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JP5103098B2 - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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JP5103098B2 JP2007225519A JP2007225519A JP5103098B2 JP 5103098 B2 JP5103098 B2 JP 5103098B2 JP 2007225519 A JP2007225519 A JP 2007225519A JP 2007225519 A JP2007225519 A JP 2007225519A JP 5103098 B2 JP5103098 B2 JP 5103098B2
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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真方式の画像形成方法及びこれを用いる画像形成装置に関するものである。
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真を用いた画像形成装置としては、像担持体としての感光体表面を均一に帯電させる帯電装置と、均一に帯電した感光体表面に静電潜像を形成する書き込み装置と、表面に現像剤を担持し像担持体との対向部である現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体と、剤担持体上の現像剤を感光体上の潜像を顕像化する現像装置と、現像剤担持体に現像バイアス電圧を印加する電圧電源部と、感光体上に残留した現像剤を除去するクリーニング装置とにより構成されたものが種々知られている。
このような画像形成装置においては、近年、形成画像の信頼性、高画質化への要求度も高まっている。このため、効率よく高画質化を実現できるための工夫が求められるようになってきた。
えば、現像剤を転写紙に定着させやすくしたり、高画質化のために現像剤の平均粒子の大きさを小さくすることが考えられる。ところが、形成画像の高画質化を図るためにトナー粒径を小さくすると、トナーの平均粒径が小さくなるに従って、現像剤の流動性が低下する傾向がある。そして、この流動性が低下したトナーを使用すると、トナーの帯電不良による地汚れや転写不良が発生しやすくなる。そこで、従来では、現像剤の流動性を高めるために、トナーにシリカなどの添加物を添加することが行われている。
ところが、これはクリーニングブレードの摩耗や感光体表面にトナーがフィルム状に付着するフィルミング現象など、副作用が発生することがわかった。感光体表面へのトナーのフィルミングが発生すると、感光体表面とトナーとの間の付着力を増加させるので、トナーが良好に転写紙に転写されず、転写画像の文字中抜けの原因にもなってしまう。
これらを改善するために、従来、感光体表面とトナーとの間の付着力を低減させるため、感光体にステアリン酸亜鉛を塗布する方法が提案されており、既に実用化されている。
一般的に実用化されている方法としては、固形のステアリン酸亜鉛に接触させたファーブラシを回転駆動させてステアリン酸亜鉛を削り取り、削り取った粉体状のステアリン酸亜鉛を感光体上に塗布して、ブレードで被膜を形成する方法がある。これにより、感光体表面の摩擦力を低下させることができるので、クリーニング部材の感光体表面での滑りが良くなるとともに、地肌汚れや転写性を改善させることができるとしている。また、感光体自身の経時的な摩耗をも防ぐこともできるとしている。
また、特許文献1では、トナーにシリカと共にステアリン酸亜鉛を添加した現像剤を提案している。この現像剤を用いる画像形成装置によれば、現像時にトナーと共にステアリン酸亜鉛を感光体上に移動させたり、感光体の地肌部にステアリン酸亜鉛を現像させたりして、感光体表面にステアリン酸亜鉛の被膜を形成する。この提案においては、現像剤にステアリン酸亜鉛が含有されているため、現像時にのみ、感光体にステアリン酸亜鉛が供給される。したがって、現像が開始されて以後は、ステアリン酸亜鉛の塗布を特別に行う必要はない点で有効である。特許文献2では、画像形成モードとは別に、感光体に担持され、トナーの帯電極性とは逆の極性に帯電した上記ステアリン酸亜鉛を、感光体から現像剤ローラに向けて移動させる電界を感光体と現像ローラとの間に形成し、電界により像担持体上に移動させる、ステアリン酸亜鉛塗布モードを備えたことを特徴とするものである。しかし、これら発明では現像剤に潤滑剤を添加しているため、潤滑剤の塗布がトナー現像時には常に行われてしまう。また、印刷パターンによって潤滑剤の塗布ムラが発生し、潤滑剤を適時に均一に塗布することが困難である。
