JP5192315B2 - 2値画像を領域分割するための凹点検出方法 - Google Patents
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「単連結の領域において、領域中の任意の2点を結ぶ線分が、常に当該領域の内部にある場合、当該領域を凸であると言う。」
しかしながらこの定義は、ユークリッド幾何学すなわち点が連続的に存在する事を前提としている。本発明はディジタル画像を対象としたものであり、そこでは点(画素)が離散的にしか存在しない。この場合、領域の内部/外部という概念が曖昧になる。典型例として図3(a)に示す5点からなる領域を考えると、図中の線分301が図形の内部か外部かは明確でない。また図3(b)は2値画像302の中に直角三角形303を描いた例である。画素が2値でかつ離散的に存在する限り、直角三角形をこれ以上正確に描くのは不可能である。しかしながら同図の斜辺は微視的にみるとギザギザの折線であり、直線とは言い難い。しかしながらこの折線は直線を可能な限り忠実に描いたものであるから、これが実は直線であり、従って直角三角形は凸図形である事を示す様な定義が必要である。
「ある領域が、その領域から定められる凸包と一致する場合、その領域は凸である。」
ここで凸包は、領域が有限離散個の点の集合からなる場合、以下の手続きにより作成できる事が知られている。すなわち、図4(b)に示す通り、まず領域の最も右側にある点(図4(b)における点P0)を求める。この結果、領域に属する点は全て図中の線分420の左側に存在する(この性質を以下で「左側ルール」と呼ぶ)。次に、有向線分421を定める。ここで421は、P0を始点として左側ルールが成立ち、かつ420となす角度(左折の大きさ、図中の角度a0)が最小になる様な線分である。この様に421を定めた結果、凸包の次の頂点となる点P1が求まる。以後同様に繰り返して、有向線分422および頂点P2、……、を定めて行く。領域は有限の大きさなので、この繰り返しは有限回で終了し、最後の有向線分の終点は最初の頂点P0となる。以上で得られる多角形P0P1P2……Pn−1が、当該領域の凸包である。
「ある領域から作成される凸包の内部に、当該領域に属さない点(画素)が含まれない場合、当該領域を凸領域と呼ぶ。」
以上の定義に基づき、凹点が存在する事の判定が可能となる。すなわち、ある領域の全部または一部を取出した場合、その部分が上記の凸領域の定義に合致すれば、凹点は存在しない。たとえば図1に示す通り、(a)の領域101は凸領域であり凹点は存在せず、(b)の領域102は凸領域ではなく図中の点110が凹点となる。この方法によれば、従来法における角度の設定という課題を経る事なく、凹点が検出できる。
すなわち上記によれば、まず当該領域の凸包を図4に示した手順により求めねばならない。この為には凸包の頂点(「包絡点」と称する文献もある)を求める必要があるが、通常は外形線上のどの点(画素)が頂点となるか自明ではなく、外形線を辿って頂点を探索する必要が生じる。領域の形状が複雑な場合、ある頂点から次の頂点を求めるために、外形線の長さの半分以上を探索する場合もあり、処理に手間がかかる。更に、仮に凸包が求められたとしても、その内部に領域外の点が含まれるか否かを判定する為には、外形線を再度辿る、あるいはそれと等価な何等かの処理を行なう必要があり、処理に重複を生じる。
本発明では以上の状況をも考慮して、凸包を陽に求める事なく、かつ前述した凸領域の定義に則って凹点を検出する方法を開示する。
((m+1)×(n+1)−gcd(m、n)−1)÷2+gcd(m、n)+1
但しgcd(m、n)はmとnとの最大公約数を表す
を用いて算出する事にある。
なお上記の数式は、後述の数1と同じものである。
具体的には、図9(a)に示される領域900に対して図9(b)910の通り方向差分符号の系列が得られるが、これを更に図9(c)の要領で、(01)からなる2方向系列、(12)からなる2方向系列、……、(70)からなる2方向系列、に分割する。
性質:2つのランのうち少なくとも一方はラン長が1となる。
従って、輪郭線が滑らかである事を前提とすれば、「ラン対」を記憶する際に2つのラン長を両方記憶する必要は無くなり、その代りに両者の差を記憶しておけば良い。すなわち、あるラン対を構成する2つのラン長をm、n(これを「ラン対(m、n)」と記す)とすると、値(m−n)のみを記憶しておけば良い。ここで値(m−n)の事を、当該ラン対の「指標」と以後呼ぶ事にする。図13では(a)(b)(c)各々の例において、1315、1325、1335で示した2方向系列に対して1316、1326、1336で示したラン表現が得られ、これらから更に1317、1327、1337で示した指標の系列が得られる。なお本明細書では他の符号や数値との混同を避けるため、指標を記述する際には[ ]で括る事とした。
[−2−1−2−2−1−1−2−2−1−2−3−2−4−4](先頭の−2が解析開始点)
と得られていれば、先頭から−2または−1が引き続く区間を求める事になる。上記例の場合には、−2でも−1でもない指標が最初に現われるのは−3の箇所であるから、その直前までの
[−2−1−2−2−1−1−2−2−1−2]
が、疑直線を構成する区間となる。この処理は数値列の中から特定条件を満たす部分列を抜き出す処理であり、周知の技術で実現できるので詳細は省略する。
この判定においては、図4に示した方法で凸包を作成しても良いが、先に述べた通り効率的でない。また実用面では、擬直線は実際に直線であるか、又は直線に十分近い形状である事が大半である。そこで本実施例では、擬直線に対して近似的ではあるが高速に凹凸を判定する方法を、図15以降を用いて開示する。
