JP5125184B2 - 微小試料加工観察方法及び装置 - Google Patents
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Description
が増している。この装置は特許文献1に開示されている。
(e))。FIB4で残りの部分を切り欠き加工し(図17(f))、試料102から分離試料である微小試料12を切出す。切出された分離試料12は、接続されたプローブ72で支持された状態になる(図17(g))。この微小試料12を、FIB4で加工し、観察しようとする領域をウォール加工するとTEM試料(図示せず)となる。以上がウェーハなどの試料から所望の解析領域を含む微小試料を、FIB加工と微小試料の搬送手段を駆使して分離する方法である。この方法で分離した微小試料を本微細加工装置の外に取り出し、各種観察・分析装置に導入することで解析することができる。但し、試料を大気に晒すことを嫌う場合には利用できない。また、別装置も必要になるため設備コストや設置スペースの増加することが避けられない。
本発明は、集束イオンビームを照射できる集束イオンビーム光学系と、電子ビームを照射できる電子ビーム光学系と、試料を載置する試料台と、二次粒子を検出する二次粒子検出器と、前記集束イオンビームにより前記試料から切取られた微小試料を支持できるプローブと、前記試料台及び前記プローブをその内部に有し、前記集束イオンビーム光学系と前記電子ビーム光学系が設置された真空試料室と、を備え、前記集束イオンビーム光学系の中心軸と、前記電子ビーム光学系の中心軸と、が前記試料の表面付近で一点に交わるように調整され、前記プローブはプローブの中心軸を中心に回転可能であり、当該プローブに前記電子ビームに対する前記微小試料の位置を変更するように前記プローブを移動する微動機構が設けられている微小試料加工観察装置に関する。
(実施例1)
第1の実施例の装置構成と動作を図1,図2および図3を用いて説明する。図1,図2は装置全体構成を、図3は集束イオビーム光学系、走査電子顕微鏡光学系および試料台周辺の構成を詳細に示す。なお、本実施の形態では、本発明の微小試料加工観察装置のうちウェーハ対応装置を示す。また、図3は、図1の概略俯瞰断面を表しているが、説明の都合上、機器の向きや詳細には幾分の相違があるが本質的差ではない。図1において、装置システムの中心部には集束イオンビーム光学系31と電子ビーム光学系41が真空試料室60の上部に適宜設置されている。真空試料室60の内部には試料となるウェーハ21を載置する試料台24が設置されている。2基の光学系31及び41は各々の中心軸がウェーハ21表面付近で一点に交わるように調整されている。試料台24にはウェーハ21を前後左右に高精度で移動する機構を内蔵しており、ウェーハ21上の指定箇所が集束イオンビーム光学系31の真下に来るように制御される。試料台24は回転,上下、あるいは傾斜する機能を有する。真空試料室60には図示を省略した排気装置が接続され適切な圧力に制御されている。尚、光学系31,41にも図示を省略した排気系を個別に備え適切な圧力に維持している。真空試料室60内にはウェーハ導入手段61,ウェーハ搬送手段62を有する。真空試料室60に隣接してウェーハ移載ロボット82,カセット導入手段81が配置されている。真空試料室60の左隣には装置全体及び試料加工観察評価の一連の処理を制御管理する操作制御部100を配備している。
62を閉じると、ウェーハ周囲に狭い空間が形成されロードロック室となり、図示を省略した真空排気手段で排気した後、載置台63を下降する。次いで、ウェーハ搬送手段61が載置台63のウェーハ21を取り上げ、真空試料室60中央の試料台24に載置する。
尚、試料台24にはウェーハ21の反り矯正や振動防止のためウェーハ21をチャックする手段を必要に応じて設ける。ウェーハ21上の観察分析位置p1の座標値を操作制御部100から入力して、試料台24を動かしウェーハ21の観察分析位置p1を集束イオンビーム光学系31の直下に合わせて停止する。
p3へ概略垂直に入射するようにマニピュレータ70を動かして微小試料22の姿勢を制御した後静止させる。これにより、二次粒子検出器6での二次電子の検出効率は、試料断面を観察する場合であっても、ウェーハ最表面を観察する場合と同程度になり、微小試料22の観察分析面p3の観察条件は非常に良好なものになり、従来例で問題であった分解能の低下を回避でき、しかも観察分析面p2,p3の角度を望ましい角度に調整できるので、より綿密な観察分析ができるようになる。
