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JP5108366B2 - 検体分析装置 - Google Patents

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JP5108366B2 JP2007116423A JP2007116423A JP5108366B2 JP 5108366 B2 JP5108366 B2 JP 5108366B2 JP 2007116423 A JP2007116423 A JP 2007116423A JP 2007116423 A JP2007116423 A JP 2007116423A JP 5108366 B2 JP5108366 B2 JP 5108366B2
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Description

本発明は免疫分析装置、血液凝固分析装置などの検体を分析する検体分析装置に関する。
免疫分析装置や血液凝固分析装置を含む多くの検体分析装置では、例えば、当該分析装置の測定部によって測定された検体の測定結果が所定の範囲(レンジ)外の値となった場合(オーバレンジ)や、測定エラー(試薬無しによる特定項目の測定スキップ、即時停止エラーによる測定部停止など)により有用な測定結果が得られなかった場合、当該検体について再分析を行っている。
この再分析には、初検の分析における分析項目と同じ分析項目について再分析を行う場合や、リフレックステストのように初検の分析における分析項目と異なる分析項目について再分析を行う場合がある。また、初検の分析と同じ倍率で検体を希釈して再分析を行う場合もあれば、希釈倍率を変えて再分析を行う場合もある。
従来、このような再分析は、出力(表示)された分析結果に基づいて、ユーザが再分析必要と判断した検体について、当該ユーザが分析の実行に必要な情報(検体番号、分析項目など)を再度分析装置の入力部に入力することにより行っていた。
しかしながら、この従来の手入力による方法は、ユーザにとって負担が大きいばかりでなく、入力ミスにより所望の分析項目を再分析することができない惧れがある。
そこで、測定結果に基づいて再分析が必要な検体を選別し、選別された検体を自動的に再分析する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、測定結果に基づいて必要なサンプルの測定をやり直す再検機能を備えた自動化学分析装置が開示されており、この自動化学分析装置は、測定結果に基づいて再検の必要なサンプルの再検用ワークオーダを作成して、この再検用ワークオーダを、ワークオーダがファイルされるワークオーダファイル手段にファイルする再検用ワークオーダ作成手段と、再検用ワークオーダに基づいて該当するサンプルをサンプル搬送手段から検索してサンプル測定手段に供給させる制御手段とを備えている。
特開平1−284759号公報
特許文献1記載の装置は、サンプルを搬送するサンプル搬送手段を装置の内部に有しており、このサンプル搬送手段によって搬送されたサンプルを分析する構成となっている。その一方、例えば複数の分析装置が検体を搬送する搬送装置に接続され、搬送装置によって搬送された検体を各分析装置によって分析するシステムや、分析装置の外部に搬送装置を設け、検体の分析を行いながら新たな検体を搬送装置に追加可能な分析装置がある。このように分析装置の外部に搬送装置が設けられている場合には、検体の分析を実行して再分析が必要であることが判断できたときには、既にその検体は分析装置から搬送されており、自動的に再分析を行うことはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが分析結果を確認して再分析が必要か否かを判断し、再分析が必要な場合にオーダ情報を手入力する必要がなく、ユーザの負担を軽減することができるとともに、検体分析装置の外部に搬送装置が設けられている場合でも、再分析を容易に行うことができる検体分析装置を提供することを目的としている。
本発明の検体分析装置は、表示部と、
複数の検体容器が載置可能なラックを搬送する検体搬送部と、
検体容器に収容された検体を分析するためのオーダ情報を含む登録オーダ表示画面を前記表示部に表示させる第1表示制御手段と、
前記表示部に表示された登録オーダ表示画面に含まれるオーダ情報にしたがって、検体の分析を行う分析手段と、
この分析手段による分析の結果に基づいて、再分析が必要か否かを判定する判定手段と、
この判定手段によって再分析が必要であると判定された検体を再分析するための再検オーダ情報を生成する再検オーダ生成手段と、
この再検オーダ生成手段により生成された複数の検体についての再検オーダ情報が一覧表示される再検オーダ表示画面を前記表示部に表示させる第2表示制御手段と、
前記再検オーダ表示画面に表示された再検オーダ情報の登録指示を受け付ける指示受付手段と、
この指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ情報を前記登録オーダ表示画面に追加するオーダ登録手段と、
を備え
前記指示受付手段は、検体容器単位での再検オーダ情報の登録指示を受け付ける第1指示受付手段と、ラック単位での再検オーダ情報の登録指示を受け付ける第2指示受付手段とを含むことを特徴としている。
本発明の検体分析装置では、分析結果に基づいて再分析が必要か否かが判定され、再分析が必要な場合に自動的にオーダ情報が生成されるので、ユーザが分析結果を確認して再分析が必要か否かを判断し、再分析が必要な場合にオーダ情報を手入力する必要がなく、ユーザの負担を軽減することができる。また、手入力による入力ミスを防止することができる。また、指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられたときに、再検オーダ情報が前記登録オーダ表示画面に追加されて再分析が実行されるため、ユーザは検体の準備をした後に再分析オーダの登録を指示すればよく、装置の外部に搬送装置が設けられている場合でも、再分析を容易に行うことができる。
前記オーダ情報を記憶する登録オーダ記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、前記登録オーダ記憶手段に記憶されたオーダ情報を含む前記登録オーダ表示画面を前記表示部に表示するように構成されており、
前記オーダ登録手段は、前記指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ生成手段により生成された再検オーダ情報を、前記登録オーダ記憶手段に記憶させるように構成することができる。
前記再検オーダ生成手段により生成された再検オーダ情報を記憶する再検オーダ記憶手段をさらに備え、
前記オーダ登録手段は、前記指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ記憶手段により記憶された再検オーダ情報を、前記登録オーダ記憶手段に記憶させるように構成することができる。
また、前記表示制御手段は、前記再検オーダ生成手段によって生成された再検オーダ情報を含む再検オーダ表示画面を前記表示部に表示させることが可能であり、
前記オーダ登録手段は、前記再検オーダ表示画面に含まれる再検オーダ情報のなかから再分析を実行する検体に係る再検オーダ情報の選択を受け付ける選択受付手段を備え、この選択受付手段によって選択が受け付けられた再検オーダ情報を、前記登録オーダ表示画面に追加するように構成することができる。検体分析においては、例えば測定結果が所定のレンジからはずれている場合であっても、分析項目によっては必ずしも再検までする必要がないことがある。所定のレンジからはずれた分析項目のすべてについて機械的に再分析を行うと、無駄に試薬が消費されるとともに、再分析を含む全体の分析時間が長くなるが、表示部により表示された再検オーダ情報のなかから再分析を実行する検体に係る再検オーダ情報だけを選択的に登録オーダ表示画面に追加して再分析を実行することにより、無駄な試薬の消費をなくすとともに、再分析を含む全体の分析時間を短くすることができる。
前記指示受付手段は、前記再検オーダ表示画面が前記表示部に表示されているときに、再検オーダの登録指示の受付が可能となるように構成することができる。
前記オーダ情報は、分析対象の検体を特定する特定情報が含まれており、
前記検体容器は、収容する検体を特定する特定情報が記録された記録部を備えており、
前記検体分析装置は、前記容器の記録部に記録された特定情報を検出する検出部をさらに備えており、
前記分析手段は、前記検出部によって検出された特定情報が、前記再検オーダ表示画面に含まれる再検オーダ情報の特定情報と一致する場合に、当該再検オーダ情報にしたがって、前記特定情報により特定される検体の再分析を実行するように構成することができる。
前記分析手段は、複数の分析項目について検体の分析が可能であり、
前記再検オーダ生成手段は、再分析の対象となる検体を特定する特定情報と、再分析の分析項目とが対応付けられた再検オーダ情報を生成するように構成することができる。
前記再検オーダ生成手段は、検体を分析した分析項目とは異なる分析項目の再検オーダ情報を生成し得るように構成することができる。
検体を希釈する希釈部をさらに備え、
前記再検オーダ情報は、再分析における検体の希釈条件を示す希釈情報を含み、
前記希釈部は、前記登録オーダ表示画面に含まれるオーダ情報の希釈情報にしたがって、検体を希釈するように構成することができる。
前記検体分析装置は、前記検体搬送部により搬送されるラックの識別情報を取得する取得部をさらに備え、
前記再検オーダ表示画面は、再分析が必要と判定された検体容器が載置されたラックの識別情報を、再検オーダ情報とともに表示することができる。
前記再検オーダ表示画面は、前記再分析が必要と判定された検体容器のラック内での位置情報を含むことができる。
前記再検オーダ表示画面は、前記再分析が必要な検体が分析された時刻に関する情報を含むことができる。
本発明の検体分析装置によれば、ユーザが分析結果を確認して再分析が必要か否かを判断し、再分析が必要な場合にオーダ情報を手入力する必要がなく、ユーザの負担を軽減することができるとともに、検体分析装置の外部に搬送装置が設けられている場合でも、再分析を容易に行うことができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の検体分析装置の実施の形態を詳細に説明する。
