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JP5138761B2 - 送信機及び送信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、送信機及び送信方法、特に、複数の送信アンテナから受信機に対して無線により信号を送信する送信機及び送信方法に関する。
近年、複数の送信アンテナを具備する送信機から、送信アンテナ毎に異なる遅延を与えて同時に送信するDTD(Delay Transmit Diversity:遅延送信ダイバーシチ)、あるいはCDTD(Cyclic Delay Transmit Diversity:循環遅延送信ダイバーシチ)を用いるマルチキャリア伝送が提案されている(非特許文献1)。
非特許文献1に記載されている技術によれば、例えば、2つの異なる送信アンテナを備える送信機から、受信機へ信号を送信する。受信機では受信アンテナにより、送信機の2つの送信アンテナからそれぞれ送信される信号の合成波を受信する。
図28(a)は、2つの送信アンテナのうち一方の送信アンテナで信号を送信した場合の送信アンテナと受信アンテナとの間の伝搬路の時間領域表現である遅延プロファイルを示す図である。横軸は時間、縦軸は受信電力を示している。図に示すように、異なる時間に2つの信号w01、w02が受信機で受信されている。図28(b)は、2つの送信アンテナのうち他方の送信アンテナで信号を送信した場合の送信アンテナと受信アンテナとの間の伝搬路の時間領域表現である遅延プロファイルを示す図である。横軸は時間、縦軸は受信電力を示している。図に示すように、異なる時間に3つの信号w03〜w05が受信機で受信されている。
受信アンテナとの間で図28(b)に示す伝搬路を有する送信アンテナから送信される信号が、受信アンテナとの間で図28(a)に示す伝搬路を有する送信アンテナから送信された信号を遅延τしたものである場合、つまり、一方の送信アンテナと他方の送信アンテナの間で、上記のDTD、あるいはCDTDを採用した場合には、図29(a)に示すように、送信信号は、図28(a)と図28(b)に示す遅延プロファイルを合成した伝搬路を通り、受信アンテナに到着したとみなすことができる。図29(b)は、図29(a)を周波数領域表現したものである。dmaxは最大遅延時間を示す。
上記の送信ダイバーシチ方式を用いると、常にチャネルの周波数選択性を強くできるため、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重変調)方式などのマルチキャリア伝送では、周波数ダイバーシチ効果が得られ、優れた平均BER(Bit Error Rate:ビット誤り率)特性を得ることが可能となる。
なお、DTD(Delay Transmit Diversity:遅延送信ダイバーシチ)とCDTDの違い、及び循環遅延については非特許文献1に記載されている。
図30(a)、(b)は、DTDを適用した場合の信号の一例を示す図である。図30(a)は、1つ目の送信アンテナから送信する信号を示しており、図30(b)は、2つ目の送信アンテナから送信する信号を示している。ここでは、1つ目の送信アンテナから送信する信号に対して、2つ目の送信アンテナから送信する信号に遅延を付加している。
図30(a)、(b)では、有効シンボル区間が4サンプルであり、ガードインターバル区間が1サンプルの場合を示している。ここで、有効シンボル区間内に注目すると2つ目の送信アンテナでは、1つ目の送信アンテナに比べて1サンプルの遅延が生じている。
図31(a)、(b)は、にCDTDを適用した場合の信号の一例を示す図である。図31(a)は、1つ目の送信アンテナから送信する信号を示しており、図31(b)は、2つ目の送信アンテナから送信する信号を示している。ここでは、1つ目の送信アンテナから送信する信号に対して、2つ目の送信アンテナから送信する信号に循環遅延を付加している。図31(a)、(b)では、有効シンボル区間が4サンプルであり、ガードインターバル区間が1サンプルの場合を示している。ここで、有効シンボル区間内に注目すると2つ目の送信アンテナでは、1つ目の送信アンテナに比べて1サンプルの遅延が生じている。
なお、マルチキャリア伝送では、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio:信号対干渉雑音比)推定、伝搬路推定を行なうための参照信号として、サブキャリアに既知の間隔で既知信号であるパイロットチャネル信号を挿入する(非特許文献2)。
図32、図33は、サブチャネルに配置されるパイロットチャネルを示す図であり、横軸は周波数fであり、縦軸に時間tである。図32は、同じOFDMシンボル内のサブキャリアにおいて、サブキャリア数の間隔ΔNfの等間隔でパイロットチャネルを挿入した場合である。パイロットチャネルは図32の領域r01〜r04に配置されている。また、図33は、異なるOFDMシンボルのサブキャリアにおいて、サブキャリア数の間隔ΔNfの等間隔で、領域r06〜r09にパイロットチャネルを挿入した場合である。
図32、図33において、領域r05、r10のサブキャリアにおける伝搬路推定値を算出する場合、例えば、図32の矢印D01、図33の矢印D02〜D04で繋いだ4つのパイロットチャネルから算出した伝搬路推定値の平均値とすることで精度よく伝搬路を推定することが可能となる。
以上のように、OFDMなどのマルチキャリア伝送では、CDTDなどの送信ダイバーシチを適用することで、周波数選択性を強くすることが可能となり、周波数ダイバーシチ効果により良好な平均BER特性を得ることができるが、一方で、受信信号の周波数選択性が強く、周波数変動が激しくなると、図34に示すにようにサブキャリアに挿入した各パイロットチャネルの伝搬路の差が大きくなる。図34(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示し、パイロットチャネルでの受信信号の受信電力が大きく変動している。図34(b)は、図32のパイロットチャネルの配置を示す。
上述したように、図34(b)の4つのパイロットチャネルから算出した伝搬路推定値の平均を用いてパイロットチャネル周辺のサブキャリアの伝搬路を推定すると、各パイロットチャネルの受信電力が大きく異なっているために、伝搬路推定精度が劣化するという問題が発生する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数選択性が強い場合であっても、精度よく受信機との間の伝搬路を推定することを可能とする送信機及び送信方法を提供することにある。
(1) 本発明の一態様による送信機は、周波数変動が小さくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、周波数変動が大きくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置するサブキャリア割当部を備える。
(2) 本発明の他の態様による送信機は、周波数変動が小さい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、周波数変動ピッチが大きい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置するサブキャリア割当部を備える。
(3) 本発明の一態様による送信方法は、周波数変動が小さくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、周波数変動が大きくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置する。
(4) 本発明の他の態様による送信方法は、周波数変動が小さい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、周波数変動ピッチが大きい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置する。
本発明では、サブキャリア割当手段により、複数の送信アンテナ間に遅延を与えて信号を送信する遅延送信ダイバーシチを行なうか否かによって送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させるようにした。
これにより、遅延送信ダイバーシチを行なうか否かに応じて、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させて伝搬路推定精度を変化させることができる。
複数の送信アンテナ1a、1bを備える送信機2から、受信アンテナ3aを備える受信機4への信号の送信方法を示す図である。 送信機2が具備している送信アンテナ1aと受信機4が具備している受信アンテナ3a間の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示す図等である。 CDTDを使用しない場合の共通パイロットチャネルの配置の一例を示す図である。 CDTDを行なう場合の共通パイロットチャネルの配置を示す図である。 共通パイロットチャネルを異なるOFDMシンボルに配置する場合の一例を示す図である。 共通パイロットチャネルを異なるOFDMシンボルに配置する場合の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。 送信機が送信する信号の構成の一例を示す図である。 共通パイロットチャネルを予め配置した信号を送信する送信機において、CDTDを行なう場合のパイロットチャネル配置を示す図である。 CDTDを行なう場合に、予め配置された共通パイロットチャネルの間に個別パイロットチャネルを挿入する配置において、異なるOFDMシンボルに配置する場合を示す図である。 共通パイロットチャネルが予め異なるOFDMシンボルに配置された場合に、CDTDを行なう場合の個別パイロットチャネルを挿入する配置例を示す図である。 本発明の第2の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。 送信機が送信する信号の構成の一例を示す図である。 基地局装置と受信機との配置関係の一例を示す平面図である。 共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルが配置されている第1のOFDMシンボルの受信機11a〜受信機11cへの送信信号の構成を示す図である。 n本の送信アンテナを持つ送信機でCDTDを適用して信号を送信する場合を示す図である。 共用データチャネルでのユーザをサブキャリアへ割り当てる方法の一例を示す図である。 共用データチャネルでユーザをサブキャリアへ割り当てる場合について説明するための図である。 予め配置されたパイロットチャネルが共通パイロットチャネルである場合を示す図である。 伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示す図等である。 送信機から受信機に送信するサブキャリアの構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。 予め配置されたパイロットチャネルが共通パイロットチャネルである場合を示す図である。 本実施形態におけるパイロットチャネルの配置パターンを示す図である。 本実施形態におけるパイロットチャネルの配置パターンを示す図である。 伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示す図である。 本発明の第4の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。 2つの送信アンテナで信号を送信した場合の送信アンテナと受信アンテナとの間の伝搬路の時間領域表現である遅延プロファイルを示す図である。 2つの送信アンテナから送信された信号の遅延プロファイルを示す図等である。 DTDを適用した場合の信号の一例を示す図である。 CDTDを適用した場合の信号の一例を示す図である。 サブチャネルに配置されるパイロットチャネルを示す図である。 サブチャネルに配置されるパイロットチャネルを示す図である。 従来技術の問題を説明するための図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、複数の送信アンテナ間に遅延を与えて信号を送信する遅延送信ダイバーシチの代表例として、CDTDを用いる場合について説明する。
