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JP5106192B2 - 三次元画像表示装置の製造装置、三次元画像表示装置の製造方法及びレンズ板 - Google Patents

三次元画像表示装置の製造装置、三次元画像表示装置の製造方法及びレンズ板 Download PDF

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Description

本発明は、三次元画像表示装置の製造装置、三次元画像表示装置の製造方法及びレンズ板に関する。
三次元画像表示装置の表示パネルとしては、通常、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶表示パネル(LCD)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマ表示パネル(PDP)、電界放出型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる電界放出表示パネル(FED)、及び、表面伝導型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる電子放出表示パネル等のフラットパネル型表示装置が用いられる。
また、三次元画像表示方式としては、多眼式やインテグラルイメージング方式等の様々な方式がある。このような方式を用いて三次元画像を表示する三次元画像表示装置としては、レンチキュラレンズを備える三次元画像表示装置が開発されている。このレンチキュラレンズを用いる場合には、三次元画像視認用のメガネ等を用いずに三次元画像を視認することができる。
通常、表示パネル上にレンチキュラレンズを設ける場合には、そのレンチキュラレンズを有するレンズ板を、表示パネル上に矩形の枠形状に塗布された接着剤により表示パネルに貼り合わせている。このときの位置合わせは、表示パネル及びレンズ板の各々のアライメントマークに基づいて行われる。これらのアライメントマークは、通常、表示パネル及びレンズ板に対する機械加工によりそれぞれ形成されている。なお、光の利用効率の向上を目的として、液晶表示パネル上にレンチキュラレンズを設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3708112号公報
しかしながら、機械加工によるアライメントマークを用いる場合には、表示パネルやレンズ板にアライメントマークを加工する際の加工精度等の影響により、アライメントマークの位置精度は低くなるため、機械加工によるアライメントマークに基づいてレンチキュラレンズと表示パネルとの平面方向の相対位置を許容範囲内(例えば、目標値±数μmの範囲内)に収めることは困難である。その相対位置が許容範囲外になると、視域中心がずれて視域に影響を与えるため、三次元画像の表示品位が低下してしまう。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、三次元画像の表示品位の低下を防止することができる三次元画像表示装置の製造装置、三次元画像表示装置の製造方法及びレンズ板を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、表示領域の周縁領域に表示領域を挟むように第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを有する表示パネルと、複数のシリンドリカルレンズがシリンドリカルレンズの稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板とを、シリンドリカルレンズの稜線方向と第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを通る直線とを平行にして貼り合わせる三次元画像表示装置の製造装置において、表示パネルに対してレンズ板を介して撮像を行って、第1の位置検出用マーク及びレンチキュラレンズの端部を含む第1画像と、第2の位置検出用マーク及びレンチキュラレンズの端部を含む第2画像とを取得する撮像部と、取得した第1画像からレンチキュラレンズの幅方向の輝度分布を求め、求めた輝度分布から第1の位置検出マークに最も近いシリンドリカルレンズの第1の輝度変化位置を求め、求めた第1の輝度変化位置と第1の位置検出用マークとの幅方向の第1ずれ量を求める手段と、取得した第2画像からレンチキュラレンズの幅方向の輝度分布を求め、求めた輝度分布から、第1の輝度変化位置を通る直線上であって第2の位置検出マークに最も近いシリンドリカルレンズの第2の輝度変化位置を求め、求めた第2の輝度変化位置と第2の位置検出用マークとの幅方向の第2ずれ量を求める手段と、求めた第1ずれ量及び第2ずれ量と、第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを通る直線とに基づいてレンチキュラレンズと表示パネルとの相対位置を求める手段と、求めた相対位置に基づいて表示パネルとレンズ板とを相対移動させ、表示パネルとレンチキュラレンズとの位置合わせを行う移動機構とを備え、第1ずれ量を求める手段は、第1輝度変化位置として、レンチキュラレンズの谷部を求め、第2ずれ量を求める手段は、第2輝度変化位置として、レンチキュラレンズの谷部を求めることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、表示領域の周縁領域に表示領域を挟むように第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを有する表示パネルと、複数のシリンドリカルレンズがシリンドリカルレンズの稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板とを、シリンドリカルレンズの稜線方向と第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを通る直線とを平行にして貼り合わせる三次元画像表示装置の製造方法において、表