JP5177466B2 - Method for producing rubber-modified copolymer resin - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、透明性が良好で、かつ耐衝撃性と剛性のバランスに優れるゴム変性共重合樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より透明なゴム変性共重合樹脂は、家電製品、包装材料を始め様々な用途に用いられている。しかしこれらは、透明性、耐衝撃性と剛性のバランスや市場の低価格要望に対し充分なものではなかった。
【0003】
例えば特開平4−180907号公報には、可動部分の無い複数のミキシングエレメントが内部に固定されている管状反応器を組み込んだ装置で重合液の静的な混合のもと重合を行うという技術が開示されているが、管状反応器は完全混合型反応器と比べて重合液の混合能力が低いため重合液組成が不均一になりやすく透明性が充分でない等の問題があった。
【0004】
また、特公平5−54484号公報には、ゴム状重合体が粒子化する重合転化率を越えない範囲までに止めた第一の流れと、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、溶剤とからなる溶液の重合途中の第二の流れとを混合してゴム状重合体を粒子化させ、その後さらに重合を進行させるという技術が開示されているが、ゴム状重合体の粒子径分布が狭く耐衝撃性に劣る等の問題があった。
【0005】
さらに特開平8−92329号公報には、重合液中の固形分量が40〜60重量%になる領域にてゴム重合体を分散相とした後、脱揮発分装置に供給し未反応単量体を除去する技術が開示されているが、特殊なゴム状重合体を使用する必要があったり、ゴム状重合体量に対する耐衝撃性や剛性が低い等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、透明性が良好で、かつ耐衝撃性と剛性のバランスに優れるゴム変性共重合樹脂の製造方法の提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、完全混合型反応器にて特定の樹脂分でゴム状重合体を分散相とし、かつプラグフロー型反応器にて特定の樹脂分まで重合することにより目的を達することを見出し本発明に至った。
また、特定の樹脂分までゴム状重合体を分散相とすることなく重合した後、完全混合型反応器にてゴム状重合体を分散相とすることによりさらに改良されることを見出し本発明に至った。
さらにゴム状重合体を分散相とする完全混合型反応器内の粘度を特定の範囲に制御すること、また、ゴム状重合体を分散相とする完全混合型反応器内に連鎖移動剤を添加することによりさらに改良されることを見出し本発明に至った。
【0008】
即ち本発明は、第1完全混合型反応器において、スチレン−ブタジエンゴムの存在下で、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル系単量体とを、前記スチレン−ブタジエンゴムを分散相とすることなく、樹脂分が10質量%以上となるまで重合する第1重合工程と、前記第1完全混合型反応器と直列に接続された第2完全混合型反応器において、前記スチレン系単量体、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び前記スチレン−ブタジエンゴムの合計100質量部に対し、連鎖移動剤を0.001〜1質量部の範囲で添加しながら、前記第1重合工程により得られた重合液を、前記樹脂分が45質量%未満の範囲で、前記スチレン−ブタジエンゴムを分散相とする分散相形成工程と、該分散相形成工程後の重合液を、前記第2完全混合型反応器と直列に接続されたプラグフロー型反応器において、樹脂分が70質量%以上になるまで重合する第2重合工程と、を少なくとも有するゴム変性共重合樹脂の製造方法である。
【0012】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用するスチレン系単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等をあげることができるが、好ましくはスチレンである。これらスチレン系単量体は、単独で用いてもよいし2種類以上を併用してもよい。
【0013】
本発明で使用する(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等があげられるが、好ましくは、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレートである。これら(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、単独で用いてもよく2種類以上を併用してもよい。
本発明では、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の単量体、例えばアクリロニトリル、無水マレイン酸、メタクリル酸等もスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対し、50質量部未満であれば含有させることができる。
【0014】
本発明で使用するゴム状重合体は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴム、部分水添ポリブタジエン、部分水添スチレン−ブタジエンゴム、部分水添スチレン−ブタジエンブロックゴム等があげられるが、好ましくはスチレン含量が20〜50質量%のスチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴムである。また、使用するゴム状重合体は温度25℃における5質量%スチレン溶液粘度が、好ましくは15〜200cp、さらに好ましくは20〜60cpである。ブタジエンに基づく不飽和結合のうちの1,2−ビニル結合の割合は、好ましくは8〜25モル%、さらに好ましくは12〜16モル%である。
本発明では、スチレン−ブタジエン−スチレン樹脂等のゴム状重合体以外の重合体もゴム状重合体100質量部に対し、50質量部未満であれば含有させることができる。
【0015】
スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ゴム状重合体の割合は、好ましくはスチレン系単量体5〜95質量部及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体95〜5質量部の合計量100質量部に対して、ゴム状重合体0.1〜20質量部、さらに好ましくは、スチレン系単量体10〜90質量部及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体90〜10質量部の合計量100質量部に対して、ゴム状重合体3〜15質量部である。スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ゴム状重合体が該範囲外の場合は耐衝撃性が劣る等目的を達しない。
【0016】
本発明では、ゴム状重合体の存在下、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合して得られる。ゴム状重合体は、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体に溶解した後重合する。
