JP5101208B2 - 樹脂粒子および樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は従来技術における上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、帯電特性、耐熱保存安定性、および熱特性に優れた粒径が均一である樹脂粒子を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、ポリエステル樹脂からなる樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と凝集剤(E)を含有する水性分散液(W)と、樹脂(b)もしくはその有機溶剤溶液、または、樹脂(b)の前駆体(b0)もしくはその有機溶剤溶液(O)とを混合し、(W)中に(O)を分散させ、(b0)もしくはその有機溶剤溶液を用いる場合には、さらに(b0)を反応させて、(W)中で(b)からなる樹脂粒子(B)を形成させることにより、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)が付着した樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を得て、(X1)中において、(B)に付着した(A)を、有機溶剤に溶解する、および/または、溶融することにより、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)を形成させた樹脂粒子(D)の水性分散体(X2)を得、さらに(X2)から水性媒体を除去する樹脂粒子(D)の製造方法;ならびに上記の方法により得られ、BET値比表面積が0.5〜5.0m2/gである樹脂粒子;である。
1.熱特性、帯電特性に優れ、粒径が均一である。
2.耐熱保存安定性、粉体流動性に優れる。
3.界面活性剤を使用しなくても容易に製造でき、樹脂粒子の洗浄が容易であるため、排水が少なく低コストで製造できる。
4.粒子表面の平滑性に優れる。
なお、上記および以下において%は、とくに断りのない限り重量%を意味する。
併用してもよい他の樹脂としては、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよく、例えば、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、およびポリカーボネート樹脂等が挙げられ、2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、シェル層を形成しやすいという観点から、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、およびそれらの併用である。
また、(D)の揮発分は、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下である。揮発分が、2%を越えると、耐熱保存安定性が低下することがある。本発明において揮発分は、試料を150℃で45分間加熱後の重量の減少量を意味する。
スルホン酸アニオン基(−SO3 -)基含有量が上記範囲の下限以上や樹脂を形成するスルホン酸アニオン基(−SO3 -)を含有するモノマーの炭素数が上記範囲の上限以下であると、樹脂(a)が水系媒体中に分散しやすく、微細な球状の樹脂粒子(A)の水性分散液(W)を容易に得ることができる。また、得られる樹脂粒子(D)の耐ブロッキング性、及び帯電特性が向上する。
カルボキシル基の含有量〔塩基で中和されている場合は、カルボキシル基(−COOH基)に換算した含有量〕は、(a)の重量に基づいて0.1〜30%が好ましい。下限は、さらに好ましくは0.5%、とくに好ましくは1%、最も好ましくは3%であり、上限は、さらに好ましくは25%、とくに好ましくは22%、最も好ましくは20%である。
塩基中和率や、カルボキシル基含有量が上記範囲の下限以上であると、樹脂(a)が水系媒体中に分散しやすく、微細な球状の樹脂粒子(A)の水性分散液(W)を容易に得ることができる。また、得られる樹脂粒子(D)の帯電特性が向上する。
上記炭素数1〜30のモノアミンとしては、炭素数1〜30の1級および/または2級アミン(エチルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン等)、炭素数3〜30の3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ラウリルジメチルアミン等)が挙げられる。4級アンモニウムとしては炭素数4〜30のトリアルキルアンモニウム(ラウリルトリメチルアンモニウム等)などが挙げられる。
これらの中で、好ましくは、アルカリ金属、4級アンモニウム、モノアミン、およびポリアミンであり、さらに好ましくは、ナトリウム、および炭素数1〜20のモノアミンであり、とくに好ましくは、炭素数3〜20の3級モノアミンである。
また、ビニル樹脂、およびポリエステル樹脂の場合、それらを形成するカルボキシル基またはその塩を含有するモノマーの好ましい炭素数は3〜30であり、さらに好ましくは3〜15、とくに好ましくは3〜8である。
有機酸金属塩(m)のうち、カルボン酸金属塩の具体例としては、(アルキル置換)安息香酸、(アルキル置換)サルチル酸、ナフテン酸等の炭素数7〜35の芳香族脂肪酸、およびステアリン酸等の炭素数12〜35の高級脂肪酸、並びに、後述のビニル樹脂を構成するカルボキシル基含有ビニルモノマーの金属塩として例示するものが好ましい。スルホン酸金属塩の具体例としては、炭素数7〜30のアルキルベンゼンスルホン酸、および後述のビニル樹脂を構成するスルホン基含有ビニルモノマーの金属塩として例示するものが好ましい。リン酸金属塩としてはビニル樹脂を構成するリン酸基含有ビニルモノマーの金属塩として例示したものが好ましい。これらの中でも、油溶性の金属塩が、樹脂粒子(D)の帯電性の効果を発揮する上で、さらに好ましい。組成の面からは、カルボン酸金属塩がさらに好ましく、カルボン酸のZn塩およびFe塩が特に好ましい。
(A)中に有機酸金属塩(m)を含有させる方法としては、樹脂(a)の前駆体と反応性がなければ(a)の作成前に投入してもよいが、(a)の作成後に(a)と混合する方が好ましい。
これらの有機酸金属塩(m)の構成単位、および有機酸金属塩(m)の使用割合に特に制限はないが、得られる樹脂粒子(D)に対するこれらの合計量が0.01〜10%であることが好ましい。下限は、さらに好ましくは0.05%であり、上限は、さらに好ましくは1%である。
ポリオールとポリカルボン酸の反応比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/5、さらに好ましくは1.5/1〜1/4、とくに好ましくは1/1.3〜1/3である。
カルボキシル基の含有量を前記の好ましい範囲内とするために、水酸基が過剰なポリエステルをポリカルボン酸で処理してもよい。
カルボキシル基を有するジオールとしては、ジアルキロールアルカン酸[C6〜24のもの、例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸(DMPA)、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸など]が挙げられる。
スルホン酸基もしくはスルファミン酸基を有するジオールとしては、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸、スルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル、スルファミン酸ジオール[N,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基のC1〜6)またはそのAO付加物(AOとしてはEOまたはPOなど、AOの付加モル数1〜6):例えばN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸およびN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸PO2モル付加物など];ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェートなどが挙げられる。
これらの中和塩基を有するジオールの中和塩基としては、炭素数3〜30の3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ラウリルジメチルアミン等)および/またはアルカリ金属(ナトリウム塩など)が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のAO付加物、およびこれらの併用である。
これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよびノボラック樹脂のAO付加物であり、さらに好ましいものはノボラック樹脂のAO付加物である。
なお、ジカルボン酸(i)または3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(j)としては、上述のものの酸無水物または炭素数1〜4の低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
