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JP5267708B2 - 画像処理装置、撮像装置、画像生成方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置、画像生成方法、及びプログラム Download PDF

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JP5267708B2 JP2012169655A JP2012169655A JP5267708B2 JP 5267708 B2 JP5267708 B2 JP 5267708B2 JP 2012169655 A JP2012169655 A JP 2012169655A JP 2012169655 A JP2012169655 A JP 2012169655A JP 5267708 B2 JP5267708 B2 JP 5267708B2
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Description

本発明は、画像を再構成する技術に関する。
近年、入射光線の方向分布(direction distribution)についての情報を取り込む撮像装置、即ち「プレノプティック(plenoptic)カメラ」と呼ばれる撮像装置が知られている(特許文献1参照)。
プレノプティックカメラの光学系においては、従来の撮像レンズ(以下、「メインレンズ」と呼ぶ)と撮像素子との間に、極小のレンズ(以下、「マイクロレンズ」と呼ぶ)を繰り返し配置した複眼状レンズ(以下、「マイクロレンズアレイ」と呼ぶ)が挿入されている。
マイクロレンズアレイを構成する個々のマイクロレンズは、メインレンズによって集光された光を、その到達した角度に応じて、撮像素子内の複数の画素群に分配する。
即ち、各マイクロレンズによって撮像素子に集光された像を、以下「サブ画像」と呼ぶならば、複数のサブ画像の集合体からなる画像のデータが、撮像画像のデータとして撮像素子から出力される。
なお、このようなプレノプティックカメラの撮像画像を、以下、「ライトフィールド画像」と呼ぶ。
ライトフィールド画像は、従来のメインレンズのみならず、マイクロレンズアレイを介して入射された光により生成される。このため、ライトフィールド画像は、従来の撮像画像にも含まれていた、いずれの部位から到達した光線であるかを示す2次元の空間情報を有することは勿論のこと、さらに、従来の撮像画像には含まれていなかった情報として、撮像素子からみて何れの方向から到達した光線なのかを示す2次元の方向情報を有している。
プレノプティックカメラは、ライトフィールド画像の撮像後に、ライトフィールド画像のデータを用いて、撮像時に任意の距離だけ前方に離間していた面の像を再構成することができる。
換言すると、プレノプティックカメラは、所定距離で焦点を合わせずにライトフィールド画像を撮像した場合であっても、その撮像後に、当該ライトフィールド画像のデータを用いることで、当該所定距離で合焦して撮像したような画像(以下、「再構成画像」と呼ぶ)のデータを自在に作り出すことができる。
特表2008−515110号公報
特許文献1に記載の技術では、ライトフィールド画像から再構成画像を生成するための計算量が大きかった。そのため、また、画像を早く生成して表示することが要求される場合でも表示に時間がかかってしまい、ユーザの利便性が低かった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、少ない計算量で再構成画像を生成することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る画像処理装置は、
被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得部と、
前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得するズレ取得部と、
前記多視点画像に含まれる副画像の前記画像ズレ係数が大きいほど当該副画像のより大きい範囲から、部分画像を抽出する抽出部と、
前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、少ない計算量で再構成画像を生成できる。
(a)は本発明の実施形態1に係るデジタルカメラの正面図である。(b)は実施形態1に係るデジタルカメラの背面図である。 実施形態1に係るデジタルカメラのハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態1に係るデジタルカメラのうち、光学系の構成例を示す模式図である。 (a)は実施形態1に係るライトフィールド画像の概念図である。(b)は撮影した被写体の例を示す図である。(c)は(b)を撮影したライトフィールド画像を示す図である。(d)は(c)の一部拡大図である。 実施形態1に係るデジタルカメラの機能構成を示す模式図である。 実施形態1に係る画像出力処理を示すフローチャートである。 実施形態1に係るライブビュー画像生成部の機能構成を示す模式図である。 実施形態1に係るデジタルカメラが実行する画像生成処理の流れを説明するフローチャートである。 (a)は実施形態1に係るライトフィールド画像を示す図である。(b)は実施形態1に係る部分領域を示す図である。(c)は実施形態1に係る第1再構成画像を示す図である。 (a)は実施形態1に係る確認画像生成部の機能構成を示す模式図である。(b)は実施形態1に係る領域定義テーブルの例を示す図である。 実施形態1に係るデジタルカメラが実行する画像生成処理の流れを説明するフローチャートである。 (a)は実施形態1に係るライトフィールド画像を示す図である。(b)は実施形態1に係る部分領域を示す図である。(c)は実施形態1に係る第2再構成画像を示す図である。 実施形態1に係る本画像生成部の機能構成を示す模式図である。 実施形態1に係るデジタルカメラが実行する画像生成処理の流れを説明するフローチャートである。 (a)は実施形態1に係るライトフィールド画像を示す図である。(b)は実施形態1に係る部分領域を示す図である。(c)は実施形態1に係る第3再構成画像を示す図である。 本発明の実施形態2に係る画像出力処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係る画像出力処理を示すフローチャートである。 実施形態3に係るライブビュー画像生成部の機能構成を示す模式図である。 実施形態3に係るデジタルカメラが実行する画像生成処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態4に係るライブビュー画像生成部の機能構成を示す模式図である。 実施形態4に係る画像出力処理を示すフローチャートである。 実施形態4に係るズレ係数推定処理を示すフローチャートである。 実施形態4に係る推定画像と算出画像のグループ分けの例を示す図である。 実施形態4に係る推定画像と算出画像のグループ分けの例を示す図である。 実施形態4に係る画像ズレ係数の推定処理例の概要を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態に係る撮像装置(デジタルカメラ)を、図を参照しながら説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
(実施形態1)
本発明に係る撮像装置の一実施例としてのデジタルカメラ1の外観を、図1を参照して説明する。図1(a)は正面から、図1(b)は背面の外観を示す。デジタルカメラ1は、図1(a)に示すように正面側に撮像レンズ(レンズ群)12を有している。また、デジタルカメラ1の背面には図1(b)に示すように、表示装置としての液晶モニタ画面13と、モードダイアル、カーソルキー、SETキー、ズームボタン(Wボタン、Tボタン)、メニューキー等からなる操作部14と、が設けられている。また、上面にはシャッターキー10、電源ボタン11が設けられている。なお、側部には図示されていないが、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)やモデム等の外部装置とUSBケーブルに接続する場合に用いるUSB端子接続部が設けられている。
次に、デジタルカメラ1のハードウェアの構成を、ブロック図(図2)を参照して説明する。
デジタルカメラ1は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、内部バス20と、を含む。また、デジタルカメラ1は、入出力インターフェース30と、撮像部31と、入力部32と、出力部33と、記憶部34と、表示部35と、通信部36と、メディアドライブ37と、を備えている。
CPU21は、RAM23を作業領域として用いて、ROM22又は記憶部34に格納されているプログラムにより画像を出力のための後述する処理を実行する。
ROM22及び/又は記憶部34は、CPU21が後述する各種の処理を実行する上において必要なデータを記憶する。記憶されたデータは、適宜RAM23にロードされる。また、RAM23は後述する処理の中間データを適時記憶する。
CPU21、ROM22、RAM23、及び入出力インターフェース30は、内部バス20を介して相互に接続されている。また、入出力インターフェース30には、撮像部31、入力部32、出力部33、記憶部34、表示部35、通信部36及びメディアドライブ37が接続されている。
撮像部31は、メインレンズ311と、マイクロレンズアレイ312と、撮像素子313と、を備えている。なお、撮像部31のさらなる詳細については、図3を参照して後述する。
入力部32は、シャッターキー10、操作部14の各種ボタン、及び表示部35に設定されたタッチパネル等の入力装置と、ユーザがこれらの入力装置を用いて実行した操作の情報を入出力インターフェース30に伝達する伝達部と、から構成される。ユーザは、入力部32を用いてデジタルカメラ1にコマンドを入力し、また各種情報を入力することができる。
出力部33は、モニタやスピーカ等により構成され、CPU21の処理により生成された各種画像や各種音声を出力する。
記憶部34は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、CPU21から伝達された、あるいは他機器から入力された、後述するライトフィールド画像や再構成画像等、各種画像のデータ、各種設定情報を記憶する。
通信部36は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
メディアドライブ37には、リムーバブルメディア38(磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等)が適宜装着される。メディアドライブ37によってリムーバブルメディア38から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部34にインストールされる。また、リムーバブルメディア38は、記憶部34に記憶されている画像のデータ等の各種データを、記憶部34と同様に記憶することができる。表示部35は液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等より構成される。表示部35は、後述された処理により生成され、CPU21から伝達される撮影準備状態でのライブビュー画像や撮影後の確認用画像が表示される。以下、表示部35は320×240画素の解像度を持つとして説明する。