[装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る免疫分析装置(検体分析装置)の全体構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示される免疫分析装置の全体構成を示す平面図である。
本発明の一実施の形態に係る免疫分析装置1は、血液などの検体を用いてB型肝炎、C型肝炎、腫瘍マーカ及び甲状腺ホルモンなど種々の項目の検査を行うための装置である。この免疫分析装置1は、図1及び図2に示されるように、検体搬送部(サンプラ)10と、緊急検体・チップ搬送部20と、ピペットチップ供給装置30と、チップ脱離部40と、検体分注アーム50と、試薬設置部60a及び60bと、キュベット供給部70と、1次反応部80a及び2次反応部80bと、試薬分注アーム90a、90b、90c及び90dと、BF分離部100a及び100bと、搬送キャッチャ部110と、検出部120と、廃棄部130と、前記検体搬送部(サンプラ)10や検体分注アーム50などの機構の動作制御を行う制御部140(図3参照)とからなる測定ユニットと、この測定ユニットに電気的に接続された、データ処理ユニットである制御装置400(図4参照)とで主に構成されている。なお、本実施の形態に係る免疫分析装置1では、検体分注アーム50により吸引及び吐出された血液などの検体が他の検体と混ざり合うのを抑制するために、検体の吸引及び吐出を行う度に、使い捨てのピペットチップ2(図5参照)の交換を行っている。
この免疫分析装置1では、測定対象である血液などの検体に含まれる抗原に結合した捕捉抗体(R1試薬)に磁性粒子(R2試薬)を結合させた後に、結合(Bound)した抗原、捕捉抗体及び磁性粒子をBF(Bound Free)分離部100aの磁石101bに引き寄せることにより、未反応(Free)の捕捉抗体を含むR1試薬を除去する。そして、磁性粒子が結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とを結合させた後に、結合(Bound)した磁性粒子、抗原および標識抗体をBF分離部100bの磁石に引き寄せることにより、未反応(Free)の標識抗体を含むR3試薬を除去する。さらに、標識抗体との反応過程で発光する発光基質(R5試薬)を添加した後、標識抗体と発光基質との反応によって生じる発光量を測定する。このような過程を経て、標識抗体に結合する検体に含まれる抗原を定量的に測定している。
[制御装置の構成]
制御装置400は、パーソナルコンピュータ401(PC)などからなり、図1に示されるように、制御部400aと、表示部400bと、キーボード400cとを含んでいる。制御部400aは、測定ユニットにおける各機構の動作制御を行うとともに、測定ユニットで得られた検体の光学的な情報を分析するための機能を有している。この制御部400aは、CPU、ROM、RAMなどからなる。また、表示部400bは、制御部400aで得られた分析結果を表示し、また、後述する、特定情報などを表示したりするために設けられている。
次に、制御装置400の構成について説明する。制御部400aは、図4に示されるように、CPU401aと、ROM401bと、RAM401cと、ハードディスク401dと、読出装置401eと、入出力インタフェース401fと、通信インタフェース401gと、画像出力インタフェース401hとから主として構成されている。この制御部400aは、後述する、検体を再分析するためのオーダ情報を生成したり、再分析オーダの登録を行ったりなどするために設けられている。
CPU401a、ROM401b、RAM401c、ハードディスク401d、読出装置401e、入出力インタフェース401f、通信インタフェース401g、および画像出力インタフェース401hは、バス401iによって接続されている。
CPU401aは、ROM401bに記憶されているコンピュータプログラムおよびRAM401cにロードされたコンピュータプログラムを実行することが可能である。そして、後述するようなアプリケーションプログラム404aをCPU401aが実行することにより、コンピュータ401が制御装置400として機能する。
ROM401bは、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROMなどによって構成されており、CPU401aに実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータなどが記録されている。
RAM401cは、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。RAM401cは、ROM401b及びハードディスク401dに記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、これらのコンピュータプログラムを実行するときに、CPU401aの作業領域として利用される。
ハードディスク401dは、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU401aに実行させるための種々のコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムの実行に用いるデータがインストールされている。本実施の形態における測定オーダを登録したり、再検オーダリストを登録したりするためのアプリケーションプログラム404aも、このハードディスク401dにインストールされている。
読出装置401eは、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブなどによって構成されており、可搬型記録媒体404に記録されたコンピュータプログラム又はデータを読み出すことができる。また、可搬型記録媒体404には、本実施の形態におけるアプリケーションプログラム404aが格納されており、コンピュータ401が、その可搬型記録媒体404からアプリケーションプログラム404aを読み出し、そのアプリケーションプログラム404aをハードディスク401dにインストールすることが可能である。
なお、前記アプリケーションプログラム404aは、可搬型記録媒体404によって提供されるのみならず、電気通信回線(有線、無線を問わない)によってコンピュータ401と通信可能に接続された外部の機器から前記電気通信回線を通じて提供することも可能である。例えば、前記アプリケーションプログラム404aがインターネット上のサーバコンピュータのハードディスク内に格納されており、このサーバコンピュータにコンピュータ401がアクセスして、そのアプリケーションプログラム404aをダウンロードし、これをハードディスク401dにインストールすることも可能である。
ハードディスク401dには、例えば、米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、本実施の形態におけるアプリケーションプログラム404aは前記オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
また、ハードディスク401dには、後述する、検体を分析又は再分析するためのオーダ情報が記憶されている。
入出力インタフェース401fは、例えば、USB、IEEE1394、RS−232Cなどのシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284などのパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器などからなるアナログインタフェースなどから構成されている。入出力インタフェース401fには、キーボード400cが接続されており、ユーザがそのキーボード400cを使用することにより、コンピュータ401にデータを入力することが可能である。
通信インタフェース401gは、例えば、Ethernet(登録商標)インタフェースである。コンピュータ401は、その通信インタフェース401gにより、所定の通信プロトコルを使用して測定ユニットとの間でデータの送受信が可能である。
画像出力インタフェース401hは、LCD又はCRTなどで構成された表示部400bに接続されており、CPU401aから与えられた画像データに応じた映像信号を表示部400bに出力するようになっている。表示部400bは、入力された映像信号にしたがって、画像(画面)を表示する。
[免疫分析装置の各機構の構成]
検体搬送部10は、図1及び図2に示されるように、検体を収容した複数の試験管3が載置されたラック4を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送するように構成されている。この検体搬送部10は、未処理の検体を収容した試験管3が載置されたラック4をセットするためのラックセット部10aと、分注処理済みの検体を収容した試験管3が載置されたラック4を貯留するためのラック貯留部10bとを有している。そして、未処理の検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送することにより、検体分注アーム50により試験管3内の血液などの検体の吸引が行われて、その試験管3を載置したラック4がラック貯留部10bに貯留される。
緊急検体・チップ搬送部20は、検体搬送部10により搬送される検体に割り込んで検査する必要がある緊急検体を収容した試験管3を検体分注アーム50の装着位置1bまで搬送するように構成されている。
ピペットチップ供給装置30は、投入したピペットチップ2(図5参照)を、シュート31を介して、1つずつ緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック23のチップ設置部23bに載置する機能を有している。
チップ脱離部40(図1及び図2参照)は、後述する検体分注アーム50に装着されたピペットチップ2(図5参照)を脱離するために設けられている。
