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JP5185703B2 - タイヤ用のゴム部材、その製造方法及びタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤ用のゴム部材、その製造方法及びタイヤの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤのユニフォミティを向上させるとともに加硫時の成形不良を防止するのに役立つタイヤ用のゴム部材、その製造方法及びタイヤの製造方法に関する。
空気入りタイヤは、トレッドゴム、サイドウォールゴム、クリンチゴム、クッションゴム及びインナーライナゴムなど各種のゴム部材から構成される。従来、これらの各ゴム部材は、例えばゴム押出機等から所定の断面形状で押し出し成形されていた。しかし、このような方法は、断面形状毎に押出機の口金を準備する必要がある他、その交換作業にも多くの時間を要する欠点がある。
従来の欠点を解消するために、例えば図9に示されるように、円筒状の被巻付体cに、リボン状をなす未加硫のゴムストリップSを螺旋状に巻き重ねることにより形成されたいわゆるストリップ積層体(この例ではトレッドゴムとして用いられるストリップ積層体が示される、)bをタイヤ用のゴム部材として用いることが提案されている(下記特許文献1ないし2参照。)。
このようなストリップ積層体bは、ゴムストリップSの巻き付けピッチなどを変えることにより、容易に所望の断面形状を得ることができる。従って、従来のように、多種類の口金等を準備し、またこれらを逐次交換等する必要が無い。また、このような方法は、例えばストリップ積層体bをタイヤ構成部材の外側に直接形成することにより、ゴム部品の中間在庫を無くし、タイヤの生産効率を一層高めるという利点をもたらす。
特開2000−202921号公報 特開2006−168329号公報
ところで、ゴムストリップSを用いて空気入りタイヤのゴム部材を成形する場合、図10に示されるように、略円筒状の被巻付体cに未加硫のゴムストリップSの巻付け開始側の端部e1を固着し、しかる後、ゴムストリップSを例えば軸方向Aの向きに螺旋状に巻き付ける工程が行われる。この際、ゴムストリップSの前記端部e1は、通常、周回してきたゴムストリップSによって覆われる。
しかしながら、従来のゴムストリップSの前記端部e1は、該ゴムストリップSの側縁に対してほぼ直角に切断されていたので、該端部e1の位置では、軸方向にのびる大きな段差が形成されるという欠点がある。このような段差は、質量のアンバランスを悪化させ、ひいてはタイヤのユニフォミティを悪化させる傾向がある。また、図10のA−A断面図である図11(a)に示されるように、段差の内部には、空気溜まりiが生じやすいという欠点があった。これらの段差や空気溜まりiは、加硫成形後、傷や膨らみとしてゴム表面に表れる加硫不良をもたらす。同様に、図10(b)に示されるように、ゴムストリップSの巻付け終了側の端部e2においても、同様にタイヤ軸方向にのびる段差が形成されるという欠点がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、ゴムストリップの巻付け開始側の端部に、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を設けることを基本として、タイヤ軸方向にのびる大きな段差の発生を防止し、ひいてはタイヤの成形不良やユニフォミティの悪化を防止しうるタイヤ用のゴム部材、その製造方法及びタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、未加硫のゴムストリップを螺旋状に巻き付けることにより形成されたタイヤ用のゴム部材であって、前記ゴムストリップの巻付け開始側の端部は、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を有し、前記ゴムストリップの前記巻付け開始側の端部は、前記他方の側縁がゴム部材の幅方向の外縁に位置するとともに、前記他方の側縁側から一方の側縁側に向かう方向でかつ前記傾斜端縁の少なくとも一部を覆ってゴムストリップが螺旋状に巻き付けられていることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記傾斜端縁は、前記角度αが25〜75度である請求項1記載のタイヤ用のゴム部材である。
