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JP5102932B2 - 高純度水素製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素の製造方法に関し、とくに水素製造の分野において、主としてシクロヘキサン環を有する炭化水素からなる原料油を用いて脱水素反応により水素を発生させ、その水素中に含まれる炭化水素を冷却分離した後、膜分離を用いて除去することを特徴とする水素の製造方法及びシステムに関するものである。
水素は石油精製、化学産業などをはじめとしてあらゆる産業分野において広く用いられている。とくに近年、将来のエネルギーとして水素エネルギーが注目されてきており燃料電池を中心に研究が進められているが、水素ガスは熱量あたりの体積が大きく、また液化に必要なエネルギーも大きいため、水素の貯蔵、輸送のシステムが重要な課題となっている。また水素供給のためにあらたなインフラストラクチャーの整備が必要である(例えば非特許文献1を参照)。
一方、液状の炭化水素は水素ガスに比べてエネルギー密度が大きく取り扱いやすいことに加え、既存のインフラストラクチャーが利用できるという利点もあることから、炭化水素を貯蔵、輸送し必要に応じてこの炭化水素から水素を製造する方法は重要である。
炭化水素から水素を製造する方法としては、メタンや軽質パラフィンの水蒸気改質法、自己熱改質法、部分酸化法など公知の技術により広く行われているが、これらの反応は高温を必要とする。更に、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池によるオンサイトでの発電を対象とした場合には、これら方法による水素製造の後段に、シフト反応器及びCO選択酸化もしくはメタネーションによる一酸化炭素除去器が必要となり、非常に複雑なプロセスとなる。また、自動車用の水素ステーションを対象とした場合には、圧力スイング吸着(PSA)による精製方法を用いて一酸化炭素を除去しなければならない。これはメタノールの改質方式においても同様で、オンサイトの場合ではシフト反応器及びCO選択酸化もしくはメタネーションによる一酸化炭素の除去器が必要であり、水素ステーションの場合にはPSAによる一酸化炭素の除去が必要となる。
これに対し、炭化水素から水素を製造する方法の中でも、炭化水素、好ましくは液状の炭化水素を脱水素して水素を製造する方法は、反応が単純であることから製造プロセスも単純である。更に、その生成物は、気体である水素と常温では液体である不飽和炭化水素を主とするため、両者の分離が比較的容易であるという特長がある。特にシクロヘキサン環を有する炭化水素を原料とし、そのシクロヘキサン環を脱水素し芳香族環にする反応は、脱水素触媒の存在下で容易に反応が進行し、生成物である水素と芳香族炭化水素の分離も比較的に容易であるために、小規模の水素製造に適した方法である(例えば、非特許文献2を参照)。
化学反応原料用水素は、一般に高純度な水素が要求されることが多いが、しかし、上述の炭化水素の脱水素により水素を製造する方法には、得られた水素には不飽和炭化水素、たとえば芳香族炭化水素が必然的に混入しているので該芳香族炭化水素を除去・精製する必要がある。
ここで、大規模な、工業的な水素の精製方法は別にして、前述のように小規模で、簡便な水素の製造装置としては、未だ十分な提案はない。特に水素に含まれる小割合の不純物としての不飽和炭化水素、例えば芳香族炭化水素をターゲットとしてこれを選択的に主として分離・除去して高純度な水素を製造する小規模製造に適した簡便な方法の提案はほとんどされていない。
すなわち、水素の純度を高くする必要がある場合、たとえば99.99%以上に上げるような場合には水素と芳香族炭化水素の分離にも問題が生じてくる。生成した水素と芳香族炭化水素の温度を大気圧下、常温まで下げれば大部分の芳香族炭化水素は液化して水素と分離できるが、常温での蒸気圧に応じた量の芳香族炭化水素は水素ガス中に混入せざるを得ない。例えばトルエンの場合、15 ℃、大気圧下では約2.1 %の混入となる。この対策として冷却・分離する方法を採用することができる。
しかし冷却分離するとしても水素濃度99.99%以上を達成するためには、炭化水素の蒸気圧から計算すると常圧では−50℃程度まで低温に冷却する必要がある。冷却分離は基本的には簡便な方法ではあるが、冷凍機を用いて−50℃まで冷却するとなると、エネルギー効率が低く、設備も大きくなるため、好ましい除去方法ではない。