このような構成を有するデジタルカメラ1のうち、光学系の構成例を図3を参照して説明する。
デジタルカメラ1の光学系においては、被写体OBからみて、メインレンズ311と、マイクロレンズアレイ312と、撮像素子313と、がその順番で配置されている。
マイクロレンズアレイ312においては、N×M個(N、Mは2以上の任意の整数値)のマイクロレンズ312−1乃至マイクロレンズ312−N×Mの各々が配置されている。図3には横一列(N個)のマイクロレンズが図示されている。以下、各マイクロレンズ312−i(iは、1乃至N×Mの範囲内の整数値)が同じ大きさの径をもち、マイクロレンズアレイ312に同じ間隔で格子状に配列されているとして説明する。
メインレンズ311は、被写体OB上の点から射出された光束を集光して、所定の面MAに結像させ、マイクロレンズアレイ312に入射させる。なお、以下、メインレンズ311により結像される面を、「メインレンズ結像面MA」と呼ぶ。本実施形態では、メインレンズ結像面MAはメインレンズ311と撮像素子313との間にあるとする。
マイクロレンズ312−iは、被写体OBからメインレンズ311を介して入射されてくる光束を入射方向毎に集光して、撮像素子313の上にサブ画像として結像させる。
即ち、撮像素子313においては、複数のマイクロレンズ312−1乃至マイクロレンズ312−N×Mの各々により複数のサブ画像が結像され、これらの複数のサブ画像の集合体であるライトフィールド画像が生成される。
このようにして、同一の被写体に対して異なる角度から見た像が、対応する複数のサブ画像に記録される。言い換えると被写体を同時に複数の視点から見た複数のサブ画像が整列した画像が得られる。
こうして得られたサブ画像は、同一の被写体に対して異なる角度から見た像を含む。そのため、複数のサブ画像から適切な画素を選択して合成することで、撮像時に任意の距離だけ前方に離れていた面に焦点を合わせた画像や、被写界深度を任意に変更した画像を再構成することができる。
ブロック状の被写体OBを撮影したライトフィールド画像LFIの一例を図4(a)に示す。
このライトフィールド画像(LFI)は、格子状に配置されたN×M個のマイクロレンズ312−iのそれぞれに対応する画像(副画像、サブ画像S11〜SMN)から構成されている。例えば、左上のサブ画像S11は、被写体OBを左上から撮影した画像に相当し、右下のサブ画像SMNは被写体OBを右下から撮影した画像に相当する。
第i行のサブ画像(横の一列のサブ画像)Si1〜SiNは、メインレンズ311が結像した像を、マイクロレンズアレイ312の第i行の横に並んだマイクロレンズ312−iで結像したステレオ画像に相当する。同様に、第j列のサブ画像(縦の一列のサブ画像)S1j〜SMjは、メインレンズ311が結像した像を、マイクロレンズアレイ312の第j列の縦に並んだマイクロレンズ312−iで撮影したステレオ画像に相当する。
なお、本実施形態では各サブ画像Sはグレースケール画像であり、サブ画像を構成する各画素は画素値(スカラー値)を持つ。
本実施形態では、マイクロレンズアレイ312にはマイクロレンズが横(x軸)に80個、縦(y軸)に60個並んでいる。各マイクロレンズに対応するサブ画像が、60×60画素の領域に収まって全体で4800×3600画素の解像度を持つLFIを形成している。
LFIにおいて、被写体が各サブ画像単位で点対象に反転して写っている。図4(b)に示す被写体を撮影したLFIの例を図4(c)に示す。この一部(グレーの四角形で囲まれている部分)を拡大すると(図4(d))、被写体(図4(b)の先端部)が上下及び左右方向に反転していることがわかる。デジタルカメラ1は、このようなLFIから、再構成画像RI(図4(b)に示したような画像になる)を生成して出力する。
デジタルカメラ1は上記物理構成により図5に示すように画像撮影部40、入力部50、LFI生成部610とライブビュー画像生成部620と確認画像生成部630と本画像生成部640とを含む画像生成処理部60、表示部70、記憶部80、として機能する。
画像撮影部40は、被写体をメインレンズ311とマイクロレンズアレイ312とで撮影し、その情報をLFI生成部610に伝達する。入力部50はROM22及びRAM23に記憶された撮影設定、入力部32が受け付けたユーザ操作、ROM22又はRAM23に記憶された再構成設定を取得して、画像生成処理部60の各部に伝達する。
LFI生成部610は画像撮影部40から伝達された情報から図4(a)で例示したようなLFIを生成する。LFI生成部610は、ライブビュー画像生成部620と、確認画像生成部630と、本画像生成部640と、に生成したLFIを伝達する。
ライブビュー画像生成部620、確認画像生成部630及び本画像生成部640は、LFIから各マイクロレンズの位置に基づいてサブ画像から画像(再構成画像)を生成する。
ライトフィールド画像から、各マイクロレンズの位置に基づいてサブ画像から画像(再構成画像)を生成する処理を、以下「再構成処理」と呼ぶ。再構成処理において、再構成される被写体が仮想的に存在する面を、「再構成面」と呼ぶ。
ライブビュー画像生成部620は、再構成画像のうちライブビュー用の画像(ライブビュー画像)を生成する。ライブビュー画像を生成する処理を「ライブビュー画像生成処理」と呼ぶ。ライブビューでは撮影時の準備・撮影状況をユーザに表示するため、被写体の画像を高速に切り替えて表示することが望まれる。そのため、本実施形態ではライブビュー画像生成処理は必要な計算量が少なく設定されている。ライブビュー画像生成部620は、生成したライブビュー画像を表示部70に出力する。ライブビュー画像生成部620は第1の生成部とも言う。
また、確認画像生成部630は再構成画像のうち画像撮影後の確認のための画像(確認画像)を生成する。確認画像を生成する処理を「確認画像生成処理」と呼ぶ。撮影後の確認では、鑑賞用画像ほどの画質は要求されない一方、どのような画像が得られたか確認が出来る程度には高い画質が望まれる。また、撮影後速やかに表示する必要はあるが、ライブビュー画像ほど迅速に生成する必要が無い。そのため、確認画像生成処理はより画質の高い画像を生成できるように、ライブビュー画像生成処理よりは必要計算量が多く設定されている。確認画像生成部630は、生成した確認画像を表示部70に出力する。なお、ここで画質が高いとは、単に解像度が大きいことはもとより、再構成の精度が高い、ノイズが少ない、適切なボケを負荷して本確認の特徴をより的確に反映している、等のユーザにとって利便性の高い画像全般を言う。確認画像生成部630は第2の生成部とも言う。
本画像生成部640は再構成画像のうち観賞用の画像(本画像)を生成する。本画像を生成する処理を「本画像生成処理」と呼ぶ。本画像は鑑賞に堪えるため、ユーザが所望する再構成設定に合致しかつ高画質な画像であることが望まれる。そのため、本画像生成処理は必要な計算量が大きく設定されている。本画像生成部640は、生成した本画像を記憶部80に記憶する。本画像生成部640は第3の生成部とも言う。なお、ライブビュー画像生成部620と確認画像生成部630と本画像生成部640とを区別せず、単に生成部と言う場合もある。
表示部70は伝達された再構成画像を表示する。なお、表示部70は320×240画素の解像度を持つ。
また、記憶部80は伝達された本画像を記憶する。なお、記憶部80は本画像を対応する確認画像と共に記憶しても良い。
デジタルカメラ1が実行するLFIを取得して再構成画像を出力するための処理(画像出力処理1)を、図6を参照して説明する。
デジタルカメラ1は、電源を投入され、入力部50が撮影を準備する操作を受け取ると、図6に示す画像出力処理1を開始する。
画像出力処理1では、まず画像撮影部40とLFI生成部610とがLFIを生成する(ステップS101)。
次に、入力部50がRAM23及びROM22に記憶されている現在の撮像設定情報を取得する(ステップS102)。撮像設定には、現在のメインレンズ311の焦点距離fML、絞り(F値)、マイクロレンズアレイ312における各マイクロレンズの位置情報、マイクロレンズアレイ312と撮像素子313との位置情報、等が含まれる。
撮像設定情報を取得すると、ライブビュー画像生成部620がライブビュー画像生成処理を実行する(ステップS103)。本実施形態では、ライブビュー画像生成処理は後述する画像生成処理1である。
ライブビュー画像生成処理を実行するライブビュー画像生成部620の機能構成を図7を参照して説明する。本実施形態では、ライブビュー画像生成部620は、図7に示す第1再構成画像生成部710である。
第1再構成画像生成部710は、サブ画像抽出部711と、部分領域定義部712と、画素抽出部713と、画素配置部714と、出力部715と、から構成される。第1再構成画像生成部710は、これら各部によりLFIから出力画像として第1再構成画像(本願のライブビュー画像)を生成する。第1再構成画像は、320×240画素の画像とする。
サブ画像抽出部711は、LFIを構成するサブ画像を順次注目サブ画像として抽出して、部分領域定義部712に伝達する。
部分領域定義部712は、サブ画像抽出部711から伝達された注目サブ画像の所定の領域を部分領域として定義する。部分領域の詳細については後述する。部分領域定義部712は、部分領域を示す情報を画素抽出部713に伝達する。
画素抽出部713は部分領域定義部712から伝達された情報が示す注目サブ画像上の部分領域から、所定の条件で画素を抽出する。画素を抽出する処理の具体的な内容については後述する。画素抽出部713は抽出した画素を画素配置部714に伝達する。
画素配置部714は画素抽出部713が抽出した画素を第1再構成画像上に配置する。画素を配置する処理の具体的な内容については後述する。
サブ画像抽出部711から画素配置部714は、全てのサブ画像を注目画像として順次画素を抽出して第1再構成画像上に配置することにより、第1再構成画像を生成する。
出力部715は、こうして生成された第1再構成画像を外部(表示部70)に出力する。
次に、第1再構成画像生成部710が実行する再構成画像生成処理(画像生成処理1)について、図8及び図9を参照して説明する。
ライブビュー画像生成部620(第1再構成画像生成部710)は、画像出力処理1(図6)のステップS103に至ると、図8に示す画像生成処理1を開始する。
画像生成処理1では、まずk1をカウンタ変数として、サブ画像抽出部711がLFIのk1番目のサブ画像を注目サブ画像として抽出する(ステップS201)。
次に、部分領域定義部712が注目サブ画像の所定領域(ここではサブ画像の中心に位置する8×8画素の正方形の領域)を部分領域として定義する(ステップS202)。この所定領域の大きさは、デジタルカメラ1の設計上撮影可能な被写体について生じる画素のズレ(視差)の大きさに基づいて設定される。例えば、カメラの撮影可能な最も近い距離と遠い距離で生じる画素のズレが4画素から12画素である場合に、中間付近の8画素を採用する。
部分領域を定義すると、画素抽出部713が部分領域の画素を、後述する第1再構成画像中の注目サブ画像に対応する領域(対応領域)の画素数だけ抽出する(ステップS203)。
そして、抽出した画素を画素配置部714が第1再構成画像(生成画像)の対応領域の対応部位に配置する(ステップS204)。
ステップS201からステップS204までの処理について、具体例を用いて図9を参照して説明する。