示パネルに対してレンズ板を介して撮像を行って、第1の位置検出用マーク及びレンチキュラレンズの端部を含む第1画像と、第2の位置検出用マーク及びレンチキュラレンズの端部を含む第2画像とを取得する工程と、取得した第1画像からレンチキュラレンズの幅方向の輝度分布を求め、求めた輝度分布から第1の位置検出マークに最も近いシリンドリカルレンズの第1の輝度変化位置を求め、求めた第1の輝度変化位置と第1の位置検出用マークとの幅方向の第1ずれ量を求める工程と、取得した第2画像からレンチキュラレンズの幅方向の輝度分布を求め、求めた輝度分布から、第1の輝度変化位置を通る直線上であって第2の位置検出マークに最も近いシリンドリカルレンズの第2の輝度変化位置を求め、求めた第2の輝度変化位置と第2の位置検出用マークとの幅方向の第2ずれ量を求める工程と、求めた第1ずれ量及び第2ずれ量と、第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを通る直線とに基づいてレンチキュラレンズと表示パネルとの相対位置を求める工程と、求めた相対位置に基づいて表示パネルとレンズ板とを相対移動させ、表示パネルとレンチキュラレンズとの位置合わせを行う工程とを有し、第1ずれ量を求める工程では、第1輝度変化位置として、レンチキュラレンズの谷部を求め、第2ずれ量を求める工程では、第2輝度変化位置として、レンチキュラレンズの谷部を求めることである。
なお、複数のシリンドリカルレンズが稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板において、複数のシリンドリカルレンズのうちどれか一つのシリンドリカルレンズの稜線方向の両端部が他のシリンドリカルレンズの稜線方向の両端部に比べて内側に位置することにより形成された一対の平面部を具備してもよい。
また、複数のシリンドリカルレンズが稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板において、複数のシリンドリカルレンズのうち隣接する二つのシリンドリカルレンズが互いに離間することにより形成され、レンズ板における画像表示用の光が入射する表示領域外に設けられた平面部を具備してもよい。
本発明によれば、表示品位の低下を防止することができる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について図1乃至図10を参照して説明する。
(三次元画像表示装置)
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る三次元画像表示装置(以下、表示装置という)1は、画像を表示する表示パネル2と、その表示パネル2上に枠形状の接着部材3を介して設けられ、表示パネル2側にレンチキュラレンズ4aを有するレンズ板4とを備えている。
表示パネル2は、アレイ基板等の背面基板となる第1基板2aと、前面基板となる第2基板2bとを具備している。この表示パネル2の面内には、複数の画素が所定のパターンで、例えばマトリクス状(格子状)に配列されている。表示パネル2としては、例えば液晶表示パネルを用いる。第1基板2aと第2基板2bとの間には、液晶層(図示せず)が設けられており、この表示パネル2の外面には、2つの偏光板2c、2dが設けられている。それらの偏光板2c、2dは、各々対向させて表示パネル2に配置されている。
第1基板2aは、例えば矩形状のガラス基板である。この第1基板2aの内面(第2基板2bに対向する面:図1中の上面)には、複数の画素電極やそれらに電位を供給するための電気配線(いずれも図示せず)等が設けられている。各画素電極は画素毎にドット状(点状)に設けられており、電気配線はマトリクス状(格子状)に設けられている。第2基板2bは、例えば矩形状のガラス基板である。この第2基板2bの内面(第1基板2aに対向する面:図1中の下面)には、カラーフィルタFや共通電極となる対向電極(図示せず)等が設けられている。カラーフィルタFは、ドット状あるいはストライプ状に設けられた複数の着色層(赤、緑及び青)と、ブラックマトリクス等の遮光層とにより構成されている。
接着部材3は、表示パネル2とレンズ板4とを接着するための部材である。この接着部材3は、例えば矩形の枠形状に表示パネル2とレンズ板4との間に形成されている。接着部材3は、表示パネル2とレンズ板4とを接合して内部空間Nを形成する側壁として機能する。この内部空間Nは、表示パネル2、接着部材3及びレンズ板4により形成された空間である。接着部材3としては、例えば光硬化性樹脂等を用いる。
レンズ板4は、三次元画像を生成するためのレンチキュラレンズ4aを有するレンズ基板やレンズシート等のレンズ部材である。このレンズ板4は、例えば矩形状の基板である。レンチキュラレンズ4aは、円柱を軸方向に2つに割った形状であるシリンドリカルレンズ(円筒面レンズ)4a1を軸方向(長手方向、すなわち稜線方向)に直交する方向(短手方向)に隣接させて並べることにより形成されている。ここで、シリンドリカルレンズ4a1は円筒状のレンズで一方向にのみ曲率があるレンズであり、一つの屈曲面を有している。また、レンチキュラレンズ4aは、レンズ板4の内面に固定されてレンズ板4の一部として設けられている。なお、レンチキュラレンズ4a及びレンズ板4は、別体で形成された後に一体化されても、最初から同一材料を用いて一体で形成されてもよい。
このような表示装置1は、マトリクス状に配置された各画素に対応する画素電極に対し、画像信号(画像データ)に応じて電圧を印加することにより、各画素(液晶層)の光学特性を変化させて画像を表示する。特に、表示装置1は、インテグラルイメージング方式を用いて、見る角度により微妙に見え方が異なる複数の視差画像(二次元画像)を表示し、三次元画像を形成する。この三次元画像は、自然で、見やすく、さらに疲れ難い画像であり、さらに、そのような三次元画像を見ることが可能な範囲は連続的となる。
(三次元画像表示装置の製造装置)
次に、前述の表示装置1の製造装置11について説明する。
