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JP5125217B2 - 燃料電池 - Google Patents

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JP5125217B2
JP5125217B2 JP2007129132A JP2007129132A JP5125217B2 JP 5125217 B2 JP5125217 B2 JP 5125217B2 JP 2007129132 A JP2007129132 A JP 2007129132A JP 2007129132 A JP2007129132 A JP 2007129132A JP 5125217 B2 JP5125217 B2 JP 5125217B2
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Description

この発明は、燃料電池に関し、特に、燃料電池のシール構造に関する。
燃料電池は、複数の燃料電池セル(以下、「単位セル」と称す)が積層された燃料電池スタックとして使用される。単位セル自体も平面状の部材の積層体であり、電解質膜をその両側から電極で挟んで構成された膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)を有し、該MEAをその両側からガス流路、およびセパレータで挟むことで構成されている。
このような燃料電池スタックにおいては、積層面からの反応ガスの漏洩を防止するために、種々のシール構造が採られている。例えば、特開2006−260910号公報では、2種以上のゴム材料を組み合わせてシール部材を配置する燃料電池が開示されている。この燃料電池によれば、加圧力が弱い部分あるいは温度分布が高い部分には、シール性に優れるゴム材料からなるシール部材が配置され、加圧力が強い部分あるいは温度分布が低い部分には、それ程シール性に優れるゴム材料でない別の種類のシール部材が配置される。これにより、製造コストの増加を招くことなく、シール性を向上させることができる。
特開2006−260910号公報 特開2006−172845号公報 特開2005−93169号公報 特開2004−311254号公報 特開2004−193108号公報
ところで、MEAとセパレータとの間にガス流路を挟む構造の燃料電池においては、該ガス流路の外縁を囲むように配置されたシール部材が、スタックの積層方向に圧縮変形されることにより、該ガス流路をシールする仕組みになっている。ガス流路としては、例えば多孔体金属で構成された流路などが使用されるが、ガス供給の最適化を図るために、アノード側に配置されたガス流路の厚さと、カソード側に配置されたガス流路の厚さとが異なる厚さで構成される場合がある。かかる場合においては、該シール部材は所定の潰れ代(圧縮変形量)が確保されるように、各流路厚に対応した高さに設定されることが必要となる。
しかしながら、単純にシール部材の高さを該MEAの表裏で異なることとすると、高さの高いシール部材の変形量が、高さの低いシール部材の変形量に比して大きくなってしまう。これにより、該MEAにおいてせん断応力が発生し、燃料電池の耐久性が低下するおそれがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、MEAの両極におけるガス流路の厚さが異なる燃料電池において、耐久性を低下させることなく、反応ガスの漏れを抑制することのできる燃料電池を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池であって、
電解質膜を電極で挟んで構成された膜電極接合体と、
前記膜電極接合体における一方の電極に配置された第1ガス流路と、
前記膜電極接合体における他方の電極に配置され、前記第1ガス流路よりも薄く形成された第2ガス流路と、
前記膜電極接合体との間で前記第1ガス流路および/または前記第2ガス流路を挟むセパレータと、
前記膜電極接合体とセパレータとの間に挟まれて、積層方向に収縮することにより燃料電池の気密を保つシール部材と、を複数積層して構成された燃料電池において、
前記シール部材は、
前記膜電極接合体における前記第1ガス流路側に配置された第1シール部材と、
前記膜電極接合体における前記第2ガス流路側に配置され、前記第1シール部材に比して積層方向の高さが低く形成された第2シール部材と、を含み、
前記燃料電池が所定の締結力で締結された場合に、前記第1シール部材と第2シール部材との積層方向の収縮量が略等しいことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記シール部材は、積層方向の高さが高いほど、硬度の高い弾性材料で構成されていることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記シール部材は、前記第1シール部材の硬度と前記第2シール部材の硬度との比率が、前記第1シール部材における積層方向の高さと前記第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
