請求項1に記載の発明は、本体内に上下に区画形成され室内温度帯が異なる上部室と下部室と、前記上部室と前記下部室とを上下に区画する断熱仕切り壁と、前記上部室の奥面に備え前記上部室と前記下部室に亘って冷却室を区画形成する奥面仕切り壁と、前記冷却室の冷却器によって前記上部室および前記下部室を冷却する冷蔵庫であって、前記断熱仕切り壁は前記冷蔵庫本体の充填発泡とともに一体発泡された前部仕切り壁に、断熱部材を内装する後部仕切り壁を固定して形成され、前記後部仕切り壁は、工具なしで前記前部仕切り壁に着脱可能に構成されるものとし、前記後部仕切り壁は上部仕切り枠と下部仕切り枠とで外郭を構成する枠体内部にヒータ部材を備え、前記ヒータ部材は前記断熱部材と前記上部仕切り枠との間に上下に重ねて設置されるものとし、前記上部仕切り枠と前記ヒータ部材とを庫内に残して前記下部仕切り枠と前記断熱部材とを着脱可能に構成されたものである。
これによって、後部仕切り壁の着脱を工具なしで行うことができるので、容易に後部仕切り壁を取外して清掃することができる。また、後部仕切り壁の収納室内側に面した部分を庫外へ取外すことができるので、清掃性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明にさらに、前記前部仕切り壁と前記後部仕切り壁とは固定手段により着脱自在に固定されるようにしたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明にさらに、上部室を冷蔵ゾーンの温度帯室、下部室を冷凍ゾーンの温度帯室にし、少なくとも下部室は引出しドアで構成されたものである。
これによって、後部仕切り壁は冷凍ゾーン室の天面を構成するので、冷凍ゾーン内に収納された食品と後部仕切り壁との接触によって、後部仕切り壁が着霜した場合に、後部仕切り壁を取外して霜を取り除くことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明にさらに、上部室は引出し式の野菜室であり、前記上部室内部にミストを噴霧させる霧化装置を備えたものである。
これによって、野菜室容器の外部に洩れたミストによる後部仕切り壁の汚れを、後部仕切り壁を取外して拭取ることができ、清掃性を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明にさらに、上部室を冷凍ゾーンの温度帯室、下部室を冷蔵ゾーンの温度帯室にし、前記下部室は内部にミストを噴霧させる霧化装置を備え、前面に引出しドアを構成したものであり、噴霧されたミストが野菜室の天面となる後部仕切り壁に付着した場合に、仕切り壁を工具なしで取外して汚れの清掃性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例または先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の縦断面図である。図2aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜室近傍の正面図である。図2bは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜室近傍の別形態の正面図である。図3aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の野菜室近傍の断面図であり、図3bは、本発明の実施の形態1における野菜室の側面図であり、図3cは、図3bのA部拡大図である。
また、図4は、図2aのA−A部の静電霧化装置近傍の詳細断面図である。図5aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第2仕切り壁の斜視図であり、図5bは、図5の第2仕切り壁の斜視図である。図6aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫のリベット部材の斜視図であり、図6bは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫のリベット部材の平面図である。図7aは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第2仕切り壁のリベット部材による固定前の斜視図であり、図7bは、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の第2仕切り壁のリベット部材による固定時の斜視図であり、図7cは、図5bのB−B断面図である。図8は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の要部断面図である。図9は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の奥面仕切り壁の斜視図である。図10は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の要部断面図である。図11は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の仕切り壁の分解斜視図である。