図2に示すように、本発明の実施の形態に係る製造装置11は、表示パネル2が載置されるステージ12と、そのステージ12に対向させて所定の高さにレンズ板4を支持する支持部13と、ステージ12をXYZθ方向に移動させるステージ移動機構14と、撮像動作を行う複数の撮像部15A、15B(図3参照)と、それらの撮像部15A、15BをZ軸方向(図2中の上下方向)に移動させる撮像移動機構16と、各撮像部15A、15Bにより撮像された画像等を表示する表示部17と、各部を制御する制御部18とを備えている。これらの各部は架台19に設けられている。
ステージ12は、表示パネル2をその自重や保持機構(例えば、吸引吸着や静電吸着等)により支持するステージである。表示パネル2はステージ12の保持面に載置される。なお、表示パネル2の貼り合わせ面には、枠形状の接着部材3が塗布されている(図3参照)。
支持部13は、レンズ板4を着脱可能に保持する保持枠13aと、その保持枠13aをステージ12に対して所定の高さに支持する一対の支持板13b、13cとにより構成されている。保持枠13aは保持機構(例えば、吸引吸着や静電吸着等)によりレンズ板4の周縁を保持する。この保持枠13aは、撮像部15A、15Bによる撮像を妨げないように例えば透明材料等の透光性を有する材料により形成されている。一対の支持板13b、13cは、ステージ移動機構14を介して対向する位置に設置され、架台19上に固定されている。なお、保持枠13aは、支持板13cの上端部に回動可能に設けられている。レンズ板4を保持した状態の保持枠13aの自由端が支持板13bの上端部に当接し、レンズ板4がステージ12上の表示パネル2に対向して所定の高さに位置する。この状態で、保持枠13aの自由端はネジ等の固定部材により支持板13bの上端部に固定され、その後、レンズ板4と表示パネル2との貼り合わせが行われる。
ステージ移動機構14は、ステージ12をXYθZ方向(図2参照)に移動させる移動機構である。このステージ移動機構14は架台19上に設けられており、制御部18に電気的に接続されている。なお、θ方向は、図2中のXY平面での回転方向である。このようなステージ移動機構14は、ステージ12をXYθ方向に移動させて表示パネル2とレンズ板4(レンチキュラレンズ4a)との位置合わせを行い、さらに、ステージ12をZ軸方向に移動させて表示パネル2とレンズ板4との貼り合わせを行う。すなわち、ステージ移動機構12は、表示パネル2とレンズ板4とを相対移動させる移動動作を行う移動機構として機能する。この移動動作としては、レンズ板4のレンチキュラレンズ4aと表示パネル2との位置合わせを行う位置合わせ用の移動動作やレンズ板4と表示パネル2との貼り合わせを行う貼り合わせ用の移動動作等がある。
各撮像部15A、15Bは、それぞれ表示パネル2に対してレンズ板4を介して撮像動作を行って画像を取得する。これらの撮像部15A、15Bは、ステージ12に対する接離方向であるZ軸方向(図2中の上下方向)に移動可能に支柱15aに設けられており、制御部18に電気的に接続されている。支柱15aは架台19上に固定されて設けられている。各撮像部15A、15Bとしては、例えばCCDカメラ等を用いる。これらの撮像部15A、15Bは、例えば落射照明により画像を撮像する。各撮像部15A、15Bのピント合わせは、撮像移動機構16による撮像部15A、15Bの上下移動やオートフォーカス機能等により行われる。
ここで、表示パネル2には、図3及び図4に示すように、アライメントマーク等の位置検出用マークM1、M2が表示領域の周縁領域にその表示領域を挟むように設けられている。ここで、位置検出用マークM1が第1の位置検出用マークとして機能し、位置検出用マークM2が第2の位置検出用マークとして機能する。これらの位置検出用マークM1、M2は、表示パネル2の端部にその長辺の中心を通る同一直線上に位置付けられて設けられており、機械加工により十字形状に形成されている。撮像部15Aは、位置検出用マークM1及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む画像(第1画像)を撮像する撮像動作を行う。すなわち、撮像領域は、位置検出用マークM1及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む領域R1に設定されている。同様に、撮像部15Bも、位置検出用マークM2及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む画像(第2画像)を撮像する撮像動作を行う。すなわち、撮像領域は、位置検出用マークM2及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む領域R2に設定されている。
撮像移動機構16は、架台19上の支柱15aに設けられ、各撮像部15A、15BをZ軸方向に移動させる移動機構である。この撮像移動機構16は、支柱15aに固定されて設けられており、制御部18に電気的に接続されている。撮像移動機構16としては、例えば、リニアモータ機構や送りねじ機構等を用いる。なお、各撮像部15A、15Bはアーム部材等の支持部材を介して撮像移動機構16にそれぞれ設けられている。
表示部17は、各撮像部15A、15Bにより撮像された画像等を表示する。この表示部17は架台19上に設けられており、制御部18に電気的に接続されている。なお、表示部17としては、例えば、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等を用いる。
制御部18は、各部を集中的に制御するコントローラと、各種プログラムや各種データ等を記憶する記憶部と(いずれも図示せず)を備えている。記憶部は、コントローラのワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)や不揮発メモリ等を有している。この制御部18は、記憶部に格納されている各種プログラムや各種データ等に基づいて各部の制御を行う。特に、制御部18は、データの計算又は加工等を行う一連のデータ処理、及び表示パネル2とレンズ板4との貼り合わせを行うための貼り合わせ処理等を実行する。貼り合わせ処理は、撮像を行う撮像処理、画像を表示する表示処理及び位置合わせを行う位置合わせ処理等を含んでいる。なお、記憶部には、撮像条件や検出条件等の各種パラメータが格納されている。
