波路回折格子合波器41および42とは、主レンズ62およびシリンドリカルレンズ52からなる空間光学系により結合されている。
図2は本発明の第1の実施形態の波長選択スイッチの概略図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図2に示す波長選択スイッチは、波長分波器1と、各波長の光信号の偏光状態を制御する偏光制御素子アレイ2と、偏光制御された光信号を合波して出力するアレイ導波路回折格子合波器241とを備える。波長分波器1と偏光制御素子アレイ2とは、シリンドリカルレンズ51および主レンズ61からなる空間光学系により結合されている。偏光制御素子アレイ2とアレイ導波路回折格子合波器241とは、シリンドリカルレンズ52および主レンズ62からなる空間光学系により結合されている。
コアとクラッドの比屈折率差Δ=1.5%のシリカガラス系PLCを用いて、100GHz間隔40chのAWGを作製し、これをアレイ導波路回折格子合波器241として用いて、第1の実施形態の波長選択スイッチを作製した。作製したAWGの偏光依存波長シフトはΔλTM-TE=0.6nmであった。入力側AWGにTMモードの偏光を入力し、TN液晶セルを配列したデバイスを偏光制御素子アレイ2として用いて偏光状態を制御して、アレイ導波路回折格子合波器241から出力される光信号を観測した。40chのうち任意の光信号について、液晶セルの出力光の偏光方向がTMモードのままの場合は出力ポート401から出力され、偏光方向をTEモードに回転させた場合には出力ポート402から出力されることを確認した。挿入損失は4dB、消光比は35dBであった。
図3は本発明の第2の実施形態の波長選択スイッチの概略図である。(a)は平面図、(b)は側面図である。
コアとクラッドの比屈折率差Δ=1.5%のシリカガラス系PLCを用いて、100GHz間隔40chのAWGを作製し、これをアレイ導波路回折格子合分波器11として用いて、第2の実施形態の波長選択スイッチを作製した。作製したAWGの偏光依存波長シフトはΔλTM-TE=0.6nmであった。AWGの入出力兼用ポート101にTMモードの偏光を入力し、反射型ECB液晶セルを配列したデバイスを偏光制御素子アレイ2として用いて偏光状態を制御して、再びAWGに結合して出力される光信号を観測した。40chのうち任意の光信号について、液晶セルの出力光の偏光方向がTMモードのままの場合はポート101から出力され、偏光方向をTEモードに回転させた場合にはポート102から出力されることを確認した。挿入損失は5dB、消光比は35dBであった。
第1および第2の実施形態に示した波長選択スイッチは、入力される偏光状態を所定の状態に規定する必要がある。実用上は、入力光信号の偏光状態によらず動作することが望まれるので、第1および第2の実施形態に示した波長選択スイッチを2系統配置し、波長分波器の入力導波路同士およびアレイ導波路回折格子合波器の出力導波路同士がそれぞれ接続される偏波分離素子、あるいはアレイ導波路回折格子合分波器の入出力導波路同士および出力導波路同士がそれぞれ接続される偏波分離素子を設けることで、入力偏光状態によらない動作を実現することができる。
図4に示す波長選択スイッチは、同一基板上に作製された、入出力導波路101、出力導波路102、スラブ導波路およびアレイ導波路により構成された第1のアレイ導波路回折格子合分波器11と、入出力導波路111、出力導波路112、スラブ導波路およびアレイ導波路により構成された第2のアレイ導波路回折格子合分波器12と、入出力導波路111と入出力導波路111とに接続された偏波分離合成素子81と、出力導波路101と出力導波路102とに接続された偏波分離合成素子82とを備える。また、図4に示す波長選択スイッチは、第2の実施形態で説明した反射型の偏光制御素子アレイ2を備える。第1のアレイ導波路回折格子合分波器11と偏光制御素子アレイ2とはシリンドリカルレンズ51および主レンズ61からなる空間光学系により結合されている。同様に、第2のアレイ導波路回折格子合分波器12と偏光制御素子アレイ2とはシリンドリカルレンズ52および主レンズ61からなる空間光学系により結合されている。
コアとクラッドの比屈折率差Δ=1.5%のシリカガラス系PLCを用いて、100GHz間隔40chのAWGと偏波分離合成回路を集積化したチップを作製し、第3の実施形態の波長選択スイッチを作製した。作製したAWGの偏光依存波長シフトはΔλTM-TE=0.6nmであった。光サーキュレータの入力ポート70に無偏光の光信号を入力し、各AWGからの出力光の偏光を、反射型ECB液晶素子を用いて制御して、再びAWGに結合して出力される光信号を観測した。40chのうち任意の光信号について、液晶セルにおいて偏光を回転させない場合はポート71から出力され、偏光方向を90°回転させた場合にはポート72から出力されることを確認した。挿入損失は6dB、消光比は35dBであった。