このとき必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の例には、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド)、三酸化アンチモン、チタン含有触媒〔例えばチタンアルコキシド、シュウ酸チタン酸カリウム、テレフタル酸チタン、特開2006−243715号公報に記載の触媒(チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムモノヒドロキシトリス(トリエタノールアミネート)、およびそれらの分子内重縮合物等)、および特開2007−11307号公報に記載の触媒(チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート、およびチタンジイソプロポキシジテレフタレート等)〕、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル)、および酢酸亜鉛等が挙げられる。これらの中で好ましくは、樹脂粒子(D)の帯電特性の観点から、チタン含有触媒であり、さらに好ましくは、特開2006−243715号公報に記載の触媒、および特開2007−11307号公報に記載の触媒である。
金属塩とする方法としては、例えば、COOH基を有するポリエステルと該当する金属の水酸化物とを反応することにより得られる。
(1−1)脂肪族ビニル炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(1−3)芳香族ビニル炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー。
なお、上記(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタアクリル酸を意味し、以下同様の記載法を用いる。
|
CH2=CHCH2−OCH2CHCH2O−Ar−R (3−1)
CH=CH−CH3
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R−Ar−O−(AO)nSO3H (3−2)
CH2COOR’
|
HO3SCHCOOCH2CH(OH)CH2OCH2CH=CH2 (3−3)
(式中、Rは炭素数1〜15のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nが複数の場合同一でも異なっていてもよく、異なる場合はランダムでもブロックでもよい。Arはベンゼン環を示し、nは1〜50の整数を示し、R’はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜15のアルキル基を示す。)
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸。
好ましくはアルカリ金属塩、およびアミン塩であり、さらに好ましくは、ナトリウム塩および炭素数3〜20の3級モノアミンの塩である。
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等
(6−1)アミノ基含有ビニルモノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等
(6−2)アミド基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等
(6−3)ニトリル基含有ビニルモノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等
(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニルモノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニルモノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(6−5)ニトロ基含有ビニルモノマー:ニトロスチレン等
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等
(9−1)ビニルエステル、例えばビニルブチレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基(直鎖もしくは分岐)を有するアルキル(メタ)アクリレート(好ましくは炭素数5〜30)[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(フマル酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(マレイン酸ジアルキルエステル)(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニルモノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(エチレンオキサイドを以下EOと略記する)10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等
(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン等
(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;
ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等
イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
また、凝集剤(E)を含有させることにより、(C)の形状を制御することができる。凝集剤(E)の含有量が多いと形状はよりいびつにすることができ、凝集剤(E)の含有量が少ないと形状はより球形となる。
塩を構成するアルカリ金属としては、リチウム、カリウム、ナトリウム等が、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられ、更にこれら以外の金属として、3価以上のアルミニウム等の金属も用いることができる。好ましくは、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、およびアルミニウムである。塩を構成する無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、炭酸、硫酸等が挙げられ、好ましくは塩酸、および硫酸である。具体例としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム等が挙げられる。
A(0.3、ln3000)、B(1.5、ln1000)、
C(1.3、ln200000)、D(0.1、ln200000)
点(K、H)は、以下の4点A’、B’、C’、D’からなる四角形A’B’C’D’の辺上を含む内部に含まれることが好ましく、以下の4点A”、B”、C”、D”からなる四角形A”B”C”D”の辺上を含む内部に含まれることがさらに好ましい。
A’(0.3、ln3200)、B’(1.45、ln1500)、
C’(1.3、ln100000)、D’(0.15、ln100000)
A”(0.3、ln3400)、B”(1.4、ln2000)、
C”(1.3、ln50000)、D”(0.2、ln50000)
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8120
カラム(一例): TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
試料溶液 : 0.25%のTHF溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
測定温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点 (分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
また、後述のポリウレタン樹脂のMnおよびMwは、GPCを用いて以下の条件で測定される。
装置(一例) : 東ソー製 HLC−8220GPC
カラム(一例): Guardcolumn α
TSKgel α−M
試料溶液 : 0.125%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 : 100μl
流量 : 1ml/分
測定温度 : 40℃
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : 東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点 (分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
また、(a)と必要により有機酸金属塩(m)からなる樹脂粒子(A)のTgは、同様の理由で、好ましくは20〜200℃、さらに好ましくは30〜100℃、とくに好ましくは40〜80℃である。
なお、本発明におけるTgは、DSC測定またはフローテスター測定(DSCで測定できない場合)から求められる値である。
(フローテスター測定条件)
荷重:30kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、
ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