図において、冷蔵庫100の断熱箱体101は主に鋼板を用いた外箱102とABSなどの樹脂で成型された内箱103で構成され、その内部には例えば硬質発泡ウレタンなどの発泡断熱材が充填されている。これにより、貯蔵室を断熱するのと同時に、複数の貯蔵室に区分されている。冷蔵庫100の最上部には第一の貯蔵室としての冷蔵室104、その冷蔵室104の下部に第四の貯蔵室としての切換室105と第五の貯蔵室としての製氷室106が横並びに設けられ、その切換室105と製氷室106の下部に第二の貯蔵室としての野菜室107、そして最下部に第三の貯蔵室としての冷凍室108が構成されている。
冷蔵室104は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に通常1℃〜5℃とし、野菜室107は冷蔵室104と同等もしくは若干高い温度設定の2℃〜7℃としている。冷凍室108は冷凍温度帯に設定されており、冷凍保存のために通常−22℃〜−15℃で設定されているが、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。切換室105は、1℃〜5℃で設定される冷蔵、2℃〜7℃で設定される野菜、通常−22℃〜−15℃で設定される冷凍の温度帯以外に、冷蔵温度帯から冷凍温度帯の間で予め設定された温度帯に切り換えることができる。切換室105は製氷室106に並設された独立扉を備えた貯蔵室であり、引出し式の扉を備えることが多い。なお、本実施の形態では切換室105を冷蔵,冷凍の温度帯までを含めた貯蔵室としているが、冷蔵は冷蔵室104,野菜室107、冷凍は冷凍室108に委ねて、冷蔵と冷凍の中間の上記温度帯のみの切り換えに特化した貯蔵室としても構わない。また、特定の温度帯に固定された貯蔵室でもかまわない。製氷室106は、冷蔵室104内の貯水タンク(図示せず)から送られた水で室内上部に設けられた自動製氷機(図示せず)で氷を作り、室内下部に配置した貯氷容器(図示せず)に貯蔵する。
断熱箱体101の天面部は冷蔵庫の背面方向に向かって階段状に凹みを設けた形状であり、この階段状の凹部に機械室を形成して圧縮機109、水分除去を行うドライヤ(図示せず)等の冷凍サイクルの高圧側構成部品が収容されている。すなわち、圧縮機109を配設する機械室は、冷蔵室104内の最上部の後方領域に食い込んで形成されることになる。手が届きにくくデッドスペースとなっていた断熱箱体101の最上部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機109を配置することにより、従来の冷蔵庫で、使用者が使いやすい断熱箱体101の最下部にあった機械室のスペースを貯蔵室容量として有効に転化することができ、収納性や使い勝手を大きく改善することができる。なお、本実施の形態における、以下に述べる発明の要部に関する事項は、従来一般的であった断熱箱体101の最下部の貯蔵室後方領域に機械室を設けて圧縮機109を配置するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。
野菜室107と冷凍室108の背面には冷気を生成する冷却室110が設けられ、その間には、断熱性を有する各室への冷気の搬送風路と、各室と断熱区画するための断熱材で構成された奥面仕切り壁200が備えられている。冷却室110内には、冷却器112が配設されており、冷却器112の上部空間には強制対流方式により冷却器112で生成した冷気を冷蔵室104、切換室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に送風する冷却ファン113が配置され、冷却器112の下部空間には冷却時に冷却器112やその周辺に付着する霜や氷を除霜するためのガラス管製のラジアントヒータ114が設けられ、さらにその下部には除霜時に生じる除霜水を受けるためのドレンパン115、その最深部から庫外に貫通したドレンチューブ116が構成され、その下流側の庫外に蒸発皿117が構成されている。
野菜室107には、野菜室107の引出し扉118に取り付けられたフレームに載置された下段収納容器119と、下段収納容器119に載置された上段収納容器120が配置されている。
下段収納容器119は、仕切り体167より扉118側の飲料収納部166にペットボトルや缶、ビンなどを収納する飲料収納部166と飲料と食品収納の空間を仕切るための飲料仕切り板167が構成されている。
引出し扉118が閉ざされた状態で主に上段収納容器120を略密閉するための蓋体122が野菜室上部の第一の仕切り壁123及び内箱103に保持されている。引出し扉118が閉ざされた状態で蓋体122と上段収納容器120の上面の左右辺、奥辺が密接し、上面の前辺は略密接している。さらに、上段収納容器120の背面の左右下辺と下段収納容器119の境界部は、上段収納容器120が稼働する上で接触しない範囲で食品収納部の湿気が逃げないよう隙を詰めている。