2 液晶素子アレイ
3 偏波ビームディスプレーサ(偏波分離結晶)
41、42、241 アレイ導波路回折格子合波器
51、52 シリンドリカルレンズ
61、62 主レンズ
401、402 出力ポート
11、12 アレイ導波路回折格子合分波器
101、111 入出力ポート
102、112 出力ポート
7 光サーキュレータ
70 入力ポート
71、72 出力ポート
81、82 偏波分離合成素子
Claims (4)
- 入力ポートを有する波長分波器と、偏光制御素子アレイと、2つの出力ポートを有するアレイ導波路回折格子合波器とが、空間光学系により結合された、波長選択スイッチであって、
前記偏光制御素子アレイは、前記波長分波器により分波された各波長の光信号の偏光状態を独立に制御するように構成され、
前記アレイ導波路回折格子合波器は、前記偏光制御素子アレイにより偏光状態が制御された各波長の光信号を合波して前記2つ出力ポートのいずれかから出力するものであって、かつ前記出力ポートの透過中心波長が偏光依存性を有しており、前記偏光依存性による透過中心波長シフトが前記2つの出力ポート間の透過中心波長差に等しくなるように構成されていることを特徴とする波長選択スイッチ。 - 前記偏光制御素子アレイは、反射型の素子であり、
前記波長分波器と前記アレイ導波路回折格子合波器が同一の光回路であって、前記入力ポートと前記2つの出力ポートのうち1つが同一であることを特徴とする請求項1に記載の波長選択スイッチ。 - 光信号を、第1の偏光状態の光信号と第1の偏光状態と異なる第2の偏光状態の光信号とに分離する偏光分離素子と、
前記第1の偏光状態の光信号が入力される入力ポートを有する第1の波長分波器と、
前記第2の偏光状態の光信号が入力される入力ポートを有する第2の波長分波器と、
前記第1の波長分波器および前記第2の波長分波器により分波された各波長の光信号の偏光状態を独立に制御するように構成された偏光制御素子アレイと、
2つの出力ポートを有し、前記第1の波長分波器により分波され、前記偏光制御素子アレイにより偏光状態が制御された各波長の光信号を合波して当該2つの出力ポートのいずれから出力する第1のアレイ導波路回折格子合波器と、
2つの出力ポートを有し、前記第2の波長分波器により分波され、前記偏光制御素子アレイにより偏光状態が制御された各波長の光信号を合波して当該2つの出力ポートのいずれから出力する第2のアレイ導波路回折格子合波器と、
前記第1のアレイ導波路回折格子合波器の2つの出力ポートのうちの一方から出力される前記第1の偏光状態の光信号と、前記第2のアレイ導波路回折格子合波器の2つの出力ポートのうちの一方から出力される前記第2の偏光状態の光信号とを合成する第1の偏波合成素子と、
前記第1のアレイ導波路回折格子合波器の2つの出力ポートのうちの他方から出力される前記第2の偏光状態の光信号と、前記第2のアレイ導波路回折格子合波器の2つの出力ポートのうちの他方から出力される前記第2の偏光状態の光信号とを合成する第2の偏波合成素子と、
を備え、
前記前記第1の波長分波器および前記第2の偏波分離器と前記偏光制御素子アレイと、ならびに前記偏光制御素子アレイと前記第1のアレイ導波路回折格子合波器および前記第2のアレイ導波路回折格子合波器とが空間光学系により結合された、波長選択スイッチであって、
前記第1のアレイ導波路回折格子合波器および前記第2のアレイ導波路回折格子合波器は各々、前記出力ポートの透過中心波長が偏光依存性を有し、前記偏光依存性による透過中心波長シフトが前記2つの出力ポート間の透過中心波長差に等しくなるように構成されていることを特徴とする波長選択スイッチ。 - 前記偏光制御素子アレイは反射型の素子であり、
前記偏光分離素子、前記第1の波長分波器、前記第2の波長分波器、前記第1アレイ導波路回折格子合波器、前記第2アレイ導波路回折格子合波器、前記第1偏光合成素子および前記第2偏光合成素子が1つの基板上に形成され、前記偏光分離素子と前記第1偏光合成素子とが同一であり、前記第1の波長分波器と前記第1アレイ導波路回折格子合波器とが同一であり、前記第2の波長分波器と前記第2アレイ導波路回折格子合波器とが同一であることを特徴とする請求項3に記載の波長選択スイッチ。
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