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JP5255920B2 - 動力工具 - Google Patents

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Description

本発明は、動力工具に関する。特に、作業箇所を照明する照明器を備える動力工具に関する。
特許文献1に、作業箇所を照明する照明器を備える動力工具が開示されている。この動力工具では、メインスイッチがオン操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチにオフ操作された時点から第1所定時間後に照明器が消灯する。
特許文献1に記載の動力工具によると、例えば動力工具による作業が完了し、メインスイッチがオフ操作された後も、照明器が所定時間に亘って点灯し続ける。そのことから、動力工具による作業の完了後、動力工具によって作業を行った箇所を、照明器で照らしながら確認することができる。このとき利用者は、照明器を点灯/消灯するためのスイッチ等を別途操作する必要がない。
特開2001−25982号公報
動力工具を利用する環境は様々であり、メインスイッチのオフ操作後に照明器が点灯することが必要とされない場合もある。しかしながら、特許文献1に記載の動力工具では、メインスイッチのオフ操作後、所定時間に亘って照明器が必ず点灯する。そのことから、電力を無用に消費させてしまうことがある。
本発明は、上記の問題を解決する。本発明は、照明器が無用に点灯することが防止される動力工具を提供する。
本発明の動力工具は、工具を駆動する動力源と、オン操作されることによって動力源が動作するとともに、オフ操作されることによって動力源が停止するメインスイッチと、工具による作業箇所を照明する照明器と、少なくとも第1照明モードと第2照明モードを切替可能な照明切替スイッチを備えている。第1照明モードでは、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯する。第2照明モードでは、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯しない。
この動力工具では、照明切替スイッチを操作することにより、メインスイッチのオフ操作後に照明器が点灯するように設定しておくこともできるし、メインスイッチのオフ操作後に照明器が点灯しないように設定しておくこともできる。動力工具を利用する作業内容や作業環境等に応じて照明器の動作を切り換えることができ、照明器が無用に点灯することを防止することができる。
前記した前記第1照明モードでは、メインスイッチがオン操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間後に照明器が消灯することが好ましい。また、前記した前記第2照明モードでは、メインスイッチにオン操作とオフ操作のいずれが加えられても、照明器が消灯し続けることが好ましい。
この構成によると、照明器による照明が必要とされない場合には、第2照明モードを選択しておくことにより、メインスイッチの操作に伴って照明器が点灯することを禁止することができる。それにより、照明器によって無用に電力が消費されることを防止することができる。
前記した照明切替スイッチは、さらに第3照明モードにも切替可能であることが好ましい。そして、この第3照明モードでは、第3照明モードへの切替時点で照明器が点灯するとともに、その切替時点から第2所定時間後に照明器が消灯することが好ましい。
ここで、第3照明モードにおける第2所定時間は、第1照明モードにおける第1所定時間と同じであってもよいし、異なるものであってもよい。
この構成によると、メインスイッチを操作することなく、照明切替スイッチのみを操作することによって、照明器を点灯させることができる。それにより、例えば作業箇所を事前に確認する際に、工具を無用に駆動させることなく、照明器を点灯させることができる。
上記した動力工具では、前記した第1所定時間と第2所定時間の少なくとも一方が、照明切替スイッチによって変更可能であることが好ましい。この場合、第1所定時間と第2所定時間の少なくとも一方が、照明切替スイッチを操作し続けた時間に応じて変更可能であることがより好ましい。
この構成によると、照明器による照明時間を変更するためのスイッチを別に設ける必要がない。動力工具の構成を比較的に簡素なものとすることができる。
上記した動力工具では、照明器の照度が、照明切替スイッチによって変更可能であることが好ましい。この場合、照明器の照度が、照明切替スイッチを操作し続けた時間に応じて変更可能であることがより好ましい。
この構成によると、照明器による照度を変更するためのスイッチを別に設ける必要がない。動力工具の構成を比較的に簡素なものとすることができる。
