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JP5255635B2 - タイヤの製造方法および装置 - Google Patents

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JP5255635B2 JP2010515891A JP2010515891A JP5255635B2 JP 5255635 B2 JP5255635 B2 JP 5255635B2 JP 2010515891 A JP2010515891 A JP 2010515891A JP 2010515891 A JP2010515891 A JP 2010515891A JP 5255635 B2 JP5255635 B2 JP 5255635B2
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Description

この発明は、ビード部からショルダー部までの間に波状スチールコードのコード補強層を配置したタイヤの製造方法および装置に関する。
従来のタイヤとしては、カーカス層の折返し端におけるセパレーション等を抑制することでビード耐久性を向上させるため、例えば、特開2006−160053号公報に記載のように、ビード部からショルダー部までの間に部分的に、ここではカーカス層の折返し部に重なり合ったコード補強層(ワイヤーチェーファー)を配置したものが知られている。
そして、このようなコード補強層はトロイダル状をしたカーカス層の折返し部の軸方向外側に直接、ゴム被覆された単線スチールコードをほぼ同一振幅、同一波長の波状に屈曲させながら渦巻き状に巻き付けることで成形するようにしているが、このようにしてコード補強層を成形する場合には、スチールコードを複雑に湾曲した曲線に沿って誘導しなければならないため、巻き付けの際の制御が複雑になるとともに、作業能率も低下してしまうという課題があった。
このような課題を解決するため、例えば、特開平11−309789号公報に記載のような円筒状の成形ドラムに、実質上同一振幅、同一波長である波状に屈曲した波状スチールコードを複数回螺旋状に巻き付けて円筒状のコード補強層を成形するとともに、カーカスプライ等を該成形ドラムに巻き付けて円筒状のカーカス層を成形する一方、該カーカス層の軸方向両端部外側のセット位置にビードコアをそれぞれセットして円筒状のタイヤ中間体を成形することが考えられる。
しかしながら、このようにして成形されたタイヤ中間体を、その後、略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体の外側にベルト層、トレッドを貼付けて未加硫タイヤとした後、該未加硫タイヤを加硫してタイヤとすると、トロイダル状に変形するときに前記コード補強層がビードコアから離隔するに従い(半径方向外側の部位ほど)周方向に大きく引き伸ばされるため、コード補強層を構成する波状スチールコードはビードコアから離隔したものほど振幅が小さくなる一方、波長が長くなる。この結果、波状スチールコードの振幅、波長がコード補強層全体で、特に半径方向に見たとき、かなり不均一となり、前述したビード耐久性の向上を充分に図ることができなくなるという課題があった。
この発明は、制御が容易でありながら高能率でコード補強層を成形することができるとともに、波状スチールコードの振幅、波長をコード補強層全体で均一化することができるタイヤの製造方法および装置を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、両端部にビードコアがセットされたトロイダル状に延びるカーカス層と、ビード部からショルダー部までの間に少なくとも部分的に配置され、周方向に延びるとともに波状に屈曲した波状スチールコードを有するコード補強層と、カーカス層の半径方向外側に少なくとも配置されたトレッドとを有するタイヤの製造方法であって、円筒状の成形ドラムにカーカスプライを巻き付けて円筒状のカーカス層を成形する工程と、該カーカス層の軸方向両端部外側のセット位置にビードコアをそれぞれセットする工程と、波状スチールコードを前記成形ドラムにビードコアのセット位置から軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層を成形する工程と、前記カーカス層、ビードコア、コード補強層で形成される円筒状のタイヤ中間体を略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体の外側に少なくともトレッドを貼付けて未加硫タイヤを成形する工程と、前記未加硫タイヤを加硫してタイヤとする工程とを備えたタイヤの製造方法により、達成することができる。
第2に、両端部にビードコアがセットされたトロイダル状に延びるカーカス層と、ビード部からショルダー部までの間に少なくとも部分的に配置され、周方向に延びるとともに波状に屈曲した波状スチールコードを有するコード補強層と、カーカス層の半径方向外側に少なくとも配置されたトレッドとを有するタイヤの製造装置であって、円筒状の成形ドラムの外側にカーカスプライを供給して巻き付け円筒状のカーカス層を成形するカーカス供給手段と、該カーカス層の軸方向両端部外側のセット位置にビードコアを供給してそれぞれセットするビードコア供給手段と、波状スチールコードを前記成形ドラムにビードコアのセット位置から軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層を成形するコード供給手段と、前記カーカス層、ビードコア、コード補強層を有する円筒状のタイヤ中間体を略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体の半径方向外側に少なくともトレッドを貼付けて未加硫タイヤを成形する成形手段と、前記未加硫タイヤを加硫してタイヤとする加硫手段とを備えたタイヤの製造装置により、達成することができる。
