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JP5100371B2 - ウェハ周縁端の異物検査方法、及び異物検査装置 - Google Patents

ウェハ周縁端の異物検査方法、及び異物検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハ等の被検査体の外側表面を撮像し、撮像した画像を解析することにより、ウェハに付着する異物、及び/又は欠陥(以下ウェハの異常)の有無を検査するウェハ検査方法、及びその方法を用いたウェハ検査装置に関し、特にウェハ周縁端の異常を検査する方法、及びその装置に関する。
半導体製造プロセスでは、ウェハ上に形成する全てのチップに対して、同じプロセス条件、化学環境下で処理を行い、集積回路を形成している。ここで、ウェハ周縁端(以下、ウェハエッジ)におけるチップの歩留まりは、ウェハ中心付近よりもかなり悪いことが知られている。ウェハエッジにおいて歩留まりが低下する要因は様々であるが、その大きな要因の一つとして、ウェハエッジにおける薄膜の剥離や欠け、及び微細な異物の付着が考えられる。
通常ウェハエッジは、図8(a)に示すようにウェハの表面から徐々に傾斜していき(面取りされていき)、切り落とされる形状となっている。ウェハエッジの面取りされた部分はベベルと称され、垂直な部分はアペックス(エーペックスともいう)と称されている。ウェハエッジは、図8(a)のような形状をブレット(弾丸)型といい、図8(b)のような形状はラウンド型と称されている。
ウェハエッジにクラックや欠け、あるいは傷などの端部欠陥が発生しているか否か、又はウェハエッジに微細な異物が付着しているかどうかを検査するには、ペンライト等を用いた目視による検査方法もあるが、検査装置による方法としては、(1)CCDカメラとコンピュータを用いた画像処理による方法、(2)ラインスキャンレーザをウェハエッジに照射し、そこからの散乱光を光検出器により検出する方法の2つの検査方法が代表的である。
CCDカメラとコンピュータを用いた画像処理による検査方法として、ウェハを回転可能な状態で支持する支持部を設け、支持されたウェハの周端縁を連続的に撮像するという、撮像カメラを用いたウェハ検査装置がある(特許文献1)。この方法は、複数の撮像カメラによってウェハの周端縁の表面、裏面、ベベル面、アペックス面をそれぞれ撮像し、それを画像処理することでウェハエッジに異常が有るか否かを検査するものである。しかし、この方法では複数台の撮像カメラを設けるため、ウェハ検査装置が大型化し、ウェハ検査装置自体の製造コストが嵩んでしまうという問題点がある。
上述した問題点を解決するため、撮像するウェハエッジを中心として弧状にガイドレールを設け、撮像カメラをこの弧状に延びたガイドレールに沿って移動させてウェハエッジを撮像するウェハエッジの検査装置が開示されている(特許文献2)。しかし、特許文献2が開示するウェハ検査装置は、水平面上でウェハを回転可能に支持する支持部を設け、ウェハの中心軸線を含んだ縦断面上に存するように、かつウェハの撮像される周端縁を臨むように弧状にガイドレールを設け、ウェハの周端縁を撮像する撮像部がガイドレールに案内されながら移動してウェハの前記周端縁を撮像する構造となっている。
上述した通り、ウェハエッジは図8(a),(b)に示すように様々な形状のものがある。しかし、特許文献2が開示する検査装置では、撮像部が弧状に設けられたガイドレールにより移動する構造となっているため、ウェハエッジの形状にあった軌跡により撮像部を移動させることは非常に難しいという問題がある。更に、特許文献2が開示する検査装置の構成は複雑であるため、装置が大型化し、その結果コスト高になるという問題がある。
一方、半導体ウェハの表面にレーザ光を照射し、半導体ウェハ表面上に散乱光を発生させ、この散乱光を光検出器により検出する方法もある。例えば、ウェハエッジ部の異常をレーザ光の照射と散乱光により検査する方法として、レーザ光の焦点をウェハエッジとしてレーザ光を照射し、ウェハエッジ周囲を走査し、これにより生じた散乱光を楕円鏡を用いて集光し、集光した散乱光の強度、及び周波数分析によりウェハエッジの欠陥や異物の付着の状況を検査する方法及び装置が開示されている(特許文献3)。