次に、前述の製造装置11が行う表示装置1の製造動作(製造方法)について説明する。なお、製造装置11の制御部18が貼り合わせ処理を実行して各部を制御する。このとき、表示パネル2はステージ移動機構12上に載置されており、レンズ板4は保持枠13aが閉じた状態でステージ移動機構12上の表示パネル2に対する所定位置に存在している(図2及び図3参照)。
図5に示すように、制御部18は、位置検出用マークM1、M2及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む画像(第1画像又は第2画像)が撮像可能になる位置まで、表示パネル2とレンズ板4とを近接させる(ステップS1)。すなわち、制御部18は、保持枠13aが閉状態で、ステージ移動機構14によりレンズ板4に対して表示パネル2を撮像用の所定位置まで移動させる。次いで、制御部18は、表示パネル2に対しレンズ板4を介して撮像を行う(ステップS2)。すなわち、制御部18は、表示パネル2とレンズ板4とが近接した状態で、各撮像部15A、15Bに撮像動作を実行させる。ここで、撮像動作は、ステージ12上の表示パネル2に対してレンズ板4を介して撮像を行う動作である。
レンズ板4は、図2及び図3に示すように、保持枠13aの閉状態により、ステージ12上の表示パネル2と各撮像部15A、15Bとの間に位置付けられて表示パネル2に近接しており、その状態で各撮像部15A、15Bにより撮像動作が行われる。このとき、レンズ板4のレンチキュラレンズ4aは表示パネル2側に位置している。各撮像部15A、15Bの撮像動作により、図6に示すような画像G1及び図7に示すような画像G2が得られ、それらの画像G1、G2が表示部17に並べて表示される。これらの画像G1、G2は、表示パネル2とレンズ板4(レンチキュラレンズ4a)との平面方向の相対位置がずれている状態の画像の一例である。
次に、制御部18は、撮像した各画像G1、G2からレンチキュラレンズ4aの谷部b1を検出する(ステップS3)。このとき、各画像G1、G2から位置検出用マークM1、M2も検出される。レンチキュラレンズ4aは、シリンドリカルレンズ4a1をその稜線方向に直交する方向に並べた形状のレンズであるため、谷部b1及び頂点部b2を順次繰り返す波面(図1及び図2参照)を有している。この谷部b1及び頂点部b2を含むレンチキュラレンズ4aの画像は、図8に示すような濃淡を有する画像となり、この画像から輝度が積算され、図8に示すような輝度波形(輝度分布)が得られ、この輝度波形から輝度ピークが検出され、各谷部b1の位置及び各頂点部b2の位置(輝度変化位置)が求められる。
その後、制御部18は、2つの位置検出用マークM1、M2とそれぞれ対応する各谷部b1との各々のX軸方向のずれ量a1、a2を求める(ステップS4)。このとき、2つの位置検出用マークM1、M2に対してX軸方向のずれ量が小さい谷部b1が用いられる。図6に示すように、撮像した画像G1に基づいて、位置検出用マークM1の中心線と谷部b1とのX軸方向のずれ量a1(第1ずれ量a1)が算出される。同様に、図7に示すように、撮像した画像G2に基づいて、位置検出用マークM2の中心線と谷部b1とのX軸方向のずれ量a2(第2ずれ量a2)が算出される。
このようにして、画像G1からレンチキュラレンズ4aのX軸方向の輝度分布が求められ、その輝度分布の輝度ピークから位置検出マークM1に最も近いシリンドリカルレンズ4a1の谷部b1の位置(第1の輝度変化位置)が求められ、その谷部b1の位置と位置検出用マークM1とのX軸方向のずれ量a1が求められる。さらに、画像G2からレンチキュラレンズ4aのX軸方向の輝度分布が求められ、その輝度分布の輝度ピークから位置検出マークM2に最も近いシリンドリカルレンズ4a1の谷部b1の位置(第2の輝度変化位置)が求められ、その谷部b1の位置と位置検出用マークM2とのX軸方向のずれ量a2が求められる。
なお、本実施の形態では、谷部b1を輝度ピークにより検出して算出処理に用いているが、これに限るものではなく、例えば、頂点部b2を輝度ピークにより検出して算出処理に用いるようにしてもよく、さらに、各谷部b1を輝度ピークにより検出し、隣接する谷部b1の中心線を算出して頂点部b2として検出して算出処理に用いるようにしてもよく、逆に、各頂点部b2を輝度ピークにより検出し、隣接する頂点部b2の中心線を算出して谷部b1として検出して算出処理に用いるようにしてもよい。ここで、谷部b1(頂点部b2)のピッチは例えば500μm程度である。
次いで、制御部18は、各X軸方向のずれ量a1、a2から第1直線L1(図9参照)を求め(ステップS5)、2つの位置検出用マークM1、M2間の中心c(図9参照)を求め(ステップS6)、2つの位置検出用マークM1、M2(各々の中心)を通る第2直線L2(図9参照)を求める(ステップS7)。この第1直線L1、2つの位置検出用マークM1、M2の間の中心c及び第2直線L2は、図9に示すように、2つの位置検出用マークM1、M2の各々の座標及びずれ量a1、a2から算出されて求められる。
さらに、制御部18は、第1直線L1と中心cとの離間距離d(図9参照)を算出し(ステップS8)、第1直線L1及び第2直線L2に基づいて角度θ1(図9参照)を算出する(ステップS9)。離間距離dは、図9に示すように、中心cと第1直線L1との最短距離が算出されて求められる。また、角度θ1は、図9に示すように、第1直線L1と第2直線L2との角度θ1が算出されて求められる。これにより、X軸方向及びθ方向のずれ量(離間距離d及び角度θ1)、すなわち表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置が求められる。
