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JP5242410B2 - 眼の生体計測法データを求めるための眼科学測定システムおよび方法 - Google Patents

眼の生体計測法データを求めるための眼科学測定システムおよび方法 Download PDF

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JP5242410B2
JP5242410B2 JP2008546174A JP2008546174A JP5242410B2 JP 5242410 B2 JP5242410 B2 JP 5242410B2 JP 2008546174 A JP2008546174 A JP 2008546174A JP 2008546174 A JP2008546174 A JP 2008546174A JP 5242410 B2 JP5242410 B2 JP 5242410B2
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Description

本発明は、眼の生体計測法データを決定することのできる眼科学測定システムに関する。
眼の生体計測法データを決定するためには、一連の公知の方法および測定機器がある。
例えば、レンズの混濁(白内障)がある場合に、水晶体を交換するための手術処置の前に、眼のさまざまな生体計測法パラメータを決定することが必要である。手術後にできる限り最適な視力を保証するために、これらのパラメータを相応の高い精度で決定する必要がある。求められた測定値に基づく適切な置換レンズの選択は、確立された方程式および算出法に基づき行われる。
DE 42 35 079 C2 DE 198 12 297 C2 DE 103 60 570 A1 WO 2004/071286 A1
求めるべき最重要なパラメータは、特に軸長(網膜までの距離)、角膜曲率および角膜屈折力ならびに前房長さ(水晶体までの距離)である。これらの測定値は前後してさまざまな眼科学の機器で、または特別に最適化された生体計測法測定機器の助けにより得られることができる。
これらのパラメータを求めるために、特に超音波測定機器および光学測定機器が短コヒーレント法に基づき普及している。
超音波機器の場合、いわゆる「Aスキャン」原理または「Bスキャン」原理で動作する2つの異なる実施形がある。Aスキャンは軸方向での測定のみを備え、一方Bスキャンでは横方向での付加測定が行われる。超音波法は原理的に直接眼に接触することを要求する。
DE 42 35 079 C2において、眼を、特にヒトの眼を検査するための装置が記述されており、これは本質的に円錐台形のホルダで、眼に適合する形を示し、内部で音響(超音波)信号を評価するための探針(probe)を使用する。ここで探針はホルダの中軸に対して傾斜配置されており、パルス型の信号を送信するためにも受信するためにも適合している。
超音波機器を用いて眼の生体計測法データを決定することに固有の短所は、一方ではより精度の悪いこと、他方では眼に直接接触する必要性にある。このとき測定値は眼を窪ませることによって品質が悪くなり得る。水で満たされて眼の上に置かれた漏斗を通じて超音波波動が眼の中に導かれる液浸運用を使用することによって、この短所はたしかに軽減はされるが、しかしこの測定法の主要短所はなお残る。
これは一方では、常に感染を媒介する危険をはらむ眼への直接接触が必要であり、他方では測定値決定のために眼を麻酔させることが必要であることです。置換レンズを正しく選択するためには、生体計測法データを決定する際に眼の視軸が相応に視準されていることが保証されねばならない。このためには超音波機器では視軸の視準が自動的には行われないから、特殊手段が設けられねばならない。
音響信号に基づき構造推移の画像が再構成される超音波機器に似て、光学測定機器でも短コヒーレント法の基盤で構造推移の光学画像が2次元深部断面画像として表示される。
ここで短コヒーレント測定法としては、いわゆるOCT法(OCT=オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィ)が普及しており、これの場合時間的に非コヒーレントな光が干渉計の助けにより反射・散乱材質を距離測定するために使用される。