検体分注アーム50(図1〜2参照)は、検体搬送部10により吸引位置1aに搬送された試験管3内の検体を、後述する1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8(図6参照)内に分注する機能を有している。この検体分注アーム50は、図1〜2に示されるように、モータ51と、モータ51に接続される駆動伝達部52と、駆動伝達部52に軸53を介して取り付けられるアーム部54とを含んでいる。駆動伝達部52は、モータ51からの駆動力によりアーム部54を、軸53を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部54の先端部には、検体の吸引および吐出を行うノズル部54aが設けられている。そして、このノズル部54aの先端には、緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラック(図示せず)により搬送されるピペットチップ2(図5参照)が装着される。
試薬設置部60a(図1〜2参照)は、捕捉抗体を含むR1試薬が収容される試薬容器5(図2参照)及び標識抗体を含むR3試薬が収容される試薬容器7(図2参照)を設置するための設置部61と、設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬や試薬容器7内のR3試薬に埃などの異物が侵入しないように設置部61の上部に設けられる上面部62と、上面部62に取り付けられる開閉可能な蓋部63とを含んでいる。また、上面部62には、後述する試薬分注アーム90aのノズル91eが挿入される溝部62aと、試薬分注アーム90cのノズル93eが挿入される溝部62b(図2参照)とが形成されている。また、設置部61は、設置された試薬容器5及び試薬容器7をそれぞれ上面部62の溝部62a及び溝部62bに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
試薬設置部60b(図1〜2参照)は、磁性粒子を含むR2試薬が収容される試薬容器6(図2参照)を設置するための設置部64と、設置部64に設置される試薬容器6内の試薬R2に埃などの異物が侵入しないように設置部64の上部に設けられる上面部65と、上面部65に取り付けられる開閉可能な蓋部66とを含んでいる。また、上面部65には、後述する試薬分注アーム90bのノズル92eが挿入される溝部65aが形成されている。また、設置部64は、設置された試薬容器6を上面部65の溝部65aに対応する位置に搬送するために回転可能に構成されている。
キュベット供給部70(図1〜2参照)は、複数のキュベット8(図6参照)を1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに順次供給することが可能なように構成されている。このキュベット供給部70は、複数のキュベット8を収容可能なホッパフィーダ71と、ホッパフィーダ71の下方に設けられる2つの誘導板72と、誘導板72の下端に配置された支持台73と、供給用キャッチャ部74とを含んでいる。
供給用キャッチャ部74は、図1〜2に示されるように、凹部73bにより受け取られたキュベット8(図6参照)を1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに移送する機能を有している。供給用キャッチャ部74は、モータ74aと、モータ74aに接続されるプーリ74bと、プーリ74bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ74cと、プーリ74bおよびプーリ74cに装着される駆動伝達ベルト74dと、プーリ74cに軸を介して取り付けられるアーム部74eと、アーム部74eを上下方向に移動させるための駆動部74fとを有している。また、アーム部74eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部74gが設けられている。
1次反応部80aは、回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌するために設けられている。つまり、1次反応部80aは、キュベット8内で磁性粒子を有するR2試薬と検体中の抗原とを反応させるために設けられている。この1次反応部80aは、検体とR1試薬及びR2試薬とが収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部81と、キュベット8内の検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体、R1試薬及びR2試薬が収容されたキュベット8を後述するBF分離部100a(図1〜2参照)に搬送する容器搬送部82とから構成されている。
前記容器搬送部82は、回転テーブル部81の中心部分に回転可能に設置されている。この容器搬送部82は、回転テーブル部81の保持部81aに保持されるキュベット8を把持するとともにキュベット8内の試料を攪拌する機能を有している。さらに、容器搬送部82は、検体、R1試薬及びR2試薬を攪拌してインキュベーションした試料を収容したキュベット8をBF分離部100a(図1〜2参照)に搬送する機能も有している。
試薬分注アーム90a(図1〜2参照)は、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬を吸引するとともに、その吸引したR1試薬を1次反応部80aの検体が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90aは、モータ91aと、モータ91aに接続される駆動伝達部91bと、駆動伝達部91bに軸91cを介して取り付けられたアーム部91dとを含んでいる。駆動伝達部91bは、モータ91aからの駆動力によりアーム部91dを、軸91cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部91dの先端部には、試薬容器5内のR1試薬の吸引および吐出を行うためのノズル91eが取り付けられている。つまり、ノズル91eが試薬設置部60aの上面部62の溝部62aを介して試薬容器5内のR1試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR1試薬が分注される。
試薬分注アーム90b(図1〜2参照)は、試薬設置部60bの設置部64に設置される試薬容器6内のR2試薬を1次反応部80aの検体及びR1試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90bは、モータ92aと、モータ92aに接続される駆動伝達部92bと、駆動伝達部92bに軸92cを介して取り付けられたアーム部92dとを含んでいる。駆動伝達部92bは、モータ92aからの駆動力によりアーム部92dを、軸92cを中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部92dの先端部には、試薬容器6内のR2試薬の吸引及び吐出を行うためのノズル92eが取り付けられている。したがって、ノズル92eが試薬設置部60bの上面部65の溝部65aを介して試薬容器6内のR2試薬を吸引した後、検体が分注されたキュベット8内に吸引されたR2試薬が分注される。
本実施の形態では、BF分離部100a(図1〜2参照)は、1次反応部80aの容器搬送部82によって搬送されたキュベット8(図6参照)内の試料から未反応のR1試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離するために設けられている。このBF分離部100aは、図7に示されるように、キュベット8を設置するとともに回転方向に搬送するための集磁部101と、キュベット8内の試料を攪拌するための攪拌機構部102と、キュベット8内の試料を吸引するとともに洗浄液を吐出する分離機構部103と、ノズル洗浄部104a及び104bとを含んでいる。
搬送キャッチャ部110(図1〜2参照)は、未反応のR1試薬などが分離されたBF分離部100aの集磁部101のキュベット8(図6参照)を2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに搬送する機能を有している。搬送キャッチャ部110は、モータ110aと、モータ110aに接続されるプーリ110bと、プーリ110bと所定の間隔を隔てて配置されるプーリ110cと、プーリ110b及びプーリ110cに装着される駆動伝達ベルト110dと、プーリ110cに軸を介して取り付けられるアーム部110eと、アーム部110eを上下方向に移動させるための駆動部110fとを有している。また、アーム部110eの先端部には、キュベット8を挟み込んで把持するためのチャック部110gが設けられている。
2次反応部80b(図1〜2参照)は、1次反応部80aと同様の構成を有しており、回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8を所定の期間(本実施の形態では、18秒)毎に所定の角度だけ回転移送するとともに、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬を攪拌するために設けられている。つまり、2次反応部80bは、キュベット8内で標識抗体を有するR3試薬と検体中の抗原とを反応させるとともに、発光基質を有するR5試薬とR3試薬の標識抗体とを反応させるために設けられている。この2次反応部80bは、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬が収容されるキュベット8を回転方向に搬送するための回転テーブル部83と、キュベット8内の検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬を攪拌するとともに、攪拌された検体などが収容されたキュベット8を後述するBF分離部100bに搬送する容器搬送部84とから構成されている。さらに、容器搬送部84は、BF分離部100bにより処理されたキュベット8を再び回転テーブル部83の保持部83aに搬送する機能を有している。なお、2次反応部80bの詳細構造は、1次反応部80aと同様であるので、その説明を省略する。