LFIには、図9(a)に示すように、略円状のサブ画像S11〜SMNが格子状に並んでいる。サブ画像S11から順に注目サブ画像として抽出し(ステップS201)、中心部の8×8画素の正方形の部分を部分領域として抽出する(ステップS202)。
部分領域の拡大図を図9(b)に示す。図9(b)の左側はサブ画像S11の、右側はサブ画像S23の部分領域である。各部分領域の画素を格子で表し、座標(1,1)〜(8,8)で表す。
第1再構成画像の例を図9(c)に示す。この例では、第1再構成画像は320×240画素の画像であり、80×60個のサブ画像のそれぞれについて、その座標に応じた4×4画素の対応領域(太線で示す領域)に分割されている。
11の対応領域は図9(c)の座標(1,1)〜(4,4)の正方形の部分であり、S23の対応領域は座標(9,5)〜(12,8)の正方形の部分である。
ステップS203では、部分領域から、4×4個の画素を一つ置きに抽出する。そして、ステップS204で、抽出した画素をサブ画像ごとに上下左右(点対称)に反転して対応領域に配置する。メインレンズ結像面MAが撮像素子313の前に存在するため、被写体OBの像がサブ画像ごとに反転しているためである。
図9の例では、S11の部分領域の画素(1,1)は、第1再構成画像の座標(4,4)に配置される。また、S11の部分領域の画素(1,3)が第1再構成画像の座標(3,4)に配置される。以下同様に一つおきに画素を部分領域から抽出して配置し、部分領域の画素(7,7)が第1再構成画像の座標(1,1)に配置される。
図8に戻って、ステップS204で現在の注目サブ画像について対応領域の全ての画素に抽出した画素を配置すると、次に全サブ画像について上記処理が実行されたか判別する(ステップS205)。未処理のサブ画像が存在する場合(ステップS205;NO)、カウンタ変数k1をインクリメントし(ステップS206)、次の注目サブ画像についてステップS201から処理を繰り返す。
一方、すべてのサブ画像について上記処理済である場合は(ステップS205;YES)、完成した第1再構成画像をライブビュー画像として、画像生成処理1は終了する。
なお、部分領域と対応領域の画素数が同じ場合は、上記抽出処理を省略して、部分領域の全画素を点対称に反転して対応領域に配置すればよい。
また、部分領域が11×11画素、対応領域が4×4画素である場合等、等間隔で抽出できない場合は、1番目の画素と、4番目の画素と、7番目の画素と、11番目の画素と、を抽出するといった、等間隔に近い抽出方法で画素を抽出する。あるいは、部分領域(11×11画素)を補間しながら対応領域(4×4画素)にリサイズしても良い。
図6に戻って、ライブビュー画像の生成が終わると、生成したライブビュー画像を表示部70が表示する(ステップS104)。
そして、入力部50が撮像操作(シャッターキー10を押し込む操作)を検出したか否か判別する(ステップS105)。撮像操作を検出していないと判別すると(ステップS105;NO)、デジタルカメラ1はステップS101に戻ってライブビュー画像を表示するための処理を繰り返す。
一方、撮像操作を検出したと判別すると(ステップS105;YES)、次に確認画像生成部630が確認画像生成処理を実行する(ステップS106)。本実施形態では、確認画像生成処理は後述する画像生成処理2である。
確認画像生成処理を実行する確認画像生成部630の機能構成を図10(a)を参照して説明する。本実施形態では、確認画像生成部630は、図10(a)に示す第2再構成画像生成部720である。
第2再構成画像生成部720は、サブ画像抽出部721と、ズレ値算出部722と、部分領域定義部723と、配置画像生成部724と、画像配置部725と、出力部726と、から構成される。第2再構成画像生成部720は、これら各部によりLFIから出力画像として第2再構成画像(本実施形態の確認画像)を生成する。第2再構成画像は、320×240画素の画像とする。
サブ画像抽出部721は、LFIを構成するサブ画像を順次注目サブ画像として抽出して、ズレ値算出部722に伝達する。
ズレ値算出部722は、注目サブ画像が、注目サブ画像を中心とした所定範囲の周囲のサブ画像(周辺サブ画像)に対してどの程度ずれているかを表す係数(画像ズレ係数)を算出する。画像ズレ係数は、例えば以下の方法で算出する。
設計上定められた注目サブ画像の中心の所定領域(例えば中心の10×10の領域)を中心領域とし、中心サブ画像に対応する部分が右隣(無い場合は左隣、この場合は以下左右逆)のサブ画像のどこにあるか求める。これは、ある画像部位が他の画像のどこにあるか決定する任意の既知の方法を用いる事が出来るが、本実施形態では次の方法を用いる。
まず、右隣の中心の10×10の領域を算出対象部位とする。そして、中心部位と算出対象部位の各画素値の差分絶対値和を取る。次に右に1画素ずらした領域について同様に差分絶対値和を取る。これを起こりうる視差の範囲について繰り返す。得られた絶対差分値和が最小である位置ズレを画像ズレ係数とする。
なお、右隣の2つのサブ画像から画像ズレ係数を取得する場合は、すぐ右隣のサブ画像についてd画素ずれた位置で差分絶対値和を求め、その隣のサブ画像について2d画素ずれた位置で差分絶対値和の総和を求め、二つの値の和を評価関数として評価関数が最小となるdを求めればよい。サブ画像の数が増えた場合は以下同様に処理することが出来る。
部分領域定義部723は、ズレ値算出部722が算出した画像ズレ係数に対応する部分領域の大きさを、ROM22に記憶された領域テーブルを参照して取得する。
領域定義テーブルは、図10(b)に示すように、画像ズレ係数の範囲と、領域の大きさを示す値と、を対応づけて記録する。例えば、画像ズレ係数が8である場合、部分領域は注目サブ画像の中心6×6画素の領域である。部分領域定義部723は、定義した部分領域を示す情報を配置画像生成部724に伝達する。
なお、領域定義テーブルは、画像ズレ係数が大きくなると、所定のオフセット値を前提としておおむね比例して部分領域の大きさが大きくなるようなテーブルであることが望ましい。
領域の大きさを求める方法はこれに限らず、画像ズレ係数が大きくなると部分領域の大きさ(自然数)が所定範囲で大きくなるような任意のテーブルまたは算出式を用いて算出して良い。
配置画像生成部724は、部分領域を定義する情報を受け取ると、その領域に含まれる画像を補間によりリサイズして、生成画像(第2再構成画像)に配置するための配置画像を生成する。具体的には、生成画像(第2再構成画像)の対応領域の大きさに合致する大きさ(ここでは4×4画素)にリサイズする。
画像配置部725は配置画像生成部724が生成した配置画像を第2再構成画像上に配置する。
サブ画像抽出部721から画像配置部725は、全てのサブ画像について配置画像生成し、画像配置部725が第2再構成画像上に配置して第2再構成画像を生成する。
出力部726は、こうして生成された第2再構成画像を外部(表示部70)に出力する。
次に、第2再構成画像生成部720が実行する処理(画像生成処理2)について、図11及び図12を参照して説明する。
確認画像生成部630(第2再構成画像生成部720)は、画像出力処理1(図6)のステップS106に至ると、図11に示す画像生成処理2を開始する。
画像生成処理2では、まずk2をカウンタ変数として、サブ画像抽出部721がLFIのk2番目のサブ画像を注目サブ画像として抽出する(ステップS301)。
次に、ズレ値算出部722が注目サブ画像の所定領域(中央部10×10画素)に写っている被写体が、右隣のサブ画像で中央から何画素ずれていると推定されるかを示す画像ズレ係数を上述した方法で算出する(ステップS302)。
次に、部分領域定義部723が注目サブ画像の部分領域を定義する(ステップS303)。ステップS303では、領域定義テーブルを参照して、ステップS302で得られた画像ズレ係数に対応する領域の大きさLを取得する。そして、注目サブ画像の中央部にその大きさの領域(L×L画素の正方形の領域)を部分領域として定義する。
そして配置画像生成部724が、L×L画素の部分領域の画像を第2再構成画像中の注目サブ画像に対応する領域(対応領域)に合致するようにリサイズして配置画像とする(ステップS304)。対応領域の大きさは、設定上定められた第2再構成画像(ここでは320×240画素)を各サブ画像に分配した大きさであり、予め記憶された設定値に従う。
そして、配置画像を第2再構成画像(生成画像)の注目サブ画像に対応する部位に配置する(ステップS305)。ここでは、左右上下に反転して配置する。
ステップS301からステップS305までの処理の具体例を、図12を参照して説明する。
LFIには、図12(a)に示すように、略円状のサブ画像S11〜SMNが格子状に並んでいる。S11から順に注目サブ画像として抽出し(ステップS301)、右隣のサブ画像との位置ズレ係数を取得する(ステップS302)。図12(a)では、太い矢印で示したS11のS12との画像ズレ係数は大きく、S23のS24との画像ズレ係数は小さいとする。
画像ズレ係数が大きいほど部分領域が大きくなるように定義する(ステップS303)。
本例では図12(b)に示すように、S11の中心部の10×10画素の正方形の部分をS11の部分領域として、S23の中心部の3×3画素の正方形の部分をS23の部分領域として、それぞれ定義している。
第2再構成画像の例を図12(c)に示す。この例では、第2再構成画像は320×240画素の画像であり、80×60個のサブ画像のそれぞれについて、その座標に応じた4×4画素の対応領域(太線で示す領域)が定義される。
ステップS304では、部分領域の画像をリサイズして4×4の配置画像とし、続くステップS305では配置画像を上下左右(点対象)に反転して対応領域に配置する。メインレンズ結像面MAが撮像素子313の前に存在するため、被写体OBの画像はサブ画像ごとに反転しているためである。リサイズは、液晶モニタ画面13の画素数に対応した第2再構成画像が小さい場合は縮小のみとなり、縮小率が画像ズレ係数に応じて変化する。一方、液晶モニタ画面13の画素数が大きく、対応領域が大きければ、画像ズレ係数に応じて拡大又は縮小を行うこととなる。
図11に戻って、ステップS305で現在の注目サブ画像について対応領域に画像を配置すると、次に全サブ画像について上記処理が実行されたか判別する(ステップS306)。未処理のサブ画像が存在する場合(ステップS306;NO)、カウンタ変数k2をインクリメントし(ステップS307)、次の注目サブ画像についてステップS301から処理を繰り返す。
一方、すべてのサブ画像について上記処理済である場合は(ステップS306;YES)、完成した第2再構成画像を確認画像として、画像生成処理2は終了する。
なお、ここでは確認画像を、液晶モニタ画面13の画素数に対応してライブビュー画像と同じ画素数(320×240画素)とした。しかし、確認画像はライブビュー画像より大きくても良い。
また、配置画像を、部分領域をリサイズして生成したが、部分領域の画素を対応領域の大きさに合わせて抽出して配置画像を生成しても良い。
図6に戻って、確認画像の生成が終わると、生成した確認画像を表示部70が表示する(ステップS107)。
そして、入力部50が記憶部34、入力部32等から本画像を生成するための再構成設定を取得する(ステップS108)。再構成設定には、メインレンズ311と再構成面との距離及び再構成画像が占める部位、フィルタの使用の有無及びフィルタ設定、再構成画像の画素数、等の情報が含まれる。