伝搬路推定を行なうためにサブキャリアに挿入するパイロットチャネルには、その役割により様々のチャネルがある。3GPP(3rd Generation Partnership Project)において検討されているEvolved UTRA&UTRANにおいては、物理チャネルのパイロットチャネルとして、共通パイロットチャネル(Downlink Common Pilot Channel)、個別パイロットチャネル(Downlink Dedicated Pilot Channel)が提案されている。共通パイロットチャネルは、複数台の受信機において伝搬路推定のために共通して使用され、定常的に配置されるパイロットチャネルである。また、個別パイロットチャネルは、1台の受信機において伝搬路推定のために使用され、一時的に配置されるパイロットチャネルである。
以下の実施形態では、パイロットチャネルとして、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルを用いる場合について説明する。
共通パイロットチャネルは、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式のパイロットチャネルCPICHに相当し、AMCS(Adaptive Modulation andCoding Scheme)方式における下りリンク伝搬路状況の推定、及びセルサーチ、上り送信電力制御の伝搬路ロス測定に使用されている。
個別パイロットチャネルは、アダプティブアレーアンテナなどセル共用アンテナと異なる伝搬路(指向性)を有する送信アンテナから、個別移動局に送信され、又は受信品質の低い移動局に対して、下りリンク共通パイロットチャネルの補強の目的で使用することもできる。なお、上記の共通パイロットチャネル、個別パイロットチャネルのW−CDMA及びHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の物理チャネルについては、「立川敬二、“W−CDMA移動通信方式”、ISBN4-621-04894-5」に記載されている。
(第1の実施形態)
本実施形態は、CDTDを使用するか否かにより、共通パイロットチャネル配置を変化させる技術について説明する。
図1は、複数の送信アンテナ1、2を備える送信機10から、受信アンテナ3を備える受信機11への信号の送信方法を示す図である。図に示すように、送信機10は、その具備する2本の送信アンテナ1、2からそれぞれ信号s1、s2を送信し、受信機11は、その具備する1本の受信アンテナ3により信号s1、s2を受信する。
図2(a)は、送信機10(図1)が具備している送信アンテナ1と、受信機11(図1)が具備している受信アンテナ3の間の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示す図である。図に示すように、受信アンテナ3は送信アンテナ1から、時間t1に信号w1を受信している。
また、図2(b)は、送信機10が具備している送信アンテナ2と、受信機11が具備している受信アンテナ3の間の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示す図である。図に示すように、受信アンテナ3は送信アンテナ2から、時間t2に信号w2を受信している。図2(c)、(d)は後述する。
図3(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図3(b)は、CDTDを使用しない場合の共通パイロットチャネルの配置の一例を示す図である。図において、横軸は周波数軸fであり、縦軸は時間軸tである。図3(b)は、周波数fが31個のサブキャリアに分割されており、時間tが7個のOFDMシンボルに分割されている場合について説明する。本発明の実施形態では、所定の周波数帯域と所定の時間長とにより定まる領域をチャンクと呼ぶ。また、基本となる周波数帯域(1つのサブキャリアの周波数帯域)と、基本となる時間長(1つのOFDMシンボルが配置される時間長)とにより定まる領域を単位領域と呼ぶ。チャンクは、1つ又は複数の単位領域からなる。本発明の実施形態では、周波数が最も低く、時間が最も早い領域に位置する単位領域s(1,1)を基準とした場合に、m行目の基本となる時間長であって、n列目の基本となる周波数帯域で定まる領域を単位領域s(m,n)と表わすことにする。
単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25),s(1,29)は、共通パイロットチャネルを配置した領域を示している。すなわち、周波数軸f方向にΔNf=4の間隔で、同じ時間のOFDMシンボルに配置している。また、共通パイロットチャネルには、直交符号であるOVSF(Orthogonal Variable Spreading Factor)符号が周波数軸f方向に亘って乗算されている。一連の直交符号である#1〜#4は、後述する式(1)で示すようにパイロットチャネルに乗算しているOVSF符号系列CSF.m(m=1,2,・・・,SF、SFは符号長)のSF=4のときの構成要素を示す。例えば、SF=4のときは、C4.1=(1,1,1,1)、C4.2=(1,1,―1,―1)、C4.3=(1,―1,1,―1)、C4.4=(1,―1,―1,1)となる。パイロットチャネルには、セル毎、又はセクタ毎、又は送信アンテナ毎により異なるOVSF符号系列が乗算されており、セル、セクタ、送信アンテナの区別などに使用する。後述する他の実施形態においても同様である。
CSF.m=(#1、#2、・・・、#SF)・・・(1)
図3(b)の共通パイロットチャネルの配置間隔ΔNf=4は一例であり、適用する無線通信システムにより適宜決定される。送信機10(図1)は、図3(b)で示す共通パイロットチャネルが配置された信号を、送信アンテナ1(図1)及び送信アンテナ2(図1)から同時に送信する。このことは、送信アンテナ1と送信アンテナ2の間の遅延時間τ=0であることを意味している。
受信機11は、その具備する受信アンテナ3により、図2(c)で示す遅延プロファイルの伝搬路を通り、図3(b)に示すように配置された信号を送信機10から受信する。
つまり、受信機11は送信機10から、時間t1、t2に信号w1、w2をそれぞれ受信する。なお、図3(a)の伝搬路は、図2(c)の伝搬路を周波数領域で表現したものであり、横軸は周波数軸fであり、縦軸は受信電力の電力軸pである。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。例えば、図3(b)の単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、図3(b)の矢印D31で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。あるいは、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
図3(b)は、CDTDを行わない場合として、2本の送信アンテナから同時に信号を伝送する場合の共通パイロットチャネルの配置を示すが、片方の送信アンテナのみから信号を送信する場合についても同様である。
図4(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図4(b)は、CDTDを行なう場合の共通パイロットチャネルの配置を示す図である。図において、単位領域s(1,1)、s(1,3)、s(1,5)、s(1,7)、s(1,9)、s(1,11)、s(1,13)、s(1,15)、s(1,17)、s(1,19)、s(1,21)、s(1,23)、s(1,25)、s(1,27)、s(1,29)、s(1,31)は、共通パイロットチャネルを配置した領域を示している。図4(b)に示すように、CDTDを行なう場合では、CDTDを行なわない場合よりも共通パイロットチャネルのサブキャリア間隔ΔNfを小さく配置する。
図4(b)では、周波数軸f方向にΔNf=2のサブキャリア間隔で、同じOFDMシンボルに配置している。また、共通パイロットチャネルには、符号長SF=4のOVSF符号が周波数軸f方向に亘って乗算されている。図4(b)の#1〜#4はOVSF符号系列の構成要素を示す。
送信機は、図4(b)で示す共通パイロットチャネルが配置された信号を、送信アンテナ1(図1)は、送信アンテナ2(図1)に対して遅延τを与えて送信する。受信アンテナ3(図1)が受信した伝搬路の時間領域表現した遅延プロファイルを図2(d)に示す。図2(d)に示すように、受信機11は送信機10から、時間t1、t3(=t2+τ)に信号w1、w2を受信している。なお、図4(a)の伝搬路は、図2(d)の伝搬路を周波数領域で表現したものである。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。例えば、図4(b)の単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、矢印D41で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。
または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
図4(b)では、共通パイロットチャネルをΔNfで等間隔に配置しているが、この限りではなく、CDTDを行なう場合において、一例として、CDTDを行なわない場合より共通パイロットチャネルの間隔が小さくなる配置であればよい。