分離の方法としては、この他に吸着剤に吸着させて分離する吸着分離の方法がある。この方法では吸着後の吸着剤から芳香族炭化水素を脱離させて回収するとともに吸着剤を再生することが必要である。この中で、圧力の変動により吸着および脱離を行わせる圧力スイング吸着法(PSA法)が吸着剤の再生が容易なところから有用として知られているが、水素ガスのリサイクル比及び全体の効率が低く、また昇圧、降圧などの操作が必要でシステムとして大きなものとなる欠点がある。
上記以外の分離方法として、膜分離法が挙げられる。膜分離法はエネルギー効率が良いという特徴をもっており、膜分離法に使用される分離膜の種類としては、主に、パラジウム膜、高分子膜、セラミック膜、カーボン膜等がある。
膜分離法は、そのほか簡便でもあり好ましい方法ではある。
いくつか膜分離の技術は紹介されており、たとえば、特許文献1では、硫化水素と水素とを分離するのに、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素からなる多孔質セラミック膜を隔膜として用いて分離する方法が開示されている。非特許文献3では、ヘリウムと窒素、二酸化炭素と窒素の分離にSi粉を燒結した多孔質支持体上で、ポリシラザン(polysilzane)を熱分解して得たSi膜を用いている。さらに、特許文献2ではアルコール、低級炭化水素を水蒸気改質して得られる水素から一酸化炭素を除去するために、金属触媒を担持させた多孔質セラミック膜に形成した分離層により、水素から一酸化炭素を除去する技術の開示がある。金属触媒は一酸化炭素の酸化のためであり、多孔質セラミック膜の基材はα―アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等であり、そして分離層膜は、シリカ、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア等からなるものである。水蒸気改質からの水素中の一酸化炭素を分離・酸化除去する提案をしている。
しかしながら、例えば分離・除去の対象として芳香族に的を絞り、これを水素から膜分離する場合、水素/ベンゼン=3/1(容量比)の組成である反応ガスを 水素/ベンゼンの透過係数比1,500の膜(例えばセラミック膜やカーボン膜)を用い、リサイクル比20%で分離を行っても、水素濃度は99.954%程度までしか向上しないのが実際である。より過酷な操作方法を採用すればある程度は純度は向上するかもしれないが、無論実際的ではない。
以上のように小規模でかつ簡便であり、しかも不飽和炭化水素、特に芳香族炭化水素の分離除去に的を絞った水素、例えば純度99.99%以上の高純度な水素の製造方法は未だ十分には提案されていない。
小林紀,季報エネルギー総合工学,第25巻第4号,73〜87頁(2003) 市川勝,工業材料,第51巻第4号,62〜69頁(2003) H.Mori.et.al.,J.Membrane Science 147(1998)23−33 特開昭53−99078号公報 特開2003−71287号公報
本発明の目的は、小規模製造に適しており、簡便に効率よく、たとえば純度99.99%以上の高純度な水素を製造する水素製造方法及び水素製造システムを提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、炭化水素を脱水素する反応により水素を発生させる水素発生器と、発生した水素中に含まれる炭化水素の冷却分離器及び冷却分離後に行なう膜分離器を組み合わせることにより、効率的に純度の高い水素を製造方法を見出したものである。
すなわち、本発明の第1は、炭化水素を含む原料油を触媒存在下で脱水素反応させることにより生成した水素と不飽和炭化水素を含む脱水素油との混合物から脱水素油を分離して高純度水素を製造する方法において、該分離手段として冷却分離手段を用いて該混合物から大部分の脱水素油を分離・除去する冷却分離工程、ついで更に膜分離手段により該脱水素油を非透過ガスとして分離・除去しそして水素は透過ガスとして取り出す膜分離工程を含み、前記冷却分離工程において、0.1MPa〜30MPaの圧力、−20℃〜20℃の温度条件で、シクロヘキサン環を有する炭化水素を含む原料油を脱水素することにより生成した水素と芳香族系炭化水素を含む脱水素油との混合物から該芳香族系炭化水素を含む脱水素油を分離・除去し、さらに、冷却分離の際に気体の圧縮を行い、気液分離のために気液セパレーターを用い、前記膜分離工程において、0.2MPa〜30MPaの導入圧力、分離膜の差圧が0.01MPa〜2MPaの条件で、前記膜分離手段としてセラミック膜、ポリイミド膜、炭素膜の何れかからなる分離膜を用いて芳香族系炭化水素と水素を分離し、前記膜分離工程後の非透過ガスを前記冷却分離工程の前段にリサイクルさせ、分離の際にリサイクル比を変更することによって所望の高純度水素ガス濃度を決定することを特徴とする水素濃度が99.99%以上の高純度水素の製造方法である。