しかし、特許文献3の開示する楕円鏡を用いた検査方法では、レーザ光源及び受光器が固定されているため、ウェハエッジ部の異常がアペックス部分にあるのか、ベベル部分にあるのかの識別ができないという問題がある。また、ウェハエッジに対してレーザ光が垂直に照射されないため、散乱光を集光するには楕円鏡を用いる必要があり、装置が大型化するという問題がある。また、ウェハエッジのアペックス部分に異常があるのか、ベベル部分に異常があるのかを識別するには、特許文献1のようにカメラを複数台設置するか、又は特許文献2のように回転機構を設ける必要がある。
しかし、例えそのようにしたとしても楕円鏡が一定の幅と体積をとるため、装置が大型化したり、複雑な回転機構が必要になるという問題がある。更に、楕円鏡を用いた方式は一般的に感度が悪い。これは楕円鏡の精度が直接測定精度となるためであり、そのため、測定精度を上げるのには楕円鏡の精度を上げる必要があり、コスト高になるという問題がある。
特開2003−243465号公報 特開2006−294969号公報 特許第2999712号公報
上述したように、ウェハエッジの異常の有無を検査する場合、ウェハエッジのどの部分にどの程度の大きさの欠陥があるのか、また、どの程度の異物がどの部分に付着しているのかを正確に、定量化されたデータとして取得する必要がある。また、検査を短時間で終了できること、そして検査装置がシンプルで低コストであることが望ましい。
本発明者らの知見によれば、ウェハエッジのベベル部分、及びアペックス部分には、高ストレス領域が作り出され薄膜剥離が起きやすいこと、ウェハ搬送ロボットや他の機械的接触によってウェハエッジのベベル部分を覆っている薄膜が欠け、パーティクルが付着しやすいことが明らかとなっている。
そこで本発明の課題は、ウェハエッジのどの部分にどの程度の大きさの欠陥があるのか、又どの程度の異物がどの部分に付着しているのかを正確に、かつ定量的に検出可能なウェハ周縁端の異物検査方法、及び異物検査装置を提供することにある。
本発明は、複数の照明系によりウェハ周縁端を照らし、前記ウェハ周縁端の各部をカメラにより撮像するとともに撮像画像を解析し、前記ウェハ周縁端に付着する異物、及び/又は欠陥の有無を検査するウェハ周縁端の異物検査方法において、前記ウェハ周縁端の近傍の上下に前記ウェハの表面又は裏面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム1を前記ウェハ周縁端を挟みこむように設け、前記水平方向に曲げられた反射光路上に設けたカメラにより前記ウェハ周縁端を検査することを特徴とする。
ウェハ周縁端の近傍の上と下にそれぞれプリズム1を設け、照明系により照らされているウェハ周縁端の表面、及び裏面からの光をプリズム1により水平方向に曲げ、その反射光路上にカメラを設けることで、ウェハ周縁端の表面と裏面の状況を撮像することができる。これにより、ウェハの表面、裏面を撮像するためにウェハを反転させる必要もなく、またカメラをウェハ周縁端の周囲に沿って動かす必要もない。
また、前記ウェハ周縁端のベベル面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム2を前記ウェハ周縁端の上下に設け、前記水平方向に曲げられた反射光路上に設けたカメラにより、前記ウェハ周縁端のベベル面を検査することを特徴とする。これにより、ウェハ周縁端の表面、裏面のみならず、ベベル面も容易に検査することができる。
前記カメラを昇降させ、前記水平方向に曲げられた反射光により、前記ウェハ周縁端の表面、裏面、ベベル面を検査することは好ましい。表面、裏面、ベベル面からの反射光を全て水平方向の反射光として曲げることにより、一地点で単一のカメラを昇降させることのみでウェハ周縁端の全ての面を検査することができる。
また、前記照明系の照明光が白色LED光であることは好適である。
更に、前記プリズム2が、前記プリズム1の下面(又は上面)に一体として形成されていることは好ましい。
前記ウェハ周縁端のアペックス面を同軸落射照明光で照らし、前記ウェハ周縁端のアペックス面を検査することは好適である。