再構成設定を取得すると、その再構成設定を用いて本画像生成部640が本画像生成処理を実行する(ステップS109)。本実施形態では、本画像生成処理は後述する画像生成処理3である。
本画像生成処理を実行する本画像生成部640の機能構成を図13を参照して説明する。本実施形態では、本画像生成部640は、図13に示す第3再構成画像生成部730である。
第3再構成画像生成部730は、サブ画像抽出部731と、画素ズレ係数算出部732と、フィルタ処理部733と、画像ズレ係数算出部734と、部分領域定義部735と、画像配置部736と、出力部737と、から構成される。第3再構成画像生成部730は、これら各部によりLFIから出力画像として第3再構成画像(本願の本画像)を生成する。
サブ画像抽出部731は、LFIを構成するサブ画像を順次注目サブ画像として抽出して、画素ズレ係数算出部732に伝達する。
画素ズレ係数算出部732は、注目サブ画像の各画素を順次注目画素として、注目画素に対応する画素が、周辺サブ画像でどの程度ずれているかを示す係数(注目画素の画素ズレ係数)を算出する。画素ズレ係数は注目画素の被写体との距離に対応する。画素ズレ係数は、LFIの画素の被写体の距離を推定する任意の方法を用いて算出してよいが、ここでは以下の方法で算出する。
注目サブ画像の右側(無い場合は左側、この場合は以下左右逆)のサブ画像を、位置順にSR1、SR2、…SRkとする。kは設定上定められた自然数である。また、注目画素の画素値を画素値a、注目サブ画像上の座標を(x、y)とする。現在の画素ズレをdとして、画素値aとSR1の(x+d、y)の画素値(右にd個ずれた画素の画素値)との差を取る。同様に、SR2の(x+2d、y)との差、…、SRkの(x+kd、y)との差、をそれぞれ取得して、差分絶対値和を求める。これを起こりうる視差の範囲について繰り返す。得られた絶対差分値和が最小である位置ズレを画素ズレ係数とする。
画素ズレ係数算出部732は、注目サブ画像に含まれる全ての画素の画素ズレ係数を算出し、フィルタ処理部733に伝達する。フィルタ処理部733は、画素ズレ係数が示す各画素に対応する被写体までの距離と、入力部50から取得した再構成設定に含まれる再構成面までの距離と、を比較する。そして、その差に応じたフィルタ処理を実行して、ライトフィールド画像の各画素についてボケ付加を行う。再焦点距離と被写体までの距離の差が所定値以上あれば設定されたボケ強度に従ってボケ付加処理を行う。ボケ付加処理には例えばガウシアンフィルターを用いる。
ある画素が非常に遠くにある被写体を撮影した点である場合には画素ズレ係数(位置ずれの量に対応)は小さく、近くにある被写体を撮影した点である場合に大きい。この位置ずれと、実世界における被写体とカメラの距離の関係は、メインレンズ311、マイクロレンズアレイ312内のマイクロレンズ312−iの焦点距離と、撮像素子313の置かれた位置および大きさによって決まる。位置ズレと、被写体距離の対応関係は、予め実験によって求められ、ズレ距離テーブルとしてROM22に格納されている。
本実施形態ではズレ距離テーブルを用いてフィルタ処理を実行する。ズレ距離テーブルは予め実験により求められ、ROM22に記憶されている。ズレ距離テーブルは、所定範囲の距離を示すレベル(LV)と、そのレベルに属するズレ係数(画像ズレ係数及び画素ズレ係数)と、そのレベルに属する再構成面までの距離と、を対応付けて記憶している。
フィルタ処理部733は、画素ズレ係数が属するレベルと、再構成面までの距離が属するレベルと、の差をズレ距離テーブルを用いて算出する。差が0である画素は再構成面に十分近い距離にある被写体に対応するとの推定の元、フィルタ処理を実行しない。即ち、ボケは付加されない。一方、その差が1以上あれば、その画素の被写体は再構成面とずれているため、ボケを付加する。差が大きくなればなるほど、強いボケを付加するようにフィルタ処理を実行する。
画像ズレ係数算出部734は、図10のズレ値算出部722と同様に注目サブ画像の画像ズレ係数を算出する。ただし、画像ズレ係数算出部734は、横方向と縦方向両方に画像ズレ係数を算出した後、両者を平均して注目画像の画像ズレ係数とする。また、画像ズレ係数に応じて、部分領域の画像を再構成画像に配置する際の間隔を決定する。配置間隔は、画像ズレ係数と、撮像設定情報に含まれるメインレンズ311の焦点距離と、マイクロレンズアレイ312内のマイクロレンズ312−iの焦点距離と、撮像素子313の置かれた位置と、再構成設定に含まれる再構成面までの距離によって定まる。
遠くにある被写体ほどマイクロレンズ毎の見込み角度の差が小さくなるためサブ画像内での移動も小さい。これに従い配置間隔を小さくする。逆に近くにある被写体ほどマイクロレンズ毎の見込み角度の差が大きくなるためサブ画像内での移動も大きい。これに従い配置間隔を大きくする。
本実施形態では、メインレンズ311の焦点距離と、再構成面までの距離と、画像ズレ係数とをインデックスとして配置間隔を定めたROM22に記憶されたテーブル(配置間隔テーブル)を用いて決定するものとする。
配置間隔テーブルは、固定パラメータであるマイクロレンズアレイ312内のマイクロレンズ312−iの焦点距離と、撮像素子313の置かれた位置と、に応じて、画像ズレ係数と、再構成面までの距離と、メインレンズ311の焦点距離と、のそれぞれの値に対して実験により求めた好適な配置間隔の値を定義している。
なお、配置間隔は、上記パラメータを変数とするROM22に記憶された予め実験により定めた方程式により求めても良い。
部分領域定義部735は、図10(b)の領域定義テーブルから画像ズレ係数に合致する部分領域の大きさを取得し、注目サブ画像のボケ強度の大きさに基づいて大きさを補正する。
注目画像のボケ強度は、注目サブ画像全体がどの程度再構成面からずれており、その部分をぼかして表示すべきかを定める係数である。ここでは、前述のズレ距離テーブルが定める画像ズレ係数のレベルと、再構成面までの距離のレベルと、の差をボケ強度とする。
補正後の部分領域の一辺は配置間隔よりも大きいものである。そのため、部分領域の画像が第3再構成画像に配置された際には配置画像同士の重なりが生ずる。重ねた部分については画素値を加算平均するから、重ねられる配置画像の枚数が多いほどボケが強くなる。そのため、ボケ強度が強ければ、部分領域の大きさが大きくなるように補正を実行する。
画像配置部736は、部分領域の画像をリサイズせず、生成画像(第3再構成画像)に配置する。このとき、前に配置された部分領域の画像との間隔は、上記画像ズレ係数算出部734が求めた配置間隔に従う。このとき、配置した画像が重なるように配置間隔と部分領域の大きさが定められている。重なった部分については、重複して配置された画素の画素値を加算平均して生成画像の画素値とする。
サブ画像抽出部731〜画像配置部736は、LFIに含まれる全てのサブ画像について上記処理を実行して、第3再構成画像を生成する。
次に、第3再構成画像生成部730が実行する処理(画像生成処理3)について、図14及び図15を参照して説明する。
本画像生成部640(第3再構成画像生成部730)は、画像出力処理1(図6)のステップS109に至ると、図14に示す画像生成処理3を開始する。
画像生成処理3では、まずk3をカウンタ変数として、サブ画像抽出部731がLFIのk3番目のサブ画像を注目サブ画像として抽出する(ステップS401)。
次に、注目サブ画像の各画素について、画素ズレ係数算出部732が上記のとおり画素ズレ係数を算出する(ステップS402)。
そして、注目サブ画像の各画素について、フィルタ処理部733がズレ距離テーブルを用いて画素ズレ係数と再構成距離との差(レベル差)を算出する(ステップS403)。
次に、再構成距離との差が所定以上ある(レベル差が0でない)画素について、ROM22に記憶された条件でレベル差に応じたフィルタ処理を実行する(ステップS404)。
次に、画像ズレ係数算出部734が、注目サブ画像の画像ズレ係数を取得する(ステップS405)。ステップS405では、図11のステップS302と同様に右隣について画像ズレ係数を取得した上で、下隣(無い場合は上)にも画像ズレ係数を取得し、両者の平均を注目サブ画像の画像ズレ係数とする。
計算量の増加と引き換えに縦方向と横方向と両方の位置ずれに基づいて画像ズレ係数を算出するので、図11のステップS302よりも正確にサブ画像の被写体距離を反映した画像ズレ係数となり、生成画像の画質が向上する。その他に画像ズレ係数の精度を向上する方法として、1方向についてより多いサブ画像について画像ズレ係数を計算することが考えられる。
なお、画像ズレ係数はステップS402で求めたサブ画像の各画素の画素ズレ係数を平均して求めてもよい。
次に、ステップS406において、画像ズレ係数算出部734は、画像ズレ係数と、メインレンズ311の焦点距離と、再構成面までの距離と、に応じた配置間隔の数値をROM22に記憶された配置間隔テーブルから読み出し、配置間隔として設定する。
次に、部分領域定義部735が、領域定義テーブルから画像ズレ係数に合致する部分領域の大きさ(L2×L2)を取得する。さらに、ボケ強度が大きくなれば部分領域が大きくなるように補正して、部分領域の大きさ(L2×L2)を決定する。そして、注目サブ画像の中央部のL2×L2の正方形の領域を、部分領域として定義する(ステップS407)。なお、L2は配置間隔よりも大きい。
図15(a)及び(b)の例では、S11とS12は画像ズレ係数が大きいので、部分領域が大きい。一方、S23は画像ズレ係数が小さく、部分領域が小さい。
そして、部分領域の画像を、ステップS406で定めた配置間隔で生成画像である第3再構成画像に配置する(図15(c)、ステップS408)。ここでは、左右上下に反転して配置する。画像が重なるので、重なった部分については重なった分だけ加算平均して画素値を定める。図15(c)では、S11の部分領域の画像(横線の領域)とS12の部分領域の画像(縦線の領域)が重なっている。
ステップS408で現在の注目サブ画像について対応領域に画像を配置すると、次に全サブ画像について上記処理が実行されたか判別する(ステップS409)。未処理のサブ画像が存在する場合(ステップS409;NO)、カウンタ変数k3をインクリメントし(ステップS410)、次の注目サブ画像についてステップS401から処理を繰り返す。
一方、すべてのサブ画像について上記処理済である場合は(ステップS409;YES)、完成した第3再構成画像を本画像として、画像生成処理3は終了する。
図6に戻って、本画像の生成が終わると、生成した本画像を記憶部80に記憶し(ステップS110)、画像出力処理1は終了する。
画像生成処理3では、サブ画像ごとのボケ加工と、画素ごとのボケ加工がそれぞれ実行される。そのため、画素ごとの被写体距離推定に誤りが含まれていた場合でも、サブ画像ごとのボケ加工(重ね書きに)より平均化され、誤りの影響が緩和される。そのため、画質が高い本画像を生成できる。
以上説明したとおり、本実施形態のデジタルカメラ1は、確保できる計算時間と用途に合わせた複数の再構成画像生成手段を有する。そのため、ライブビュー、撮影後の確認、観賞用、といったさまざまな用途に合わせた好適な再構成画像を、好ましい速さで生成して表示することが出来る。このように、本実施形態のデジタルカメラ1は状況に合わせて必要十分な画質の再構成画像を十分な速さで表示できるため、ユーザにとって利便性が高い。
具体的には、第1再構成画像生成処理により、少ない計算量でLFIに含まれる全てのサブ画像の内容を含む再構成画像(第1再構成画像)を生成することが出来る。