本発明の第の態様は、本発明の第1において、メチルシクロヘキサンを含む原料油を脱水素することにより生成した水素とトルエンを含む脱水素油との混合物から該トルエンを含む脱水素油を分離・除去することを特徴とする高純度水素の製造方法である。
主としてシクロヘキサン環を有する炭化水素から脱水素反応により水素を発生させ、その水素中に含まれる炭化水素を冷却分離した後、膜分離によって除去することを特徴とする本発明の方法によれば、簡便で小規模製造に適した方法でありながら、純度が99.99%以上の高純度な水素を効率よく製造できる。
シクロヘキサン環を含む炭化水素を脱水素原料に供すれば、ほとんどの原料が反応するとともに、反応した炭化水素は芳香族炭化水素に変換され、それ故得られる脱水素生成物中の炭化水素は実質的に芳香族炭化水素となり、本発明に特に適した方法となる。
膜分離にセラミック膜または炭素(カーボン)膜を使用することにより、脱水素油中に芳香族炭化水素が含まれる場合に有利に操作できる。
膜分離において膜を透過しない非透過ガスを、冷却分離工程にリサイクルすることにより、容易に水素の純度をさらに向上させることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における水素の製造方法は炭化水素、好ましくは脂環族炭化水素、さらに好ましくはシクロヘキサン環を含む炭化水素を含む原料油を不飽和炭化水素、好ましくは芳香族を含む脱水素油に脱水素して、水素を発生させ、脱水素油を分離するものである。
本発明の脱水素反応には通常触媒を用いる。該触媒には脱水素活性を有する任意の触媒を用いることができるが、該触媒として固体触媒を用い、反応形式としては固定床流通式反応の反応形式で脱水素反応を行うことが好ましい。該固体触媒は担体と触媒活性主成分からなり、該担体には通常安定で表面積の大きい金属酸化物を好適に用いることができる。
該触媒活性主成分は脱水素活性を有する金属を含む活性成分であり、任意に選択することができるが、好ましくは第8族元素、第9族元素および第10族元素であり、具体的には鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金である。さらに好ましくはニッケル、パラジウム、白金である。またこれらの元素の2種類以上を組み合わせても良い。なお本明細書において、周期表の族番号は国際純正および応用化学連合無機化学命名法委員会命名規則1990年版に基づく。
この触媒活性主成分を担体と組み合わせて成形触媒に含有させる調製法は任意であり公知の方法を使用することができるが、この触媒活性主成分を担体に含浸させる含浸法が好ましく挙げられ、具体的にはIncipient Wetness法、蒸発乾固法などが挙げられる。含浸法に用いる元素の化合物は水溶性の塩が好ましく、水溶液として含浸することが好ましい。水溶性の塩としては、塩化物、硝酸塩、炭酸塩が好ましく挙げられる。
含浸させる該担体には機械的強度が高く熱的に安定で表面積が大きい点から、安定な金属酸化物が好ましく、具体的にはアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、シリカ・アルミナ等が挙げられ、さらに好ましくはアルミナ、シリカまたはこれらの混合物である。
本発明の脱水素の触媒には必要に応じ添加物を共存させても良く、好ましい添加物として塩基性物質が挙げられる。塩基性物質が共存することにより、酸性に起因する分解などの副反応が抑制されるとともに、炭素質析出による触媒の劣化が抑制される。このような塩基性物質の種類は任意であるが、周期律表中第1族元素および第2族元素のいずれかの元素またはこれを含む化合物が好ましく、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの化合物が好ましい。さらに好ましくは第1族元素の化合物であり、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの化合物が好ましい。該添加物としては、水溶性の物質が好ましい。水溶性塩としても塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩がさらに好ましい。該添加物の含有量は触媒活性主成分に対して重量比で0.1〜100の範囲が好ましい。該添加物を触媒体に含有させる調製法は任意であるが、含浸法が好ましく挙げられる。具体的には、Incipient Wetness法、蒸発乾固法などが挙げられる。触媒活性主成分を担体に含浸させる際に触媒活性主成分と共にまたはこれとは別個に含浸させることにより調製される。