[−1−1−1−1−2−2−2−2−2−2]
という指標の系列1617を持つ擬直線が参照擬直線となる。これに対応する2方向系列、ラン表現は各々1615、1616の通りである。なお図では、参照擬直線を構成する画素を正方形で示した。ここで参照擬直線の下方の面積は図16(a)に示す通り初等的に計算できる。すなわち、図15における長方形rを、図16(a)の3つの長方形1601、1602、1603に分けて考えると、
1601における下方の面積=(i1+2)×(k1×(k1+1)÷2)
1602における下方の面積=(i2+2)×(k2×(k2−1)÷2)+k2
1603における下方の面積=k1×((i2+2)×(k2−1)+1)
但し i1=指標のうち値の大きい方の絶対値、
k1=指標のうち値の大きい方の出現回数、
i2=指標のうち値の小さい方の絶対値、
k2=指標のうち値の小さい方の出現回数
となるので、これら3つの値を合計すれば良い。しかる後に、この合計値を基に当該擬直線の下方の面積を算出する。このためには図16(b)の原理を利用する。図16(b)は、擬直線において指標の現われる順序が変化した場合に、下方の面積がどのように変化するかを説明したものである。図の例では擬直線の指標が1620に示す[−1−2−2]から1630に示す[−2−1−2]へと変化している。この結果、元の擬直線が通過していた画素1611が直線の上方へ除外され、擬直線は画素1612を通る様になる。それ以外の部分では擬直線の形状は不変なので、結局画素1611による1画素分だけ面積が減少する。この原理を用いれば、当該擬直線における指標のうち値の大きい方が参照擬直線と比べてどれだけ後ろに出現するか、を合算する事により、参照擬直線と比べてどれだけ面積が減少したかを算出する事ができる。たとえば図15および図16に示した例では、
参照擬直線の指標1617:[−1−1−1−1−2−2−2−2−2−2]
当該擬直線の指標1517:[−2−1−2−2−1−1−2−2−1−2]
であるから、
4つ目の[−1]の出現位置:4番目→9番目、面積減少=5画素
3つ目の[−1]の出現位置:3番目→6番目、面積減少=3画素
2つ目の[−1]の出現位置:2番目→5番目、面積減少=3画素
1つ目の[−1]の出現位置:1番目→2番目、面積減少=1画素
となり、これらを合計した12画素だけ面積が減少している事が計算できるので、前述の参照擬直線の下方の面積から12画素を減じれば良い。なお以上の説明においては、指標の値が負またはゼロの場合を例に示したが、値が正またはゼロの場合は図15および図16を90度回転して同様の計算を行えば良い。
((m+1)×(n+1)−2)÷2+2=(m+1)×(n+1)÷2+1
が求める画素数である。一般にはmとnとが互いに素とは限らないが、この場合でも上記の考え方を拡張して画素数を算出する事ができる。すなわち同図(b)に示す通り、この場合には線分1715上に画素1720−1、1720−2、……、が存在しうるが、これらを除いて考えれば、同図(a)と同様の計算が成り立つ。従って問題は線分1715上に画素が全部で何個存在するかという点に帰着するが、初等整数論による考察により、この個数は
mとnとの最大公約数+1(但し両端の画素1711、1712も含める)
である事が確認できる。従って求める式は、下記の数式1の通りとなる。なお当然の事であるが、同図(a)は同図(b)においてgcd(m,n)=1とした場合に他ならない。
Claims (5)
- 2値画像内の領域に対して、外形線上の凹点を求める方法であって、当該領域が形成する凸包の内部に領域外の点が存在するか否かを判定する事により凹点が存在するか否かを決定する方法において、当該領域の外形線を方向差分符号で表現した後に、上記方向差分符号の系列を、方向が隣接する2つの符号のみからなる部分系列(以下「2方向系列」と称する)に分割するステップと、得られた2方向系列の集合に対して隣接する2者の方向を比較する事により両者の間に凹点が存在するか否かを決定する隣接凹点判定ステップと、得られた2方向系列の集合に対して個々の2方向系列の内部に凹点が存在するか否かを決定する内部凹点判定ステップと、を備える事を特徴とする凹点検出方法。
- 請求項1記載の凹点検出方法において、上記内部凹点判定ステップは、判定対象となる2方向系列をラン表現に変換した後、隣接する2つのラン(以下「ラン対」と称する)に対して各々のラン長の差を当該ラン対の指標とし、左記指標の変化に基づいて凹点が存在するか否かを決定する事を特徴とする凹点検出方法。
- 請求項2記載の凹点検出方法において、前期指標の変化が高々1のみである区間(以下「擬直線」と称する)を検出し、当該区間に対しては他の区間と別の凹点判定ステップを適用する事を特徴とする凹点検出方法。
- 請求項3記載の凹点検出方法において、当該擬直線の内側に含まれる画素数を当該擬直線に対応する指標の系列から算出するステップを有し、左記ステップにより算出された画素数を、当該擬直線の始点と終点を斜辺とする直角三角形の面積と比較する事により、前記凸包の内部に領域外の点が存在するか否かを判定する事を特徴とする凹点検出方法。
- 請求項4記載の凹点検出方法において、底辺の長さがmかつ垂辺の長さがnである直角三角形の面積を、下記の数式
((m+1)×(n+1)−gcd(m、n)−1)÷2+gcd(m、n)+1
但しgcd(m、n)はmとnとの最大公約数を表す
を用いて算出する事を特徴とする凹点検出方法。
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