以上のように、CDTDを行なう場合は、CDTDを行なわない場合に対して同じOFDMシンボルの共通パイロットチャネル間の周波数軸f方向の配置間隔ΔNfを小さくすることで、伝搬路推定に使用する共通パイロットチャネル間の周波数変動の差を小さくすることが可能となる。
図5(a)、図6(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図5(b)、図6(b)は、共通パイロットチャネルを異なるOFDMシンボルに配置する場合の一例を示す図である。図5(b)はCDTDを行なわない場合、図6(b)はCDTDを行なう場合の共通パイロットチャネルの配置である。図6(b)のCDTDを行なう場合において、異なるOFDMシンボルに亘って、隣の共通パイロットチャネルとのサブキャリア間隔ΔNfを、CDTDを行なわない場合のΔNf=4からΔNf=2に狭めている。
受信機は、図5(b)に示すように、単位領域s(2,6)の伝搬路推定値を、矢印D51〜D53で繋がれた4つの共通パイロットチャネル#1〜#4で逆拡散処理を行なうことにより算出することが可能となる。また、受信機は、図6(b)に示すように、単位領域s(2,6)のサブキャリアの伝搬路推定値を、矢印D61〜D63で繋がれた4つの共通パイロットチャネル#1〜#4で逆拡散処理を行なうことにより算出することが可能となる。
また、図5(b)、図6(b)では、1行目のOFDMシンボル(単位領域s(1,1)〜s(1,31))に配置した共通パイロットチャネルには、周波数軸f方向に亘って順にOVSF符号系列#1〜#4を乗算し、1行目のOFDMシンボルより後に送信する5行目のOFDMシンボル(単位領域s(5,1)〜s(5,31))内に配置した共通パイロットチャネルには、周波数方向に亘って、1行目のOFDMシンボルに乗算したOVSF符号系列から2ビット循環シフトしたOVSF符号系列を乗算している。OVSF符号系列の乗算順は、これに限らず、逆拡散処理することで、他のOVSF符号系列と直交性が保持できる順であればよい。
以上のように、CDTDを行なう場合において、CDTDを行なわない場合に対して異なるOFDMシンボルの共通パイロットチャネル間の周波数軸f方向の配置間隔ΔNfを小さくすることで、伝搬路推定に使用する共通パイロットチャネル間の周波数変動の差を小さくすることが可能となる。
図7は、本発明の第1の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。この送信機は、各ユーザ宛の信号処理を行なうユーザ毎信号処理部100a、100bを有する。また、CDTDの有無情報、及び送信アンテナ間の遅延時間情報を出力する制御部101を有する。また、制御部101から通知されるCDTDの有無情報より共通パイロットチャネルのサブキャリア挿入配置を決定し、さらに個別パイロットチャネル、及びユーザ毎信号処理部100a、100bの出力の各サブキャリアへの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部102を有する。
また、OVSF符号系列を乗算した共通パイロットチャネル、個別パイロットチャネルを生成し、サブキャリア割当部103に入力するパイロット信号生成部104を有する。
また、制御部101からの送信アンテナ間の遅延時間情報により各サブキャリアの位相回転量を算出する位相回転量算出部105を有する。また、サブキャリア割当決定部102でのサブキャリア割当情報に基づき、ユーザ毎信号処理部100a、100bの出力及びパイロット信号生成部104の出力を各サブキャリアに割り当てるサブキャリア割当部103を有する。また、送信アンテナ毎の信号処理を行なうアンテナ毎信号処理部200a、200bを有する。
パイロット信号生成部104は、制御部から出力されるCDTD有無情報により決定されるパターンの共通パイロットチャネル信号を生成する共通パイロット信号生成部104aと共通パイロット信号を補助する信号を生成する個別パイロット信号生成部104bから成る。なお、個別パイロット信号生成部104は、送信機、あるいは受信機の移動速度などに依存する信号の時間変動、あるいはフェージングによる信号の周波数変動などに対応する用途で、共通パイロットチャネルを補助するために挿入する。
ユーザ毎信号処理部100aは、送信データである情報データ系列の誤り訂正符号化を行なう誤り訂正符号化部151を有する。また、誤り訂正符号化部151の出力に対し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの変調処理を行なう変調部152を有する。なお、ユーザ毎信号処理部100bもユーザ毎信号処理部100aと同様の構成を持つため、その説明を省略する。
ユーザ毎信号処理部100a、100bの出力は、サブキャリア割当決定部102より通知される「サブキャリア割当情報」に基づき適切なサブキャリアに割り当てるサブキャリア割当部103において、適切なサブキャリアに割り当てられた後、アンテナ毎信号処理部200a、200bに出力される。また、このとき、サブキャリア割当決定部102で決定した共通パイロットチャネル、及び個別パイロットチャネルの位置(チャンク)に、パイロット信号生成部104の出力を割り当てる役割も、サブキャリア割当部103が持っている。
アンテナ毎信号処理部200aは、サブキャリア割当部103の出力を位相回転部161に入力し、サブキャリア毎に位相回転を行い、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部162に出力する。アンテナ毎信号処理部200aは、IFFT部162の出力を並列直列変換する並列直列変換部163を有する。また、並列直列変換部163の出力に対してガードインターバルを付加するGI(Guard Interval:ガードインターバル)付加部164を有する。また、GI付加部164の出力のうち所望帯域の信号のみを取り出すフィルタ部165を有する。また、フィルタ部165の出力をデジタル−アナログ変換するD/A(Digital / Analog:デジタル/アナログ)変換部166を有する。なお、アンテナ毎信号処理部200bもアンテナ毎信号処理部200aと同様の構成を採る。アンテナ毎信号処理部200a、200bの出力はそれぞれ無線周波数への周波数変換を行なう無線周波数変換部167を通り、送信アンテナ1、送信アンテナ2へと出力され、無線信号として受信機に送信される。
なお、位相回転部161で位相回転を付加する場合の位相回転θmは、θm=2πfm・(n−1)Tとする。ここで、fmは0番目のサブキャリアとm番目のサブキャリアの周波数間隔であり、fm=m/Tsと表される。またTsはOFDMシンボルのシンボル長(時間)を示す。(n−1)Tは送信アンテナ1に対する、送信アンテナnにおける循環遅延時間の大きさを示す。
図7では、ユーザ数2、送信アンテナ数2の場合について述べているが、ユーザ数、送信アンテナ数はこれに限定されるものではない。また、送信アンテナ毎、セクタ毎、基地局毎に決まった特定のスクランブルコードを掛けた信号を送信アンテナ毎に送信する場合にも、本実施形態を適用することができる。
図8は、送信機が送信する信号の構成の一例を示す図である。3GPPにおいて検討されているEvolved UTRA & UTRANにおいては、共通パイロットチャネル(Downlink Common Pilot Channel)、個別パイロットチャネル(Downlink Dedicated Pilot Channel)以外のその他の主な物理チャネルとして、下り同期チャネル(Downlink Synchronization Channel)、共通制御チャネル(Downlink Common Control Channel)、共用制御チャネル(Downlink Shared Control Channel)などが提案されている。
下り同期チャネルDSCHは、W−CDMA方式の同期チャネルSCHに相当し、移動局のセルサーチ、OFDM信号の無線フレーム、タイムスロット、送信タイミング間隔TTI(Transmission Timing Interval)、OFDMシンボルタイミング同期に使用される。
共通制御チャネルDCCCHは、W−CDMA方式の第一共通制御物理チャネルP−CCPCH、第二共通制御物理チャネルS−CCPCH、及びページングインジケータチャネルPICHに相当する報知情報(報知チャネルBCHに相当)、パケット呼の有無を指すパケットページングインジケータPI情報(ページングインジケータチャネルPICHに相当)、パケット呼に対応するパケットページング情報(ページングチャネルPCHに相当)、下りアクセス情報(下りアクセスチャネルFACHに相当)などの共通制御情報が含まれている。
下りリンク共用制御シグナリングチャネルDSCSCHは、HSDPA方式の高速物理下り共用チャネルHS−PDSCHに含まれるHS−DSCH関連共用制御チャネルHS−SCCH、下り個別制御チャネルDPCCH、獲得インジケータAICHに相当し、複数の移動局が共用し、各移動局に高速下り共用チャネルHS−DSCHの復調に必要な情報(変調方式、拡散符号など)、誤り訂正復号処理やHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request:ハイブリッド自動再送)処理に必要な情報、及び無線リソース(周波数、時間)のスケジューリング情報などの送信に使用されている。
下りリンク共用データチャネルDSDCHは、HSDPA方式の高速物理下り共用チャネルHS−PDSCHに含まれる高速下り共用チャネルHS−DSCH、下り個別データチャネルDPDCHに相当し、上位レイヤから移動局宛てのパケットデータの送信に使用されている。
図8に示すように、共通制御チャネルシンボルを送信した後、各ユーザの情報データ信号が格納されている共用データチャネルシンボルを送信する。共用データチャネルシンボルは、図3(b)、図4(b)、図5(b)、図6(b)で示したように、共通パイロットチャネルが配置された構成となっている。共通制御チャネルシンボルには、共用データチャネルシンボルの配置情報が格納されている。
受信機では、図8で示す構成の信号を受信すると、まず、共通制御チャネルシンボルにて、共用データチャネルシンボルの配置情報を得る。次に、その配置情報に従い、共用データチャネルシンボルの共通パイロットチャネルを使用して共用データチャネルシンボルの各サブキャリアの伝搬路推定を行なう。ただし、共通制御チャネルシンボルには、予め決められた配置で既知の共通パイロットチャネルが挿入されており、その共通パイロットチャネルにより伝搬路推定を行なう。
以上のように、CDTDを行なう場合において、一例として、CDTDを行なわない場合に対して送信信号帯域あたりの共通パイロットチャネルの数を増やすことで、伝搬路推定に使用する各パイロットチャネルの周波数変動の差を小さくすることが可能となり、高精度での伝搬路推定が可能となる。また、良好にCDTDを行なうことができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、CDTDの有無、すなわち、CDTDを行なうか行なわないかにより、予め配置されたパイロットチャネルに個別パイロットチャネルを補間する手法について説明する。