また請求項3記載の発明は、前記ゴムストリップは、前記巻付け開始側の端部から実質的に前記ゴム部材の円周方向と平行に巻き付けられるとともに、前記ゴムストリップは、前記他方の側縁側から前記一方の側縁側に向かう方向にかつゴムストリップの幅とほぼ等しい距離で局部的に斜めに曲げられた後、再び円周方向と平行に巻き付けられ、前記傾斜端縁の少なくとも一部は、周回してきた前記ゴムストリップに覆われている請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム部材である。
また請求項4記載の発明は、前記傾斜端縁が設けられたゴムストリップの端部は、該傾斜端縁に向かって厚さが漸減するテーパ部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤ用のゴム部材である。
また請求項5記載の発明は、前記テーパ部は、そのテーパ角βが0度よりも大かつ45度以下である請求項4記載のタイヤ用のゴム部材である。
また請求項6記載の発明は、未加硫のゴムストリップを螺旋状に巻き付けることによりタイヤ用のゴム部材を製造する方法であって、前記ゴムストリップの巻付け開始側の端部は、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を有するとともに、該端部を略円筒状の被巻付体に固着する工程と、前記ゴムストリップを、前記他方の側縁側から一方の側縁側に向かう方向でかつ前記傾斜端縁の少なくとも一部を覆うように巻き付ける工程とを含むことを特徴とするタイヤ用のゴム部材の製造方法である。
また請求項7記載の発明は、請求項6に記載の製造方法によって製造されたタイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを成形する工程と、該生タイヤを加硫する工程とを含むタイヤの製造方法である。
本発明のうち請求項1記載の発明では、ゴムストリップの巻付け開始側の端部は、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を有する。このような傾斜端縁の上にゴムストリップが巻き重ねられた場合、段差はタイヤ軸方向に対して傾斜してのびるものとなる。このような段差は、質量がタイヤ周方向に分散されるため、従来に比してタイヤのユニフォミティを向上させる。
また、請求項6記載のゴム部材の製造方法では、前記傾斜端縁を有するゴムストリップの巻付け開始側の端部を略円筒状の被巻付体に固着する工程と、ゴムストリップを、前記他方の側縁側から一方の側縁側に向かう方向にかつ前記傾斜端縁の少なくとも一部を覆うように巻き付ける工程とを含む。ここで、傾斜端縁は他方の側縁にのびるため、傾斜端縁の上にゴムストリップが巻き重ねられる際、両ゴムストリップ間の空気はこの傾斜端縁に沿ってゴム部材の外部へと容易に排出される。従って、内部に空気溜まりの少ないゴム部材を製造することができる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1には、本実施形態のゴム部材を用いて製造された空気入りタイヤの一実施形態の断面図が示される。該空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るトロイド状のカーカス6と、該カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7とを含む。
前記カーカス6は、カーカスコードがタイヤ赤道Cに対して例えば70〜90°の角度で配列された少なくとも1枚のカーカスプライ6Aから形成される。該カーカスプライ6Aは、例えばトレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至る本体部6aの両側に、ビードコア5の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを具える。また、前記ベルト層7は、例えばスチールからなるベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10〜35°の角度で配列した本実施形態では2枚のベルトプライ7A及び7Bで形成される。
また、前記空気入りタイヤ1は、ベルト層7の外側に配されたトレッドゴムG1、サイドウォール部3においてカーカス6のタイヤ軸方向外側に配されたサイドウォールゴムG2、カーカス6の内側に配された空気非透過性のゴムからなるインナーライナーゴムG3、ビード部4においてカーカス6のタイヤ軸方向外側に配され図示しないリムと接触しうる耐摩耗性に優れるクリンチゴムG4、ベルト層7の両端部かつその半径方向内側に配された断面略三角形状のクッションゴムG5及びビードコア5からタイヤ半径方向外側に先細状でのびる硬質のビードエーペックスG6を主要なゴム部材として含む。