また、樹脂(a)のガラス転移温度(Tg)と軟化開始温度(Ts)との好ましい温度差は、0℃〜100℃、より好ましくは0℃〜70℃、さらに好ましくは0℃〜50℃、とくに好ましくは0℃〜40℃である。このガラス転移温度と軟化開始温度の温度差が上記範囲内であると、樹脂粒子をトナーとして用いる場合、樹脂粒子の耐熱保存と高光沢の両立が容易である。
〔1〕ポリエステル樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液を必要であれば適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させて樹脂粒子(A)の水性分散体を製造する方法。
〔2〕ポリエステル樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に必要により適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化し、硬化剤を加えたりして前躯体を硬化させて樹脂粒子(A)の水性分散体を製造する方法。
〔3〕ビニル樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂粒子(A)の水性分散液を製造する方法。
〔4〕あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。以下同様。)により作成した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂粒子を得た後、必要により適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔5〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を必用により適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔6〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を必用により適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔7〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、必用により適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱または減圧等によって溶剤を除去する方法。
〔8〕あらかじめ重合反応により作成した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に必用により適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
これらの方法の中で好ましいのは、〔7〕、および〔8〕の方法である。
本発明の製造方法においては、凝集剤(E)を用いることにより、界面活性剤(s)を用いなくても、水性分散液(W)および水性分散体(X1)を容易に製造できる。
有機溶剤(u)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
可塑剤(v)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(v1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(v6)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(A)の体積平均粒径は、一般的には、0.0005〜30μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは20μm、とくに好ましくは10μmであり、下限は、さらに好ましくは0.01μm、とくに好ましくは0.02μm、最も好ましくは0.04μmである。ただし、例えば、体積平均粒径1μmの樹脂粒子(D)を得たい場合には、好ましくは0.0005〜0.3μm、とくに好ましくは0.001〜0.2μmの範囲、10μmの樹脂粒子(D)を得た場合には、好ましくは0.005〜3μm、とくに好ましくは0.05〜2μm、100μmの粒子(D)を得たい場合には、好ましくは0.05〜30μm、とくに好ましくは0.1〜20μmである。
なお、体積平均粒径は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)やマルチサイザーIII(コールター社製)、光学系としてレーザードップラー法を用いるELS−800(大塚電子社製)などで測定できる。もし、各測定装置間で粒径の測定値に差を生じた場合は、ELS−800での測定値を採用する。
なお、上記粒径比が得やすいことから、後述する樹脂粒子(B)の体積平均粒径は、0.1〜300μmが好ましい。さらに好ましくは0.5〜250μm、特に好ましくは1〜200μmである。
一般に、樹脂(b)として好ましいものは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、およびそれらの併用であり、さらに好ましいのは、ポリウレタン樹脂、およびポリエステル樹脂である。
上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。
具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。
これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
樹脂(b)のsp値は、樹脂(a)とのsp値差が四角形ABCD範囲内にあるのが好ましいが、好ましくは7〜18、さらに好ましくは8〜14、とくに好ましくは9〜14である。
例えば、樹脂粒子(D)をスラッシュ成形用樹脂、粉体塗料として用いる場合、(b)のMnは、好ましくは2,000〜50万、さらに好ましくは4,000〜20万である。(b)の融点(DSCにて測定、以下融点はDSCでの測定値)は、好ましくは0℃〜200℃、さらに好ましくは35℃〜150℃である。(b)のTgは、好ましくは−60℃〜100℃、さらに好ましくは−30℃〜60℃である。
液晶ディスプレイ等の電子部品製造用スペーサー、電子測定機の標準粒子として用いる場合、(b)のMnは、好ましくは2万〜1,000万、さらに好ましくは4万〜200万である。(b)の融点は、好ましくは40℃〜300℃、さらに好ましくは70℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは−0℃〜250℃、さらに好ましくは50℃〜200℃である。
電子写真、静電記録、静電印刷などに使用されるトナーとして用いる場合、(b)のMnは、好ましくは1,000〜500万、さらに好ましくは2,000〜50万である。(b)の融点は、好ましくは20℃〜300℃、さらに好ましくは80℃〜250℃である。(b)のTgは、好ましくは20℃〜200℃、さらに好ましくは40℃〜150℃である。(b)のsp値は、好ましくは8〜16、さらに好ましくは9〜14である。
または、樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と凝集剤(E)を含有する水性分散液(W)と、樹脂(b)の前駆体(b0)またはその有機溶剤溶液とを混合し、(W)中に(b0)またはその有機溶剤溶液を分散させ、さらに(b0)を反応させて、(W)中で、(b)からなる樹脂粒子(B)を形成させることにより、(B)の表面に(A)が付着されてなる構造の樹脂粒子(C)の水性分散体として得ることができる。
なお、(b)と(b0)は併用してもよい。
本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
樹脂(b)もしくはその有機溶剤溶液、または、前駆体(b0)もしくはその有機溶剤溶液の粘度は、粒径均一性の観点から、好ましくは10〜5万mPa・s(B型粘度計で測定)、さらに好ましくは100〜1万mPa・sである。
分散時の温度としては、好ましくは0〜150℃(加圧下)、さらに好ましくは5〜98℃である。分散体の粘度が高い場合は、高温にして粘度を上記好ましい範囲まで低下させて、乳化分散を行うのが好ましい。
樹脂(b)もしくは前駆体(b0)の有機溶剤溶液に用いる溶剤は、樹脂(b)を常温もしくは加熱下で溶解しうる溶剤であればとくに限定されず、具体的には、有機溶剤(u)と同様のものが例示される。好ましいものは樹脂(b)の種類によって異なるが、(b)とのsp値差が3以下であるのが好適である。また、樹脂粒子(C)の粒径均一性の観点からは、樹脂(b)を溶解させるが、樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を溶解・膨潤させにくい有機溶剤が好ましい。
(I−2)水溶性パーオキサイド系重合開始剤:過酸化水素、過酢酸、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
(II−1)油溶性アゾ系重合開始剤:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等
(II−2)水溶性アゾ系重合開始剤:アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等
(III−1)非水系レドックス系重合開始剤:ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用