第1の実施形態と同様、図1で示すように、送信機は、その具備する2本の送信アンテナより信号を送信し、受信機は、その具備する1本の受信アンテナにより信号を受信する場合について説明する。また、第1の実施形態と同様に、送信機が具備している送信アンテナ1と受信機が具備している受信アンテナ3間の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを図2(a)、送信機が具備している送信アンテナ2と受信機が具備している受信アンテナ間の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを図2(b)とする。
まず、CDTDを適用する送信機において、そのシステムの方式などにより、予めパイロットチャネルの配置が決められているとする。一例として、予め配置されたパイロットチャネルが図3(b)に示すように共通パイロットチャネルで配置した場合を説明する。
送信機は、図3(b)で示す共通パイロットチャネルが配置された信号を、送信アンテナ1及び送信アンテナ2から同時に送信する。このことは、送信アンテナ1と送信アンテナ2間の遅延時間τ=0であることを意味する。
受信機は、その具備する受信アンテナにより、図2(c)で示す遅延プロファイルの伝搬路を通り、図3(b)で示すように配置された信号を送信機から受信する。図3(a)の伝搬路は、図2(c)の伝搬路を周波数領域で表現したものである。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図3(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、第1の実施形態で説明したように、図3(b)の矢印D31で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知であるとする。
図3(b)は、CDTDを行わない場合として、2本の送信アンテナから同時に信号を伝送する場合の共通パイロットチャネルの配置を示すが、片方の送信アンテナのみから信号を送信する場合についても同様である。
図9(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図9(b)は、共通パイロットチャネルを図3(b)に示すように予め配置した信号を送信する送信機において、CDTDを行なう場合のパイロットチャネル配置を示す図である。
図9(b)に示すように、CDTDを行なう場合は、周波数軸f方向において、予め単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)、に配置された共通パイロットチャネルの間、つまり、単位領域s(1,3)、s(1,7)、s(1,11)、s(1,15)、s(1,19)、s(1,23)、s(1,27)、s(1,31)に個別パイロットチャネルを配置する。上記個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルと同じOVSF符号系列を2ビット循環シフトした系列を乗算する。図9(b)の#1〜#4はOVSF符号系列を示している。
送信機は、図9(b)で示す上述した共通パイロットチャネル及び、個別パイロットチャネルが配置された信号を、送信アンテナ2は、送信アンテナ1に対して遅延τを与えて送信する。受信アンテナが受信した伝搬路の時間領域表現した遅延プロファイルを図2(d)に示す。図9(a)の伝搬路は、図2(d)の伝搬路を周波数領域で表現したものとする。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネル及び、個別パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図9(b)におけるチャネルs(2,6)のサブキャリアの伝搬路推定結果は、図9(b)の矢印D91で繋がれた共通パイロットチャネル及び、個別パイロットチャネルの#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。
または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知であるとする。
図9(b)では、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルをΔNfで等間隔に挿入した配置にしているが、この限りではなく、CDTDを行なう場合において、一例として、CDTDを行なわない場合よりパイロットチャネルの間隔が小さくなる配置であればよい。
以上のように、CDTDを行なう場合において、CDTDを行なわない場合に対して、予め配置されたパイロットチャネルを同じOFDMシンボルに配置した個別パイロットチャネルで補間することで、伝搬路推定に使用する共通パイロットチャネル間の周波数方向の配置間隔ΔNfを小さくし、伝搬路推定に使用する共通パイロットチャネル間の周波数変動の差を小さくすることが可能となる。
また、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算されるOVSF符号系列を循環シフトした符号系列を乗算することで、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルを使用して伝搬路推定した場合においても、他のOVSF符号系列と直交性を保持することが可能となる。
図10(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図10(b)は、CDTDを行なう場合に、予め単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)に配置された共通パイロットチャネルの間であって時間が異なるOFDMシンボル、つまり、s(4,3)、s(4,7)、s(4,11)、s(4,15)、s(4,19)、s(4,23)、s(4,27)、s(4,31)に個別パイロットチャネルを挿入する場合を示す図である。
図10(b)に示すように、CDTDを行なう場合は、周波数軸f方向において、予め配置された共通パイロットチャネルの間のサブキャリアであって、時間が異なるOFDMシンボルに個別パイロットチャネルを配置する。
個別パイロットチャネルには、図9(b)と同様に、共通パイロットチャネルと同じOVSF符号系列を2ビット循環シフトした系列を乗算する。図10(b)の#1〜#4はOVSF符号系列の構成要素を示す。
図10(b)に示すパイロットチャネルが配置された信号を受信した受信機は、例えば、単位領域s(2,6)の伝搬路推定値は、矢印D101〜D103で繋がれた4つの共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルの#1〜#4で逆拡散処理を行なうことで算出することが可能となる。
図11(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図11(b)は、共通パイロットチャネルが予め異なるOFDMシンボル(図5(b))に配置された場合に、CDTDを行なう場合の個別パイロットチャネルを挿入する配置例を示す図である。図11(b)において、単位領域s(1,1)、s(1,9)、s(1,17)、s(1,25)、s(5,5)、s(5,13)、s(5,21)、s(5,29)には共通パイロットチャネルが配置されている。また、単位領域s(3,3)、s(3,11)、s(3,19)、s(3,27)、s(7,7)、s(7,15)、s(7,23)、s(7,31)には個別パイロットチャネルが配置されている。#1〜#4は各パイロットチャネルに乗算しているOVSF符号系列の構成要素を示す。
図11(b)において、1行目のOFDMシンボル(s(1,1)〜s(1,31))及び5行目のOFDMシンボル(s(5,1)〜s(5,31))には、共通パイロットチャネルが配置されており、5行目のOFDMシンボルに配置されている共通パイロットチャネルには、図5(b)と同様に、1行目のOFDMシンボルに配置されている共通パイロットチャネルに乗算したOVSF符号系列から2ビット循環シフトしたOVSF符号系列を乗算している。
個別パイロットチャネルは、周波数軸f方向においては、異なるOFDMシンボルに亘って、隣の共通パイロットチャネルとの間に挿入し、隣のパイロットチャネルとのサブキャリア間隔ΔNfを、CDTDを行なわない場合のΔNf=4からΔNf=2に狭めている。また、個別パイロットチャネルは、時間軸t方向においては、1行目のOFDMシンボルに配置した共通パイロットチャネルと5行目のOFDMシンボルに配置した共通パイロットチャネルの間の3行目のOFDMシンボル(s(3,1)〜s(3,31))、及び5行目のOFDMシンボルの後に送信する7行目のOFDMシンボル(s(7,1)〜s(7,31))に配置している。さらに、3行目のOFDMシンボルに配置した個別パイロットチャネルには、1行目のOFDMシンボルに配置した共通パイロットチャネルに乗算したOVSF符号系列から1ビット循環シフトしたOVSF符号系列を乗算し、7行目のOFDMシンボルに配置した個別パイロットチャネルには、5行目のOFDMシンボルに配置した共通パイロットチャネルに乗算したOVSF符号系列から1ビット循環シフトしたOVSF符号系列を乗算する。
図11(b)に示すパイロットチャネルが配置された信号を受信した受信機は、例えば、単位領域s(2,6)の伝搬路推定値を、矢印D111〜D113で繋がれた4つの共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルの#1〜#4で逆拡散処理を行なうことで算出することが可能となる。
また、図9(b)、図10(b)、図11(b)では、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルと同じOVSF符号系列をビット循環シフトした系列を乗算しているが、その乗算配置はこれに限らず、逆拡散処理することで、他のOVSF符号系列と直交性が保持できる配置であればよい。
以上のように、CDTDを行なう場合において、CDTDを行なわない場合に対して、予め配置されたパイロットチャネルを異なるOFDMシンボルに配置した個別パイロットチャネルで補間することで、伝搬路推定に用いるパイロットチャネル間の周波数方向の配置間隔ΔNfを小さくし、伝搬路推定に使用するパイロットチャネル間の周波数変動の差を小さくすることが可能となる。
また、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算されるOVSF符号系列を循環シフトした符号系列を乗算することで、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルを使用して伝搬路推定した場合においても、他のOVSF符号系列と直交性を保持することが可能となる。
図12は、本発明の第2の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。