特願平10−201236 特願平10−307163
上記のように、これまでの方法は像担持体長手方向の潤滑剤塗布の制御は困難であるか、長手方向への具体的な塗布条件が明示されておらず、像担持体への潤滑剤塗布ムラが課題として挙がっていた。具体的には、画像形成装置の使用環境や使用方法によっては像担持体上への塗布量過多または過少になるという課題がある。滑材料の塗布量が過多となることで、ブレードを擦り抜ける潤滑剤の量が増大し、擦り抜けた潤滑剤が帯電ローラに付着し帯電ローラの抵抗を上昇させ、上昇した部分が画像に縦スジとして現れるという問題が発生する。逆に塗布量が過少となることで、像担持体上フィルミングの発生や像担持体上摩擦係数の上昇に伴うブレード捲れやクリーニング不良が懸念される。
さらに、潤滑剤の塗布方法として、例えば、像担持体と潤滑剤側の電位差により潤滑剤を像担持体に適時に塗布する方法を挙げることができ、この方法では、露光による書き込みにより像担持体長手方向の塗布量を制御できる。また、像担持体への帯電極性を制御することで潤滑剤を塗布する像担持体を選択することができる。しかし、これらの技術では、どのような時に像担持体長手方向の潤滑剤の塗布量を制御するかは困難であり、長手方向での潤滑剤塗布ムラの解決には至っていないという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、像担持体上へ塗布する潤滑剤の量を像担持体長手方向・回転方向で適量とし、潤滑剤塗布ムラのない画像形成方法提供することである。さらに、潤滑剤塗布の過不足を抑制することによ良好な画像を安定して供給することができ、長期にわたって使用可能な画像形成方法を提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
この発明は上記の目的を達成するため、像担持体表面への帯電と露光による書き込みと潤滑剤側のバイアス印加による電位差によって像担持体長手方向に選択的に潤滑剤を塗布できる画像形成方法を用いて、潤滑剤の塗布の実行条件に作像履歴情報を使用する。具体的には、作像履歴情報像担持体長手方向の積算書き込みドット面積とすることで、像担持体長手方向のトナー入力量バラツキ(ドット部/非ドット部)によって生じる長手方向の潤滑剤塗布ムラ(トナー入力が多い部分(ドット部)はトナーによる研磨効果により像担持体表面の潤滑剤が削り取られる)に応じて、必要なタイミングに潤滑剤塗布を行うことができる。
上記解決する手段によって、潤滑剤の塗布ムラによる不具合が発生せず、長期にわたって安定して高画質の画像を形成することのできる画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本実施形態に係るタンデム型画像形成装置の構成を示す概略図である。
この画像形成装置の一実施形態である複写機は、原稿を搬送する原稿自動搬送装置(ADF)500、原稿読み取り用のスキャナ部400と、このスキャナ部から出力されるデジタル信号を電気的に画像処理部で処理して、該画像処理部から出力されるデジタル信号に基づいて画像を転写紙上に形成するプリンタ部300からなっている。スキャナ部400においては、原稿載置台上に置かれた原稿の画像は、照射ランプ、ミラー、レンズを介してカラーCCD36によって読み取られ、そのデータが画像処理部に送られる。画像処理部においては、このデータに必要な処理が施され、画像信号に変換され、プリンタ部300へ送られる。
プリンタ部300においては、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラック作像ユニット10Y、10C、10M、10Kを4つ並列に配置すると共に、その4つの作像ユニット10に対して1つの中間転写ベルト21と1つの2次転写ローラ23を配設している。先述のとおり図2は、この画像形成装置100を構成する作像ユニット10の一例としてイエロー作像ユニット10Yの構成を示している。特に補足説明がない限り他のシアン作像ユニット10C、マゼンタ作像ユニット10M、ブラック作像ユニット10Kも同等の構成・動作となっている。作像動作が開始されると、イエロー作像ユニット10Yでは、静電潜像担持体である感光体11は帯電装置12により表面を一様に帯電される。そして帯電後の感光体11には光書き込みの露光装置20からの露光によりフルカラー原稿のイエロー成分画像の静電潜像が形成され、その静電潜像はイエロー現像装置13Yによりイエロートナーで顕像化される。また、所定の時間差でシアン作像ユニット、マゼンタ作像ユニット、ブラック作像ユニット10においても同様の作像動作が行われ、シアン,マゼンタ,ブラックの各色のトナー像が各感光体11上に形成される。