重合温度は、好ましくは80〜170℃、さらに好ましくは100〜160℃である。重合時、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート等の公知の重合開始剤や、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン−1、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等の公知の連鎖移動剤を添加することが好ましい。また、ジビニルベンゼン等の公知の架橋剤、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等の公知の酸化防止剤等を添加して重合しても差し支えない。
【0017】
また、本発明では重合時、エチルベンゼン、トルエン等の溶剤の存在下重合することが、重合時の粘度を下げる点から好ましい。エチルベンゼン、トルエン等の溶剤の添加量はスチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体の合計100質量部に対し、100質量部未満である。
【0018】
本発明では、少なくとも1基の完全混合型反応器と少なくとも1基のプラグフロー型反応器を有する重合装置と重合液の揮発分を除去する揮発分除去装置を付した装置を使用する。例えば、1基の完全混合型反応器と1基のプラグフロー型反応器と1基の脱揮槽を直列に接続した装置(図1.(a))や、2基の完全混合型反応器と1基のプラグフロー型反応器と1基の脱揮槽を直列に接続した装置(図1.(b))、1基のプラグフロー型反応器と1基の完全混合型反応器、さらにもう1基のプラグフロー型反応器と1基の脱揮槽を直列に接続した装置(図1.(c))等があげられる。なお、揮発分を除去する揮発分除去装置を2基以上用いても差し支えない。
【0019】
本発明では、少なくとも1基の完全混合型反応器内の樹脂分が45質量%未満、好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは30〜39質量%の領域でゴム状重合体を分散相とする。少なくとも1基の完全混合型反応器内の樹脂分が45質量%未満の条件を満たさないと耐衝撃性に劣るものとなる。完全混合型反応器内でゴム状重合体を分散相としない場合には耐衝撃性、透明性に劣るものとなる。なお、最後に設けた完全混合型反応器内で樹脂分が45質量%未満の領域でゴム状重合体を分散相となっていることもしくはすることが好ましい。
また、ゴム状重合体を分散相とする該完全混合型反応器内の粘度は、好ましくは50Pa・s以下、さらに好ましくは10Pa・s以下である。50Pa・s以下とすることにより耐衝撃性、透明性に優れたものとなる。
なお、完全混合型反応器が2基以上の場合には、そのうち少なくとも1基が上記の条件を満足すればよい。
【0020】
ゴム状重合体を分散相とした確認は公知の手法で行うことができる。例えば、重合液を高温無撹拌下で固化させた後、超薄切片法透過型電子顕微鏡写真よりゴム状重合体の粒子化の有無を確認する方法が挙げられる。
また、ゴム状重合体を分散相とする該完全混合型反応器内の粘度の調整は、公知の手法が採用できるが、t−ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤をスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ゴム状重合体の合計100質量部に対し、0.001〜1質量部添加することが最も好ましい。
【0021】
本発明では、少なくとも1基のプラグフロー型反応器出口における樹脂分が70質量%以上、好ましくは71〜90質量%、さらに好ましくは72〜85質量%とする。70質量%未満であると剛性が低下したり、生産性が低くなり実用的でない。
なお、プラグフロー型反応器が2基以上の場合には、そのうち少なくとも1基が該条件を満足すればよい。なお、最後に設けたプラグフロー型反応器出口における樹脂分が70質量%以上であることがが好ましい。
【0022】
本発明では、好ましくは樹脂分が10質量%以上に、さらに好ましくは樹脂分が12質量%以上にゴム状重合体を分散相とすることなく重合した後、重合液をゴム状重合体を分散相とする完全混合型反応器内に導入する。樹脂分が10質量%以上にゴム状重合体を分散相とすることなく重合することで耐衝撃性と透明性の良好な樹脂が得られる。
なお、樹脂分が10質量%以上に重合する反応器は特に制限は無く、公知の完全混合型反応器やプラグフロー型反応器等が使用できる。
【0023】
本発明における樹脂分はガスクロマトグラフィーにより未反応の単量体を測定することにより得る。
【0024】
本発明の製造方法により得られるゴム変性共重合樹脂は、厚み2mm部における全光線透過率が85%以上が好ましく、さらに好ましくは88%以上、特に好ましくは90%以上である。85%未満の場合には透明性が低く実用的でない傾向になる。全光線透過率はゴム状重合体の屈折率とスチレン系単量体とアクリル酸エステル系単量体との共重合体の屈折率を実質的に同等とすることで達成できる。
【0025】
本発明の製造方法により得られるゴム変性共重合樹脂中に分散するゴム状重合体の平均粒子径は0.2〜2μmであることが好ましい。本発明の平均粒子径とは、樹脂の超薄切片法透過型電子顕微鏡写真より、写真中の粒子約1000個の粒子径(=(長径+短径)/2)を測定し、次式数1により得られる平均粒子径とする。
【数1】
なお、平均粒子径はゴム状重合体を分散相とする完全混合型反応器の撹拌数等で制御できる。
【0026】
本発明の製造方法により得られる透明なゴム変性共重合樹脂は、必要に応じて酸化防止剤、耐候剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃剤等の添加剤を添加することができ、製造時任意の段階で添加することができる。添加剤を添加する方法については特に規定はないが、たとえば、重合時添加する方法や押出機にて溶融混練する方法等があげられる。
【0027】
本発明の製造方法により得られる透明なゴム変性共重合樹脂は、射出成形、押出成形、圧縮成形、真空成形等の公知の方法により各種成形体に加工され実用に供される。
【0028】
【実施例】
次に実施例をもって本発明をさら説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0029】
実施例1
撹拌機を付した容積約5Lの第1完全混合型反応器、撹拌機を付した容積約15Lの第2完全混合型反応器、容積約40Lの塔式プラグフロー型反応器、予熱器を付した脱揮槽を直列に接続して構成した。ゴム状重合体として旭化成社製タフデン2000A(スチレン−ブタジエンゴム、スチレン含量が25質量%、温度25℃における5質量%スチレン溶液粘度50cp、1,2−ビニル結合の割合13.9モル%)を8質量部、スチレン41質量部、メタクリル酸メチル(以下MMA)59質量部で構成する単量体溶液に対し、エチルベンゼン15質量部、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(1時間半減期温度:118℃)0.03質量部、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを0.1質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時6.9kgで温度110℃に制御した第1完全混合型反応器に連続的に供給した。第1完全混合型反応器における樹脂分は12.2質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていないことを確認した。この重合液を第1完全混合型反応器より連続的に抜き出しながら、温度130℃に制御した第2完全混合型反応器に供給した。第2完全混合型反応器にはt−ドデシルメルカプタンをゴム状重合体、スチレン、MMAの合計100質量部に対し、0.1質量部連続的に添加した。第2完全混合型反応器における樹脂分は34.4質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、1.5Pa・sであった。次にこの重合液を第2完全混合型反応器より連続的に抜き出しながら、流れの方向に向かって温度130℃から150℃の勾配がつくように調整した塔式プラグフロー型反応器に導入した。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は73.7質量%であった。この重合液を予熱器で加温しながら、1.3kPaに減圧した脱揮槽に導入し、揮槽内温度230℃にて未反応単量体等の揮発分を除去した。この樹脂液をギアポンプで抜き出し、ストランド状に押出し切断することによりペレット形状のゴム変性共重合樹脂を得た。表1に物性評価結果を示した。