前述のようなコード補強層を有する円筒状のタイヤ中間体を略トロイダル状に膨出変形させると、コード補強層がビードコアから離隔するに従い周方向に大きく引き伸ばされて、該コード補強層を構成する波状スチールコードの振幅が小さくなる一方、波長が長くなるが、請求項1に係る発明のように、波状スチールコードを成形ドラムにビードコアのセット位置から軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層を成形するようにすれば、セット位置近傍の波状スチールコードに対して予め付与した伸び量が、セット位置から離隔した位置における波状スチールコードの膨出変形に基づく伸び量に近づき、これにより、タイヤにおける波状スチールコードの振幅または波長の少なくともいずれか一方がコード補強層全体で、特に半径方向に見て均一化し、タイヤ性能が向上する。
しかも、直線状のスチールコードを円筒状の成形ドラムに対する巻き付けと同時、あるいは、巻き付けに先立って波状に屈曲することで、波状スチールコードとすればよいので、(波状)スチールコードを成形ドラムの軸線に平行な直線に沿って綾振り誘導するだけで充分であり、この結果、巻き付け等の際の制御が簡単となるとともに、作業能率を向上させることもできる。そして、前述のようなタイヤは請求項7に記載の装置により容易かつ高能率で成形することができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、引き伸ばし前の波状スチールコードの成形作業を容易としながら、タイヤにおける波状スチールコードの振幅をコード補強層内で効果的に均一化することができ、さらに、請求項3に記載のように構成すれば、コード補強層全体における波状スチールコードの振幅、波長の双方を強力に均一化することができる。また、請求項4に記載のように構成すれば、引き伸ばし前の波状スチールコードの成形作業を容易としながら、タイヤにおける波状スチールコードの波長をコード補強層内で効果的に均一化することができる。
さらに、請求項5に記載のように構成すれば、特別な引き伸ばし手段を設置することなく、波状スチールコードを簡単かつ確実に所望量だけ引き伸ばすことができ、また、請求項6に記載のように構成すれば、コード補強層を高能率で容易に成形することができる。さらに、請求項8に記載のように構成すれば、波状スチールコードを高能率で容易に成形することができる。
この発明の実施形態1を示すタイヤの子午線断面図である。 一部が破断された図1のI−I矢視図である。 成形ドラムでの巻き付け作業を説明する概略側面断面図である。 リボン成形装置、成形ドラム近傍の概略正面図である。 リボン成形装置、成形ドラム近傍の概略平面図である。 波状スチールコードの巻き付け状態を説明する拡大部分側面図である。 成形ドラムでの巻き付け作業を説明する概略側面断面図である。 シェーピングドラムでの成形作業を説明する概略側面断面図である。 加硫手段での加硫作業を説明する正面断面図である。 この発明の実施形態2を示す図6と同様の拡大部分側面図である。 この発明の他の実施形態を示す図1と同様の子午線断面図である。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11は、例えばトラック・バス等に用いられる加硫済みの空気入りラジアルタイヤであり、この空気入りタイヤ11は対をなすビードコア12がそれぞれ埋設された一対のビード部13を有し、これらビード部13からは略半径方向外側に向かってサイドウォール部14がそれぞれ延びている。15は略円筒状を呈するトレッド部であり、このトレッド部15の軸方向両端と前記サイドウォール部14の半径方向外端との間には一対のショルダー部16が位置している。
そして、この空気入りタイヤ11は前記ビードコア12間をトロイダル状に延びてサイドウォール部14、トレッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカス層18はその両端部が前記ビードコア12および該ビードコア12に半径方向内端が係止されたフィラー19の回りに折り返されることで、両端部にビードコア12がセットされている。前記カーカス層18は内部にラジアル方向(子午線方向)に延びる多数本の非伸張性コード、ここではスチールコード20が埋設された少なくとも1枚(この実施例では1枚)のカーカスプライ21から構成されている。
また、前記ビードコア12間に位置するカーカス層18の内側にはゴムからなるインナーライナー22が配置されている。なお、前記カーカス層18は中央部で分割された、いわゆる中抜きプライ構造としてもよい。また、カーカス層18の両端部はビードコア12の回りに折り返されず、ビードコアより若干半径方向内側で終了していてもよい。この場合には、ビードコアをカーカス層の軸方向内、外側に2分割し、これらビードコアの分割片によってカーカス層を両側から挟持すればよい。
さらに、前記カーカス層18の半径方向外側にはベルト層24およびトレッドとしてのトップトレッド25が配置され、また、前記カーカス層18の軸方向両外側にはサイドトレッド26が配置されている。前記ベルト層24は少なくとも2枚(ここでは3枚)のベルトプライ27から構成され、各ベルトプライ27内にはタイヤ赤道Sに対して所定の角度で逆方向に傾斜した非伸張性コードが埋設されている。