その後、制御部18は、求めた離間距離d及び求めた角度θ1に基づいて位置合わせを行い、次いで貼り合わせを行う(ステップS10)。すなわち、制御部18は、ステージ移動機構14に位置合わせ用の移動動作を実行させ、その位置合わせが完了した場合、ステージ移動機構14に貼り合わせ用の移動動作を実行させる。これにより、ステージ12上の表示パネル2は離間距離dだけスライド移動し、角度θ1だけ回転移動し、レンチキュラレンズ4aと表示パネル2との平面方向の位置合わせが完了する。その後、ステージ12上の表示パネル2はレンズ板4に接近し、接着部材3が押し潰され、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとが当接し、表示パネル2とレンズ板4との貼り合わせが完了する。
最後に、仮硬化用の光が接着部材3に照射され、接着部材3が仮硬化される。その後、表示装置1は作業員等の人又はロボット等の機械によりステージ12上から本硬化用の装置に搬送され、その内部の接着部材3が本硬化される。
このような貼り合わせ処理に基づく製造工程は、位置検出用マークM1、M2を有する表示パネル2に対し、レンチキュラレンズ4aを有するレンズ板4を介して、位置検出用マークM1、M2及びレンチキュラレンズ4aを含む各画像G1、G2の撮像を行う工程と、撮像した各画像G1、G2からレンチキュラレンズ4aの谷部b1及び各位置検出用マークM1、M2を検出し、検出した谷部b1及び各位置検出用マークM1、M2から各ずれ量a1、a2を求め、求めた各ずれ量a1、a2及び各位置検出用マークM1、M2に基づいて表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置を求める工程と、求めた相対位置に基づいて表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の位置合わせを行い、位置合わせが完了した場合、表示パネル2とレンズ板4との貼り合わせを行う工程とを有している。
ここで、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置のずれが許容範囲内(例えば、目標値±数μmの範囲内)になるように、表示パネル2とレンズ板4とを貼り合わせる必要がある。それらのずれ量が大きくなると、相対位置のずれが許容範囲外になり、視域中心がずれて視域に影響を与えるため、三次元画像の表示品位が低下してしまう。例えば、視域中心のずれ量(シフト量)は十数mm以下にする必要がある。
前述の製造工程では、表示パネル2に設けられた位置検出用マークM1、M2とレンチキュラレンズ4aの端部を含む画像G1、G2が撮像される。これにより、撮像画像として図6に示すような画像G1及び図7に示すような画像G2が得られる。このとき、表示パネル2の位置は、各位置検出用マークM1、M2により特定される。また、レンズ板4のレンチキュラレンズ4aの位置は、各画像G1、G2中の輝線(例えば谷部b1の輝線)により特定される。これらの位置検出用マークM1、M2及び輝線に基づいて表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置、すなわち、X軸方向及びθ方向のずれ量が求められる。
したがって、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置は、機械加工により表示パネル2及びレンズ板4に形成したアライメントマークを用いる場合に比べると、高い精度で取得される。この精度が高い相対位置に基づいて、ずれ量がなくなるように、すなわち各位置検出用マークM1、M2と谷部b1とが同一直線上に位置するように表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の位置合わせが行われる。これにより、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置は許容範囲内(例えば、目標値±数μmの範囲内)となり、視域中心のずれが抑えられる。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、位置検出用マークM1、M2を有する表示パネル2に対し、レンチキュラレンズ4aを有するレンズ板4を介して、位置検出用マークM1、M2及びレンチキュラレンズ4aの端部を含む画像G1、G2の撮像を行い、撮像した画像G1、G2からレンチキュラレンズ4aの谷部b1及び位置検出用マークM1、M2を検出し、検出した谷部b1及び位置検出用マークM1、M2に基づいて、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置を求めることによって、通常の機械加工によりレンズ板4に形成されたアライメントマークを用いる必要がなく、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置が高い精度で得られ、その相対位置に基づいて表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの位置合わせが行われるので、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置を容易に許容範囲内(例えば、目標値±数μmの範囲内)に収めることが可能になる。これにより、視域中心のずれが抑えられるので、三次元画像の表示品位の低下を防止することができる。
さらに、撮像した画像G1からレンチキュラレンズ4aのX軸方向(幅方向)の輝度分布を求め、求めた輝度分布の輝度ピークから位置検出マークM1に最も近いシリンドリカルレンズ4a1の谷部b1の位置(第1の輝度変化位置)を求め、求めた谷部b1の位置と位置検出用マークM1とのX軸方向の第1ずれ量a1を求め、さらに、撮像した画像G2からレンチキュラレンズ4aのX軸方向の輝度分布を求め、求めた輝度分布の輝度ピークから位置検出マークM2に最も近いシリンドリカルレンズ4a1の谷部b1の位置(第2の輝度変化位置)を求め、求めた谷部b1の位置と位置検出用マークM2とのX軸方向の第2ずれ量a2を求め、求めた各ずれ量a1、a2及び各位置検出用マークM1、M2に基づいて表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置を求めることから、簡略な計算処理により位置合わせに用いる情報を得ることが可能になるので、制御部18の負荷を軽減し、処理時間を短縮することができる。加えて、求めたずれ量a1、a2に基づいて第1直線L1を求め、さらに、2つの位置検出用マークM1、M2から表示パネル2の中心cを求め、2つの位置検出用マークM1、M2を通る第2直線L2を求め、求めた第1直線L1と求めた中心cとの離間距離dを算出し、求めた第1直線L1と求めた第2直線L2との角度θ1を算出することによって、より簡略な計算処理により位置合わせに用いる情報を得ることができる。