上記した動力工具は、前記照明切替スイッチによって第1照明モードが選択されたことを利用者に報知する報知手段をさらに備えることが好ましい。この場合、その報知手段は、第1照明モードが選択されたときに、前記した照明器を点灯させることがより好ましい。
この構成によると、利用者は、第1照明モードが選択されているのか否かを確認しながら、照明切替スイッチを操作することができる。
上記した動力工具は、照明切替スイッチによって選択された照明モードを記憶する記憶手段をさらに備えることが好ましい。
この構成によると、動力工具による作業を一旦中断した後に、設定選択スイッチを再度操作し、照明モードを再設定し直す必要がない。
上記した動力工具は、動力源の動作速度を段階的に切替可能な速度切替スイッチをさらに備えることが好ましい。この場合、前記した記憶手段は、速度切替スイッチによって切替可能な動作速度毎に、照明切替スイッチによって選択された照明モードを記憶することが好ましい。
この構成によると、動力工具による作業内容に応じて動力源の動作速度を切り替えた際に、照明モードも自動的に切り替えられる。動力源の動作速度を切り換える度に照明モードを再選択するといった面倒な操作が必要とされない。
上記した動力工具では、メインスイッチがオン操作されている間、照明切替スイッチによる照明モードの切替が禁止されることが好ましい。
この構成によると、動力工具による作業中に照明切替スイッチが誤操作されても、照明器が突然に点灯したり消灯したりすることがない。
本発明の動力工具によると、照明器が無用に点灯することを防止し、電力が無用に消費されることを防止することができる。
最初に、本発明を実施するための好適な形態を列記する。
(形態1) 工具を駆動する動力現は、電気によって動作するモータ、燃料によって動作するエンジン、圧縮エアによって駆動する空圧モータであるとよく、特に、電気によって動作するモータが好ましい。この場合、動力源と照明器の電源を共通化することができる。
(形態2) 照明器は、動力工具の本体に設けることが好ましい。ただし、照明器は、動力工具の本体に着脱される電池パックに設けることもできる。ただし、照明器を電池パックに設けた構成であると、本体と電池パックとの間の回路構成が複雑なものとなりやすい。
(形態3) 第1照明モードは、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯するモードである。従って、第1照明モードは、例えば、メインスイッチがオン操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間後に照明器が消灯する照明モードでもよいし、メインスイッチがオフ操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間後に照明器が消灯する照明モードであってもよい。即ち、第1照明モードでは、メインスイッチがオン操作されている間、照明器が点灯してもよいし消灯してもよい。
(形態4) 第2照明モードは、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯しないモードである。従って、第2照明モードは、例えば、メインスイッチにオン操作とオフ操作のいずれが加えられても照明器が消灯し続ける照明モードであってもよいし、メインスイッチがオン操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチがオフ操作された時点で照明器が消灯する照明モードであってもよい。即ち、第2照明モードでは、メインスイッチがオン操作されている間、照明器が点灯してもよいし消灯してもよい。
(実施例1)
本発明を実施した電動ドライバ10について図面を参照しながら説明する。図1は、電動ドライバ10の外観を示している。図2は、電動ドライバ10の電気的な構成を示している。電動ドライバ10は、可搬型の動力工具であり、主にねじ締め作業に用いられる動力工具である。
図1に示すように、電動ドライバ10は、本体12と、本体12に着脱可能に取付けられている電池パック16を備えている。本体12には、利用者が把持するためのグリップ部14が設けられている。電池パック16は、グリップ部14の先端に取付けられている。電動ドライバ10は、電池パック16からの電力によって動作する。
本体12には、回転可能に設けられている工具チャック18が設けられている。工具チャック18は、ねじの締付工具であるドライバビットが脱着可能となっている。工具チャック18は、本体12に内蔵されたモータ30(図2参照)によって回転駆動される。