具体的には図3b,図3cに示すように、蓋体122の野菜室用吐出口124と対向する部分は野菜室用吐出口124から流入した冷気が前方へ向かいやすいように傾斜部122aを有しており、野菜室用吐出口124から流入する冷気の流れに対して鈍角で接することで、より前方かつ上方部分へと冷気の流れを誘導する形状とすることが好ましい。
また、扉が閉じる場合に、蓋体122の背面側の背面蓋係合部122bと、背面蓋係合部122bと係合する上段収納容器120と上段収納容器係合部120aとは互いに傾斜しており、扉が完全に閉まる際に初めて背面蓋係合部122bと上段収納容器係合部120aとが係合する形状としている。
さらに、蓋体122の野菜室用吐出口124側の端部には下方へ延出したフランジ部122cが設けられている。
また、上段収納容器120は、その底面側の一部が下段収納容器119内に配置されており、この下段収納容器119内に配置されている上段収納容器120に複数の空気流通穴71が設けられている。
また、上段収納容器120の底面は、凹凸形状で形成された波型形状としている。
蓋体122と第一の仕切り壁123の間には、奥面仕切り壁200に構成された野菜室用吐出口124から吐出された冷気の風路が設けられている。また、下段収納容器119と第二の仕切り壁125との間にも空間が設けられ冷気風路を構成している。野菜室107の背面側に位置する奥面仕切り壁200の下部には、野菜室107内を冷却し熱交換された冷気が冷却器112に戻るための野菜室用吸込口126が設けられている。
なお、従来一般的であった扉に取り付けられたフレームと内箱に設けられたレールにより開閉するタイプの冷蔵庫に適用しても構わない。また、蓋体122、野菜室吐出口、吸い込み口、風路構成については、収納容器の形態によりそれらは最適化される。
奥面仕切り壁200は、主にABSなどの樹脂を用いた第1奥面仕切り壁表面151と発泡スチロールなどを用い、各室へ冷気を循環するための風路と、冷却室110と野菜室107の間を隔離、断熱性を確保する断熱材152で構成されている。ここで、奥面仕切り壁200の貯蔵室内側の壁面の一部に他の箇所より低温になるように凹部200aを設け、その箇所に霧化装置である静電霧化装置131が設置されている。
霧化装置である静電霧化装置131は主に霧化部139、電圧印加部133、外郭ケース137で構成され、外郭ケース137の一部には、噴霧口132と湿度供給口138が構成されている。霧化部139は、霧化先端部である霧化電極135が設置され、霧化電極135はアルミニウムやステンレスなどの良熱伝導部材からなる電極冷却部材である円柱状の金属ピン134の一端でほぼ中心に固定されて接続している。
さらに、金属ピン134の中心軸上に霧化電極135を取り付けることより金属ピン134を取り付け時、回転させても対向電極136と霧化電極135の距離が一定に保つことができ、安定した放電距離を確保できる。
また、金属ピン134は外郭ケース137に固定され、金属ピン134自体は外郭ケース137から突起して構成されている。また、霧化電極135に対向している位置で貯蔵室側にドーナツ円盤状の対向電極136が、霧化電極135の先端と一定距離を保つように取付けられ、その延長上に噴霧口132が構成されている。
次に、野菜室107と冷凍室108とを上下に仕切る第二の仕切り壁125について説明する。第二の仕切り壁125は、前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bとの2部品で構成されており、前部仕切り壁125a内部は、内箱103内部に充填された硬質発泡ウレタンなどの発泡断熱材が充填されており、取り外すことはできず固定されている。
後部仕切り壁125bは、発泡スチロールなど合成樹脂の断熱部材170を内部に備え、樹脂製の上部仕切り枠171と下部仕切り枠172とで外郭を形成している。
また、前部仕切り壁125aの後縁部に第1段差部173を形成し、後部仕切り壁125bの前縁部に第2段差部174を形成している。そして第二の仕切り壁125は第1段差部173の上に第2段差部174を嵌め合わせ、後部仕切り壁125bが着脱自在に固定されている。
着脱自在に固定する構造は、後部仕切り壁125bの上部仕切り枠171に第2段差部174および前部仕切り壁125aの第1段差部173に連通して、前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bとを固定するリベット部材175(固定手段ともいう)を備えている。
リベット部材175自体は、一方側は円筒状の基部175bの上部に利用者が手で操作できる凸部175a(操作部)と、基部175bの下面には爪部175c(回転防止手段)が一体成形され、さらに基部175bから爪部175cに向かって緩やかに傾斜した傾斜部175fを形成している。またリベット部材175の一方側と他方側は軸部175dで連結され、他方側には矩形状の係止部175e(抜け防止手段)を有した樹脂製部品で構成されている。係止部175eの一部には傾斜部175gを備えている。