(III−2)水系レドックス系重合開始剤:過硫酸塩、過酸化水素、ヒドロペルオキシド等の水溶性過酸化物と、水溶性の無機もしくは有機還元剤(2価鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ポリアミン等)とを併用等が挙げられる。
〔1〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)であり、硬化剤(β)が活性水素基含有化合物(β1)であるという組み合わせ。
〔2〕反応性基含有プレポリマー(α)が有する反応性基が活性水素含有基(α2)であり、硬化剤(β)が活性水素含有基と反応可能な化合物(β2)であるという組み合わせ。
これらのうち、水中での反応率の観点から、〔1〕がより好ましい。
上記組合せ〔1〕において、活性水素化合物と反応可能な官能基(α1)としては、イソシアネート基(α1a)、ブロック化イソシアネート基(α1b)、エポキシ基(α1c)、酸無水物基(α1d)および酸ハライド基(α1e)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、(α1a)、(α1b)および(α1c)であり、特に好ましいものは、(α1a)および(α1b)である。
ブロック化イソシアネート基(α1b)は、ブロック化剤によりブロックされたイソシアネート基のことをいう。
上記ブロック化剤としては、オキシム類[アセトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、ジエチルケトオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、メチルエチルケトオキシム等];ラクタム類[γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム等];炭素数1〜20の脂肪族アルコール類[エタノール、メタノール、オクタノール等];フェノール類[フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ノニルフェノール等];活性メチレン化合物[アセチルアセトン、マロン酸エチル、アセト酢酸エチル等];塩基性窒素含有化合物[N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキサイド、2−メルカプトピリジン等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいのはオキシム類であり、特に好ましいものはメチルエチルケトオキシムである。
ポリエーテル(αw)としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイドなどが挙げられる。
ポリエステル(αx)としては、ジオール(g)とジカルボン酸(i)の重縮合物、ポリラクトン(ε−カプロラクトンの開環重合物)などが挙げられる。
エポキシ樹脂(αy)としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)とエピクロルヒドリンとの付加縮合物などが挙げられる。
ポリウレタン(αz)としては、ジオール(g)とポリイソシアネート(11)の重付加物、ポリエステル(αx)とポリイソシアネート(11)の重付加物などが挙げられる。
〔1〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させる方法、
〔2〕二以上の構成成分のうちの一つを過剰に用いることで構成成分の官能基を末端に残存させ、さらに残存した該官能基と反応可能な官能基および反応性基を含有する化合物を反応させる方法などが挙げられる。
上記方法〔1〕では、水酸基含有ポリエステルプレポリマー、カルボキシル基含有ポリエステルプレポリマー、酸ハライド基含有ポリエステルプレポリマー、水酸基含有エポキシ樹脂プレポリマー、エポキシ基含有エポキシ樹脂プレポリマー、水酸基含有ポリウレタンプレポリマー、イソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーなどが得られる。
構成成分の比率は、例えば、水酸基含有ポリエステルプレポリマーの場合、ポリオール〔ジオール(g)等〕とポリカルボン酸〔ジカルボン酸(i)等〕の比率が、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/1、さらに好ましくは1.5/1〜1/1、とくに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。他の骨格、末端基のプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
上記方法〔2〕では、上記方法〔1〕で得られたプレプリマーに、ポリイソシアネートを反応させることでイソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ブロック化ポリイソシアネートを反応させることでブロック化イソシアネート基含有プレポリマーが得られ、ポリエポキサイドを反応させることでエポキシ基含有プレポリマーが得られ、ポリ酸無水物を反応させることで酸無水物基含有プレポリマーが得られる。
官能基および反応性基を含有する化合物の使用量は、例えば、水酸基含有ポリエステルにポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーを得る場合、ポリイソシアネートの比率が、イソシアネート基[NCO]と、水酸基含有ポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、好ましくは5/1〜1.01/1、さらに好ましくは4/1〜1.2/1、とくに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。他の骨格、末端基を有するプレポリマーの場合も、構成成分が変わるだけで比率は同様である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMnは、好ましくは500〜30,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、とくに好ましくは2,000〜10,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)のMwは、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜40,000、とくに好ましくは4,000〜20,000である。
反応性基含有プレポリマー(α)の粘度は、100℃において、好ましくは2,000ポイズ以下、さらに好ましくは1,000ポイズ以下である。2,000ポイズ以下にすることで、粒度分布のシャープな樹脂粒子(C)および(D)が得られる点で好ましい。
(β1a)としては、ポリアミン(12)と同様のものが例示される。(β1a)として好ましいものは、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンおよびそれらの混合物である。
ポリメルカプタン(β1c)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
反応停止剤(βs)としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなど);
モノアミンをブロックしたもの(ケチミン化合物など);
モノオール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、フェノールなど);
モノメルカプタン(ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなど);
モノイソシアネート(ラウリルイソシアネート、フェニルイソシアネートなど);
モノエポキサイド(ブチルグリシジルエーテルなど)などが挙げられる。
アミノ基が脱離可能な化合物でブロック化された有機基としては、前記(β1a)の場合と同様のものが例示できる。
ポリエポキシド(β2b)としては、ポリエポキシド(15)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ジカルボン酸(β2c−1)としては、前記ジカルボン酸(i)と、ポリカルボン酸(β2c−2)としては、前記3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸(j)と同様のものが例示され、好ましいものも同様である。
ポリ酸ハライド類(β2e)としては、前記(β2c)の酸ハライド(酸クロライド、酸ブロマイド、酸アイオダイド)などが挙げられる。
さらに、必要により(β2)と共に反応停止剤(βs)を用いることができる。
〔1〕樹脂(a)と樹脂(b)が正負逆の電荷を持つようにすると吸着力が発生し、この場合、樹脂(a)、樹脂(b)各々の電荷を大きくするほど、吸着力が強くなり、コア樹脂(b)からシェル樹脂(a)が剥れることがなくなる。
〔2〕樹脂(a)と樹脂(b)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、シェル樹脂(a)のコア樹脂(b)に対する吸着力が弱まり、コア・シェル型を形成し難かったり、また一度、形成してもコア樹脂(b)からシェル樹脂(a)が剥れることがある。この場合、一般に界面活性剤(s)および/または水溶性ポリマー(t)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると吸着力が養われ、コア・シェル型を形成し易くなったり、またコア樹脂(b)からシェル樹脂(a)が剥れることがなくなる。