本体12には、トリガスイッチ22が設けられている。トリガスイッチ22は、グリップ部14に設けられている。トリガスイッチ22は、利用者が操作するメインスイッチである。利用者がトリガスイッチ22をオン操作する(引く)と、電池パック16からの電力がモータ30に供給され、モータ30によって工具チャック18が駆動される。利用者がトリガスイッチ22をオフ操作する(戻す)と、モータ30への電力供給が中止され、工具チャック18が停止する。また、トリガスイッチ22の操作量(引き量)によって、モータ30の回転速度を調節できるようになっている。即ち、トリガスイッチ22を大きく操作するほど、モータ30が高速で回転するようになっている。
本体12には、電動ドライバ10による作業箇所を照明するための照明LED(発光ダイオード)20が設けられている。照明LED20は、工具チャック18とトリガスイッチ22の間に位置している。照明LED20の照明方向は、工具チャック18の回転軸に沿う方向に設定されている。照明LED20は、トリガスイッチ22に加えられた操作に応じて点灯/消灯する。
本体12には、照明LED切替スイッチ24が設けられている。照明LED切替スイッチ24は、利用者によって操作される押しボタン式の操作スイッチである。利用者は、照明LED切替スイッチ24を操作することにより、照明LED20の動作条件が互いに異なる第1照明モードと第2照明モードのいずれかに切り替えることができる。図3に示すように、第1照明モードでは、トリガスイッチ22がオン操作された時点t1で照明器が点灯するとともに、トリガスイッチ22がオフ操作された時点t2から所定の残照時間後(時点t3)に照明器が消灯する。一方、第2照明モードでは、トリガスイッチ22にオン操作とオフ操作のいずれが加えられても、照明LED20が消灯し続ける。それにより、例えば作業環境が明るく、照明LED20を点灯させる必要がない場合は、第2照明モードに設定することによって、照明LED20が無用に点灯することを防止することができる。
本体12には、速度切替スイッチ26が設けられている。速度切替スイッチ26は、利用者によって操作される押しボタン式に操作スイッチである。利用者は、速度切替スイッチ26を操作することにより、モータ30の回転速度(即ち、工具チャック18の回転速度)を段階的に切り替えることができる。本実施例では、速度切替スイッチ26を操作することにより、モータ30の回転速度(詳しくは、トリガスイッチ22を最大に操作したときの速度)を、3段階に切替可能となっている。即ち、速度切替スイッチ26を操作することによって、低速運転モード、中速運転モード、高速運転モードを切り替えることができる。
次に、図2を参照し、電動ドライバ10の電気的な構造について説明する。図2に示すように、電動ドライバ10は、工具チャック18を駆動するモータ30と、制御用電圧を生成するレギュレータ36と、モータ30及び照明LED20の動作を制御するマイクロコンピュータ42を備えている。モータ30は、駆動用FET(電界効果トランジスタ)32及び起動用FET(電界効果トランジスタ)40を介して、電池パック16に電気的に接続されている。レギュレータ36は、起動用FET40を介して、電池パック16に電気的に接続されている。照明LED20は、照明用トランジスタ38を介して電池パック16に電気的に接続されている。
マイクロコンピュータ42には、先に説明したトリガスイッチ22、照明LED切替スイッチ24、速度切替スイッチ26が電気的に接続されている。なお、図2では、トリガスイッチ22が、オン/オフスイッチ部22aと、速度調節部22bに分けて図示されている。
次に、電動ドライバ10の基本動作について説明する。トリガスイッチ22がオン操作されると、起動用FET40のゲートがグラウンド電位に接続され、起動用FET40がターンオンする。起動用FET40がターンオンすると、レギュレータ36が電池パック16に電気的に接続され、レギュレータ36が制御用電圧の出力を開始する。レギュレータ36が制御用電圧の出力を開始すると、マイクロコンピュータ42に電力が供給されるようになり、マイクロコンピュータ42が起動する。マイクロコンピュータ42は、一旦起動すると、起動用FET40のゲートに接続されたトランジスタ41をターンオンし、起動用FET40のオン状態を維持する。
なお、マイクロコンピュータ42の起動は、照明LED切替スイッチ24を操作しても行われる。図2に示すように、照明LED切替スイッチ24を操作すると、起動用FET40のゲートがグラウンド電位に接続され、起動用FET40がターンオンするように構成されている。