また、第4の発明は、第1の発明において、
前記シール部材は、積層方向の高さが高いほど、前記膜電極接合体への接触面積が大きくなるように構成されていることを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記シール部材は、前記第1シール部材における接触面積と前記第2シール部材における接触面積との比率が、前記第1シール部材における積層方向の高さと前記第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように構成されていることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の何れか1つの発明において、
前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記膜電極接合体と一体として形成されていることを特徴とする。
膜電極接合体(MEA)における一方の電極に配置されたガス流路と、他方の電極に配置されたガス流路とが異なる厚さで構成されている燃料電池において、当該MEAとセパレータとの間に挟まれたシール部材は、対応するガス流路の厚さに応じてそれぞれ積層方向に異なる高さで構成されている。第1の発明によれば、これらの高さの異なるシール部材は、燃料電池が所定の締結力で締結された場合に、積層方向の圧縮変形量が略等しくなるように構成されている。このため、本発明によれば、該MEAにせん断応力が発生する事態を効果的に回避することができ、燃料電池の耐久性が低下する事態を効果的に抑制することができる。
第2の発明によれば、シール部材は、該シール部材の積層方向の高さが高いほど、硬度の高い弾性材料で構成されている。該シール部材に作用される圧縮力が等しい場合において、シール部材の積層方向の高さが高いほど圧縮変形量が大きくなる。一方、材料の硬度が高いほど圧縮変形量は小さくなる。このため、本発明によれば、シール部材の積層方向の高さが異なる場合であっても、使用される材料の硬度を調整することにより、これらのシール部材の圧縮変形量を等しくすることができる。
第3の発明によれば、第1シール部材の硬度と第2シール部材の硬度との比率が、第1シール部材における積層方向の高さと第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように、シール部材の硬度が設定される。シール部材の弾性域においては、ひずみ方向の長さは変形量と相関があり、また、材料の硬度に関しても変形量と相関がある。このため、本発明によれば、使用される材料の硬度を、シール部材の積層方向の高さ比率に応じて設定することにより、これらのシール部材の圧縮変形量を等しくすることができる。
第4の発明によれば、シール部材は、該シール部材の積層方向の高さが高いほど、MEAへの接触面積が大きくなるように構成されている。該シール部材に作用される圧縮力が等しい場合において、シール部材の積層方向の高さが高いほど圧縮変形量が大きくなる。一方、該圧縮力が作用する面積が大きいほど圧縮変形量は小さくなる。このため、本発明によれば、シール部材の積層方向の高さが異なる場合であっても、MEAへの接触面積を調整することにより、これらのシール部材の圧縮変形量を等しくすることができる。
第5の発明によれば、第1シール部材のMEAへの接触面積と第2シール部材のMEAへの接触面積との比率が、第1シール部材における積層方向の高さと第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように、シール部材の形状が設定される。シール部材の弾性域においては、ひずみ方向の長さは変形量と相関があり、また、ひずみ方向に対する作用面積に関しても変形量と相関がある。このため、本発明によれば、使用されるシール部材のMEAへの接触面積を、シール部材の積層方向の高さ比率に応じて設定することにより、これらのシール部材の圧縮変形量を等しくすることができる。
第6の発明によれば、MEAと、第1シール部材と、第2シール部材とが一体として形成されたシール一体型MEAを用いて、本発明を実行することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の幾つかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
本発明の実施の形態としての燃料電池は、図7に示すような発電システム(燃料電池システム)に使用される。図7は、本発明にかかる燃料電池を使用可能な燃料電池システムの全体を示す概略構成図である。この燃料電池システムは、燃料電池自動車に搭載される車両用燃料電池システムとして好適である。尚、他の用途の燃料電池システムへの適用も勿論可能である。