またリベット部材175が装着される前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bの構造について説明する。後部仕切り壁125bの上部仕切り枠171には凹部171aを複数個形成し、凹部171a内に係止部175eよりも大きい矩形状の開口部171bを備え、開口部171bの周囲に、爪部175cと上下係止関係となってリベット部材175の回転防止をする突起部171cを凹部171aに一体成形している。
前部仕切り壁125aの第1段差部173にも矩形状の孔部176を備え、孔部176内部の空間には係止部175eとの係合によって前部仕切り壁125aに後部仕切り壁125bを固定する抜け防止手段となる傾斜壁177が前部仕切り壁125aに一体成形されている。
前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bとは、上記のような複数のリベット部材175によって複数箇所で固定されている。
また後部仕切り壁125bの後方の固定は、第1奥面仕切り壁111(上部奥面仕切り壁ともいう)の所定箇所に形成した位置決め部に突き合わせているのみである。
奥面仕切り壁200の構成について説明する。奥面仕切り壁200は野菜室107と冷凍室108の奥面に亘って配置され、奥面仕切り壁200の上端部は第一の仕切り壁123よりも下方に取付けられる構成となっている。また奥面仕切り壁200は上下2つの奥面仕切り壁によって構成され、上側は野菜室107の奥面に備えた第1奥面仕切り壁111と、下側は冷凍室108の奥面に備えた第2奥面仕切り壁180(下部奥面仕切り壁ともいう)となるように上下分割できる2つの奥面仕切り壁で構成されている。
また第2奥面仕切り壁180は、後部仕切り壁125bの奥面仕切り壁200に対する受面よりも下方で、第1奥面仕切り壁111に接続されている。
第1奥面仕切り壁111の構成について説明する。第1奥面仕切り壁111は、主にABSなどの樹脂を用いた第1奥面仕切り壁表面部材151と発泡スチロールなどを用い、各室へ冷気を循環するための風路と、冷却室110と野菜室107の間を隔離、断熱性を確保する第1断熱材152で構成されている。
また第2奥面仕切り壁180は、主にABSなどの樹脂を用いた第2奥面仕切り壁表面部材181と発泡スチロールなどを用い、冷凍室108へ冷気を循環するための風路と、各室へ冷気を循環するための風路と、冷却室110と冷凍室108の間を隔離、断熱性を確保する第2断熱材182で構成されている。
また第1断熱材152と第2断熱材182との後方には冷気を各室に案内するエアガイドとなる樹脂製の奥面仕切り壁裏面部材183を備え、第1奥面仕切り壁表面部材151と第2奥面仕切り壁表面部材181とは内部に第1断熱材152および第2断熱材182を固定しながら奥面仕切り壁裏面部材183と爪部材等による係止関係で固定される。また第1奥面仕切り壁表面部材151は奥面仕切り壁裏面部材183とともに内箱103にビス固定されている。
次に、第2奥面仕切り壁表面部材181の固定構造について説明する。第2奥面仕切り壁表面部材181の両側部および上下縁部には爪部181aを備え、両側部と下部に形成した爪部181aと奥面仕切り壁裏面部材183の爪引っ掛け部183aとが係止構造となって固定され、上部に形成した爪部181aが第1奥面仕切り壁表面部材151の下部内部に挿入されて係止構造となっており、ビスを使用しないで固定されている。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
まず、冷凍サイクルの動作について説明する。庫内の設定された温度に応じて制御手段からの信号により冷凍サイクルが動作して冷却運転が行われる。圧縮機109の動作により吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器(図示せず)である程度凝縮液化し、さらに冷蔵庫本体の側面や背面、また冷蔵庫本体の前面間口に配設された冷媒配管(図示せず)などを経由し冷蔵庫本体の結露を防止しながら凝縮液化し、キャピラリ(図示せず)に至る。その後、キャピラリでは圧縮機109への吸入管(図示せず)と熱交換しながら減圧されて低温低圧の液冷媒となって冷却器112に至る。ここで、低温低圧の液冷媒は、冷却ファン113の動作により各貯蔵室内の空気と熱交換され、冷却器112内の冷媒は蒸発気化する。この時、冷却室110で各貯蔵室を冷却するための冷気を生成する。低温冷気は冷却ファン113から冷蔵室104、切替室105、製氷室106、野菜室107、冷凍室108に冷気を風路やダンパを用いて分流させ、それぞれの目的温度帯に冷却する。特に、野菜室107は、冷蔵室104を冷却した後、その空気を冷却器112に循環させるための冷蔵室戻り風路の途中に構成された野菜室用吐出口124から野菜室107に吐出し、上段収納容器120や下段収納容器119の外周に流し間接的に冷却し、その後、野菜室用吸込口126から再び冷却器112に戻る循環風路になっている。また、野菜室107の温度制御については、冷気の配分や仕切り壁に備えられた仕切り壁ヒータ154などのON/OFF運転で行っており、これらの制御により2℃から7℃になるように調整されている。なお、一般的には庫内温度検知手段をもたないものが多い。
