JP5123469B2 - 超音波流量計 - Google Patents
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Description
前記超音波の伝播時間の和に基づいて、伝播時間測定時の流体温度Tを導出するとともに、
前記超音波の伝播時間の差に基づいて、伝播時間測定時の流体温度Tにおける流速vを導出し、
前記流体温度Tと流速vを下式(1)に代入することによって、基準温度T0における流速v0を求めている。
v0:基準温度における流速
T0:基準温度(絶対温度)
v :伝播時間測定時の流体温度における流速
T :伝播時間測定時の流体温度(絶対温度)
また、流路内の流体に音波を送受信する送受信手段と、流体中の音波の伝播時間を計測する流量検出手段と、流量係数を定める流量係数設定手段と、前記流量係数と前記伝播時間とに基づいて流量を算出する流量演算手段と、流体の温度を計測する温度検出手段と、この計測された温度と伝播時間とに基づいて前記流量係数設定手段の流量係数を変更する係数補正手段とを備えた流量計側装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
順方向と逆方向の伝播時間の逆数和(f 1 +f 2 )と、超音波送受波器間の距離Lと、f 1 +f 2 =2C/Lより求まる音速Cから流体温度を求め、
前記流体温度と、前記流速、流量又は通過量を基にして、別に定めた基準温度における流速、流量又は通過量を演算し、
測定した前記逆数和と、伝播時間を測定する時の流体温度における理論逆数和から超音波送受波器間の距離を補正するセンサ間距離補正係数を外部から設定することを特徴とする超音波流量計である。
請求項8の発明では、流体(ガス)の温度が変化することを想定し、温度測定の応答性を向上させることが可能である。
また、遅れ時間eは、前記比較部7の受信波検知7aでの遅れに相当し、図2(b)の受信波形の検知したいポイントとしての受信波の先頭から検知可能なポイントとしての第3波のゼロクロス点までの遅れ時間eに相当する。
伝播時間 = 到達時間 ―(a+b+c+d+e)
伝播時間 = 到達時間 ― 全遅れ時間
平均到達時間差 = 順方向の平均到達時間 ― 逆方向の平均到達時間
順方向伝播時間 = 順方向到達時間 − 全遅れ時間 − 平均到達時間差
逆方向伝播時間 = 逆方向到達時間 − 全遅れ時間
ところで、測定した到達時間は、順方向到達時間t1と逆方向到達時間t2になる。また、全遅れ時間は、順方向測定時と逆方向測定時ごとの全遅れ時間に前記順方向と逆方向での特性差による時間差(即ち前記平均到達時間差)を考慮した値となる。
順方向伝播時間 = t1−τ1 ・・・ (1)
逆方向伝播時間 = t2−τ2 ・・・ (2)
となる。
f1=1/(t1−τ1) ・・・ (3)
f2=1/(t2−τ2) ・・・ (4)
順方向と逆方向の各伝播時間の逆数f1とf2は、流体の流速をV、流体中の超音波の音速をC、送受波器2と3の距離(間隔)をLとすると、
f1=(C+V)/L ・・・ (5)
f2=(C−V)/L ・・・ (6)
であるから、伝播時間の逆数差f1−f2は、(5)(6)式から、
f1−f2=2V/L ・・・ (7)
となる。従って、次の(8)式で測定温度での流速Vを求めることが出来る。
この流速Vは測定温度T[℃]における流速である。この流速Vに流路断面積を乗じて測定温度T[℃]における流量を算出する。さらに、流量に時間を乗じて通過量いわゆる積算流量を算出する。伝播時間t1−τ1、t2−τ2から流速Vを算出し、更に流量や通過量を演算するのは図1の流量演算部10で実行する。
V0=(273+T0)・V/(273+T)・・・(9)
f1+f2=2C/L ・・・ (10)
となり、音速Cと相関関係があるので前記図3のデータから、流体温度を読み取ることが出来るものである。
f1+f2=2C/L ・・・ (10)
となり、間隔Lは固定の既知の値であるため、逆数和f1+f2が音速Cに相関する値となる。
C=(f1+f2)L/2 ・・・ (11)
から、逆数和f1+f2に基づいて音速Cを求め、この音速Cが、図6の13A、AIR又はLPGのどの範囲にあるかによって、ガス種が13AかAIRかLPGかを判定する。
T=(f1+f2−tp20)×kp20+20[℃]
但し、T[℃] :流体温度
f1 :順方向伝播時間の逆数
f2 :逆方向伝播時間の逆数
tp20[Hz] :20℃、空気(AIR)における逆数和
kp20[℃/Hz]:温度算出係数
なお、上記温度算出テーブルを[表1]と[表2]に示す。[表1]は温度ポイントデータで単位は[Hz]、[表2]は温度算出係数データで図7の折線の傾配に当り、単位は[℃/Hz]である。
f1+f2=2C/L=2×345/0.1=6900[Hz]
L=100.2mmの場合
f1+f2=2C/L=2×345/0.1002=6886[Hz]