本発明における原料油は炭化水素を含むものであり、容易に脱水素されて不飽和炭化水素を生成する炭化水素が好ましく、かかる炭化水素は分子中に脂肪族環式炭化水素を含み、脱水素により容易に不飽和炭化水素、好ましくは芳香族炭化水素に変換するかまたは芳香族炭化水素を生成するような炭化水素である。このような炭化水素としては、好ましくはシクロヘキサン環を含む炭化水素である。好ましくは常温でまたは常温固体であっても適当な加温により液状となる炭化水素である。好ましい炭化水素に含まれるシクロヘキサン環は縮合または非縮合型であることができ、具体的な炭化水素にはシクロヘキサンおよびシクロヘキサンのアルキル置換体、デカリンおよびデカリンのアルキル置換体、テトラリンおよびテトラリンのアルキル置換体が挙げられ、さらに好ましくは、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン類、デカリン、メチルデカリン類であり、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンが好ましい。これらは混合物であることもできる。
脱水素に供する原料油としては、本発明の目的に支障のない範囲で他の物質、例えば炭化水素以外の有機化合物等を含むことができる。通常このような物質の含有量は50質量%未満の量である。
本発明における脱水素反応による生成物は、水素と脱水素油であり、脱水素油は不飽和炭化水素を含み、不飽和炭化水素は好ましくは主として芳香族系炭化水素であり、原料油中の炭化水素がシクロヘキサンの場合はベンゼン、メチルシクロヘキサンの場合はトルエンである。脱水素油は未反応の炭化水素を含むこともある。本発明の脱水素においては、ほとんどの原料が脱水素作用を受けて、不飽和炭化水素に変換する。特に好ましくはシクロヘキサン環を含む炭化水素では、実質的に原料炭化水素のほとんどが反応し、いずれも芳香族炭化水素に変換する。未反応炭化水素は実質的に含まれない。この結果、シクロヘキサン環を踏む炭化水素の脱水素反応から得られる水素は、含まれる炭化水素として実質的に芳香族炭化水素が主成分である。
脱水素油は回収して再度水素化することにより、原料油として再利用ができる。さらに、脱水素油は必要に応じて脱水素反応に必要な熱源の燃料としても用いることができる。また芳香族炭化水素は一般にオクタン価が高いので、沸点が好適な物質はガソリン基材として用いることもできる。あるいは化学製品として用いることもできる。
本発明の脱水素反応条件は、反応圧力、反応温度等を調整して行なうが、原料油の種類、触媒の種類等に応じて適宜選択することになる。シクロヘキサン環から芳香族環への脱水素反応は可逆反応であり、化学平衡上から脱水素反応を進行させるには高温、低圧またはこの両方の条件が好ましい。
具体的には本発明の脱水素反応の反応圧力は好ましくは0.1MPa以上、1.0MPa以下であり、さらに好ましくは0.1MPa以上、0.5MPa以下である。なお、本明細書においては、特に断らないかぎり圧力は絶対圧で示す。
本発明の脱水素反応の反応温度は化学平衡上高温が好ましいが、エネルギー効率の点では低温とするのが適当である。そのため好ましい反応温度は200℃以上、450℃以下であり、さらに好ましくは250℃以上、380℃以下である。
また本発明の脱水素反応においては、化学平衡上は不利であるが、触媒の失活を防ぐ目的あるいは装置の運転上の理由で原料に水素を加えても良い。原料油に水素を加える場合、水素と原料油の比は、モル比で0.01以上、1以下が好ましい。脱水素反応のLHSV(液空間速度)の好ましい範囲は、触媒の活性にもよるが、好ましくは0.2v/v/hr以上、20v/v/hr以下である。
上述の脱水素反応により、水素と脱水素油の混合物(脱水素混合物ということがある)が得られる。脱水素油は不飽和炭化水素と未反応の炭化水素を含む。先に述べたように好ましい不飽和炭化水素は芳香族炭化水素であり、原料が好ましくいシクロヘキサン環を含む炭化水素では、ほとんどが芳香族炭化水素に変換し、未反応炭化水素は実質的に含まれない。
脱水素の反応が気相反応ならば、脱水素混合物は混合ガスの形態を取る。
次に上述の混合物から、脱水素油を分離・除去し、高純度な水素を製造する。