試薬分注アーム90c(図1〜2参照)は、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器7内のR3試薬を吸引するとともに、その吸引されたR3試薬を2次反応部80bの検体、R1試薬及びR2試薬が分注されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90cは、モータ93aと、モータ93aに接続される駆動伝達部93bと、駆動伝達部93bに軸93cを介して取り付けられたアーム部93dとを含んでいる。駆動伝達部93bは、モータ93aからの駆動力によりアーム部93dを、軸93cを中心に回動させるとともに、上下方向に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部93dの先端部には、試薬容器7内のR3試薬の吸引及び吐出を行うためのノズル93eが取り付けられている。つまり、ノズル93eが試薬設置部60aの上面部62の溝部62aを介して試薬容器7内のR3試薬を吸引した後、検体、R1試薬及びR2試薬が分注されたキュベット8内に吸引されたR3試薬が分注される。
BF分離部100b(図1〜2参照)は、BF分離部100aと同様の構成を有しており、2次反応部80bの容器搬送部84によって搬送されたキュベット8(図7参照)内の試料から未反応のR3試薬(不要成分)と磁性粒子とを分離するために設けられている。なお、BF分離部100bの詳細構造は、BF分離部100aと同様であるので、その説明を省略する。
試薬分注アーム90d(図1〜2参照)は、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内の発光基質を含むR5試薬を2次反応部80bの検体、R1試薬、R2試薬及びR3試薬が収容されたキュベット8内に分注するための機能を有している。この試薬分注アーム90dは、モータ94aと、モータ94aに接続される駆動伝達部94bと、駆動伝達部94bに軸を介して取り付けられたアーム部94cとを含んでいる。駆動伝達部94bは、モータ94aからの駆動力によりアーム部94cを、軸を中心に回動させるとともに、上下方向(Z方向)に移動させることが可能なように構成されている。また、アーム部94cの先端部には、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内からR5試薬を回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8内に吐出するためのチューブ94dが取り付けられている。
検出部120(図1〜2参照)は、所定の処理が行なわれた検体の抗原に結合する標識抗体と発光基質との反応過程で生じる光を光電子増倍管(Photo Multiplier Tube)で取得することにより、その検体に含まれる抗原の量を測定するために設けられている。この検出部120は、検体、R1試薬、R2試薬、R3試薬及びR5試薬が収容されたキュベット8を設置するための設置部121と、2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに保持されるキュベット8(図6参照)を搬送するための搬送機構部122とから構成されている。また、設置部121には、測定時に、設置部121に設置されるキュベット8に外部からの光が入射しないように蓋部123が開閉可能に設けられている。
廃棄部130(図1〜2参照)は、検出部120により測定された測定済の試料を収容するキュベット8(図6参照)を廃棄するために設けられている。廃棄部130は、キュベット8内の測定済の試料を吸引するための吸引部131(図2参照)と、吸引部131とは所定の間隔を隔てた位置に設けられる廃棄用孔132とにより構成されている。これにより、測定済の試料を吸引部131により吸引した後、使用済みキュベット8を廃棄用孔132を介して免疫分析装置1の下部に配置される図示しないダストボックスに廃棄することが可能となる。
[全体プロセス]
免疫分析装置1による分析処理の全体のフローを図8に示す。なお、以下のフローチャート中の判断において、「Yes」及び「No」を図示しない場合は、下がYes、右(左)がNoである。また、以下に説明する処理は、制御部400a及び本体制御部140によって制御される処理である。
まず、免疫分析装置1の電源が投入されると、本体制御部140の初期化が行われる(ステップS1)。この初期化動作では、プログラムの初期化や免疫分析装置1の駆動部分の原位置復帰などが行われる。
一方、前記免疫分析装置1に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ401の電源が投入されると、当該パーソナルコンピュータ401の制御部400aの初期化が行われる(ステップS101)。この初期化動作では、プログラムの初期化などが行われる。初期化が完了すると、免疫分析装置1を用いて分析を行う検体のオーダ登録が行われる(ステップS102)。このオーダ登録には、初めて分析を行う検体について、ユーザが検体番号や測定項目などの情報をキーボード(入力手段)400cから入力することで行う登録と、再検を行う検体について、ユーザが後述する再検オーダリストに基づいて行う登録とが含まれる。
ついでステップS103において、制御部400aによって、測定開始の指示が行われたか否かが判断される。制御部400aは、測定開始の指示が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS104へ処理を進め、測定開始の指示が行われなかったと判断した場合(No)にはステップS115へ処理を進める。そして、ステップS104において、測定開始信号が制御部400aから本体制御部140へ送信される。
ついでステップS2において、本体制御部140によって、測定開始信号の受信が行われたか否かが判断される。本体制御部140が、測定開始信号の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS3へ処理を進め、測定開始信号の受信が行われなかったと判断した場合(No)にはステップS14へ処理を進める。
ついでステップS3において、検体搬送部10により、検体を収容した複数の試験管3が載置されたラック4が検体分注アーム50の吸引位置1aに対応する位置まで搬送される。前記ラック4には、当該ラック4を特定するための情報(ラック番号)が記録された、記録部であるバーコードが付されており、このラック4を所定の位置まで搬送する搬送路に設けられた検出部(図示せず)によって、前記バーコードが読み取られる(ステップS4)。読み取られたラック番号は、ステップS5において、本体制御部140によってパーソナルコンピュータ401側に送信される。
ついでステップS105において、制御部400aによって、ラック番号の受信が行われたか否かが判断される。制御部400aが、ラック番号の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS106へ処理を進め、ラック番号の受信が行われなかったと判断した場合(No)にはステップS114へ処理を進める。
ついでステップS106において、制御部400aによって、オーダページの検索が行われる。すなわち、制御部400aによって、ハードディスク401dの記憶領域(第2記憶部)に記憶されているオーダ情報から、ステップS105において受信したラック番号に係るオーダ情報が検索される。
前記試験管3には、前記ラック4と同様に当該試験管3内の検体を特定するための情報(検体番号)が記録された、記録部であるバーコードが付されており、試験管3を載置したラック4を所定の位置まで搬送する搬送路に設けられた検出部(図示せず)によって、前記バーコードが読み取られる(ステップS6)。読み取られた検体番号は、ステップS7において、パーソナルコンピュータ401側に送信される。なお、試験管3とラック4のバーコードは、別々の検出部で読み取るようにしてもよいし、共通の検出部で読み取るようにしてもよい。
ついでステップS107において、制御部400aによって、検体番号の受信が行われたか否かの判断をする。制御部400aが、検体番号の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS108へ処理を進め、検体番号の受信が行われなかったと判断した場合(No)にはステップS113へ処理を進める。
ついでステップS108において、制御部400aによって、オーダの検索が行われる。すなわち、制御部400aによって、ステップS106において検索された、特定のラック番号に係るオーダ情報から、ステップS107において受信した検体番号に係るオーダ情報が検索される。そして、ステップS109において、制御部400aによって、オーダの指示が本体制御部140へ送信される。
ついでステップS8において、本体制御部140によって、オーダ指示の受信が行われたか否かが判断される。本体制御部140が、オーダ指示の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS9へ処理を進める。
ついでステップS9において、オーダされた項目についての測定が行われる。そして、測定結果が、本体制御部140によりパーソナルコンピュータ401側に送信される(ステップS10)。
ついでステップS110において、制御部400aによって、測定結果の受信が行われたか否かが判断される。制御部400aが、測定結果の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS111へ処理を進める。
ステップS111では、本体制御部140側から送信された測定結果の解析処理が行われる。すなわち、制御部400aは、送信された測定結果と、予め標準試料を用いて作成され、前記ハードディスク401dに記憶されている検量線とから、測定対象の抗原の濃度を換算し、その結果(分析結果)を記憶する。また、制御部400aは、分析結果の出力を行う。
ついでステップS112において、ステップS111で得られた分析結果に基づいて、再分析ないしは再測定が必要な検体のオーダリストへの登録が行われる。再分析は、検体の測定結果が所定の範囲(レンジ)外の値となった場合(オーバレンジ)や、測定エラー(試薬無しによる特定項目の測定スキップ、即時停止エラーによる測定部停止など)により有用な測定結果が得られなかった場合などに行われる。前記所定の範囲(レンジ)は測定項目毎に予め設定されており、本実施の形態では、この設定は、ユーザにより行なうことができるようになっている。なお、ステップS112における「登録」は、再検オーダリストへの登録であって、測定のためのオーダの登録とは異なる。