OCT法の原理は、白色光干渉計法に基づき、信号の継続時間を干渉計(多くはマイケルソン干渉計)の助けにより比較する。このとき、アームは知られた光学的行程(標準アーム)を用いて測定アームのための標準として引用される。両方のアームからの信号の干渉は、相対的光学行程をAスキャン(個別の深度信号)内部で読み出すことのできる型を作り出す。このとき1次元ラスタ法では、光線は、超音波技術に類似に1方向または2方向を横切って導かれ、これを用いて面的なBスキャンまたは3次元トモグラフィ(Cスキャン)が取り入れられる。ここで個別Aスキャンの振幅値は、対数化されたグレースケールまたは疑似カラー値で表示される。たとえば、100回の個別Aスキャンから成る1回のBスキャンについて、1秒の測定時間が必要である。
OCT法の測定分解能は、使用された光源のいわゆるコヒーレント長によって決定され、典型的には約15μmである。これの光学的透明な媒質を検査するための特性に基づき、本方法は眼科学において広く拡大されている。
眼科学において使用されるOCT法では、異なる2つのタイプが普及している。測定値を決定するためには、参照アームの第1のタイプで長さが変更され、ここでスペクトルは考慮されることなく、連続的に干渉の強度が測定される。この方法は「タイムドメイン法」と名づけられる。
他の「フリークェンシードメイン法」と名づけられる方法では、これに反してスペクトルの測定値を決定するためにスペクトルが考慮され、個別のスペクトル成分の干渉が把握される。それゆえ、一方では時間領域(タイムドメイン)における信号の、また他方では周波数領域(フリークェンシードメイン)における信号の話となる。
「フリークェンシードメイン」の長所は、容易でかつ迅速な同時測定にあり、さらに深度に関する完全な情報が移動部分に注意せずに求めることができる。このことは安定性および速さを大きくする。
OCTの大きな技術的長所は横方向の分解能により深度分解能を結合することである。顕微鏡法と反対に、これによって検査すべき対象の3次元構造を把握することができる。純粋に反射することによって非接触である測定が、生組織(インビボ)の顕微鏡画像の作出を可能とする。
高い作動原理の選択性に基づき、非常に弱い信号(ナノワット未満)が検出でき一定の深度に割り当てることができるので、この方法は微感度組織を検査するのに適合している。OCT法の使用は、検査すべき対象に電磁放射が、波長に依存して進入する深度ならびに帯域幅に依存する分解能によって縮減させられる。
今日通常の生体計測法の測定機器では、測定値は機器内で処理され、使用されるべき交換レンズについての提案が提起される。これは算出に使用された方程式および使用可能な(製造条件付きの)レンズのタイプに依存する。
手術の際の個人的な影響並びに使用された測定技術を考慮するために、手術後の結果が算出方程式中の定数を最適化することについて影響を与えるようにさせる可能性もしくは必要性がある。すべての測定値、データおよび方程式がデータバンクおよびソフトウェアプログラムの中で管理され、解析され、保存される。部分的にはこれらの解はネットワーク内で総合され、これらを用いて何倍もの広い利用が結び付けられることができる。
短コヒーレント法による光学測定機器では、デュアルビーム法に従う干渉計原理が利用される。この方法は非接触であり、今日最も高い精度で動作する。この測定原理に基づく解法は、たとえばDE 198 12 297 C2, DE 103 60 570 A1およびWO 2004/071286 A1に記述されている。
超音波機器のところで挙げられた短所は、光学的方法によって回避され、特に高精度であり(干渉計)、患者にやさしい性質が高められる。しかし短所としては、たとえば重い白内障の場合、散乱が測定信号を非常に弱め、レーザ電力が停止されねばならない眼の極限値まで自由に高めることができないから、患者の約10ないし20パーセントが測定不能となることが実証されている。この場合は、患者が固定点をもはや知覚することができず、測定が困難となることもある。
加えて両方の方法では、決まった病理学的な変更の場合に、測定値獲得の際に個々の問題に至ることがあり得る。これらのネガティブな影響の結果として、測定上に適切な交換レンズを選択する際の誤差決定についての危険が持ち上がる。
本発明には、従来技術の短所が回避され、眼の生体計測法測定データが困難な条件下でも高い信頼性および精度をもって求められることのできる解決法を開発するという課題が根底にある。
本発明により、本課題は独立請求項の特徴によって解決される。優遇される別の製作および構成が従属請求項の対象である。