【0030】
実施例2
第1完全混合型反応器を温度118℃に制御した以外は実施例1と同様に行った。第1完全混合型反応器における樹脂分は16.5質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていないことを確認した。第2完全混合型反応器における樹脂分は37.6質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第1完全混合型反応器における粘度は、2.0Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は76.1質量%であった。表1に物性評価結果を示した。
【0031】
実施例3
第2完全混合型反応器を温度135℃に制御し、塔式プラグフロー型反応器を流れの方向に向かって135℃から150℃の勾配がつくように調整した以外は実施例1と同様に行った。第2完全混合型反応器における樹脂分は38.4質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、2.0Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は76.9質量%であった。表1に物性評価結果を示した。
【0032】
実施例4
流れの方向に向かって130℃から160℃の勾配がつくように調整した塔式プラグフロー型反応器に導入した以外は実施例1と同様に行った。第2完全混合型反応器における樹脂分は34.4質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、1.5Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は78.8質量%であった。表1に物性評価結果を示した。
【0033】
実施例5
第2完全混合型反応器にt−ドデシルメルカプタンを添加しなかった以外は実施例1と同様に行った。第2完全混合型反応器における粘度は、3.7Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は74.0質量%であった。表2に物性評価結果を示した。
【0034】
参考例
第1完全混合型反応器を用いず、原料溶液を第2完全混合型反応器に直接供給した以外は実施例1と同様に行った。第2完全混合型反応器における樹脂分は29.5質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、1.0Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は70.6質量%であった。表2に物性評価結果を示した。
【0035】
実施例7
ゴム状重合体として旭化成社製アサプレン670A(スチレン−ブタジエンゴム、スチレン含量が40質量%、25℃における5質量%スチレン溶液粘度33cp、1,2−ビニル結合の割合13.9モル%)を8質量部、スチレン56質量部、MMA39質量部、n−ブチルアクリレート(以下n−BA)5重量部で構成する単量体溶液を用いた以外は実施例1と同様に行った。なお、第2完全混合型反応器に添加したt−ドデシルメルカプタンは、ゴム状重合体、スチレン、MMA、n−BAの合計100質量部に対し、0.1質量部とした。第1完全混合型反応器における樹脂分は14.5質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていないことを確認した。第2完全混合型反応器における樹脂分は36.7質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、4.0Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は75.4質量%であった。表2に物性評価結果を示した。
【0036】
比較例1
第2完全混合型反応器を用いず、重合液を第1完全混合型反応器より塔式プラグフロー型反応器に供給した以外は実施例1と同様に行った。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は65.1質量%であった。表3に物性評価結果を示した。
【0037】
比較例2
第2完全混合型反応器を温度140℃に制御し、塔式プラグフロー型反応器を流れの方向に向かって140℃から150℃の勾配がつくように調整した以外は実施例1と同様に行った。第2完全混合型反応器における樹脂分は46.3質量%であり、ゴム状重合体が分散相となっていることを確認した。また、第2完全混合型反応器における粘度は、2.0Pa・sであった。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は80.1質量%であった。表3に物性評価結果を示した。
【0038】
比較例3
流れの方向に向かって温度130℃から145℃の勾配がつくように調整した塔式プラグフロー型反応器に導入した以外は実施例1と同様に行った。塔式プラグフロー型反応器出口における樹脂分は68.9質量%であった。表3に物性評価結果を示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
なお、評価は下記の方法によった。
(1)透明性
東芝機械(株)社製射出成形機(IS−50EPN)を用いて、シリンダー温度230℃で厚さ1mm、2mm、3mmの3段プレートを成形した。この3段プレートの2mm部を用い、ASTM D1003に準拠し、日本電色工業社製HAZEメーター(NDH−1001DP型)を用いて全光線透過率及び曇価を測定した(単位:%)。
(2)耐衝撃性
東芝機械(株)社製射出成形機(IS−80CNV)を用いて、シリンダー温度200℃で12.7×64×6.4mm寸法の試験片を成形した。この試験片を用い、ASTM D256に準拠してアイゾット衝撃強度を測定した(単位:J/m)。
(3)剛性
東芝機械(株)社製射出成形機(IS−80CNV)を用いて、シリンダー温度200℃で12.7×127×6.4mm寸法の試験片を成形した。この試験片を用い、ASTM D790に準拠して曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した(単位:MPa)。
(4)ゴム粒子の平均粒子径
オスミウム酸で染色した樹脂の超薄切片法透過型電子顕微鏡写真より、写真中の粒子約1000個の粒子径(=(長径+短径)/2)を測定し、次式数2により得られる平均粒子径として求めた。粒子径の計測には、画像処理測定装置Carl Zeiss Vision社製KS400を使用した。
【数2】
【0043】
本発明の製造方法により得られたゴム変性共重合樹脂に係わる実施例は、いずれも透明性が良好で、かつ耐衝撃性と剛性のバランスに優れたが、本発明の条件に合わない製造方法に係わる比較例では、透明性、耐衝撃性、剛性のうちいずれかの物性において劣るものであった。
【0044】