トリガスイッチ22がオン操作されている間、マイクロコンピュータ42には、トランジスタ44を介して制御用電圧が入力される。マイクロコンピュータ42は、トリガスイッチ22がオン操作されていることを検知し、駆動用FET32への駆動信号を出力する。マイクロコンピュータ42が出力した駆動信号は、ゲート回路34を介して駆動用FET32のゲートに入力される。駆動用FET32はターンオンし、電池パック16からモータ30に電力が供給される。それにより、モータ30が回転を開始、工具チャック18が駆動される。このとき、マイクロコンピュータ42は、出力する駆動信号をパルス幅変調することで、モータ30の回転速度を調節することができる。駆動信号のデューティ比は、トリガスイッチ22の操作量及び速度切替スイッチ26による設定速度に応じて決定される。
第1照明モードが選択されている場合、トリガスイッチ22がオン操作された時点で、マイクロコンピュータ42は照明LED20を点灯させる。即ち、マイクロコンピュータ42は、照明用トランジスタ38をターンオンし、照明LED20と電池パック16を導通させる。それにより、照明LED20が点灯する。マイクロコンピュータ42は、トリガスイッチ22がオン操作されている間、照明LED20を点灯させ続ける。ここで、マイクロコンピュータ42は、照明用トランジスタ38への駆動信号をパルス幅変調制御することにより、照明LED20の照度を調節することができる。本実施例では、照明LED20の照度が最大に設定されており、マイクロコンピュータ42は、照明用トランジスタ38を100パーセントのデューティ比でオンさせる。
一方、第2照明モードが選択されている場合、トリガスイッチ22がオン操作されても、マイクロコンピュータ42は照明LED20を点灯させない。
その後、トリガスイッチ22がオフ操作されると、マイクロコンピュータ42は、駆動用FET32への駆動信号の出力を停止する。それにより、駆動用FET32がターンオフし、モータ30の回転が停止する。
第1照明モードが選択されている場合、トリガスイッチ22がオフ操作されても、マイクロコンピュータ42は照明LED20を点灯させ続ける。マイクロコンピュータ42は、トリガスイッチ22がオフ操作された時点から計時を開始し、既定の残照時間が経過した時点で照明LED20を消灯させる。
一方、第2照明モードが選択されている場合、トリガスイッチ22がオフ操作されても、マイクロコンピュータ42は照明LED20を消灯させ続ける。
トリガスイッチ22がオフ操作された後、所定の待機時間に亘って利用者からいかなる操作も行われない場合、マイクロコンピュータ42は起動用FET40をターンオフし、レギュレータ36を電池パック16から電気的に切断する。それにより、マイクロコンピュータ42への電力供給が停止され、マイクロコンピュータ42は動作を停止する。
以上のように、電動ドライバ10では、トリガスイッチ22に加えられた操作に連動して照明LED20が点灯/消灯する第1照明モードと、トリガスイッチ22に操作が加えられても照明LED20が消灯し続ける第2照明モードを、利用者が必要に応じて選択することができる。照明LED20による照明が必要な作業環境や作業内容の場合は、第1照明モードを選択しておくことにより、作業箇所を照明しながら作業を行うことができる。この場合、照明LED20を点灯/消灯させるために別途スイッチを操作する必要がない。一方、照明LED20による照明が不要な作業環境や作業内容の場合は、第2照明モードを選択しておくことにより、照明LED20が点灯することを禁止することができる。この場合、照明LED20による無用な電力消費を防ぐことができる。
次に、図5を参照し、マイクロコンピュータ42による照明LED20の制御フローについて説明する。
図5に示すように、照明LED20の制御フローは、ステップS10からステップS40までの設定処理部分と、ステップS50からステップS70まで動作処理部分に大別される。設定処理部分では、照明LED切替スイッチ24への操作に基づく照明モードの切替処理が行われ、動作処理部分では、設定された照明モードとトリガスイッチ22への操作に基づく照明LED20の点灯/消灯が行われる。
先ず、ステップS10では、マイクロコンピュータ42が、トリガスイッチ22がオン操作されている(引かれている)のか否かを判別する。トリガスイッチ22がオン操作されている場合、マイクロコンピュータ42は、ステップS20からステップS40までの処理をスキップする。それにより、トリガスイッチ22がオン操作されている場合は、照明LED切替スイッチ24による照明モードの切り替えが禁止される。このステップS10の処理により、電動ドライバ10による作業中に照明モードが不意に切り替えられ、照明LED20が突然に点灯/消灯することが防止される。トリガスイッチ22がオン操作されていなければ、続くステップS20の処理に進む。
