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JP5176774B2 - グロープラグ - Google Patents

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JP5176774B2 JP2008211364A JP2008211364A JP5176774B2 JP 5176774 B2 JP5176774 B2 JP 5176774B2 JP 2008211364 A JP2008211364 A JP 2008211364A JP 2008211364 A JP2008211364 A JP 2008211364A JP 5176774 B2 JP5176774 B2 JP 5176774B2
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Description

本発明は、エンジンへの取付時に溶接部へ加わる応力を緩和できるグロープラグに関する。
従来から、ディーゼルエンジンなどを始動する際の予備過熱装置としてグロープラグが知られている。このグロープラグは、図9に示すごとく、エンジン91のプラグ取付孔99に挿入され、筒状のハウジング92と、スリーブ94と、ヒータ95とを備える。ハウジング92には、エンジン91にねじ止めするための雄螺子部93が形成されている。また、図10に示すごとく、スリーブ94はハウジング92と溶接されている。スリーブ94には拡径部97が形成されており、この拡径部97が、プラグ取付孔99に形成された縮径部96に当接する。これにより、燃焼室90内の燃焼ガスが外部に漏れることを防止している。
特開2004−205148号公報
燃焼ガスの漏洩を防止するためには、上述の雄螺子部93を強く締めて、拡径部97を縮径部96に強く押し当てる必要がある。しかしながら、このようにすると、溶接部98に強いせん断応力が加わるため、長時間経過した後に溶接部98が破壊される、いわゆる低温ワレが生じる場合がある。低温ワレが生じると、スリーブ94がぐらつくため、矢印Aに示すごとく燃焼ガスが外部に漏出するおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、プラグ締結時に溶接部へ加わる応力を低減できるグロープラグを提供しようとするものである。
本発明は、エンジンのプラグ取付孔に挿入されるグロープラグであって、
上記プラグ取付孔の内周面に形成された雌螺子部に螺合する雄螺子部が自身の外周面に形成された筒状のハウジングと、
両端が開口した筒状に形成され、挿入方向後端位置にて外径が拡径する拡径部が形成されるとともに、該拡径部の挿入方向後端面にて上記ハウジングの挿入方向先端面と溶接される金属製のスリーブと、
該スリーブ内に挿通され、その先端が該スリーブの挿入方向先端部から突出するとともに上記エンジンの燃焼室に臨むヒータと、
を備え、上記雄螺子部が上記雌螺子部にねじ込まれた状態で、上記プラグ取付孔に形成された縮径部に上記スリーブの上記拡径部が当接し、
上記ハウジングは、上記スリーブとの溶接部と、上記雄螺子部との間に、上記ハウジングの内径を互いに異ならせることにより形成された薄肉部および厚肉部を有し、
上記薄肉部は上記厚肉部よりも上記内径が大きく、かつ上記厚肉部よりも厚さが薄く、
上記ハウジングには、上記薄肉部と上記厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するテーパ状に形成されるとともに、その長さが0.1mm以上とされていることを特徴とするグロープラグにある(請求項1)。
また、本発明は、エンジンのプラグ取付孔に挿入されるグロープラグであって、
上記プラグ取付孔の内周面に形成された雌螺子部に螺合する雄螺子部が自身の外周面に形成された筒状のハウジングと、
両端が開口した筒状に形成され、挿入方向後端位置にて外径が拡径する拡径部が形成されるとともに、該拡径部の挿入方向後端面にて上記ハウジングの挿入方向先端面と溶接される金属製のスリーブと、
該スリーブ内に挿通され、その先端が該スリーブの挿入方向先端部から突出するとともに上記エンジンの燃焼室に臨むヒータと、