【発明の効果】
本発明の製造方法により、透明性、耐衝撃性と剛性のバランスが良好であり、家電製品、包装材料を始め様々な用途に有用である透明なゴム変性共重合樹脂を効率よく得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する装置の一例である。
【符号の説明】
1:完全混合型反応器
2:プラグフロー型反応器
3:脱揮槽
4:撹拌機[0001]
The present invention relates to a method for producing a rubber-modified copolymer resin having good transparency and excellent balance between impact resistance and rigidity.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a transparent rubber-modified copolymer resin has been used for various applications including home appliances and packaging materials. However, these were not sufficient for the balance of transparency, impact resistance and rigidity, and low price demand in the market.
[0003]
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 4-180907 discloses a technique in which polymerization is performed under static mixing of a polymerization solution in an apparatus incorporating a tubular reactor in which a plurality of mixing elements having no moving parts are fixed. Although disclosed, the tubular reactor has a problem that the composition of the polymerization solution tends to be non-uniform because the mixing ability of the polymerization solution is lower than that of the complete mixing type reactor, and the transparency is not sufficient.
[0004]
Japanese Patent Publication No. 5-54484 discloses a first flow stopped within a range not exceeding a polymerization conversion rate at which a rubbery polymer is formed into particles, a styrene monomer, and a (meth) acrylic acid ester system. A technique of mixing a second stream in the middle of polymerization of a solution comprising a monomer and a solvent to form a rubbery polymer and then proceeding further polymerization is disclosed. There are problems such as a narrow particle size distribution and poor impact resistance.
[0005]
Further, JP-A-8-92329 discloses a rubber polymer as a dispersed phase in a region where the solid content in the polymerization solution is 40 to 60% by weight, and is then supplied to a devolatilization apparatus and unreacted monomer. However, there are problems in that it is necessary to use a special rubber-like polymer, and the impact resistance and the rigidity against the amount of the rubber-like polymer are low.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for producing a rubber-modified copolymer resin having good transparency and excellent balance between impact resistance and rigidity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research to solve such problems, the present inventors made a rubbery polymer a dispersed phase with a specific resin content in a complete mixing type reactor, and specified in a plug flow type reactor. The inventors have found that the object can be achieved by polymerizing to the resin content, and have reached the present invention.
In addition, the present invention has been found to be further improved by polymerizing a rubbery polymer up to a specific resin without making it a dispersed phase and then making the rubbery polymer a dispersed phase in a fully mixed reactor. It came.
Furthermore, the viscosity in the fully mixed reactor with the rubbery polymer as the dispersed phase is controlled within a specific range, and a chain transfer agent is added to the fully mixed reactor with the rubbery polymer as the dispersed phase. As a result, the present invention has been found to be further improved.