そのため、ライブビューに使用するなど、通常の再構成画像生成処理(例えば特許文献1に例示されたような)には十分な計算量が確保できない場合でも、撮影準備のために使用できる再構成画像を特に高速に生成して表示することが出来る。また、サブ画像から一つずつ画素を抽出して並べた画像を使用する場合に比べて、画質が高い画像を生成できる。
また、第2再構成画像生成処理により、各サブ画像単位で被写体の距離に対応する係数に応じた、第1再構成画像よりも画質が高い再構成画像(第2再構成画像)を生成することが出来る。この処理の必要計算量は、第1再構成画像生成処理よりは多いが、通常の再構成画像生成処理(例えば特許文献1に例示されたような)よりは少ない。そのため、第1再構成画像よりも画質が高い再構成画像を、撮影後の確認用に高速に表示することが出来る。
さらに、第3再構成画像生成処理により、サブ画像単位のボケ加算処理と、画素単位のボケ加算処理と、を実行した画質の高い再構成画像(第3再構成画像)を生成できる。この処理の必要計算量は、第2再構成画像生成処理よりは多いが、通常の再構成画像生成処理(例えば特許文献1に例示されたような)よりは少ない。そのため、デジタルカメラ等の、CPUの処理速度が制限されるような端末で、画質が高い再構成画像を生成することができる。
また、第1〜第3再構成画像生成処理においてサブ画像毎に上下左右に反転して画像を配置することで、光学系の構成によりサブ画像毎に反転して撮影された像から、正しく配置した再構成画像を少ない計算量で生成することが出来る。
また、本実施形態のデジタルカメラ1は、画像ズレ係数が大きいサブ画像についてより大きな部分領域を定義して、その部分領域の全体の情報が再構成画像に現れるように設定されている。
画像ズレ係数が大きいことは、注目サブ画像の被写体がメインレンズから近い位置にあり、隣のサブ画像では、対応するマイクロレンズの視差により見える位置が大きくずれていることを示す。ここでは中央部の被写体を、サブ画像を代表する被写体とする。
対応する被写体の位置がサブ画像間で大きくずれることは、隣接するサブ画像の部分領域をつなげて全体の画像を構成するに当たって情報の抜けを作らないために必要な部分領域の大きさが大きいことを意味する。そこで、本実施形態では画像ズレ係数が大きいほど部分領域を大きく取って生成画像の対応領域に配置して、生成画像に情報の抜けが生じないようにしている。また、画像ズレ係数が小さい画像については部分領域を小さくして、隣同士のサブ画像間に現れる情報の重複が、再構成画像上に過度に現れないようにしている。
本実施形態のデジタルカメラ1では、このような構成により高速に生成した再構成画像であっても、視差による位置ズレを考慮し、情報抜けや情報の重複の度合いを軽減することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2について説明する。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図2に示す物理構成を持つ。本実施形態のデジタルカメラ1は、実施形態1の対応する部位と比べて、CPU21がより高速であり、表示部35がより大きな解像度、例えばVGA(640×480画素)を持つ。その他の図2の各部は、実施形態1のデジタルカメラ1と同様である。
本実施形態のデジタルカメラ1では、表示部35が大きいので、実施形態1に記載した方法では画像の粗さが目立ってしまう。そこでCPU21が高速なことを利用して、より高精細で画質の高い、デジタルカメラ1の表示部35に表示するための再構成画像を作成する。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図5に示す機能構成を備える。
本実施形態では、ライブビュー画像生成部620は第2再構成画像生成部720であり、確認画像生成部630は第3再構成画像生成部730であり、本画像生成部640は第4再構成画像生成部である。その他の図5の各部は、実施形態1のデジタルカメラ1の対応する構成と同様である。
第2再構成画像生成部720と第3再構成画像生成部730とは、実施形態1の同名の部位と同様の構成を持つ。
第4再構成画像生成部は、後述する再構成画像生成処理を実行してLFIから再構成画像を生成し、記憶部80に生成した画像を伝達する。
本実施形態のデジタルカメラ1が実行する処理について、フローチャートを参照して説明する。
デジタルカメラ1は、電源を投入され、入力部50が撮影を準備する操作を受け取ると、図16に示す画像出力処理2を開始する。
画像出力処理2では、ステップS501からステップS502までを、図6の画像出力処理のステップS101からステップS102までと同様に実行する。
本実施形態では、ステップS503で画像生成処理2(図11)を実施形態1と同様に実行してライブビュー画像を生成する。
ステップS503でライブビュー画像の生成が終わると、デジタルカメラ1はステップS504からステップS505までを、図6の画像出力処理1のステップS104からステップS105までと同様に実行する。
ステップS506では、図13の第3再構成画像生成部730である確認画像生成部630が、図14に示す画像生成処理3を、実施形態1と同様に実行して確認画像を生成する。
図16に戻って、ステップS506で確認画像の生成が終わると、デジタルカメラ1はステップS507を、図6の画像出力処理のステップS107と同様に実行する。
ステップS508では、第4再構成画像生成部である本画像生成部640が、画像生成処理4を実行して本画像を生成する。
画像生成処理4は、ライトフィールド画像の画素値を、光線が通過してきたマイクロレンズ毎に重み付け加算することで画像再構成を行う。
画像生成処理4は、次のような手順で再構成画像を生成する。
(1)再構成したい画素からの光線がメインレンズの主点を通過してマイクロレンズアレイに到達した位置を特定する。
(2)特定された位置を中心に再構成面に対応する再焦点距離に基づいた半径のメインレンズブラー領域(再構成したい画素からの光線が到達するマイクロレンズアレイ上の領域)を計算する。
(3)マイクロレンズアレイに含まれるマイクロレンズの内、一部又は全てがメインレンズブラー領域に含まれるマイクロレンズを特定する。
(4)特定されたマイクロレンズの内の一つを選択する。
(5)選択されたマイクロレンズとメインレンズブラー領域とが重なっている面積を計算し、これをマイクロレンズの面積で割って重み付け係数とする。
(6)再構成したい画素からの光線が、選択されたマイクロレンズによって結像される位置にある、サブ画像上に画素値を取得する。
(7)この取得された画素値に先の重み付け係数をかけたものを補正画素値とする。
(8)一部又は全てがメインレンズブラー領域に含まれるマイクロレンズの全てにわたって補正画素値を計算し総和を取る。
(9)補正画素値の総和を、重なり面積の総和で除算して再構成したい画像の画素値とする。
ステップS508で本画像の生成が終わると、デジタルカメラ1はステップS509を、図6の画像出力処理のステップS110と同様に実行して、画像出力処理2を終了する。
以上説明したように、本実施形態のデジタルカメラ1では、実施形態1の確認画像と同等の画質でライブビュー画像を表示できる。また、実施形態1の本画像と同等の画質で確認画像を表示できる。
また、本実施形態の変形例として、ライブビュー画像を画像生成処理2に代わり画像生成処理1を用いて生成する構成が考えられる。
この構成によれば、もっとも生成速度が速いことが望まれるライブビュー画像については実施形態1と同様の少ない計算量で生成できる一方、確認画像と本画像については実施形態1よりも高い画質の画像とすることができる。
なお、本実施形態の第4再構成画像生成部はLFIから再構成画像を生成する既知の任意の処理(例えば特許文献1に例示された処理)を用いて再構成画像を生成するとしてもよい。
(第3実施形態)
本発明の実施形態3について説明する。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図2に示す物理構成を持つ。本実施形態のデジタルカメラ1は、実施形態2の対応する部位と比べて、CPU21がより高速である。その他の図2の各部は、実施形態2のデジタルカメラ1と同様である。
実施形態1及び実施形態2においては、ライブビュー画像としてボケを含まない画像を表示した。実施形態3においては、CPU21がより高速であることを利用し、ライブビュー画像段階からボケを付加した画像を表示することを特徴とする。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図5に示す機能構成を備える。
本実施形態では、ライブビュー画像生成部620は、図18に示す第5再構成画像生成部740である。その他の図5の各部は、実施形態2のデジタルカメラ1の対応する構成と同様である。
第5再構成画像生成部740は、図13に示す第3再構成画像生成部730と比して、(1)画素ズレ係数算出部732とフィルタ処理部733に対応する部位が無い、(2)画像ズレ係数算出部734aが所定部位のサブ画像の画素ズレ係数を取得し、その平均値を全サブ画像のズレ係数として配置領域の大きさ・配置間隔を決定する、点が異なる。その他の部位は実施形態1の第3再構成画像生成部730の同名の部位と同様である。
本実施形態のデジタルカメラ1が実行する処理について、フローチャートを参照して説明する。
デジタルカメラ1は、電源を投入され、入力部50が撮影を準備する操作を受け取ると、図17に示す画像出力処理3を開始する。
画像出力処理3では、ステップS601からステップS602までを、実施形態1に係る図6の画像出力処理のステップS101からステップS102までと同様に実行する。
本実施形態では、ステップS603で画像生成処理5(図19)を実行してライブビュー画像を生成する。
画像生成処理5を、図19を参照して説明する。
画像生成処理5では、まず画像ズレ係数算出部734aが、LFIに含まれるサブ画像のうち、設定で定められた一部のサブ画像について画像ズレ係数を取得する(ステップS701)。ここで、「一部のサブ画像」から得られた画像ズレ係数が、LFI全体のずれ度合いを反映するように「一部」を設定する。具体的には、中央部の所定部位、角の4つのサブ画像、等が考えられる。
各サブ画像について画像ズレ係数を取得する方法は実施形態1に係る画像生成処理2(図11)のステップS302と同様である。
次にステップS701で算出した一部のサブ画像の画像ズレ係数に基づいてLFI全体の画像ズレ係数とする。ここでは、算出した複数の画像ズレ係数を加算平均して、LFIに含まれるサブ画像全体のズレ係数として設定する(ステップS702)。
そして、サブ画像全体のズレ係数に基づいて、予めROM22又は記憶部34に保存された条件に従って全てのサブ画像に適用される配置間隔と部分領域の大きさを算出する(ステップS703)。ズレ係数が大きくなると部分領域及び配置間隔も大きくなる。また、部分領域の大きさは配置間隔より大きい。ここでは、例えばサブ画像全体のズレ係数が10の場合には配置間隔を10画素に、部分領域の大きさを20画素×20画素とする。
次に、k4をカウンタ変数として、サブ画像抽出部731がLFIのk4番目のサブ画像を注目サブ画像として抽出する(ステップS704)。
そして、部分領域定義部735が、図14のステップS407と同様に注目サブ画像の中央部にステップS703で求めた大きさの部分領域を定義する(ステップS705)。