各作像ユニット10Y,10C,10M,10において感光体11上に形成されたトナー像Y,C,M,を、中間転写ベルト21上で1つのフルカラー画像として重ねまとめるために、この中間転写ベルト21の裏面側には各作像ユニット10の感光体11の対向位置に1次転写ローラ14を配置し、1次転写ローラ14に所定の転写バイアスを印加することによって、各作像ユニット10のトナー像を順次中間転写ベルト21に重ねて転写させる。そして1つのフルカラー画像となった中間転写ベルト21上のトナー画像を所定のバイアスが印加される2次転写ローラ23との間にタイミングを合わせて搬送されてくる転写紙上に転写させ、その後転写紙は定着装置25に搬送され加熱・加圧されて転写紙上のトナー像が定着されフルカラー画像が出力される。転写装置としては、1次転写ローラ14、2次転写ローラ23、中間転写ベルト21、ベルトクリーニング装置等を有している。
中間転写ベルト21への転写後の各作像ユニット10内の感光体11は、除電装置17により表面電位を除電され、感光体11に残留した転写残トナーはクリーニング装置15のクリーニングブレード152により除去され、帯電装置12で帯電される、といった一連の作像サイクルを繰り返すことになる。ベルト転写後、感光体11表面は除電装置17で除電された後、クリーニング装置15においてトナーなどの残留物を除去している。クリーニング装置15で除去されたトナーは廃トナー搬送経路を経て廃トナー収容槽に搬送される。
帯電装置12は、感光体11に対向配置される帯電ローラを接触させて所定の直流電圧(DC)を印加させて感光体11表面を均一帯電させる接触帯電方式であり、帯電ローラには弾性樹脂ローラを用いている。感光体回転方向において感光体表面での露光位置から現像位置の間の感光体表面に対向した位置に非接触型の電位センサを設置し、所定の帯電電位及び潜像電位になるように帯電バイアス値及び露光量を調整する。
転写紙へのフルカラートナー像の転写紙への転写後に中間転写ベルト21の表面に残留したトナーや紙粉等の付着物は、図示しない中間転写ベルトクリーニング装置のクリーニングブラシローラやクリーニングブレードにより除去され、先述の感光体廃トナーと同様に廃トナー収容部に搬送される。中間転写ベルト21、1次転写ローラ14、転写バイアス電源、ベルト駆動軸などを内包する転写ユニット内に設置された駆動ローラ21a、支持ローラ21b、21cがカム機構によって転写ベルトにテンションを与えるもしくは解除することにより、転写ベルトは各作像ユニット10の感光体11と接触した状態と離間した状態に変更可能になっている。これにより機械動作時には各作像ユニット10の感光体11が回転するのに先立って接触状態に、機械停止時には感光体11から離間した状態にしている。中間転写ベルト21へトナー像を転写した後、感光体表面は除電装置17で除電され、クリーニング装置15において、最初に(クリーニングユニット内において感光体回転方向において上流位置で)感光体回転方向とカウンタ方向にブラシローラを接触回転させて感光体上の残トナー及び付着物を掻き乱して感光体11との付着力を弱め、その下流位置においてゴム弾性体でできたブレードを感光体11に接触させて、先述の乱されたトナーや付着物を除去している。
図2は、本発明に係るタンデム型画像形成装置における画像形成部の主要な構成を示す概略図である。タンデム型画像形成装置100のプリンタ部300は、中間転写ベルト21上に、ベルト搬送方向に沿って、画像作像ユニット10K、10Y、10M、10Cが並列に備えられており、画像作像ユニット10K〜10Cは、それぞれ同様の構成を備えている。以下、画像作像ユニット10Kを例に、その構成を説明する。画像形成手段10Kには、感光体11がそのほぼ中心に備えられており、この感光体11Kの周囲には帯電装置12が設けられている。また、その他に、現像装置13、クリーニング装置15、除電装置17が設けられている。また、各画像作像ユニット10K〜10Cに備えられている現像装置13K〜13Cは、感光体11K〜11Cと共に一体に支持され、画像形成装置100本体に対し着脱自在に形成されるプロセスカートリッジとすることができる。
次に、タンデム型画像形成装置100に備えられる現像装置13K〜13Cの配置順序について説明する。現像装置13K〜13Cには、それぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタシアンの各色トナーとキャリアからなる現像剤が収容されており、それぞれが、ブラック現像装置、イエロー現像装置、マゼンタ現像装置、シアン現像装置として、各感光体11上に、各色に対応した単色画像を形成する。なお、各色のトナーの並びはこれに限定されるものではない。本実施形態では、キャリアとトナーを混合させた二成分現像剤を用いた現像装置で説明している。特に二成分現像剤に限ったものではなく、キャリアを用いないトナーのみからなる一成分現像剤を用いて現像装置を使用してもよい。