本実施形態による送信機は、CDTDの有無情報及び送信アンテナ間の遅延時間情報を出力する制御部101を有する。また、制御部101から通知されるCDTDの有無情報より個別パイロットチャネルのサブキャリア挿入配置を決定し、さらに共通パイロットチャネル、及びユーザ毎信号処理部100a、100bの出力の各サブキャリアへの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部102を有する。また、OVSF符号系列を乗算した共通パイロットチャネル、個別パイロットチャネルを生成し、サブキャリア割当部103に入力するパイロット信号生成部104を有する。制御部101からの送信アンテナ間の遅延時間情報により各サブキャリアの位相回転量を算出する位相回転量算出部105を有する。また、サブキャリア割当決定部102でのサブキャリア割当情報に基づき、ユーザ毎信号処理部100a、100bの出力及びパイロット信号生成部104の出力を各サブキャリアに割り当てるサブキャリア割当部103を有する。また、送信アンテナ毎の信号処理を行なうアンテナ毎信号処理部200a、200bを有する。パイロット信号生成部104は、制御部101から出力されるCDTD有無情報により決定されるパターンの個別パイロットチャネル信号を生成する個別パイロット信号生成部104bと、予めシステムの方式などにより決められたパターンの共通パイロットチャネルの信号を生成する共通パイロット信号生成部104aを有する。
その他の構成については、第1の実施形態による送信機の構成(図7)と同じであるので、同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図13は、送信機が送信する信号の構成の一例を示す図である。図13において、各々のチャネルの役割は、第1の実施形態で説明した通りである。図に示すように、共通制御チャネルシンボルを送信した後、各ユーザの情報データ信号が格納されている共用データチャネルシンボルを送信する。共用データチャネルシンボルは、図9(b)、図10(b)、図11(b)で示したように、共通パイロットチャネル及び、個別パイロットチャネルが配置されている。共通制御チャネルには、共用データチャネルシンボルの配置情報が格納されている。共用制御シグナリングチャネルには、個別パイロットチャネルの配置情報が格納されている。
受信機では、図13で示す信号構成の信号を受信すると、まず、共通制御チャネルシンボルにて、共用データチャネルシンボルの配置情報を得る。このとき、共通パイロットチャネルの配置情報を得る。
次に、上記共通パイロット配置情報に従い、共用データチャネルシンボルの共通パイロットチャネルにて伝搬路推定を行なう。
次に、上記伝搬路推定値により共用制御シグナリングチャネルの伝搬路推定を行い、復調処理を行い、共用制御シグナリングチャネルに格納されている個別パイロットチャネル情報を得る。
最後に、上記の手順で取得した共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルの配置情報に従い、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルを用いてユーザ情報データが割り当てられたサブキャリアの伝搬路推定を行なう。
ただし、共通制御チャネルシンボルには、予め決められた配置で既知の共通パイロットチャネルが挿入されており、その共通パイロットチャネルにより伝搬路推定を行なう。
また、CDTDを基地局装置に適用し、上記で示したように、CDTDを行なう場合に予め配置された共通パイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する方法を適用した場合は、上記基地局装置に属するセクタには、同じサブキャリア及び同じOFDMシンボルに個別パイロットチャネルを配置する。
図14は、基地局装置と受信機との配置関係の一例を示す図である。図に示すように基地局装置12はセクタ13a〜セクタ13cの3つのセクタを持ち、セクタ13aでは受信機11aに、セクタ13bでは受信機11bに、セクタ13cでは受信機11cに信号を送信する。ここでは、基地局装置12から受信機11aへの送信にCDTDを行なう場合を説明する。ただし、セクタ間は同期しているとする。また、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルには、セクタ毎に異なる系列のOVSF符号を乗算する。
まず、基地局装置12は、受信機11a〜受信機11cの各々に対して、図3(b)で示す共通パイロットチャネル配置で信号を送信する。
次に、基地局装置12が受信機11aに対してCDTDを行なう場合に、共通パイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する図9(b)で示す配置で送信する。
その際、セクタ13bの受信機11b及びセクタ13cの受信機11cへの送信信号においても、図9(b)で示す個別パイロットチャネルの配置で信号を送信する。
図15(a)〜(c)は、図9(b)において共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルが配置されている1行目のOFDMシンボルであって、受信機11a〜受信機11c(図14)への送信信号の構成を示す図である。共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルに乗算しているOVSF符号C4.m=(#1、#2、#3、#4)において、セクタ13aには図15(a)に示すように、C4.1=(1,1,1,1)のOVSF符号が乗算されている。また、図15(b)に示すように、セクタ13bにはC4.2=(1,1、−1、−1)のOVSF符号が乗算されている。また、セクタ13cには、C4.3=(1、−1,1、−1)のOVSF符号が乗算されている。
CDTDを行っている受信機11aにおいて、例えば、図9(b)の単位領域s(2,6)の伝搬路推定値を算出する場合、図15の矢印D151で繋いだ共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルを用いて逆拡散処理を行なうことにより、受信機11b、受信機11cと直交性が保持されるため、高精度に行なうことができる。
あるいは、セクタ13bの受信機11b及びセクタ13cの受信機11cへの送信信号において、受信機11aへの送信信号の個別パイロットチャネルが配置されているサブキャリアにはヌル信号を割り当てることで、受信機11b、受信機11cと直交性を保持することも可能である。
第2の実施形態以降において、予め配置された共通パイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する場合においては、同様に、図14、図15で説明したパイロット配置方法を適用する。
以上のように、CDTDを行なう場合に、周波数軸f方向において、予め配置された共通パイロットチャネルの間に、個別パイロットチャネルを挿入し、送信信号の周波数帯域あたりのパイロットチャネル数を増やすことで、伝搬路推定に使用する各パイロットチャネルの周波数変動の差を小さくすることが可能となり、高精度な伝搬路推定が可能となる。
上記の説明では、CDTDを行なう場合に個別パイロットチャネルで共通パイロットチャネルの間を補間することで、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を増加させているが、第1の実施形態で説明した共通パイロットチャネルの間隔を小さくする手法を組み合わせて、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を増加することも可能である。
上述した第1及び第2の実施形態では、サブキャリア割当部103により、複数の送信アンテナ間に遅延を与えて信号を送信する遅延送信ダイバーシチを行なうか否かを通知するCDTD有無情報によって、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させるようにした。これにより、遅延送信ダイバーシチを行なうか否かに応じて、サブキャリア割当部103によって、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させることにより、伝搬路推定精度を変化させることができる。
また、上述した第1及び第2の実施形態では、サブキャリア割当部103により、遅延送信ダイバーシチを行なう場合に、遅延送信ダイバーシチを行なわない場合に比べて送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を多く配置するようにしてもよい。これにより、遅延送信ダイバーシチを行なう場合には、サブキャリア割当部103によって、より多数のパイロットチャネルが送信信号に割り当てられるため、遅延送信ダイバーシチを利用した通信時の伝搬路推定精度を向上させることができる。
また、上述した第2の実施形態では、サブキャリア割当部103により、予め配置されたパイロットチャネルに、個別パイロットチャネルを補間することにより、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させるようにした。これにより、予め配置されたパイロットチャネルだけを利用して伝搬路推定を行なう場合よりも伝搬路推定精度を高めることができ、送信機と受信機の間の通信品質を高めることができる。また、良好にCDTDを行なうことができる。
(第3の実施形態)
本実施形態は、CDTDにおいて、送信アンテナ間に与えられる遅延時間と、CDTDを適用するシステムで決められた閾値との比較結果により、パイロットチャネルの間隔を変化させる場合について、一例として予め配置されたパイロットチャネルに個別パイロットチャネルを補間する手法について説明する。
ここでは、CDTDを適用する送信機において、その無線通信システムの方式により決定するパイロットチャネルの配置を切替える閾値αを設定している場合について説明する。この閾値αに対して、アンテナ間遅延時間τが閾値αより小さい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを挿入し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより大きい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する。
上記のアンテナ間遅延時間τは、複数の送信アンテナにおいて、基準の送信アンテナに対して、最大の遅延を与える送信アンテナとの遅延時間である。
図16(a)に示すANT1、ANT2、・・・、ANTnのn本の送信アンテナを持つ送信機でCDTDを適用して信号を送信する場合において、上記のアンテナ間遅延時間τを図16(b)に示す。w1、w2、・・・、wnは、各々、ANT1、ANT2、・・・、ANTnの送信アンテナから送信された信号の到来波である。