ステップS20では、マイクロコンピュータ42が、残照時間内であるのか否かを判別する。即ち、トリガスイッチ22がオフ操作された時点から、既定の残照時間が経過しているのか否かを判別する。残照時間内でない場合、マイクロコンピュータ42は、ステップS30及びステップS40の処理をスキップする。それにより、残照時間内でない場合は、照明LED切替スイッチ24による照明モードの切り替えが禁止される。残照時間内であれば、続くステップS30の処理に進む。
ステップS30では、マイクロコンピュータ42が、照明LED切替スイッチ24が操作されている(押されている)のか否かを判別する。照明LED切替スイッチ24が操作されていると、マイクロコンピュータ42には、トランジスタ46を介して制御用電圧が入力される。照明LED切替スイッチ24が操作されていれば、マイクロコンピュータ42はステップS40の処理に進み、マイクロコンピュータ42は照明モードの切り替えを行う。即ち、照明モードを第1照明モードから第2照明モードへと切り替え、又は、第2照明モードから第1照明モードへと切り替える。一方、照明LED切替スイッチ24が操作されていなければ、ステップS40の処理をスキップし、照明モードの切り替えは行われない。選択された照明モードは、マイクロコンピュータ42のメモリに記憶される。それにより、前記した待機時間に亘って利用者からいかなる操作も行われず、マイクロコンピュータ42への電源供給が自動的に停止された場合でも、選択された照明モードが維持されるようになっている。
ここで、マイクロコンピュータ42には、速度切替スイッチ26によって選択可能な運転モード毎に、設定された照明モードを記憶させることも有効である。この場合、速度切替スイッチ26によって運転モードを切り替えた時に、それに対応して照明モードの切り替えを自動的に行わせることができる。
ステップS50では、マイクロコンピュータ42が、トリガスイッチ22がオン操作されている(引かれている)のか否かを判別する。トリガスイッチ22がオン操作されていない場合はステップS60の処理に進み、トリガスイッチ22がオン操作されている場合はステップS70の処理に進む。
ステップS60では、マイクロコンピュータ42が、残照時間内であるのか否かを判別する。即ち、トリガスイッチ22がオフ操作された時点から、既定の残照時間が経過しているのか否かを判別する。残照時間内である場合、ステップS70に進む。一方、残照時間内でない場合は、照明LED20を点灯させることなく、ステップS10の処理に戻る。即ち、トリガスイッチ22がオン操作されておらず、残照時間内でもない場合は、設定されている照明モードにかかわらず、照明LED20を点灯させない。
ステップS70では、マイクロコンピュータ42が、設定されている照明モードに応じて、照明LED20を点灯させる。即ち、第1照明モードが設定されている場合には、照明LED20を点灯させる。一方、第2照明モードが設定されている場合には、照明LED20を点灯させない。ステップS70の処理後、ステップS10に戻り、以上の処理が繰り返し実行される。
上記した制御フローにより、第1照明モードが設定されている場合、トリガスイッチ22がオン操作された時点で照明LED20が点灯するとともに、トリガスイッチ22がオフ操作された時点から残照時間後に照明LED20が消灯する。一方、第2照明モードに設定されている場合、トリガスイッチ22にオン操作とオフ操作のいずれが加えられても、照明LED20は消灯し続ける。
上記した制御フローにより、照明モードの変更は、残照時間内に制限されている(図5のステップS20参照)。従って、照明モードの切り替えは、必ず残照時間内に行われる。図5のステップS40で第1照明モードへの切り替えが行われた場合、ステップS50でNO、ステップS60でYES、そしてステップS70と進み、マイクロコンピュータ42が照明LED20を点灯させることになる。即ち、照明LED切替スイッチ24によって第1照明モードが選択された場合は、必ず照明LED20が点灯する。それに対し、第2照明モードが選択された場合は、ステップS70の処理において照明LED20が点灯されることはない。従って、利用者は、照明LED切替スイッチ24によって照明モードを切り替える際に、照明LED20の点灯/消灯を確認することで、第1照明モードに切り替えられたのか、第2照明モードに切り替えられたのか知ることができる。
本実施例の電動ドライバ10では、第1照明モードと第2照明モードのみに限らず、さらに多くの照明モードを設けることもできる。この場合、追加する第3の照明モードでは、その照明モードへの切替時点で照明LED20が点灯するとともに、その切替時点から所定の照明時間後に照明LED20が消灯することが好ましい。この第3の照明モードを設けることにより、利用者は、トリガスイッチ22を操作することなく、照明LED切替スイッチ24を操作することによって、照明LED20を点灯させることが可能となる。即ち、モータ30を無用に回転させることなく、照明LED20を点灯させることができる。さらに、照明LED20は所定の照明時間が経過した後に自動的に消灯するため、照明LED20を消灯させる操作を必要とせず、照明LED20の消し忘れによる電力の無用な消費も防止される。