を備え、上記雄螺子部が上記雌螺子部にねじ込まれた状態で、上記プラグ取付孔に形成された縮径部に上記スリーブの上記拡径部が当接し、
上記ハウジングは、上記スリーブとの溶接部と、上記雄螺子部との間に、上記ハウジングの内径を互いに異ならせることにより形成された薄肉部および厚肉部を有し、
上記薄肉部は上記厚肉部よりも上記内径が大きく、かつ上記厚肉部よりも厚さが薄く、
上記ハウジングには、上記薄肉部と上記厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するアール状に形成されるとともに、そのアール径が0.1mm以上であることを特徴とするグロープラグにある(請求項2)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
本発明では、ハウジングに上記薄肉部が形成されている。そのため、グロープラグを上記プラグ取付孔にねじ込んだ時に薄肉部が変形し、溶接部に加わる応力を低減することができる。これにより、溶接部の低温ワレを防止することができ、燃焼室から燃焼ガスが漏出する不具合を防止できる。
以上のごとく、本発明によれば、プラグ締結時に溶接部へ加わる応力を低減できるグロープラグを提供することができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明(請求項1又は請求項2)において、上記薄肉部の軸線方向長さが1mm以上であることが好ましい(請求項)。
この場合には、溶接部に加わる応力を低減しやすくなる。すなわち、薄肉部の軸線方向長さが1mm未満の場合は充分に変形しないため、グロープラグを締結した時に溶接部に加わる応力を充分に低減できない。しかし、薄肉部の軸線方向長さが1mm以上であれば変形しやすいため、溶接部に加わる応力を充分に低減できる。
なお、薄肉部の軸線方向長さは70mm以下であることが好ましい。70mmを超えると薄肉部が捻られやすくなるため、拡径部を強く押し当てることができなくなる。その結果、燃焼室の気密性を確保しにくくなる。
また、薄肉部の軸線方向長さは20mm以下であることが更に好ましい。薄肉部は、ドリルを使ってハウジングの内面を研削することにより形成するのであるが、この時の加工精度を充分に確保するためである。
また、上記薄肉部の厚さが0.75mm以上であることが好ましい(請求項)。
この場合には、薄肉部の信頼性を高めることができる。すなわち、薄肉部の厚さが0.75mm未満の場合は薄すぎるため、プラグ締結時に加わる応力で薄肉部が切断される場合があるが、0.75mm以上であれば、このような不具合が生じにくい。
また、上記ハウジングには、上記薄肉部と、該薄肉部よりも厚い厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するアール状に形成されるとともに、そのアール径が0.1mm以上である。
そのため、上記段差部が切れにくくなる。
つまり、段差部が直角になっている場合は、プラグ締結時に加わる応力がその直角部分に集中するため、切断されやすくなる。しかし上述のように段差部をアール状にし、そのアール径を0.1mm以上とすると、応力集中が緩和されるため、切断されにくくなる。
また、上記ハウジングには、上記薄肉部と、該薄肉部よりも厚い厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するテーパ状に形成されるとともに、その長さが0.1mm以上とされている。
そのため、段差部をアール状にした場合と同様の効果を得ることができる。
また、上記溶接部のビッカース硬さが600Hv以下であることが好ましい(請求項)。
この場合は、溶接部自体の硬さが柔らかいため、遅れ破壊をより効果的に防止できる。なお、溶接部のビッカース硬さは150Hv以上であることが好ましい。150Hv未満の場合は柔らかすぎて、プラグ締結時の応力で溶接部が破壊されやすくなる。
また、上記ヒータは第1電極と第2電極とを備え、上記第1電極は上記ハウジングに導通し、上記第2電極は上記薄肉部の内側に位置するとともに、該薄肉部は、上記ハウジングにおける該薄肉部以外の部分よりも内径が大きくされており、該薄肉部の内周面と上記第2電極との間に、該第2電極に接続する第2電極接続部が設けられていることが好ましい(請求項)。