野菜室107の奥面に設置されている奥面仕切り壁200には、凹部が構成され、この箇所に静電霧化装置131が取り付けられている。ここで、霧化部139である金属ピン134の後方は最深凹部200bがあり、断熱材の厚みは例えば2mm〜10mm程度で構成され、他の箇所より低温状態になる。本実施の形態の冷蔵庫においては、この程度の厚みが金属ピンと調整手段との間に位置する熱緩和部材としての適切なものとなる。これにより、奥面仕切り壁200は凹部200aが構成され、この箇所の最背面の最深凹部200bに金属ピン134の凸部134aが突出した形状の静電霧化装置131が嵌めこまれて、取り付けられている。
金属ピン134背面の冷凍室吐出風路141には、冷凍サイクルの運転により冷却器112で冷気が生成され、冷却ファン113により−15〜−25℃程度の冷気が吐出、風路表面から熱伝導で金属ピン134が0〜−10℃程度に冷却される。このとき、金属ピン134は、良熱伝導部材であるため、冷熱を非常に伝えやすく、金属ピン134に固定された霧化電極135も金属ピン134を介して0〜−10℃程度に冷却される。
ここで、野菜室は2℃から7℃で、かつ野菜などからの蒸散により比較的高湿状態を保持するので、霧化先端部である霧化電極135は露点以下となり、先端を含め、霧化電極135には水が生成し、水滴が付着する。
このとき、下段収納容器119に収納されている比較的水分の多い食品、例えば白菜やほうれん草、レタスなどからの蒸散により発生した水蒸気は、上部収納容器120の下部と下部収納容器の上部の隙間より奥面仕切り壁部200に流出する。ここで、その上下方向に左右方向に連続して上部リブ161、および下部リブ162が構成されているため流出した水蒸気が逃げにくくなっており、これにより静電霧化装置131近傍は、比較的高湿に保たれる。
また、野菜室用吐出口124から冷気が野菜室107内へ流入している場合には、主に蓋体122と第一の仕切り壁123との間の空間を通り、上段収納容器120の扉側である手前部分から下段収納容器119の手前部分の収納飲料収納部166に入る。
また、野菜室用吐出口124から冷気が野菜室107内へ流入する冷気の一部は、上段収納容器120の底面と下段収納容器119の背面上端との間隙から下段収納容器119内に入り、内部の収納食品を冷却することになるが、この流れは一部であって、内部の収納食品の冷却は、主に蓋体122の上部側の空間である蓋体122と第一の仕切り壁123を通り、上段収納容器120の扉側である手前部分から下段収納容器119の手前部分に入る部分から行われる。
また、蓋体122の野菜室用吐出口124と対向する部分は野菜室用吐出口124から流入した冷気が前方へ向かいやすいように傾斜部122aを有しており、野菜室用吐出口124から流入する冷気の流れに対して鈍角で接することで、より前方かつ上方部分へと冷気の流れを誘導する形状としているので、野菜室用吐出口124から流入した冷気は、より蓋体122と第一の仕切り壁123との間を通りやすくなり、上段収納容器120の扉側である手前部分から下段収納容器119の手前部分の収納飲料収納部166に多量に入る。
このように、野菜室用吐出口124から収納容器への冷気の導入経路は、主に下段収納容器119の手前部分の収納飲料収納部166から冷たく乾燥した冷気が入るので、それらの冷たく乾燥した冷気で下段収納容器119の手前部分に収納された例えばペットボトル等の飲料を冷却し、その後下段収納容器119を経て、比較的湿度が高くなった冷気が上段収納容器120および静電霧化装置131付近へと流れ込むこととなる。よって、野菜室の手前側すなわち扉側よりも背面側の湿度を相対的高くすることができるので、背面側に配置された静電霧化装置131周辺は高湿度の雰囲気となり、静電霧化装置131で空気中の水分が結露しやすい環境にすることができる。
また、扉が閉じている場合に、蓋体122の背面側の背面蓋係合部122bと、背面蓋係合部122bと係合する上段収納容器120と上段収納容器係合部120aとは互いに傾斜しているので、扉を閉じる際に発生する衝突音が扉を完全に閉めた時にのみ発生する。この背面蓋係合部122bと上段収納容器係合部120aとが傾斜していない場合には、扉が完全に閉まる前から衝突し始める為、係合部の磨耗等の劣化や、衝突音によって使用者に不安感を抱かせる懸念がある。それに対して、本実施の形態では、係合部に傾斜を持たせることで、扉が完全に閉まる際に初めて背面蓋係合部122bと上段収納容器係合部120aとが係合するので、扉を閉めている段階での衝突音が発生せず使用者に不安感を抱かせる事がなく、スムーズに扉を閉めることができる。
また、蓋体122の野菜室用吐出口124側の端部には下方へ延出したフランジ部122cが設けられていることで、野菜室用吐出口124から流入する低温で乾燥した冷気が直接上段収納容器120に流入することを防ぎ、上段収納容器120の高湿環境を保持している。
また、野菜室内を流れる冷気の最も下流に位置する野菜室用吸込口126から野菜室外へと流出する。