[0008]
That is, the present invention provides a first fully mixed reactor in which a styrene monomer and a (meth) acrylate monomer are dispersed in a dispersed phase in the presence of styrene-butadiene rubber. In the first polymerization step in which polymerization is performed until the resin content becomes 10% by mass or more, and in the second complete mixing reactor connected in series with the first complete mixing reactor, the styrenic unit While adding a chain transfer agent in the range of 0.001 to 1 part by mass with respect to a total of 100 parts by mass of the monomer, the (meth) acrylic acid ester monomer and the styrene-butadiene rubber, the first polymerization is performed. The polymerization liquid obtained by the step is a dispersion phase forming step in which the resin content is less than 45% by mass and the styrene-butadiene rubber is the dispersed phase, and the polymerization liquid after the dispersion phase forming step is the first solution. 2 complete In the mixing reactor connected in series with a plug flow reactor, the resin component is the second polymerization step and at least a method for producing a rubber-modified copolymer resin of polymerizing until more than 70 mass%.
[0012]
The present invention is described in detail below.
Examples of the styrenic monomer used in the present invention include styrene, α-methyl styrene, p-methyl styrene, pt-butyl styrene and the like, and styrene is preferable. These styrenic monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Examples of the (meth) acrylic acid ester monomer used in the present invention include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, methyl acrylate, ethyl acrylate, n-butyl acrylate, 2-methylhexyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, octyl acrylate, and the like. However, methyl methacrylate and n-butyl acrylate are preferable. These (meth) acrylic acid ester monomers may be used alone or in combination of two or more.
In the present invention, monomers other than styrene monomers and (meth) acrylic acid ester monomers, such as acrylonitrile, maleic anhydride and methacrylic acid are also styrene monomers, (meth) acrylic acid ester If it is less than 50 mass parts with respect to a total of 100 mass parts of monomers, it can be contained.
[0014]
Examples of the rubber-like polymer used in the present invention include polybutadiene, styrene-butadiene rubber, styrene-butadiene block rubber, partially hydrogenated polybutadiene, partially hydrogenated styrene-butadiene rubber, and partially hydrogenated styrene-butadiene block rubber. Styrene-butadiene rubber and styrene-butadiene block rubber having a styrene content of 20 to 50% by mass are preferable. The rubbery polymer used has a viscosity of 5% by mass styrene solution at a temperature of 25 ° C., preferably 15 to 200 cp, and more preferably 20 to 60 cp. The proportion of 1,2-vinyl bonds in the unsaturated bonds based on butadiene is preferably 8 to 25 mol%, more preferably 12 to 16 mol%.
In the present invention, a polymer other than the rubber-like polymer such as styrene-butadiene-styrene resin can be contained as long as it is less than 50 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the rubber-like polymer.
[0015]
The proportions of the styrene monomer, the (meth) acrylate monomer, and the rubbery polymer are preferably 5 to 95 parts by mass of the styrene monomer and the 95 to (meth) acrylate monomer. 0.1 to 20 parts by mass of a rubber-like polymer, more preferably 10 to 90 parts by mass of a styrene monomer and a (meth) acrylic acid ester monomer with respect to 100 parts by mass of 5 parts by mass. It is 3-15 mass parts of rubber-like polymer with respect to 100 mass parts of total amounts of 90-10 mass parts. When the styrene monomer, the (meth) acrylic acid ester monomer, and the rubbery polymer are out of the above ranges, the object such as poor impact resistance is not achieved.
[0016]
In the present invention, it is obtained by polymerizing a styrene monomer and a (meth) acrylate monomer in the presence of a rubbery polymer. The rubbery polymer is polymerized after being dissolved in a styrene monomer or a (meth) acrylic acid ester monomer.
The polymerization temperature is preferably 80 to 170 ° C, more preferably 100 to 160 ° C. During polymerization, t-butyl peroxybenzoate, t-butyl peroxy-2-ethylhexanoate, 1,1-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 1,1-bis (T-butylperoxy) -cyclohexane, 2,2-bis (4,4-di-butylperoxycyclohexyl) propane, t-butylperoxyisopropyl monocarbonate, di-t-butyl peroxide, dicumyl peroxide And known polymerization initiators such as ethyl-3,3-di- (t-butylperoxy) butyrate, 4-methyl-2,4-diphenylpentene-1, t-dodecyl mercaptan, n-dodecyl mercaptan, etc. It is preferable to add a known chain transfer agent. In addition, a known crosslinking agent such as divinylbenzene or a known antioxidant such as octadecyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate may be added for polymerization. .
[0017]
In the present invention, polymerization is preferably performed in the presence of a solvent such as ethylbenzene or toluene from the viewpoint of lowering the viscosity during polymerization. The addition amount of solvents such as ethylbenzene and toluene is less than 100 parts by mass with respect to 100 parts by mass in total of the styrene monomer and the (meth) acrylate monomer.