30は前記ビードコア12およびカーカス層18より軸方向内側のビード部13にそれぞれ配置されたコード補強層であり、これらのコード補強層30は少なくとも1枚の補強プライ、この実施例では1枚の補強プライ31から構成されている。また、このコード補強層30(補強プライ31)内には波状(ジグザグ状)に屈曲するとともに、渦巻き状を呈しながら周方向に連続して延びる波状スチールコード32が埋設されているが、この波状スチールコード32の振幅aおよび波長λは各巻きにおいてほぼ同一である。また、隣接する波状スチールコード32のタイヤ子午線方向における基線L間距離は実質上同一であり、この結果、ビード部13はコード補強層30により補強される。
ここで、前述の実施形態においては、空気入りタイヤ11をトラック・バスに装着されるタイヤとして説明したが、この発明は、乗用車、航空機あるいは大型建設車両に装着されるタイヤに適用してもよい。また、前述の実施形態においては、空気入りタイヤ11をラジアルタイヤとして説明したが、この発明は、ベルト層が省略されている航空機用のバイアスタイヤ、あるいは、ベルト層の代わりにブレーカ層が配置されている、通常のバイアスタイヤに適用することもできる。このようにカーカス層18の半径方向外側には少なくともトレッドが配置されている。
次に、前述のような空気入りタイヤ11は、例えば、以下に説明するようにして製造することができる。即ち、図3、4、5において、35は拡縮径可能で水平な軸線回りに回転可能な円筒状の成形ドラムであり、この成形ドラム35が図示していないサーボモータから回転駆動力を受けて軸線回りに回転しているとき、該成形ドラム35の前方に設置されたインナーライナー供給手段36から成形ドラム35にシート状のインナーライナー22を供給してその周囲に巻き付け、円筒状のインナーライナー22を成形する。
次に、前記成形ドラム35(インナーライナー22)の軸方向両端部外側に波状スチールコード32が埋設されたリボン状体37を供給して、該成形ドラム35(インナーライナー22)の周囲に複数回巻き付け、該リボン状体37により円筒状をしたコード補強層30を成形するが、この成形ドラム35に供給するリボン状体37は、例えば、図4、5に示すようなリボン成形装置34により成形することができる。
同図において、38はモノフィラメントまたは撚り線からなるスチールコード39が多数回巻取られたボビンであり、このボビン38から巻出されたスチールコード39は直線状に延びながら前方に向かって走行し、ボビン38の前方(下流側)に設置された屈曲手段40に供給される。このとき、前記ボビン38には一定の制動力が付与されているため、ボビン38と屈曲手段40との間に張り渡されたスチールコード39には所定の内部張力が付与される。
前記屈曲手段40は回転軸線が互いに平行で上下に離れた一対の平歯車からなるギア42を有し、これらギア42は外歯43同士が所定量だけ喰い込んでいるものの、両ギア42の外歯43間に所定の間隔が設けられた状態で配置されている。44は前記ギア42に駆動力をそれぞれ付与してこれらギア42を逆方向に等速度(同一角速度)で駆動回転させる駆動機構であり、これら駆動機構44によりギア42が回転しているとき、前述した直線状のスチールコード39がギア42間に供給されると、該スチールコード39はギア42間を通過する際、外歯43により上下から押されて塑性変形しながら連続的に波状に屈曲し、これにより、該スチールコード39は鉛直面内において波状に屈曲した波状スチールコード32となる。
このときの波状スチールコード32の振幅a(基線Lから波の最高点までの距離)は前記外歯43同士の喰い込み量の1/2と略同一であって、いずれの長手方向位置においても一定であり、また、波状スチールコード32の波長λはギア42の回転軸線間の中点を通る円上での隣接する2つの外歯43間の周方向距離と実質上同一であって、いずれの長手方向位置においても一定である(振幅a、波長λについては図6参照)。
前述の互いに喰い込んでいる外歯43間に所定の間隔が設けられた一対のギア42、および、これらギア42を逆方向に等速度で回転させる駆動機構44は全体として、後述のコード供給手段65の上流側に設置され、回転しているギア42間を直線状に延びるスチールコード39を通過させて波状に屈曲させることにより、波状スチールコード32を巻き付けに先立ち成形する前記屈曲手段40を構成する。そして、このように屈曲手段40をギア42と駆動機構44から構成すれば、波状スチールコード32を高能率で容易に成形することができる。
なお、前述の実施形態においては、一対のギア42によって波状スチールコード32を成形するようにしたが、この発明においては、外縁部同士が上下に重なり合う水平な一対の円板を設置するとともに、下側の円板の上面外縁部に上方に突出する多数のピンを周方向に等距離離して固着する一方、上側の円板の下面外縁部に下方に突出する多数のピンを周方向に等距離離して固着し、これら両円板を回転軸線回りに逆方向に回転させているとき、互いに侵入し合うピン間に直線状のスチールコードを喰い込ませて連続的に波状に屈曲させることにより、波状スチールコードを成形するようにしてもよい。
48は屈曲手段40の前方に設置されたフリー回転可能な横倒しローラであり、この横倒しローラ48の回転軸線はギア42の回転軸線に平行である。そして、屈曲手段40により成形された波状スチールコード32は前記横倒しローラ48の外周に約1/4周だけ接触した後、方向転換され下方に向かって走行するが、このとき、鉛直面内において波状に屈曲していた波状スチールコード32は屈曲手段40と横倒しローラ48との間で90度だけ捻られ、水平面内において波状に屈曲するようになる。