図7に示す燃料電池システムでは、燃料ガスとしての水素(以下、「アノードガス」とも称す)が燃料電池100に供給される。燃料電池100に供給される水素は高圧の水素タンク114に貯蔵されている。水素タンク114と燃料電池100のアノードとは水素供給管110によって接続され、水素供給管110の途中にはシャットバルブ116および調圧バルブ118が配置されている。また、燃料電池100のアノードには、アノードオフガスを排出するためのオフガス排出管112が接続されている。オフガス排出管112は、水素供給管110における調圧バルブ118の下流側に接続され、水素供給管110と共に水素の循環系を構成している。オフガス排出管112の途中には、循環系内で水素を循環させるための循環ポンプ120が配置されている。
このシステムでは、酸化ガスとしての空気(以下、「カソードガス」とも称す)が燃料電池100に供給される。燃料電池100に供給される空気は、コンプレッサ134によって大気から取り込まれる。コンプレッサ134と燃料電池100のカソードとは空気供給管130によって接続されている。また、燃料電池100のカソードには、カソードオフガスを排出するためのオフガス排出管132が接続されている。オフガス排出管132は大気開放され、その管路の途中には空気圧を調整する為の調圧バルブ136が設けられている。
更に、このシステムでは、上記の反応ガス(燃料ガスおよび酸化ガス)とは別に、燃料電池100を冷却するための冷媒(水、不凍液或いは空気等)が燃料電池100に供給される。燃料電池100には冷媒を供給するための冷媒供給管140と冷媒を排出するための冷媒排出管142とが接続されている。冷媒供給管140と冷媒排出管142はともにラジエータ146に接続され、冷媒はラジエータ146を通って冷媒排出管142から冷媒供給管140へ循環するようになっている。冷媒排出管142の途中には、循環系内で冷媒を循環させるための循環ポンプ148が配置されている。
本実施の形態の燃料電池100は単位セル10を複数積層したスタック構造を有している。図1は、単位セル10の分解斜視図を示す。この図に示すとおり、単位セル10は、発電体12、酸化ガスが流れる多孔体流路14、燃料ガスが流れる多孔体流路16、および隣接する発電体12を隔離するセパレータ18によって構成されている。発電体12は、電解質膜を挟んでアノードとカソードが配置された膜電極接合体(MEA)20の外側に、図示しないガス拡散層をシールガスケットで囲んで一体として形成されている。
多孔体流路14および16は、ステンレス鋼やチタン、或いはチタン合金などの発砲焼結金属や、金属メッシュなどの内部に多数の細孔を備えた多孔体によって形成されている。多孔体流路14および16は所定方向へ反応ガスを流すことを主目的としているため、反応ガスの流れの圧力損失を抑え、排水性を構造させるように、比較的気孔率の大きい多孔体が使用される。当該多孔体流路14および16に導入された反応ガスは内部の細孔を通過しMEA20のアノードおよびカソードに供給される。
セパレータ18は、ステンレス鋼、チタンなどの導電性の金属の薄板を積層して形成される三層積層型のセパレータである。より具体的には、多孔体流路14と接触するカソードプレートと、多孔体流路16と接触するアノードプレートと、これらのプレートの中間に挟まれた中間プレートとから構成されている。また、中間プレートには、冷媒流路としての複数の溝(図示せず)が形成されている。
次に、図2を参照して、発電体12の構成について詳細に説明する。図2は、発電体12の構成を説明するための図である。図2(a)は、発電体12をスタックの積層方向からみた図を示す。また、図2(b)は図2(a)におけるII−II断面を模式的に示す断面図である。この図に示すとおり、MEA20は、電解質膜22の表面上に、それぞれ電極触媒層としてのカソード24およびアノード26を備えている。電解質膜22は、プロトン伝導性を備え、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す固体高分子材料の薄膜である。当該電解質膜22の表面上に形成されたカソード24およびアノード26は、電気化学反応を促進させる触媒(例えば、白金など)を備えている。
また、図2(b)に示すとおり、MEA20におけるカソード24およびアノード26の外側には、ガス拡散層28がそれぞれ配置されている。ガス拡散層28は、気孔率が60〜70%程度のカーボン製の多孔体(例えば、カーボンクロスなど)により構成されている。以下、ガス拡散層28が一体化されたMEA20を、MEGA30と称することとする。