[0018]
In the present invention, a polymerization apparatus having at least one complete mixing reactor and at least one plug flow reactor and an apparatus equipped with a volatile component removing apparatus for removing volatile components from the polymerization solution are used. For example, an apparatus (Fig. 1. (a)) in which one complete mixing reactor, one plug flow reactor, and one devolatilization tank are connected in series, or two complete mixing reactors. An apparatus in which a plug flow reactor and one devolatilization tank are connected in series (Fig. 1. (b)), one plug flow reactor and one fully mixed reactor, An apparatus in which another plug flow reactor and one devolatilization tank are connected in series (Fig. 1. (c)) and the like can be mentioned. Note that two or more devolatilizers for removing volatile matter may be used.
[0019]
In the present invention, the rubbery polymer is used as the dispersed phase in a region where the resin content in at least one complete mixing reactor is less than 45% by mass, preferably 20 to 40% by mass, and more preferably 30 to 39% by mass. To do. If the resin content in at least one fully mixed reactor does not satisfy the condition of less than 45% by mass, the impact resistance will be poor. If the rubbery polymer is not used as the dispersed phase in the complete mixing reactor, the impact resistance and transparency are inferior. In addition, it is preferable that the rubber-like polymer is in a dispersed phase in a region where the resin content is less than 45% by mass in the last complete mixing reactor.
Further, the viscosity in the complete mixing reactor using the rubbery polymer as a dispersed phase is preferably 50 Pa · s or less, more preferably 10 Pa · s or less. By setting it to 50 Pa · s or less, it becomes excellent in impact resistance and transparency.
When there are two or more completely mixed reactors, at least one of them may satisfy the above conditions.
[0020]
Confirmation of the rubbery polymer as the dispersed phase can be performed by a known method. For example, after solidifying the polymerization solution at high temperature and without stirring, there is a method of confirming the presence or absence of particles of the rubbery polymer from an ultrathin section transmission electron micrograph.
In addition, a known method can be used to adjust the viscosity in the complete mixing reactor using a rubber-like polymer as a dispersed phase, but a chain transfer agent such as t-dodecyl mercaptan is used as a styrene monomer, ) It is most preferable to add 0.001 to 1 part by mass with respect to a total of 100 parts by mass of the acrylate monomer and the rubbery polymer.
[0021]
In the present invention, the resin content at the outlet of at least one plug flow reactor is 70% by mass or more, preferably 71 to 90% by mass, and more preferably 72 to 85% by mass. If it is less than 70% by mass, the rigidity is lowered or the productivity is lowered, which is not practical.
When there are two or more plug flow reactors, at least one of the plug flow reactors only needs to satisfy the conditions. In addition, it is preferable that the resin content in the plug flow type | mold reactor exit provided last is 70 mass% or more.
[0022]
In the present invention, the resin content is preferably 10% by mass or more, more preferably 12% by mass or more without polymerizing the rubbery polymer as a dispersed phase, and then the polymerization solution is dispersed in the rubbery polymer. It introduce | transduces in the complete mixing type | mold reactor used as a phase. Resin having good impact resistance and transparency can be obtained by polymerizing a rubbery polymer without using a rubbery polymer as a dispersed phase so that the resin content is 10% by mass or more.
The reactor for polymerizing the resin content to 10% by mass or more is not particularly limited, and a known complete mixing reactor, plug flow reactor, or the like can be used.
[0023]
The resin content in the present invention is obtained by measuring unreacted monomers by gas chromatography.
[0024]
The rubber-modified copolymer resin obtained by the production method of the present invention preferably has a total light transmittance at a thickness of 2 mm of 85% or more, more preferably 88% or more, and particularly preferably 90% or more. If it is less than 85%, the transparency tends to be low and impractical. The total light transmittance can be achieved by substantially equalizing the refractive index of the rubber-like polymer and the refractive index of the copolymer of the styrene monomer and the acrylate monomer.
[0025]
The average particle size of the rubbery polymer dispersed in the rubber-modified copolymer resin obtained by the production method of the present invention is preferably 0.2 to 2 μm. The average particle diameter of the present invention is a particle diameter (= (major axis + minor axis) / 2) of about 1000 particles in a photograph, measured from an ultra-thin section transmission electron micrograph of the resin. 1 is the average particle size obtained.
[Expression 1]
The average particle diameter can be controlled by the number of stirrings in a fully mixed reactor using a rubbery polymer as a dispersed phase.
[0026]
The transparent rubber-modified copolymer resin obtained by the production method of the present invention may be added with additives such as antioxidants, weathering agents, lubricants, plasticizers, colorants, antistatic agents, mineral oils, flame retardants as necessary. And can be added at any stage during manufacture. The method for adding the additive is not particularly limited, and examples thereof include a method of adding at the time of polymerization and a method of melt kneading with an extruder.
[0027]
The transparent rubber-modified copolymer resin obtained by the production method of the present invention is processed into various molded products by a known method such as injection molding, extrusion molding, compression molding, vacuum molding, etc., and is put to practical use.
[0028]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further, this invention is not limited by these examples.
