JP5257683B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
また、操舵部材に与える操舵反力を路面反力の変動に応じて変動させる路面反力反映モードを設け、操舵部材が中立位置近傍を超える領域で中立位置復帰方向へ操作されているときには、上記路面反力反映モードを解除するようにした車両用操舵装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
また、請求項4記載の発明は、路面の段差を検出する段差検出手段(57)と、上記位置検出手段によって検出された位置情報の履歴に基づいて反復走行経路を学習し、その反復走行経路を走行中に、上記段差検出手段によって段差が検出されたときに上記位置検出手段によって検出された位置を上記反復走行経路上の段差の位置として学習し、学習した反復走行経路および段差の位置を上記記憶手段に記憶させる学習手段(59)と、を備える。
また、上記において、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
また、請求項2記載の発明によれば、仮に段差通過に伴って操舵部材に振れが生じたとしてもこれを転舵輪に伝えないようにすることができ、走行安定性が向上する。
また、請求項4記載の発明によれば、車両の反復走行経路および反復走行経路上の段差の位置を学習して記憶手段に自動的に記憶させることができるので、運転者が手動でデータを入力する必要がなく、この点からも運転者の作業負担を軽減することができる。
図1は本発明の一実施の形態の荷役車両としてのフォークリフトの概略構成を示す模式的側面図である。図1を参照して、フォークリフト1は、車体2と、その車体2の前部に設けられた荷役装置3と、車体2の後部に設けられたカウンタウェイト4と、車体2を支持する駆動輪としての前輪5および転舵輪としての後輪6と、例えばエンジンを含む車両の駆動源7と、油圧源としての油圧ポンプ8と、後輪6を転舵するための車両用操舵装置9とを備えている。
車両用操舵装置9は、上記操舵部材10と、操舵部材10の操作に応じて転舵輪としての後輪6を転舵するための例えば電動モータからなり、制御手段としてのECU11(電子制御ユニット)によって駆動制御される転舵アクチュエータ12と、操舵部材10に操舵反力を付与する例えば電動モータからなり、ECU11によって駆動制御される反力アクチュエータ13とを備えている。
転舵アクチュエータ12の出力軸の回転は、伝達機構18を介して減速されて、支持部材16に伝達される。その伝達機構18は、転舵アクチュエータ12の出力軸とは同行回転する例えば駆動ギヤからなる駆動部材19と、回転軸線C1の回りに支持部材16とは同行回転可能に設けられ、上記駆動ギヤに噛み合う例えば従動ギヤからなる従動部材20とを有している。伝達機構18および転舵アクチュエータ12によって、転舵機構A1が構成されている。
フォークリフト1は、運転座席21を含む運転室22を備えている。運転室22は、車体2上にフレーム23によって取り囲まれた状態で形成されている。
上記操作スタンド35には、運転者が手で操作するための複数の操作要素として、上記操作部材10と、フォーク27を昇降させるための昇降操作レバー36と、アウターマスト24を揺動させるためチルト操作レバー37と、前進/後進切替レバー38とが設けられている。また、操作スタンド35には、主に後方を確認するための確認ミラー39が固定されている。また、操作スタンド35には、図示しない各種のスイッチ類が設けられている。
ECU11は、GPS衛星が出力するGPS信号をGPS受信機50を介して入力し、車両の位置を検出する位置検出部58を有している。このとき、位置検出部58では、検出した位置を方位センサ51や車速センサ54からの出力に基づいて補正するようにしている。なお、検出した位置は、ビーコン受信機やFM多重受信機を介して受信される各種情報に基づいて補正するようにしてもよい。
段差通過モードのとき、目標転舵角演算部65は、操舵角センサ15から得た操舵角θh の変動成分を除去して目標転舵角θw * を演算する。具体的には、段差通過時の手振れによる操舵角θh の変動成分の周波数は、運転者が操舵部材10を通常操作しているときの操舵角θh の周波数よりも高いと考えられるので、段差通過モードでは、公知のローパスフィルタ(図示せず)を用いて操舵角θh の変動成分としての高周波成分を除去し、変動成分としての高周波成分が除去された操舵角θh および上記車速Vに基づいて目標転舵角θw * を演算するようにする。その結果、転舵制御部62は、段差通過モードにおいて、転舵角θw の変動を抑制する転舵角変動抑制制御を実行することになる。