また、本実施の形態の発電体12は、MEGA30の周囲をシールガスケット32により囲まれて形成されている。シールガスケット32は、シリコンゴム、ブチルゴム、或いはフッ素ゴムなどの弾性を有する絶縁性樹脂材料であり、該MEGA30の周囲に射出成型されて、該MEGA30の外周の一部を厚み方向に挟むように形成されている。
シールガスケット32の外形は、セパレータ18と同一の略長方形形状に形成されており、その4辺に沿って、反応ガスおよび冷媒のマニホールドを形成する貫通孔が設けられている。これらのマニホールドの周囲およびMEGA30の周囲には、シールガスケット32のカソード24側厚み方向に凸形状に形成されたリップ34aが設けられている。同様に、シールガスケット32のアノード26側には、凸形状に形成されたリップ34bが形成されている(以下、これらを特に区別しないときは、単に「リップ34」と称す)。リップ34は、シールガスケット32を挟むセパレータ18に接触することにより、スタックの積層方向に所定の締結力(圧縮力)を受けて変形し、マニホールドやMEGA30表面を流れる反応ガスの漏れを抑制するシールラインを形成する。
[本実施の形態の特徴的構成]
次に、図3乃至図5を参照して、本実施の形態の特徴的構成について説明する。図3は、本実施の形態の燃料電池100を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。この図に示すとおり、本実施の形態においては、MEGA30のカソード24側に配置された多孔体流路14と、該MEGA30におけるアノード26側に配置された多孔体流路16とが、反応ガスの供給を行う上でそれぞれ最適となる厚さに構成されている。このため、これら多孔体流路14、16は、互いに異なる厚さとして構成されている。
このような単位セル10においては、リップ34の高さが多孔体流路14、16の厚さに応じて設定される。より具体的には、多孔体流路14に対応するリップ34aの高さは高く設定され、多孔体流路14よりも薄い多孔体流路16に対応するリップ34bの高さは低く設定される。
しかしながら、これらのリップ34a、34bに同一の締結力が加わると、リップ34aと34bとの間で圧縮変形量に差異が生じてしまう。図4は、単位セル10に所定の締結力が作用した状態を説明するための模式図である。この図に示すとおり、リップ高さが高く設定されたリップ34aは、リップ34aに比して大きく変形することとなる。つまり、発電体12におけるリップ34とMEGA30との間の相対的位置関係にズレが発生してしまう。このため、発電体12内部に生じるせん断応力により、発電体12に破損等が発生し、燃料電池の耐久性が低下するおそれがある。
そこで、本実施の形態における燃料電池においては、単位セル10におけるリップ34aと34bとに、硬度の異なる材料を用いることにより、これらリップ34の圧縮変形量を等しくすることとする。図5は、リップ34aと34bとが異なる材料で構成された単位セル10の断面を模式的に示す図である。この図に示すとおり、シールガスケット32におけるリップ34a側とリップ34b側とは、それぞれ異なる組成の材料で構成されている。より具体的には、単位セル10に所定の締結力が加えられた場合に、リップ34aとリップ34bとの圧縮変形量が同一となるように、各材料の組成が決定される。以下、材料組成を決定するための演算の一例を説明する。尚、以下の演算においては、リップ34a、34bは、積層方向の断面形状が長方形のリップ形状であるとする。
先ず、リップ34aにおける応力σ、ひずみε、弾性係数E、高さh、圧縮変形量Δhとすると、σおよびεは近似的に以下に示す式で表される。
σ=ε ・・・(1)
ε=Δh/h ・・・(2)
リップ34aとセパレータ18との接触面積A、スタック締結力Pとして上式(1)、(2)を変形すると、圧縮変形量Δhは以下の式で表される。
Δh=hσ/E=Ph/A ・・・(3)
同様に、リップ34bにおける応力σ、ひずみε、弾性係数E、高さh、圧縮変形量Δh、接触面積A、締結力Pとすると、圧縮変形量Δhは以下の式で表される。
Δh=hσ/E=Ph/A ・・・(4)
本実施の形態における単位セル10においては、リップ34の接触面積AおよびAが等しいため、リップ34a、34bの圧縮変形量Δh、Δhが等しくなるための弾性係数EおよびEの関係は、上式(3)、(4)を整理して、以下のように導かれる。
/E=h/h ・・・(5)
このように、弾性係数が上式(5)に示す関係を満たすように材料を組成することにより、スタックに所定の締結力が作用した場合の、リップ34aおよびリップ34bにおける圧縮変形量を等しくすることができる。これにより、発電体12にせん断応力が発生する事態を効果的に回避することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、リップ34が、発電体12と一体として形成されているが、リップ34の構成はこれに限られない。すなわち、リップ34に相当するシールガスケットが発電体12とは別体として設けられた燃料電池において本発明を実行することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、多孔体流路14が、多孔体流路16に比して積層方向に厚く構成された燃料電池が使用されているが、燃料電池の構成はこれに限られない。すなわち、反応ガスの供給の最適化を図るために、燃料ガスが流通する多孔体流路16が、多孔体流路14に比して厚く構成された燃料電池において、本発明を実行することとしても良い。