[0029]
Example 1
A first fully mixed reactor of about 5 L with a stirrer, a second fully mixed reactor of about 15 L with a stirrer, a column type plug flow reactor with a volume of about 40 L, and a preheater are attached. The devolatilization tanks were connected in series. Toughden 2000A manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd. (styrene-butadiene rubber, styrene content is 25% by mass, styrene solution viscosity is 50 cp at 25 ° C., 1,2-vinyl bond ratio is 13.9 mol%) as a rubbery polymer. 8 parts by mass, 41 parts by mass of styrene, 59 parts by mass of methyl methacrylate (hereinafter referred to as MMA), 15 parts by mass of ethylbenzene, t-butylperoxyisopropyl monocarbonate (1 hour half-life temperature: 118) C.) 0.03 part by mass and 0.1 part by mass of octadecyl-3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate were mixed to obtain a raw material solution. This raw material solution was continuously fed to a first complete mixing reactor controlled at a temperature of 110 ° C. at 6.9 kg / h. The resin content in the first complete mixing reactor was 12.2% by mass, and it was confirmed that the rubber-like polymer was not in the dispersed phase. The polymerization liquid was continuously withdrawn from the first complete mixing reactor and supplied to the second complete mixing reactor controlled at a temperature of 130 ° C. To the second complete mixing reactor, t-dodecyl mercaptan was continuously added in an amount of 0.1 parts by mass with respect to a total of 100 parts by mass of the rubbery polymer, styrene, and MMA. The resin content in the second complete mixing reactor was 34.4% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in the dispersed phase. Further, the viscosity in the second complete mixing reactor was 1.5 Pa · s. Next, this polymerization liquid was continuously withdrawn from the second complete mixing type reactor, and introduced into a column type plug flow type reactor adjusted so as to have a gradient of 130 ° C. to 150 ° C. in the direction of flow. . The resin content at the outlet of the tower-type plug flow reactor was 73.7% by mass. While heating this polymerization solution with a preheater, it was introduced into a devolatilization tank depressurized to 1.3 kPa, and volatile components such as unreacted monomers were removed at a volatilization tank internal temperature of 230 ° C. This resin liquid was extracted with a gear pump, and extruded and cut into strands to obtain a pellet-shaped rubber-modified copolymer resin. Table 1 shows the physical property evaluation results.
[0030]
Example 2
The same procedure as in Example 1 was conducted except that the temperature of the first complete mixing reactor was controlled at 118 ° C. The resin content in the first complete mixing reactor was 16.5% by mass, and it was confirmed that the rubber-like polymer was not in the dispersed phase. The resin content in the second complete mixing reactor was 37.6% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in a dispersed phase. The viscosity in the first complete mixing reactor was 2.0 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 76.1% by mass. Table 1 shows the physical property evaluation results.
[0031]
Example 3
Similar to Example 1 except that the second fully mixed reactor was controlled at a temperature of 135 ° C. and the tower plug flow reactor was adjusted to have a gradient from 135 ° C. to 150 ° C. in the direction of flow. went. The resin content in the second complete mixing reactor was 38.4% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in the dispersed phase. The viscosity in the second complete mixing reactor was 2.0 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 76.9% by mass. Table 1 shows the physical property evaluation results.
[0032]
Example 4
The same procedure as in Example 1 was carried out except that it was introduced into a column type plug flow reactor adjusted so as to have a gradient of 130 ° C. to 160 ° C. in the flow direction. The resin content in the second complete mixing reactor was 34.4% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in the dispersed phase. Further, the viscosity in the second complete mixing reactor was 1.5 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 78.8% by mass. Table 1 shows the physical property evaluation results.
[0033]
Example 5
The same procedure as in Example 1 was conducted except that t-dodecyl mercaptan was not added to the second complete mixing reactor. The viscosity in the second complete mixing reactor was 3.7 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 74.0% by mass. Table 2 shows the physical property evaluation results.
[0034]
Reference Example The same procedure as in Example 1 was carried out except that the raw material solution was directly supplied to the second complete mixing reactor without using the first complete mixing reactor. The resin content in the second complete mixing reactor was 29.5% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in the dispersed phase. Further, the viscosity in the second complete mixing reactor was 1.0 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower-type plug flow reactor was 70.6% by mass. Table 2 shows the physical property evaluation results.
[0035]
Example 7
Asaprene 670A (styrene-butadiene rubber, styrene content 40 mass%, 5 mass% styrene solution viscosity 33 cp at 25 ° C., ratio of 1,2-vinyl bond 13.9 mol%) manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd. as a rubber-like polymer The same procedure as in Example 1 was performed except that a monomer solution composed of 5 parts by mass, 56 parts by mass of styrene, 39 parts by mass of MMA, and 5 parts by mass of n-butyl acrylate (hereinafter n-BA) was used. The t-dodecyl mercaptan added to the second complete mixing reactor was 0.1 parts by mass with respect to 100 parts by mass in total of the rubbery polymer, styrene, MMA, and n-BA. The resin content in the first complete mixing reactor was 14.5% by mass, and it was confirmed that the rubber-like polymer was not in the dispersed phase. The resin content in the second complete mixing reactor was 36.7% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in the dispersed phase. In addition, the viscosity in the second complete mixing reactor was 4.0 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 75.4% by mass. Table 2 shows the physical property evaluation results.