この場合には、薄肉部の内径が大きいため、第2電極接続部とハウジングとの間隔を広くでき、これらの接触を防止できる。これにより、ヒータの第1電極と第2電極と絶縁性を確保できる。
また、上記ハウジングはS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材からなり、上記スリーブはステンレス鋼からなることが好ましい(請求項)。
この場合には、溶接部の品質を高めることができる。
すなわち、スリーブはエンジンにより加熱されやすいため、高耐熱ステンレスが使用され、例えばSUS430が使用される。この場合、ハウジングの材料としてS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材を用いると、溶接部のビッカース硬さを600Hv以下にできる。そのため、低温ワレが生じにくい。
また、上記ハウジングと上記スリーブとはレーザによる連続溶接にて溶接されていることが好ましい(請求項)。
この場合には、溶接部の品質を高めることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるグロープラグにつき、図1〜図4を用いて説明する。
図1、図2に示すごとく、本発明のグロープラグ1は、エンジン2のプラグ取付孔20に挿入される。このグロープラグ1は、プラグ取付孔20の内周面21に形成された雌螺子部22に螺合する雄螺子部30が自身の外周面31に形成された筒状のハウジング3を備える。
また、両端が開口した筒状に形成され、挿入方向後端位置にて外径が拡径する拡径部41が形成されるとともに、拡径部41の挿入方向後端面40にてハウジング3の挿入方向先端面32と溶接される金属製のスリーブ4を備える。そして、図2に示すごとく、スリーブ4内に挿通され、その先端50がスリーブ4の挿入方向先端部42から突出するとともにエンジン2の燃焼室24に臨むヒータ5を備える。
また、雄螺子部30が雌螺子部22にねじ込まれた状態で、プラグ取付孔20に形成された縮径部23にスリーブ4の拡径部41が当接する。ハウジング3には、スリーブ4との溶接部6と、雄螺子部30との間に、厚さが部分的に薄い薄肉部33が形成されている。
より詳しくは、図2に示すごとく、本例の薄肉部33は、円筒状のハウジング3の内側を研削することにより形成してある。すなわち、厚肉部34の内径r2に対して、薄肉部の内径r1が大きくなっている。また、薄肉部33は、ハウジング3の挿入方向先端部に形成されている。
また、拡径部41の挿入方向先端側の端面41aは、挿入方向先端側から挿入方向後端側へ向かうほど外径が漸次増加するテーパ状にされている。そして、このテーパ状の端面41aが、プラグ取付孔20の縮径部23に当接する。
また、ヒータ5は導電性セラミックからなる発熱体55と、その発熱体55に接続されたタングステン製のリード線54と、第1電極51および第2電極52とを備える。第1電極51は負極である。第1電極51はスリーブ4に接続され、ハウジング3、エンジン2に導通している。また、第2電極52は正極であり、第2電極接続部53と接続され、中軸7、プラグ後端部10(図1参照)に導通している。グロープラグ1を電源に接続する際には、エンジン2を電源の負極に接続し、プラグ後端部10を電源の正極に接続する。
本例では、薄肉部33の軸線方向長さが1mm以上である。また、薄肉部33の厚さは0.75mm以上である。
図3に示すごとく、ハウジング3には、薄肉部33と、薄肉部33よりも厚い厚肉部34との間に段差部35が形成されており、段差部35は、薄肉部33から厚肉部34に向かうほど厚さが漸次増加するアール状に形成されるとともに、そのアール径が0.1mm以上である。
また、段差部35は図4に示す形状にすることもできる。この例では、段差部35は、薄肉部33から厚肉部34に向かうほど厚さが漸次増加するテーパ状に形成されるとともに、その長さが0.1mm以上とされている。
図2に戻る。本例では、溶接部6のビッカース硬さが600Hv以下である。
また、ヒータ5は第1電極51と第2電極52とを備え、第1電極51はハウジング3に導通し、第2電極52は薄肉部33の内側に位置するとともに、薄肉部33は、ハウジング3における薄肉部33以外の部分(厚肉部34)よりも内径r1が大きくされており、薄肉部33の内周面と第2電極52との間に、第2電極52に接続する第2電極接続部53が設けられている。