ついでステップS113において、制御部400aによって、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体について測定が行われたか否かが判断される。制御部400aは、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体について測定が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS114へ処理を進め、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体については測定が行われていないと判断した場合(No)にはステップS107に戻る。
ついでステップS114において、制御部400aによって、すべてのラック4について測定が行われたか否かが判断される。制御部400aは、すべてのラック4について測定が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS115へ処理を進め、すべてのラック4については測定が行われていないと判断した場合(No)にはステップS105に戻る。
ついでステップS115において、制御部400aによって、パーソナルコンピュータ401をシャットダウンする指示を受け付けているか否かが判断される。制御部400aは、シャットダウンする指示を受け付けていると判断した場合(Yes)にはステップS116に処理を進め、シャットダウンする指示を受け付けていないと判断した場合(No)にはステップS102に戻る。
ついでステップS116において、シャットダウン信号が制御部400aから本体制御部140へ送信される。
そして、ステップS117において、制御部400aにより、パーソナルコンピュータ401のシャットダウンが行われ、処理が終了する。
また、ステップS11において、本体制御部140によって、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体について測定が行われたか否かが判断される。本体制御部140は、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体について測定が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS13へ処理を進め、ラック4に保持されているすべての試験管3中の検体については測定が行われていないと判断した場合(No)には、ラック4を所定距離(次に測定される検体を収容する試験管が被吸引位置に到達する距離)だけ搬送し(ステップS12)、ステップS6に戻る。
ついでステップS13において、本体制御部140によって、すべてのラック4について測定が行われたか否かが判断される。本体制御部140は、すべてのラック4について測定が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS14へ処理を進め、すべてのラック4については測定が行われていないと判断した場合(No)にはステップS2に戻る。
ついでステップS14において、本体制御部140によって、シャットダウン信号の受信が行われたか否かが判断される。本体制御部140が、シャットダウン信号の受信が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS15へ処理を進め、シャットダウン信号の受信が行われていないと判断した場合(Yes)にはステップS2に戻る。
そして、ステップS15において、本体制御部140により、免疫分析装置1のシャットダウンが行われ、処理が終了する。
[測定プロセス]
図9は、ステップS9における測定フローを示す図であり、図10は、図1に示される免疫分析装置で測定される検体の抗原と各種試薬との反応を示す模式図である。
(キュベット供給工程) まず、図1〜2に示されるように、キュベット供給部70のホッパフィーダ71のモータ71bを駆動することにより、ホッパ71aから誘導板72を通過して支持台73の凹部73bにキュベット8(図6参照)が導かれる。そして、支持台73の凹部73bに収容されたキュベット8は、供給用キャッチャ部74により、1次反応部80aの回転テーブル部81の保持部81aに搬送される。
(R1試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90aは、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器5内のR1試薬を吸引した後、1次反応部80a側に回動して、供給用キャッチャ部74により搬送されたキュベット8に、吸引したR1試薬を吐出する。なお、図9〜10に示されるように、R1試薬には、検体に含まれる抗原に結合する捕捉抗体が含まれている。
(検体分注工程) そして、検体分注アーム50は、緊急検体・チップ搬送部20の搬送ラックに搬送されるピペットチップ2(図3参照)を装着した後、検体搬送部10により吸引位置1a(図1〜2参照)まで搬送されたラック4に載置される試験管3から血液などの検体を吸引する。そして、検体分注アーム50が1次反応部80a側に回動するとともに、回転テーブル部81の保持部81aのR1試薬を収容したキュベット8に吸引した検体を吐出する。
(R1試薬及び検体の攪拌工程) そして、1次反応部80aの容器搬送部82が、R1試薬及び検体が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図9〜10に示される反応1)) ついで、攪拌されたR1試薬及び検体は、18秒毎に所定の角度だけ回転する回転テーブル部81の保持部81aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、R1試薬と検体との反応に約162秒(18秒×9)間要する場合には、R1試薬と検体とを収容したキュベット8は、検体分注後に9ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、捕捉抗体(R1試薬)と検体の抗原とが結合する。
(R2試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90bは、試薬設置部60bの設置部64に設置される試薬容器6内のR2試薬を吸引した後、1次反応部80a側に回動して、所定時間インキュベーションされたR1試薬および検体を収容するキュベット8に吸引したR2試薬を吐出する。なお、図9〜10に示されるように、R2試薬には、検体中の抗原が結合した捕捉抗体に結合する磁性粒子が含まれている。
(R2試薬及び検体の攪拌工程) そして、1次反応部80aの容器搬送部82が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、R1試薬、検体及びR2試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図8〜9に示される反応2)) そして、攪拌されたR1試薬、検体及びR2試薬は、回転テーブル部81の保持部81aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原と結合した捕捉抗体(R1試薬)と磁性粒子(R2試薬)との反応に約90秒(18秒×5)間要する場合には、R1試薬、検体およびR2試薬を収容したキュベット8は、R2試薬分注後に5ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、磁性粒子(R2試薬)と検体の抗原が結合した捕捉抗体(R1試薬)とが結合する。
(1次反応部80aからBF分離部100aへの搬送工程) そして、インキュベーションされたR1試薬、検体及びR2試薬を収容したキュベット8は、1次反応部80aの容器搬送部82により、図10に示されるBF分離部100aのキュベット設置孔101dに搬送される。
(BF分離部100aにおける第1洗浄工程) 次に、本実施形態では、集磁部101の設置部101aのキュベット設置孔101dに設置されたキュベット8は、設置部101aの回転に伴って回転方向に移送されて、攪拌機構部102の1次攪拌部102dに対応する位置に配置される。この際、設置部101aのキュベット設置孔101dに保持されたキュベット8内の磁性粒子は、キュベット8の側方に配置される磁石101bにより集磁される。そして、キュベット8内に1次分離部103aの1次洗浄部103eのノズル部103fを挿入した後、キュベット8内の試料を吸引することにより、磁性粒子及び当該磁性粒子に捕捉抗体を介して結合する抗原を除く不要成分を除去する。しかし、第1洗浄工程では、不要成分の一部が集磁部101の磁石101bに引き寄せられる磁性粒子に巻き込まれるように磁性粒子とともにキュベット8の内壁に留まることがあり、不要成分を十分に除去することが困難であるので、本実施の形態では、不要成分を十分に除去するために、以下に説明する攪拌工程および第2洗浄工程が行われる。
(BF分離部100aにおける攪拌工程(1回目)) ここで、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて第1洗浄工程が行われたキュベット8内に洗浄液を供給して、攪拌を行う。これにより、磁性粒子に巻き込まれて、磁性粒子とともにキュベット8の内壁に留まっていた不要成分を分散させることが可能となる。
(BF分離部100aにおける第2洗浄工程(1回目)) また、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて攪拌されたキュベット8を再び集磁部101のキュベット設置孔101dに保持させることにより、磁性粒子をキュベット8の側方に配置される磁石101b側に集磁する。そして、キュベット8内の磁性粒子を集磁した後、洗浄液及び不要成分を排出する。
(BF分離部100aにおける攪拌工程(2回目)) さらに、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて1回目の第2洗浄工程が行われたキュベット8内に再び洗浄液を供給して、攪拌を行う。