本発明は、ウェハ周縁端を隈無く照らす照明系と、前記ウェハ周縁端の表面又は裏面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム1と、前記ウェハ周縁端のベベル面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム2と、前記水平方向に曲げられた反射光を撮像するカメラと、前記カメラにより撮像した画像を解析し、前記ウェハ周縁端に付着する異物、及び/又は欠陥の有無を判別する判別手段と、前記水平方向に曲げられた反射光を受光できるように前記カメラを昇降させるカメラ昇降手段とを備えたことを特徴とする。
ウェハ周縁端の表面、及び裏面の異常を検査するには、従来、ウェハを反転させたり、撮像カメラをウェハ周縁端にそって円弧状に回転させる必要があったが、本発明によれば、ウェハ周縁端の上下近傍に設けたプリズム1により、照明系で照らされているウェハ周縁端の表面、及び裏面からの光を水平方向に曲げることができる。この結果、その反射光路上に撮像カメラを設けることで、ウェハ周縁端の表面と裏面の状況を容易に撮像することができる。
また、前記ウェハ周縁端のベベル面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム2を備えることは好ましい。これにより、ウェハ周縁端の表面、裏面のみならず、ベベル面からの反射光も水平方向の反射光となり、ウェハ周縁端の周囲を容易に測定することができる。
また、前記プリズム2が、前記プリズム1の下面(又は上面)に一体として形成されていることは好ましい。
前記照明系が、主にウェハ周縁端の表面を照らす照明系1と、主にウェハ周縁端の裏面を照らす照明系2と、主にウェハ周縁端のベベル面、及びアペックス面を照らす照明系3とから構成されることは好ましい。このような構成とすることにより、ウェハ周縁端の表面、裏面、アペックス面、ベベル面の全ての面を均一に照らすことができる。
また、前記照明系3が、同軸落射照明であることは好適である。ここで同軸落射照明とは、ウェハ周縁端撮像部の筒体内に設けたレンズの光軸と前記筒体の側部に設けた光源からの光が同軸となるように前記筒体内にビームスプリッターを設け、これらによりアペックス面を照らす照明である。
前記照明系の照明光が白色LED光であることは好ましい。
更に、前記ウェハを回転させる回転手段を備えることは好適である。これにより、ウェハ周縁端の全周を検査することができる。
本発明により、ウェハ周縁端のどの部分にどの程度の大きさの欠陥があるのか、また、どの程度の異物がどの部分に付着しているのかを正確に、かつ容易に検出することが可能となった。また、本発明によれば、低価格で高性能なウェハ周縁端の異物検査装置を提供することができる。
以下、実施例に基づいて本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の実施例である異物検査装置の全体構成の立面図であり、図2はその平面図である。図1に示すように、ウェハ周縁端の異物検査装置1はウェハ10を載置するとともに、ウェハ10を回転させる回転機構を備えたウェハ載置部4と、ウェハ周縁端の表面、裏面に照明を当てるバー型照明系、ウェハ周縁端の表面からの反射光を全て水平方向に曲げるプリズム系、及びこれらを支持する支持台等から構成されるウェハ周縁端異物検査部2、そして水平方向の反射光を受光しウェハ周縁端の周囲を撮像するカメラ、ウェハ10のベベル面、アペックス面に照明を当てるリング型照明系、スポット型照明系、及びこれらを昇降させる昇降機構を備えたウェハ周縁端撮像部3とから構成されている。
ウェハ10の周縁端の検査は、ウェハ載置部4に載置されているウェハ10を所定の速度で回転させながら、例えばウェハ周縁端表面、ウェハ周縁端上ベベル面、ウェハ周縁端アペックス面、ウェハ周縁端下ベベル面、そしてウェハ周縁端下面と逐次測定すれば良い。
図2は、本発明の実施例である異物検査装置の全体構成を上からみたときの平面図である。ウェハ10の端部は、ウェハ周縁端異物検査部2が備えるプリズム系に挟まれるように挿入されている。ウェハ周縁端を撮像するカメラ33は、昇降機構34により、撮像するウェハ周縁端部の高さに適合するように上下する。カメラ33により撮像された画像は画像解析部(図外)に送られ、当該画像に基づいてウェハ周縁端に異常があるかどうかが判別される。