図3は、さらに詳細な画像作像ユニット単体の構成図である。
画像作像ユニット10K〜10Cは、図中矢印A方向に回転する像担持体としての感光体11を備えている。感光体11は、アルミニウム基体の外周面に有機感光体からなる感光層を形成したものを用い、そのドラム表層がポリカーボネート製のものである。
この感光体11の周囲には、帯電手段としての帯電装置12と、現像手段としての現像装置13、クリーニング手段としてのクリーニング装置15、感光体の残電位を除電する除電装置17が配置されている。
現像装置13は、感光体11の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行うものである。この現像装置13は、現像剤担持体としての現像ローラ131と現像ローラ131にトナーを供給するトナー供給ローラ132を備えている。さらに現像装置の上部にはトナー充填部及び廃トナー回収保持スペース部133を備えている。
あらかじめトナー充填部133に充填したトナーが自重によって現像装置13下部に補給され、補給されたトナーが回転するトナー供給ローラ132に供給され、トナー供給ローラ132によってトナーが現像ローラ131に供給され保持される。
現像ローラ131は、表面にトナーを担持しながら回転することによって、トナーを感光体11と対向する現像領域へ搬送する。現像ローラ131には、現像バイアス電源から現像バイアスが印加される。これにより、現像領域において、現像ローラ131表面の電位と感光体11表面の静電潜像部分における電位との間に電位差が生じ、この電位差によって形成される現像電界の作用を受けて、トナーが静電潜像へ付着する。これにより、感光体11上の静電潜像がトナー像になる。
本実施形態では、キャリアを用いないトナーのみからなる一成分現像剤を用いて説明している。特に一成分現像剤に限ったものではなく、キャリアとトナーを混合させた二成分現像剤を用いた現像装置を使用してもよい。
帯電装置12は、感光体11の表面を一様に帯電するものである。この帯電装置12は、帯電部材を感光体11の表面に接触させ、または感光体11の表面と微小な空隙を空けて配置し、これに帯電バイアスを印加することによって感光体11表面を所望の極性及び所望の電位に一様帯電する。この帯電部材としては、弾性体からなる帯電ローラを用いることができる。
クリーニング装置15は、転写されずに感光体11の表面に残留した転写残トナーを感光体11の表面から除去するものである。クリーニング装置15としては、感光体11表面上の転写残トナーを掻き取って除去するためのクリーニングブレード152を用いている。クリーニングブレード152は、ポリウレタンのブレード部材を金属支持体に貼り付けたものを用い、感光体11との当接方法は感光体11の回転方向Aに対してカウンタ方向に接触させる。クリーニングブレード152に関しては感光体11からのトナー除去のみならず、記録材として紙を使用したときの紙粉、帯電装置12によって感光体11を放電により生成する放電生成物、トナーに添加されている添加剤などの不純物を感光体11から除去する機能も有している。
感光体11から除去したトナーは、トナー搬送部材151により画像作像ユニット10の端部に搬送され、廃トナー回収保持スペース部133に搬送される。このとき除去したトナーは、一成分現像剤を用いた場合は再び現像するトナーとして使用しないが、二成分現像剤を用いた場合は再び現像トナーとして使用することが可能である。
除電装置17は、感光体11上に残留する転写後の残留電位を除電するために存在する。この除電装置17は、LEDであり、クリーニングブレード152を通過してきた感光体11の表面に光照射を行ない、表面を除電された感光体11は次の帯電等の画像形成動作に備える。除電を行うことで感光体11上の帯電電位がリフレッシュされ、前回の帯電履歴の影響を取り除かれる。除電装置17としては、LEDの他にもLD、除電針、除電ブラシ、除電ローラといったものが挙げられるが、感光体11の軸方向である長手方向に、分割して部分毎に除電するので、除電針、除電ブラシ、除電ローラでは、部分毎に離間動作をすることが可能にする。また、LED、LDの場合は、長手方向に部分毎に発光できるように制御する。