また、野菜室用吐出口124から冷気が野菜室107内へ流入していない場合には、下段収納容器119内部に収納された食品からは、投入時からの時間経過に伴い水分が蒸散する。この時、蒸散した水分を含んだ空気は、下段収納容器119内に流入した冷気の流れに沿って下段収納容器119の静電霧化装置131が配置されている側の側壁(本実施の形態では下段収納容器119の背面側の側壁)と上段収納容器120の底面とで区画される隙間の中で最も大きい隙間である冷気流出部から収納容器外に流出し、静電霧化装置131の左右方向に連続して設けられた湿度導入手段である上部リブ161によって風向を変えられ静電霧化装置131近傍へと到達する。
このとき、本実施の形態では静電霧化装置131を野菜室107の野菜室用吸込口が配置されている右側に、また、上部リブ161は静電霧化装置131の左側に配置したので、野菜室用吸込口から冷気が引っ張られることで、左側に比べて野菜室用吸込口側の右側が相対的に湿度が高くなるので、静電霧化装置131を野菜室107の野菜室用吸込口に配置することで、より静電霧化装置131周辺を高湿度とすることができ、空気中の水分を結露させやすくすることが可能となる。また、静電霧化装置131の両側に上部リブ161が備えられることが望ましく、これによって、高湿度の冷気が上方へ漏れ出すことを防ぎ、さらに静電霧化装置131周辺を高湿度とすることができる。
このように高湿度の雰囲気中に配置された静電霧化装置131は隣接した別区画の野菜室よりも低温の冷気からの熱伝導によりその内部が周囲温度よりも低く冷却されており、静電霧化装置131内部で空気中の水分が結露することになる。この結露した水を収納容器内部にミスト状に噴霧する。結果、収納食品からの蒸散水は静電霧化装置131により、再び収納食品自体に返されることになる。よって、静電霧化装置131を冷却する冷却手段は静電霧化装置131が備えられている貯蔵室よりも低温度帯の冷気が流れている空間でなければならず、このような冷却手段は風路を用いない場合でも、例えば隣接する低温度帯(例えば冷凍温度帯)の貯蔵室の冷気を用いても良い。
この時、静電霧化装置131によってミストが直接噴霧される下段収納容器119内の空間が高湿度の雰囲気となることは言うまでもないが、下段収納容器119の上部に位置する上段収納容器120内の空間へも静電霧化装置131によって噴霧されたミストが到達し、高湿度の空間となる。
これは、上段収納容器120は、その底面側の一部が下段収納容器119内に配置されており、この下段収納容器119内に配置されている上段収納容器120に複数の空気流通穴71が設けられているので、下段収納容器119に充満したミストのうち、特に粒子径が小さく拡散性に飛んだミストが空気流通穴71より上段収納容器120内の空間へ流入し、さらに上部が蓋体122によって閉塞されている上段収納容器120内の空間内からは湿度が流出しにくい為に高湿度を維持することが可能となる。
また、図3dに示すように上段収納容器120には取っ手部120bが形成されており、この部分が開口部となるが、図3aに示すような野菜室内の冷気の風路の中で、蓋122の上方側から下方へ流れてくる冷気の流れに引っ張られ、この開口部である取っ手部120bからは上段収納容器120内への冷気の流入よりも流出の方が多くなり、実質的には上段収納容器120からの冷気の流出口となる。
よって、上段収納容器65の側面もしくは底面に備えられた複数の空気流通穴71がから高湿度の冷気が流入し、この取っ手部120bから流出する流れとなり、開口部による取っ手部120bを備えた場合でも乾燥した冷気が上段収納容器120へ流入しにくい構造となっていることで高湿度を維持することが可能となる。
さらに、上段収納容器120には蓋体122がされており、比較的低温の冷気の流入を防いでいるとともに、上記のように下段収納容器119から上方へと上がってきた比較的温度の高い高湿度冷気で上段収納容器120内の空間が冷却される為、保鮮性の向上に加え、低温障害の防止を図ることができ、特に低温障害の生じやすい野菜や果物を上段収納容器120内へ保存するとより新鮮な状態で野菜や果物を長持ちさせることが可能となる。
加えて、上段収納容器120の底面部は凹凸形状で形成された波型形状としているので、上段収納容器120内の野菜や果物に対してミスト粒子が上面や側面のみではなく底面からも廻り込んで保湿を行うことができ、より多角的な方向からミスト粒子を野菜や果物の周りに充満させることができ、さらに保鮮性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態ではこの波形状を側面に備えられた空気流通穴71から流入する冷気の流れと略平行となるよう上段収納容器120の左右方向に渡って凹部もしくは凸部が連続するように備えている。これによって、空気流通穴71から流入したミストを含んだ冷気がより底面部へと回り込みやすくなるので、さらに保鮮性を向上させることが可能となる。