図3は、ウェハ10と、ウェハ周縁端異物検査部2が備えるプリズム系(プリズム22、プリズム23)、バー型照明系21、及びウェハ周縁端撮像部3が備えるカメラ33、リング型照明系31との関係を示した図である。
ウェハ10の周縁端は、プリズム22とプリズム23との間に挿入する構造となっている。プリズム22、23の先端に対しどの程度挿入するのかは、ウェハ10の表面、裏面の検査を周縁端から中心方向にどの程度まで行うかにより自由に決定すればよい。本発明の実施の形態では、ウェハ10の周縁端を検査することを主目的としているが、本発明はウェハ周縁端の検査にのみ適用されるものではなく、挿入深さの調整とウェハ周縁端異物検査部2の構造を変えることによりウェハ10の中心部表面又は裏面まで検査することができる。
プリズム22aの下側の面にはプリズム23aが設けられている。プリズム23aはウェハ10の周縁端上ベベル面からの反射光を水平方向に曲げるためのプリズムである。同様にプリズム22bの上側の面にはプリズム23bが設けられており、ウェハ10の周縁端の下ベベル面からの反射光を水平方向に曲げるようになっている。
プリズム22aとプリズム23a、あるいはプリズム22bとプリズム23bは、それぞれ一体型のプリズムとして作製しても良く、また別々に作製し、それらを貼り合わせて作製しても良い。プリズム23a、プリズム23bと、ウェハ10の周縁端との位置関係については、ウェハ10のベベル面の傾斜角度、プリズム23a、プリズム23bのカット面の角度から最適な位置を決定すれば良い。
ウェハ周縁端異物検査部2は、バー型照明21a,21bを備えている。バー型照明21aは主にウェハ10の周縁端表面を照らす照明であり、バー型照明21bは主にウェハ10の周縁端裏面を照らす照明である。これらのバー型照明系21は複数の白色LEDから構成することが好ましいが、これに限定されるものではない。例えば、検出したい異物の種類に応じて、白熱ランプ、赤外線ランプ、紫外線ランプ等を用いても良い。バー型照明系の輝度は、撮像カメラ33がウェハ表面に付着している異物等を撮像するに十分な輝度が確保できればよく、撮像カメラ33の感度、S/N比等のカメラの性能との関係で必要十分な輝度が得られる範囲で決定すれば良い。
撮像カメラ33はCCDカメラが好ましいが、これに限定されるものではなく、CMOSカメラ、赤外線カメラ等、検出したい異物の種類や照明系で使用するランプの種類に応じて適切なカメラを選択すれば良い。
図1,2に示すようにウェハ周縁端異物検査部2の近傍には、ウェハ周縁端撮像部3が設けられている。ウェハ周縁端撮像部3は、図3,4に示すリング型照明系31、スポット型照明系32、及びカメラ33とを含んで構成されている。ここで、リング型照明系31は、主にウェハ10の周縁端の上ベベル面、及び下ベベル面を照らすように構成されている。また、スポット型照明系32は、主にウェハ10のアペックス面を照らすための照明である。このスポット型照明系32は同軸落射照明系により作られる。同軸落射照明系とは、ウェハ周縁端撮像部3の筒体内に設けたレンズの光軸と前記筒体の側部に設けた光源からの光が同軸となるように前記筒体内にビームスプリッターを設け、ウェハ10のアペックス面を照らす照明系である。
ウェハ周縁端撮像部3のカメラ33、リング型照明系31、スポット型照明32は図1に示す昇降機構34により昇降するように構成されている。
図4は、ウェハ10を照らす照明系と、ウェハ10に照射された照明がプリズムとの関係でどのように反射するかを示した図である。主にバー型照明21aによりウェハ10の周縁端表面を照らす照明光は、ウェハ10の表面で反射し、プリズム22aに入光する。ここで、プリズム22aの先端近傍に入射する反射光はプリズム22aの先端付近で直角に曲げられて水平方向の反射光211となり、レンズを介してカメラ33に入光する。また、ウェハ10の周縁端近傍の表面で反射した反射光はプリズム22aのカット面の他の端部で直角に曲げられて水平方向の反射光212となりカメラ33に入光する。