トナーに関しては、本実施形態では画質向上のために、円形度が0.98以上の球形トナーを使用している。ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製:商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150mL中に、分散剤として界面活性剤好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5mL加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5g程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜10000個/μLとなるようにしたものを上記分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
球形トナーとしては、従来から広く用いられている粉砕法により形状が歪な異形のトナー(粉砕トナー)を加熱処理等して球形化したものや、重合法により製造されたトナーなどを用いることができ、その製造方法に限定されない。
このような球形トナーにおいては、粉砕トナーを感光体11表面から除去するために用いられていた従来のクリーニングブレードあるいはクリーニングブラシでは、その球形トナーを感光体11表面から十分に除去しきれない。
したがって、本発明は感光体11からのトナー剥離性(除去性)を向上させるために中間転写ベルト21を介して潤滑剤塗布装置22により、画像作像ユニット10K〜10Cのそれぞれの感光体11に潤滑剤を塗布し、クリーニング性を向上させる構成となっている。
図4は、本発明の画像形成装置に用いる潤滑剤塗布装置の構成を示す概略図である。
潤滑剤塗布装置22は、図中矢印E方向に回転するローラ形状の潤滑剤塗布部材221と、固形潤滑剤222と、固形潤滑剤222をローラ形状の潤滑剤塗布部材221に押圧する加圧部材223を有している。加圧部材223は、板バネ、圧縮バネ等のバネ部材であることが好ましく、特に、圧縮バネが好適に用いられる。さらに、中間転写ベルト21表面の残留トナー及び不純物除去すると同時に潤滑剤塗布部材221により塗布された粉体潤滑剤を中間転写ベルト21に薄膜化するブレード部材224と、ブレード部材224を中間転写ベルト21と接離させる接離手段(不図示)を有している。中間転写ベルト21は駆動ローラ21aが図中矢印D方向に回転することにより、図中矢印B方向に移動する。固形潤滑剤222は潤滑剤塗布部材221によって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材223で加圧されているので潤滑剤塗布部材221に当接している。潤滑剤塗布部材221は、回転しながら削り取った粉体状になった潤滑剤を感光体1表面に塗布する。
ブレード部材224は、ブレード状のエラストマーで形成されており、その反発弾性率は70%以下であることが好ましい。ここで、反発弾性率とは、JIS K6255で規定され、リュプケ式反発弾性試験装置にて測定した値である。ブレード部材224は、例えば金属、プラスチック、セラミック等からなる支持部材に貼着されて支持され、感光体11表面に対し、例えば、トレーディング方式で当接するように固定されている。
図5は、中間転写ベルトと潤滑剤塗布部材の接触部の拡大図である。
潤滑剤塗布部材221は固形潤滑剤222と接触するように設置され、潤滑剤塗布部材221が矢印E方向に回転することにより固形潤滑剤222をローラ表面部で削り取る。このとき、粉体となった固形潤滑剤は潤滑剤塗布部材221を構成するローラ表面に付着して保持され、中間転写ベルト21に塗布される。
ローラ形状の潤滑剤塗布部材221は、金属からなる芯金に長さが、0.2〜20mmの範囲にし、好ましくは0.5〜10mmの範囲のブラシ毛が基布上に植毛されたブラシをスパイラルに巻き付けて構成している。ブラシ毛の長さが、20mm以上では、中間転写ベルト21の稼動時間とともに固形潤滑剤222及び潤滑剤塗布部材221との繰り返し摺擦により、ブラシ体の逆方向の傾斜角が減少して倒毛し、固形潤滑剤222のかき取り性、中間転写ベルト21への潤滑剤塗布性が低下する。ブラシの毛の長さが、0.2mm以下では、固形潤滑剤222に対する物理的な力が不足する。したがって、0.2〜20mmの範囲にし、好ましくは0.5〜10mmの範囲にすることが好ましい。
ローラ形状の潤滑剤塗布部材221の材料としては、ナイロン、レーヨン、アクリル、ビニロン、ポリエステル、塩化ビニール等の樹脂繊維から構成されており、必要に応じては前述の樹脂繊維にカーボン等の導電付与剤を混ぜた導電繊維を使用してもよい。また、潤滑剤塗布部材221はブラシに限らず、ウレタンフォームなどからなるスポンジローラでも構わない。