また、空気入りタイヤ1は、前記各ゴム部材G1ないしG6のうちの少なくとも一つが、図2及び図3に示されるようなリボン状の未加硫のゴムストリップSを、図4に模式的に示されるように、略円筒状の被巻付体Uに螺旋状に巻き重ねることにより形成されたストリップ積層体からなるゴム部材Rを用いて形成される。なお、図4(a)には、トレッドゴムG1用のゴム部材R1が、また図4(b)には、サイドウォールゴムG2用のゴム部材R2がそれぞれ例示される。
図2に示されるように、ゴムストリップSの巻き付け開始側の端部e1は、平面視において、鋭な先端Tをなす一方の側縁E1からゴムストリップSの他方の側縁E2までのびるとともに、前記一方の側縁E1に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁10を具える。
このようなゴムストリップSは、図5に示されるように、傾斜端縁10の上に周回されてきたゴムストリップSが巻き重ねられる場合、段差は傾斜端縁10に沿ってタイヤ軸方向に対して傾斜してのびる。このような段差は、質量の不均一部分がタイヤ周方向に分散されので、質量アンバランスが小さい。従って、このようなゴムストリップSを用いて製造されたゴム部材Rは、タイヤのユニフォミティを向上させる。なお、図示していないが、ゴムストリップSの巻付け終了側の端部e2を、ゴム部材R上に設けた場合においても同様の効果が得られる。
また、ゴム部材Rを製造する方法の例としては、先ずゴムストリップSの巻付け開始側の端部e1が、自らの粘着性を利用して略円筒状の被巻付体Uに固着される。そして、ゴムストリップSは、その他方の側縁E2から一方の側縁E1に向かう方向Xにかつ前記傾斜端縁10の少なくとも一部が周回してきたゴムストリップS1で覆われるよう巻き付けられる。この際、傾斜端縁10の上に巻き重ねられるゴムストリップSは、傾斜端縁10に、その先端T側から接触するので、半径方向内外のゴムストリップS、S間の空気は、傾斜端縁10に沿ってゴム部材Rの外側へと排出されやすくなる。従って、空気溜まりの少ないゴム部材Rが製造できる点で特に好ましい。
なお、図5の実施形態において、ゴムストリップSは、巻付け開始側の端部e1から実質的に被巻付体Uの円周方向と平行に巻き付けられるとともに、傾斜端縁10を実質的に覆った後、他方の側縁E2側から一方の側縁E1側に向かう方向(矢印X)にかつゴムストリップSの幅Wとほぼ等しい距離で局部的に斜めに曲げられた後、再び円周方向と平行に巻き付けられる。以後、ゴムストリップ一方の側縁E1に他方の側縁E2が接するよう、同様に巻き付けられるものが例示される。なお、本明細書において、上述のような巻付け態様は、ゴムストリップSを「螺旋状」に巻き付ける態様に包含されるものとする。
ここで、前記傾斜端縁10の角度αが10度未満であると、ゴムストリップSの先端Tの剛性が著しく低下するため、その形状が安定せず取り扱いが困難になる。逆に前記角度αが80度を超えると、段差の質量をタイヤ周方向に分散させる効果が低下する他、上述の内部空気の排出効果も低下する傾向がある。このような観点より、前記角度αは、より好ましくは25度以上、さらに好ましくは30度以上が望ましく、また、好ましくは75度以下、より好ましくは60度以下が望ましい。なお、傾斜端縁10は、ゴムストリップSを斜めに切断することにより容易に得ることができる。
また、図3に示されるように、前記ゴムストリップSの厚さtや幅Wは特に限定されないが、これらが小さすぎるとゴム部材Rを作るためのゴムストリップSの巻き付け回数が増加して生産性が悪化する傾向がある。よって、ゴム部材Rの生産性、ひいては空気入りタイヤ1の生産性を向上するために、ゴムストリップSの前記厚さtは、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.3mm以上が望ましい。同様に、ゴムストリップSの幅Wは、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上が望ましい。
他方、ゴムストリップSの厚さt又は幅Wが過度に大きくなると、被巻付体Uへの巻き付け作業性が悪化したり、また正確に所望の断面形状を形成するのが難しくなる傾向がある。このような観点より、ゴムストリップSの前記厚さtは、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下が望ましい。同様に、ゴムストリップSの幅Wは、好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下が望ましい。