同様に、主にバー型照明21bによりウェハ10の周縁端裏面を照らす照明光は、ウェハ10の裏面で反射し、プリズム22bに入光する。ここで、プリズム22bの先端近傍に入射する反射光はプリズム22bの先端付近で直角に曲げられて水平方向の反射光216となりカメラ33に入光する。また、ウェハ10の周縁端近傍の裏面で反射した反射光はプリズム22bのカット面の他の端部で直角に曲げられて水平方向の反射光217となりカメラ33に入光する。
次に、主にリング型照明系31によりウェハ10の周縁端上ベベル面を照らす照明光は、ウェハ10の周縁端上ベベル面で反射しプリズム23aに入光し、水平方向に曲げられた反射光213となる。同様に主にリング型照明系31によりウェハ10の周縁端下ベベル面を照らす照明光は、ウェハ10の周縁端下ベベル面で反射しプリズム23bに入光し、水平方向に曲げられた反射光215となる。
また、ウェハ10の周縁端のアペックス面は、主にスポット型照明系32により照らされ、アペックス面で反射し、反射光214としてレンズを介してカメラ33に入光する。
図5は、ウェハ10の周縁端における反射光をより詳細に示した図である。主にリング型照明系31によりウェハ周縁端上ベベル面を照らした照明光は、かかるベベル面において反射(反射光213’)し、プリズム23aに入光し、水平方向の反射光213となる。
また、主にリング型照明系31によりウェハ周縁端下ベベル面を照らした照明光は、かかるベベル面において反射(反射光215’)し、プリズム23bに入光し、水平方向の反射光215となる。また、主にスポット型照明系32によりウェハ10の周縁端アペックス面を照らす照明光は、アペックス面で反射し反射光214となる。
図6は、本発明の実施例である異物検査装置のブロック図である。ウェハ周縁端撮像部3が備えるカメラ33、リング型照明系31、スポット型照明系32の昇降の制御、及び照明系(バー型照明系21、リング型照明系31、スポット型照明系32)の制御、そしてカメラ33の画像の解析と解析結果からウェハ10の周縁端に異常があるかどうかの判別をするのが、昇降制御・画像判別装置40である。昇降制御・画像判別装置40のモータ制御部411は、インターフェイスを介して、ウェハ周縁端撮像部3の昇降機構34と接続し、カメラ33等の昇降を制御する。また、同装置40の画像解析部412はカメラ33とインターフェイスを介して接続しており、カメラ33が撮像した画像を同装置40内のメモリに蓄積するとともに画像を解析し、ウェハ10の周縁端のどの場所に異常があるかを解析し出力する機能を備えている。
また、昇降制御・画像判別装置40は、照明制御部413を備え、バー型照明系21、リング型照明系31、スポット型照明系32の点灯及び輝度を制御する照明制御装置50とインターフェイスを介して接続している。照明制御部413により、最適な撮像条件を定め、その条件に合致するように照明系を制御することで、ウェハ10の周縁端の表面、上ベベル面、アペックス面、下ベベル面、裏面を撮像するように構成されている。
図7は、レーザ光を照射し、光散乱によりウェハに付着する異物を検査する異物検査装置(本出願人が先に出願した特願2007−147480の異物検査装置)を用い、ウェハ周縁端の上ベベル面、アペックス面、下ベベル面を検査をした結果を示したグラフである。なお、測定したウェハの直径は300mm、測定ピッチは0.4度である。
図7の縦軸は電圧であり、この値が大きいほど異物のサイズが大きいことを示す。また、横軸は角度であり、ウェハ周縁端の検査開始位置を0度とし、一周すると360度となる。ここで図7に示す画像は、上ベベル面、アペックス面、下ベベル面について、上述した光散乱による異物検査装置により特定された異物を本実施例の装置により撮像したときの画像である。図7に示す通り、光散乱による異物検査装置が特定した場所を本実施例の異物検査装置によって撮像すると、特定された場所に図7のグラフから判別される異物を画像として明瞭に検出できた。