中間転写ベルト21に塗布された粉体潤滑剤は、潤滑剤塗布部材221が固形潤滑剤222をローラ表面部で削り取る際に、潤滑剤塗布部材221との摩擦帯電により帯電し極性を得る。この時の帯電量の大きさと極性は、潤滑剤塗布部材221と固形潤滑剤222の材料の組み合わせやその場の環境(温湿度)条件によって決まる。極性を備えた粉体潤滑剤は、中間転写ベルト21へ塗布され、ブレード部材224が当接している場合にはブレード部材224により中間転写ベルト21上で薄膜化され、ブレード部材224を中間転写ベルト21と接離させる接離手段(不図示)によってブレード部材224が離間している場合には中間転写ベルト21によって図中矢印B方向に運ばれ、やがて各画像作像ユニット10K〜10Cの1次転写ローラ14に搬送される。また、画像作像ユニット10K〜10Cへの搬送の際に潤滑剤の帯電量を制御する電荷付与部材18により、潤滑剤の電荷を付与することで搬送中の粉体潤滑剤の帯電量を所望の値に均一化することで、各画像作像ユニット10K〜10Cへの転写の際の潤滑剤の塗布を均一に安定して実施することができる。
図6は、中間転写ベルトによって搬送された極性を帯びた粉体潤滑剤が感光体との静電的な力により感光体に転写され、クリーニング装置であるクリーニングブレードにより薄膜化される一連の動作を示した図である。ここでは、粉体潤滑剤Lu1は電荷付与部材18によりマイナスの極性を帯びて画像作像ユニット10K〜10Cの1次転写ローラ14に搬送されている。粉体潤滑剤Lu1を感光体11上長手方向の転写させたい部分に転写させる場合には、帯電装置12により、−550Vに帯電した感光体11表面の潤滑剤塗布実施位置に露光装置20により光書き込みを行い、感光体11上を部分的に、−10Vまで除電することで、−300Vに印加された1次転写ローラ14と感光体11との電位差により粉体潤滑剤Lu1は、感光体11上に選択的に転写される。
逆に、粉体潤滑剤Lu1を感光体11長手方向の転写させない部分には、帯電装置12により、−550Vに帯電した感光体11に光書き込みを行わず除電を行わないことで、−300Vに印加された1次転写ローラ14と感光体11との電位差により粉体潤滑剤Lu1は中間転写ベルト21上に留まることになる。これは下流側の画像作像ユニット10K〜10Cまで潤滑剤を搬送する場合にも適応される。この場合、1次転写ローラ14にプラスのバイアスを印加すると1次転写ローラ14と粉体潤滑剤Lu1の間で静電的な引力が働き、感光体11に粉体潤滑剤Lu1を転写させることなく下流側へ搬送することができる。
このようにして、帯電装置12によりマイナス帯電した感光体11に光書き込みすることによって、粉体潤滑剤Lu1を感光体11の長手方向に選択的に転写することができる。
また、中間転写ベルト21から感光体11の潤滑剤の転写/未転写の一連の動作を行う際に除電装置17を動作させる。除電装置17は感光体11上の残留電位を除去し、繰り返し帯電の帯電ムラを抑制することができる。除電装置17による除電が無い場合には、繰り返し帯電による帯電履歴が影響して感光体11表面に所望の帯電量が得られなくなり、潤滑剤の転写ムラが発生しやすくなる。
これらの動作は、1次転写ローラ14に備えられるクリーニングブレード152を離間する必要があることから非作像時に行われる。クリーニングブレード152を離間して作像時に動作を行った場合、転写残トナーと粉体潤滑剤Lu1が転写部材上で混在してしまう。
図7は、感光体とクリーニング装置としてのクリーニングブレードが接触している拡大図である。
クリーニングブレード152は感光体11上の残留トナー、不純物を除去するものであるが、本発明では粉体潤滑剤Lu1を薄膜化する手段を兼ねている。クリーニングブレード152は上述したように、短冊形状の弾性体であるゴム部材を用いる。ゴム部材を用いることにより、感光体11にある量食い込ませて(押し込んで)接触させることができ、クリーニングブレード152と感光体11はニップを形成することができる。粉体潤滑剤Lu1はトナーと同じようにクリーニングブレード152のニップ部に滞留し、クリーニングブレード152からの圧力によって感光体11表面に薄膜潤滑剤Lu2となって通過する。
潤滑剤塗布装置22により塗布される粉体潤滑剤Lu1は、微粉であるほどクリーニングブレード152により感光体11表面上に分子膜レベルで薄膜化できる。粉体潤滑剤Lu1の皮膜化が進行することで粉体潤滑剤Lu1は、その潤滑性を十分に発揮できるようになる。逆に粉体潤滑剤Lu1が粗い粉状態でクリーニングブレード152のニップ部に進入してくると感光体11上に膜化する量以上の余った粉体潤滑剤Lu1が残留してしまい、やがてニップ部を粉状体で擦り抜けて感光体11に付着し、帯電装置12の汚染の原因となってしまう。さらには、感光体11表面の潤滑膜ムラが発生し、現像、転写、クリーニングに対して悪影響が発生する。
図8は、感光体回転方向への潤滑剤塗布領域と塗布ムラとの関係を示す模式図である。