また、上述した実施の形態1においては、シールガスケット32におけるリップ34の形状を柱形状としているが、リップ形状はこれに限定されない。すなわち、所定の締結力が加えられた場合に、圧縮変形量Δh、Δhが等しくなるように材料の組成を設定できるのであれば、積層方向の断面形状が台形形状や半円形状であってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、多孔体流路14が前記第1の発明における「第1ガス流路」に、多孔体流路16が前記第1の発明における「第2ガス流路」に、シールガスケット32が前記第1の発明における「シール部材」に、リップ34aが前記第1の発明における「第1シール部材」に、リップ34bが前記第1の発明における「第2シール部材」に、それぞれ相当している。
実施の形態2.
[実施の形態2の構成]
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。図6は、本実施の形態2の燃料電池における単位セル40の断面を模式的に示す図である。尚、図6に示す単位セル40において、図5に示す単位セル10と共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
この図に示すとおり、単位セル40は、MEGA30の周囲をシールガスケット42により囲まれて形成されている。また、シールガスケット42におけるマニホールドおよびMEGA30の周囲には、カソード24側に凸形状として形成されたリップ44aと、アノード26側に凸形状として形成されたリップ44bとが設けられている(以下、これらを特に区別しないときは、単に「リップ44」と称す)。リップ44は、シールガスケット42を挟むセパレータ18に接触することにより、スタックの積層方向に所定の締結力(圧縮力)を受けて変形し、マニホールドやMEGA30表面を流れる反応ガスの漏れを抑制するシールラインを形成する。
[実施の形態2の特徴]
上述した本実施の形態1においては、燃料電池がスタックとして締結された場合に、シールガスケット32におけるリップ34a、34bの圧縮変形量が等しくなるように、各リップにそれぞれ硬度の異なる材料を使用することとしている。つまり、シールガスケット32が2種の材料で構成され、使用される材料、すなわち材料固有の弾性係数を変更することにより、リップ34の圧縮変化量を調整することとしている。
一方、リップに使用される材料を変更しなくても、シールガスケットにおけるリップ形状により圧縮変化量を調整することも可能である。つまり、リップとセパレータとの接触面積を大きくするほど、当該リップにおける圧縮変形量を小さくすることが可能となる。そこで、本実施の形態2においては、リップ44aにおけるセパレータ18との接触面積Aと、リップ44aにおける接触面積Aとを調整することにより、これらリップ44a、44bにおける圧縮変形量を等しくすることとする。接触面積AおよびAの設定は、例えば、以下の演算により行うことができる。尚、以下の演算においては、リップ44a、44bは、積層方向の断面形状が長方形のリップ形状であるとする。
本実施の形態における単位セル40においては、リップ44aの弾性係数Eとリップ44bの弾性係数Eが等しいため、上式(3)、(4)を整理すると以下の関係が導かれる。
/A=h/h ・・・(6)
このように、接触面積Aが上式(6)に示す関係を満たすようにリップ44が形成されることにより、スタックに所定の締結力が作用した場合の、リップ44aおよびリップ44bにおける圧縮変形量Δh、Δhを等しくすることができる。これにより、発電体12の内部にせん断応力が発生し、燃料電池の耐久性が低下する事態を効果的に抑制することができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、リップ44が、発電体12と一体として形成されているが、リップ44の構成はこれに限られない。すなわち、リップ44に相当するシールガスケットが発電体12とは別体として設けられた燃料電池において本発明を実行することとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、多孔体流路14が、多孔体流路16に比して積層方向に厚く構成された燃料電池が使用されているが、燃料電池の構成はこれに限られない。すなわち、反応ガスの供給の最適化を図るために、燃料ガスが流通する多孔体流路16が、多孔体流路14に比して厚く構成された燃料電池において、本発明を実行することとしても良い。