本技術的解決法は、眼の生体計測法データを求めるために、交換または付加レンズまたは屈折処置の手術前の決定の視野内で設けられており、ここで測定値は困難な条件下でも高い信頼性および精度をもって求めることができる。加えて提案される解決法を用いて、前室および水晶体の位置、ヒトの眼の角膜の前面の形(角膜計測定)ならびに角膜の厚さ(検厚器測定)が決定できる。
本発明は以下に実施例に基づきより詳しく記述される。
本発明にかかる交換または付加レンズまたは屈折処置を手術前に決定する視野内で眼の生体計測法データを求めるための眼科学測定システムは、超音波による測定機器ならびに光学的測定機器および評価ユニットの組み合わせから成る。ここで評価ユニットにより眼の生体計測法データを求めるために、光学的および/または超音波測定機器の測定値が使用される。
ここで、光学的測定機器としてはシャインプフルーク・カメラ、すなわちたとえば、IOLマスター(カール・ツァイス・メディテク株式会社)のような短コヒーレント法による光学測定機器が使用できる。
シャインプフルーク・カメラを用いて眼の前方部分図の2−D画像が作り出され、眼のこの領域における間隔が測定でき、一方IOLマスターは軸長、前房深度および角膜屈折力を正確に決定するために用いることができる。
長所を持つ技術的構築において、評価ユニットにより得られる両測定機器の測定値が相手側の較正をするために利用され、ここで特に標本眼が使用される。これのために必要な測定値の引き渡しは、主として評価ユニットが両測定機器に接合しているデータ接続を通じて行われる。
別の技術的構築においては、両測定機器を、眼科学測定システムがコンパクトでかつより良く操作可能となるような機器内に一体化している。このことはさらに、PC、モニタならびに入出力ユニットのような決まったシステムを共通に利用することができる長所を有する。
図1に提示された、超音波による測定機器1(前方および/または後方の眼の区分を表示するための音響画像を作る方法)および短コヒーレント法による光学的測定機器2(前方および/または後方の眼の区分を表示するための光学画像を作る方法)の組み合わせは、ここで特に長所を持つ眼科学測定システムを提示する。ここで光学的測定機器2としては特にカール・ツァイス・メディテク株式会社のIOLマスターが使用される。この眼科学測定システムを用いて、期待されないまたは明白でない結果を包含する所見もしくは解明が可能となる。とりわけ評価ユニット3により、得られた測定値から検査される眼の2Dまたは3D表示が求められ、評価される。これのために要求される測定値の引き渡しは、評価ユニット3が、両測定機器1および2に接続しているデータ接続4を通じて行われる。
これとは反対に、図2は超音波ならびに短コヒーレント法による光学的測定機器が一体化されている眼科学測定システムを示す。
眼科学測定システムにより求められる眼の生体計測法データは、長所をもつ仕方で交換または付加レンズまたは、たとえば手術顕微鏡のような他の取り扱いに後置された機器への屈折処理を手術前に決定する視野内で進められることができる。
本発明にかかる交換または付加レンズまたは屈折処理を手術前に決定する視野内で眼の生体計測法データを求めるための方法では、超音波による測定機器のおよび/または光学的測定機器の測定値が評価ユニットに送られ、これから評価ユニットにより内移植すべきレンズのパラメータが公知の方程式および算出法に基づき求められる。
評価ユニットに基づき両測定機器の測定値により求められた生体計測法データは交互に比較される。このことは、可能な誤差測定が知られ補正されることができるという長所をもつ。現在ある両測定機器間の比較的大きい差では、誤差を伴う測定結果についての原因を求めることのできるよう、眼の2D表示を作り上げることが常に有意義である。このような差異について可能性のある原因は網膜剥離または葡萄腫であり得る。また、偽表皮鉤眼の場合にもアーチファクトがさまざまな測定法で現れて、これが誤って説明されると誤差を伴う測定結果に導き得る。
さらに、得られた両測定機器の測定値を交互の較正をするために利用することは、安全性および精度を高めるのに有利であり、この場合主としてマスター眼が使用される。また、得られた両測定機器の測定値もレンズ定数を最適化するために使用されることができる。
本方法の別の構築においては、2基の分離された測定機器の測定データがそれぞれの測定機器の評価ユニットにより再処理され、測定結果がデータ接続を通じてそれぞれ他の測定機器に引き渡される。