さらに、画像配置部736が、図14のステップS408と同様に、ステップS703で求めた配置間隔で部分領域の画像を配置する(ステップS706)。このとき、画像は上下左右に反転して配置される。
そして、ステップS707で全てのサブ画像について画像を配置する処理を実行したか判別する。
未処理のサブ画像が残っている場合には(ステップS707;NO)、k4をインクリメント(ステップS708)してステップS704から処理を繰り返す。
一方、全てのサブ画像について処理が終了していた場合には(ステップS707;YES)、生成した画像をライブビュー画像として出力し、画像生成処理5は終了する。
図17に戻って、ステップS604からステップS609までを、実施形態2での図16のステップS504からステップS509までと同様に実行して、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のデジタルカメラ1によれば、ライブビュー画像の生成段階からボケを付加した画像を表示することができる。これによりユーザは容易に完成画像を予想できる。
また、ライブビュー画像の生成段階では画素ごとのズレ係数を算出する必要が無いため、ボケを付加するための必要計算量の増大が少ない。そのため、ボケを付加した画像を高速に生成することが出来る。
(第4実施形態)
本発明の実施形態4について説明する。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図2に示す物理構成を持つ。デジタルカメラ1の各部の機能は、実施形態1のデジタルカメラ1と同様である。
実施形態1においては、画像生成処理2及び画像生成処理3において、全てのサブ画像について画像ズレ係数を算出した。また、実施形態3では画像生成処理5において、一部のサブ画像(中央部の所定部位又は角の4つのサブ画像、など)の画像ズレ係数を算出し、その加算平均を全体の画像ズレ係数として設定した。これに対して、本実施形態ではライブビュー画像を生成するに当たって一部のサブ画像について画像ズレ係数を算出し、算出結果からその他のサブ画像(画像ズレ係数の算出対象外)の画像ズレ係数を推定する。また、本実施形態は算出対象となるサブ画像を巡回的に選択することを特徴とする。
本実施形態のデジタルカメラ1は、図5に示す機能構成を備える。
本実施形態では、ライブビュー画像生成部620は第6再構成画像生成部750(図20)であり、確認画像生成部630は図13に示す第3再構成画像生成部730である。また、本画像生成部640は、実施形態2で説明した第4再構成画像生成部である。その他の図5の各部は、実施形態1のデジタルカメラ1の対応する構成と同様である。
図20の第6再構成画像生成部750は、画像ズレ係数算出部751と、画像ズレ係数推定部752と、サブ画像抽出部721と、部分領域定義部723と、配置画像生成部724と、画像配置部725と、出力部726と、から構成される。第6再構成画像生成部750は、図10(a)の第2再構成画像生成部720と比べて、ズレ値算出部722の代わりに画像ズレ係数算出部751と、画像ズレ係数推定部752と、を含む。その他の構成については第2再構成画像生成部720と同様である。
画像ズレ係数算出部751は、ライブビュー画像を生成する度に、ズレ係数の算出対象となるサブ画像(算出画像)を巡回的に選択する。そして、選択した算出画像について、画像ズレ係数を算出する。具体的には、サブ画像をn個のグループ(例えばn=2)にクラス分けする。そして、ライブビュー画像を順次生成するにあたって、注目グループ(算出画像を含むグループ)として、一ループ毎にグループを順に選択する。注目グループに属するサブ画像を算出画像とする。nの値は、予め設定され記憶部34に記憶されている。
画像ズレ係数の算出方法は、実施形態1のズレ値算出部722と同様である。
画像ズレ係数推定部752は、画像ズレ係数算出部751が算出した算出画像の画像ズレ係数を用いて、算出画像以外のサブ画像(推定画像)の画像ズレ係数を推定する。推定の具体的な方法は後述する。
本実施形態のデジタルカメラ1が実施する処理を、図21を参照して説明する。本実施形態のデジタルカメラ1は、電源を投入され、入力部50が撮影を準備する操作を受け取ると、図21に示す画像出力処理4を開始する。
画像出力処理4では、実施形態1で実行される画像出力処理1(図6)のステップS101及びステップS102と同様に、ステップS801及びステップS802を実行する。
そして、ライブビュー画像生成部620(第6再構成画像生成部750)の画像ズレ係数算出部751がフレームフラグを更新する(ステップS803)。フレームフラグは、算出画像を算出するグループを選ぶためのフラグである。フレームフラグは最初1に設定され、ライブビュー画像を生成するループ(ステップS801〜S807)が一度回るごとに、1ずつ加算される。そして、設定されたグループ数nを超えると、1に戻る。その結果、例えばn=4の場合、フレームフラグは1、2、3,4、1、2、3,4,1…のように、1〜4までの数値が巡回的に設定される。
ステップS803でフレームフラグを更新すると、画像ズレ係数算出部751が算出画像の画像ズレ係数を算出し、推定画像の画像ズレ係数を推定するための処理(ズレ係数推定処理)を開始する。
ステップS804で実行されるズレ係数推定処理について、図22を参照して説明する。ズレ係数推定処理では、まず画像ズレ係数算出部751が、現在のフレームフラグに応じた算出画像を選択する(ステップS901)。
ここで選択される算出画像の選択方法について、図23及び図24を用いて説明する。図23及び図24では、各サブ画像が正方形で表されている。例えば、サブ画像が2つのグループに分かれている場合(n=2)、図23の黒で示されたサブ画像と、白で示されたサブ画像の何れかが算出画像として選択される。例えば、フレームフラグが1である場合に黒、フレームフラグが2である場合には白のサブ画像が選択される。
あるいは、LFIをn個のサブ画像を含む領域に分割して、分割した領域内で巡回的に算出画像を選択してよい。例えばn=9である場合に、図24に示したように縦3個、横3個のサブ画像を含む領域(太線)に分割する。そして、領域内のサブ画像を1〜9までナンバリングする。例えば、図24のサブ画像a1〜a9は、一つ目の領域(a領域)の1〜9番目のサブ画像をそれぞれ意味する。そして、各領域(図24の例では、a領域〜l領域)から、現在のフレームフラグと一致する番号のサブ画像を一つ、算出画像として選択する。
ステップS901で算出画像を選択すると、次に画像ズレ係数算出部751が算出画像から一つ注目サブ画像を選択する(ステップS902)。そして、画像ズレ係数算出部751が注目サブ画像について画像ズレ係数を算出する(ステップS903)。画像ズレ係数の算出方法は実施形態1と同じである。
そして、画像ズレ係数算出部751は、注目サブ画像の画像ズレ係数の変化量が閾値以上であるか否か判定する(ステップS904)。ここでは、画像ズレ係数算出部751は、注目サブ画像について、前回のズレ係数推定処理で推定された画像ズレ係数と今回の処理で算出された画像ズレ係数との差分を、所定の閾値と比較する。この閾値は、予め実験により求められ、記憶部34に記憶されている。なお、nの数値が比較的少なく、前回算出した時刻との時間差が少ない場合(例えばn=2である場合)などには、最後に算出した画像ズレ係数に対する差分を、所定の閾値と比較してもよい。
そして、比較の結果、変化量が閾値未満であった場合(ステップS904;NO)、画像ズレ係数算出部751は、注目サブ画像の変化フラグをOFFとする(ステップS905)。一方、変化量が閾値以上であった場合(ステップS904;YES)、画像ズレ係数算出部751は、注目サブ画像の変化フラグをONとする(ステップS906)。変化フラグは、各サブ画像に対応付けられた二値変数である。
変化フラグの設定を終えると、次に画像ズレ係数算出部751はステップS901で選択した全算出画像について画像ズレ係数を算出済みであるか判定する(ステップS907)。未処理の算出画像が有る場合は(ステップS907;NO)次の算出画像についてステップS902から処理を繰り返す。一方、全算出画像について処理済みである場合(ステップS907;YES)、ステップS908に移行する。
ステップS908では、算出画像以外の画像(推定画像)のうち、推定処理済みで無いサブ画像を一つ注目画像として選択する(ステップS908)。
そして、周辺の算出画像(周辺画像)の変化フラグをチェックし、画像ズレ係数が変化したか否か判定する(ステップS909)。例えば、n=2の場合、注目画像の上下左右に隣接する算出画像のうち、変化フラグがONである画像が所定の数(例えば2つ以上)ある場合に周辺画像に変化ありと決定する(ステップS909;YES)。このとき、変化フラグがONである画像が全て同方向(たとえば、ズレ係数が増加する方向)に変化していた場合に、その変化が信用できると判定して変化ありと決定し、異なる方向に変化している場合には信用できないと判定して、変化なしと決定しても良い。nが2より大きい場合には、注目画像から近い順にm個(例えばm=4)の算出画像を選択して、同様に変化フラグを参照する。
変化ありと決定された場合は(ステップS909;YES)、最も近い算出画像の画像ズレ係数を、注目画像の画像ズレ係数と推定する(ステップS910)。なお、このときステップS909で参照した算出画像の画像ズレ係数を加算平均した数値を推定値としても良い。
一方、周辺画像に変化が無いと決定すると(ステップS909;NO)、ステップS910をスキップする。その結果、前回までのループで設定された画像ズレ係数が更新されないままその後の処理で使用される。そして、全推定画像について、上記処理を終了したか判定し(ステップS911)、未処理の推定画像が有る場合には(ステップS911;NO)次の推定画像についてステップS908から処理を繰り返す。一方、全推定画像が処理済であれば(ステップS911;YES)ズレ係数推定処理は終了する。
なお、ここでは周辺画像が変化ありと判定した場合に、周辺の算出画像の画像ズレ係数を推定画像の画像ズレ係数と推定する処理について説明した。その他の推定方法として、周辺の算出画像の変化量を、算出画像からの距離に応じて振り分ける方法を適用しても良い。振り分けの具体例を図25に示す。図25は、太線で示した算出画像について、前回算出値(又は前回推定値)に対して最新の算出値が異なった(左側の算出画像について+3、右側の算出画像について+1)の例を示す。画像ズレ係数の差に、算出画像から遠いほど小さくなる重みを乗算して推定画像(点線の正方形)の前回のループ処理で設定された画像ズレ係数に加算し、加算結果を推定結果とする。
なお、図25において、矢印が振り分け(加算)の方向を、矢印上の数値が振り分けられた数を、それぞれ示す。ここでは、算出画像の上下左右及び斜めに隣接する推定画像には算出画像の差の2/3を、その隣の推定画像に3/1を、それぞれ振り分けている。
他の推定方法として、算出画像の画像ズレ係数を用いた3次元補間処理によって、推定画像の画像ズレ係数を設定しても良い。
図21に戻って、ステップS804で全サブ画像について画像ズレ係数を設定すると、サブ画像抽出部721が設定した画像ズレ係数を用いて図11に示す画像生成処理2を開始する(ステップS805)。画像生成処理2においては、ステップS302において画像ズレ係数推定処理で設定された画像係数を取得する以外は、実施形態1と同様に各ステップを実行する。