49は横倒しローラ48より前方で該横倒しローラ48より下方に設置された複数のローラ50からなるローラ群であり、このローラ群49を構成するローラ50のうち、少なくとも1個のローラ50は図示していない駆動モータにより駆動回転される。そして、前述のように横倒しローラ48によって90度だけ捻られた波状スチールコード32は、ローラ群49を構成するローラ50の外周に次々に接触しながら前方に向かって走行するが、このとき、ローラ50の周速は屈曲手段40から排出されたときの波状スチールコード32の走行速度と等速であるため、波状スチールコード32は振幅a、波長λが変化することなく前方に向かって供給される。
53はローラ群49の前方に設置された一対の被覆ローラ54からなる被覆手段であり、これらの被覆ローラ54はフリー回転可能で、上下に離れて配置されている。そして、これら被覆ローラ54間に前記波状スチールコード32および該波状スチールコード32を上下から挟持する薄肉ゴムリボン55が供給されると、前記薄肉ゴムリボン55は被覆ローラ54に押されて波状スチールコード32を間に挟持しながら互いに密着し、波状スチールコード32を両側から被覆する。このようにして波状スチールコード32、薄肉ゴムリボン55からなる前述のリボン状体37が成形される。ここで、前記薄肉ゴムリボン55は波状スチールコード32の振幅aの2倍より若干幅広である一定幅の帯状未加硫ゴムから構成され、通常、カレンダーロール、押出し機により形成される。
58は被覆手段53の前方に設置された送り出し機構であり、この送り出し機構58は前記ローラ50に平行な複数のローラ59から構成されるとともに、少なくとも1個のローラ59は図示していない駆動モータにより一定の回転速度で回転するよう、即ち、周速が前記被覆ローラ54から排出されたリボン状体37の走行速度と等速度となるよう駆動回転されている。そして、この送り出し機構58のローラ59の外周には前記リボン状体37が次々と接触しながら走行し、これにより、該リボン状体37(波状スチールコード32)は送り出し機構58から前記成形ドラム35に向かって常に一定の走行速度で送り出される。
図4、5、6において、62は前記送り出し機構58と成形ドラム35との間に設置された綾振り機構であり、この綾振り機構62は前記成形ドラム35の回転軸線に平行に延びるガイド体63と、該ガイド体63に移動可能に支持され、前記成形ドラム35に向かって走行するリボン状体37の位置(成形ドラム35の軸方向での位置)を規定する可動ガイド64と、該可動ガイド64をガイド体63に沿って移動させることでリボン状体37を成形ドラム35の回転軸線方向に綾振る、図示していないねじ機構、駆動モータ等を有する駆動機構から構成されている。
そして、送り出し機構58から成形ドラム35にリボン状体37が供給されているとき、綾振り機構62の可動ガイド64がガイド体63に沿って一定速度で移動すると、成形ドラム35の周囲にはリボン状体37が複数回軸方向外側から軸方向内側に向かって螺旋状に巻き付けられ、該成形ドラム35の外側に円筒状のコード補強層30が成形される。このようにしてコード補強層30が成形されると、前記リボン状体37を幅方向に切断する。このようにリボン状体37(波状スチールコード32)を螺旋状に複数回巻き付けることでコード補強層30を成形するようにすれば、コード補強層30を高能率で容易に成形することができる。なお、前記リボン状体37は成形ドラム35の周囲に軸方向内側から軸方向外側に向かって巻き付けるようにしてもよい。
ここで、前述したリボン状体37を綾振り機構62によって綾振りながら送り出し機構58から成形ドラム35に供給してその周囲に巻き付ける際、前記成形ドラム35の周速度をサーボモータにより制御することで、リボン状体37の送り出し機構58からの送り出し速度より大とするとともに、その速度差をリボン状体37の巻始めから巻き終わりとなるに従い徐々に小となるよう変化させている。
これにより、巻き付け時において、送り出し機構58と成形ドラム35との間に張り渡されたリボン状体37全体は、巻き付け直前において長手方向にほぼ均一に引き伸ばされるが、このときの長手方向の引き伸ばし量は、リボン状体37の巻きが成形ドラム35の軸方向外側から軸方向内側となるに従い(リボン状体37では始端37aから終端37b(図6参照)となるに従い)徐々に減少、即ち、後述するビードコア12のセット位置Pに最も近接した位置では最大となる一方、セット位置Pから軸方向に離隔するに従い徐々に減少するのである。この結果、成形ドラム35に巻き付けられた波状スチールコード32の振幅aは前記ビードコア12のセット位置Pから軸方向に離隔するに従い徐々に大となるよう調節される。一方、波状スチールコード32の波長λは、前記セット位置Pから離隔するに従い短くなる。
前述した送り出し機構58、綾振り機構62、成形ドラム35を駆動するサーボモータは全体として、波状スチールコード32(リボン状体37)を成形ドラム35にビードコア12のセット位置Pから軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層30を成形するコード供給手段65を構成する。ここで、前述の引き伸ばし量の減少は、連続的であってもよく、あるいは、1回または複数回の巻き付けの度に段階的に行うようにしてもよい。