[0036]
Comparative Example 1
The same procedure as in Example 1 was carried out except that the polymerization solution was supplied from the first complete mixing reactor to the column type plug flow reactor without using the second complete mixing reactor. The resin content at the outlet of the tower plug flow reactor was 65.1% by mass. Table 3 shows the physical property evaluation results.
[0037]
Comparative Example 2
The same as in Example 1 except that the second fully mixed reactor was controlled at a temperature of 140 ° C. and the tower plug flow reactor was adjusted to have a gradient from 140 ° C. to 150 ° C. in the flow direction. went. The resin content in the second complete mixing reactor was 46.3% by mass, and it was confirmed that the rubbery polymer was in a dispersed phase. The viscosity in the second complete mixing reactor was 2.0 Pa · s. The resin content at the outlet of the tower-type plug flow reactor was 80.1% by mass. Table 3 shows the physical property evaluation results.
[0038]
Comparative Example 3
The same procedure as in Example 1 was carried out except that it was introduced into a tower-type plug flow reactor adjusted so as to have a temperature gradient of 130 ° C. to 145 ° C. in the direction of flow. The resin content at the outlet of the tower type plug flow reactor was 68.9% by mass. Table 3 shows the physical property evaluation results.
[0039]
[Table 1]
[0040]
[Table 2]
[0041]
[Table 3]
[0042]
The evaluation was based on the following method.
(1) Transparency Using an injection molding machine (IS-50EPN) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd., a three-stage plate having a thickness of 1 mm, 2 mm, and 3 mm was formed at a cylinder temperature of 230 ° C. Using the 2 mm portion of the three-stage plate, total light transmittance and haze value were measured using a HAZE meter (NDH-1001DP type) manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. (unit:%) in accordance with ASTM D1003.
(2) Impact resistance A test piece having a size of 12.7 × 64 × 6.4 mm was molded at a cylinder temperature of 200 ° C. using an injection molding machine (IS-80CNV) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd. Using this test piece, Izod impact strength was measured according to ASTM D256 (unit: J / m).
(3) Rigidity A test piece having a size of 12.7 × 127 × 6.4 mm was formed at a cylinder temperature of 200 ° C. using an injection molding machine (IS-80CNV) manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd. Using this test piece, bending strength and bending elastic modulus were measured in accordance with ASTM D790 (unit: MPa).
(4) Average particle diameter of rubber particles From a transmission electron micrograph of a resin stained with osmic acid, the particle diameter of about 1000 particles (= (major axis + minor axis) / 2) was measured. And it calculated | required as an average particle diameter obtained by following
[Expression 2]
[0043]
Examples relating to the rubber-modified copolymer resin obtained by the production method of the present invention are all good in transparency and excellent in balance between impact resistance and rigidity, but the production method does not meet the conditions of the present invention. In the comparative example concerning, it was inferior in any physical property among transparency, impact resistance, and rigidity.
[0044]
【Effect of the invention】
By the production method of the present invention, a balance of transparency, impact resistance and rigidity is good, and a transparent rubber-modified copolymer resin useful for various applications including home appliances and packaging materials can be efficiently obtained. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an example of an apparatus used in the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Complete mixing type reactor 2: Plug flow type reactor 3: Volatilization tank 4: Stirrer
Claims (4)
前記第1完全混合型反応器と直列に接続された第2完全混合型反応器において、前記スチレン系単量体、前記(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び前記スチレン−ブタジエンゴムの合計100質量部に対し、連鎖移動剤を0.001〜1質量部の範囲で添加しながら、前記第1重合工程により得られた重合液を、前記樹脂分が45質量%未満の範囲で、前記スチレン−ブタジエンゴムを分散相とする分散相形成工程と、
該分散相形成工程後の重合液を、前記第2完全混合型反応器と直列に接続されたプラグフロー型反応器において、前記樹脂分が70質量%以上になるまで重合する第2重合工程と、を少なくとも有するゴム変性共重合樹脂の製造方法。In the first complete mixing reactor, in the presence of the styrene-butadiene rubber, the styrene-based monomer and the (meth) acrylic acid ester-based monomer, without using the styrene-butadiene rubber as a dispersed phase, A first polymerization step for polymerizing until the resin content is 10% by mass or more;
In the second complete mixing type reactor connected before Symbol the first complete mixing type reactor in series, the styrene monomer, the (meth) acrylic acid ester monomer and the styrene - total butadiene rubber While adding a chain transfer agent in the range of 0.001 to 1 part by mass with respect to 100 parts by mass, the polymerization liquid obtained by the first polymerization step is within the range where the resin content is less than 45% by mass. A dispersed phase forming step using a styrene-butadiene rubber as a dispersed phase;
The polymerization solution after the dispersion phase forming process, in the second complete mixing type reactor connected in series with a plug flow type reactor, and a second polymerization step of the resin component is polymerized until less than 70 wt% A process for producing a rubber-modified copolymer resin having at least
前記第2重合工程では、前記樹脂分が72質量%以上85質量%以下になるまで重合することを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム変性共重合樹脂の製造方法。 3. The method for producing a rubber-modified copolymer resin according to claim 1, wherein in the second polymerization step, polymerization is performed until the resin content is 72% by mass or more and 85% by mass or less.
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