本発明における脱水素混合物から水素と脱水素油を分離する方法としては冷却分離を使用し、その後さらに膜分離を使用する。
本発明における冷却分離の手段としては冷却分離器を使用することができる。冷却分離には、単に冷却するよりも、気体を圧縮して高圧下に冷却して液化成分を気液分離する方法を採用するのが好ましい。具体的には該冷却分離器は、通常圧縮機、冷却器(熱交換器)、気液セパレーターからなり、脱水素反応器で得られた脱水素混合物を圧縮・冷却して、脱水素油を分離・除去するものである。除去された脱水素油は系外に排出され、前記したように例えば水素化されて原料油として使用することができる。
冷却分離の圧縮条件、温度条件は目標とする冷却分離器後の水素濃度によって適宜選択することができる。圧縮の圧力は高圧とすることは必要ではなく、好ましくは0.1MPa以上、80.0MPa以下、さらに好ましくは0.1MPa以上、30.0MPa以下である。冷却温度は好ましくは−50℃を超え、30℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以上、20℃以下である。
該冷却分離工程においては、圧縮、冷却(熱交換)後、脱水素油を液化させ、気液混合から気液セパレーターにより、液化した脱水素油を分離・回収する。冷却(熱交換)器は適宜に、圧縮機の前にも設けることができる。
液化した脱水素油の冷却分離後、脱水素混合物は好ましくは0.5%までの脱水素油を含むことができ、更に好ましくは0.1%まで含む脱水素混合物を次の膜分離工程へ移送する。言い換えれば、冷却分離により好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下になるように上記冷却分離操作の条件等を選べばよいのである。また脱水素油のかかる濃度程度の分離・除去は、特別な冷却機等を要することなく、容易に本発明の冷却分離により達成することができる。
本発明の冷却分離器からは、上述のように好ましくは0.5%までの脱水素油を含む気体状の脱水素混合物が流出する。これから、さらに膜分離手段を用いることにより、脱水素油を分離・除去して高純度な水素を製造する。
本発明の膜分離の手段としては膜分離器を使用することができ、膜分離器は分離膜、支持体からなる。膜分離は冷却分離後の脱水素油を含んだ水素から、更に脱水素油を分離膜により除去するものである。膜分離器の前記支持体は管状に形成されてその外周に分離膜を形成して一体化して管状の膜分離器を形成することができる。該管状膜分離器の外側一端から脱水素混合物を導入し、他端から非透過ガスを取り出す。一方透過ガスは該管の内部へ通過して高純度の水素を取り出すことができる。
本発明の分離膜としては、水素を選択的に分離できる膜ならば特に限定なく使用することができる。
ここで水素の精製では、高純度水素精製の目的でパラジウム膜が工業的に実用化されている(中垣正幸監修,膜処理技術体系(上巻),フジ・テクノシステム,661〜662頁および922〜925頁(1991))(ただし、水素は炭化水素の脱水素からではなく、主として炭化水素の水蒸気改質や水の電気分解等からのものである)。しかしながらパラジウムは非常に高価であるため経済的でなく、資源的にも限界があることから適用範囲は特殊な目的に限られる。更に、この場合の膜分離過程には水素をプロトンと電子に解離・結合させるプロセスが伴うため、ある程度の動作温度が必要であり、室温付近では機能しない。しかし加熱するとしても250℃以下では水素吸収による膨張でパラジウム膜と支持体間の剥離が問題となる。
したがって、好ましくは、本発明においては多孔質膜形式の分離膜、特に分子篩作用により選択的ガス分離を行う膜を採用する。このような多孔質膜の孔径は0.3nm以上、0.7nm以下が好ましく、上限は0.5nm以下がさらに好ましい。
このような膜として具体的にはセラミック膜、高分子膜、炭素膜が好ましい。
高分子膜の材質は高分子材料による多孔質膜ならば何れのものも使用できるが、好ましくはポリイミド、四フッ化エチレン、酢酸セルロース、ポリスルホン膜であり、ポリイミド膜がより好ましい。
ところで高分子膜は液状の炭化水素、特に芳香族炭化水素に対する耐性が低く低濃度で使用するのが好ましい。本発明の冷却分離工程、たとえば気・液セパレータからのガスには微量ではあるが液成分が残留することがあり、また膜分離過程においても液が凝縮することがあるのが、高分子膜は低濃度ならば耐性に注意しながら使用することができる。