(BF分離部100aにおける第2洗浄工程(2回目)) そして、本実施の形態では、BF分離部100aにおいて攪拌されたキュベット8を再び集磁部101のキュベット設置孔101dに保持させることにより、磁性粒子をキュベット8の側方に配置される磁石101b側に集磁する。そして、キュベット8内の磁性粒子を集磁した後、洗浄液及び僅かに残余する不要成分を確実に排出する。
その後、同様の撹拌行程及び第2洗浄工程をさらに2回ずつ実施する。この後、不要成分が除去された固相の磁性粒子を主とする試料を収容したキュベット8は、図1〜2に示されるように、BF分離部100aの設置部101aの回転に伴って回転方向に移送されて、搬送キャッチャ部110のチャック部110gにより把持される位置まで搬送される。
(BF分離部100aから2次反応部80bへの搬送工程) そして、BF分離部100aにより不要成分と磁性粒子との分離が行われたキュベット8は、図1〜2に示されるように、搬送キャッチャ部110のチャック部110gによって把持されて、2次反応部80bの回転テーブル部83の保持部83aに搬送される。
(R3試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90cは、試薬設置部60aの設置部61に設置される試薬容器7内のR3試薬を吸引した後、2次反応部80b側に回動して、捕捉抗体(R1試薬)を介して結合した磁性粒子(R2試薬)と検体の抗原とを収容したキュベット8に吸引した約100μlのR3試薬を吐出する。なお、図9〜10に示されるように、R3試薬には、検体中の抗原に結合する標識抗体が含まれている。
(R3試薬及び検体の撹拌工程)
そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、上述したR1試薬および検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)および標識抗体を含むR3試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図9〜10に示される反応3)) そして、攪拌された捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬は、図1〜2に示されるように、回転テーブル部83の保持部83aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原と標識抗体(R3試薬)との反応に約198秒(18秒×11)間要する場合には、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬を収容したキュベット8は、R3試薬分注後に11ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、捕捉抗体(R1試薬)を介して磁性粒子(R2試薬)と結合した抗原と標識抗体(R3試薬)とが結合する。
(2次反応部80bからBF分離部100bへの搬送工程) そして、インキュベーションされた捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)及び標識抗体を含むR3試薬を収容したキュベット8は、前述した1次反応部80aからBF分離部100aへの搬送工程と同様にして、2次反応部80bの容器搬送部84により、BF分離部100bのキュベット設置孔101dに搬送される。
(BF分離部100bにおける第1洗浄工程、攪拌工程、第2洗浄工程) 次に、本実施の形態では、前記したBF分離部100aにおける第1洗浄工程と4回の攪拌工程及び第2洗浄工程と同様に、BF分離部100bにおいて第1洗浄工程と4回の攪拌工程及び第2洗浄工程が行われる。これにより、検体の抗原と結合しない標識抗体を含むR3試薬(不要成分)の十分な除去を行うことが可能となる。この後、不要成分が除去された標識抗体が結合した抗原を含む試料を収容したキュベット8は、BF分離部100bの集磁部の回転に伴って回転方向に移送されて、2次反応部80bの容器搬送部84により搬送可能な位置まで搬送される。
(BF分離部100aから2次反応部80bへの搬送工程) そして、BF分離部100bにより不要成分と磁性粒子との分離が行われたキュベット8は、図1〜2に示されるように、2次反応部80bの容器搬送部84により、再び回転テーブル部83の保持部83aに搬送される。
(R4試薬分注工程)
そして、試薬分注アームは、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内のR4試薬(分散液)を、捕捉抗体(R1試薬)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及び検体の抗原を収容したキュベット8に吐出する。
(R4試薬及び標識抗体の攪拌工程) そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及びR4試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(R5試薬分注工程) そして、試薬分注アーム90dは、免疫分析装置1の下部に設置される図示しない試薬容器内の発光基質を含むR5試薬をチューブ94dを介して、捕捉抗体(R1試薬)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び検体の抗原を収容したキュベット8に、約100μlだけ吐出する。なお、図9〜10に示されるように、R5試薬には、R3試薬の標識抗体と反応して発光する発光基質が含まれている。
(R5試薬及び標識抗体の攪拌工程) そして、2次反応部80bの容器搬送部84が、前述したR1試薬及び検体の攪拌工程と同様にして、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び発光基質を含むR5試薬が収容されたキュベット8を攪拌する。
(インキュベーション工程(図14および図15に示した反応4))
そして、攪拌された捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、分散液(R4試薬)標識抗体及び発光基質を含むR5試薬は、回転テーブル部83の保持部83aのキュベット8内で、所定時間インキュベーションされる。したがって、検体の抗原に結合した標識抗体(R3試薬)と発光基質(R5試薬)との反応に約378秒(18秒×21)間要する場合には、捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)及び発光基質を含むR5試薬を収容したキュベット8は、R5試薬分注後に21ピッチ分回転移送される。このように、キュベット8が回転移送される間に、標識抗体(R3試薬)と発光基質(R5試薬)との反応が進行する。
(測定工程) その後、図1〜2に示されるように、インキュベーションされた捕捉抗体(R1試薬)、抗原(検体)、磁性粒子(R2試薬)、標識抗体(R3試薬)、分散液(R4試薬)及び発光基質を含むR5試薬を収容したキュベット8は、検出部120の搬送機構部122により、設置部121に搬送される。そして、測定時に、蓋部123を閉めることにより、設置部121の内部は外部からの光が遮断された状態となるので、外部からの光が遮断された条件下で測定を行うことが可能となる。この際、設置部121に設置されたキュベット8内の磁性粒子は、磁石側に引き寄せられている。これにより、R3試薬の標識抗体とR5試薬の発光基質との反応過程で生じる発光量を測定する際に、磁性粒子が発光量の測定を妨げるのを抑制することが可能となる。このような条件下で、R3試薬の標識抗体とR5試薬の発光基質との反応過程で生じる発光量(光子の数に比例する量)を光電子増倍管(図示せず)で取得する。取得された測定結果は、制御部400aを有するパーソナルコンピュータ401に送信される。
(廃棄工程) ついで、図1〜2に示されるように、測定が行われた測定済の試料が収容されたキュベット8は、検出部120の搬送機構部122により、廃棄部130の吸引部131(図2参照)の下方の位置に搬送される。そして、廃棄部130の吸引部131が下方に移動して、測定済の試料を吸引し、キュベット8内を空にする。その後、空のキュベット8を把持した検出部120の搬送機構部122を回動させることにより、廃棄部130の廃棄用孔132に対応する位置まで搬送した後、廃棄用孔132に空のキュベット8を落下させて、廃棄用孔132を介して免疫分析装置1の下部に配置される図示しないダストボックスに使用済みのキュベット8を廃棄する。
[再検オーダリストの登録処理]
前記ステップS112における再検オーダリストの登録処理のフローを図11に示す。
まず、ステップS201において、制御部400aによって、オーダされた分析項目のうち最初の分析項目が選択される。1回の測定で、通常、複数の分析項目が測定されるが、再分析が必要であるか否かは、分析項目毎に判断する必要がある。したがって、すべての種類の分析項目に予め番号が付され、この番号の順番に従って分析項目が選択される。
ついでステップS202において、制御部400aによって、分析結果が、予め設定された再希釈測定の条件に合致するか否かが判断される。制御部400aは、予め設定された再希釈測定の条件に合致すると判断した場合(Yes)にはステップS203へ処理を進め、予め設定された再希釈測定の条件に合致しないと判断した場合(No)にはステップS206へ処理を進める。
ついでステップS203において、制御部400aによって、前記分析項目(ステップS202において再希釈測定の条件に合致すると判断された分析項目)の再検オーダが、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されているか否かが判断される。制御部400aは、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていると判断した場合(Yes)にはステップS204へ処理を進め、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていないと判断した場合(No)にはステップS205へ処理を進める。