このように本実施の形態においては、野菜室内の冷気の流れをコントロールし、上手に使いわけている。まず、低温で乾燥した冷気をPETボトル等の飲料が置かれることが多い手前部分の収納飲料収納部166に多量に入れて、低温冷気を直接触れることになり、冷却スピードを確保しており、次に野菜室の手前側から流入した冷気が背面側へと流れるにつれて湿度が高くなっていくので、扉側よりも背面側の湿度を相対的高くすることで、背面側に配置された静電霧化装置131周辺は高湿度の雰囲気として静電霧化装置131で空気中の水分が結露しやすい環境にすることができる。さらに、貯蔵室内の水分を結露させた水滴を用いて静電霧化装置131によって噴霧されたミストは、粒子径が細かく拡散性の高い微細ミストとなって下段収納容器119を満たし、さらにその中でもさらに粒子径が小さく拡散性の高いミストがより下方に比べて温度が高い上方に位置する上段収納容器120へと流入して保湿を行うようにしている。
このように冷気の流れをコントロールすることによって、スピーディーに冷却したい収納物を手前部分の収納飲料収納部166に収納し、比較的低温障害等が起こりにくい一般的な野菜や果物を下段収納容器119へ、より低温障害が起こりやすい野菜や果物を上段収納容器120へと収納することで、それぞれの収納物に合った冷却を行うことができ、より品質が高く保鮮性を向上させた野菜室を提供することが可能となる。
また、上記のように野菜室用吐出口124から冷気が流入していない場合において、風路上、野菜室用吐出口124より上流に位置するダンパが閉じられていても、一般的には野菜室用吸込口126より下流にはダンパが備えられていない為、少しずつではあるが、収納容器である下段収納容器119内から野菜室用吸込口126の方向へと冷気の流れが発生する。しかし、野菜室用吸込口126より上方に下部リブ162が設けられていることで、蒸散した水分を含んだ空気は直接野菜室用吸込口126へ向かわず、上部リブ161と下部リブ162で区画された空間内に保持される。よって、上部リブ161と下部リブ162で区画された空間内は高湿度の冷気が滞留し、静電霧化装置131近傍へ集まるので、静電霧化装置131により湿気を回収しやすくなる。
これにより、高湿度雰囲気内に備えられた静電霧化装置131の霧化電極135が結露しやすくなるのでミストの発生効率が高くなる。
次に野菜室107と冷凍室108を仕切る第2仕切り壁125の構造について動作、作用を説明する。
第2仕切り壁125の上面空間は野菜室107で、内部は噴霧されるミストによって野菜室107内は高湿に維持された状態となっている。このため、野菜室107内の塵や不純物はミストおよび循環する冷気によって第2仕切り壁125表面に付着しやすく、汚れやすいという課題がある。
このため、下段収納容器119の下面の大半を占める後部仕切り壁125bが工具なしで簡単に取り付け、取り外しできる構成が望まれている。
そして取外し時は、第2仕切り壁125は前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bとがリベット部材175で連結されているため、利用者は凸部175aを摘んで回転させることで、基部175bの爪部175cが突起部171cを乗越えることでリベット部材175の係止状態を解除して回転可能となり、同時にリベット部材175の回転動作によって係止部175eは傾斜壁177との係合状態を解除されて、前部仕切り壁125aと後部仕切り壁125bとの連結状態を解除することができる。
すべてのリベット部材175を利用者が手で操作して上記のように後部仕切り壁125bの固定解除することができるので、工具などを使わずに利用者が取り外すことができ使い勝手がよく、また野菜室107を引出し式の野菜室扉118とともに開放した状態で、野菜室107内部に手を入れて後部仕切り壁125bを前部仕切り壁125aから取り外すことができるので、ミストの噴霧により汚れた表面を清掃することができる。
また、冷凍室108も引出し式の冷凍室扉108aを前面に備え、内部に下部収納容器108b、下部収納容器108bの上部に上部収納容器108cを備えており、冷凍室扉108aを前後方向に開閉動作することで、特に上部収納容器108cに収納された食品が第2仕切り壁125の下面に摺れながら開閉動作される場合があり、このため第2仕切り壁125の下面を形成する下部仕切り枠172が着霜し、着霜したまま下部仕切り枠172に残る場合がある。このような場合でも後部仕切り壁125bを取り外して丸洗いすることで着霜状態をきれいに洗い流すことができる。
後部仕切り壁125bを前部仕切り壁125aに固定する時は、第1奥面仕切り壁111の所定位置に押圧しながら前部仕切り壁125aの第1段差部173上に後部仕切り壁125bの第2段差部174をラップさせ、リベット部材175を上部仕切り枠171の開口部171bに通して、他端側の係止部175eを第2段差部174の孔部176に貫通し、利用者が凸部175aを摘んで回転させることで矩形状の係止部175eの傾斜部175gを傾斜壁177が移動しながらスムーズに係合するので、係止部175eに応力がかかり過ぎず係止部175e面と傾斜壁177とで係合関係を形成することができる。よって前部仕切り壁125aから後部仕切り壁125bが抜けるのを防止し、さらに突起部171cが傾斜部175fを移動して爪部175cを乗り越えて爪部175cと突起部171aとがリベット部材175の回転阻止構造となって係合固定状態となる。