さらに、本実施形態のゴムストリップSの巻付け開始側の端部e1は、図3に示されるように、傾斜端縁10に向かって厚さが漸減するテーパ部12が設けられるのが望ましい。このようなテーパ部12は、厚さが滑らかに変化するため、図5のB−B断面図である図6(a)に示されるように、その上に巻き重ねられるゴムストリップSを自らに密着させて容易に配することができる。従って、前記端部e1において、ゴム部材bの厚さの変化が非常に滑らかになるため、質量アンバランスがより一層軽減され、タイヤのユニフォミティが向上する他、従来のような大きな空気溜まりが形成されるのをより確実に防止できる。また、図6(b)に示されるように、巻き付け終了側の端部e2においても、テーパ部12を設けることにより、ゴム部材bの厚さの変化が非常に滑らかにできる。
ここで、図7に示されるように、前記テーパ部12のテーパ角βは、好ましくは80度以下、より好ましくは60度以下、さらに好ましくは45度以下、最も好ましくは30度以下が望ましい。但し、加工性を考慮すると、45度程度が望ましい。なお、前記テーパ角βは、図7に示されるように、テーパ部12の傾斜面12aと、それと向かい合う平坦な面12bとによって挟まれる角度であり、図2のA−A線のように傾斜端縁10と直交する断面で測定されるものとする。また、テーパ部12は、本実施形態のように、傾斜端縁10まで連続して形成され、該端縁10で厚さが零となる先鋭なものが望ましい。
なお、ゴムストリップSが巻き付けられる前記被巻付体Uは、略円筒状のものであれば特に限定されるものではない。このような被巻付体Uとしては、例えば成形ドラムが挙げられるが、生タイヤの一部を形成しているカーカス6やベルト層7であっても良い。即ち、カーカス6やベルト層7の外側にゴムストリップSを直接巻き付けることによりゴム部材Rを形成しても良い。
以上説明したようなゴム部材R1ないしR2を用いて生カバーを形成し、これを加硫することにより、ユニフォミティに優れた空気入りタイヤを容易に製造しうる。また、このようにして製造された空気入りタイヤ1では、上述の通り、前記ゴムストリップSの端部において段差や空気溜まりが生じにくいので、加硫不良やユニフォミティの悪化を防止できる。
図8(a)、(b)には、ゴム部材Rの製造方法(ゴムストリップSの巻付け形態)の他の実施形態が示される。図8(a)の実施形態では、図5の巻付け方法を基調としているが、傾斜端縁10の一部だけが周回してきたゴムストリップSに覆われる態様が示される。本発明のゴム部材Rはこのような実施形態を含むが、周回してきたゴムストリップSによって覆われている傾斜端縁10の幅CWが過度に小さくなると、傾斜端縁10のゴム部材Rの端縁にノッチ状の凹部15が形成され、傷や空気溜まりの原因となるおそれがある。このような観点より、前記傾斜端縁10の被覆幅CWをゴムストリップSの幅Wで除した被覆量(CW/W)は、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上が望ましい。
また、図8(b)の実施形態では、ゴムストリップSの端部e1の傾斜端縁10を完全に覆うようにゴムストリップSを円周方向に1周よりも多く巻付けた後、ゴムストリップSを滑らかに螺旋状に巻き付けても良い。また、図示はしていないが、軸方向で隣り合うゴムストリップSは、その側縁が互いに接する態様の他、重なり合っても良いのは言うまでもない。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されるものではなく種々の態様に変形して実施できる。
表1に示されるゴムストリップを図5に示した形態で巻き重ねることにより形成したクリンチゴムを用いてサイズ215/45ZR17の乗用車用空気入りタイヤがそれぞれ100本製造された。他の部分はいずれも同一であり、ゴムストリップには、幅10mm、厚さ1.0mmのリボン状のものが用いられ、両端部には、表1のような処理が施された。また、そして、各タイヤの加硫成形後のクリンチゴムの仕上がり状態及びユニフォミティがテストされた。
テスト方法は次の通りである。
<加硫後のクリンチゴムの仕上がり状態>
加硫成形後のクリンチゴム表面を肉眼で観察し、ゴムストリップの巻付け終了側の端部が主たる原因となる表面の傷及びゴム部材の内部に空気が残存することが主たる原因で生じる膨らみをそれぞれ調べた。結果は、傷及び膨らみが生じた本数を記録した。数値が小さいほど良好である。