(実施例2)
実施例2の電動ドライバについて図面を参照しながら説明する。実施例2の電動ドライバは、実施例1の電動ドライバ10において、マイクロコンピュータ42による照明LED20の制御フローを変更したものである。図6に、その制御フローを示す。
図6に示す実施例2の制御フローでは、図5に示す実施例1の制御フローと比較して、設定処理部分にステップS32、ステップS34、ステップS42、ステップS44の処理が追加されている。それにより、実施例2の電動ドライバでは、第1照明モードにおける残照時間(トリガスイッチ22のオフ操作後に照明LED20が点灯し続ける時間)と、照明LED20の照度を、利用者が変更可能に構成されている。以下、残照時間の変更及び照度の変更に係る処理を中心に、マイクロコンピュータ42が実行する制御フローを説明する。
本実施例の制御フローでは、ステップS30で照明LED切替スイッチ24が操作されている(押されている)と判別すると、マイクロコンピュータ42はステップS32の処理に進む。
ステップS32では、マイクロコンピュータ42が、照明LED切替スイッチ24が操作され続けている(長押しされている)のか否かを判別する。照明LED切替スイッチ24が長押しされている場合、マイクロコンピュータ42はステップS34の処理に進む。一方、照明LED切替スイッチ24が長押しされていない場合、マイクロコンピュータ42はステップS40の処理に進み、マイクロコンピュータ42は照明モードの切り替えを行う。即ち、照明LED切替スイッチ24が長押しされていない場合は、実施例1と同じ処理が実行される。
ステップS34では、トリガスイッチ22がオン操作されている(引かれている)のか否かを判別する。トリガスイッチ22がオン操作されていない場合、マイクロコンピュータ42はステップS42の処理に進み、トリガスイッチ22がオン操作されている場合、マイクロコンピュータ42はステップS44の処理に進む。
ステップS42では、マイクロコンピュータ42が、残照時間の変更する処理を行う。このとき、マイクロコンピュータ42は、残照時間を、照明LED切替スイッチ24の長押し時間に応じて変更する。即ち、照明LED切替スイッチ24の長押し時間が長いほど、残照時間を長く設定する。マイクロコンピュータ42は、変更後の残照時間を、内蔵するメモリに記憶する。
一方、ステップS44では、マイクロコンピュータ42が、照明LED20の照度を変更する処理を行う。このとき、マイクロコンピュータ42は、照明LED20の照度を、トリガスイッチ22の操作量(引き量)に応じて変更する。即ち、トリガスイッチ22が大きく操作されているほど、照明LED20の照度を大きく設定する。ここで、照明LED20の照度の設定は、先にも説明したように、照明用トランジスタ38のオンさせる際のデューティ比によって行われる。マイクロコンピュータ42は、変更後の照度を、内蔵するメモリに記憶する。
なお、照明LED20の照度の設定には、トリガスイッチ22の操作量に代えて、トリガスイッチ22の操作時間(引き時間)を用いるように、制御プログラムを組むこともできる。
上記した制御フローにより、実施例2の電動ドライバでは、照明LED切替スイッチ24を長押しすることによって、照明LED20の残照時間を変更することができる。また、照明LED切替スイッチ24を長押しするとともに、トリガスイッチ22をオン操作することによって、照明LED20の照度を変更することができる。変更後の残照時間及び照度は、マイクロコンピュータ42によって記憶されることから、電動ドライバ10を使用するたびに残照時間及び照度を再設定する必要がない。ここで、マイクロコンピュータ42は、設定された残照時間及び照度を、低速運転モード、中速運転モード、高速運転モードのそれぞれについて記憶することも好ましい。この場合、各運転モードに応じて、残照時間及び照度を適切に設定しておくことができる。
上記した制御フローでは、ステップS42における残照時間の変更処理と、ステップS42における照度の変更処理の位置を、互いに入れ換えることもできる。それにより、照明LED切替スイッチ24を長押しするとともに、トリガスイッチ22をオン操作しないことによって、照明LED20の照度を変更することができるようになる。また、照明LED切替スイッチ24を長押しするとともに、トリガスイッチ22をオン操作することによって、照明LED20の残照時間を変更することができるようになる。