次に、閾値αの設定の例を示す。CDTDを適用する送信機において、図17に共用データチャネルでのユーザをサブキャリアへ割り当てる方法の一例を示す。図17で示すように、共用データチャネルのユーザ1、2、3は、周波数軸f方向において複数のサブキャリアを纏めた区間Fc単位で割り当てられ、時間軸t方向においては、複数のOFDMシンボルを纏めたTTIと呼ばれる単位(チャンク)で割り当てられる。図17のBWは送信フレームの伝送に使用される伝送周波数帯域幅である。なお、チャンクの先頭は共通パイロットチャネル、共用制御シグナリングチャネルに割り当てられる。
また、CDTDを適用する送信機において、ユーザの希望により、周波数ダイバーシチ効果を得たい場合とユーザダイバーシチ効果を得たい場合がある。図17で示すユーザ割り当てにおいて、この周波数ダイバーシチ効果を得たい周波数領域とユーザダイバーシチ効果を得たい周波数領域とをチャンク単位で切替える。この場合において、ユーザダイバーシチ効果を得たいチャンクでは、その周波数領域において、周波数変動は小さいことが望ましく、CDTDの遅延時間τを小さく設定する。周波数ダイバーシチ効果を得たいチャンクでは、その周波数領域において、周波数変動は大きいことが望ましく、CDTDの遅延時間τを大きく設定する。
以上から、パイロット配置を切替える閾値αは、チャンクの周波数帯域幅をFcとすると、α=1/Fcと設定し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより小さい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを挿入し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより大きい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する。
閾値αの別の設定方法例として、図18に示すように共用データチャネルでユーザをサブキャリアへ割り当てた場合について説明する。
図18に示すように、共用データチャネルのユーザは、周波数軸f方向において、複数のチャンクに亘って割り当てられている。図18では、3つのチャンクに亘ってユーザ1、2、3を割り当てている。時間軸t方向においては、複数のOFDMシンボルを纏めたTTI単位で割り当てられる。
また、CDTDを適用する送信機において、ユーザの希望により、周波数ダイバーシチ効果を得たい場合とユーザダイバーシチ効果を得たい場合がある。図18で示すユーザ割り当てにおいて、この周波数ダイバーシチ効果を得たい周波数領域とユーザダイバーシチ効果を得たい周波数領域とをユーザの単位で切替える。この場合において、ユーザダイバーシチ効果を得たいユーザは、複数のチャンクに亘って割り当てられたそのユーザの周波数領域において、周波数変動は小さいことが望ましく、CDTDの遅延時間τは小さく設定する。周波数ダイバーシチ効果を得たいユーザは、複数のチャンクに亘って割り当てられたそのユーザの周波数領域において、周波数変動は大きいことが望ましく、CDTDの遅延時間τを大きく設定する。
以上から、パイロット配置を切替える閾値αは、複数のチャンクに亘って割り当てられたそのユーザの周波数帯域幅をFuとすると、α=1/Fuと設定し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより小さい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを挿入し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより大きい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置でパイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間する。
第3の実施形態の具体例を、第1、2の実施形態と同様、図1で示すように、送信機は、その具備する2本の送信アンテナより信号を送信し、受信機は、その具備する1本の受信アンテナにより信号を受信する場合で説明する。共用データチャネルでのユーザをサブキャリアのへ割り当てについては、図17とした場合について説明する。
まず、CDTDを適用する送信機において、その無線通信システムの方式などにより、予めパイロットチャネルの配置が決められる。一例として、予め配置されたパイロットチャネルが図19(b)に示すように共通パイロットチャネルである場合について説明する。なお、図19(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。
図19(b)において、単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21),s(1,25)、s(1,29)に共通パイロットチャネルが配置されている。また、これらの共通パイロットチャネルは、周波数軸f方向にΔNf=4の間隔で、同じOFDMシンボル(ここでは、1行目のOFDMシンボル)に配置されている。また、共通パイロットチャネルには、符号長SF=4のOVSF符号が周波数軸f方向に亘って乗算されている。図19(b)の#1〜#4は、第1の実施形態での説明と同様、OVSF符号系列の構成要素を示す。また、1チャンクのサブキャリア数は15とし、1チャンクの周波数帯域幅をFcとした場合に、閾値αはα=1/Fcとする。
送信機は、送信アンテナ1及び送信アンテナ2に遅延時間τ=T1を与えて送信する。
この時の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを図20(a)に示す。図20(a)において、w1は送信アンテナ1から出力された信号、w2は送信アンテナ2から出力された信号である。図19(a)の伝搬路は、図20(a)の伝搬路を周波数領域表現したものである。図19(b)で示すように、α=1/Fc>T1であり、送信アンテナ1及び送信アンテナ2に遅延時間τ=T1を与えて送信する場合は、送信機は、予め割り当てされた共通パイロットチャネルが配置された信号を送信する。
受信機は、その具備する受信アンテナにより、図20(a)で示す遅延プロファイルの伝搬路を通り、図19(b)で示すように配置された信号を送信機から受信する。なお、図19(a)の伝搬路は、図20(a)の伝搬路を周波数領域で表現したものである。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図19(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、図19(b)の矢印D191で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
送信機は、送信アンテナ1及び送信アンテナ2に遅延時間τ=T2を与えて送信する。
この時の伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを図20(b)に示す。
図20(b)において、w1は送信アンテナ1から出力された信号であり、w2は送信アンテナ2から出力された信号である。
図21(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。図21(b)は、送信機から受信機に送信するサブキャリアの構成を示す図である。図21(a)の伝搬路は、図20(b)の伝搬路を周波数領域表現したものである。図21(b)で示すように、α=1/Fc<T2であるので、送信アンテナ1及び送信アンテナ2に遅延時間τ=T2を与えて送信する場合は、送信機は、周波数軸f方向において、予め単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)に配置された共通パイロットチャネルの間であって異なる時間のOFDMシンボル、つまり、単位領域s(4,3)、s(4,7)、s(4,11)、s(4,15)、s(4,19)、s(4,23)、s(4,27)、s(4,31)に個別パイロットチャネルを配置した信号を送信する。個別パイロットチャネルは、周波数軸f方向においては、異なるOFDMシンボルに亘って、隣の共通パイロットチャネルとの間に挿入し、隣のパイロットチャネルとのサブキャリア間隔ΔNfをΔNf=4からΔNf=2に狭めている。また、時間軸t方向においては、1行目のOFDMシンボル(s(1,1)〜s(1,31))に配置した共通パイロットチャネルの後に送信する4行目のOFDMシンボル(s(4,1)〜s(4,31))に配置している。
また、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルと同じOVSF符号系列を2ビット循環シフトした系列を乗算する。図21(b)の#1〜#4はOVSF符号系列を示している。
受信機は、その具備する受信アンテナにより、図20(b)で示す遅延プロファイルの伝搬路を通り、図21(b)で示すように配置された信号を送信機から受信する。図21(a)の伝搬路は、図20(b)の伝搬路を周波数領域で表現したものである。
受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図21(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、図21(b)の矢印D211〜D213で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
以上のように、CDTDを適用する送信機において、その無線通信システムの方式により決定するパイロット配置を切替える閾値αに対して、アンテナ間遅延時間τが閾値αより小さい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置のパイロットチャネルを挿入し、アンテナ間遅延時間τが閾値αより大きい場合は、システムの方式などにより予め決められた配置のパイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間することで、伝搬路推定に使用する各パイロットチャネルの周波数変動の差を小さくすることが可能となり、高精度な伝搬路推定が可能となる。