より詳しくは、第2電極52はヒータ5の後端部に設けられ、この後端部に円筒形状の第2電極接続部53が外嵌している。これにより、第2電極52と、第2電極接続部53とが接触して電気的接続がとられている。
また、ハウジング3はS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材からなり、スリーブ4はステンレス鋼からなる。
さらに、ハウジング3とスリーブ4とはレーザによる連続溶接にて溶接されている。
次に、本例のグロープラグ1の作用効果について説明する。
本例では、図1、図2に示すごとく、ハウジング3に薄肉部33が形成されている。そのため、グロープラグ1をプラグ取付孔20にねじ込んだ時に薄肉部33が変形し、溶接部6に加わる応力を低減することができる。これにより、溶接部6の遅れ破壊を防止することができ、燃焼室24から燃焼ガスが漏出する不具合を防止できる。
また、本例では、薄肉部33の軸線方向長さは1mm以上である。
この場合には、溶接部6に加わる応力を低減しやすくなる。すなわち、薄肉部33の軸線方向長さが1mm未満の場合は充分に変形しないため、グロープラグ1を締結した時に溶接部6に加わる応力を充分に低減できない。しかし、薄肉部33の軸線方向長さが1mm以上であれば変形しやすいため、溶接部6に加わる応力を充分に低減できる。
なお、薄肉部33の軸線方向長さは70mm以下であることが好ましい。70mmを超えると捻られやすくなるため、拡径部41を強く押し当てることができなくなる。その結果、燃焼室24の気密性を確保しにくくなる。
また、薄肉部33の軸線方向長さは20mm以下であることが更に好ましい。薄肉部33は、ドリルを使ってハウジング3の内面を研削することにより形成するのであるが、この時の加工精度を充分に確保するためである。
また、薄肉部33の厚さは0.75mm以上である。
この場合には、薄肉部33の信頼性を高めることができる。すなわち、薄肉部33の厚さが0.75mm未満の場合は薄すぎるため、プラグ締結時に加わる応力で薄肉部33が切断される場合があるが、0.75mm以上であれば、このような不具合が生じにくい。
また、図3に示すごとく、段差部35はアール状とされており、そのアール径が0.1mm以上である。
この場合には、段差部35が切れにくくなる。
つまり、段差部35が直角になっている場合は、プラグ締結時に加わる応力がその直角部分に集中するため、切断されやすくなる。しかし上述のように段差部35をアール状にし、そのアール径を0.1mm以上とすると、応力集中が緩和されるため、切断されにくくなる。
また、図4に示すごとく、段差部35をテーパ状にし、その長さを0.1mm以上とすることもできる。この場合には、段差部35をアール状にした場合と同様の効果を得ることができる。
また、溶接部6のビッカース硬さが600Hv以下である。
この場合は、溶接部6自体の硬さが柔らかいため、遅れ破壊をより効果的に防止できる。なお、溶接部6のビッカース硬さは150Hv以上であることが好ましい。150Hv未満の場合は柔らかすぎて、プラグ締結時の応力で溶接部6が破壊されやすくなる。
また、図2に示すごとく、薄肉部33の内側に、第2電極52に接続する第2電極接続53部が設けられている。
この場合には、薄肉部33の内径r1が、肉厚部34の内径r2よりも大きいため、第2電極接続部53とハウジング3との間隔dを広くでき、これらの接触を防止できる。これにより、ヒータ5の第1電極51と第2電極52との絶縁性を確保できる。
また、ハウジング3はS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材からなり、スリーブ4はステンレス鋼からなる。
この場合には、溶接部6の品質を高めることができる。
すなわち、スリーブ4はエンジン2により加熱されやすいため、高耐熱ステンレスが使用され、例えばSUS430が使用される。この場合、ハウジング3の材料としてS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材を用いると、溶接部6のビッカース硬さを600Hv以下にできる。そのため、遅れ破壊が生じにくい。