〔3〕水性分散液(W)を製造する際に、樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが低いほど、吸着力が強くなる。逆に、pHを高くするほど、吸着力が弱くなる。
〔4〕水性分散液(W)を製造する際に、樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが高いほど吸着力が強くなる。逆に、pHを低くするほど吸着力が弱くなる。
〔5〕樹脂(a)と樹脂(b)のsp値の差(Δsp値)を小さくすると吸着力が強くなる。ただし、Δsp値を小さくしすぎると、樹脂(a)と樹脂(b)が溶解してコア・シェル型粒子ではなくなることもある。
樹脂(a)と樹脂(b)のsp値差、また樹脂(a)の分子量、さらに凝集剤(E)の添加量で粒子形状や粒子表面性を制御することができる。sp値差が小さいといびつな形で表面平滑な粒子が得られやすく、また、sp値差が大きいと球形で表面はザラつきのある粒子が得られやすい。また、(a)の分子量が大きいと表面はザラつきのある粒子が得られやすく、分子量が小さいと表面平滑な粒子が得られやすい。さらに、凝集剤(E)の添加量が多いと形状はよりいびつになり、凝集剤(E)の含有量が少ないと形状はより球形となる。ただし、(a)と(b)のsp値差は小さすぎても大きすぎても造粒困難になる。また樹脂(a)の分子量も小さすぎると造粒困難になる。このことから、好ましい(a)と(b)のsp値差は0.01〜5.0で、より好ましくは0.1〜3.0、さらに好ましくは0.2〜2.0である。また、樹脂(a)のMwは、好ましくは100〜100万で、より好ましくは1000〜50万、さらに好ましくは2000〜20万、特に好ましくは3000〜10万である。
〔1〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が正負逆の電荷を持つようにすると吸着力が発生し、この場合、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)各々の電荷を大きくするほど、吸着力が強くなり樹脂粒子(A)の樹脂粒子(B)に対する被覆率が大きくなる。
〔2〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)が同極性(どちらも正、またはどちらも負)の電荷を持つようにすると、被覆率は下がる傾向にある。この場合、一般に界面活性剤(s)および/または水溶性ポリマー(t)[とくに樹脂粒子(A)および樹脂粒子(B)と逆電荷を有するもの]を使用すると被覆率が上がる。
〔3〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)がカルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂(一般に酸性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが低いほど被覆率が大きくなる。逆に、pHを高くするほど被覆率が小さくなる。
〔4〕水性分散体(X1)を製造する際に、樹脂(a)が1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム塩基等の塩基性官能基を有する樹脂(一般に塩基性官能基1個当たりの分子量が1,000以下であるのが好ましい)である場合に、水性媒体のpHが高いほど被覆率が大きくなる。逆に、pHを低くするほど被覆率が小さくなる。
〔5〕樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)のΔsp値を小さくすると被覆率が大きくなる。
上記の方法としては、(B)に付着された(A)を有機溶剤に溶解させる方法、および、水性分散体(X1)を加熱して(A)を溶融し被膜化させる方法が挙げられ、これらの方法を併用してもよい。
有機溶剤としては、(b)との親和性が高いものが好ましく、具体例としては、前記の有機溶剤(u)と同様のものが挙げられる。(u)の中で好ましいものは、被膜化の点から、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、および酢酸エチルであり、さらに好ましくは酢酸エチルである。
(A)を有機溶剤に溶解させる際の、水性分散体(X1)中の有機溶剤濃度は、好ましくは3〜60%、さらに好ましくは10〜45%、とくに好ましくは15〜30%である。また、溶解は、水性分散体(X1)を、例えば1〜10時間攪拌することにより行い、溶解時の温度は、15〜45℃が好ましく、15〜30℃がさらに好ましい。
なお、被膜化処理の方法とし、有機溶剤含有量が2%以下の樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を加熱処理し、(A)をコア(Q)上で溶融させることでより表面が平滑な樹脂粒子(D)を得る際の好ましい加熱処理温度は、(P)のTg以上であり、また80℃以下の温度範囲が好ましい。加熱処理温度が(P)のTg未満であると得られる樹脂粒子(D)の表面平滑性はほとんど変化がない。また80℃を越える温度で加熱処理するとシェル(P)がコアから剥がれる場合がある。
これらの(A)の被膜化方法の中で、好ましい方法は、(A)を溶融させる方法、および(A)を溶解させる方法と(A)を溶融させる方法の併用である。
〔1〕水性分散体を減圧下または常圧下で乾燥する方法、
〔2〕遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離 し、得られた粉末を乾燥する方法、
〔3〕水性分散体を凍結させて乾燥させる方法(いわゆる凍結乾燥)
等が例示される。
上記〔1〕、〔2〕において、得られた粉末を乾燥する際、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を用いて行うことができる。
また、必要に応じ、風力分級器などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
表面被覆率(%)=[(P)に覆われている部分の面積/(P)に覆われている部分の面積+(Q)が露出している部分の面積]×100
また、粒径均一性から、樹脂粒子(C)、(D)の[体積平均粒径/個数平均粒径]の値は、1.0〜1.4であるのが好ましく、1.0〜1.2であるのがさらに好ましい。
(C)、(D)の体積平均粒径は、用途により異なるが、一般的には0.1〜300μmが好ましい。上限は、さらに好ましくは250μm、特に好ましくは200μmであり、下限は、さらに好ましくは0.5μm、特に好ましくは1μmである。
なお、体積平均粒径および個数平均粒径は、マルチサイザーIII(コールター社製)で同時に測定することができる。
同様に粉体流動性の観点から、(D)の表面平均中心線粗さRaが0.01〜1.0μmであるのが好ましい。より好ましくは0.01〜0.9μmであり、さらに好ましくは0.1〜0.8μmである。Raは、粗さ曲線とその中心線との偏差の絶対値を算術平均した値のことであり、例えば、走査型プローブ顕微鏡システム(東陽テクニカ製)で測定することができる。
また、本発明においては、添加剤は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加したり、有機溶剤(u)および/または可塑剤(v)とともに上記添加剤を含浸させることもできる。
添加剤として、有機酸金属塩(m)からなる荷電制御剤を樹脂粒子(A)中に含有させると、帯電特性が向上し好ましい。
(m)としては前述のものが挙げられ、使用量も同様である。
(B)中の(c)の含有量は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは1〜15%である。(d)の含有量は、好ましくは10%以下、さらに好ましくは8%以下である。(c)と(d)の合計含有量は、好ましくは25%以下、さらに好ましくは1〜20%である。
ワックス(c)としては合成ワックス、天然ワックスがあり、合成ワックスとしてはポリオレフィンワックス、天然ワックスとしてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、カルボニル基含有ワックスおよびこれらの混合物等が挙げられるが、このうち、とくに好ましいのはパラフィンワックス(c1)、およびカルナウバワックス(c2)である。(c1)としては、融点50〜90℃で炭素数20〜36の直鎖飽和炭化水素を主成分とする石油系ワックスが挙げられ、(c2)としては、融点50〜90℃で炭素数16〜36の動植物ワックスが挙げられる。
また、離型性の観点から、(c)のMnは、好ましくは400〜5000、さらに好ましくは1000〜3000、とくに1500〜2000である。尚、上記および以下においてワックスのMnは、GPCを用いて測定される(溶媒:オルソジクロロベンゼン、基準物質:ポリスチレン)。
(d)のMnは、好ましくは1500〜10000、とくに1800〜9000である。Mnが1500〜10000の範囲では、樹脂粒子(D)の機械強度が良好である。
変性ワックス(d)の合成におけるパーオキサイド系開始剤の量は、(d)の原料の合計重量に基づいて、好ましくは0.2〜10%、さらに好ましくは0.5〜5%である。
これらの開始剤の具体例としては、前記のものが挙げられる。
ワックス(c)および変性ワックス(d)を(b)中に分散させる方法としては、(c)および(d)と、(b)とを、それぞれ有機溶剤溶液もしくは分散液とした後、それら同士を混合する方法等が挙げられる。