本発明の実施例である異物検査装置の全体構成の立面図 本発明の実施例である異物検査装置の全体構成の平面図 ウェハと、プリズム系、カメラ、及びリング/バー型照明系との関係を示した図 照射された照明がプリズムとの関係でどのように反射するかを示した図 ウェハエッジにおける反射光をより詳細に示した図 本発明の実施例である異物検査装置のブロック図 測定データ ウェハエッジの形状を示す図
符号の説明
1…異物検査装置
2…ウェハ周縁端異物検査部
3…ウェハ周縁端撮像部
4…ウェハ載置部
10…ウェハ
21…バー型照明系
22,23…プリズム
31…リング型照明系
32…スポット型照明系(同軸落射照明系)
33…カメラ
34…昇降機構
40…昇降制御・画像判別装置
50…照明制御装置

Claims (9)

  1. 複数の照明系によりウェハ周縁端を照らし、前記ウェハ周縁端の各部をカメラにより撮像するとともに撮像画像を解析し、前記ウェハ周縁端に付着する異物、及び/又は欠陥の有無を検査するウェハ周縁端の異物検査方法において、
    前記ウェハ周縁端の近傍の上下に前記ウェハの表面又は裏面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム1を設け、
    前記ウェハ周縁端のベベル面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム2を、前記プリズム1により水平方向の曲げられた前記ウェハの表面又は裏面からの反射光の前記カメラまでの光路長と、前記プリズム2により水平方向に曲げられた前記ベベル面からの反射光の前記カメラまでの光路長とが等しくなるように前記プリズム1の下面又は上面に一体として形成し、
    前記水平方向に曲げられた反射光路上に設けたカメラを垂直方向に昇降させることにより、前記ウェハ周縁端の表面、裏面、ベベル面を検査することを特徴とするウェハ周縁端の異物検査方法。
  2. 前記照明系の照明光は白色LED光であることを特徴とする請求項1に記載のウェハ周縁端の異物検査方法。
  3. 前記ウェハ周縁端のアペックス面を同軸落射照明光で照らし、前記ウェハ周縁端のアペックス面を検査することを特徴とする請求項1又は2に記載のウェハ周縁端の異物検査方法。
  4. 前記ウェハを回転させながら前記ウェハ周縁端を検査することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のウェハ周縁端の異物検査方法。
  5. ウェハ周縁端を隈無く照らす照明系と、
    前記ウェハ周縁端の表面又は裏面からの反射光を水平方向に曲げるプリズム1と、
    前記ウェハ周縁端のベベル面からの反射光を水平方向に曲げるプリズムであって、前記プリズム1により水平方向に曲げられた前記表面又は裏面からの反射光の前記カメラまでの光路長と、前記ベベル面からの反射光の前記カメラまでの光路長とが等しくなる位置に、前記プリズム1の下面又は上面に一体として形成されたプリズム2と、
    前記水平方向に曲げられた反射光を撮像するカメラと
    前記カメラにより撮像した画像を解析し、前記ウェハ周縁端に付着する異物、及び/又は欠陥の有無を判別する判別手段と、
    前記水平方向に曲げられた反射光を受光できるように前記カメラを垂直方向に昇降させるカメラ昇降手段
    とを備えたことを特徴とするウェハ周縁端の異物検査装置。
  6. 前記照明系は、主にウェハ周縁端の表面を照らす照明系1と、主にウェハ周縁端の裏面を照らす照明系2と、主にウェハ周縁端のベベル面、及びアペックス面を照らす照明系3とから構成されることを特徴とする請求項5に記載のウェハ周縁端の異物検査装置
  7. 前記照明系3は、同軸落射照明であることを特徴とする請求項6に記載のウェハ周縁端の異物検査装置。
  8. 前記照明系の照明光は白色LED光であることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載のウェハ周縁端の異物検査装置。
  9. 前記ウェハを回転させる回転手段を備えたことを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載のウェハ周縁端の異物検査装置
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