なお、図10に示すような輝度波形(輝度分布)が得られ、頂点部b2の輝度ピークがなまる場合がある。これは、頂点部b2の輝度ピークが谷部b1の輝度ピークに比べて位置ずれに応じて変化しやすいためである。したがって、正確な輝度ピークを検出するためには、谷部b1を用いることが好ましい。この谷部b1を用いることによって、頂点部b2を用いた場合に比べ、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの平面方向の相対位置をより高い精度で得ることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について図11乃至図14を参照して説明する。
本発明の第2の実施の形態は第1の実施の形態の変形例である。したがって、特に、第1の実施の形態と異なる部分、すなわちレンズ板4の変形例について説明する。なお、第2の実施の形態においては、第1の実施の形態で説明した部分と同じ部分の説明を省略する。
図11及び図12に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るレンズ板4は、レンチキュラレンズ4aに一対の平面部4b1、4b2を有している。これらの平面部4b1、4b2は、各シリンドリカルレンズ4a1のうち一つのシリンドリカルレンズ4a1の稜線方向の両端部が他のシリンドリカルレンズ4a1の稜線方向の両端部に比べて内側に位置することにより形成されている。また、各平面部4b1、4b2は、表示パネル2上の各位置検出用マークM1、M2に対向する位置にそれぞれ設けられている。
このようなレンズ板4を用いた場合には、撮像部15Aの撮像動作により図13に示すような画像G3が得られる。この画像G3は、位置検出用マークM1とレンチキュラレンズ4a(その平面部4b1)とが重なるような画像となる。これにより、位置検出用マークM1とレンチキュラレンズ4aのシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に垂直な方向に隣り合う状態となり、位置検出用マークM1とシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に離間している場合に比べ(図6参照)、位置検出用マークM1と谷部b1(あるいは頂点部b2)とのずれ量a1を精度良く得ることができる。なお、撮像部15Bの撮像動作によっても同じような画像が得られる。
ここで、レンチキュラレンズ4aは、図14に示すように、例えば、金型51を用いて透光性を有する板材52から形成される。金型51は、回転軸53を中心として回転可能に設けられており、一方向に移動する板材52に対し所定圧力で当接して形状転写を行う。この金型51には、シリンドリカルレンズ4a1を形成するための円筒形の屈曲面を有する凹部51aと、他に比べ稜線方向の長さが短いシリンドリカルレンズ4a1及び一対の平面部4b1、4b2を形成するための凹凸部51bとが形成されている。この凹凸部51bでは、その両端が平坦面を有する凸部となり、その中央が円筒形の屈曲面を有する凹部となっている。
板材52は、回転する金型51により押圧されつつ一方向に移動する。これにより、板材52の表面には、金型51の凹部51aの形状が転写され、シリンドリカルレンズ4a1が順次形成される。また、凹凸部51bの形状(屈曲形状及び平坦形状)も転写され、他に比べ稜線方向の長さが短いシリンドリカルレンズ4a1と一対の平面部4b1、4b2とが形成される。その後、金型形状転写後の板材52が所定の長さで切断され、レンチキュラレンズ4aが完成する(図11及び図12参照)。このレンチキュラレンズ4aが基板やシート等の部材上に設けられて、レンズ板4が製造される。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、各シリンドリカルレンズ4a1のうち一つのシリンドリカルレンズ4a1の稜線方向の両端部が他のシリンドリカルレンズ4a1の稜線方向の両端部に比べて内側に位置することにより形成された一対の平面部4b1、4b2を有するレンズ板4を用いることによって、位置検出用マークM1、M2とレンチキュラレンズ4a(その平面部4b1、4b2)とが重なり、位置検出用マークM1、M2とレンチキュラレンズ4aのシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に垂直な方向に隣り合うことになるので、位置検出用マークM1とシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に離間している場合に比べ(図6参照)、位置検出用マークM1、M2と谷部b1とのずれ量a1、a2を精度良く得ることが可能になる。これにより、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの位置合わせの精度を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について図15及び図16を参照して説明する。
本発明の第3の実施の形態は第1の実施の形態の変形例である。したがって、特に、第1の実施の形態と異なる部分、すなわちレンズ板4の変形例について説明する。なお、第3の実施の形態においては、第1の実施の形態で説明した部分と同じ部分の説明を省略する。