そして、ステップS204において、制御部400aによって、リフレックステストの対象である前記分析項目の再検オーダが削除されるとともに、当該分析項目についての再希釈測定の希釈倍率の再検オーダが生成され、再検オーダリストに登録される。
一方、前記分析項目が、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていないと判断された場合、ステップS205において、制御部400aによって、当該分析項目についての再希釈測定の希釈倍率の再検オーダが生成され、再検オーダリストに登録される。
本実施の形態では、ある分析項目について再分析を行う場合、(1)検体の希釈倍率を初検における希釈倍率から変更して行う再希釈測定、(2)初検の希釈倍率と同じ希釈倍率で行う再測定、及び(3)リフレックステストとしての再測定の順で、優先順位が低くなるようにしている。すなわち、例えば、ある分析項目の分析結果が、再希釈測定の条件及び再測定の条件のいずれにも合致する場合は、再希釈測定の方が優先して行われ、再測定の方は行われない。
ついでステップS206において、制御部400aによって、分析結果が、予め設定された再測定の条件に合致するか否かが判断される。制御部400aは、予め設定された再測定の条件に合致すると判断した場合(Yes)にはステップS207へ処理を進め、予め設定された再測定の条件に合致しないと判断した場合(No)にはステップS210へ処理を進める。
ついでステップS207において、制御部400aによって、前記分析項目(ステップS206において再測定の条件に合致すると判断された分析項目)の再検オーダが、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されているか否かが判断される。制御部400aは、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていると判断した場合(Yes)にはステップS208へ処理を進め、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていないと判断した場合(No)にはステップS209へ処理を進める。
そして、ステップS208において、制御部400aによって、リフレックステストの対象である前記分析項目の再検オーダが削除されるとともに、当該分析項目についての再測定の希釈倍率の再検オーダが生成され、再検オーダリストに登録される。
一方、前記分析項目が、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていないと判断された場合、ステップS209において、制御部400aによって、当該分析項目についての再測定の希釈倍率の再検オーダが生成され、再検オーダリストに登録される。
ついでステップS210において、制御部400aによって、分析結果が、予め設定されたリフレックステストの条件に合致するか否かが判断される。制御部400aは、予め設定されたリフレックステストの条件に合致すると判断した場合(Yes)にはステップS211へ処理を進め、予め設定されたリフレックステストの条件に合致しないと判断した場合(No)にはステップS212へ処理を進める。
ついでステップS211において、制御部400aによって、対象の分析項目(ステップS210においてリフレックステストの条件に合致すると判断された結果、分析されることになる項目。この項目は、初検の分析項目とは異なっている)の再検オーダが、再希釈測定又は再測定の対象として再検オーダリストに登録されているか否かが判断される。制御部400aは、再希釈測定又は再測定の対象として再検オーダリストに登録されていると判断した場合(Yes)にはステップS213へ処理を進め、リフレックステストの対象として再検オーダリストに登録されていないと判断した場合(No)にはステップS212へ処理を進める。
ついでステップS212において、制御部400aによって、リフレックステストの対象の分析項目の再検オーダが生成され、再検オーダリストに登録される。
ついでステップS213において、制御部400aによって、リフレックステストのすべての条件について、分析結果が当該条件に合致するか否かの判断が行われたか否かが判断される。リフレックステストは、分析結果の値に応じて、1つの分析項目の結果から、複数種類のリフレックステストが派生することがある。例えば、分析項目Aについて、分析結果aがc0≦a<c1のときは、リフレックステスト1を行い、分析結果aがc1≦a<c2のときは、リフレックステスト2を行うという具合に、分析結果の値に応じて、リフレックステストの種類が異なることがある。この場合、リフレックステストの種類毎に設定された条件(範囲又はレンジ)のすべてについて、分析結果が合致しているか否かの判断がステップS213において、制御部400aによって実行される。そして、制御部400aによって、リフレックステストの種類毎に設定された条件(範囲又はレンジ)のすべてについて分析結果が合致しているか否かの判断が行われたと判断された場合は、ステップS214へ処理を進める。一方、リフレックステストの種類毎に設定された条件(範囲又はレンジ)のすべてについては、分析結果が合致しているか否かの判断が行われていないと判断された場合は、ステップS210に戻る。
ついでステップS214において、制御部400aによって、すべての分析項目について再検オーダリストへの登録の要否の判断が行われたか否かが判断される。制御部400aは、すべての分析項目について再検オーダリストへの登録の要否の判断が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS113へ処理を進め、すべての分析項目については再検オーダリストへの登録の要否の判断が行われていないと判断した場合(No)はステップS215へ処理を進める。
そして、ステップS215において、制御部400aによって次の分析項目が選択され、ステップS202に戻って前述した処理が繰り返し実行される。
[測定オーダの登録処理]
前記ステップS102における測定オーダの登録処理のフローを図12に示す。
まず、ステップS301において、制御部400aによって、オーダ登録画面の表示指示が行われたか否か(メニュー画面のオーダ登録画面の表示を指示するためのオーダ登録画面ボタンが選択されたか否か)が判断される。制御部400aは、オーダ登録画面の表示指示が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS302へ処理を進める。
そしてステップS302において、制御部400aによって、図14に示されるオーダ登録画面が表示部400bに表示される。
ついでステップS303において、制御部400aによって、検体番号、ラック番号、測定項目などの測定に関する情報が受け付けられたか否かが判断される。前記測定に関する情報は、ユーザが、前記オーダ登録画面の右下部の「オプション」ボタン201を選択し、ついで表示される各種ボタン(図15参照)のうち「詳細オーダ入力」ボタン202を選択することで表示される詳細入力画面(図16参照)において、該当する項目を選択して、キーボード400cを操作することにより入力される。図16の右側の「測定項目選択」領域に表示されている分析項目をテェックすることにより、当該分析項目のオーダ登録が可能な状態となる。分析項目の選択に際しては、検体の希釈倍率や測定回数を適宜変更して選択することができる。入力後、「確定」ボタン203を選択することで、入力した情報が確定され、ついで「元に戻る」ボタン204を選択することで、オーダ登録画面に戻る。制御部400aは、前記測定に関する情報が受け付けられたと判断した場合(Yes)にはステップS304へ処理を進め、前記測定に関する情報が受け付けられていないと判断した場合(No)にはステップS307へ処理を進める。
ついでステップS304において、制御部400aによって、ユーザによるオーダ登録の指示が受け付けられたか否かが判断される。オーダ登録の指示は、図14の右端部分に表示されている「登録」ボタンをユーザが選択することにより行われる。制御部400aは、オーダ登録の指示が受け付けられたと判断した場合(Yes)には、ステップS305に処理を進める。そして、ステップS305において、制御部400aによってオーダ登録が実行され、このオーダ登録は、ハードディスク401dの記憶領域(第1記憶部)に記憶される。
前記ステップS303において、制御部400aによって、測定に関する情報が受け付けられていないと判断された場合(No)には、ステップS307において、同じく制御部400aによって、再検オーダリストの表示指示が行われたか否かが判断される。制御部400aは、再検オーダリストの表示指示が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS308へ処理を進め、再検オーダリストの表示指示が行われていないと判断した場合(No)にはステップS306へ処理を進める。前記再検オーダリストの表示指示は、ユーザが、前記オーダ登録画面の右下部の「オプション」ボタン201を選択し、ついで表示される各種ボタン(図15参照)のうち「再検オーダリスト」ボタン205を選択することで行うことができる。
そしてステップS308において、制御部400aによって、図13に示される再検オーダリストの画面が表示部400bに表示される。この再検オーダリストには、再分析の対象となる検体を特定するための、例えば検体を収容する試験管を保持するラックの番号、当該ラックにおける前記検体を収容する試験管の位置、検体番号などの情報(特定情報)が、分析項目とともに含まれている。図11に示されるフローチャートを用いて説明したように、分析の結果、再分析が必要であると判断された検体については、制御部400aによって、再分析が必要な項目が特定されたオーダ情報(再検オーダ)が生成され、このオーダ情報は、ハードディスク401dの記憶領域(第2記憶部)に記憶される。
ついでステップS309において、制御部400aによって、再検オーダが選択されたか否かが判断される。再検オーダの選択は、マウスによるクリックやキーボードの操作により行われる。制御部400aは、再検オーダが選択されたと判断した場合(Yes)には、ステップS310に処理を進める。また、ステップS309において、再検オーダが選択されていない場合(No)には、制御部400aは、ステップS314へ処理を進める。