よって後部仕切り壁125bの突起部171cとリベット部材175の爪部175cとによってリベット部材175の回転防止を行い、前部仕切り壁125aの傾斜壁177とリベット部材175の係止部175eとによって、後部仕切り壁125bの抜けを防止し、前部仕切り壁125aに後部仕切り壁125bを押えつけて密着固定することができ、強度を高めることができる。
上記のように、利用者は工具等を使わずに手を使ってリベット部材175を回転させることで後部仕切り壁125bの着脱を容易に行うことができ、さらに取り外した後部仕切り壁125bを丸洗いすることができる。
また、実施形態の冷蔵庫の場合、野菜室107の下方に第2仕切り壁125を介して冷凍室108が構成されているため、冷凍室108内の冷熱が第2仕切り壁125を介して野菜室107に熱伝導して、野菜室107内が過冷され内部の食品が凍る可能性がある。
このため後部仕切り壁125bの断熱部材170と樹脂製の上部仕切り枠171との間にはアルミ箔ヒータあるいは面ヒータなどのヒータ部材184が配設される場合がある。
この場合、ヒータ部材184と断熱部材170との間にはヒータ部材184を絶縁する樹脂製の保護板部材185が配置されている。
この場合、リベット部材175を外した時、後部仕切り壁125bのうち上部仕切り枠171、ヒータ部材184そして保護板部材185は取り外さないで取付けたまま、断熱部材170と下部仕切り枠172とを取り外すことで、特に、冷凍室108の冷凍室ドア108aを前後に引き出し操作を繰り返した時に、上部収納容器108c内の食品が後部仕切り壁125bの下面部に接触することによる下部仕切り枠172の着霜状態や汚れを拭き取ったり洗い流すことができる。
また、冷凍室の引出し扉108aを前方に引出すことで、下部収納容器108bを室外へ引出して、第2奥面仕切り壁180を取り外すことができる。具体的には、冷凍室108の奥面を形成する第2奥面仕切り壁180の第2奥面仕切り壁表面部材181の両側部および下部に設けた爪部181aと奥面仕切り壁裏面部材183の爪引っ掛け部183aとが係止しているため、サービスマンは冷却室110のサービス時に工具等を使用することなく、手で両側部および下部の係止構造を解除し、冷却室110内部をチェックすることができる。
そして、両側部および下部の係止構造を解除された第2奥面仕切り壁表面部材181を下方に移動させることで、第1奥面仕切り壁表面部材151の下部内部から第2奥面仕切り壁表面部材181の上部の爪部181aを引出すことができ、第2奥面仕切り壁表面部材181を取り外すことができる。
その後、第2断熱材182を取り外すことができ、奥面仕切り壁裏面部材183の一部が露出される。
露出した奥面仕切り壁裏面部材183の側部には冷蔵室104や切替室105や製氷室106、野菜室107の戻り風路183bが形成されており、さらに戻り風路183bと冷却室110とを連通する冷気戻り口183cが形成されている。
そして、利用者は上記のように第2奥面仕切り壁180を取り外して、露出した奥面仕切り壁裏面部材183の冷気戻り口183cから冷却室110内を見ることができ、冷却室110内に配置した冷却器112の着霜状態を直接チェックすることができ、異常着霜の場合は、庫内への食品詰め込みを抑制するように啓蒙を行うことができる。
また、奥面仕切り壁200を第1奥面仕切り壁表面部材151と第2奥面仕切り壁表面部材181との2部品で上下に連結固定しているので、第1、第2奥面仕切り壁表面部材151,181の強度UPを図ることができる。
なお、奥面仕切り壁裏面部材183は、前方に配置する第1奥面仕切り壁表面部材151と第2奥面仕切り壁表面部材181に対して一体成形した構成としたが、奥面仕切り壁裏面部材183を第1奥面仕切り壁表面部材151と第2奥面仕切り壁表面部材181に対応させて上下別部品とし、上部奥面仕切り壁裏面部材183dと下部奥面仕切り壁裏面部材183eとしてもよく、これによって第2奥面仕切り壁表面部材181後方の下部奥面仕切り壁裏面部材183eを第2断熱材182の後に取り外せば、サービスマンは冷却器112の下流側を全幅で直接視認することができ、さらに着霜状態のチェックを容易に行うことができるのでサービス時間の短縮を図ることができ、外へ出した食品の品質維持を図ることができる。
なお、本実施の形態において、野菜室107と冷凍室108との配置相関関係は、野菜室107を上部室、冷凍室108を下部室としたが、野菜室107を下部室、冷凍室108を上部室とした場合でも、野菜室107と冷凍室108とを上下に仕切る仕切り壁を工具なしで取外すことができ、さらに冷却室110を仕切る奥面仕切り壁の一部を外して冷却室110内を目視することができ、サービス性を高めることができる。
なお、本実施の形態において、第2仕切り壁125を工具なしで着脱可能としたが、第一の仕切り壁123または冷蔵室104と切替室106を上下に仕切る第三の仕切り壁190の奥面に亘って奥面仕切り壁200が形成されていれば、冷蔵庫100の組立て時、奥面仕切り壁200を組立てた後、第一の仕切り壁123または第三の仕切り壁190を組立てる順序になるので、さらに第一の仕切り壁123または第三の仕切り壁190を工具ないしで着脱可能に構成した冷蔵庫が可能となる。