ここで、波状スチールコードとして引き伸ばされる前の振幅aが前述のように一定である波状スチールコード32(一定幅であるリボン状体37)を用いるとともに、セット位置P、詳しくはセット位置Pの半径方向内端に最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコード32の振幅aを、空気入りタイヤ11の状態でのコード補強層30の半径方向最外側に位置する波状スチールコード12の振幅aに近似させるようにすれば、引き伸ばし前の波状スチールコード32は振幅aが一定でよいので、該波状スチールコード32の成形作業が容易となり、しかも、空気入りタイヤ11における波状スチールコード32の振幅aをコード補強層30内で効果的に均一化することができる。
また、引き伸ばし前の振幅aが一定である波状スチールコード32を用いながら、空気入りタイヤ11で説明したように隣接する波状スチールコード32の基線L間距離を実質上同一としようとすると、リボン状体37がセット位置Pに近接した位置で大きく引き伸ばされるため、図6に示すようにリボン状体37の側端間に間隙66が発生するが、このような間隙66はセット位置Pから離隔するに従い徐々に狭くなる。
このように構成したときには、空気入りタイヤ11となったときでも、隣接する波状スチールコード32の基線L間距離を実質上同一とすることができ、コード補強層30における波状スチールコード32の分布が均一となって、コード補強層30による補強効果が向上する。なお、引き伸ばしにより波状スチールコード32の振幅aが徐々に大となったリボン状体37の側端同士を接触させながら成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよいが、このときには隣接する波状スチールコード32の基線L間距離が場所により若干異なってしまう。
また、前述のような間隙66の発生を回避するには、巻始めの波状スチールコード32を被覆する薄肉ゴムリボン55を幅広とするとともに、巻き終わり側の波状スチールコード32ほど被覆する薄肉ゴムリボン55の幅を狭くし、成形されたリボン状体37の側端同士を接触させながら成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよく、さらに、一定幅のリボン状体37を用いるとともに、セット位置Pから離れた位置のリボン状体37ほど側端部同士の重なり合い量を増大させながら成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよい。
さらに、波状スチールコードとして引き伸ばされる前の振幅aおよび波長λの双方が、前述のようにいずれの長手方向位置においても一定である波状スチールコード32を用いる場合には、セット位置Pに最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコード32の振幅aおよび波長λの双方を、空気入りタイヤ11の状態でのコード補強層30の半径方向最外側に位置する波状スチールコード32の振幅aおよび波長λとほぼ同一または実質上同一とすると、コード補強層30全体における波状スチールコード32の振幅a、波長λの双方を強力に均一化することができるので、好ましい。
また、前述のようにリボン状体37(波状スチールコード32)を成形ドラム35に向かって常に一定速度で送り出す送り出し機構58を設けるとともに、成形ドラム35の周速度を変化させることで、送り出し機構58と成形ドラム35との間に張り渡された波状スチールコード32(リボン状体37)全体を均一に引き伸ばすようにすれば、特別な引き伸ばし手段を設置することなく、波状スチールコード32(リボン状体37)を簡単かつ確実に所望量だけ引き伸ばすことができる。
ここで、成形ドラム35の周速度を一定とする一方、送り出し機構58を構成するローラ59に、電圧制御によりブレーキ力を任意の値に変化させることができる電磁ブレーキを設け、送り出し機構58のローラ59に該電磁ブレーキからブレーキ力を変化させながら付与することで、送り出し機構58と成形ドラム35との間の波状スチールコード32を前述と同様に引き伸ばすようにしてもよい。この場合には、送り出し機構58と被覆手段53との間にリボン状体37のフェスツーンを形成し、両者の間でのリボン状体37の走行速度差を吸収すればよい。また、波状スチールコード32を走行の途中で、例えば屈曲手段40と送り出し機構58との間において予め引き伸ばし、この引き伸ばされた波状スチールコード32をそのまま成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよい。
なお、前述の実施形態においては、1本の波状スチールコード32を薄肉ゴムリボン55により被覆してリボン状体37を成形し、該リボン状体37を成形ドラム35に巻き付けるようにしたが、この発明においては、少数本、例えば2〜5本の波状スチールコード32を引き揃えた後、薄肉ゴムリボン55でこれら波状スチールコード32を被覆してリボン状体37を成形し、このようなリボン状体37を成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよく、あるいは、1本または少数本の波状スチールコード32を裸のままで、即ち、ゴム被覆することなく、さらには、1本の波状スチールコード32の周囲を等厚のゴムで被覆した後、成形ドラム35に供給して巻き付けるようにしてもよい。
また、前述の実施形態においては、屈曲手段40により直線状のスチールコード39を波状に屈曲させて波状スチールコード32とした後、該波状スチールコード32(リボン状体37)を引き伸ばしつつ成形ドラム35に巻き付けるようにしたが、この発明においては、成形ドラム35に直線状のスチールコード39を供給し、該成形ドラム35上でスチールコード39を波状に屈曲させながら引き伸ばすと同時に、該波状スチールコード32を成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよい。