図15に示すように、本発明の第3の実施の形態に係るレンズ板4は、レンチキュラレンズ4aに一列のシリンドリカルレンズ4a1が存在しない2つの平面部4c1、4c2を有している。これらの平面部4c1、4c2は、各シリンドリカルレンズ4a1のうち隣接する二つのシリンドリカルレンズ4a1が互いに離間することによりそれぞれ形成されている。また、各平面部4c1、4c2は、表示パネル2上の各位置検出用マークM1、M2に対向する位置にそれぞれ設けられており、加えて、レンズ板4における画像表示用の光が入射する表示領域H1外にそれぞれ設けられている。なお、表示パネル2には位置検出用マークM1、M2が合計4個設けられており、それらの位置検出用マークM1、M2に対応させて撮像部15A、15Bも合計4個設けられている。
ここで、レンチキュラレンズ4aは、例えば、金型51を用いて透光性を有する板材52から形成される(図14参照)。金型51は基本的に第2の実施の形態と同様の構成であるが、凹凸部51bに換えて、一列のシリンドリカルレンズ4a1がない平面部4c1、4c2を形成するための凸部が形成されている。凸部の押圧面は平坦面になっている。この凸部は平面部4c1、4c2のピッチに応じて複数個設けられる。
板材52は、第2の実施の形態と同様に、回転する金型51により押圧されつつ一方向に移動する。これにより、板材52の表面には、金型51の凹部51aの形状が転写され、シリンドリカルレンズ4a1が順次形成される。また、凸部の形状(平坦形状)も転写され、一列のシリンドリカルレンズ4a1がない平面部4c1、4c2が形成される。その後、金型形状転写後の板材52が所定の長さで切断され、レンチキュラレンズ4aが完成する(図15参照)。このレンチキュラレンズ4aが基板やシート等の部材上に設けられて、レンズ板4が製造される。
図16に示すように、撮像領域R1の画像では、平面部4c1とシリンドリカルレンズ4a1との境界(谷部b1の両側のどちらか一方)がずれ量計算に用いられ、同様に、撮像領域R2の画像でも、撮像領域R1の画像で用いられた境界がずれ量計算に用いられる。例えば、図16では、谷部b1の右側に位置する境界が用いられる。したがって、どちらの画像からも同じ列の谷部b1の境界からのずれ量a1、a2が算出されることになる。このように平面部4c1を設けることにより、同じ列の谷部b1を確実に検出し、同じ境界を用いることが可能になるので、同じ列ではない異なる谷部b1を用いることを防止することが可能になる。これにより、位置検出用マークM1、M2と谷部b1とのずれ量a1、a2を精度良く得ることができ、その結果、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの位置合わせの精度を向上させることができる。
なお、前述の第1及び第2の実施の形態では、ずれ量計算に用いる2つの画像において同じ列の谷部b1を用いることが前提になっており、表示パネル2及びレンズ板4は所定位置に設置されるため、通常、同じ列の谷部b1を用いることが可能である。ところが、何らかの要因により、表示パネル2とレンズ板4との相対位置が大きくθ方向に回転してずれる場合がある。この表示パネル2とレンズ板4との相対位置が大きくθ方向に回転してずれた場合でも、第3の実施の形態に係るレンズ板4を用いることによって、同じ列の谷部b1を確実に用いることが可能になる。
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、各シリンドリカルレンズ4a1のうち隣接する二つのシリンドリカルレンズ4a1が互いに離間することにより形成され、画像表示用の光が入射する表示領域外に設けられた平面部4c1、4c2を有するレンズ板4を用いることによって、第2の実施の形態と同じように、位置検出用マークM1、M2とレンチキュラレンズ4a(その平面部4c1、4c2)とが重なり、位置検出用マークM1、M2とレンチキュラレンズ4aのシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に垂直な方向に隣り合うことになるので、位置検出用マークM1とシリンドリカルレンズ4a1とが谷部b1の延伸方向に離間している場合に比べ(図6参照)、位置検出用マークM1、M2と谷部b1とのずれ量a1、a2を精度良く得ることが可能になる。これにより、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの位置合わせの精度を向上させることができる。加えて、同じ列の谷部b1を確実に検出することが可能になるので、同じ列ではない異なる谷部b1を用いることを防止することが可能になり、位置検出用マークM1、M2と谷部b1とのずれ量a1、a2を精度良く得ることができる。その結果、表示パネル2とレンチキュラレンズ4aとの位置合わせの精度を向上させることができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は、前述の実施の形態に限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、前述の実施の形態においては、表示パネル2として液晶表示パネルを(LCD)用いているが、これに限るものではなく、プラズマ表示パネル(PDP)、電界放出表示パネル(FED)及び電子放出表示パネル(SED)等を用いるようにしてもよい。
また、前述の実施の形態においては、図4に示すような十字形状の位置検出用マークM1、M2を用いているが、これに限るものではなく、例えば四角形状やひし形状でもよく、その形状は限定されない。加えて、2つの位置検出用マークM1、M2を用いているが、これに限るものではなく、その数は限定されない。
さらに、前述の実施の形態においては、複数の撮像部15A、15Bを用いているが、これに限るものではなく、例えば、Y軸方向に往復移動可能に1つの撮像部を設け、その撮像部だけを用いるようにしてもよく、その数は限定されない。
最後に、前述の実施の形態においては、各種の数値を挙げているが、それらの数値は例示であり、限定されるものではない。