本発明にかかる解決法を用いて、眼科学測定システムおよび眼の生体計測法データを求めるための方法が使用に供され、これを用いて測定値を困難な条件下でも高い信頼性および精度をもって求めることができる。組み合わせによって現在あるさまざまな測定法の固有の短所が、これらの長所を失うことなく少なくとも部分的に補償される。対応して非接触で測定値を求める際の非常に高い光学測定法の精度も、たとえば重い白内障のような困難な条件下で超音波による測定法による使用可能性も同様に保たれたままである。両方法の測定値を比較することによって、測定値の信頼性および精度が付加的に高めることができる。
それゆえ、さまざまな測定システムの組み合わせは、測定個所において患者を完全に検査し、もしくは所見をすることを可能とするから、患者は移転させられる必要もなく、さらにくり返し予約での測定も必要でない。
多数のさまざまな眼の生体計測法データを求めることによって、患者の視力の特性を改善することが可能となり、このことから導き出される置換レンズまたは屈折付加レンズがより安全となる。
超音波ならびに短コヒーレント法による光学的測定機器の結合としての眼科学測定システムおよび 超音波ならびに短コヒーレント法による光学的測定機器が一体化されている眼科学測定システム。
符号の説明
1 超音波による測定機器
2 短コヒーレント法による測定機器
3 評価ユニット
4 データ接続

Claims (11)

  1. 交換または移植付加レンズまたは屈折処置予定のレンズを手術前に決定する視野内で眼の生体計測法データを求めるための、超音波による測定機器(1)並びに眼の軸長を決定する光学測定機器(2)と前記超音波による測定機器(1)および前記光学測定機器(2)と結合した評価ユニット(3)との組み合わせから成る眼科学測定システムであって、
    前記評価ユニット(3)により眼の生体計測法データを求めるために、光学測定機器(2)および/または超音波による測定機器(1)の測定値とが使用され、比較され、補正される眼科学測定システム。
  2. 光学測定機器(2)として短コヒーレント法による光学測定機器またはシャインプフルーク・カメラが使用される、請求項1に記載の眼科学測定システム。
  3. 評価ユニット(3)により得られる両測定機器の測定値が、相互を較正するために利用され、かつ標本眼が使用される、請求項1あるいは2に記載の眼科学測定システム。
  4. 測定システムが、作業個所として2基の分離された測定機器により形成され、測定データがデータ接続(4)を通じて引き渡される、請求項1から3のうちの1項に記載の眼科学測定システム。
  5. 両測定機器が一装置内に一体化されている、請求項1から4のうちの1項に記載の眼科学測定システム。
  6. 測定システムが、互いの機器への接続および/またはデータ配線を有する、請求項1から5のうちの1項に記載の眼科学測定システム。
  7. 交換または移植付加レンズまたは屈折処置予定のレンズを手術前に決定する視野内で眼の生体計測法データを求めるために、
    超音波による測定機器(1)および/または眼の軸長を決定する光学測定機器(2)からの測定値が、結合されて評価ユニット(3)に送られ、
    そして評価ユニット(3)が、眼球内移植すべきレンズのパラメータを、HOLLADAY(ホラディ)、Hoffer(ホッファー)、Haigis、SRK Shammasのような公知の方程式および算出法に基づき決定し、そしてその数値が互いに比較され、補正される眼科学測定方法。
  8. 評価ユニット(3)に両測定機器(1,2)の測定値が送られ、評価ユニット(3)が、眼球内移植すべきレンズのパラメータを、公知の方程式および算出法に基づき決定し、これらが互いに比較される、請求項7に記載の方法。
  9. 得られた両測定機器(1,2)の測定値が、相互を較正するために利用され、かつ標本眼が使用される、請求項7または8に記載の方法。
  10. 得られた両測定機器(1,2)の測定値が、レンズ定数を最適化するために使用される、請求項7から9のうちの1項に記載の方法。
  11. 2基の分離された測定機器(1,2)の測定データを、各測定機器(1または2)の評価ユニット(3)が追処理し、測定結果がデータ接続(4)を通じて、それぞれ他の測定機器(2または1)に引き渡される、請求項7から10のうちの1項に記載の方法。
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