さらに、前述の実施形態においては、リボン状体37(波状スチールコード32)を成形ドラム35に螺旋状に複数回巻き付けるようにしたが、この発明においては、リボン状体37(波状スチールコード32)を成形ドラム35に1周より若干少ない角度だけ実質上周方向に巻き付けた後、斜めに残余の角度だけ巻き付けてリボン状体37を軸方向内側に該リボン状体37のほぼ幅分だけずらす作業を複数回繰り返すことで、成形ドラム35にリボン状体37(波状スチールコード32)を複数回巻き付けるようにしてもよい。このようなリボン状体37の成形ドラム35への巻き付け時、リボン状体37(波状スチールコード32)を成形ドラム35の回転軸線に平行な直線に沿って綾振り誘導するだけで充分であるため、誘導制御は容易である。
再び、図3、4、5において、70は成形ドラム35の前方に設置されたカーカス供給手段であり、このカーカス供給手段70は成形ドラム35に対するインナーライナー22、コード補強層30(波状スチールコード32)の巻き付けが終了すると、シート状のカーカスプライ21を成形ドラム35(インナーライナー22、コード補強層30)の外側に供給してその周囲に巻き付け、円筒状のカーカス層18を成形する。
次に、図示していない縮径手段によりセット位置Pより軸方向外側のカーカス層18を絞り込んで仮想線で示すように縮径させた後、ビードコア供給手段71によりフィラー19付きビードコア12を、カーカス層18の軸方向両端部外側に位置するセット位置P、ここでは、前記縮径によりカーカス層18に形成された段差まで搬送してそれぞれセットする。
なお、前述のコード補強層30の巻き付けは、成形ドラム35にカーカスプライ21を巻き付けて円筒状のカーカス層18を成形する前や、カーカス層18の軸方向両端部外側に位置するセット位置Pにビードコア12をセットする前に行ってもよく、これらの順序は、特に限定することなく、実施することが可能である。
次に、ビードコア12より軸方向外側のカーカス層18を図示していない折返し機構により、図7に示すようにビードコア12回りに折り返した後、図4に示すサイド供給手段72により成形ドラム35(カーカス層18)の外側にシート状のサイドトレッド26を供給して巻き付け、円筒状のサイドトレッド26を成形する。この結果、成形ドラム35の周囲に、インナーライナー22、コード補強層30、カーカス層18、ビードコア12、フィラー19、サイドトレッド26を有する円筒状のタイヤ中間体73(グリーンケース)が成形される。
次に、タイヤ中間体73を図示していない搬送手段により成形ドラム35から図8に示すシェーピングドラム77まで搬送して、シェーピングドラム77のビードロック機構78により半径方向内側から把持した後、ビードロック機構78を互いに接近させるとともに、タイヤ中間体73内にエアを供給し、タイヤ中間体73を断面略トロイダル状に膨出変形させる。このとき、図示していないバンド成形ドラムによって成形され、ベルト層24およびトップトレッド25からなるベルト・トレッドバンド79を搬送手段80によりタイヤ中間体73の半径方向外側まで搬送してタイヤ中間体73の半径方向外側に貼付け未加硫タイヤ81を成形する。
前述したシェーピングドラム77、搬送手段80は全体として、タイヤ中間体73を略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体73の半径方向外側に少なくともトレッド、ここではベルト層24およびトップトレッド25を貼付けて未加硫タイヤ81を成形する成形手段82を構成する。なお、このような未加硫タイヤ81はシングルステージ形式のドラムによって成形してもよく、この場合には、該ドラムが成形ドラムと成形手段とを兼用することになる。また、この発明においては、シェーピングドラム77においてカーカス層18をビードコア12回りに折り返すようにしてもよい。
さらに、前記未加硫タイヤ81がバイアスタイヤ用である場合には、成形ドラム35上のタイヤ中間体73にブレーカ層およびトレッド、または、トレッドのみを貼付けて未加硫タイヤ81を成形した後、該未加硫タイヤ81を略トロイダル状に膨出変形させる。このようにして未加硫タイヤ81が成形されると、該未加硫タイヤ81を図示していない搬送手段により、図9に示すような下サイドモールド85、上サイドモールド86、セクターモールド87を備えた加硫手段88に搬入し、該加硫手段88により加硫してトロイダル状をした空気入りタイヤ11とする。なお、前記未加硫タイヤ81は上下に2分割されたモールドを有する加硫手段によって加硫するようにしてもよい。
ここで、前述したタイヤ中間体73(未加硫タイヤ81)の略トロイダル状への膨出変形によりコード補強層30が円筒状から略鍔状に変形すると、該コード補強層30はビードコア12から離隔するに従い(半径方向外側の部位ほど)周方向に大きく引き伸ばされるため、コード補強層30を構成する波状スチールコード32の振幅aはビードコア12から離隔するに従い小さくなる一方、波長λは長くなり、波状スチールコード32の振幅a、波長λがコード補強層30全体で、特に半径方向に見たとき、かなり不均一となる。
このため、この実施形態においては、前述のように円筒状の成形ドラム35に波状スチールコード32(リボン状体37)を長手方向に引き伸ばしつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層30を成形する際、該波状スチールコード32の引き伸ばし量をビードコア12のセット位置Pから軸方向に離隔するに従い減少させようにしたのである。