で両者の差は、14[Hz]となり、約1℃の誤差に相当する。
従ってL=100.2mmの流量計に対しては、100.2/100のセンサ間距離補正係数をf1+f2の6886[Hz]に乗じることで、センサ間距離の個体差を補正して、正しい値のf1+f2=6900を求められるようになる。
(1)温度一定の環境条件で、流量ゼロの状態の伝播時間を複数回測定し、順方向と
逆方向それぞれの平均伝播時間を算出する。
(2)順方向、逆方向それぞれの平均伝播時間の逆数をとり、順逆それぞれの逆数の平均値をとる。
(3)順逆各逆数の平均値の和を算出する。
(4)伝播時間を測定する時の流体温度における理論逆数和と、測定した各逆数和の平均値とから、センサ間距離補正係数を算出する。(センサ間距離補正係数=理論逆数和÷(各逆数の平均値の和))。なお、理論逆数和とは、伝搬時間測定時の流体温度における音速及びセンサ間距離の狙い値(設定値)から算出した伝搬時間の逆数和をいう。
(5)算出したセンサ間距離補正係数を流量計に設定し、記憶する。
f1=(C+V1)/L ・・・ (5’)
f2=(C−V2)/L ・・・ (6’)
f1+f2=(2C+V1−V2)/L・・・(7’)
そこで、本実施例6では、伝播時間測定の順序を測定毎に変え、かつ、逆数和を平均化することで、測定誤差を低減することができる。式(7’)のV1−V2が図13のn回目とn+1回目の測定の平均でほぼ零になるので測定誤差が低減する。
2、3 送受波器(センサ)
T 流体温度
T0 基準温度
V、V0 流速
8 時間測定部
9 伝播時間算出部
10 流量演算部
11 温度演算部
12 温度補正流量演算部
t1 順方向到達時間
t2 逆方向到達時間
f1 順方向伝搬時間の逆数
f2 逆方向伝搬時間の逆数
f1+f2 逆数和
11 温度演算部
11a 逆数和演算部
11b ガス種判定部
11f 演算部
11g テーブル選択部
11h、11i、11j 温度算出テーブル
13、13A 設定器
11k センサ間距離補正部
14 測定順序制御部
11m 平均化部
17 測定間隔制御部
16 流量変化判定部
18 流量変動判定部
Claims (9)
- 流れの上流側と下流側に超音波送受波器を配置し、超音波が上流側から下流側へ伝播する順方向の伝播時間の逆数f 1 と、超音波が下流側から上流側へ伝播する逆方向の伝播時間の逆数f 2 の差より流速、流量又は通過量を求める超音波流量計であって、
順方向と逆方向の伝播時間の逆数和(f 1 +f 2 )と、超音波送受波器間の距離Lと、f 1 +f 2 =2C/Lより求まる音速Cから流体温度を求め、
前記流体温度と、前記流速、流量又は通過量を基にして、別に定めた基準温度における流速、流量又は通過量を演算し、
測定した前記逆数和と、伝播時間を測定する時の流体温度における理論逆数和から超音波送受波器間の距離を補正するセンサ間距離補正係数を外部から設定することを特徴とする超音波流量計。 - 超音波を発信してから受信波を検知するまでの到達時間から、超音波送受波器の中を伝播する時間、及び、受信波の頭から第3波のゼロクロスまでの時間を有する遅れ時間を差し引いて伝播時間とすることを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
- 予め記憶した温度算出テーブルを用いて、伝播時間の逆数和から流体温度をもとめることを特徴とする請求項1又は2記載の超音波流量計。
- 伝播時間の逆数和から音速を演算し、予め設定した音速値と比較して流体の種類を判別するとともに、該流体の温度を求めることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の超音波流量計。
- 流体の種類を判別するガス種判定値と温度算出テーブルのデータを外部から書き換えることを特徴とする請求項4記載の超音波流量計。
- 1回の順方向の伝播時間測定と1回の逆方向の伝播時間測定からなる1回の測定毎に順方向と逆方向の測定順序を変え、かつ伝播時間の逆数和を平均化することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の超音波流量計。
- 測定間隔をランダムにするとともに、かつ伝播時間の逆数和を平均化するように構成したことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の超音波流量計。
- 流速が零の状態から流れ出した場合には、前記平均化の対象データ数を減らすことを特徴とする請求項6又は7の何れか1項に記載の超音波流量計。
- 流体の流量が安定しているときだけ流体温度の算出を行なうことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の超音波流量計。
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