画像生成処理2によってライブビュー画像を生成すると、生成した画像を表示部70が表示する(ステップS806)。そして、入力部50が撮像操作を検出したか判別する(ステップS807)。
判別の結果、撮像操作を検出しなかった場合は(ステップS807;NO)、ステップS801に戻ってライブビュー画像の生成を続ける。一方、撮像操作を検出した場合は(ステップS807;YES)、確認画像生成部630(第3再構成画像生成部730)は、図14の画像生成処理3によって確認画像を生成する(ステップS808)。この場合、画像生成処理3においては、全てのサブ画像について画像ズレ係数を算出しても良いし、最後のズレ係数推定処理(ステップS804)で設定した画像ズレ係数を用いても良い。あるいは、ライブビュー画像を生成する処理と同様に、サブ画像を算出画像と推定画像に分けて推定処理を実行しても良い。このとき、サブ画像全体に占める算出画像の割合を、ライブビュー画像よりも増やす事で推定精度を上昇させる事が出来る。
以下、生成した確認画像を表示し(ステップS809)、実施形態3と同様に画像生成処理4によって本画像を生成する(ステップS810)。そして、生成した本画像を記録して(ステップS811)、画像出力処理4を終了する。
以上説明したように、本実施形態のデジタルカメラ1によると、画像生成処理2のような各サブ画像の画像ズレ係数を必要とする処理において、画像ズレ係数の算出を全ての画像について実行する必要が無い。必要計算量が大きい画像ズレ係数の算出を制限できるので、高画質な画像を生成するにあたって、必要な計算量が軽減される。
その結果、計算処理に必要な電力も低減される。よって、デジタルカメラ1の駆動時間及び撮影枚数を増大させることが出来る。
また、ライブビュー画像を生成するにあたっては、算出画像を巡回的に選択する。算出画像を固定した場合は、算出画像の被写体が他の被写体と異なる場合や、算出画像にノイズが発生していた場合に、その不具合が常に画像上に現れてしまう。本実施形態では、算出画像は一度の生成処理毎に変更されるので、一部のサブ画像に不具合があってもその影響を緩和することが出来る。また、長期的に見れば全部のサブ画像について画像ズレ計数を算出しているので、ライブビュー画像が被写体全体の傾向を加味した画像となる。
なお、本実施形態ではライブビュー画像生成部620が、図20のズレ係数推定処理によって算出又は推定した画像ズレ係数を用いて、画像生成処理2によってライブビュー画像を生成した。これに限られず、ズレ係数推定処理は画像ズレ係数を用いて再構成画像を生成する任意の処理(画像生成処理3,画像生成処理5等)に応用できる。例えば、ライブビュー画像生成部620がズレ係数推定処理と画像生成処理3とによって画像生成を実行してもよい。また、ライブビュー画像生成部620に限らず、確認画像生成部630又は本画像生成部640についても、画像ズレ係数を用いて再構成画像を生成する構成を採用した場合には本実施形態のズレ係数推定処理を用いることが出来る。
以上、本発明の実施形態1乃至4について説明したが、本発明の実施形態はこれに限られず、さまざまな変形が可能である。
例えば、上記実施例では、画像をグレースケール画像であるとして説明したが、本発明の処理対象となる画像はグレースケール画像に限らない。例えば、画像は各画素にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)、の三つの画素値が定義されたRGB画像であってよい。この場合、画素値をRGBのベクトル値として同様に処理する。また、R、G、B、の各値をそれぞれ独立したグレースケール画像として、それぞれ上記処理を行っても良い。この構成によれば、カラー画像であるライトフィールド画像からカラー画像である再構成画像を生成できる。
また、再焦点距離(再構成面までの距離に対応)の設定は、マニュアル操作で設定しても良いし、焦点を合わせたい被写体までの距離を測定して設定しても良い。さらに、再構成画像の表示後にタッチパネルなどにより焦点を合わせたい被写体を選択し直して、再焦点距離を再設定するようにしても良い。
また、メインレンズ結像面MAがマイクロレンズアレイよりメインレンズ側に存在する場合について説明したが、本発明の光学系の構成はこれに限らない。
例えば、その他の設計は同じで、メインレンズ結像面MAはマイクロレンズアレイより後ろにあってもよい。この場合、配置用画像を生成画像に配置する場合に、上下左右に反転せずそのまま配置する。
また、マイクロレンズの結像面が撮像素子よりマイクロレンズ側にある場合も考えられる。この場合は、そうでない場合を基礎として、さらに上下左右に反転させて配置画像を生成画像に配置することとなる。
また、ライブビュー画像生成処理と確認画像生成処理と本画像生成処理は、上記の組み合わせに限らない。本発明では、ライブビュー画像生成処理の必要計算量が確認画像生成処理以下であり、本画像生成処理が確認画像生成処理よりも必要計算量が大きいという条件で任意に上記処理の組み合わせを選択することが出来る。
例えば、ライブビュー画像生成処理と確認画像生成処理が上記画像生成処理1であって、本画像生成処理が画像生成処理3又は4であってもよい。さらに、ライブビュー画像生成処理と確認画像生成処理が画像生成処理2であり、本画像生成処理が画像生成処理3又は4という組み合わせも可能である。
また、ライブビュー画像生成処理と確認画像生成処理とで、同じ種類の画像生成処理を採用し、その処理の中で計算量を調節しても良い。例えば、ライブビュー画像生成処理と確認画像生成処理が画像生成処理2である場合に、ライブビュー画像生成処理では画像ズレ係数を一方向のみで計算し、確認画像生成処理では画像ズレ係数を縦と横の二方向で計算することで、確認画像について画像ズレ係数の精度を向上させるという構成が可能である。
あるいは、画像ズレ係数を計算するための領域を、確認画像生成処理についてはライブビュー生成処理よりも大きく取ることにより、画像ズレ係数の精度を向上させる構成も可能である。
このような構成により、CPUの速度に合わせて、最も高速に表示すべきライブビュー画像を最も必要計算量が少ない処理を用いて高速に表示することができる。また、確認画像を少なくともライブビュー画像と同等の画質で、設定によってはより高い画質で、十分に早く表示することが出来る。また、本画像についてはより高画質な画像とすることが出来る。このように、必要な表示速度に応じて画像生成処理を使い分けることにより、ユーザにとって利便性が高いデジタルカメラを提供できる。
その他、前記のハードウェア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
CPU21、ROM22、RAM23、などから構成される画像生成のための処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなど)に格納して配布し、前記コンピュータプログラムをコンピュータにインストールし、上記画像生成処理を実行する部分を構成してもよい。また、インターネットなどの通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に前記コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードなどすることで上記画像生成処理を実行する部分を構成してもよい。
上記画像生成処理を実行する部分の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
また、コンピュータプログラムを、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得部と、
前記多視点画像に含まれる副画像の所定範囲から、部分画像を抽出する抽出部と、
前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成部と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(付記2)
前記生成部は、前記部分画像をそれぞれ点対象に反転して配置して前記再構成画像を生成する、
ことを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
(付記3)
前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得するズレ取得部をさらに備え、
前記抽出部は、前記ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きいほど、当該副画像のより大きい範囲から部分画像を抽出する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の画像処理装置。
(付記4)
前記ズレ取得部は、前記複数の副画像から選択した算出対象の副画像について前記画像ズレ係数を算出し、当該算出した画像ズレ係数に基づいて当該算出対象以外の副画像について前記画像ズレ係数を推定する、
ことを特徴とする付記3に記載の画像処理装置。
(付記5)
前記取得部は前記多視点画像を順次取得し、
前記ズレ取得部は、順次取得された前記多視点画像毎に、前記算出対象の副画像を巡回的に選択して、前記複数の副画像の画像ズレ係数を順次取得し、
前記生成部は、前記取得部が順次取得した多視点画像から、前記ズレ取得部が順次取得した画像ズレ係数を用いて前記再構成画像を順次生成する、
ことを特徴とする付記4に記載の画像処理装置。
(付記6)
前記生成部は、前記再構成画像を前記副画像の何れかに対応する複数の配置領域に分割し、前記抽出部が抽出した部分画像に含まれる画素から、当該部分画像の抽出元の副画像に対応する前記配置領域に合致する数だけ画素を抽出し、当該抽出した画素を当該対応する配置領域に配置する、
ことを特徴とする付記1乃至5の何れか1つに記載の画像処理装置。
(付記7)
前記生成部は、前記再構成画像を前記副画像の何れかに対応する複数の配置領域に分割し、前記抽出部が抽出した部分画像を、抽出元の副画像に対応する配置領域のそれぞれの大きさに合致するように縮小又は拡大して配置する、
ことを特徴とする付記1乃至5の何れか1つに記載の画像処理装置。
(付記8)
撮像部と、前記撮像部が撮像した多視点画像を取得する付記1乃至7の何れか1つに記載の画像処理装置と、前記画像処理装置が生成した再構成画像を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
(付記9)
被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を撮像する撮像部と、
画像を表示する表示部と、
撮影準備状態において表示するための第1の再構成画像を、前記多視点画像の複数の副画像を用いた第1の画像生成方法で生成する第1の生成部と、
撮影後の再生表示のための第2の再構成画像を、前記多視点画像の複数の副画像を用いた第2の画像生成方法で生成する第2の生成部と、
前記表示部に、撮影準備状態では前記第1の再構成画像を表示させ、撮影後の再生表示では前記第2の再構成画像を表示させる制御部と、
を備え、
前記第2の画像生成方法は、画質向上のため、前記第1の画像生成方法より計算量が大きい、
ことを特徴とする撮像装置。
(付記10)
前記多視点画像に含まれる副画像の所定範囲から、部分画像を抽出する抽出部と、
前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置する配置部と、
をさらに備え、