本発明では、上述したように感光体11は図中矢印A方向に回転し、クリーニングブレード152であるゴム部材は回転方向Aに対してカウンタで接触するように配置している。カウンタで接触させたほうがクリーニングブレード152とのニップ部で均一に圧力が加わり、潤滑剤が効果的に薄膜状態となって感光体11に付着させることができる。ここで、感光体11への潤滑剤塗布領域が感光体回転方向長さの整数倍でないと、感光体11の回転方向で塗りムラとなるために、塗布領域が整数倍となるようにバイアスの印加タイミングを制御した。
図9は、Printとして画像作像動作を行った際の潤滑剤を塗布するON/OFFのシーケンスを示すフローチャートである。潤滑剤を塗布する動作を、中間転写ベルト21から感光体11への粉体潤滑剤Lu1の搬送/転写動作は、感光体11の長手方向で、例えば、N分割された各部分の積算書き込みドット面積、または作像回数の規定条件を満たした時に行う。ここでは、例えば、感光体11の軸方向である長手方向を210分割し、積算書き込みドット面積=297mm、もしくは作像回数=200回を満たした時に粉体状潤滑剤の搬送/転写動作を実行した。また、潤滑剤の塗布の実行条件として作像履歴情報を積算ドット面積としているが、感光体11へ入力されるトナー量が推定できることが重要であり、積算ドット数や積算ドット面積率とすることもできる。
図10は、作像プロセス下流側に位置する感光体の積算書き込みドット面積の算出方法である。タンデム型画像形成装置100における下流側の感光体11は、上流側の感光体11の積算書き込みドット面積を考慮しており、下流側ほど考慮する上流の感光体11が増加することになる。これにより、上流から中間転写ベルト21を介して搬送される転写残トナーの影響を考慮したものであり、上流側の感光体11の転写残トナーによる潤滑剤の塗布ムラを軽減させることができる。本実施形態では、補正係数をa=b=c=0.11とした。
本実施形態で用いている固形潤滑剤222は、ステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶解したもので、十分な潤滑性があるものである。
ステアリン酸亜鉛は膜状になると、ラメラ結晶構造を形成する。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、剪断力が加わると層間に沿って結晶が割れて滑りやすくなる。
感光体11に付着したステアリン酸亜鉛膜は、上記で説明した作用により少量であっても剪断力を受けて低摩擦係数化につながり、感光体11表面を覆うことができる。この低摩擦係数化によって、クリーニング装置15としてのブレード部材がそのクリーニング性能を発揮することができる。同様に中間転写ベルト21のブレード部材224もクリーニング性能を発揮することができる。
ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸基を持つものを使用することができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸バリウム、オレイン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様や、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸バリウム、パルチミン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様を使用してよい。
本実施形態に係るタンデム型画像形成装置の構成を示す概略図である。 本発明に係るタンデム型画像形成装置における画像形成部の主要な構成を示す概略図である。 さらに詳細な画像作像ユニット単体の構成図である。 本発明の画像形成装置に用いる潤滑剤塗布装置の構成を示す概略図である。 中間転写ベルトと潤滑剤塗布部材の接触部の拡大図である。 中間転写ベルトによって搬送された極性を帯びた粉体潤滑剤が感光体との静電的な力により感光体に転写され、クリーニング装置であるクリーニングブレードにより薄膜化される一連の動作を示した図である。 感光体とクリーニング装置としてのクリーニングブレードが接触している拡大図である。 感光体回転方向への潤滑剤塗布領域と塗布ムラとの関係を示す模式図である。 Printとして画像作像動作を行った際の潤滑剤を塗布するON/OFFのシーケンスを示すフローチャートである。 作像プロセス下流側に位置する感光体の積算書き込みドット面積の算出方法である。
100 画像形成装置
200 給紙装置
300 プリンタ部
400 スキャナ部
500 原稿自動搬送装置(ADF)
10 作像ユニット
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
131 現像ローラ