この結果、セット位置P近傍の波状スチールコード32に対して予め付与された伸び量が、膨出変形に基づくセット位置Pから離隔した位置での波状スチールコード32の伸び量に近づき、これにより、空気入りタイヤ11における波状スチールコード32の振幅、波長の少なくともいずれか一方、前述のように引き伸ばし前の波状スチールコード32の振幅aが一定である場合には、前述のように振幅が、また、振幅a、波長λの双方が一定である場合には、振幅、波長の双方がコード補強層30全体で、特に半径方向に見て均一化し、タイヤ性能が向上するのである。
しかも、この実施形態では、直線状のスチールコード39を成形ドラム35に対する巻き付けと同時、あるいは、巻き付けに先立って波状に屈曲することで波状スチールコード32とすればよいので、巻き付け時に波状スチールコード32(スチールコード39)を成形ドラム35の回転軸線に平行な直線に沿って綾振り誘導するだけで充分であり、この結果、巻き付け等の際の制御が簡単となるとともに、作業能率を向上させることもできる。なお、振幅aを均一化させる場合には、波状スチールコードとして、引き伸ばされる前の振幅aがリボン状体37の始端37aから終端37bに向かって徐々に大となる波状スチールコード32を用いることも可能である。
次に、この発明の実施形態2を図面に基づいて説明する。
この実施形態においては、図10に示すように、引き伸ばされる前の波長λが一定であるものの、振幅aが始端37aから終端37に向かうに従い小となったリボン状体92を成形する。その後、該リボン状体92を成形ドラム35と送り出し機構58との間で長手方向に引き伸ばしつつ成形ドラム35の周囲に複数回螺旋状に巻き付け、該成形ドラム35の外側に円筒状のコード補強層93を成形するが、この際、前述の引き伸ばし量をリボン状体92の始端92aから終端92bとなるに従い減少、即ち、ビードコア12のセット位置Pに最も近接した位置では最大とする一方、セット位置Pから軸方向に離隔するに従い徐々に減少させる。
この結果、成形ドラム35に巻き付けられたリボン状体92(波状スチールコード94)の波長λは前記引き伸ばしによってセット位置Pから軸方向に離隔するに従い徐々に短くなる。その後、前述と同様の作業を行って空気入りタイヤ11とするが、この作業の途中でタイヤ中間体73(未加硫タイヤ81)が略トロイダル状に膨出変形するため、コード補強層93は円筒状から略鍔状へと変形し、これにより、コード補強層93はビードコア12から離隔するに従い(半径方向外側の部位ほど)周方向に大きく引き伸ばされる。
このとき、セット位置P近傍の波状スチールコード94に対して予め付与された伸び量が、膨出変形に基づくセット位置Pから離隔した位置での波状スチールコード94の伸び量に近づき、これにより、空気入りタイヤ11における波状スチールコード94の波長λがコード補強層93全体で、特に半径方向に見て均一化し、タイヤ性能が向上する。
ここで、セット位置Pに最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコード94の波長λが、空気入りタイヤ11の状態でのコード補強層93の半径方向最外側に位置する波状スチールコード94の波長に近似する値となるよう、前述の引き伸ばし量を調節することが好ましい。このようにすると、空気入りタイヤ11における波状スチールコード94の波長λをコード補強層93内で効果的に均一化することができ、しかも、引き伸ばし前の波状スチールコード94の波長λは一定でよいので、該波状スチールコード94の成形作業が容易となる。
ここで、前述のように振幅aが始端92aから終端92bに向かうに従い小となった波状スチールコード94(リボン状体92)は、例えば実施形態1で説明した屈曲手段40に、一対のギア42を互いに接近離隔させて回転軸線間距離を変化させる、ねじ機構、モータ等から構成された距離調整機構を設け、前記距離調整機構によりギア42同士を離隔させて、ギア42の外歯43間の距離を波状スチールコード94の成形が進行するに従い徐々に増大させることにより、容易に成形することができる。なお、他の構成、作用は前記実施形態1とほぼ同様である。
なお、前述の実施形態においては、コード補強層30をビードコア12より軸方向内側のビード部13に配置したが、この発明においては、図11に示すように、コード補強層30の代わりに、コード補強層97を、ビードコア12より軸方向外側のビード部13においてカーカス層18の折返し部17に重ね合わせながら配置してもよい。この場合には、成形ドラム35にカーカス層18を成形するとともに、前記セット位置Pにビードコア12をセットした後、詳しくは、成形されたカーカス層18をビードコア12の回りに折り返した後に、リボン状体37を巻き付けてコード補強層97を成形することになる。
さらに、この発明においては、ビードコア12の軸方向内側にコード補強層30を、軸方向外側にコード補強層97を共に配置してもよい。また、フィラー19とカーカス層18の間に配置してもよい。また、コード補強層はタイヤ最大幅位置近傍に、あるいは、タイヤ最大幅位置とショルダー部16との間に配置してもよく、要するに、ビード部13からショルダー部16までの間に少なくとも部分的に配置されていればよい。さらに、前述の実施形態においては、リボン状体37、92の成形手段と成形ドラム35とを直結することで、該リボン状体37、92を成形直後にそのまま成形ドラム35に巻き付けるようにしたが、この発明においては、前記リボン状体37、92を成形後に一旦ロール状に巻き取って一時保管した後、必要に応じてロールから巻き出し成形ドラム35に巻き付けるようにしてもよい。