前記第1の画像生成方法は前記抽出部と前記配置部とを用いて前記第1の再構成画像を生成する方法であり、
前記第2の画像生成方法は前記抽出部と前記配置部とを用いて前記第2の再構成画像を生成する方法であり、
前記第2の画像生成方法は、前記第1の画像生成方法を基礎として、画質向上のための処理を追加し、又はより計算量が大きい代替の処理を実行する方法である、
ことを特徴とする付記9に記載の撮像装置。
(付記11)
前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得する画像ズレ取得部をさらに備える、
ことを特徴とする付記10に記載の撮像装置。
(付記12)
前記画像ズレ取得部は、前記複数の副画像から選択した算出対象の副画像について前記画像ズレ係数を算出し、当該算出した画像ズレ係数に基づいて当該算出対象以外の副画像について前記画像ズレ係数を推定する、
ことを特徴とする付記11に記載の撮像装置。
(付記13)
前記撮像部は前記多視点画像を順次撮影し、
前記画像ズレ取得部は、順次撮影された前記多視点画像毎に、前記算出対象の副画像を巡回的に選択して、前記複数の副画像の画像ズレ係数を順次取得し、
前記第1の生成部は、前記撮像部が順次撮影した多視点画像から、前記画像ズレ取得部が順次取得した画像ズレ係数を用いて前記第1の再構成画像を順次生成する、
ことを特徴とする付記12に記載の撮像装置。
(付記14)
前記第1の生成部は、前記第1の画像生成方法の一環として、前記抽出部に前記副画像のそれぞれから同じ大きさの所定範囲から部分画像を抽出させ、
前記第2の生成部は、前記第2の画像生成方法の一環として、前記抽出部に前記画像ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させる、
ことを特徴とする付記11又は12に記載の撮像装置。
(付記15)
前記副画像の画素のそれぞれについて、その画素が当該副画像に占める位置と、当該画素に現れる被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に表れる位置と、の位置のズレを示す画素ズレ係数を画素ごとに取得する画素ズレ取得部をさらに備え、
前記第1の生成部は、前記第1の画像生成方法の一環として、前記抽出部に前記副画像のそれぞれから同じ大きさの所定範囲から部分画像を抽出させ、
前記第2の生成部は、前記第2の画像生成方法の一環として、前記画素ズレ取得部が取得した画素ズレ係数の大きさに基づいて、前記副画像の画素にフィルタ処理を実行し、前記抽出部に前記画像ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させる、
ことを特徴とする付記11又は12に記載の撮像装置。
(付記16)
前記第1の生成部は、前記第1の画像生成方法の一環として、前記抽出部に前記画像ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させ、
前記第2の生成部は、前記第2の画像生成方法の一環として、前記画像ズレ取得部に前記第1の画像生成方法よりも大きい部位について前記画像ズレ係数を取得させ、前記抽出部に当該画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させる、
ことを特徴とする付記11乃至13の何れか1つに記載の撮像装置。
(付記17)
前記副画像の画素のそれぞれについて、その画素が当該副画像に占める位置と、当該画素に現れる被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に表れる位置と、の位置のズレを示す画素ズレ係数を画素ごとに取得する画素ズレ取得部をさらに備え、
前記第1の生成部は、前記第1の画像生成方法の一環として、前記抽出部に前記画像ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させ、
前記第2の生成部は、前記第2の画像生成方法の一環として、前記画素ズレ取得部が取得した画素ズレ係数の大きさに基づいて、前記副画像の画素にフィルタ処理を実行し、前記抽出部に前記画像ズレ取得部が取得した画像ズレ係数が大きい副画像からは大きい範囲から、小さい副画像からは小さい範囲から、それぞれ部分画像を抽出させる、
ことを特徴とする付記11乃至13の何れか1つに記載の撮像装置。
(付記18)
第3の再構成画像を、第3の画像生成方法で生成する第3の生成部と、
前記第3の生成部が生成した第3の再構成画像を記憶する記憶部と、
をさらに備え、
前記第3の画像生成方法は、画質向上のため、前記第2の画像生成方法より計算量が大きい、
ことを特徴とする付記9乃至17の何れか1つに記載の撮像装置。
(付記19)
被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得ステップと、
前記多視点画像に含まれる副画像の所定範囲から、部分画像を抽出する抽出ステップと、
前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成ステップと、
を含む画像生成方法。
(付記20)
コンピュータに、
被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得機能、
前記多視点画像に含まれる副画像の所定範囲から、部分画像を抽出する抽出機能、
前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成機能、
を実現させるためのプログラム。
本発明は、多視点画像を撮影できる撮像装置に適用することができる。
1…デジタルカメラ、10…シャッターキー、11…電源ボタン、12…撮像レンズ、13…液晶モニタ画面、14…操作部、20…内部バス、21…CPU、22…ROM、23…RAM、30…入出力インターフェース、31…撮像部、311…メインレンズ、312…マイクロレンズアレイ、313…撮像素子、312−1〜312−N×M…マイクロレンズ、32…入力部、33…出力部、34…記憶部、35…表示部、36…通信部、37…メディアドライブ、38…リムーバブルメディア、40…画像撮影部、50…入力部、60…画像生成処理部、610…LFI生成部、620…ライブビュー画像生成部、630…確認画像生成部、640…本画像生成部、70…表示部、710…第1再構成画像生成部、711…サブ画像抽出部、712…部分領域定義部、713…画素抽出部、714…画素配置部、715…出力部、720…第2再構成画像生成部、721…サブ画像抽出部、722…ズレ値算出部、723…部分領域定義部、724…配置画像生成部、725…画像配置部、726…出力部、730…第3再構成画像生成部、731…サブ画像抽出部、732…画素ズレ係数算出部、733…フィルタ処理部、734…画像ズレ係数算出部、734a…画像ズレ係数算出部、735…部分領域定義部、736…画像配置部、737…出力部、740…第5再構成画像生成部、750…第6再構成画像生成部、751…画像ズレ係数算出部、752…画像ズレ係数推定部、80…記憶部、OB…被写体、MA…メインレンズ結像面、S11〜SMN…サブ画像、LFI…ライトフィールド画像、RI…再構成画像

Claims (9)

  1. 被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得部と、
    前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得するズレ取得部と、
    前記多視点画像に含まれる副画像の前記画像ズレ係数が大きいほど当該副画像のより大きい範囲から、部分画像を抽出する抽出部と、
    前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成部と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記生成部は、前記部分画像をそれぞれ点対象に反転して配置して前記再構成画像を生成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ズレ取得部は、前記複数の副画像から選択した算出対象の副画像について前記画像ズレ係数を算出し、当該算出した画像ズレ係数に基づいて当該算出対象以外の副画像について前記画像ズレ係数を推定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記取得部は前記多視点画像を順次取得し、
    前記ズレ取得部は、順次取得された前記多視点画像毎に、前記算出対象の副画像を巡回的に選択して、前記複数の副画像の画像ズレ係数を順次取得し、
    前記生成部は、前記取得部が順次取得した多視点画像から、前記ズレ取得部が順次取得した画像ズレ係数を用いて前記再構成画像を順次生成する、
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記生成部は、前記再構成画像を前記副画像の何れかに対応する複数の配置領域に分割し、前記抽出部が抽出した部分画像に含まれる画素から、当該部分画像の抽出元の副画像に対応する前記配置領域に合致する数だけ画素を抽出し、当該抽出した画素を当該対応する配置領域に配置する、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記生成部は、前記再構成画像を前記副画像の何れかに対応する複数の配置領域に分割し、前記抽出部が抽出した部分画像を、抽出元の副画像に対応する配置領域のそれぞれの大きさに合致するように縮小又は拡大して配置する、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 撮像部と、前記撮像部が撮像した多視点画像を取得する請求項1乃至の何れか1項に記載の画像処理装置と、前記画像処理装置が生成した再構成画像を表示する表示と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
  8. 被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得ステップと、
    前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得するズレ取得ステップと、
    前記多視点画像に含まれる副画像の前記画像ズレ係数が大きいほど当該副画像のより大きい範囲から、部分画像を抽出する抽出ステップと、
    前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成ステップと、
    を含む画像生成方法。
  9. コンピュータに、
    被写体を複数の視点から見た複数の副画像が整列した多視点画像を取得する取得機能、
    前記複数の副画像ごとに、当該副画像の所定部位について、当該所定部位の当該副画像における位置と、当該所定部位の被写体が当該副画像から所定範囲にある他の副画像に映る位置と、の位置のズレを示す画像ズレ係数を取得するズレ取得機能、
    前記多視点画像に含まれる副画像の前記画像ズレ係数が大きいほど当該副画像のより大きい範囲から、部分画像を抽出する抽出機能、
    前記部分画像を、当該部分画像に対応する副画像の並び順に配置して再構成画像を生成する生成機能、
    を実現させるためのプログラム。
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