また、上述した実施の形態2においては、シールガスケット42におけるリップ44の形状を柱形状としているが、リップ形状はこれに限定されない。すなわち、所定の締結力が加えられた場合に、圧縮変形量Δh、Δhが等しくなるようにリップ44の形状を設定できるのであれば、積層方向の断面形状が台形形状や半円形状であってもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、多孔体流路14が前記第1の発明における「第1ガス流路」に、多孔体流路16が前記第1の発明における「第2ガス流路」に、シールガスケット42が前記第1の発明における「シール部材」に、リップ44aが前記第1の発明における「第1シール部材」に、リップ44bが前記第1の発明における「第2シール部材」に、それぞれ相当している。
単位セル10の分解斜視図を示す図である。 発電体12の構成を説明するための図である。 本実施の形態1の燃料電池100を積層方向に切断した断面の一部を示す図である。 単位セル10に所定の締結力が作用した状態を説明するための模式図である。 本実施の形態1の単位セル10におけるシールガスケット32の構成を説明するための図である。 本実施の形態2の単位セル40におけるシールガスケット42の構成を説明するための図である。 燃料電池システムの全体を示す概略構成図である。
符号の説明
10 単位セル
12 発電体
14 多孔体流路(カソード側)
16 多孔体流路(アノード側)
18 セパレータ
20 MEA(Membrane Electrode Assembly)
22 電解質膜
24 カソード
26 アノード
28 ガス拡散層
30 MEGA
32 シールガスケット
34 リップ
40 単位セル
42 シールガスケット
44 リップ
100 燃料電池
110 水素供給管
112 オフガス排出管
114 水素タンク
116 シャットバルブ
118 調圧バルブ
120 循環ポンプ
130 空気供給管
132 オフガス排出管
134 コンプレッサ
136 調圧バルブ
140 冷媒供給管
142 冷媒排出管
146 ラジエータ
148 循環ポンプ

Claims (6)

  1. 電解質膜を電極で挟んで構成された膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体における一方の電極に配置された第1ガス流路と、
    前記膜電極接合体における他方の電極に配置され、前記第1ガス流路よりも薄く形成された第2ガス流路と、
    前記膜電極接合体との間で前記第1ガス流路および/または前記第2ガス流路を挟むセパレータと、
    前記膜電極接合体とセパレータとの間に挟まれて、積層方向に収縮することにより燃料電池の気密を保つシール部材と、を複数積層して構成された燃料電池において、
    前記シール部材は、
    前記膜電極接合体における前記第1ガス流路側に配置された第1シール部材と、
    前記膜電極接合体における前記第2ガス流路側に配置され、前記第1シール部材に比して積層方向の高さが低く形成された第2シール部材と、を含み、
    前記燃料電池が所定の締結力で締結された場合に、前記第1シール部材と第2シール部材との積層方向の収縮量が略等しいことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記シール部材は、積層方向の高さが高いほど、硬度の高い弾性材料で構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記シール部材は、前記第1シール部材の硬度と前記第2シール部材の硬度との比率が、前記第1シール部材における積層方向の高さと前記第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
  4. 前記シール部材は、積層方向の高さが高いほど、前記膜電極接合体への接触面積が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記シール部材は、前記第1シール部材における接触面積と前記第2シール部材における接触面積との比率が、前記第1シール部材における積層方向の高さと前記第2シール部材における積層方向の高さとの比率と略等しくなるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
  6. 前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記膜電極接合体と一体として形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の燃料電池。
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