これに対して各種膜材料のうち、セラミック膜及びカーボン膜は耐薬品性が高く、好ましく芳香族炭化水素の分離に用いることができる。たとえば雑誌 「膜」,椿淳一郎,第19巻第3号,146〜154頁(1994)で紹介されているような芳香族炭化水素の分離に使用されるセラミック膜及びカーボン膜を利用することができる。
好ましい膜材料としてのセラミック膜の材質は上記のほか公知のセラミック材料が使えるが、シリカ、アルミナ、チタニア、ガラス、炭化ケイ素、窒化ケイ素(例えば、Si)が好ましい。このセラミック膜は通常、機械的に膜を保持する支持体上に形成されるものである。この支持体には多孔質のセラミック支持体が好ましく、多孔質のアルミナ、シリカ、窒化ケイ素がさらに好ましく挙げられる。
炭素膜も、上記のほか多孔質の炭素(カーボン)膜ならば何れのものも利用できるが、通常はポリイミドを炭化することで調製される炭素膜を利用する。ポリイミドの炭化温度は好ましくは700℃以上、1300℃以下である。さらに好ましくは、900℃以上、1100℃以下である。
膜分離は、冷却分離工程からの混合ガスを加圧下に膜と接触させて水素を選択的に透過させ、透過ガスとして高純度な水素が得られ、脱水素油気体は非透過ガスとして膜を透過せずに残留する。
膜分離の分離条件は、脱水素油の種類、分離膜の性能、要求される水素の純度、分離膜のサイズ(長さ等)により変わるが、導入圧力、分離膜の差圧、温度について通常は以下のような範囲を適用することができる。
膜分離の導入圧力は通常0.2MPa以上、80MPa以下が好ましく、上限は30MPa以下がさらに好ましい。分離膜の差圧は0.01MPa以上、2MPa以下が好ましく、0.1MPa以上、1MPa以下がさらに好ましい。
膜分離の温度は膜の非透過側において脱水素油が凝縮しない条件が好ましく、通常−10℃以上、80℃以下、好ましくは10℃以上、50℃以下である。この目的のために適宜に加熱することができる。また、水素濃度が高い純度を要求される場合等、透過ガスの水素をさらに別個の膜分離工程により分離する2段以上の多段の分離操作を適宜に行うこともできる。
膜分離において水素は選択的に膜を透過し、脱水素油含有量がより少なくそして純度が高められた水素が製品水素として回収され、膜を透過しない残りの非透過ガスは適宜に系外に排気することができる。
例えばより高純度な水素を得る場合などには、好ましくは、非透過ガスは前述の冷却分離工程の前段に供給し、その圧縮機の手前で脱水素混合物と混合し冷却分離工程にリサイクルする。
ここで、冷却分離における脱水素油の除去率はその圧力と温度によって一義的に決定される。すなわちその温度、圧力下に一義的に決定される蒸気圧として定まる。従って、非透過ガスのリサイクル割合を変化させても、すなわちリサイクルさせる非透過性ガスの量に拘わらず、一定の圧力、温度条件下では冷却分離によって脱水素油を除去した後の脱水素混合物の脱水素油濃度は変化しない。そのため、膜分離における非透過ガスを冷却分離工程にリサイクルするとすれば、膜分離器後の透過ガスとしての製品水素濃度はこのリサイクル比で制御できることになる。すなわちより高純度な水素が必要ならば、リサイクル比を上げて、より多量の非透過ガスをリサイクルさせれば良い。この製品水素濃度の制御が容易である点は本発明の特徴の一つである。このリサイクル比は、適宜に決定できるが、例えば1〜99%の範囲の値とすることができる。
なお、リサイクル比(%)は以下の値として定義することができる。
リサイクル比=非透過ガス中の水素の流量(単位時間当り)/膜分離に導入される水素の流量(単位時間当り)x100
=(1−高純度水素の流量(単位時間当り)/膜分離に導入される水素の流量(単位時間当り))x100
本発明の方法により、簡便に容易に、製品水素の水素濃度を99.99%以上にすることができる。好ましくは、水素濃度は99.999%以上、さらに好ましくは、99.9999%以上にすることができる。
本発明による水素製造方法を実施するための水素製造システムの概念図を図1に示す。
図において原料油は脱水素反応器1に導入され、水素と好ましくは芳香族炭化水素を含む脱水素油からなる脱水素混合物が生成する。生成した脱水素混合物は圧縮機2において昇圧され、その後熱交換器3において冷却され、気液セパレーター4で気液分離によって好ましくは芳香族炭化水素であるほとんどの脱水素油が除去された後、脱水素混合物はガス状で次の膜分離器5に導入される。
膜分離器における膜を透過する透過ガスは、純度が高められた製品水素であり、膜を透過しない非透過ガスは、適宜の配管(図示せず)から系外に排出される。好ましい態様として膜を透過しない非透過ガスは圧縮機2の手前に適宜のリサイクル比でもってリサイクルさせ、脱水素混合物と混合させることにより再度冷却分離工程に供給する。