このような構成によれば、ウェーハ21内の微小試料22となる個所に、電子ビーム光学系41の光軸を位置づけた状態で微小試料22の切出しと持ち上げを行うことが可能になる。この場合、FIB4による微小試料22の切出しから、観察断面p2の観察に至るまでの工程を電子顕微鏡で確認しつつ実行でき、かつその間の照射位置の変更をあまり行うことなく実現することが可能になる。
21上の支障ない位置へ着地させるか、試料台のウェーハ周辺の空き地に設けた微小試料ポートへ着地させることにより微小試料の振動を大幅に抑えることができ、良質の観察・分析が可能となる。図18に示す例はその一例であり、切出した微小試料22をウェーハ21の上に接地させることで、耐震性を向上させた例を示す図である。このような手法を採る場合、微小試料の接地位置と、電子ビーム8の光軸が一致するように予めシーケンスを組んでおくと良い。
(実施例2)
本発明の第2の実施例である微小試料加工観察装置の構成およびその動作を、装置全体構成を示す図6,図7を用いて説明する。ここで、図7は図6の平面図を表しているが、説明の都合上、機器の向きや詳細には幾分の相違があるが本質的差ではない。本装置では、装置システムの中心部の真空試料室60の上部に、集束イオンビーム光学系31が垂直に設置され、更に第2の集束イオンビーム光学系32が約40°傾斜して設置されている。また、電子ビーム光学系41は約45°傾斜して設置されている。3基の光学系31,32及び41は各々の中心軸がウェーハ21表面付近で一点に交わるように調整されている。また、第1の実施例の装置と同様に、真空試料室60の内部には試料となるウェーハ21を載置する試料台24が設置されている。ただし、本実施例の試料台24は水平移動(X−Y),回転,上下移動する機能は有するが、傾斜機能は必ずしも必要ではない。
次に、三角柱の斜面を形成するのは、もう一基の集束イオンビーム光学系32からのFIB4により加工する。ただし、この状態では、微小試料22とウェーハ21とは支持部で接続されている。この後、再び、集束イオンビーム光学系31からFIB4を用い、実施の形態1と同様に微小試料を切取る。すなわち、微小試料22に、マニピュレータ70のプローブ保持部71先端のプローブ72を微小試料22の端部に接触させた後に、FIB4の照射により堆積性ガスを接触点75に堆積させてプローブ72を微小試料22に接合し一体化し、支持部をFIB4で切断して微小試料22を切取る。この後、微小試料22の観察・分析等の工程は、実施の形態1と同様である。
(実施例3)
本発明の第3の実施例である微小試料加工観察装置の構成およびその動作を、装置全体構成を示す図8,図9を用いて説明する。ここで、図9は図8の平面図を表しているが、説明の都合上、機器の向きや詳細には幾分の相違があるが本質的差ではない。本実施例の装置では、装置システムの中心部の真空試料室60の上部に、集束イオンビーム光学系
33が約45°傾斜して設置されている。また、電子ビーム光学系42も約45°傾斜して設置されている。2基の光学系33,42は各々の中心軸がウェーハ21表面付近で一点に交わるように調整されている。また、第1の実施例の装置と同様に、真空試料室60の内部には試料台24が設置されている。また第2の実施例と同様に、試料台24は傾斜機能を持たない。
(実施例4)
本発明の第4の実施例である微小試料加工観察装置の概略構成を図10を用いて説明する。本実施例では、図3に示した微小試料加工観察装置の基本構成に、第2試料台18と、第2試料台の角度や高さ等を制御する第2試料台制御装置19を加えたものである。本実施例における集束イオンビーム光学系31からイオンビームを試料に照射してウェーハから微小試料を摘出するまでの過程は第1実施例と同様である。本実施例は、摘出した微小試料を、マニピュレータで支持した状態で観察・分析する代わりに、第2試料台に固定し観察・分析を行うものである。
18への微小試料22を固定する。なお、微小試料22作成時や、該堆積性ガスを堆積させた時などに、観察断面の表面への異物吸着や観察断面の表面が破壊される不都合を予防するために、FIB4の照射角を微小試料の観察断面に平行になるように第2試料台操作で適切に角度設定した後、FIB4を照射して所望の観察断面を作成することもできる。
(FIB)、5…中央制御表示装置、6…二次電子検出器、7…電子銃、8…電子ビーム、9…電子レンズ、10…電子ビーム走査偏向器、14…マニピュレータ、15…マニピュレータ制御装置、16…X線検出器、17…堆積ガス供給装置、18…第2試料台、