目標転舵角演算部65によって演算された目標転舵角θw * と転舵角センサ15により検出された転舵角θw (実転舵角)との偏差は、PID制御部66に与えられる。PID制御部66は、取得した上記偏差に基づいて、転舵アクチュエータ12としての例えば電動モータの目標電流を得て、これを図示しない駆動回路に出力する。その駆動回路は、上記の目標電流と転舵アクチュエータ12としての電動モータに流れる電流値との偏差を入力し、この偏差に基づいて、転舵アクチュエータ12としての電動モータを、例えばパルス幅制御(PWM制御)する。
図5はECU11の主たる制御の流れを示すフローチャートである。図5を参照して、ECU11は、まず、ステップS1において、GPS受信機50、方位センサ51、加速度センサ52等からの情報を入力し、ステップS2において、車両の現在位置、走行している経路、段差位置を検出する。
一方、ステップS3において、検出された経路が、記憶部60から得た反復走行経路記憶情報と同じでないと判定された場合(ステップS3においてNOである場合)には、その検出された経路を新反復走行経路として記憶するとともに、その新反復走行経路上の段差の位置を記憶部60に記憶する(ステップS5)。その後、ステップS8の通常モードに設定し、操舵反力通常制御および転舵角通常制御を実行する。
本実施の形態によれば、フォークリフト1が反復走行経路上の段差位置を含む所定の区間を通過するための段差通過モードにおいて、操舵部材10に通常よりも高い操舵反力を与える。すなわち、段差通過モードにおいて、操舵反力を通常よりも増加させるので、段差通過に伴う操舵部材10の振れを自動的に抑制することができる。したがって、フォークリフト1の走行安定性が向上するとともに、運転者の作業負担を軽減することができる。
特に、フォークリフト1の反復走行経路および反復走行経路上の段差の位置を学習して記憶部60に自動的に記憶させることができるので、運転者が手動でデータを入力する必要がなく、この点からも運転者の作業負担を軽減することができる。
Claims (4)
- 車両の位置を検出する位置検出手段と、
車両の反復走行経路および上記反復走行経路上の路面の段差の位置を記憶する記憶手段と、
操舵部材に操舵反力を付与する反力アクチュエータと、
上記反力アクチュエータを駆動制御する反力制御部を含む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、上記位置検出手段から得た車両の位置情報、並びに上記記憶手段から得た上記反復走行経路記憶情報および段差位置記憶情報に基づいて、車両が上記反復走行経路上の上記段差位置を含む所定の区間を通過する段差通過モードを設定するモード設定部を含み、
上記反力制御部は、上記段差通過モードにおいて、操舵部材の振れを抑制するために上記操舵反力を増加させる機能を有していることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記操舵部材と機械的に連結されていない転舵輪と、
上記転舵輪を転舵する転舵アクチュエータと、
上記操舵部材の操舵角を検出する操舵角検出手段と、を備え、
上記制御手段は、上記操舵角検出手段によって検出された操舵角に応じた目標転舵角を演算し、演算された目標転舵角に応じて転舵アクチュエータを駆動制御する転舵制御部を含み、
上記転舵制御部は、上記段差通過モードにおいて、上記操舵角検出手段から得た操舵角の変動成分を除去して目標転舵角を演算する機能を有していることを特徴とする車両用操舵装置。 - 請求項1または2において、上記制御手段は、上記段差通過モードの少なくとも始まりにおいて、車両を減速するための信号を出力する減速信号出力部を含むことを特徴とする車両用操舵装置。
- 請求項1から3の何れか1項において、路面の段差を検出する段差検出手段と、
上記位置検出手段によって検出された位置情報の履歴に基づいて反復走行経路を学習し、その反復走行経路を走行中に、上記段差検出手段によって段差が検出されたときに上記位置検出手段によって検出された位置を上記反復走行経路上の段差の位置として学習し、学習した反復走行経路および段差の位置を上記記憶手段に記憶させる学習手段と、を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
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