本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の製造装置の概略構成を示す模式図である。 図2に示す製造装置が行う位置合わせを説明するための説明図である。 図2に示す製造装置が行う撮像を説明するための説明図である。 図2に示す製造装置が行う貼り合わせ処理の流れを示すフローチャートである。 第1撮像部による撮像画像の一例を示す平面図である。 第2撮像部による撮像画像の一例を示す平面図である。 レンチキュラレンズの谷部又は頂点部の検出を説明するための説明図である。 第1直線、第2直線、離間距離及び角度の算出を説明するための説明図である。 レンチキュラレンズの谷部の検出を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の製造装置が行う撮像を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るレンズ板の変形例の概略構成を示す斜視図である。 第1撮像部による撮像画像の一例を示す平面図である。 図11及び図12に示すレンズ板の製造方法を説明するための説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る表示装置の製造装置が行う撮像を説明するための説明図である。 第1直線、第2直線、離間距離及び角度の算出を説明するための説明図である。
符号の説明
1…三次元画像表示装置(表示装置)、2…表示パネル、4…レンズ板、4a…レンチキュラレンズ、4a1…シリンドリカルレンズ、11…三次元画像表示装置の製造装置、14…移動機構(ステージ移動機構)、15A,15B…撮像部、M1,M2…位置検出用マーク、G1,G2…画像、a1,a2…ずれ量、b1,b2…切替部(谷部、頂点部)、4b1,4b2,4c1,4c2…平面部

Claims (2)

  1. 表示領域の周縁領域に前記表示領域を挟むように第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを有する表示パネルと、複数のシリンドリカルレンズが前記シリンドリカルレンズの稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板とを、前記シリンドリカルレンズの稜線方向と前記第1の位置検出用マーク及び前記第2の位置検出用マークを通る直線とを平行にして貼り合わせる三次元画像表示装置の製造装置において、
    前記表示パネルに対して前記レンズ板を介して撮像を行って、前記第1の位置検出用マーク及び前記レンチキュラレンズの端部を含む第1画像と、前記第2の位置検出用マーク及び前記レンチキュラレンズの端部を含む第2画像とを取得する撮像部と、
    取得した前記第1画像から前記レンチキュラレンズの前記幅方向の輝度分布を求め、求めた前記輝度分布から前記第1の位置検出マークに最も近い前記シリンドリカルレンズの第1の輝度変化位置を求め、求めた前記第1の輝度変化位置と前記第1の位置検出用マークとの前記幅方向の第1ずれ量を求める手段と、
    取得した前記第2画像から前記レンチキュラレンズの前記幅方向の輝度分布を求め、求めた前記輝度分布から、前記第1の輝度変化位置を通る直線上であって前記第2の位置検出マークに最も近い前記シリンドリカルレンズの第2の輝度変化位置を求め、求めた第2の輝度変化位置と前記第2の位置検出用マークとの前記幅方向の第2ずれ量を求める手段と、
    求めた前記第1ずれ量及び前記第2ずれ量と、前記第1の位置検出用マーク及び前記第2の位置検出用マークを通る直線とに基づいて前記レンチキュラレンズと前記表示パネルとの相対位置を求める手段と、
    求めた前記相対位置に基づいて前記表示パネルと前記レンズ板とを相対移動させ、前記表示パネルと前記レンチキュラレンズとの位置合わせを行う移動機構と、
    を備え
    前記第1ずれ量を求める手段は、前記第1輝度変化位置として、前記レンチキュラレンズの谷部を求め、
    前記第2ずれ量を求める手段は、前記第2輝度変化位置として、前記レンチキュラレンズの谷部を求めることを特徴とする三次元画像表示装置の製造装置。
  2. 表示領域の周縁領域に前記表示領域を挟むように第1の位置検出用マーク及び第2の位置検出用マークを有する表示パネルと、複数のシリンドリカルレンズが前記シリンドリカルレンズの稜線方向に直交する幅方向に連続して並ぶレンチキュラレンズを有するレンズ板とを、前記シリンドリカルレンズの稜線方向と前記第1の位置検出用マーク及び前記第2の位置検出用マークを通る直線とを平行にして貼り合わせる三次元画像表示装置の製造方法において、
    前記表示パネルに対して前記レンズ板を介して撮像を行って、前記第1の位置検出用マーク及び前記レンチキュラレンズの端部を含む第1画像と、前記第2の位置検出用マーク及び前記レンチキュラレンズの端部を含む第2画像とを取得する工程と、
    取得した前記第1画像から前記レンチキュラレンズの前記幅方向の輝度分布を求め、求めた前記輝度分布から前記第1の位置検出マークに最も近い前記シリンドリカルレンズの第1の輝度変化位置を求め、求めた前記第1の輝度変化位置と前記第1の位置検出用マークとの前記幅方向の第1ずれ量を求める工程と、
    取得した前記第2画像から前記レンチキュラレンズの前記幅方向の輝度分布を求め、求めた前記輝度分布から、前記第1の輝度変化位置を通る直線上であって前記第2の位置検出マークに最も近い前記シリンドリカルレンズの第2の輝度変化位置を求め、求めた第2の輝度変化位置と前記第2の位置検出用マークとの前記幅方向の第2ずれ量を求める工程と、
    求めた前記第1ずれ量及び前記第2ずれ量と、前記第1の位置検出用マーク及び前記第2の位置検出用マークを通る直線とに基づいて前記レンチキュラレンズと前記表示パネルとの相対位置を求める工程と、
    求めた前記相対位置に基づいて前記表示パネルと前記レンズ板とを相対移動させ、前記表示パネルと前記レンチキュラレンズとの位置合わせを行う工程と、
    を有し、
    前記第1ずれ量を求める工程では、前記第1輝度変化位置として、前記レンチキュラレンズの谷部を求め、
    前記第2ずれ量を求める工程では、前記第2輝度変化位置として、前記レンチキュラレンズの谷部を求めることを特徴とする三次元画像表示装置の製造方法。
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