この発明は、ビード部からショルダー部までの間に波状スチールコードのコード補強層を配置したタイヤの産業分野に適用できる。
11 空気入りタイヤ
12 ビードコア
13 ビード部
16 ショルダー部
18 カーカス層
21 カーカスプライ
25 トレッド
30 コード補強層
32 波状スチールコード
35 成形ドラム
39 スチールコード
40 屈曲手段
42 ギア
43 外歯
44 駆動機構
58 送り出し機構
65 コード供給手段
70 カーカス供給手段
71 ビードコア供給手段
73 タイヤ中間体
81 未加硫タイヤ
82 成形手段
88 加硫手段
92 リボン状体
93 コード補強層
94 波状スチールコード
P セット位置
a 振幅
λ 波長

Claims (8)

  1. 両端部にビードコアがセットされたトロイダル状に延びるカーカス層と、ビード部からショルダー部までの間に少なくとも部分的に配置され、周方向に延びるとともに波状に屈曲した波状スチールコードを有するコード補強層と、カーカス層の半径方向外側に少なくとも配置されたトレッドとを有するタイヤの製造方法であって、円筒状の成形ドラムにカーカスプライを巻き付けて円筒状のカーカス層を成形する工程と、該カーカス層の軸方向両端部外側のセット位置にビードコアをそれぞれセットする工程と、波状スチールコードを前記成形ドラムにビードコアのセット位置から軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層を成形する工程と、前記カーカス層、ビードコア、コード補強層で形成される円筒状のタイヤ中間体を略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体の外側に少なくともトレッドを貼付けて未加硫タイヤを成形する工程と、前記未加硫タイヤを加硫してタイヤとする工程とを備えたことを特徴とするタイヤの製造方法。
  2. 前記波状スチールコードとして引き伸ばされる前の振幅が一定である波状スチールコードを用いるとともに、セット位置に最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコードの振幅を、タイヤの状態でのコード補強層の半径方向最外側に位置する波状スチールコードの振幅に近似させた請求項1記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記波状スチールコードとして引き伸ばされる前の波長も一定である波状スチールコードを用いるとともに、セット位置に最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコードの振幅および波長を、タイヤの状態でのコード補強層の半径方向最外側に位置する波状スチールコードの振幅および波長とほぼ同一とした請求項2記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記波状スチールコードとして引き伸ばされる前の波長が一定である波状スチールコードを用いるとともに、セット位置に最も近接する位置に巻き付けられている波状スチールコードの波長を、タイヤの状態でのコード補強層の半径方向最外側に位置する波状スチールコードの波長に近似させた請求項1記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記波状スチールコードを成形ドラムに向かって常に一定速度で送り出す送り出し機構が設けられているとき、成形ドラムの周速度を変化させることで、送り出し機構と成形ドラムとの間に張り渡された波状スチールコードを均一に引き伸ばすようにした請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記波状スチールコードを螺旋状に複数回巻き付けることでコード補強層を成形するようにした請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  7. 両端部にビードコアがセットされたトロイダル状に延びるカーカス層と、ビード部からショルダー部までの間に少なくとも部分的に配置され、周方向に延びるとともに波状に屈曲した波状スチールコードを有するコード補強層と、カーカス層の半径方向外側に少なくとも配置されたトレッドとを有するタイヤの製造装置であって、円筒状の成形ドラムの外側にカーカスプライを供給して巻き付け円筒状のカーカス層を成形するカーカス供給手段と、該カーカス層の軸方向両端部外側のセット位置にビードコアを供給してそれぞれセットするビードコア供給手段と、波状スチールコードを前記成形ドラムにビードコアのセット位置から軸方向に離隔するに従い引き伸ばし量を減少させつつ複数回巻き付けて円筒状のコード補強層を成形するコード供給手段と、前記カーカス層、ビードコア、コード補強層を有する円筒状のタイヤ中間体を略トロイダル状に膨出変形させるとともに、該タイヤ中間体の半径方向外側に少なくともトレッドを貼付けて未加硫タイヤを成形する成形手段と、前記未加硫タイヤを加硫してタイヤとする加硫手段とを備えたことを特徴とするタイヤの製造装置。
  8. 前記コード供給手段の上流側に、互いに喰い込んでいる外歯間に所定の間隔が設けられた一対のギアと、これらギアを逆方向に等速度で回転させる駆動機構とを有する屈曲手段を設け、回転しているギア間を直線状に延びるスチールコードを通過させて波状に屈曲させることにより、波状スチールコードを巻き付けに先立ち成形するようにした請求項7記載のタイヤの製造装置。
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