以上のごとく、本例によれば、プラグ締結時に溶接部6へ加わる応力を低減できるグロープラグ1を提供することができる。
(実験例1)
薄肉部33の長さおよび厚さを変えて、該薄肉部33が座屈するか否か、及び溶接部6が破損するか否かを確認する実験を行った。図5に示すごとく、薄肉部33の厚さ0.5、0.75、1.0、1.2mmと、軸線方向長さ0、0.5、1.0、1.5、2.0mmとを各々組み合わせることにより、グロープラグ1のサンプルを作成した。各条件のサンプルを4個ずつ作成した。また、ハウジング3の材料としてS35Cを用い、スリーブ4の材料としてSUS430を用いた。また、溶接部6のビッカース硬さはMax550Hvであった。グロープラグ1の外径は10mmであり、ネジピッチは1.25mmであった。そして、各サンプルを20N・mのトルクにてプラグ取付孔20に取り付け、薄肉部33が座屈するか否かと、溶接部6が破損するか否かを確認した。確認方法は、4個ずつ作成したサンプルのうち全てが破損等したものは×とし、1〜3個破損したものは△とした。そして、4個とも破損等が発生しなかったものは○とした。
図示するごとく、薄肉部33の厚さが0.75mm以上であり、かつ軸線方向長さが1mm以上の場合のみ、薄肉部33の座屈および溶接部6の破損が生じなかった。これ以外の条件では、少なくとも1個のサンプルが破損した。
(実験例2)
次に、図6に示すごとく、薄肉部33の厚さ0.6、0.8、1.0、1.2mmと、軸線方向長さ0、0.5、1.0、1.5、2.0mmとを各々組み合わせることにより、グロープラグ1のサンプルを作成した。各条件のサンプルを4個ずつ作成した。また、ハウジング3の材料としてS35Cを用い、スリーブ4の材質としてSUS430を用いた。また、溶接部6のビッカース硬さはMax550Hvであった。そして、各サンプルを13N・mのトルクにてプラグ取付孔20に取り付け、実験例1と同様の確認を行った。
図示するごとく、薄肉部33の厚さが0.8mm以上であり、かつ軸線方向長さが1mm以上の場合のみ、薄肉部33の座屈および溶接部6の破損が生じなかった。これ以外の条件では、少なくとも1個のサンプルが破損した。
(実験例3)
次に、段差部35の形状をアール状にした場合とC面処理した場合のサンプルを作成した。より詳しくは、図7に示すごとく、R0.05、0.1、0.15mmにしたサンプルと、C0.05、0.1、0.15mmにしたサンプルを作成した。薄肉部33の厚さは0.75mmであり、長さは2mmである。各条件のサンプルを4個作成した。また、ハウジング3の材料としてS35Cを用い、スリーブ4の材質としてSUS430を用いた。また、溶接部6のビッカース硬さはMax550Hvであった。そして、各サンプルを20N・mのトルクにてプラグ取付孔20に取り付け、ハウジング3が破損するか否かを確認した。
図示するごとく、段差部35のアール径が0.1mm以上の場合と、C面(テーパ面)の長さが0.1mm以上の場合のみ、ハウジング3が破損しなかった。
(実施例2)
本例は、薄肉部33の形成場所を変えた例である。図8に示すごとく、本例では、雄螺子部30の挿入方向先端部30aと、溶接部6との中間付近に薄肉部33を形成した。
その他の構成は実施例1と同様である。
実施例2の作用効果につき説明する。本例では、溶接部6における、ハウジング3の肉厚を実施例1よりも厚くすることができる。そのため、溶接の強度をより高めることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
実施例1における、グロープラグの全体図。 実施例1における、グロープラグの部分拡大図。 実施例1における、段差部の拡大図。 実施例1における、段差部の拡大図。 実験例1における、溶接部の破損の調査結果。 実験例2における、溶接部の破損の調査結果。 実験例3における、溶接部の破損の調査結果。 実施例2における、グロープラグの全体図。 従来例における、グロープラグの全体図。 従来例における、グロープラグの拡大図。
符号の説明
1 グロープラグ
2 エンジン
20 プラグ取付孔
22 雌螺子部
23 縮径部
3 ハウジング
30 雄螺子部
33 薄肉部
35 段差部
4 スリーブ
41 拡径部
5 ヒータ
6 溶接部

Claims (8)