上記のような本発明の水素製造方法を実施するための水素製造システムを利用すれば、水素ステーションを簡便に有効に構築することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例の範囲に限定されるものではない。
[分離膜]
以下の実施例、比較例で使用した分離膜A、B、Cはそれぞれ以下のとおりである。いずれも管状の膜分離器として使用した。
分離膜A
多孔質のアルミナでできたチューブ状の支持体の内表面にシリカ膜をコーティングしたもので、水素透過係数4.2 x 10−7 mol/m/sec/Pa、トルエン透過係数2.8 x 10―10 mol/m/sec/Paであり、膜面積0.0013mのセラミック膜を、分離膜Aとする。
分離膜B
水素透過係数5.0 x 10−6 mol/m/sec/Pa、トルエン透過係数3.4 x 10―10 mol/m2/sec/Paであり、膜面積0.0002m2のポリイミド膜を、分離膜Bとする。
分離膜C
ポリイミドを高純度アルゴン下900℃、20分炭化処理を行うことにより得られた水素透過係数1.6 x 10−10 mol/m2/sec/Pa、トルエン透過係数2.7 x 10―13 mol/m2/sec/Pa、膜面積0.0126m2の炭素膜を、分離膜Cとする。
(比較例1)
γ−アルミナ担体に0.3 mass%の白金を担持した平均直径1.5mmの球状市販触媒40 ccを固定床流通式反応器に充填し、メチルシクロヘキサンを原料として0.305g/minで導入し、340℃、0.1MPaの条件下で脱水素反応を行った。得られた脱水素混合物を含む生成ガスを冷却分離器において15℃、3.0MPaで分離を行い、水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
(比較例2)
冷却分離器において−10℃で分離を行った以外は比較例1と同様に水素を製造した。分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
(比較例3)
γ−アルミナ担体に0.3 mass%の白金を担持した平均直径1.5mmの球状市販触媒40ccを固定床流通式反応器に充填し、メチルシクロヘキサンを原料として0.070 g/minで導入し、380℃、0.3MPaの条件下で脱水素反応を行った。得られた脱水素混合物を含む生成ガスを、分離膜Aを用いた膜分離器によって、入り口圧力0.3MPa、透過側圧力0.1MPa、リサイクル比80%、170℃の条件で分離を行い、水素を製造した。なお、膜分離における温度がかなり高温のため、脱水素反応器からの生成ガスを僅かに冷却する程度で膜分離器へ導入した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
γ−アルミナ担体に0.3 mass%の白金を担持した平均直径1.5mmの球状市販触媒40ccを固定床流通式反応器に充填し、メチルシクロヘキサンを原料として0.305 g/minで導入し、340 ℃、0.1MPaの条件下で脱水素反応を行った。得られた脱水素混合物を含む生成ガスを冷却分離器において15℃、3.0MPaで分離を行った後、分離膜Aを用いた膜分離器によって、入り口圧力3.0MPa、透過側圧力2.7MPa、リサイクル比80%、70℃の条件で分離を行い、水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.510 g/minで導入し、膜分離器において透過側圧力2.5MPa、リサイクル比90 %の条件で分離を行った以外は実施例1と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として1.03g/minで導入し膜分離器において透過側圧力2.0 MPa、リサイクル比90%の条件で分離を行った以外は実施例1と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.308g/minで導入し、冷却分離器において−10 ℃で分離を行った以外は実施例1同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.514g/minで導入し膜分離器において透過側圧力2.5MPa、リサイクル比90%の条件で分離を行った以外は実施例4と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として1.030g/minで導入し膜分離器において透過側圧力2.0MPa、リサイクル比90%の条件で分離を行った以外は実施例4と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.343g/minで導入し膜分離器に分離膜Bを用い、透過側圧力2.5MPa、リサイクル比64%の条件で分離を行った以外は実施例1と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.345g/minで導入し膜分離器に分離膜Bを用い、透過側圧力2.5MPa、リサイクル比92%の条件で分離を行った以外は実施例4と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.004g/minで導入し、膜分離器に分離膜Cを用い、透過側圧力2.0MPa、リサイクル比90%の条件で分離を行った以外は実施例1と同様に水素を製造した。
分離後の水素濃度を求め、表1に示す。
メチルシクロヘキサンを原料として0.004g/minで導入し、膜分離器に分離膜Cを用い、透過側圧力2.0MPa、リサイクル比90%の条件で分離を行った以外は実施例4と同様に水素を製造した。
結果は表1に示す。
Figure 0005102932
表1の比較例1〜3が示すとおり、冷却分離器のみ、膜分離器のみでは水素濃度99.99%以上にすることは容易ではない。
これに対し、冷却分離の後、AからCまでの各種分離膜による分離を行った実施例では、各条件とも水素濃度99.999%を容易に達成することができ、更に実施例6〜8では、水素濃度99.9999%までも達成することが可能である。
ここで、冷却分離のみにより水素濃度99.999%以上を達成するためには、−45 ℃、3.0 MPaという条件が必要であり、水素濃度99.9999%以上を達成するためには、−65 ℃、3.0 MPaという条件が必要となる。これに対し、−10℃程度の冷却分離後、膜分離する本発明では、エネルギー消費は遥かに少ないという点で本発明は優位性を有することは明らかである。
また、本発明においては、好ましい態様として、膜分離器の非透過ガスは冷却分離工程の手前にリサイクルさせる。冷却分離における炭化水素の除去率はその圧力と温度によって一義的に決定されるため、冷却分離後の水素濃度はそのリサイクル量には依存しない。従って、膜分離器後の最終水素濃度はリサイクル比で容易に制御できる。
本発明によれば小規模であるが簡便に容易に高純度な水素を製造することができ、例えばいわゆる水素ステーションとして本発明を利用することができる。
本発明による水素製造方法を実施するための水素製造システムの概念図である。
符号の説明
1:脱水素反応器
2:圧縮機
3:熱交換器
4:気液セパレーター
5:膜分離器

Claims (2)

  1. 炭化水素を含む原料油を触媒存在下で脱水素反応させることにより生成した水素と不飽和炭化水素を含む脱水素油との混合物から脱水素油を分離して高純度水素を製造する方法において、該分離手段として冷却分離手段により該混合物から大部分の脱水素油を分離・除去する冷却分離工程、ついで更に膜分離手段により該脱水素油を非透過ガスとして分離・除去し水素は透過ガスとして取り出す膜分離工程を含み、
    前記冷却分離工程において、0.1MPa〜30MPaの圧力、−20℃〜20℃の温度条件で、シクロヘキサン環を有する炭化水素を含む原料油を脱水素することにより生成した水素と芳香族系炭化水素を含む脱水素油との混合物から該芳香族系炭化水素を含む脱水素油を分離・除去し、さらに、冷却分離の際に気体の圧縮を行い、気液分離のために気液セパレーターを用い、
    前記膜分離工程において、0.2MPa〜30MPaの導入圧力、分離膜の差圧が0.01MPa〜2MPaの条件で、前記膜分離手段としてセラミック膜、ポリイミド膜、炭素膜の何れかからなる分離膜を用いて芳香族系炭化水素と水素を分離し、
    前記膜分離工程後の非透過ガスを前記冷却分離工程の前段にリサイクルさせ、分離の際にリサイクル比を変更することによって所望の高純度水素ガス濃度を決定することを特徴とする水素濃度が99.99%以上の高純度水素の製造方法。
  2. メチルシクロヘキサンを含む原料油を脱水素することにより生成した水素とトルエンを含む脱水素油との混合物から該トルエンを含む脱水素油を分離・除去することを特徴とする請求項1に記載の高純度水素の製造方法。
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