[チタン含有触媒の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル1000部とテレフタル酸800部を入れ、窒素にて液中バブリング下、60℃まで徐々に昇温し、チタンテトライソプロポキシド600部を滴下しながら60℃で4時間反応させスラリー状物である反応混合物を得た。反応混合物をろ紙でろ別し40℃/20kPa・sで乾燥させることで、チタントリイソプロポキシテレフタレートと未反応のテレフタル酸の混合物からなるチタン含有触媒(t1)(チタントリイソプロポキシテレフタレートの濃度65%)を得た。
[チタン含有触媒の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)1617部とイオン交換水126部を入れ、窒素にて液中バブリング下、90℃まで徐々に昇温し、90℃で4時間反応(加水分解)させることで、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)を得た。さらに、100℃にて、2時間減圧下で反応(脱水縮合)させることで、下記式で表される分子内重縮合物からなるチタン含有触媒(t2)を得た。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール(以下プロピレングリコールと記載する。)377部、テレフタル酸ジメチルエステル350部、アジピン酸40部、および縮合触媒としてチタン含有触媒(t1)0.2部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、フローテスター測定にて1000Pa・sとなる温度が90℃になったになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルa1]を得た。[ポリエステルa1]のMwは10000であった。次にこの[ポリエステルa1]30部に対しアセトン30部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。よく攪拌されているこの溶液に、水115部を加えることでポリエステル樹脂の水性分散液[微粒子分散液W1]を得た。[微粒子分散液W1]をELS−800で測定した体積平均粒径は0.10μmであった。[微粒子分散液W1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは70℃、軟化開始温度は100℃であり、流出温度は165℃であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール377部、テレフタル酸ジメチルエステル340部、アジピン酸50部、および縮合触媒としてチタン含有触媒(t1)0.2部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、フローテスター測定にて1000Pa・sとなる温度が55℃になったになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルa2]を得た。[ポリエステルa2]のMwは15000であった。次にこの[ポリエステルa2]30部に対しアセトン30部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。よく攪拌されているこの溶液に、水115部を加えることでポリエステル樹脂の水性分散液[微粒子分散液W2]を得た。[微粒子分散液W2]をELS−800で測定した体積平均粒径は0.05μmであった。[微粒子分散液W2]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは50℃、軟化開始温度は60℃であり、流出温度は120℃であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール377部、テレフタル酸ジメチルエステル360部、アジピン酸30部、および縮合触媒としてチタン含有触媒(t1)0.2部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、フローテスター測定にて1000Pa・sとなる温度が140℃になったになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルa3]を得た。[ポリエステルa3]のMwは8000であった。次にこの[ポリエステルa3]30部に対しアセトン30部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。よく攪拌されているこの溶液に、水115部を加えることでポリエステル樹脂の水性分散液[微粒子分散液W3]を得た。[微粒子分散液W3]をELS−800で測定した体積平均粒径は0.05μmであった。[微粒子分散液W3]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは120℃、軟化開始温度は160℃であり、流出温度は250℃であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水753部、アルキルアリルスルホコハク酸のナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)8部、スチレン58部、メタクリル酸58部、アクリル酸ブチル77部、過硫酸アンモニウム1部、界面活性剤(モノオレイン酸ポリオキシソルビタン)9部を仕込み、300回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−アルキルアリルスルホコハク酸のナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液W4]を得た。[微粒子分散液W4]をLA−920およびELS−800で測定した体積平均粒径は、いずれも0.07μmであった。[微粒子分散液W4]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のDSC測定によるTgは60℃、軟化開始温度は110℃であり、流出温度は198℃であった。
攪拌棒および温度計をセットした反応容器に、アジピン酸と1,4−ブタンジオール(モル比1:1)から得られたポリエステル(Mn1000)177部、プロピレングリコール7部、ジメチロールプロピオン酸72部、3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸4部、およびアセトン500部を仕込んだ。この溶液にイソホロンジイソシアネート(IPDI)246部を仕込み55℃で11時間反応し、[ウレタンプレポリマー1]を得た。このプレポリマーにトリエチルアミンを加え、ジメチロールプロピオン酸由来のカルボン酸を100当量%アミン中和した。この溶液を攪拌下、水1500部に加え、乳化した。さらに水320部、エチレンジアミン9部、n−ブチルアミン6部を加え、50℃、4時間伸長反応を行いポリウレタン樹脂の水性分散液[微粒子分散液W5]を得た。[微粒子分散液W5]をELS−800で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。[微粒子分散液W5]の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のフローテスター測定によるTgは80℃、軟化開始温度は105℃であり、流出温度は160℃であった。
[線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール701部(18.8モル)、テレフタル酸ジメチルエステル716部(7.5モル)、アジピン酸180部(2.5モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(t1)0.8部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、軟化点が150℃になった時点で取り出した。回収されたプロピレングリコールは316部(8.5モル)であった。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb1]を得た。[ポリエステルb1]のMnは8000であった。
なお、( )内のモル数は、相対的なモル比を意味する(以下同様)。
[非線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、プロピレングリコール557部(17.5モル)、テレフタル酸ジメチルエステル569部(7.0モル)、アジピン酸184部(3.0モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(t1)0.7部を入れ、180℃で窒素気流下に、生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成するプロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に1時間反応させた。回収されたプロピレングリコールは175部(5.5モル)であった。次いで180℃まで冷却し、無水トリメリット酸121部(1.5モル)を加え、常圧密閉下2時間反応後、220℃、常圧で反応させ、軟化点が180℃になった時点で取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化し[ポリエステルb2]を得た。[ポリエステルb2]のMnは8500であった。