図22は、本発明の第3の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。本実施形態による送信機は、送信アンテナ間の遅延時間の閾値に対する大小情報、及び送信アンテナ間の遅延時間情報を出力する制御部101を有する。また、制御部101から通知される送信アンテナ間の遅延時間の閾値に対する大小情報より、個別パイロットチャネルのサブキャリア挿入配置を決定し、さらに共通パイロットチャネル、及びユーザ毎信号処理部100a、100bの出力の各サブキャリアへの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部102を有する。また、OVSF符号系列を乗算した共通パイロットチャネル、個別パイロットチャネルを生成し、サブキャリア割当部102に入力するパイロット信号生成部104を有する。また、制御部101からの送信アンテナ間の遅延時間情報により各サブキャリアの位相回転量を算出する位相回転量算出部105を有する。また、サブキャリア割当決定部102でのサブキャリア割当情報に基づき、ユーザ毎信号処理部100a、100bの出力及びパイロット信号生成部104の出力を各サブキャリアに割り当てるサブキャリア割当部103を有する。また、送信アンテナ毎の信号処理を行なうアンテナ毎信号処理部200a、200bを有する。なお、パイロット信号生成部104は、制御部から出力される送信アンテナ間の遅延時間の閾値に対する大小情報により決定されるパターンの個別パイロットチャネル信号を生成する個別パイロット信号生成部104bと、予めシステムの方式などにより決められたパターンの共通パイロットチャネルの信号を生成する共通パイロット信号生成部104aから成る。
その他の構成については、第1の実施形態による送信機の構成(図7)と同じであるので、同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
以上のように、送信アンテナ間の遅延時間τが送信機で予め決められた閾値αより大きい場合に、周波数軸f方向において、予め配置された共通パイロットチャネルの間に個別パイロットチャネルを挿入し、帯域あたりのパイロットチャネル数を増やすことで、伝搬路推定に使用する各パイロットチャネルの周波数変動の差を小さくすることが可能となり、高精度な伝搬路推定が可能となる。
上記の説明では、送信アンテナ間の遅延時間τが送信機で予め決められた閾値αより大きい場合に個別パイロットチャネルで共通パイロットチャネルの間を補間することで、帯域あたりのパイロットチャネル数を増加させているが、第1の実施形態で説明した共通パイロットチャネルの間隔を小さくする手法、又は、第1の実施形態で説明した共通パイロットチャネルの間隔を小さくする手法と個別パイロットチャネルで共通パイロットチャネルの間を補間する手法を組み合わせて、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を増加することも可能である。
上述した第3の実施形態では、サブキャリア割当部103により、遅延送信ダイバーシチの遅延量が所定の閾値αより大きい場合に、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数が多くなるように配置する。これにより、遅延送信ダイバーシチの遅延量が大きい場合に効果的な周波数ダイバーシチの使用時に、伝搬路推定精度を向上させることができる。
例えば、所定の閾値αとして、チャンクの周波数帯域の逆数1/Fcを用いたり、ユーザの占有周波数帯域の逆数1/Fuを用いたりすることができる。また、良好にCDTDを行なうことができる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、CDTDにおいて、送信アンテナ間に与えられる遅延時間により、適応的にパイロットチャネルの間隔を変化させる場合について、一例として、予め配置されたパイロットチャネルに個別パイロットチャネルを補間する手法について説明する。
図1で示すように、送信機は、その具備する2本の送信アンテナより信号を送信し、受信機は、その具備する1本の受信アンテナにより信号を受信する場合について説明する。
送信機は、CDTDにおいて、送信アンテナ1及び送信アンテナ2の間に遅延時間差τを与えて、信号を送信する。この場合、受信機が受信する送信アンテナ1及び送信アンテナ2の合成波の周波数変動ピッチは1/τとなる。本実施形態では、一例として上記の伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅FcがFc<1/τとなるように予め配置されたパイロットチャネルに個別パイロットチャネルを補間する。以下に、第4の実施形態の具体的な内容について説明する。
まず、CDTDを適用する送信機において、そのシステムの方式などにより、予め共通パイロットチャネルの配置が決められている。一例として、予め配置されたパイロットチャネルが図23(b)に示すように共通パイロットチャネルである場合について説明する。なお、図23(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。
図23(b)において、単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)に、共通パイロットチャネルが配置されている。周波数軸f方向にサブキャリア間隔ΔNf=4の間隔で、同じOFDMシンボルに配置している。また、共通パイロットチャネルには、符号長SF=4のOVSF符号が周波数軸f方向に亘って乗算されている。図23(b)の#1〜#4は、第1の実施形態の説明と同様、OVSF符号系列の構成要素を示す。
図23(b)に示すパイロットチャネルの配置において、例えば、単位領域s(2,6)の伝搬路を推定する場合、図23(b)の矢印D231で繋いだ4つの共通パイロットチャネルにより算出する。図23(b)のFc1区間が、伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅となり、Fc=Fc1である。
この図23(b)に示す配置の信号を受信した受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図23(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、図23(b)の矢印D231で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
また、送信機は、パイロットチャネルの配置パターンとして、図23(b)のパイロット配置を個別パイロットチャネルによって補間して周波数方向のサブキャリア間隔ΔNf=2、とする図24(b)に示すパイロットチャネルの配置パターンを保持している。なお、図24(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。
図24(b)において、単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)に、共通パイロットチャネルが配置されている。また、単位領域s(4,3)、s(4,7)、s(4,11)、s(4,15)、s(4,19)、s(4,23)、s(4,27)、s(4,31)には、個別パイロットチャネルが配置されている。図24(b)のFc2は各々のパイロット配置における伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅である。
図24(b)の#1〜#4は、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列の構成要素を示し、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算しているOVSF符号系列を循環シフトした系列を乗算する。図24(b)では、共通パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列を2ビット循環シフトした系列を乗算している。
図24(b)に示す配置の信号を受信した受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネル、及び個別パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図24(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、矢印D241〜D243で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
また、送信機は、パイロットチャネルの配置パターンとして、図23(b)のパイロット配置を個別パイロットチャネルによって補間して周波数方向のサブキャリア間隔ΔNf=1とする図25(b)に示すパイロットチャネルの配置パターンを保持させることもできる。なお、図25(a)は、受信信号を、横軸に周波数軸f、縦軸に電力軸pを取って示した図である。
図25(b)において、単位領域s(1,1)、s(1,5)、s(1,9)、s(1,13)、s(1,17)、s(1,21)、s(1,25)、s(1,29)に、共通パイロットチャネルが配置されている。
また、単位領域s(3,2)、s(3,6)、s(3,10)、s(3,14)、s(3,18)、s(3,22)、s(3,26)、s(3,30)、s(5,3)、s(5,7)、s(5,11)、s(5,15)、s(5,19)、s(5,23)、s(5,27)、s(5,31)、s(7,4)、s(7,8)、s(7,12)、s(7,16)、s(7,20)、s(7,24)、s(7,28)には、個別パイロットチャネルが配置されている。図24(b)、図25(b)のFc2、Fc3は各々のパイロット配置における伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅である。ただし、Fc1>Fc2>Fc3である。
図25(b)の#1〜#4は、共通パイロットチャネル及び個別パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列の構成要素を示し、個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算しているOVSF符号系列を循環シフトした系列を乗算する。図25(b)では、3行目のOFDMシンボル(s(3,1)〜s(3,31))に配置した個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列から1ビット循環シフトした系列を乗算している。また、5行目のOFDMシンボル(s(5,1)〜s(5,31))に配置した個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列から2ビット循環シフトした系列を乗算している。また、7行目のOFDMシンボル(s(7,1)〜s(7,31))に配置した個別パイロットチャネルには共通パイロットチャネルに乗算するOVSF符号系列から3ビット循環シフトした系列を乗算している。なお、m行目(mは1以上の整数)のOFDMシンボルとは、単位領域s(m,1)、s(m,2)、s(m,3)、・・・を含むOFDMシンボルを示している。
図25(b)に示す配置の信号を受信した受信側では、受信信号のサブキャリアに挿入されている共通パイロットチャネル、及び個別パイロットチャネルに対して、乗算されるOVSF符号により逆拡散処理を行い、伝搬路を推定する。
例えば、図25(b)における単位領域s(2,6)の伝搬路推定結果は、矢印D251〜D253で繋いだ共通パイロットチャネル#1〜#4において逆拡散処理を行なった結果により得る。または、受信した信号のパイロットチャネルが配置されたサブキャリアの振幅(あるいは受信電力)及び位相を伝搬路値を示すものとして採用することも可能である。ただし、受信機は、パイロットチャネルの配置、パイロットチャネル、及び乗算されるOVSF符号、伝搬路値を算出するのに使用するパイロット数は既知である。