132 供給ローラ
133 トナー充填部及び廃トナー回収保持スペース部
14 1次転写ロー
5 クリーニング装置
151 トナー搬送部材
152 クリーニングブレード
17 除電装置
18 電荷付与部材
20 露光装置
21 中間転写ベルト
21a 駆動ローラ
21b、21c 支持ローラ
22 潤滑剤塗布装置
221 潤滑剤塗布部材
222 固形潤滑剤
223 加圧部材
224 ブレード部材
23 2次転写ローラ
24 搬送ベルト
25 定着装
0 給紙カセット
42 ピックアップローラ
45 搬送ローラ
49 レジストローラ
P 記録
u1 粉体潤滑剤
Lu2 薄膜潤滑剤

Claims (8)

  1. 少なくとも、静電潜像を形成する像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    像担持体に静電潜像を露光により形成する書き込み手段と、
    表面に現像剤を担持し該像担持体との対向部である現像領域に該現像剤を搬送する現像剤担持体で像担持体の静電潜像を現像する複数の現像手段と、
    該像担持体上の顕像を転写材に転写する転写手段と、
    該像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、
    該像担持体上に残留した現像剤を除去するクリーニング手段とを有し、カラー画像を形成する画像形成方法において、
    前記転写手段は、複数のローラに張架される無端の中間転写ベルトを有し、
    前記潤滑剤塗布手段は、前記中間転写ベルトの外周に設置され、
    前記像担持体表面への帯電と露光による書き込みと潤滑剤側のバイアス印加による電位差によって、前記中間転写ベルトを介して潤滑剤が塗布される
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 請求項1に記載の画像形成方法において、
    前記画像形成方法は、潤滑剤の塗布が作像履歴情報を基に、像担持体長手方向に分割された部分に選択的に潤滑剤塗布される
    ことを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成方法において、
    前記潤滑剤の塗布は、像担持体長手方向に分割された部分の積算書き込みドット面積がある一定の値を超えた部分に選択的に行われる
    ことを特徴とする画像形成方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成方法において、
    前記画像形成方法は、像担持体への潤滑剤塗布の前に潤滑剤の電荷を制御する電荷付与部材を備える
    ことを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成方法において、
    前記画像形成方法は、像担持体回転方向への潤滑剤塗布領域は像担持体回転方向長さの整数倍である
    ことを特徴とする画像形成装置
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成方法において、
    前記潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛である
    ことを特徴とする画像形成方法。
  7. 少なくとも、静電潜像を形成する像担持体の表面を帯電させる帯電装置と、
    像担持体に静電潜像を露光により形成する書き込み装置と、
    表面に現像剤を担持し該像担持体との対向部である現像領域に該現像剤を搬送する現像剤担持体で像担持体の静電潜像を現像する複数の現像装置と、
    該像担持体上の顕像を転写材に転写する転写装置と、
    該像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置と、
    該像担持体上に残留した現像剤を除去するクリーニング装置とを有し、カラー画像を形成する画像形成装置において、
    前記転写装置は、複数のローラに張架される無端の中間転写ベルトを有し、
    前記潤滑剤塗布装置は、前記中間転写ベルトの外周に設置され、
    前記像担持体表面への帯電と露光による書き込みと潤滑剤側のバイアス印加による電位差によって、前記中間転写ベルトを介して潤滑剤が塗布される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、請求項2ないし6のいずれかに記載の画像形成方法を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
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