<ユニフォミティ>
各テストタイヤについて、JASO C607:2000のユニフォミティ試験条件に準拠して、回転時のタイヤ半径方向の力の変動成分であるラジアルフォースバリエーション(RFV)が測定された。RFVについては、低速回転時(6.8km/H)のオーバーオールである。数値が小さいほどユニフォミティに優れていることを示す。
テストの結果を表1に示す。
Figure 0005185703
テストの結果より、実施例のタイヤは、比較例に比べて加硫不良が少なくかつユニフォミティにも優れるという有意な効果が確認できた。
本発明により製造された空気入りタイヤの断面図である。 ゴムストリップの平面図である。 ゴムストリップの斜視図である。 (a)、(b)はゴムストリップを用いて作られたストリップ積層体からなるゴム部材の断面図である。 ゴム部材を製造する工程を示す平面図である。 (a)は図5のB−B断面図、(b)はゴムストリップSの巻付け終了側の断面図である。 図2のA−A断面図である。 (a)、(b)はゴム部材の製造方法の他の実施形態を示す平面図である。 従来のストリップ積層体の断面図である。 その巻付け開始側の端部の拡大平面図である。 (a)は図10のA−A断面図、(b)は、ゴムストリップの巻付け終了側の端部の断面図である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
10 傾斜端縁
12 テーパ部
S ゴムストリップ
e1、e2 ゴムストリップの端部
E1 ゴムストリップの一方の側縁
E2 ゴムストリップの他方の側縁
R ゴム部材
U 被巻付体
T ゴムストリップの先端

Claims (7)

  1. 未加硫のゴムストリップを螺旋状に巻き付けることにより形成されたタイヤ用のゴム部材であって、
    前記ゴムストリップの巻付け開始側の端部は、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を有し、
    前記ゴムストリップの前記巻付け開始側の端部は、前記他方の側縁がゴム部材の幅方向の外縁に位置するとともに、
    前記他方の側縁側から一方の側縁側に向かう方向でかつ前記傾斜端縁の少なくとも一部を覆ってゴムストリップが螺旋状に巻き付けられていることを特徴とするタイヤ用のゴム部材。
  2. 前記傾斜端縁は、前記角度αが25〜75度である請求項1記載のタイヤ用のゴム部材。
  3. 前記ゴムストリップは、前記巻付け開始側の端部から実質的に前記ゴム部材の円周方向と平行に巻き付けられるとともに、
    前記ゴムストリップは、前記他方の側縁側から前記一方の側縁側に向かう方向にかつゴムストリップの幅とほぼ等しい距離で局部的に斜めに曲げられた後、再び円周方向と平行に巻き付けられ、
    前記傾斜端縁の少なくとも一部は、周回してきた前記ゴムストリップに覆われている請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム部材。
  4. 前記傾斜端縁が設けられたゴムストリップの端部は、該傾斜端縁に向かって厚さが漸減するテーパ部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤ用のゴム部材。
  5. 前記テーパ部は、そのテーパ角βが0度よりも大かつ45度以下である請求項4記載のタイヤ用のゴム部材。
  6. 未加硫のゴムストリップを螺旋状に巻き付けることによりタイヤ用のゴム部材を製造する方法であって、
    前記ゴムストリップの巻付け開始側の端部は、平面視において、先端をなす一方の側縁側からゴムストリップの他方の側縁に向かってのびかつ前記一方の側縁に対して10度以上かつ80度以下の角度αで斜めにのびる傾斜端縁を有するとともに、該端部を略円筒状の被巻付体に固着する工程と、
    前記ゴムストリップを、前記他方の側縁側から一方の側縁側に向かう方向でかつ前記傾斜端縁の少なくとも一部を覆うように巻き付ける工程とを含むことを特徴とするタイヤ用のゴム部材の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法によって製造されたタイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを成形する工程と、該生タイヤを加硫する工程とを含むタイヤの製造方法。
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