[線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び重縮合触媒としてチタン含有触媒(t2)5.3部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が4になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して[ポリエステルb3]を得た。[ポリエステルb3]のMnは6980であった。
[非線形ポリエステルの合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・EO2モル付加物350部、ビスフェノールA・PO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び重縮合触媒としてチタン含有触媒(t2)5.0部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して[ポリエステルb4]を得た。[ポリエステルb4]のMnは11400であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、ヒドロキシル価が56のポリカプロラクトンジオール(プラクセルL220AL、ダイセル化学工業社製)2000部を投入し、110℃に加熱して3mmHgの減圧下で1時間脱水を行った。続いてIPDI457部を投入し、110℃で10時間反応を行い、末端にイソシアネート基を有する[ウレタンプレポリマー1]を得た。[ウレタンプレポリマー1]のNCO含量は3.6%であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、エチレンジアミン50部とMIBK300部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、ケチミン化合物である[硬化剤1]を得た。
ビーカー内に銅フタロシアニン20部と着色剤分散剤(ソルスパーズ28000;アビシア株式会社製)4部、[ポリエステルb2]20部および酢酸エチル56部を入れ、攪拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、[着色剤分散液1]を得た。[着色剤分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は0.3μmであった。
ビーカー内に銅フタロシアニン40部と着色剤分散剤(ソルスパーズ28000;アビシア株式会社製)4部、および酢酸エチル56部を入れ、攪拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、[着色剤分散液2]を得た。[着色剤分散液2]をLA−920で測定した体積平均粒径は0.2μmであった。
温度計および撹拌機の付いたオートクレーブ反応槽中に、キシレン454部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業(株)製 サンワックス LEL−400:軟化点128℃)150部を投入し、窒素置換後170℃に昇温して十分溶解し、スチレン595部、メタクリル酸メチル255部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート34部およびキシレン119部の混合溶液を170℃で3時間で滴下して重合し、さらにこの温度で30分間保持した。次いで脱溶剤を行い、[変性ワックス 1]を得た。[変性ワックス 1]のグラフト鎖のsp値は 10.35(cal/cm3)1/2、Mnは1872、Mwは5194、Tgは56.9℃であった。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、パラフィンワックス(融点73℃)10部、[変性ワックス1]1部、酢酸エチル33部を投入し、78℃に加熱して充分溶解し、1時間で30℃まで冷却を行いワックスを微粒子状に晶析させ、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[ワックス分散液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、カルナバワックス(融点70℃)10部、酢酸エチル33部を投入し、78℃に加熱して充分溶解し、1時間で30℃まで冷却を行いワックスを微粒子状に晶析させ、さらにウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、[ワックス分散液2]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb1]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液1]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb2]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液2]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb3]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液3]を得た。
温度計および撹拌機の付いた反応容器中に、[ポリエステルb4]10部および酢酸エチル10部を入れ、攪拌して均一分散させ、[樹脂溶液4]を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]15.4部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および硫酸マグネシウム5部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―1)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−1)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水102部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および塩化ナトリウム5部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―2)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−2)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[プレポリマー1]6部、[硬化剤1]0.2部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1B]を得た。
ビーカー内にイオン交換水102部、[微粒子分散液W1]11部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および塩化ナトリウム5部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1B]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―3)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−3)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および塩化ナトリウム10部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―4)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−4)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水102部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および塩化カルシウム5部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―5)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−5)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液3]12部、[ワックス分散液2]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液2A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水102部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および塩化アルミニウム5部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液2A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―6)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−6)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水90.4部、[微粒子分散液W2]2.6部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、および硫酸マグネシウム25部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液1A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―7)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−7)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液4]48部、[樹脂溶液3]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液2]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液3A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水75.6部、[微粒子分散液W3]41.8部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、塩化ナトリウム0.5部、および硫酸マグネシウム0.1部を入れ均一に溶解した。