  1. エンジンのプラグ取付孔に挿入されるグロープラグであって、
    上記プラグ取付孔の内周面に形成された雌螺子部に螺合する雄螺子部が自身の外周面に形成された筒状のハウジングと、
    両端が開口した筒状に形成され、挿入方向後端位置にて外径が拡径する拡径部が形成されるとともに、該拡径部の挿入方向後端面にて上記ハウジングの挿入方向先端面と溶接される金属製のスリーブと、
    該スリーブ内に挿通され、その先端が該スリーブの挿入方向先端部から突出するとともに上記エンジンの燃焼室に臨むヒータと、
    を備え、上記雄螺子部が上記雌螺子部にねじ込まれた状態で、上記プラグ取付孔に形成された縮径部に上記スリーブの上記拡径部が当接し、
    上記ハウジングは、上記スリーブとの溶接部と、上記雄螺子部との間に、上記ハウジングの内径を互いに異ならせることにより形成された薄肉部および厚肉部を有し、
    上記薄肉部は上記厚肉部よりも上記内径が大きく、かつ上記厚肉部よりも厚さが薄く、
    上記ハウジングには、上記薄肉部と上記厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するテーパ状に形成されるとともに、その長さが0.1mm以上とされていることを特徴とするグロープラグ。
  2. エンジンのプラグ取付孔に挿入されるグロープラグであって、
    上記プラグ取付孔の内周面に形成された雌螺子部に螺合する雄螺子部が自身の外周面に形成された筒状のハウジングと、
    両端が開口した筒状に形成され、挿入方向後端位置にて外径が拡径する拡径部が形成されるとともに、該拡径部の挿入方向後端面にて上記ハウジングの挿入方向先端面と溶接される金属製のスリーブと、
    該スリーブ内に挿通され、その先端が該スリーブの挿入方向先端部から突出するとともに上記エンジンの燃焼室に臨むヒータと、
    を備え、上記雄螺子部が上記雌螺子部にねじ込まれた状態で、上記プラグ取付孔に形成された縮径部に上記スリーブの上記拡径部が当接し、
    上記ハウジングは、上記スリーブとの溶接部と、上記雄螺子部との間に、上記ハウジングの内径を互いに異ならせることにより形成された薄肉部および厚肉部を有し、
    上記薄肉部は上記厚肉部よりも上記内径が大きく、かつ上記厚肉部よりも厚さが薄く、
    上記ハウジングには、上記薄肉部と上記厚肉部との間に段差部が形成されており、該段差部は、上記薄肉部から上記厚肉部に向かうほど厚さが漸次増加するアール状に形成されるとともに、そのアール径が0.1mm以上であることを特徴とするグロープラグ。
  3. 請求項1又は請求項2において、上記薄肉部の軸線方向長さが1mm以上であることを特徴とするグロープラグ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記薄肉部の厚さが0.75mm以上であることを特徴とするグロープラグ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項において、上記溶接部のビッカース硬さが600Hv以下であることを特徴とするグロープラグ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項において、上記ヒータは第1電極と第2電極とを備え、上記第1電極は上記ハウジングに導通し、上記第2電極は上記薄肉部の内側に位置するとともに、該薄肉部は、上記ハウジングにおける該薄肉部以外の部分よりも内径が大きくされており、該薄肉部の内周面と上記第2電極との間に、該第2電極に接続する第2電極接続部が設けられていることを特徴とするグロープラグ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項において、上記ハウジングはS35Cよりも炭素濃度が低い炭素鋼鋼材からなり、上記スリーブはステンレス鋼からなることを特徴とするグロープラグ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項において、上記ハウジングと上記スリーブとはレーザによる連続溶接にて溶接されていることを特徴とするグロープラグ。
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