ついでステップS310において、制御部400aによって、1検体コピーの指示が受け付けられたか否かが判断される。本実施の形態では、再検オーダリストからオーダ登録を行う場合、検体単位で行うこともできるし、当該検体が含まれるラック単位で行うこともできる。ユーザは、図13に示される再検オーダリスト画面において左下に配置されている「1ラックコピー」又は「1検体コピー」のボタンを選択することにより、ラック単位又は検体単位のオーダ登録を行うことができる。具体的には、再分析しようとする検体を選択し、ついで「1検体コピー」のボタンを選択することにより、当該選択した検体のオーダ登録を行うことができ、また、再分析しようとする検体を選択し、ついで「ラックコピー」のボタンを選択することにより、当該選択した検体を含むラックにおいて再分析の対象となっているすべての検体のオーダ登録を行うことができる。制御部400aは、1検体コピーの指示が受け付けられたと判断した場合(Yes)には、ステップS311に処理を進め、1検体コピーの指示が受け付けられていないと判断した場合(No)にはステップS312へ処理を進める。
ついでステップS311において、制御部400aによって、選択された検体の再検オーダが再検オーダリストから測定オーダへ移動された後、前記ステップS304へ処理が進められる。
ついでステップS312において、1ラックコピーの指示が受け付けられたか否かが判断される。制御部400aは、1ラックコピーの指示が受け付けられたと判断した場合(Yes)には、ステップS313に処理を進め、1ラックコピーの指示が受け付けられていないと判断した場合(No)にはステップS314へ処理を進める。
ついでステップS313において、制御部400aによって、選択された検体と同じラック番号の再検オーダが再検オーダリストから測定オーダへ移動された後、前記ステップS304へ処理が進められる。
ついでステップS314において、制御部400aによって、再検オーダリストの表示を終了させる指示が行われたか否かが判断される。制御部400aは、再検オーダリストの表示終了指示が行われたと判断した場合(Yes)にはステップS306へ処理を進め、再検オーダリストの表示終了指示が行われていないと判断した場合(No)にはステップS309に戻る。
ついでステップS306において、制御部400aによって、オーダ登録を終了させる指示が受け付けられたか否かが判断される。このオーダ登録終了の指示は、ユーザが、図14に示されるオーダ登録画面の「登録」ボタンを選択することで行うことができる。制御部400aは、オーダ登録を終了させる指示が受け付けられたと判断した場合(Yes)には、ステップS103へ処理を進め、オーダ登録を終了させる指示が受け付けられていないと判断した場合(No)にはステップS303に戻る。
本発明の試料分析装置の一実施の形態の全体構成を示す斜視図である。 図1に示される免疫分析装置の全体構成を示す平面図である。 図1に示される免疫分析装置における測定ユニットの構成を示すブロック図である。 図1に示される免疫分析装置における制御装置のブロック図である。 図1に示される免疫分析装置のピペットチップ供給装置が供給するピペットチップの正面図である。 図1に示される免疫分析装置のキュベット供給装置が供給するキュベットの正面図である。 図1に示される免疫分析装置のBF分離部を示す斜視図である。 図1に示される免疫分析装置を用いた免疫分析の全体フローを示す図である。 図1に示される免疫分析装置の測定フローを示す図である。 図1に示される免疫分析装置で測定される検体の抗原と各種試薬との反応を示す模式図である。 再検オーダリストの登録処理のフローを示す図である。 測定オーダの登録処理のフローを示す図である。 再検オーダリスト表示画面の例を示す図である。 オーダ登録画面の例を示す図である。 図14のオーダ登録画面におけるオプションの選択ボタンを示す図である。 オーダ入力画面の例を示す図である。
符号の説明
1 免疫分析装置
2 ピペットチューブ
3 試験管
4 ラック
5、6
7 試薬容器
10 検体搬送部
20 緊急検体・チップ搬送部
30 ピペットチップ供給装置
40 チップ脱離部
50 検体分注アーム
60a 試薬設置部
60b 試薬設置部
70 キュベット供給部
80a 1次反応部
80b 2次反応部
90a 試薬分注アーム
90b 試薬分注アーム
90c 試薬分注アーム
90d 試薬分注アーム
100a BF分離部
100b BF分離部
110 搬送キャッチャ部
120 検出部
130 廃棄部
140 本体制御部
201 オプションボタン
202 詳細入力ボタン
203 確定ボタン
205 再検オーダリストボタン
400 制御装置
401 パーソナルコンピュータ
400a 制御部
400b 表示部
400c キーボード
401d ハードディスク

Claims (12)

  1. 表示部と、
    複数の検体容器が載置可能なラックを搬送する検体搬送部と、
    検体容器に収容された検体を分析するためのオーダ情報を含む登録オーダ表示画面を前記表示部に表示させる第1表示制御手段と、
    前記表示部に表示された登録オーダ表示画面に含まれるオーダ情報にしたがって、検体の分析を行う分析手段と、
    この分析手段による分析の結果に基づいて、再分析が必要か否かを判定する判定手段と、
    この判定手段によって再分析が必要であると判定された検体を再分析するための再検オーダ情報を生成する再検オーダ生成手段と、
    この再検オーダ生成手段により生成された複数の検体についての再検オーダ情報が一覧表示される再検オーダ表示画面を前記表示部に表示させる第2表示制御手段と、
    前記再検オーダ表示画面に表示された再検オーダ情報の登録指示を受け付ける指示受付手段と、
    この指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ情報を前記登録オーダ表示画面に追加するオーダ登録手段と、
    を備え
    前記指示受付手段は、検体容器単位での再検オーダ情報の登録指示を受け付ける第1指示受付手段と、ラック単位での再検オーダ情報の登録指示を受け付ける第2指示受付手段とを含むことを特徴とする検体分析装置。
  2. 前記オーダ情報を記憶する登録オーダ記憶手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記登録オーダ記憶手段に記憶されたオーダ情報を含む前記登録オーダ表示画面を前記表示部に表示するように構成されており、
    前記オーダ登録手段は、前記指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ生成手段により生成された再検オーダ情報を、前記登録オーダ記憶手段に記憶させるように構成されている請求項1に記載の検体分析装置。
  3. 前記再検オーダ生成手段により生成された再検オーダ情報を記憶する再検オーダ記憶手段をさらに備え、
    前記オーダ登録手段は、前記指示受付手段によって再検オーダ情報の登録指示が受け付けられた場合に、前記再検オーダ記憶手段により記憶された再検オーダ情報を、前記登録オーダ記憶手段に記憶させるように構成されている請求項2に記載の検体分析装置。
  4. 前記表示制御手段は、前記再検オーダ生成手段によって生成された再検オーダ情報を含む再検オーダ表示画面を前記表示部に表示させることが可能であり、
    前記オーダ登録手段は、前記再検オーダ表示画面に含まれる再検オーダ情報のなかから再分析を実行する検体に係る再検オーダ情報の選択を受け付ける選択受付手段を備え、この選択受付手段によって選択が受け付けられた再検オーダ情報を、前記登録オーダ表示画面に追加する請求項1〜3のいずれかに記載の検体分析装置。
  5. 前記指示受付手段は、前記再検オーダ表示画面が前記表示部に表示されているときに、再検オーダの登録指示の受付が可能となる請求項4に記載の検体分析装置。
  6. 前記オーダ情報は、分析対象の検体を特定する特定情報が含まれており、
    前記検体容器は、収容する検体を特定する特定情報が記録された記録部を備えており、
    前記検体分析装置は、前記検体容器の記録部に記録された特定情報を検出する検出部をさらに備えており、
    前記分析手段は、前記検出部によって検出された特定情報が、前記再検オーダ表示画面に含まれる再検オーダ情報の特定情報と一致する場合に、当該再検オーダ情報にしたがって、前記特定情報により特定される検体の再分析を実行するように構成されている請求項1〜5のいずれかに記載の検体分析装置。
  7. 前記分析手段は、複数の分析項目について検体の分析が可能であり、
    前記再検オーダ生成手段は、再分析の対象となる検体を特定する特定情報と、再分析の分析項目とが対応付けられた再検オーダ情報を生成するように構成されている請求項1〜6のいずれかに記載の検体分析装置。
  8. 前記再検オーダ生成手段は、検体を分析した分析項目とは異なる分析項目の再検オーダ情報を生成し得るように構成されている請求項7に記載の検体分析装置。
  9. 検体を希釈する希釈部をさらに備え、
    前記再検オーダ情報は、再分析における検体の希釈条件を示す希釈情報を含み、
    前記希釈部は、前記登録オーダ表示画面に含まれるオーダ情報の希釈情報にしたがって、検体を希釈するように構成されている請求項1〜8のいずれかに記載の検体分析装置。
  10. 記検体搬送部により搬送されるラックの識別情報を取得する取得部をさらに備え、
    前記再検オーダ表示画面は、再分析が必要と判定された検体容器が載置されたラックの識別情報を、再検オーダ情報とともに表示する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の検体分析装置。
  11. 前記再検オーダ表示画面は、前記再分析が必要と判定された検体容器のラック内での位置情報を含む、請求項10に記載の検体分析装置。
  12. 前記再検オーダ表示画面は、前記再分析が必要な検体が分析された時刻に関する情報を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の検体分析装置。
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