例えば、実施例2の電動ドライバに、前述した第3の照明モード等を付加した場合、上記した残照時間の変更処理と照度の変更処理は、照明モード毎に可能であることが好ましい。即ち、第1照明モードが選択されている状態で上記した残照時間や照度の変更を行った場合は、第1照明モードにおける残照時間や照度のみが変更されるようにするとよい。一方、第3の照明モードが選択されている状態で上記した残照時間や照度の変更を行った場合は、第3の照明モードにおける照明時間や照度のみが変更されるようにするとよい。そして、照明モード毎に設定された残照時間(照明時間)や照度は、マイクロコンピュータ42によって照明モード毎に記憶されることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
電動ドライバの外観を示す図。 電動ドライバの電気的な構成を示す回路図。 第1照明モードを説明するタイムチャート。 第2照明モードを説明するタイムチャート。 マイクロコンピュータによる照明LEDの制御フロー(実施例1)。 マイクロコンピュータによる照明LEDの制御フロー(実施例2)。
符号の説明
10:電動ドライバ
12:本体
14:グリップ部
16:電池パック
18:工具チャック
20:照明LED
22:トリガスイッチ
22a:トリガスイッチのオン/オフスイッチ部
22b:トリガスイッチの速度調節部
24:照明LED切替スイッチ
26:速度切替スイッチ
30:モータ
32:駆動用FET
34:ゲート回路
36:レギュレータ
38:照明用トランジスタ
40:起動用FET
42:マイクロコンピュータ

Claims (11)

  1. 工具を駆動する動力源と、
    オン操作されることによって前記動力源が動作するとともに、オフ操作されることによって前記動力源が停止するメインスイッチと、
    工具による作業箇所を照明する照明器と、
    少なくとも、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯する第1照明モードと、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間の間は照明器が点灯しない第2照明モードを切替可能な照明切替スイッチと、
    を備え
    前記メインスイッチがオン操作されている間は、照明切替スイッチによる照明モードの切替が禁止されることを特徴とする動力工具。
  2. 前記第1照明モードでは、メインスイッチがオン操作された時点で照明器が点灯するとともに、メインスイッチがオフ操作された時点から第1所定時間後に照明器が消灯し、
    前記第2照明モードでは、メインスイッチにオン操作とオフ操作のいずれが加えられても、照明器が消灯し続けることを特徴とする請求項1に記載の動力工具。
  3. 前記照明切替スイッチは、さらに第3照明モードにも切替可能であり、
    前記第3照明モードでは、第3照明モードへの切替時点で照明器が点灯するとともに、その切替時点から第2所定時間後に照明器が消灯することを特徴とする請求項1又は2に記載の動力工具。
  4. 前記第1所定時間と第2所定時間の少なくとも一方は、前記照明切替スイッチによって変更可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の動力工具。
  5. 前記第1所定時間と第2所定時間の少なくとも一方は、前記照明切替スイッチを操作し続けた時間に応じて変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の動力工具。
  6. 前記照明器の照度は、前記照明切替スイッチによって変更可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の動力工具。
  7. 前記照明器の照度は、前記照明切替スイッチを操作し続けた時間に応じて変更可能であることを特徴とする請求項6に記載の動力工具。
  8. 前記照明切替スイッチによって前記第1照明モードが選択されたことを利用者に報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の動力工具。
  9. 前記報知手段は、前記第1照明モードが選択されたときに、前記照明器を点灯させることを特徴とする請求項8に記載の動力工具。
  10. 前記照明切替スイッチによって選択された照明モードを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の動力工具。
  11. 前記動力源の動作速度を段階的に切替可能な速度切替スイッチをさらに備え、
    前記記憶手段は、速度切替スイッチによって切替可能な運転速度毎に、前記照明切替スイッチによって選択された照明モードを記憶することを特徴とする請求項10に記載の動力工具。
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