ついで25℃で、TK式ホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、[樹脂溶液3A]75部を投入し2分間撹拌した。ついでこの混合液を撹拌棒および温度計付のコルベンに移し、昇温して35℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―8)を得た。次いで濾別し、40℃×18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子(D−8)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W4]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。他は、実施例2と同様にして、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が付着された樹脂粒子の水性分散体(X―9)および、樹脂粒子(D−9)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水107部、[微粒子分散液W1]10.5部、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム1部を入れ均一に溶解した。他は、実施例2と同様にして、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―10)および、樹脂粒子(D−10)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W1]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。他は、実施例2と同様にして、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―11)および、樹脂粒子(D−11)を得た。
ビーカー内に[樹脂溶液1]48部、[樹脂溶液2]12部、[ワックス分散液1]27部、および[着色剤分散液1]10部を入れ、25℃にてTK式ホモミキサーで8,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[樹脂溶液1A]を得た。
ビーカー内にイオン交換水97部、[微粒子分散液W5]10.5部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、およびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(三洋化成工業製、「エレミノールMON−7」)10部を入れ均一に溶解した。他は、実施例2と同様にして、(B)で構成されたコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)が形成された樹脂粒子の水性分散体(X―12)および、樹脂粒子(D−12)を得た。
実施例1〜8および比較例1〜4で得た樹脂粒子(D−1)〜(D−8)、および比較の樹脂粒子(D−9)〜(D−12)を水に分散して、粒度分布をコールターカウンターで測定した。また、樹脂粒子の平均円形度、帯電特性、耐熱保存安定性、および低温定着性を測定した。その結果を表1に示す。なお、○は図1の四角形ABCDの内部、×は外部を意味する。
帯電特性、耐熱保存安定性、低温定着性、および表面平滑性の測定方法は以下の通りである。
50ccの共栓付ガラス瓶に、樹脂粒子0.5g、鉄粉(日本鉄粉株式会社製「F−150」)10gを精秤し、共栓をして23℃、50%RHの雰囲気下でターブラシェーカミキサー(ウイリー・ア・バショッフェン社製)にセットし、回転数90rpmで2分攪拌する。攪拌後の混合粉体0.2gを目開き20μmステンレス金網がセットされたブローオフ粉体帯電量測定装置(京セラケミカル株式会社製TB−203)に装填し、ブロー圧10KPa,吸引圧5KPaの条件で、残存鉄粉の帯電量を測定し、定法により樹脂粒子の帯電量を算出する。なお、トナー用としてはマイナス帯電量が高いほど帯電特性が優れている。
50℃に温調された乾燥機に樹脂粒子を15時間静置し、ブロッキングの程度により下記の基準で評価した。
○ : ブロッキングが発生しない。
△ : ブロッキングが発生するが、力を加えると容易に分散する。
× : ブロッキングが発生し、力を加えても分散しない。
樹脂粒子にアエロジルR972(日本アエロジル社製)を1.0%添加し、よく混ぜて均一にした後、この粉体を紙面上に0.6mg/cm2となるよう均一に載せる(このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いる(上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい)。この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cm2の条件で通した時のコールドオフセットの発生温度を測定した。
走査電子顕微鏡(SEM)を用い、樹脂粒子(D)表面を1万倍および3万倍拡大した写真にて評価した。
◎ : 表面に全く凹凸がなく、非常に平滑である。
○ : 表面に一部いびつな部位が観られるが、全体的には凹凸がほとんどなく、平滑である。
△ : 表面全体に凹凸があるが、樹脂(a)由来の粒子状物体は確認できない。
× : 表面全体的にひどく凹凸である、または樹脂(a)からなる粒子が確認できる。
Claims (9)
- ポリエステル樹脂からなる樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と凝集剤(E)を含有
する水性分散液(W)と、樹脂(b) の有機溶剤溶液、または、樹脂(b)の前駆体(b0) の有機溶剤溶液(O)とを混合し、(W)中に(O)を分散させ、(b0) の有機溶剤溶液を用いる場合には、さらに(b0)を反応させて、(W)中で(b)からなる樹脂粒子(B)を形成させることにより、樹脂粒子(B)の表面に樹脂粒子(A)が付着した樹脂粒子(C)の水性分散体(X1)を得て、(X1)中において、(B)に付着した(A)を、有機溶剤に溶解する、および/または、溶融することにより、(B)で構成されるコア層(Q)の表面に(A)が被膜化されたシェル層(P)を形成させた樹脂粒子(D)の水性分散体(X2)を得、さらに(X2)から水性媒体を除去する樹脂粒子(D)の製造方法であって、樹脂(b)がポリエステル樹脂および/またはポリウレタン樹脂である(D)の製造方法。 - シェル層(P)とコア層(Q)の重量比が(0.1:99.9)〜(70:30)であり、樹脂粒子(D)の揮発分が2重量%以下である請求項1記載の製造方法。
- 樹脂(a)が、40〜270℃の軟化開始温度、20〜250℃のガラス転移温度、60〜300℃の流出温度、および0〜130℃のガラス転移温度と流出温度の差を有する樹脂である請求項1または2記載の製造方法。
- 凝集剤(E)が無機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアルミニウム塩から選ばれる1種以上の塩である請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
- 水性分散体(X1)中の凝集剤(E)の含有量が0.001〜20重量%である請求項1〜4のいずれか記載の製造方法。
- 水性分散体(X1)中に含有する界面活性剤(s)の量が1000ppm以下である請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか記載の方法により得られ、BET値比表面積が0.5〜5.0m2/gである樹脂粒子。
- 表面平均中心線粗さRaが0.01〜1.0μmである請求項7記載の樹脂粒子。
- スラッシュ成形用樹脂、粉体塗料、電子部品製造用スペーサー、電子測定機器の標準粒子、電子写真トナー、静電記録トナー、静電印刷トナーまたはホットメルト接着剤用である請求項7または8記載の樹脂粒子。
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