19…第2試料台制御装置、21…ウェーハ、22…微小試料、23…カセット、24…試料台、25…試料台制御装置、31…集束イオンビーム光学系、32…集束イオンビーム光学系、41…電子ビーム光学系、51…分析装置、60…真空試料室、61…ウェーハ搬送手段、62…ハッチ、63…載置台、70…マニピュレータ、71…プローブ保持部、72…プローブ、75…アシストデポ膜、81…カセット導入手段、82…ウェーハ搬送ロボット、83…オリエンテーション調整手段、90…ガス導入管、100…操作制御部、101…試料、105…堆積性ガス、107…角穴、108…底穴、109…きりかき溝、110…ガスノズル、p1…観察箇所、p2…観察分析面、p3…観察分析面、s1…内部断面、s2…支持部。
Claims (14)
- 集束イオンビームを照射できる集束イオンビーム光学系と、
電子ビームを照射できる電子ビーム光学系と、
試料を載置する試料台と、
二次粒子を検出する二次粒子検出器と、
前記集束イオンビームにより前記試料から切取られた微小試料を支持できるプローブと、前記試料台及び前記プローブをその内部に有し、前記集束イオンビーム光学系と前記電子ビーム光学系が設置された真空試料室と、を備え、
前記集束イオンビーム光学系の中心軸と、前記電子ビーム光学系の中心軸と、が前記試料の表面付近で一点に交わるように調整され、
前記プローブはプローブの中心軸を中心に回転可能であり、当該プローブに前記電子ビームに対する前記微小試料の位置を変更するように前記プローブを移動する微動機構が設けられている微小試料加工観察装置。 - 請求項1記載の微小試料加工観察装置であって、
前記プローブの回転と前記微動機構による前記プローブの移動とを同時に行うことが可能であることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1記載の微小試料加工観察装置であって、
前記プローブの回転と前記微動機構による前記プローブの移動とを異なるタイミングで行うことが可能であることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記プローブが試料台の平面移動方向に移動することを制御する制御装置を備えることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記集束イオンビームの照射により堆積し、当該堆積により前記プローブと前記微小試料を接合し一体化することを可能とする堆積性ガスを供給する堆積ガス供給装置を備えることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
原子特性X線を検出するX線検出器を備えることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記真空試料室に第2の集束イオンビーム光学系が設置されたことを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項7記載の微小試料加工観察装置であって、
前記集束イオンビーム光学系の中心軸,前記第2の集束イオンビーム光学系の中心軸、及び前記電子ビーム光学系の中心軸、が前記試料の表面付近で一点に交わるように調整されていることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記微小試料を固定できる第2試料台を備えることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項9記載の微小試料加工観察装置であって、
前記第2試料台の角度及び/又は高さを制御する第2試料台制御装置を備えることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項9〜10のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記第2試料台が回転可能であることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記試料が、半導体ウェーハであることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記試料が、半導体デバイスであることを特徴とする微小試料加工観察装置。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の微小試料加工観察装置であって、
前記試料が、電子部品であることを特徴とする微小試料加工観察装置。
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