送信機は、送信アンテナ間にτ=T1の遅延を与えて送信する。図26(a)は、τ=T1の遅延を与えたときの伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示し、図23(a)の伝搬路は、図26(a)の遅延プロファイルを周波数表現したものである。w1は、送信アンテナ1(図1)から送信した信号の到来波を示し、w2は、送信アンテナ2(図1)から送信した信号の到来波を示す。図23(a)の伝搬路の周波数変動ピッチは1/T1となり、1/T1>Fc1>Fc2>Fc3であるので、送信機は、図23(b)で示すパイロット配置で信号を送信する。
次に、上記の送信機が、送信アンテナ間にτ=T2の遅延を与えて送信する。図26(b)は、τ=T2の遅延を与えたときの伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示し、図24(a)の伝搬路は、図26(b)の遅延プロファイルを周波数表現したものである。w1は、送信アンテナ1から送信した信号の到来波を示し、w2は、送信アンテナ2から送信した信号の到来波を示す。図24(a)の伝搬路の周波数変動ピッチは1/T2となり、Fc1>1/T2>Fc2>Fc3であるので、送信機は、図24(b)で示すパイロット配置で信号を送信する。
次に、上記の送信機が、送信アンテナ間にτ=T3の遅延を与えて送信する。図26(c)は、τ=T3の遅延を与えたときの伝搬路を時間領域表現した遅延プロファイルを示し、図25(a)の伝搬路は、図26(c)の遅延プロファイルを周波数表現したものである。w1は、送信アンテナ1から送信した信号の到来波を示し、w2は、送信アンテナ2から送信した信号の到来波を示す。図25(a)の伝搬路の周波数変動ピッチは1/T3となり、Fc1>Fc2>1/T2>Fc3であるので、送信機は、図25(b)で示すパイロット配置で信号を送信する。
図27は、本発明の第4の実施形態による送信機の構成を示すブロック図である。
本実施形態による送信機は、送信アンテナ間の遅延時間情報を出力する制御部101を有する。また、制御部101から通知される送信アンテナ間の遅延時間情報より個別パイロットチャネルのサブキャリア挿入配置を決定し、さらに共通パイロットチャネル、及びユーザ毎信号処理部100a、100bの出力の各サブキャリアへの割り当てを決定するサブキャリア割当決定部102を有する。また、OVSF符号系列を乗算した共通パイロットチャネル、個別パイロットチャネルを生成し、サブキャリア割当部103に入力するパイロット信号生成部104を有する。また、制御部101からの送信アンテナ間の遅延時間情報により各サブキャリアの位相回転量を算出する位相回転量算出部105を有する。また、サブキャリア割当決定部102でのサブキャリア割当情報に基づき、ユーザ毎信号処理部100a、100bの出力及びパイロット信号生成部104の出力を各サブキャリアに割り当てるサブキャリア割当部103を有する。また、パイロット信号生成部104は、制御部101から出力される送信アンテナ間の遅延時間情報により決定されるパターンの個別パイロットチャネル信号を生成する個別パイロット信号生成部104bと、予めシステムの方式などにより決められたパターンの共通パイロットチャネルの信号を生成する共通パイロット信号生成部104aを有する。
その他の構成については、第1の実施形態による送信機の構成(図7)と同じであるので同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
以上のように、CDTDを適用する送信機において、送信アンテナ間に与えられる遅延時間τに対して、伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅Fcが小さくなるパイロット配置パターンに切替えて送信することで、伝搬路推定に使用する各パイロットチャネルの周波数変動の差を小さくすることが可能となり、高精度な伝搬路推定が可能となる。
本実施形態では、共通パイロットチャネルを個別パイロットチャネルで補間したパターンにより伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅Fcを小さくしているが、第1の実施形態で説明した共通パイロットチャネルの間隔を小さくする手法、又は、第1の実施形態で説明した共通パイロットチャネルの間隔を小さくする手法と個別パイロットチャネルで共通パイロットチャネルの間を補間する手法を組み合わせて、伝搬路推定情報の算出に使用する周波数帯域幅Fcを小さくすることも可能である。
上述した第4の実施形態では、サブキャリア割当部103によって、遅延送信ダイバーシチの遅延量が増えるにつれて、送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を単調増加させる。これにより、遅延量が増えても送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数が減少することを防ぐことができ、伝搬路推定精度を向上させることができる。
また、上述した第4の実施形態では、サブキャリア割当部103によって、伝搬路を推定するための一連の直交符号#1〜#4が乗算されるパイロットチャネルが配置される周波数帯域幅よりも、送信アンテナの遅延時間の逆数が大きくなるように設定することもできる。
また、上述した第4の実施形態では、前記サブキャリア割当部103は、共通パイロットチャネルの配置間隔を変えることで送信信号帯域あたりのパイロットチャネル数を変化させるように設定することもできる。
また、上述した第4の実施形態では、パイロット信号生成部104により、予め配置されたパイロットチャネルを補間する個別パイロットチャネルには、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルに亘って直交性を保持するための符号系列(例えば、共通パイロットチャネルに乗算しているOVSF符号を循環シフトした系列)を乗算するようにした。これにより、個別パイロットチャネルと共通パイロットチャネルは直交性が保たれた状態で送信されるため、これらのパイロットチャネルが干渉することを防ぐことができ、送信機と受信機の間の伝搬路推定精度を向上させることができる。また、良好にCDTDを行なうことができる。
上述した第1〜第4の実施形態による送信機によれば、OFDMなどのマルチキャリア伝送において、DTD、CDTDなどの遅延送信ダイバーシチを行なうことにより、マルチキャリア伝送での利点である周波数ダイバーシチ効果を効果的に得ながら、周波数選択性に影響されること無く、高精度な伝搬路推定が可能となる。
なお、以上説明した実施形態において、制御部101、サブキャリア割当決定部102、サブキャリア割当部103、パイロット信号生成部104、位相回転量算出部105、誤り訂正符号化部151、変調部152、位相回転部161、IFFT部162、並列直列変換部163、GI付加部164、フィルタ部165、D/A変換部166、無線周波数変換部167の機能又はこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより送信機の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1、2・・・送信アンテナ、3・・・受信アンテナ、10・・・送信機、11・・・受信機、100a、100b・・・ユーザ毎信号処理部、101・・・制御部、102・・・サブキャリア割当決定部、103・・・サブキャリア割当部、104・・・パイロット信号生成部、104a・・・共通パイロット信号生成部、104b・・・個別パイロット信号生成部、105・・・位相回転量算出部、151・・・誤り訂正符号化部、152・・・変調部、161・・・位相回転部、162・・・IFFT部、163・・・並列直列変換部、164・・・GI付加部、165・・・フィルタ部、166・・・D/A変換部、167・・・無線周波数変換部、200a、200b・・・アンテナ毎信号処理部

Claims (4)

  1. 複数の送信アンテナを具備し、サブキャリア毎の信号に位相回転を与えて送信するマルチキャリア伝送の送信機であって、
    周波数変動が小さくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、
    周波数変動が大きくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置するサブキャリア割当部を備え
    前記個別パイロットチャネルには、前記共通パイロットチャネルの配置とは異なるサブキャリアに配置されているものが含まれる送信機。
  2. 複数の送信アンテナを具備し、サブキャリア毎の信号に位相回転を与えて送信するマルチキャリア伝送の送信機であって、
    周波数変動が小さい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、
    周波数変動が大きい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置するサブキャリア割当部を備え
    前記個別パイロットチャネルには、前記共通パイロットチャネルの配置とは異なるサブキャリアに配置されているものが含まれる送信機。
  3. 複数の送信アンテナを具備し、サブキャリア毎の信号に位相回転を与えて送信するマルチキャリア伝送の送信方法であって、
    周波数変動が小さくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、
    周波数変動が大きくなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置し、
    前記個別パイロットチャネルには、前記共通パイロットチャネルの配置とは異なるサブキャリアに配置されているものが含まれる送信方法。
  4. 複数の送信アンテナを具備し、サブキャリア毎の信号に位相回転を与えて送信するマルチキャリア伝送の送信方法であって、
    周波数変動が小さい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルを配置し、
    周波数変動が大きい周波数変動ピッチとなる位相回転をサブキャリア毎に与える場合には、共通パイロットチャネルと個別パイロットチャネルとを配置し、
    前記個別パイロットチャネルには、前記共通パイロットチャネルの配置とは異なるサブキャリアに配置された個別パイロットチャネルが含まれる前記個別パイロットチャネルには、前記共通パイロットチャネルの配置とは異なるサブキャリアに配置されているものが含まれる送信方法。
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